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検索対象: 水をまもる
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1. 水をまもる

ー水はみんなのもの ? みず みず ひつよう おせん 生きていくためには、だれでも、水が必要です。しかし、水が汚染さ れていたのでは命にかかわります。各国政府や国連などの国際機関では、 えいせいせつび きれいで安全な水と衛生設備の普及を、もっとも大きな目標に掲げてい くれん いのち くさいきかん かっこくせい あんせん ふきゅう みず もくひょう かか 約 24 億人の人々が、適切な衛生設備を ます。 ロ世界の水事情 おくにん 世界人口の約 ] 6 % にあたる、 ] O 億人 みず あんしん 以上の人々が、安心して飲める水を、手 に入れることができないでいます。また、 みずじじよう せかい せかいじんこう いじようひとびと おくにん ひとびと りよう えいせいせつび てきせつ まいとし 利用できていません。そのため、毎年、 800 万人もの人々が、コレラやチフス などの病気で死亡しています。こうした ひとびと まんにん びようき W20 0 水はだれのもの ? すいどうじぎよう 巨大な水道事業にかかわって きぎよう いる企業は、利益をあげること ねっしん おお に熱心なことが多く、そのため、 みず きよだい りえき みず ひとびと りようきん つか 貧しい人々は、料金を支払えず しはら びようき である、「世界水フォーラム」では、 せかいみず 世界の水問題の解決をめざす国際会議 かいけつ せかい くさいかいぎ みずもんだい どによって、伝染します。 でんせん 病気は、人間の排泄物で汚染された水な おせん はいせつぶつ みず にんげん けんせっちゅう かんが ひと いな水を送るためのものです。 みすおく は、砂漠にかこまれた都市や村に、きれ むら さばく くエジプトで建設中の、このパイプライン えています。 たるべきだと、多くの人々が考 ひとびと く、すべての人々に水がゆきわ みず ひとびと 人だけに水を配分するのではな はいぶん みず もあるのです。料金を支払える しはら りようきん に、水があっても使えないこと ねん ひとびと あんぜん 2025 年までに、すべての人々に安全な 目標に掲げています。 かか もくひょう 飲料水と衛生設備を提供することを、 ていきよう いんりようすい えいせいせつび

2. 水をまもる

= 青い惑星 みず みず すいどう 生きるためには、水は欠かせません。きれいな水は水道のしやくちをひ ねれはすく出てくると、簡単に考えている人も多いでしよう。しかし、水 とお を手に入れるために、遠くまで歩いてゆかなけれはならない人たちもいる のです。しかも、それが安全に飲める水とは限らない場合もあります。 けれども、世界の人々が力を合わせれば、みんながきれいなで安全 な水を手に入れることは、できるようになります。 ロ水循環 みず みずじゅんかん ちきゅうじよう 地球上の水は、「水循環」という過程をく ちきゅう りかえし、地球をめぐっています。しかし、 ちきゅうじよう じゅんかん 地球上のどこでも、同じように循環している みず わけではありません。場所によっては、水が いっーまう ほとんどないところもあります。その一方で、 みず みず みずじゅんかん 水が豊富な国の人々は、水が水循環をして、 ひとめぐりしてくるのが間にあわないくらい、 みず つか 水を大量に使いがちです。 みずほうふ ▽宇宙からながめると、地球には、水が豊富に きこうへんかみず あるように見えます。しかし、気候変化と水の しようひりようぞうか りよう みす 消費量の増加によって、利用できる水はヘる みずふそくおお し、つばう もんだい 一方で、水の不足は大きな問題になっています。 かんが かんたん おお ひと みず ひと みず あんぜん かぎ ひとびと ちから あんぜん みず みずじゅんかん かてい おな ひとびと ほうか たいようねっ うみかわみずきかすいじようき 1 . 太陽に熱せられて、海や川の水が気化 ( 水蒸気と じようしよう いう気体になること ) し、空に向かって上昇します。 じようしよう おんど すいじようきぎようけつきたい 2. 上昇すると温度が下がり、水蒸気が凝結 ( 気体が えきたいか くも 液体に変わること ) し、雲ができます。 くも すいてきこおり あめゆき 3 雲をつくっている水滴や氷がまとまると、雨や雪に みず なって地上に落ちてきます。このようにして、水 ちてん じゅんかん 循環は、スタート地点にもどります。 たいりよう うちゅう ちきゅう ちじようお しげん きちょう ・貴重な資源 ちきゅう みず わくせい 地球は、「水の惑星」、とよばれることがありま みず ちひょうやく す。それは、地表の約 75 % が、水でおおわれてい みず るからです。ところが、その水のほとんどは、塩 にんげん かいすい いんりようすい さくもつ のうぎようようすい からい海水です。人間の飲料水や作物の農業用水 たんすい にんげん は、淡水でなければなりません。人間が利用しや えんぶん たんすい ちきゅうじよう みず すい、塩分をふくまない淡水は、地球上の水のう ち、わすか O. 8 % にすきません。 りよう

