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検索対象: 水をまもる
34件見つかりました。

1. 水をまもる

よそう こうすいりよう 量がヘることが予想されています。降水量が おおあめ すい 増える地域では、大雨も降りやすくなり、水 たいさく かね 害への対策にお金がかかるようになります。 こうすいりよう ちいき のうぎようようすい 降水量がヘる地域では、農業用水や工業用 すいせいかつようすい 水、生活用水を手に入れることが、ますます みず せかい むずかしくなります。世界の水をまもるため ちきゅうおんだんか にも、地球温暖化を、防止しなくてはなりま ひとびと かんが せん。世界の人々は、そのように考えて、 こうへんどうわくぐみじようやく ねん むす ] 992 年に気候変動枠組条約を結び、その条 さんか ねんきようとぎていしょ 約に参加した国々は、 ] 997 年に京都議定書 りよう ちいき こうぎようよう せかい じよう き くにぐに を採択し、温室効果ガスの削減を約束しあい おんしつこうか さくげんやくそく さいたく かく し だ たいりようさかな いじよう おお し し ひ かがくこうじよう か みず めいあん ひと で も 本では水質汚濁防止法が制定され、世界の各 せいてい せかい すいしつおだくほうしほう ほん になります。そして、そのように考えて、日 かんが さないようにすれば、水は、かならずきれい みず 大量の魚を死においやります。汚染物質を出 おせんぶっしつ なりすきると、プランクトンが異常に増えて、 も、海や湖を汚染しています。栄養分が多く えいようぶん うみみずうみおせん 農業排水や生活排水にふくまれている栄養分 えいようぶん のうぎようはいすいせいかつはいすい り、おおぜいの人々を死においやりました。 ひとびと した有機水銀が、魚を通じて人間の体内に入 さかなつう にんげんたいないはい ゆうきすいぎん 病がよく知られています。化学工場が海に流 うみなが かがくこうじよう びよう 水俣市にある化学工場が引きおこした、水俣 みなまた みなまたし きました。工業排水による汚染では、熊本県 おせん くまもとけん こうぎようはいすい 動や人々の生活によって、ひどく汚染されて おせん ひとびとせいかっ 生活に欠かすことができない水が、産業活 せいかっ さんぎようかっ みず ロ「水をきれいにする」 「自然エネ丿レギーの活用」です。 かつよう しぜん 酸化炭素の排出量をへらす一つの名案が、 はいしゆっりよう さんかたんそ を燃やすときに出る二酸化炭素です。その二 にさんかたんそ ました。温室効果ガスの大部分は、化石燃料 かせきねんりよう だいぶぶん おんしつこうか ゆうきのうほうこころ 地で有機農法が試みられているのです。「家庭 つかせんざい で使う洗剤を変えること」も、すぐにでもで かいけっさくひと きる解決策の一つです。 0 「水はみんなのもの」 あんぜんみず けんこう きれいで安全な水は、健康に生きていこう とすると、だれにも欠かせません。しかし、 こくれんじどうききん はっこっ 国連児童基金 (UNICEF) が発行している どもはくしょ せかいこ ねん 『世界子供白書 2004 年』によると、アフガ ばあい すいげん かいぜん りよう 二スタンの場合、「改善された水源を利用する ひりつ ひりつ 人の比率」は、 ] 3 % にすきません。その比率 せんしんこく れいがい は、先進国では、例外なく ] OO % になってい ますが、エチオピアでは 24 % 、チャドでは せんしんこく 27 % にとどまっています。先進国と発展途 かくさ 上国の格差、豊かな人と貧しい人の格差は、 ざんねん いのちみず 残念なことですが、「命の水」にもあらわれて まず はってんとじようこく いるのです。発展途上国の貧しい人々は、 せいかつようすい とお 生活用水を手に入れるため、毎日、遠くにあ みずば ちょうじかん る「水場」と自宅の間を、長時間をかけて みずばびようげんきん おうふく 往復しています。しかも、その水場が病原菌 でんせんびよう おせん くる で汚染されていることがあり、伝染病に苦し あんぜん みず められることがあります。きれいで安全な水 なん を、何とかして、「みんなのもの」にしたいも ち かてい か みず か ひと はってんと ひと ひと かくさ じようこく ひとびと まいにち て し、 あいだ ねんがつ うみ 日本の厚生労働省は、 2005 年 8 月、「妊娠 にほんこうせいろうどうしよう 0 「海をきれいにする」 のです。 にんしん じよせい た ほん している女性は、本マグロやメバチマグロを しゅうかん 水銀が、マグロ類の体内で濃縮され、その魚 さかな たいないのうしゆく すいぎん しい」、とよびかけました。人間が海に流した うみなが にんげん 食べるとしても、 ] 週間に ] 回までにしてほ

