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検索対象: 企業診断 2015年 10 月号 [雑誌]
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1. 企業診断 2015年 10 月号 [雑誌]

第 35 問 在庫管理に関する問題である。 「ア」は , 売り場の棚に陳列する商品のフェイス数 は均一にしたほうが補充頻度を一定にしやすいと説明 している。しかし , 補充は商品の売れ行きによるため , フェイス数を均一にしても一定には保ちにくいと考え られる。 「イ」は , 需要予測を実需が上回った場合 , 過剰在 庫が発生しやすいと説明しているが , 過剰在庫ではな く「欠品」が発生しやすいため , 不適切である。 「ウ」は , 店舗ではリードタイム期間の平均需要量 を発注点とすると , 欠品を起こすことがないと説明し ているが , この方法では納入時点では欠品となる可能 性が高いため , 不適切である。 「エ」は , 発注から納品までのリードタイムを短く すると発注点を低くできるため , 適切である。 「オ」は , 万引きなどによるロスがあると自動発注 時の発注量が増加すると説明しているが , POS など で管理している場合 , 万引きされた際には POS で販 売されたことが認識できす , 発注量は実際の必要量よ り少なくなると考えられるため , 不適切である。 よって , 正解は「エ」になる。 第 36 問 チェーン小売業の物流に関する問題である。 「ア」は , DC は在庫を持たずに複数店舗へ納入す る商品を一括して納入業者から受け取り , 店舗別に仕 分けして出荷すると説明している。しかし , 在庫を持 たない物流センターは TC ( トランスファーセンター ) であるため , 不適切である。 企業診断 2015 / 10 せコスト削減につながると説明しているが , 実際は積 「オ」は , 多頻度小口配送は車両積載効率を向上さ がたい。 して設定されているケースも多いため , 適切とは言い かし , 小売業の仕入価格の設定は店頭引き渡し価格と けることを前提に設定されていると説明している。し 者の取引価格設定は , 原則として物流センターまで届 「エ」は , 専用物流センターを持つ小売業と納入業 性向上につながると説明しており , 適切である。 「ウ」は , 小売店舗への共同配送は店舗の人時生産 方法であるため , 適切とは言いがたい。 応して , 事前に同一種類の商品を取り揃えて納品する 者が店舗に商品を納入する際 , 店舗の売り場構成に対 納品することと説明している。しかし , 実際は納入業 な配送スケジュールを組み , 物流センターから店舗へ 「イ」は , カテゴリー納品はカテゴリーごとに適切 目指せ ! 経営コンサルタント / 【中小企業診断士】実力養成セミナー 載効率を低下させ物流コストを増加させるため , 不適 切である。 このため , 正解は「ウ」になる。 第 37 問 物流センターの活動基準原価計算に関する応用問題 である。 設問は物流コストの削減余地を求めているため , 設 問のデータから標準作業時間と 1 処理当たり作業時間 ( 実際作業時間 ) の差から , 予算差異の大きなアクテ イビティを求め , 解答することができる。予算差異は , 次のように求めることができる。 予算差異 = ( 標準作業時間 ( 秒 ) ー 1 処理当たり作業 時間 ( 秒 ) ) x 数量 + 3 , 600 ( 秒 ) x 人件費単価 ( 円 / 時 ) 計算に当たっては , 作業時間は秒単位で , 人件費は 時間当たりの単価のため , 作業時間は秒単位から時間 単位に変換する必要がある点に注意したい。 参考 : フォークリフト格納の予算差異 = ( 10 ー 12 ) x 45 , 000 + 3 , 600 x 1 , 500 ー 37 , 500 円 a : ケースピッキングの予算差異 = ( 15 ー 18 ) x 36 , 000 + 3 , 600 x 1 , 000 ー 30 , 000 円 b : ピースピッキングの予算差異 = ( 10 ー 12 ) x 54 , 000 + 3 , 600 x 900 ー 27 , 000 円 c : 段ボール箱梱包の予算差異 = ( 100 ー 110 ) x 7 , 200 + 3 , 600 x 1 , 000 ー 20 , 000 円 d : 行き先別仕分けの予算差異 = ( 30 ー 33 ) x 42 , 000 + 3 , 600 x 900 ー 31 , 500 円 以上の結果から , フォークリフト格納を除き , 1 番 目と 2 番目に予算差異が大きなアクティビティは , 「 d : 行き先別仕分け」と「 a : ケースピッキング」で ある。 このため , 正解は「ウ」となる。 第 38 問 物流センターに関する問題である。 「ア」は , 3PL は荷主企業の物流業務を委託する企 業であるが , 物流センターを保有していないこともあ ると説明しており , 適切である。 「イ」は , VMI (Vendor Managed lnventory) は物流 センターの在庫情報を卸売業者が小売業者に提供する システムであると説明している。しかし , VMI とはべ ンダー主導型の在庫管理で , 店舗の在庫情報や POS 147

2. 企業診断 2015年 10 月号 [雑誌]