3. 水をまもる

かんい △モザンピークでは、簡易トイレのエコサンを利 みずげんいん びよう 用するようになってから、水が原因となる病 さくもつ 気を防げるようになっただけでなく、作物もよ のうか く育つようになり、このトウモロコシ農家をは ちいきひとびとおおだす しめ、地域の人々は大助かりしています。 行動をおこす . えいせいせつび けんこうてき 健康的な衛生設備と いんりようすい きようきゅう 安全な飲料水の件紵「 / 、いロ びようき りゆうこう よって、病気の流行を おさえることができます。それだけでな あら く、トイレのあとは手を洗うといった、 えいせいしゅうかんきよういく 簡単な衛生習慣の教育も大切です。 えいせいせつび あんしん 安心できる衛生設備が整えば、人の いのちすく べつ 命を救うことができ、その上、別の効 果も期待できます。 たとえば、モザンビークでは、ウォー ターエイドが、「エコサン」という簡易 せっち トイレの設置をすすめています。このト / にんげん っち はいせっぷつ イレは、人間の排泄物を土と灰にまぜて ぶんかい たいひ 分解し、堆肥にします。ですから、この たいひ はたけ 堆肥をトイレから掘りだせば、畑で利用 できるのです。 あんぜん かんたん たいせつ ひと ととの うえ かんい はい よう りよう ほ ふせ そだ みず 0 きれいな水を じゅうぶん 地下や川から、十分な水を手に入れている 国もありますが、多くの人々は、いまだに みず きれいな水を手に入れることができていませ かつどうそしき ん。ウォーターエイドなどの活動組織は、地 つか 元の人々が、井戸やボンプを使って、自然の ちかすい めぐ 4 恵みであるきれいな地下水を利用できるよう しえん に、支援しています。 おきあい くアフリカのタンザニアの沖合にある、マフィア島の子ど みず もたちが、井戸からきれいな水をくみあげています。 すいげん ひとびと いど おお 井戸は、多くの人々にとって、かけがえのない水源です。 みず かわ し、 ひとびと し、 しせん ひとびと もと りよう

