宝石の島 私の不満のこもった目に気づいたのか、隼人はそう言 いたような気がする。テントの入り口に腰を下ろして待 っておくことにした。テント内部に目を向けると、先ほ い訳をする。 どのリュックとそのそばに懐中電灯が転がっており、奥 「まあ二人中にいたら飛ばされることは無いだろ。安心 しろって。」 には大きめの毛布が一枚だけたたまずに放り投げられ そう言われ改めて今日は二人で寝るのだと感じた。おていた。口が開いたままのリュックからはカップヌード 互いの家に泊まりに言ったことは何度もあるが、隣の部ルのほかにもトランプやゲーム機が顔をのぞかせいる。 屋には親がいた。緊張している訳ではないと思うが、そここでトランプをするつもりなのか。 のことを考えると息がしづらくなるような気がした。 ふちに割りばしを載せた状態で私にカップヌードル 「夜食食おうぜ。お前何がいい ? 」 隼人はそういってテントの中においてあったリュッを差し出す。隼人は片手でカップヌードルのふちを掴む クを開けた。中は様々な種類のカップヌードルで一杯だように持っていた。じゃんけんのパーになるくらいにー った。 掌が開かれていた。 「何だよ早くとれよ」 「じゃあ私はシ 1 フード」 手を見られていることを少し嫌そうにしながらさら 「おけ」 すると隼人はガスポンべや小さな鍋を取り出して手にカップヌードルをつきだしてくる。 「ん、ありがとう」 際よく湯を沸かし、ふたを半分あけたカップヌ 1 ドルに 少し笑いそうになってしまったけど隼人には気づか 注いだ。確か隼人のお父さんは登山が趣味だって言って れ 0