データから需要予測を行い , べンダーが店頭在庫の補 充を行う仕組みである。つまり , 納入業者が発注業務を 行う仕組みであり , 在庫情報を卸売業者が小売業者に 顧客 002 提供するシステムとは異なるため , 不適切である。 顧客 001 「ウ」は , WMS は物流センター内の生産性向上を目 顧客 005 的として人員最適化に用いられるシステムと説明され 顧客 003 ているが , WMS とは倉庫管理システムのことである。 顧客 006 これは , 倉庫への貨物 , 商品の入出庫管理や在庫管理 顧客 004 などの諸機能を提供するシステムで , 倉庫内の労務お よび作業管理から , 入荷→検品→ピッキング→梱包→ 第 41 問 出荷の一連の作業を効率化するためのシステムである。 ABC 分析に関する問題である。 このため , 人員最適化のみに用いられるシステムとは 各選択肢では , さまざまな分析手法の内容が説明さ 異なるため , 適切とは言いがたい。 れているが , ABC 分析は , 商品の売上などを降順に 「エ」は , 値づけや包装を荷役と説明しているが , ソートして , その累積比率を利用してグループ分けし , 荷役とは主に荷物を積んだり降ろしたりする作業のこ 重点管理などに役立てる方法である。 とで , 不適切である。 このため , 「エ」が正解になる。 このため , 正解は「ア」になる。 第 42 問 第 39 問 POS のデータ分析に関する問題である。 JAN コードに関する問題である。 「ア」の予測結果の正答率 ; accuracy は 1 / 2 であり , 「ア」は , 一番右の 1 桁がチェックデジットと説明し , 適切である。予測モデルによる予測の顧客総数に対し , 「イ」は , 一番左側の 1 桁がチェックデジットと説明 予測と検証データの反応結果が一致する顧客数の割合 しているが , これは「ア」が適切である。 が正答率である。 また , 「オ」は , 左から 7 桁目の数字がチェックデ 具体的には , 以下のように計算する。 ジットと説明しているが , これも不適切である。 ・予測モデルによる予測の対象の顧客総数 100 を分母 「ウ」と「エ」は , チェックデジットの計算方法に とする。 ついて説明しているが , その計算方法は , 次のとおり ・予測モデルによる予測で「反応」と出たものに対し , であるため , 「ウ」と「エ」は不適切である。 検証データの反応結果も同じ「反応」の顧客数は 40 , ① : すべての偶数位置の数字を加算する 予測モデルによる予測で「未反応」と出た顧客数に ② : ①の結果を 3 倍する 対し , 検証データの反応結果も同じ「未反応」の顧 ③ : すべての奇数位置の数字を加算する 客数は 10 で , 以上が分子となる。 ④ : ②の答えと③の答えを加算する ・正答率は , 50 / 100 = 1 / 2 となる。 ⑤ : 最後に④の答えの下 1 桁の数字を " 10 " から引 「イ」の予測結果の「反応」に対する再現率 ; recall は 2 / 3 であるは , 不適切である。検証データの反応結 仮に④の答えが , " 123 " であった場合は , ・・ 10 " か 果で「反応」の反応結果に対し , 予測モデルによる予 ら " 3 " を引き算した答えの " 7 " がチェックデジッ 測と検証データの反応結果がともに「反応」の顧客数 トである。下 1 桁が " 0 " となった場合は , チェック の割合が再現率である。つまり , 予測結果の正確性の デジットはそのまま・・ 0 " となる。 指標である。 以上の点から , 正解は「ア」になる。 具体的には , 以下のように計算する。 第 40 問 ・検証データの反応結果で「反応」の反応結果の顧客 RFM 分析に関する問題である。 数 70 を分母とする。 設問の指示に従い , 顧客を F と M の視点でランク ・予測モデルによる予測と検証データの反応結果がと づけし , 上位と下位を均等に分割すると次の図表のよ もに「反応」の顧客数が 40 でこれを分子とする。 うになる。ここから F ・ M ともに上位となる顧客は , ・再現率 : 40 / 70 = 4 / 7 顧客 001 と顧客 002 の 2 名である。 「ウ」の予測結果の「反応」に対する精度 ; このため , 正解は「ウ」になる。 precision は 4 / 7 であるは , 不適切である。予測モデル 企業診断 2015 / 10 第 40 問 FM 分析の分割結果 顧客 003 顧客 001 顧客 002 顧客 006 顧客 005 顧客 004 00 1 っ「 / ( 0 ^ 0 っ 0 っ 0 1 ー 148