2. 水をまもる

ゆうきのうほう 有機農法 化学肥料や農薬を使わずに、自然の恵みのみでおこ かがくひりようのうやくつか しぜん にんげん のうぎよう ぎよう じよそう どうぶつ なわれる農業。動物の糞のたい肥化や、人間の手作 のうさくもつ てんてき 業による除草、農作物の天敵による除虫などを組み じよちゅう しゆさい せかいかっこく せかいみずかいぎ かいごう こくさいけんきゅうきかん すいしげん せかいみず 「世界水会議」が主催する会合。世界各国でおこるさ 水資源の国際研究機関として 1996 年に設立された ねんせつりつ 世界水フォーラム あわせておこなわれます。 まざまな水資源問題を話しあうために、 3 年に一度 すいしげんもんだい いちど ねん くさいてき かんきようほ だんたいほんぶ おおさかひら だいかいたいかい 国際的な環境保護団体。本部のオランダ、アムステ グリーンビース 賀・大阪で開かれました。 おこなわれており、第 3 回大会は日本の京都・滋 にほんきようと かがくてきけんしよう きょてん せかいかくち ルダムを拠点に、世界各地で活動を進めています。 こうぎかつどうつう どくじ かんが ったえかけています。 た抗議活動を通じ、マスコミなどへ独自の考えをう 科学的検証をふまえたうえ、ビラ巻きやデモといっ せかいしっち 世界湿地デー 1971 年、重要な湿地を国際的にまもるために「ラ ねん ムサール条約」が締結されましたが、 1 996 年に開 じようやくちょういんび かれた同条約の常任委員会で、条約の調印日である 2 月 2 日を世界湿地デーと定め、毎年この日を、湿地 の大切さを再認識する日とすることを決めました。 再生可能なエネルギー 石油や石炭などの化石燃料のように、いずれは枯渇 してなくなってしまうような資源を利用してつくら すいりよくたいようこう れたエネルギーに対し、水力や太陽光、風力など、 しぜんかんきよう 自然環境のなかから、限りなくつくりだすことがで きるエネルギーをさします。 中間技術開発グループ (ITDG) DG は世界の中間技術による開発を援助する目的で つくられた団体で、イギリスに本部があります。環 境を破壊するような大規模な開発を否定し、地域ご とにできる適性規模の「中間技術」による開発、つま りは「持続可能な開発」の必要性をうったえています。 こくさいてき ねんじゅうよう しっち じようやく ていけつ じようにんいいんかい どうじようやく まいとし せかいしっち がつか さいにんしき たいせつ さいせいかのう かせきねんりよう せきたん こかっ せきゅ しげん ふうりよく かぎ ちゅうかんぎじゅっかいはつ せかいちゅうかんぎしゆっ もくてき かいはつえんじよ ほんぶ だんたい だいきほ かいはつ はかい きよう ちゅうかんぎじゅっ かいはつ てきせいきほ ひつようせい じぞくかのうかいはつ