4. 水をまもる

よそう こうすいりよう 量がヘることが予想されています。降水量が おおあめ すい 増える地域では、大雨も降りやすくなり、水 たいさく かね 害への対策にお金がかかるようになります。 こうすいりよう ちいき のうぎようようすい 降水量がヘる地域では、農業用水や工業用 すいせいかつようすい 水、生活用水を手に入れることが、ますます みず せかい むずかしくなります。世界の水をまもるため ちきゅうおんだんか にも、地球温暖化を、防止しなくてはなりま ひとびと かんが せん。世界の人々は、そのように考えて、 こうへんどうわくぐみじようやく ねん むす ] 992 年に気候変動枠組条約を結び、その条 さんか ねんきようとぎていしょ 約に参加した国々は、 ] 997 年に京都議定書 りよう ちいき こうぎようよう せかい じよう き くにぐに を採択し、温室効果ガスの削減を約束しあい おんしつこうか さくげんやくそく さいたく かく し だ たいりようさかな いじよう おお し し ひ かがくこうじよう か みず めいあん ひと で も 本では水質汚濁防止法が制定され、世界の各 せいてい せかい すいしつおだくほうしほう ほん になります。そして、そのように考えて、日 かんが さないようにすれば、水は、かならずきれい みず 大量の魚を死においやります。汚染物質を出 おせんぶっしつ なりすきると、プランクトンが異常に増えて、 も、海や湖を汚染しています。栄養分が多く えいようぶん うみみずうみおせん 農業排水や生活排水にふくまれている栄養分 えいようぶん のうぎようはいすいせいかつはいすい り、おおぜいの人々を死においやりました。 ひとびと した有機水銀が、魚を通じて人間の体内に入 さかなつう にんげんたいないはい ゆうきすいぎん 病がよく知られています。化学工場が海に流 うみなが かがくこうじよう びよう 水俣市にある化学工場が引きおこした、水俣 みなまた みなまたし きました。工業排水による汚染では、熊本県 おせん くまもとけん こうぎようはいすい 動や人々の生活によって、ひどく汚染されて おせん ひとびとせいかっ 生活に欠かすことができない水が、産業活 せいかっ さんぎようかっ みず ロ「水をきれいにする」 「自然エネ丿レギーの活用」です。 かつよう しぜん 酸化炭素の排出量をへらす一つの名案が、 はいしゆっりよう さんかたんそ を燃やすときに出る二酸化炭素です。その二 にさんかたんそ ました。温室効果ガスの大部分は、化石燃料 かせきねんりよう だいぶぶん おんしつこうか ゆうきのうほうこころ 地で有機農法が試みられているのです。「家庭 つかせんざい で使う洗剤を変えること」も、すぐにでもで かいけっさくひと きる解決策の一つです。 0 「水はみんなのもの」 あんぜんみず けんこう きれいで安全な水は、健康に生きていこう とすると、だれにも欠かせません。しかし、 こくれんじどうききん はっこっ 国連児童基金 (UNICEF) が発行している どもはくしょ せかいこ ねん 『世界子供白書 2004 年』によると、アフガ ばあい すいげん かいぜん りよう 二スタンの場合、「改善された水源を利用する ひりつ ひりつ 人の比率」は、 ] 3 % にすきません。その比率 せんしんこく れいがい は、先進国では、例外なく ] OO % になってい ますが、エチオピアでは 24 % 、チャドでは せんしんこく 27 % にとどまっています。先進国と発展途 かくさ 上国の格差、豊かな人と貧しい人の格差は、 ざんねん いのちみず 残念なことですが、「命の水」にもあらわれて まず はってんとじようこく いるのです。発展途上国の貧しい人々は、 せいかつようすい とお 生活用水を手に入れるため、毎日、遠くにあ みずば ちょうじかん る「水場」と自宅の間を、長時間をかけて みずばびようげんきん おうふく 往復しています。しかも、その水場が病原菌 でんせんびよう おせん くる で汚染されていることがあり、伝染病に苦し あんぜん みず められることがあります。きれいで安全な水 なん を、何とかして、「みんなのもの」にしたいも ち かてい か みず か ひと はってんと ひと ひと かくさ じようこく ひとびと まいにち て し、 あいだ ねんがつ うみ 日本の厚生労働省は、 2005 年 8 月、「妊娠 にほんこうせいろうどうしよう 0 「海をきれいにする」 のです。 にんしん じよせい た ほん している女性は、本マグロやメバチマグロを しゅうかん 水銀が、マグロ類の体内で濃縮され、その魚 さかな たいないのうしゆく すいぎん しい」、とよびかけました。人間が海に流した うみなが にんげん 食べるとしても、 ] 週間に ] 回までにしてほ

5. 水をまもる

0 ブルーフラッグを掲げよう にんげん かいちゅう かいがん 海岸がきれいなら、人間だけでなく、海中 うみべ どうしよくぶつ や海辺で生きている動植物も健康になります。 かいがん すいしん きれいな海岸づくりを推進する活動の一つに、 「ブルーフラッグ・キャンペーン」があります。 かいがん かか これは、きれいな海岸にブルーフラッグを掲 うみべ かんきようほ げることで、海辺の環境保護を進めようとい けんこう し、 かつどう ひと うんどう う運動で、 2 0 0 3 年には、ヨーロッパの かいがん かいがん にんてい ねん 2 ] 6 ] か所の海岸が、「きれいな海岸」に認定 △プルーフラッグ・キャンペーンは、 1985 ねん ねん はじ 年に、フランスで始まりました。 2001 年 せかいじゅうおお くにぐに からは、世界中の多くの国々が、この うんどう さんか 運動に参加するようになりました。 され、ブルーフラッグが掲げられました。 行動をおこす いまでも、ときど おすい き、未処理の汚水が うみ なが うみ 沺に流され、海や海 ひとびと けんこう 岸を利用している人々の健康を、お うみ おせん びやかしています。海の汚染に反対 ひとびと あいだ ゆうめい する人々の間で有名なのが、「 SAS おすい はんたい おせん ( 汚水による海の汚染に反対する サーファーたち = Su 「 fe 「 s Against だんたい Sewage) 」という団体です。この ちいききぼ せん 団体は、地域規模や全 りよう はんたい だんたい せかいきぼ おすい 国規模、ときには世界規模で、汚水を もと かいせい こくきほ ほうりつ 、ザ′な ~ な るキャンペーンを、精力的に展開しています。 せいりよくてきてんかい ァーたちは、汚水による水質汚染から海岸をまも かいがん すいしつおせん おすい が大切であると考えています。ですから、サーフ たいせつ かんが 惑星のすべての生物の健康のために、きれいな海 うみ わくせい せいぶつけんこう マ多くのサーファーは、自分たちだけでなく、この じふん おお ます。 ーンを展開していることで知られてい てんかい 処理する法律の改正を求めるキャンペ

