ピーターパン - みる会図書館


検索対象: ピーターパンの島
9件見つかりました。

1. ピーターパンの島

「 ( れからの出来事 ・」うりしゅぎしゃ 合理主義者 むじゅうりよくはんざい 無重力犯罪 ゅう 力 誘拐Ⅲ じぞう お地蔵さまのくれたクマ ピーターパンの島 もたらされた文明 サーカスの旅 帰路 い 3

2. ピーターパンの島

「そんなことないわ。頭はずっといいのよ」 ひょうじよう けいべっ 話が一致しないまま、弟はしだいに軽蔑したような表情になり、両親は悲 かぎ しそうな顔つきになる。ウエンディに限らず、どの両親の場合も、最後には 「いるわよ」 と、彼女は言いかえす。 ゝ ) 0 ヾ 「じゃあ、見たことあるの力し くらやみ 「暗闇のなかにいるのよ」 くらやみ 「暗闇のなかじゃあ、見えないじゃないか」 「それが見えるのよ」 と、話は合わない。 ようせい 「妖精がいたとしても、そんな小さいのなら、頭なんかもさぞ悪いだろう かのじよ とこにいるんだい」 ロ 7 ピーターパンの島

3. ピーターパンの島

ねが どうしても、こうなってしまうのだ。この願いは手紙に書かれ、先生に渡 された。 こ一、も その手紙を読んだ先生は、子供たちが去ってから、電話をかけ、顔をゆが めながら、告げた。 「ああ、また例のように、お願いしなければなりませんな」 雪が降り、積もり、クリスマス・イプになった。雪の上にソリを走らせ、 こども やくそく 約束どおり、サンタクロースがお城に来た。ソリは子供たちが作っておいた、 ようせい 妖精やお化けの雪だるまのそばでとまった。 「ねえ、いっ連れてってくれるの」 かんせい と、みなは歓声をあげながら、口々に聞き、サンタクロースは、 むか 「あした迎えにきてくれるように、たのんであるよ」 と、やさしい声で答えた。その夜、城のなかは、ろうそくの灯と歌声で、 ねが しろ しろ あかり わた 181 ピーターパンの島

4. ピーターパンの島

咸完れ る よ か く 夜 ま 時 を も 子 じ い 子こ そ き 供ぎ カゞ う っ く が た ど も の な お ば 執を夜 き あ っ あ た と 日 さ て け え ち カゝ つ に ノし、ん つ な 白 ば あ に た た ゆ た の の る 話 と 聞 の 航 く く り る し ) 海 気 潮船 も 島 海 3 、 と し し い き 風 た だ が 円 す は の つ い 子こ鳥 の 帆ほ を ぐ っ の オこ む よ た 供が く 船 聞 な を わ ち 0 た 船 と 長 き か ふ か 月い ーナ で く カよ ち の の つ ・イっ 海望 上 は ら が た 迷 オよ 賊を 迷え子こ に 船 を ま ら く 子こ 鏡 } 供せ に 供ぎ の 員 飛と は 船 ん 歌 を 小 た に は て が 借ゕ 長 ひ 他 ち さ で お 過すムがり は 南 人 話 と な は 島 ぎ 甲 唱 ; て の を り に ロ 板第進 グロく も せ さ か 足 / げ ず しゝ 相き が れ も を カゞ と み び 見 な を ん オこ っ カゝ つ い 破はだ 魚 つ洋 え と け な 壊ぃ か 0 が も ま け く た す 海み波 ら わ て 坊 る し . そ の つ しゝ 主ず上 の 島 と 平 に 幽 は 糸泉 か マ し 匕じ ず 上 ; 船芫 を ス て に む ト む の つ に 暖 快まだ け け た あたた ピーターパンの島 183