3. 水をまもる

行動をおこす . のうか ケ二アの農家の のうち 農地は、ほとんど が、 ] ヘクタール ちい 以下という小さいものです。貧し のうじようむ かいはつ いため、大きな農場向けに開発さ、一′ でんどう よゆう れた電動ポンプなどを買う余裕が さいきん ありません。つい最近まで、こう みす さくもつ じゅうぶん した農家には、作物に十分な水をト やる手段がありませんでした。 かいしや 「アプロティク」という会社は、 しようきほのうか やす かんたん 小規模農家に適した、安くて簡単 ぎじゅっ もくひょう かいはつ かか な仕組みの技術の開発を目標に掲ま ていきよう げ、ペダル式ポンプを提供してい ます。ケ二アの農家も、このポン みず つか プを使えば、小さな農地の水やり りよう ちかすい に十分な量の地下水を、くみあげ 一ることができます。 にんいじよう >2 万 5000 人以上ものケニアの農民 かんたん が、この簡単なくみあげポンプに さくもつみず たす 助けられています。作物の水やり しゅうかく つか に使い、収穫も収人も増えました。 ー滴ずつ さいばい みず さくもつ ひつよう つか 作物の栽培には大量の水が必要です。よく使われている みず こうせいのう ひつよう 高性能スプリンクラーは、水を必要のないところにもまくため、 みず ろうひてき 水をむだにしてしまいます。そこで、この高価で浪費的なスプ みず さくもつ あな リンクラーをやめて、穴のあいたパイプに水を通して冫作物の ちよくせつみず ねもと てんてきかんがい 、・いドるようになりました。 まず いか おお のうか てき のうか のうち じゅうぶん のうみん まん しゅうにゆう いってき たいりよう こうか とお

4. 水をまもる

さくいん アシ原・ あお 青い惑星・ アメリカ・ イギリス・ 井戸・ インド・・ はら わくせい ・・ 11 ・・・ 7 , 8 , 12 , 22 , 24 , 26 うずい 洪水・・ くれんかんきようけいかく 国連環境計画・ ゴルフ場・ さいせいかのう 再生可能なエネルギー じよう ・・ 16 , 24 ・・・ 19 ・・・ 12 ・・ 26 ・・ 24 ・・ 24 日本・・ ニューシーランド・ バイプライン・ はってんとじようこく 発展途上国・ にほん フランス・ ・・ 12 ・・ 16 ・・ 5 , 10 , 27 ・・ 23 ・・ 5 , 8 ・・ 6 , 21 ・・ 5 , 7 , 26 ・・ 5 , 21 ・・ 21 ・・ 11 ・・ 20 おせん 湿地・ ジャマイカ・・ じようすいしより 浄水処理・ じようすいどう 上水道・ すいしつおだくばうしほう 水質汚濁防止法 すいりよくはつでん 水力発電・ せいかつようすい 生活用水・・ しっち プレーフラッグ・キャンペーン・・ 23 フレンズオブジ Friends Of the Earth インター ス ア ウォーターエイド・ 工コサン・ けいかく 工コ・ビレッジ計画 エジプト・ うみ ・・ 10 , 13 , 15 ・・・ 10 ・・・ 18 ・ 16 , 26 SAS ( 汚水による海の汚染に はんたい かせきねんりよう 温室効果ガス・・ おんしつこうか オーストラリア・ 反対するサーファーたち ) ・・・ 23 ・・ 16 ・・・ 25 16 化石燃料 せかいしぜんほ 世界自然保護基金 (WWF) 9 せかいみす 世界水フォーラム・・ せかいしっち 世界湿地デー せっすい 節水・ 先進国・・ 帯水層・ ダム・ 淡水・ 淡水化装置・ ちかすい 地下水・ ちきゅうおんだんか 地球温暖化・ ちねつはつでん 地熱発電・ ちゅうかんぎじゅっかいはつ ききん せんしんこく たいすいそう ・・ 16 ・・ 16 ・・ 6 , 21 ・・ 28 ・・ 4 , 28 ・・ 2 6 ・ 8 , 12 ・・ 9 , 12 ・・ 24 ・・ 20 中間技術開発グ丿トプ (ITDG ) 27 ナショナル・・ ベルギー 掘りぬき井戸・ ポンプ・・ ほ ゆうきのうほう モザンビーク・・ 水もれ・・ みず 水循環・ みずじゅんかん マイクロ水力発電・ すいりよくはつでん ・・・ 17 , 25 ・・ 19 ・・・ 7 , 15 , 21 ・・ 21 ・・ 4 , 24 ・・ 27 かりよくはつでんしょ 火力発電所・ かんがい 灌漑 かんけっせん ・・ 12 ・ 6 , 15 間欠泉 16 有機農法 19 リビング・マシン リーズ (REEDS) ・ 干ばっ・ こうへんどうわくぐみじようやく 気候変動枠組条約・ きようとかいぎ 京都会議・ グリーンピース・ グローバル 500 賞・ げすいしより 下水処理・ げすいどう 下水道・ こうぎようようすい 工業用水 き しよう ・ 6 , 16 ・・ 17 ・・ 17 ・・ 2 2 ・・ 19 ・・ 10 ・・ 10 , 13 ・ 15 , 27 ・・・ 12 (Living Machine) か ろ過・ みず わき水・ 11 ・・ 5 , 7 , 11 チリ・ 点滴灌漑 ドイツ・・ ・・・ 29 ・・ 15 ・・ 17 , 18