6. 水をまもる

ゆうきのうほう 有機農法 化学肥料や農薬を使わずに、自然の恵みのみでおこ かがくひりようのうやくつか しぜん にんげん のうぎよう ぎよう じよそう どうぶつ なわれる農業。動物の糞のたい肥化や、人間の手作 のうさくもつ てんてき 業による除草、農作物の天敵による除虫などを組み じよちゅう しゆさい せかいかっこく せかいみずかいぎ かいごう こくさいけんきゅうきかん すいしげん せかいみず 「世界水会議」が主催する会合。世界各国でおこるさ 水資源の国際研究機関として 1996 年に設立された ねんせつりつ 世界水フォーラム あわせておこなわれます。 まざまな水資源問題を話しあうために、 3 年に一度 すいしげんもんだい いちど ねん くさいてき かんきようほ だんたいほんぶ おおさかひら だいかいたいかい 国際的な環境保護団体。本部のオランダ、アムステ グリーンビース 賀・大阪で開かれました。 おこなわれており、第 3 回大会は日本の京都・滋 にほんきようと かがくてきけんしよう きょてん せかいかくち ルダムを拠点に、世界各地で活動を進めています。 こうぎかつどうつう どくじ かんが ったえかけています。 た抗議活動を通じ、マスコミなどへ独自の考えをう 科学的検証をふまえたうえ、ビラ巻きやデモといっ せかいしっち 世界湿地デー 1971 年、重要な湿地を国際的にまもるために「ラ ねん ムサール条約」が締結されましたが、 1 996 年に開 じようやくちょういんび かれた同条約の常任委員会で、条約の調印日である 2 月 2 日を世界湿地デーと定め、毎年この日を、湿地 の大切さを再認識する日とすることを決めました。 再生可能なエネルギー 石油や石炭などの化石燃料のように、いずれは枯渇 してなくなってしまうような資源を利用してつくら すいりよくたいようこう れたエネルギーに対し、水力や太陽光、風力など、 しぜんかんきよう 自然環境のなかから、限りなくつくりだすことがで きるエネルギーをさします。 中間技術開発グループ (ITDG) DG は世界の中間技術による開発を援助する目的で つくられた団体で、イギリスに本部があります。環 境を破壊するような大規模な開発を否定し、地域ご とにできる適性規模の「中間技術」による開発、つま りは「持続可能な開発」の必要性をうったえています。 こくさいてき ねんじゅうよう しっち じようやく ていけつ じようにんいいんかい どうじようやく まいとし せかいしっち がつか さいにんしき たいせつ さいせいかのう かせきねんりよう せきたん こかっ せきゅ しげん ふうりよく かぎ ちゅうかんぎじゅっかいはつ せかいちゅうかんぎしゆっ もくてき かいはつえんじよ ほんぶ だんたい だいきほ かいはつ はかい きよう ちゅうかんぎじゅっ かいはつ てきせいきほ ひつようせい じぞくかのうかいはつ

7. 水をまもる

E ・ F ・シューマッ はかせ ハ博士が、 ] 966 年 ちゅうかんぎ せつりつ に設立した「中間技 じゅっかいはつ 術開発グループ」 (ITDG) では、発 ひとびと かいぜん てんとじようこく せいかっ 展途上国の貧しい人々の生活を改善 みず りよう するには、水の利用がポイントになる、 と考えています。 みず けいかく りよう ちゅうしん 水の利用を中心とした計画の一つと して、げ DG は、ケニアのムプイル村 きようきゅう えんじよ の IOOO 人に電力を供給する援助を ねん まず かんが ひと でんりよく すいりよくはつでんしぎよう このムプイル村のマイクロ水力発電事業では、 じぞくかのうしようきほ ぎじゅっ かね お金がかからす、持続可能な小規模の技術を かわみず むらなかなが りよう でん 利用することで、村の中を流れる川の水から電 せつびけんせつ りよくて じぶん 力を手に人れています。自分たちで設催の建設 むらひとびと さんか と維持に参加することで、村の人々は、利益を 手に入れることができました。 しようきほ すいりよくはつ しました。小規模なマイクロ水力発 なが ちか かわ 電システムによって、近くを流れる川 なが げん の流れを、エネルギー源として利用し たのです。ダムはつくる必要がありま ひとびと せんでした。村の人々は、川に小さな みず みず せき 堰をつくって水をため、バイプで水を みちび はつでんき まわ 導いて、発電機を回したのです。 むら りえき りよう ひつよう むら かわ