5. ピーターパンの島

パンの第 星新一 ショートショート セレクション 和田誠絵 論 理

6. ピーターパンの島

です」 「そんなこと 、いいではございませんか。太陽が空にある。なぜそうなのか、 せつめい 説明できないのと同じですよ」 「挈、一つい一つ、もの、か、ね」 それ以後、青年は何回か使ってみた。カードの性質を知ろうとして。そし ほうそくせい かんたい てわかったのは、持ち主についての歓待や反抗についての法則性はまったく ぎやく ひこうき むりよう ないということ。うまくいけば飛行機を無料でチャーターできるが、逆に地 下室に閉じこめられ、水と少しのパンで十日間を過ごさせられるかもしれな せま 美女にまとわりつかれるかと思えば、スパイにされて自白を迫られ、眠る ゆる ことを許されないこともある。 じゅうどう たいしょ うまくいくのならいいが、問題はだめな場合への対処だ。青年は柔道を習 はんこ、つ せいしつ じはく ねむ 87 応対

7. ピーターパンの島

しているのだから。 せんばっ 先生は、ねだられるままに、つぎつぎと話して聞かせる。選抜されてここ こ ゆる きんむ とくべつきんだん に勤務している職員は、特別に禁断の本を読むことを許されているので、子 ども 供たちに話してやることができるのだ。そして、話しながら、そっと子供た きろく はんのう ちのようすを観察し、あとでその反応のデータ 1 をくわしく記録する。この ぎもんいだ ような話に疑問を抱きはじめる子があらわれれば、それは報告され、のク しよくいん ラスに移されるのだが、そんな例は、職員の期待に反してごく少ない。 このようにして、クリスマスが近づいた。クリスマスの風習はここだけに 残っている。科学的に意味のない日を祝おうなどと、考える者はほかにいな島 いつばん ごうせいきねんび かせいとうたっきねんび いのだ。火星到達記念日。ヴィールス合成記念日。このような日を、一般の 7 人びとはカラー・スクリ 1 ンの上にひろがるアプストラクトの動きをバックピ きかい に、油のきれた機械のような音楽と、原色のカクテルに興奮しながら、踊り のこ かんさっ しよくいん てき いわ こうふん こども

8. ピーターパンの島

「あっ、そうか、そういううまい方法もあったんだな」 かんたん 「われわれも、どうかしているな。こんな簡単なことに、どうしてだれも気 がっかずにいたんだろう」 ぐんしゅう ちしき 群衆は口々に叫び、この新しく得た知識に目を輝かせ、顔をほてらせた。 なかには、手をたたきながら飛びはねる者さえあった。 おどろ 「まだ驚くのは早すぎるんだ : と、乗員はポケットのなかにあった、地球で手に入れてきたビールのセン たま ヌキ、ダイス、ピストルの弾丸などを手のひらにそろえて、そのほかのさら ふうしゅう じゅうみん に珍しい風習のかずかずの話にうつりたがった。しかし、ピル星の住民たち ようい のどよめきは、容易にしずまりそうにはなかった。 かんたん かわ だいに意味がわかってくるにつれ、感嘆の声は前にもましたどよめきに変っ ほ、つほ、つ かがや 円 4

9. ピーターパンの島

かくしゅなん へんか 一方、地上においては、静止などありえない。変化がつづいた。各種の難 かいけっ もん 問も、本気になってとりくめば、少しずつ解決されてゆく。それには、コン せいの、つこうじようふきゅう ピュ 1 タ 1 の性能向上と普及とが、大いに役立った。 よ じようたい りそうてき かんぜん ) いほどの状態がおとずれた。連動 やがて、完全とか理想的とか呼んでもし しているコンピュ 1 ター群が、なにもかもやってくれる。それにまかせてお へいおん きさえすれば、すべてがうまくゆく。平穏な日々が、いつまでもつづくので はないかと思われた。 へいおん たいだ かぎ しかし、ものごと、 しいことずくめとは限らない。平穏は人を怠にし、 こうじようしんうしな 向上心を失わせた。コンピュ 1 ターがなにもかもやってくれ、なんでも教え とりよく ひつよう てくれるのだ。努力とか研究など、なぜやる必要がある。 いっしか、順調そのものだったコンピュ 1 ターに、狂いが生じはじめた。 しゅうり・ こしよう いぜん 以前なら、すぐそれに気づき、故障部分の発見と修理とが、すぐになされた じゅんちょう ぐん くる しよう れんどう