3. 企業診断 2015年 10 月号 [雑誌]

http : 〃 www.mhlw.go.j p/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou iryou/shokuhin/haccp/ 7 ) 一般財団法人食品産業センター HP , 「 HACCP 関連情報 データベース・総合衛生管理製造過程承認制度」 https ://Ⅵ第解 . shokusan. or. jp/haccp/guide/1_4—sogo—eisei. html 店舗・販売管理 1 . 出題傾向 出題の構成を見ると , 平成 25 , 26 年度と同様の項目 が多く出されているが , 27 年度は物流センターに関す る問題や , データの分析に関する出題が増えている。 層住居専用地域に出店できると説明しているが , 第一 「ア」は , 床面積が 1 , 000m2 の店舗の場合 , 第一種低 る問題である。 都市計画法および建築法基準による用途地域に関す 第 23 問 2 . ワンポイント解説 るが , 「店舗専用の建築物」ではなく , 「老人ホーム 用の建築物にも適用できるようになったと説明してい 床面積を延べ面積に参入しない特例を , 新たに店舗専 「ウ」は , 住宅用の容積率の算定に当たり地下室の する問題である。 建築基準法について , その一部を改正する法律に関 第 24 問 よって , 適切である「オ」が正解となる。 適切とは言いがたい。 緩和する地区計画決定により立地が可能になるため , 規模集客施設については用途地域の変更または用途を 地域に出店できると説明しているが , 準住居地域は大 「エ」は , 床面積が 12 , 000m2 の店舗の場合 , 準住居 域は 3 , 000m2 超は不可のため , 不適切である。 居地域に出店できると説明しているが , 第一種住居地 「ウ」は , 床面積が 5 , 000m2 の店舗の場合 , 第一種住 不適切である。 二種中高層住居専用地域は 1 , 500m2 超は不可のため , 高層住居専用地域に出店できると説明しているが , 第 「イ」は , 床面積が 2 , 000m2 の店舗の場合 , 第二種中 である。 種低層住居専用地域は 50m2 超は不可のため , 不適切 企業診断 2015 / 10 店舗施設の売り場を演出するための照明に関する問 第 25 問 このため , 正解は「ウ」となる。 等」が正しいため不適切である。 目指せ ! 経営コンサルタント / 【中小企業診断士衄】実力養成セミナー 題である。 照度とは , 単位面積当たりに入射する光束の量をい い , 光源によって照らされている面の明るさの程度を 表す。光色とは , 光っている光源の見かけの色 , 色み をいう。演色とは , 照明による物の色の見え方をいい , 色の見え方を決める照明光の性質を演色性という。 このため , 「オ」が正解となる。 第 26 問 色彩に関する問題である。 誘目性は , 色が人の注意を引きつける度合いである。 可読性は , 文字 , 数字 , 記号などの意味の伝わりやす さのことで , 明視性は , 図形が伝える意味の理解のし やすさのことをいう。 このため , 「エ」が正解となる。 第 27 問 ショッピングセンターの実態 ( 一般社団法人日本シ ョッピングセンター協会の「 SC 年間販売統計調査報 告書 2014 年」のデータ ) に関する問題である。 「ア」は , 関東にある郊外地域の SC の対前年の売 上高伸長率は , 年間べースでマイナスであったと説明 している。しかし , 2.2 % のプラスであるため , 不適 切である。 「イ」の既存 SC ( 総合 ) は , 消費税増税にもかかわ らず , 2014 年 4 月の対前年同月の売上高伸長率はプラ スであったと説明している。しかし , 2014 年 4 月の既 存 SC 売上高は前年同月比一 4.8 % であるため , 不適切 である。 「ウ」は適切である。 「エ」は , 東北にある中心地域の SC の対前年の売 上高伸長率は , 年間べースでプラスであったと説明し ー 1.3 % であるため , 不適切である。 ているが , よって , 正解は「ウ」になる。 第 28 問 値入率に関する問題である。 仕入単価 700 円の商品 x を売価値入率 30 % で価格設 定したときの販売価格は , 次のように求めることがで きる。 販売価格 = 仕入単価 + ( 1 ー売価値入率 ) = 700 ( 1 ー 0.3 ) = 1 国 0 ( 円 ) 商品 X を 3 個で 1 セットとして , 1 セットの販売 価格を 2 , 500 円に設定したときの , 商品 X のセットの 売価値入率は , 次のように求めることができる。 売価値入率 = 1 ー ( 仕入単価 x セット数 + 販売価格 ) = 1 ー ( 700X3 + 2 , 500 ) = 0.16 → 16 ( % ) よって , 正解は「ウ」になる。 145

4. 企業診断 2015年 10 月号 [雑誌]