5. 水をまもる

み 水の問題をいっしょに考えよう みなまたびよう すいぼっ なが を妊婦が食べると、胎児が水俣病にかかる、 い土地を水没させてしまうだけでなく、流れ じようりゆうがわかわぞこ こうせいろうどうしよう ねん てきた土砂をせきとめ、上流側の川底を高く というのです。厚生労働省は、 2004 年には、 かりゆうがわかわぞこ ようちゅうい ひく 「メカジキ、キンメダイも要注意」、と警告し する一方で、下流側の川底を低くしてしまい かわじようげ うみ ていました。「海をきれいにする」ことは自 ます。また、川を上下する魚の移動をさまた 分の命と健康をまもるためにも、さけてれ みず ぶんいのちけんこう げ、水をくさらせることもあります。このた ねんだいいこう おおがた め、アメリカでは、 ] 990 年代以降、大型ダ ない、さしせまった課題になっています。 ムをとりこわすようになりました。そのよう かんが ひろ ロ「森林と湿地」 な「脱ダム」の考えは、日本でも広がってい あまみず しようきほ しんりん ます。その一方で、「ダムによらない小規模 森林は、雨水をしつかりと受けとめて、地 かっこく かすい すいりよくはつでん せかい ちちゅう 水力発電」への期待が、世界の各国で高まっ 下水として地中にたくわえたあと、ゆっくり かわ なが しんりん と川に流してくれます。このため、森林は、 ています。 みどり しんりん こっ 「緑のダム」ともよばれています。森林は、洪 すいしげん 0 「未来へ向けた解決法」 水を防いでくれているだけでなく、水資源を にんげん かがくぎじゅっ こくりつりんぎようしけん どうぶっちが ほか 人間は、他の動物と違って、「科学技術」 たくわえてくれているのです。国立林業試験 かがくぎじゅっ しんば じようせんもんか しんりんぜんこく をもっています。その科学技術をもっと進歩 場の専門家は、「森林は全国のダムの約 ] 9 倍 あんぜんみず ぜんこく ちょすいりよく させて、きれいで安全な水を、世界のみんな の貯水力をもっている」といっており、全国 もと て しんりん が手に入れるようにすることができないだろ の森林をまもることを求めています。入り江 ねが せいいく しよくぶつ せかい ぬまち しっち うか。そのような願いを受けて、世界では、 や沼地などの湿地は、そこに生育する植物が けんきゅうすす ふえし、 えいようぶんきゅうしゅう さまざまな研究が進められてきました。そし よけいな栄養分を吸収してくれるため、富栄 じつようだんかい みず かいすいたんすいか しんりん ようか おせん ふせ 「海水の淡水化」が、実用段階を 養化による水の汚染を防いでくれます。「森林 て、ついに、 あんぜんみず たんすいか むか かいすい しっち 迎えるまでになりました。海水の淡水化には、 と湿地」は、きれいで安全な水をまもるため かいすいねっ すいじようき ひ 「海水を熱して水蒸気をつくり、それを冷や にも、欠かすことができないのです。 じゅしまく たんすい して、淡水をつくる方法」のほかに、「樹脂膜 でんりよく たんすい ほうほう かいすい で海水から淡水をしまりだす方法」がありま じゅしまくほう みず 高い土地にある水は、「位置のエネルギー」 す。このところ、「樹脂膜法」がものすこく進 でんき ひょうやす たんすいか をもっています。そのエネルギーを、電気の 歩して、淡水化の費用も安くなりました。こ げすい すいどうすい すい すいりよくはつでん ほうほう の方法だと、下水も浄化して、水道水として エネルギーに変えるのが、水力発電です。水 ほうしゃのう にさんかたんそ りよくはつでん つか 使うことができるようになります。そのよう 力発電は、二酸化炭素や放射能を出さないの くにぐにきようりよく みらい な未来に向けて、世界の国々の協力をさらに で、「クリーンエネルギー」の一つとして、こ せかいみずかいぎ せつ つよ かいはつ 強めるため、 ] 996 年に「世界水会議」が設 れからの開発が期待されています。しかし、 おおがた すいりよくはつでん けんせつ 水力発電のために建設される大型ダムは、広 立されました。 たいじ た にんぷ いつばう く けし、こ さかな じ お しっち しんりん にほん だっ いっぽう ち つ かいけつほう む みらい せかい か ほ みず ロ「水と電力」 じようか か だ せかい ねん ひと ひろ