8. 水をまもる

よ か いせーっ - 三 0 五ロ たいすいそう じゅうぶんちゅうい かいはつじぎよう 帯水層 十分な注意をはらいながら、開発事業をおこなう ねん あな 地下の多孔性の岩石 ( 多くの穴があいている岩石 ) という意味の言葉。 1987 年にまとめられた、国連 かんきようかいはつ ほうこくしょ の「環境と開発に関する世界委員会」の報告書のな などに水がたくわえられているところ。 かで、この必要性がうったえられました。 化石燃料 水循環 石油、天然ガス、石炭などの燃料のことで、動植物 地球上の水が液体から気体へ、そしてまた気体から の死骸から数百万年以上もかけてできる燃料。化 せきねんりよう も おんしつこうか 石燃料を燃やすと温室効果ガスのニ酸化炭素を放出 夜体へと、循環する過程のこと。 します。 掘りぬき井戸 淡水化 水を通さない層を堀りぬき、その下の帯水層から水 かいすい たいすいそう たんすい を組みあげている井戸。帯水層がななめにかたむい 海水から塩分を取りのぞき、淡水をつくること。 たんすい みす ている場合、水が噴出するような場合もあります。 淡水とは塩分が O. 2 % より少ない水のことをいいます。 地球温暖化 Friends of the Earth インターナショナル へいきんきおんじようしよう 1971 年にアメリカで誕生した国際環境保護ネット 地球の平均気温が上昇すること。ニ酸化炭素やフロ ほんぶ たいきちゅうねつ ワーク。本部のオランダ、アムステルダムを中心に ン、メタンといった、大気中に熱をとどめやすい気 きゅうぞう 80 万人以上の支援者がいます。 WWF 、グリーンピ 体が急増したことや、森林伐採によって、木々がニ げんしよう ちからていか ースとともに世界三大環境保護団体の一つといわれ 酸化炭素を減少させる力が低下したことなどが、原 因としてあげられます。 ています。 水質汚濁防止法 温室効果ガス ちきゅうおんだんか ほうりつ 水質汚濁の防止をはかるためつくられた法律。日本 地球の温暖化をうながす気体。ニ酸化炭素のほかに はいすいきせい おんしつこうか では、工場や企業からの排水規制をおもな目的とし メタン、フロンなどがあります。温室効果ガスは、 ねつ て、 1 970 年に制定されました。 太陽熱は通しますが、地表から出る熱をとじこめる ため、地表の温度をじよじょに高くします。 国連環境計画 灌漑 1972 年に開かれた国連人間環境会議で採択された、 にんげんかんきようせんげん さくもっさいばい 「人間環境宣言」と「国連国際行動計画」を推進す 作物を栽培するために必要な水を、水路をひくなど きようきゅう るためにつくられた機関。環境に関する新たな取り して供給すること。 えんじよ もんだい くみを援助したり、さまざまな問題に対する調整役 持続可能な開発 をになっています。 未来の環境や資源を損なうことのないよう、環境に ことば たこうせいがんせき おお こくれん がんせき みず せかいいいんかい ひつようせい かせきねんりよう みずじゅんかん せきゅ てんねん せきたん どうしよくぶつ ねんりよう すうひやくまんねんいじよう ねんりよう ちきゅうじようみずえきたい た き じゅんかん にさんかたんそ ほうしゆっ ほ たんすいか みずとお ほ みず たいすいそう く と えんぶん ばあいみずふんしゆっ ばあい えんふん フレンズオブ ちきゅうおんだんか ス ア ン ねん よ ん ちきゅう くさいかんきようほ にさんかたんそ ちゅうしん き まんにんいじよう しえんしゃ しんりんばっさい だんたいひと せかいさんだいかんきようほ さんかたんそ げん いん すいしつおだくぼうしほう おんしつこうか ぼうし すいしつおだく にほん に さんかたんそ こうじよう もくてき きぎよう たいようねっとお ちひょうおんど ねんせいてい ちひょう で くれんかんきようけいかく かんがい こくれんにんげんかんきようかいぎ ねんひら さいたく こくれんこくさいこうどうけいかく みず ひつよう すいしん すいろ きかん かんきようかん と ちょうせいやく じぞくかのう かいはつ みらい しげんそこ かんきよう かんきよう W34