: 素直さんも , だんだん気づいてきたようね。平 成 24 年度の第 3 問で出題された「コーズリレー テッド・マーケティング」の問題はタイプ 2 に なるのですが , 「 B 社が行った」というところ から時制に着目して与件文を分析するとよいで しよう。 : キーワード問題も「分析力」を問う問題なので , しつかり設問や与件文の分析ができるかが大き なポイントになるんだ。 : では , もう 1 つの事例Ⅱの「表問題」について は , どのような点に注意する必要があるのでし ようか ? : 2 年連続で表の分析問題が出題されたのは , 先 生も意外でした。ただし , POS データ分析や 顧客分析は過去にも記述問題として問われてい たので , テーマとしての違和感はないですね。 さて , 表問題のポイントですが , 和水さんに 簡単に説明してもらっていいかしら ? : 表問題は , まず何を説明した表であるかをしっ かり確認しよう。表のタイトルや注釈 , 集計の 単位 ( 人なのか , 金額なのか ) を確認すること から始まるんだ。 : 平成 26 年度はデシル分析だったので , 顧客の数 ( 世帯数 ) と金額 ( 客単価や総額 ) でしたね。 平成 25 年度は , POS データ分析として平均金 額が表に掲載されていました。 : そして , デシル分析は顧客層の比較なのに対し て , POS 分析では期間比較でした。 : そう ! 古多割くん , 良いところに気がつくね。 表では比較分析をさせることを意図しているの で , 表の内容から「何を比較しているか」を把 握することが大事なんだ。 : 7 月号でも説明があった , 縦と横 ( 行の比較と 列の比較 ) の観点が大事なんですよね ? 企業診断 2015 / 10 : そんなに心配しなくても大丈夫よ。キー 問題は次の 2 つのパターンがあるので , れの対策を押さえておきましよう。 タイプ 1 : 補足説明がヒントになる タイプ 2 : 与件文がヒントになる : 過去問のことなら , 私に任せなさい。 ます , キーワード問題が出題されたのは , 平成 22 年度 の第 3 問「インターナル・マーケティング」が 最初だよ。この問題はタイプ 2 だね。問題文に あるとおり , 「従業員の能力を引き出すために 展開した」ものなので , 与件文から過去に従業 員へ行った施策を手がかりに分析するんだ。 : いまでこそ , 「インターナル・マーケティング」 と言われれば , 「従業員満足→接客品質向上→ 顧客満足度向上→固定客化→売上向上」と解答 のフレームを覚えていますが , 知らないと答え にくいですよね。 : いや , キーワードに惑わされないで , 問題の要 求を見てみよう。インターナル・マーケティン グとして行ったことが問われているので , 与件 文との対応づけができれば答えられる問題だ。 : 知らないキーワードが出てきても , キーワード だけに反応してはダメなんですね。 : そして , 翌年の平成 23 年度の第 4 問に出題され たのが , タイプ 1 の「サービス・リカバリー システム」の問題だ。タイプ 1 の問題は , キー ワードに関する説明 ( 補足 ) が注釈などで記載 されており , それをヒントに与件文の分析を行 う問題だね。 の : サービス・リカバリー・システムの内容として 考えると難しいのですが , 注釈の「サービス組 織」や「顧客のロイヤルティ」というヒントか ら , 「組織的な仕組み」と「ロイヤルティにつ ながる仕組み」について , 与件文をヒントに考 えればよいのですね。設問だけではなく , 注釈 の分析もしつかりやる必要があるのですね。 をや曾を 62

5. 企業診断 2015年 10 月号 [雑誌]

第 29 問 小売業の販売方法に関する問題である。 「ア」は , 慣習価格を崩さずに商品の容量を減らす ことは , 顧客生涯価値を高めるのに役立っと説明して いるが , 慣習価格を崩さすに容量を減らすと , 割高感 が高まり , 購買を控える可能性が高いため , 顧客生涯 価値は低くなり , 不適切と考えられる。 このため , 正解は「ア」になる。 第 30 問 小売店舗における客動線に関する問題である。 「ア」は , 計画購買率の高い商品 , つまり目的性の 高い商品を店奥へ配置することは , 客動線を伸ばすこ とにつながるため , 適切である。 「イ」は , ゴールデンラインを複数設置しても , 回 遊につながるわけではないため , 客動線の延長には寄 与しないと考えられ , 不適切である。 「ウ」は , チラシ掲載の特売商品を店舗の入口付近 に配置しても , 店奥への誘導にはつながりがたく , 客 動線の延長には貢献しないため , 不適切である。 「エ」は , パワーカテゴリーを集中配置した場合 , そこへの誘導は強化されるものの , 回遊性を高め , 客 動線を長くすることには貢献しないため , 不適切であ る。 よって , 正解は「ア」となる。 第 31 問 インストア・プロモーションに関する問題である。 「ア」は , 売れ筋商品の利益率を向上させるために , 価格プロモーションを実施すると説明されているが , 一般に価格プロモーションは , 価格を下げたり , 割安 感を演出する施策であるため , 利益率は低下する。 このため , 「ア」の説明は不適切で , 正解になる。 第 32 問 商品予算計画に関する問題である。 GMROI (Gross Margin Return On lnventory lnvestment) とは , 商品投下資本粗利益率のことであ り , 「粗利益 + 平均商品在庫高 ( 原価 ) 」で求めること ができる。この式を売上高を用いて分解すると , 「粗 利益率 + 商品投下資本回転率」となる。 交差主義比率は , 「粗利益 + 平均商品在庫高 ( 売 価 ) 」で求めることができ , この式を売上高を用いて 分解すると , 「粗利益率 + 商品回転率 ( 売価基準 ) 」と なる。商品回転率は , 一定期間にわたり平均在庫が販 売された時間数であり , 「年間売上高 + 平均商品在庫 高 ( 売価 ) 」で求めることができる。 このため , 正解は「ア」になる。 146 第 33 問 インターネット通信販売に関する問題である。 「イ」は , 売れ筋の商品を中心に品揃えすることに よって , いわゆるロングテールを形成できると説明し ている。ロングテールとは , インターネット販売の手 法の 1 つであり , 販売機会の少ない商品でもアイテム 数を幅広く取り揃えることや , 対象顧客の総数を増や すことで , 全体の売上高を大きくしていくものであり , 売れ筋商品を中心に取り揃えるものとは異なる。 このため , 正解は「イ」になる。 第 34 問 物流センター内のエリア管理に関する出題である。 こでは , 固定ロケーションとフリーロケーション について問われているため , まずは基本知識について 整理する。 固定ロケーションとは , 商品ごとに保管する場所を 決め運用する管理方法である。同種の商品が 1 ヵ所に まとめられるため , どこに何があるのかがわかりやす く , ピッキング作業は効率的になる。しかし , ほかの 商品は置けないため , 保管効率は低下する。 フリーロケーションは , 空いている場所に保管し運 用する管理方法で , 保管効率は高くなるが , 同種の商 品がさまざまな場所に散らばり , 管理が複雑化し , ピ ッキング効率も低下する。 「ア」は , ェリアごとに作業員を組める固定ロケー ション管理は , 人別の業務評価がしやすいと説明して いるが , 人の仕事量は商品の出荷状況など商品の特性 の影響を受けるため , 公平・客観的に業務評価するこ とは難しいと考えられる。 「イ」は , 固定ロケーション管理は , 在庫量を一定 に保ちやすいと説明しているが , 管理が行いやすくな っても在庫量は仕入や出荷などとの関係もあるため , 一定に保ちやすいとは言いがたい。 「ウ」は , フリーロケーション管理は , 保管スペー スの有効活用がしやすいため , 適切である。 「エ」は , フリーロケーション管理は , 固定ロケー ション管理よりも人によるピッキング作業の効率が良 いと説明しているが , フリーロケーション管理のほう がピッキング効率が低いため , 不適切である。 「オ」は , ロケーション管理では , 物流センター内 の人員配置を適切にマネジメントすることが重要と説 明されている。たしかに人員の適正配置は重要である が , それ以上に商品の配置の方法が重要であるため , 重要度としては低く , 適切とは言いがたい。 このため , 正解は「ウ」になる。 企業診断 2015 / 10