6. 水をまもる

= 水と電力 みず はつでん 水は、発電にも、利用されていま す。大部分の水力発電は、ダムを使 って川の流れをせきとめ、水をター ビンに導いて発電する仕組みです。 こうした水利用は、とても役に立つ ものですが、問題もあるのです。 0 大きさの問題 すいりよくはつでん かんきようおせん 水力発電は、環境汚染をおこさない、 さいせいかのう 再生可能なエネ丿レギー資源です。しかし、 すいりよくはつでんけいかく 水力発電計画の中には、その規模があま じんぞうこ りに大きすき、巨大なダムが人造湖とな すいばっ はんい って、広い範囲の地域を水没させ、多く うば のうち の人々の農地や家を奪ってしまう場合も あります。 すいりよくはつでん ぶん つか みず なが かわ みちび はつでん みずりよう もんだい おお きば なか きよだい おお ちいき ひろ ひとびと ばあい いん ねんだいかんせい △アメリカのフーバーダムは、 1930 年代に完成 はんたい しました。今日では、多くの人々が、こうし おお ひとびと きよだい けんせつ こんにち し、 じもと かわ ひと でんりよく 手に入れるためなら、地元の川 ーっの集落に必要な電力を ひつよう しゅうらく 0 小さいって、すばらしい りよう じゅうぶん すいりよくはつでん や沢の流水を利用した、小規 りゆうすい しようき うった の建設に拡議し、建設中止を訴えている人々。 けんせっちゅうし けんせつこうぎ ひとびと くインドのナルマダ川沿いに計画された、巨大ダム けいかく がわぞ きょだい のうち 発電はできるのです。 はつでん 湖の底に沈めなくても、水力 すいりよく みずうみそこ ムをつくったり、大切な農地を たいせつ 模の水力発電で十分です。ダ

7. 水をまもる

0 有機農法 げんだい 現代の農業は、農薬や化学 さくもつ さいばい つか 肥料を使って、作物を栽培し ています。こうした化学物質 ゆうどく には、有毒な成分がふくまれ ているものが少なくなく、そ どじよう れらは土壌にしみこんで、地 かすい おせん 下水や川を汚染します。そこ すいしつ おせん かがくふっしつ で、水質を汚染する化学物質 ゆうきのうほう つか さくもつ を使わない有機農法で、作物 さいばい ゆうきさいばい うまっか しゅうかく を栽培する農家も増えてきて △有機栽培したジャガイモを、馬を使って収穫していま のうやく かがくひりようつか ゆうきのうか す。農薬や化学肥料を使うかわりに、有機農家では、 います。 しぜんほうほう どじようこ がいちゅう 自然な方法で土壌を肥やし、害虫を駆除しています。 ゆうきのうほう のうぎよう かがく のうやく ひりよう かがくぶっしつ せいぶん . な蛋ンツハ かわ のうか と 00 , 0 = , せいひん つか つか 家庭で使ってような製品を使うようにしましよう。 せんざい せんざい しせん ゆうめい いる洗剤を変え自然にやさしい洗剤で有名なメーカー すいしつ るだけで、水質の一つに、「エコペール」 (ECOVER) おせん せんたく かいしや 汚染をへらすことができます。洗濯というべルギーの会社があります。 ようせんざい ひょうはくざい みず おせん 用洗剤や漂白剤は、水を汚染します。 げんりよう しよくぶつ かんきよう 植物を原料にする、環境にやさしい せんざい せんじようざい りよう おせん 洗剤や洗浄剤を利用すれば、汚染の さくげん こうか 削減に大きな効果があります。家庭 でも、できるだけ、その しやせいかんきよう 工コペール社製の環境にやさしい せんざい し、ちぶ 洗剤の一部です。同社は、 1993 あんぜんみず ねん こうけん 年、きれいで安全な水への貢献が みと こくれんかんきようけいかく 認められ、国連環境計画の「グ しよう かんきようほ ローバル 500 賞」 ( 環境の保護や かいぜんかん こうせきたい ひょうしよう 改善に関する功績に対して表彰す せいど る制度 ) に選ばれています。 かてい ひと 、メ。メノ TO ILET CLEANE R 0 かてい おお WASHING POWDER 0 30 。 40 。 60 。 95 。 0 漲 DELICATE WASHING-UPLIQUID ECCVER 0