9. 水をまもる

しん↓ん 森林と湿地 みず にんげん くわ えいきよう せかい しぜんかい 自然界に人間が手を加えることで、世界の水は深刻な影響を受けてい ます。森林を伐採し、入り江や沼地などの湿地を排水したため、水をた くわえ、浄化するという、自然のシステムが傷ついているのです。 ロ湿地の保護 みず ちきゅう しっ 地球の水を維持するうえで、湿 やくわり たいせつ しっち 地の役割は大切です。湿地は、水 しつ かいぜん すいりよう 質を改善し、水量を保ちながら、 こうずい さいがい 洪水などによる災害を防き、とて せいそくち おお やせいせいふつ も多くの野生生物の生息地にもな っているのです。ところが、 20 はんぶん 世紀には、全世界の湿地の半分が、 こうじようようち 農地や工場用地などをつくるた かんたく めに、干拓されてしまいました。 現在では、湿地を保護したり、 しゅうひろ しっち さいせい △アメリカのフロリダ屮 I\I に広がる湿地です。 再生したりする運動が、世界の各 しっちしゅうようせい こうした湿地の重要性を知ってもらうため せかいしっち せいてい 地で広がっています。 に、「世界湿地デー」が制定されています。 0 水をたくわえる みずじゅんかん しんりん 森林がなくなれば、水循環も、うまく あまみず いかなくなってしまいます。森林が雨水 ほうしゆっ をたくわえては、少しずっ放出すること みずじゅんかん によって、ゆっくりと水を循環させてい っち るからです。また、木の根は、土を抱き どじよう かかえるようにして、甬で土壌が流失す りゆうしつ るのを防いでいます。 しせんりんはかい ハリケーンによって、ジャマイカの自然林が破壊 せいふ どじようりゆうしつ されたため、ジャマイカ政府は、土壌の流失を しよくりんじぎようた 防くために、新たな植林事業を立ちあげました。 ばっさい みず はいすい しっち ぬまち しんりん しぜん じようか しっち ほ ふせ せんせかい せいき のうち げんざい うんどう ひろ みず しんりん ふせ ふせ W24

10. 水をまもる

= 水と電力 みず はつでん 水は、発電にも、利用されていま す。大部分の水力発電は、ダムを使 って川の流れをせきとめ、水をター ビンに導いて発電する仕組みです。 こうした水利用は、とても役に立つ ものですが、問題もあるのです。 0 大きさの問題 すいりよくはつでん かんきようおせん 水力発電は、環境汚染をおこさない、 さいせいかのう 再生可能なエネ丿レギー資源です。しかし、 すいりよくはつでんけいかく 水力発電計画の中には、その規模があま じんぞうこ りに大きすき、巨大なダムが人造湖とな すいばっ はんい って、広い範囲の地域を水没させ、多く うば のうち の人々の農地や家を奪ってしまう場合も あります。 すいりよくはつでん ぶん つか みず なが かわ みちび はつでん みずりよう もんだい おお きば なか きよだい おお ちいき ひろ ひとびと ばあい いん ねんだいかんせい △アメリカのフーバーダムは、 1930 年代に完成 はんたい しました。今日では、多くの人々が、こうし おお ひとびと きよだい けんせつ こんにち し、 じもと かわ ひと でんりよく 手に入れるためなら、地元の川 ーっの集落に必要な電力を ひつよう しゅうらく 0 小さいって、すばらしい りよう じゅうぶん すいりよくはつでん や沢の流水を利用した、小規 りゆうすい しようき うった の建設に拡議し、建設中止を訴えている人々。 けんせっちゅうし けんせつこうぎ ひとびと くインドのナルマダ川沿いに計画された、巨大ダム けいかく がわぞ きょだい のうち 発電はできるのです。 はつでん 湖の底に沈めなくても、水力 すいりよく みずうみそこ ムをつくったり、大切な農地を たいせつ 模の水力発電で十分です。ダ