6. 企業診断 2015年 10 月号 [雑誌]

【連載】 。訟断士的 " 4 層で書く文章術 文章全体の見栄えを敕必 ( プレゼンテーション層 ) コ 第 9 回 廣澤東 Think! Think! Think!(T3) 文術本製作委員会 ( 3 ) 「読みたくなる」文書は視覚で訴える 1 . 文章全体の見栄えのノウハウ これまで説明してきた下位 3 層のノウハウでは , 「どのようにすれば理解しやすい文章になるか」 ( 1 ) 今号のテーマ 今号からは , 文章術の 4 層のうち , 最上位層の に紙面を割いてきました。つまり , 「読み込んだ 文章を頭の中で理解しやすくするには , どのよう プレゼンテーション層の説明を行います。文章全 体の見栄えを整えていくことで , 「読みやすい」 にすれば良いか」がテーマだったわけです。 これに対して , プレゼンテーション層のノウハ だけでなく , 「読みたくなる」文書ができ上がり ウは , 文章を見た際に , 「読みやすそうだ」と思 ます。こでは , プレゼンテーション層の 3 つの ってもらうためのものです。言い換えれば , 「文 ノウハウをご紹介します。 章を視覚でどのように訴えれば良いか」のノウハ ( 2 ) プレゼンテーション層の活躍のしどころ ウ集とも言うことができます。 多くの読み手は , 手渡された資料を目にした際 , 図表のとおり , プレゼンテーション層のおもな 瞬時に , その資料が読みやすそうか読みにくそう 活躍のしどころは , 読み手が「文章を読む前」に かの判断を行います。もしも「読みにくそうだ」 あります ( もちろん , 「文章を読んでいるとき」 と思われたら , その資料は読んでもらえずにゴミ にも , いくらかはありますが ) 。 「文章を読む前」のプレゼンテーション層の役 箱行きかもしれません。 では , 読み手は何をもってそれらの判断をして 割とは , 「読み手に文章を読ませるようにするこ いるのでしようか。そして , 「読みやすそうだ」 と」。つまり , 読み手が「読みたくなる」文書に と思われる文章にするためには , どのようにすれ することです。 ば良いのでしようか 以下 , これらのノウハウについて , 具体的な事 例を交えながら説明していきます。 ( 4 ) ノウハウ①漢字を使いすぎない ビジネスの文章を作成する際 , 多くの人はパソ 企業診断 2015 / 10 プレゼンテーショ 文章を読んでいるとき 文章を読む前 アプリケ ストラク 物理層 ンヨン チャー層 層 図表プレゼンテーション層の活躍のしどころ ンヨ ゼシ層 プテ 54