8. 水をまもる

ー水はみんなのもの ? みず みず ひつよう おせん 生きていくためには、だれでも、水が必要です。しかし、水が汚染さ れていたのでは命にかかわります。各国政府や国連などの国際機関では、 えいせいせつび きれいで安全な水と衛生設備の普及を、もっとも大きな目標に掲げてい くれん いのち くさいきかん かっこくせい あんせん ふきゅう みず もくひょう かか 約 24 億人の人々が、適切な衛生設備を ます。 ロ世界の水事情 おくにん 世界人口の約 ] 6 % にあたる、 ] O 億人 みず あんしん 以上の人々が、安心して飲める水を、手 に入れることができないでいます。また、 みずじじよう せかい せかいじんこう いじようひとびと おくにん ひとびと りよう えいせいせつび てきせつ まいとし 利用できていません。そのため、毎年、 800 万人もの人々が、コレラやチフス などの病気で死亡しています。こうした ひとびと まんにん びようき W20 0 水はだれのもの ? すいどうじぎよう 巨大な水道事業にかかわって きぎよう いる企業は、利益をあげること ねっしん おお に熱心なことが多く、そのため、 みず きよだい りえき みず ひとびと りようきん つか 貧しい人々は、料金を支払えず しはら びようき である、「世界水フォーラム」では、 せかいみず 世界の水問題の解決をめざす国際会議 かいけつ せかい くさいかいぎ みずもんだい どによって、伝染します。 でんせん 病気は、人間の排泄物で汚染された水な おせん はいせつぶつ みず にんげん けんせっちゅう かんが ひと いな水を送るためのものです。 みすおく は、砂漠にかこまれた都市や村に、きれ むら さばく くエジプトで建設中の、このパイプライン えています。 たるべきだと、多くの人々が考 ひとびと く、すべての人々に水がゆきわ みず ひとびと 人だけに水を配分するのではな はいぶん みず もあるのです。料金を支払える しはら りようきん に、水があっても使えないこと ねん ひとびと あんぜん 2025 年までに、すべての人々に安全な 目標に掲げています。 かか もくひょう 飲料水と衛生設備を提供することを、 ていきよう いんりようすい えいせいせつび