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「イ」は , キャプテイプ・プライシングについてで ある。プリンターとインクや , カミソリと刃のような 製品に設定される価格設定方式である。一方のマージ ンを低くし , もう一方を高くすることによって利益を 生みだす方式となるため , 各々高く設定するのは不適 切である。 「ウ」はターゲット・コスティングであり , これは 目標価格を設定し , そこから利益を差し引いた水準に コストを設定することである。 「エ」はロスリーダーである。通常ロスリーダーを 採用する業者は , 複数製品を購入してもらうことが目 的となる。難易度 : 低 第 29 問 流通チャネルと物流領域から保管に関する出題であ る。この領域からは , これまでほとんど出題されてい ないが , サプライチェーンマネジメントが学術上およ び実務上注目されており , これに関する基本的な問題 と見なすことができる。 ( 設問 1 ) 保管に関する基本問題である。正解を導くために , ェ欄の前後を見ると C の前が用語の説明となっている。 つまり , 「在庫量は変動の大きさや注文から納品まで の」とあり , これに該当するものがリードタイムとな こから B の空欄に ることが明らかである。また , 入るのが不確実性であることがわかる。つまり , 保管 は , 需要が不確実であるために対応するものである。 よって , 「エ」が正解となる。難易度 : 低 ( 設問 2 ) 在庫にかかわる問題についての出題である。多くの 業種において , 在庫は課題となっている。多くの在庫 を抱えると収益性が低くなるとともに , 機会損失が生 まれる。特に製品ライフサイクルが短くなっていると , 「古い」製品が店頭に並ぶことになりかねない。一方 , 在庫がまったくないと顧客の満足度を低くすることに つながる。そこで , 在庫に関しては工夫が必要となる。 「ア」は情報技術の活用と効率化についてである。 物流の合理化に加えて , EDI のように取引上のペー パーレスにも貢献しているため , 不適切となる。 「イ」は延期について述べている。選択肢にあるよ うに , 延期とは製品形態と生産数量についての意思決 定を , できるだけ実需の発生時点まで伸ばすことであ る。これによって不必要な在庫を減らすことができる が , 一度の大量生産などによって可能となる規模の経 済性は達成できないので , 不適切となる。 「ウ」は , 投機についてである。これも選択肢にあ 企業診断 2015 / 10 目指せ ! 経営コンサルタント / 【中小企業診断士試験】実力養成セミナー 131 されている分野である。特にスーパーマーケットやコ イングのテキストでは触れられていないが , 近年重視 題である。パッケージについては , 基本的なマーケテ 製品計画・製品開発領域からパッケージに関する出 第 32 問 ことになるため , 「ア」が適切となる。難易度 : 中 択が誤っていないことを示すための情報を探し求める ようとする。選択肢に示されているように , 購買の選 張を解消しようと , 自らにとって好ましい情報を集め 認知的不協和の状態になると消費者は , 心理的な緊 ( 設問 2 ) 的不安を指す。難易度 : 低 「イ」の認知的不協和が正解であり , 購入後の心理 「エ」は選好するプランドが変わることを意味する。 消費者行動を指す。 ンドだけでなく , 多様なプランドを選択しようとする 「ウ」のバラエティーシーキングとは , 特定のプラ てよく用いられる心理的状況のことである。 「ア」のサイコグラフィクスは , 市場細分化におい 説明する用語を選択させるものである。 消費者行動からの出題である。心理的緊張について ( 設問 1 ) 盾から生みだされる心理的な緊張について触れている。 定の状況について説明があった後 , 購入後の認識の矛 消費者行動領域からの出題である。消費者のある一 第 31 問 説得効果の関係が不適切となる。難易度 : 中 「ウ」は一点集中訴求という点 , 「エ」は恐怖喚起と め , 関与が高くても必ずしも低下させるわけではない。 その製品の物理的な特性に関するリスクは存在するた 費者の不安要素を指す。商品への関与が高い場合でも , 「イ」の知覚リスクは , ある意思決定を行う際の消 自発的に行動することを説明するものである。 るものであり , 報酬 ( この場合は , おまけ ) に対して 道具的条件づけとは , オペラント条件づけとも呼ばれ てである。道具的条件づけで説明できるとしている。 「ア」は , 雑誌の売り上げとおまけとの関係につい 選択肢についての適切性について問うている。 消費者行動からの出題である。消費者心理に関する 第 30 問 投機よりも適切となるため , 正答となる。難易度 : 中 「エ」は在庫を減らす手法についてであり , 延期が きない。そのため , 不適切となる。 意思決定することであるが , 需要の変動性には対応で るように , 早い段階で製品の形態や在庫位置について

8. 企業診断 2015年 10 月号 [雑誌]

「 TLO (Technology Licensing Organization : 技術移転 機関 ) などを活用して大学の技術との連携を積極化す るよりも , 『高い要素技術を必要とする領域に踏み込 んで自社技術の開発』に注力」したとすれば , ーズ は絞れず , 研究と開発の間に存在するデビルリバーは ますます越えにくくなるはすである。 同様に , 「イ」は「大きなニーズを見つける『収東 型』作業へ切り替え」 , 「エ」では「べンチャー企業が 所有している特許等の専用実施権を , 第三者企業に賦 与してロイヤルティー収入を獲得することは , 資金不 足に悩むべンチャー企業が『デスパレー』を回避する 方策として有効である」でなければならない。 これらに対して , 「ウ」の説明どおり , 開発研究か ら事業化の間に横たわるデスパレーを克服・回避する ためには , 商品開発と顧客対応体制の確立が必要にな るはずである。 よって , 「ウ」が最も適切である。難易度 : 高 ( 設問 2 ) 「ダーウインの海」を回避するための方策に関する 設問である。 この障壁を回避するには , たとえば , ①大手企業と のアライアンス , ②フアプレス生産 , ③ OEM 生産 , ④支払い・回収サイトの時間差の活用 ( 支払いサイト は長く , 回収サイトは短くすることで資金繰りが改 善 ) などがある。したがって , 「ア」と「ウ」は明ら かに不適切である。 さらに , 「ダーウインの海」という障壁を回避し , 産業化するためには「開発・生産 , 販売等が一体とな った体制作り」が必要である。したがって , 「イ」も 不適切である。 残る「エ」は , 上の③からして最も適切であるため , 正答となる。難易度 : 高 第 9 問 イノベーション ( 叩 en innovation) に関する問題で ある。 NIH とは自社開発技術・製品にこだわり , 自社開発 でないものを心理的に , あるいは , そのほかの理由か ら忌避することである。それは , 必ずしも「自社技術 への強い自信」に起因するわけではないため , 「ア」 は不適切。 また , リードユーザー ( 先端顧客 ) からフィードバ ックされる製品情報は企業にとってきわめて有益であ るため , 「イ」も適切ではない。 さらに , 自社の研究開発部門への技術人材や資金の 投入を行わず , 「他社とのオープンな技術交流による 120 研究開発に集中的に投入」すれば , 自社技術は枯渇し , 自社の衰退を招くことになるため , 「エ」も不適切。 これらに対して , 「ウ」の説明は適切であるため , 正答となる。本問は消去法で考えれば , 正解が得られ よう。難易度 : 中 第 10 問 リストラクチャリング (restructuring : 事業構造の 再構築 ) に関する問題である。わが国では , リストラ と略称して解雇の意味に使われることが多いが , 上が 本来の意味である。 環境の変化とともに , 当初は合理的であった自社の 事業マトリックスを変革させる必要が生じ , 自社事業 のスピンオフや撤退も考慮しなければならなくなるこ とは多い。その場合 , 「ア」のように当該事業の従業 員がポトムアップで売却ステップを検討することは好 ましくない。それらの従業員は多くの場合 , 売却を望 まないからである。 「ウ」のように撤退を含めて事業構造を大きく変革 する際に , 「既存の取引先との取引量を増やすことを 目的に・・・販売促進策を積極的に行うこと」も明らかに 合理的ではない。 「エ」は「リエンジニアリング (reengineering) 」の 説明であり , また「オ」のように撤退・売却を含め事 業構造を変革する際に , 「ストックオプションを導入」 することが「課題となる」はずもない。 これらに対し , 「イ」は適切であるため , 正答となる。 難易度 : 低 第 1 1 問 ( 設問 1 ) 日本企業が海外で失敗するのは , 「ウ」のように 「現地法人のガバナンスを強化して・・・「日本人だけに よる』生産販売活動に切り替える」ケースが多い。進 出国で成功するためには , しばしば指摘されるように , 現地で採用した従業員のモチベーションを高め , 現地 のニーズを吸い上げることが何よりも重要である。 よって , 「ウ」が最も不適切であり , 正答となる。 難易度 : 低 ( 設問 2 ) 「ア」の「コモディティ化」とは , 商品がどのメー カーのものを購入しても変わらないような均質化した 状態を指す。このような製品分野において , 改良型製 品を次々に投入したとしても , 売り上げ増大にはつな がらない。 「イ」では , 日本製品は本来相対的に高価格であり , 低コストの新興国製品に対抗して「低価格品を『日本 企業診断 2015 / 10