9. 水をまもる

よ か いせーっ - 三 0 五ロ たいすいそう じゅうぶんちゅうい かいはつじぎよう 帯水層 十分な注意をはらいながら、開発事業をおこなう ねん あな 地下の多孔性の岩石 ( 多くの穴があいている岩石 ) という意味の言葉。 1987 年にまとめられた、国連 かんきようかいはつ ほうこくしょ の「環境と開発に関する世界委員会」の報告書のな などに水がたくわえられているところ。 かで、この必要性がうったえられました。 化石燃料 水循環 石油、天然ガス、石炭などの燃料のことで、動植物 地球上の水が液体から気体へ、そしてまた気体から の死骸から数百万年以上もかけてできる燃料。化 せきねんりよう も おんしつこうか 石燃料を燃やすと温室効果ガスのニ酸化炭素を放出 夜体へと、循環する過程のこと。 します。 掘りぬき井戸 淡水化 水を通さない層を堀りぬき、その下の帯水層から水 かいすい たいすいそう たんすい を組みあげている井戸。帯水層がななめにかたむい 海水から塩分を取りのぞき、淡水をつくること。 たんすい みす ている場合、水が噴出するような場合もあります。 淡水とは塩分が O. 2 % より少ない水のことをいいます。 地球温暖化 Friends of the Earth インターナショナル へいきんきおんじようしよう 1971 年にアメリカで誕生した国際環境保護ネット 地球の平均気温が上昇すること。ニ酸化炭素やフロ ほんぶ たいきちゅうねつ ワーク。本部のオランダ、アムステルダムを中心に ン、メタンといった、大気中に熱をとどめやすい気 きゅうぞう 80 万人以上の支援者がいます。 WWF 、グリーンピ 体が急増したことや、森林伐採によって、木々がニ げんしよう ちからていか ースとともに世界三大環境保護団体の一つといわれ 酸化炭素を減少させる力が低下したことなどが、原 因としてあげられます。 ています。 水質汚濁防止法 温室効果ガス ちきゅうおんだんか ほうりつ 水質汚濁の防止をはかるためつくられた法律。日本 地球の温暖化をうながす気体。ニ酸化炭素のほかに はいすいきせい おんしつこうか では、工場や企業からの排水規制をおもな目的とし メタン、フロンなどがあります。温室効果ガスは、 ねつ て、 1 970 年に制定されました。 太陽熱は通しますが、地表から出る熱をとじこめる ため、地表の温度をじよじょに高くします。 国連環境計画 灌漑 1972 年に開かれた国連人間環境会議で採択された、 にんげんかんきようせんげん さくもっさいばい 「人間環境宣言」と「国連国際行動計画」を推進す 作物を栽培するために必要な水を、水路をひくなど きようきゅう るためにつくられた機関。環境に関する新たな取り して供給すること。 えんじよ もんだい くみを援助したり、さまざまな問題に対する調整役 持続可能な開発 をになっています。 未来の環境や資源を損なうことのないよう、環境に ことば たこうせいがんせき おお こくれん がんせき みず せかいいいんかい ひつようせい かせきねんりよう みずじゅんかん せきゅ てんねん せきたん どうしよくぶつ ねんりよう すうひやくまんねんいじよう ねんりよう ちきゅうじようみずえきたい た き じゅんかん にさんかたんそ ほうしゆっ ほ たんすいか みずとお ほ みず たいすいそう く と えんぶん ばあいみずふんしゆっ ばあい えんふん フレンズオブ ちきゅうおんだんか ス ア ン ねん よ ん ちきゅう くさいかんきようほ にさんかたんそ ちゅうしん き まんにんいじよう しえんしゃ しんりんばっさい だんたいひと せかいさんだいかんきようほ さんかたんそ げん いん すいしつおだくぼうしほう おんしつこうか ぼうし すいしつおだく にほん に さんかたんそ こうじよう もくてき きぎよう たいようねっとお ちひょうおんど ねんせいてい ちひょう で くれんかんきようけいかく かんがい こくれんにんげんかんきようかいぎ ねんひら さいたく こくれんこくさいこうどうけいかく みず ひつよう すいしん すいろ きかん かんきようかん と ちょうせいやく じぞくかのう かいはつ みらい しげんそこ かんきよう かんきよう W34

10. 水をまもる

E ・ F ・シューマッ はかせ ハ博士が、 ] 966 年 ちゅうかんぎ せつりつ に設立した「中間技 じゅっかいはつ 術開発グループ」 (ITDG) では、発 ひとびと かいぜん てんとじようこく せいかっ 展途上国の貧しい人々の生活を改善 みず りよう するには、水の利用がポイントになる、 と考えています。 みず けいかく りよう ちゅうしん 水の利用を中心とした計画の一つと して、げ DG は、ケニアのムプイル村 きようきゅう えんじよ の IOOO 人に電力を供給する援助を ねん まず かんが ひと でんりよく すいりよくはつでんしぎよう このムプイル村のマイクロ水力発電事業では、 じぞくかのうしようきほ ぎじゅっ かね お金がかからす、持続可能な小規模の技術を かわみず むらなかなが りよう でん 利用することで、村の中を流れる川の水から電 せつびけんせつ りよくて じぶん 力を手に人れています。自分たちで設催の建設 むらひとびと さんか と維持に参加することで、村の人々は、利益を 手に入れることができました。 しようきほ すいりよくはつ しました。小規模なマイクロ水力発 なが ちか かわ 電システムによって、近くを流れる川 なが げん の流れを、エネルギー源として利用し たのです。ダムはつくる必要がありま ひとびと せんでした。村の人々は、川に小さな みず みず せき 堰をつくって水をため、バイプで水を みちび はつでんき まわ 導いて、発電機を回したのです。 むら りえき りよう ひつよう むら かわ