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: CVP 分析は , 損益分岐点分析ですね。変動費 ( 売上と連動する経費 ) と固定費 ( 売上と連動 しない経費 ) を分けることで , 利益から必要な 売上金額を , 売上から利益の金額を素早く計算 することが目的ですね。 つまり , 「あと , いくら売上があれば黒字化 できるのか」などを把握するためのものと考え てよいですよね。 : そのとおり ! たとえば , 飲食店や小売店など は , あと何個売れば黒字化できるのかを把握で きるから , とても重要だ。 : 売上から変動費を差し引いたものが限界利益で あることも , 忘れずに押さえておきましよう。 : NPV は , 正味現在価値という将来 CF をリスク の大きさに見合った割引率で現在価値に割り戻 して , 初期投資額 ( 資産の購入など ) と比べた 結果 , 投資を行うべきか判断するためのものと 言えるね。 計算の流れをイメージすると , 次のようなとこ ろね。 ( 1 ) 投資により生み出される CF を予測 (2)CF の現在価値を計算 (3)NPV を計算 (4)NPV>0 なら投資を行う : わかったぞ ! とてもスッキリしました。 : 次は , CF 計算について見ていこう。素直さん , 説明できるかな ? の : 名前のとおり , 営業活動 , 投資活動 , 財務活動 に即した「現金の流れ」を把握するためのもの ですよね ! : そのとおり ! 素直さんは本当に事例Ⅳは苦手 なのかい ( 笑 ) ? 計算方法は直接法と間接法の 2 つがあるけれど , 間接法のほうが頻出論点な ので , 必す自分で書けるようにしておこう。 : 間接法の計算方法で , 最初はなぜ売掛債権や在 庫の差額で計算されるのか , 意味がわかりませ んでした。でも , 「利益 = 現金残高ではない」 ことがわかったところで , 何となく理解できる ようになりました。 : 間接法が , 税引き前当期純利益の金額からス タートしていることを考えると , 取引が現金化 するまでの過程を加味しているということだね。 計算構造のポイントは , ①差額で算出 , ②現金 の流れ , ③フリー CF = 営業 CF + 投資 CF , と いう点は押さえておこう。 : 続いて , プロダクトミックスのポイントについ て , 和水さん , 説明してくれるかしら ? 企業診断 2015 / 10 変動費 売上 固定費 限界利益 利益 また , 損益分岐点は「利益 = 0 のときの売上 高」ですから , 「限界利益 = 固定費」となると きに , 損益分岐点になる点がポイントです。 : 初歩的な質問なのですが , そもそも損益分岐点 は低いほうがよいのでしようか ? 概には言えないけれど , 基本的には低いほう が望ましいと言えるね。なぜなら , 損益分岐点 は利益が 0 となる最低限の売上高なので , 損益 分岐点が低ければ , より少ない販売額で採算が 取れるよね。一方で , 損益分岐点が高いと , 常 に大量生産などをしないと利益を確保できない んだ。 続いて , NPV はどのようなものだったかな ? 正味現在価値を算出するもの・・・でし : NPV は , ただ , 何のために計算しているのか , たよね ? よくわかっていなかったです。 68

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: ほば例外なく , 第 1 問は「経営分析」からス タートしているね。そのほかは , 個別論点とし て事例企業の特徴を財務・会計面から問う構成 になっている。各設問の関連性は , 年度によっ て異なっているので , 柔軟な対応が求められて いるね。また , 最近は計算過程を書かせる問題 も多いので , 書けるように心掛けておこう。 : 事例Ⅳは苦手意識がある方が多いかもしれない ですが , 直前期に短期集中で取り組めば成果が 表れやすいため , 次からの頻出論点のポイント を確認しておきましよう。 ( 2 ) 頻出論点のポイント : では , さっそく頻出論点に関するポイントをお さらいしていこう。とは言え , 個別論点を 1 つ ひとつ細かくは説明できないから , 案外抜けて いる「そもそも , この論点は何を計算している のか ? 」という視点から説明していくよ。 : それはとても助かります ! 直前期に大枠をお さらいしておきたいです。 : それでは , さっそく経営分析から見ていこう。 経営分析は , 数値面から分析して事例企業の課 題を顕在化させることが目的と言えるね。した がって , 記述する際は , ①問題点 , ②原因 , ③ 結論 , を意識しよう。よく問題点だけを記述し た答案があるけれど , これには気をつけたほう がよいね。 : 事例企業の経営分析から問題の見当をつけ , そ の原因はどこにあったのか , 与件文から考えて 結論を導き出すということですよね。 : また , 多面的に解答するためにも , 収益性 , 生 産性 ( 効率性 ) , 安全性などの切り口を意識し , それぞれの代表的な経営指標を最低 2 つずつは 答えられるようにしておくと安心だね。 : 続いて C 、甲分析はどうかしら ? 5 . 直前チェック事例Ⅳ ( 1 ) 事例Ⅳの概要 : いよいよ , 最後の事例Ⅳね。直前だからこそ , 網羅的に直前チェックをしましよう。事例Ⅳは , 「財務・会計を中心とした経営の戦略及び管理 に関する事例」ですね。素直さんは , 自信のほ どはどうかしら ? : 事例Ⅳと聞くだけで , 苦手なイメージが拭えな いです・・ : 財務・会計に関する知識は , 一朝一タにはっき にくく , 苦手とする受験生は多いんじゃないか な。でも , 1 次試験に比べれば , 出題論点は限 定的だよ。 苦手な人は , ますは 60 点を取れるように頻出 論点を固めるよう確認してみたらよいんじゃな いかな。 : 過去の出題傾向を見てみると , どのような論点 が多いのでしようか。 : 頻出論点についてまとめると , 次のようなとこ ろだね。 ・経営分析 ・ CVP ・ NPV ・キャッシュ・フロー ( 以下 , 「 CF 」 ) 計算 ・プロダクトミックス の・これだけなら , 何とかなりそうな気がしてきま : 年度によっては , ごく一部の人しか解答できな いような問題が出題されたこともあるけれど , その分 , 基本的な論点を確実に得点できるかが 勝負の分かれ道だね。 : 事例Ⅳの問題構成には , どのような特徴がある のでしようか ? 企業診断 2015 / 10 曾を 67