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検索対象: 水をまもる
22件見つかりました。

1. 水をまもる

ー水はみんなのもの ? みず みず ひつよう おせん 生きていくためには、だれでも、水が必要です。しかし、水が汚染さ れていたのでは命にかかわります。各国政府や国連などの国際機関では、 えいせいせつび きれいで安全な水と衛生設備の普及を、もっとも大きな目標に掲げてい くれん いのち くさいきかん かっこくせい あんせん ふきゅう みず もくひょう かか 約 24 億人の人々が、適切な衛生設備を ます。 ロ世界の水事情 おくにん 世界人口の約 ] 6 % にあたる、 ] O 億人 みず あんしん 以上の人々が、安心して飲める水を、手 に入れることができないでいます。また、 みずじじよう せかい せかいじんこう いじようひとびと おくにん ひとびと りよう えいせいせつび てきせつ まいとし 利用できていません。そのため、毎年、 800 万人もの人々が、コレラやチフス などの病気で死亡しています。こうした ひとびと まんにん びようき W20 0 水はだれのもの ? すいどうじぎよう 巨大な水道事業にかかわって きぎよう いる企業は、利益をあげること ねっしん おお に熱心なことが多く、そのため、 みず きよだい りえき みず ひとびと りようきん つか 貧しい人々は、料金を支払えず しはら びようき である、「世界水フォーラム」では、 せかいみず 世界の水問題の解決をめざす国際会議 かいけつ せかい くさいかいぎ みずもんだい どによって、伝染します。 でんせん 病気は、人間の排泄物で汚染された水な おせん はいせつぶつ みず にんげん けんせっちゅう かんが ひと いな水を送るためのものです。 みすおく は、砂漠にかこまれた都市や村に、きれ むら さばく くエジプトで建設中の、このパイプライン えています。 たるべきだと、多くの人々が考 ひとびと く、すべての人々に水がゆきわ みず ひとびと 人だけに水を配分するのではな はいぶん みず もあるのです。料金を支払える しはら りようきん に、水があっても使えないこと ねん ひとびと あんぜん 2025 年までに、すべての人々に安全な 目標に掲げています。 かか もくひょう 飲料水と衛生設備を提供することを、 ていきよう いんりようすい えいせいせつび

2. 水をまもる

= 青い惑星 みず みず すいどう 生きるためには、水は欠かせません。きれいな水は水道のしやくちをひ ねれはすく出てくると、簡単に考えている人も多いでしよう。しかし、水 とお を手に入れるために、遠くまで歩いてゆかなけれはならない人たちもいる のです。しかも、それが安全に飲める水とは限らない場合もあります。 けれども、世界の人々が力を合わせれば、みんながきれいなで安全 な水を手に入れることは、できるようになります。 ロ水循環 みず みずじゅんかん ちきゅうじよう 地球上の水は、「水循環」という過程をく ちきゅう りかえし、地球をめぐっています。しかし、 ちきゅうじよう じゅんかん 地球上のどこでも、同じように循環している みず わけではありません。場所によっては、水が いっーまう ほとんどないところもあります。その一方で、 みず みず みずじゅんかん 水が豊富な国の人々は、水が水循環をして、 ひとめぐりしてくるのが間にあわないくらい、 みず つか 水を大量に使いがちです。 みずほうふ ▽宇宙からながめると、地球には、水が豊富に きこうへんかみず あるように見えます。しかし、気候変化と水の しようひりようぞうか りよう みす 消費量の増加によって、利用できる水はヘる みずふそくおお し、つばう もんだい 一方で、水の不足は大きな問題になっています。 かんが かんたん おお ひと みず ひと みず あんぜん かぎ ひとびと ちから あんぜん みず みずじゅんかん かてい おな ひとびと ほうか たいようねっ うみかわみずきかすいじようき 1 . 太陽に熱せられて、海や川の水が気化 ( 水蒸気と じようしよう いう気体になること ) し、空に向かって上昇します。 じようしよう おんど すいじようきぎようけつきたい 2. 上昇すると温度が下がり、水蒸気が凝結 ( 気体が えきたいか くも 液体に変わること ) し、雲ができます。 くも すいてきこおり あめゆき 3 雲をつくっている水滴や氷がまとまると、雨や雪に みず なって地上に落ちてきます。このようにして、水 ちてん じゅんかん 循環は、スタート地点にもどります。 たいりよう うちゅう ちきゅう ちじようお しげん きちょう ・貴重な資源 ちきゅう みず わくせい 地球は、「水の惑星」、とよばれることがありま みず ちひょうやく す。それは、地表の約 75 % が、水でおおわれてい みず るからです。ところが、その水のほとんどは、塩 にんげん かいすい いんりようすい さくもつ のうぎようようすい からい海水です。人間の飲料水や作物の農業用水 たんすい にんげん は、淡水でなければなりません。人間が利用しや えんぶん たんすい ちきゅうじよう みず すい、塩分をふくまない淡水は、地球上の水のう ち、わすか O. 8 % にすきません。 りよう

3. 水をまもる

みず たんすい 淡水のわき水は、世界中の都市 みず のうそん きようきゅう や農村に、水を供給しています。 しゅう たとえば、アメリカのフロリダリ、 I\I いんりようすい たいすいそう では、飲料水のほとんどを、巨大な帯水層と、そ たんすい みず こから出る淡水のわき水から手に入れています。フ みずたいせつ しゅう かんきようほ きよく ロリダ州の環境保護局は、水が大切なものである じゅうみん たからもの ことを住民が正しく理解すれば、この自然の宝物 つか おせん を使いすきたり、汚染によって台なしにすることは しゅうすいげん ない、と考えています。そこで、フロリダ屮 I\I の水源 すいしげん かつどう のすばらしさや、水資源を保護する人々の活動など じようほう った の情報を、インターネットで伝えています。 また、イタリアでは、ローマ時代から、人々はわ みず たいせつ まち むら おお き水を大切にしてきました。多くの町や村には、 なんびやくねん つか 泉がわきだしていて、なかには、何百年も使われ みずようき △イタリアの町ル、ソ力。わきでる水を容器に じゅうみん りよこうしや ひとびと たんすい ている古い泉もあり、いまでも、住民や旅行者の 人れています。人々は、このような淡水の みず なんびやくねん わき水を、何百年もまもりつづけながら、 ! のどをいやしています。 利用してきました。 行動をおこす せかいじゅう きょだい しぜん かんが ひとびと ひとびと いずみ まち いずみ ふる りよう か 0 井戸が枯れてしまうと あめ インドのターダ村の井戸がかれてしまいました。雨が少な ちかすいい つか かったうえ、農民が使いすきたからです。地下水位が下がり、 ちかすい ひく 地下水があるところが、井戸よりも低くなってしまったので はいすいしより もんだい す。しかし、簡単な排水処理システムのおかげで、問題は解 けつ 決しました。 おすい そのシステムとは、汚水を集め、ろ過してから、地中にも ちかすいい じようしよう どしてやるというものです。すると、地下水位が上昇し、井 ふたたみず 戸には再び水がわくようになりました。 つか くインドのターダ村では、この手押しポンプを使って、井戸 みず から水をくみあげています。この井戸も、かって一帯の地 かすいい 下水位が下がったときに、かれてしまいました。 のうみん かんたん ちちゅう あっ むら いったい

4. 水をまもる

み 水の問題をいっしょに考えよう みなまたびよう すいぼっ なが を妊婦が食べると、胎児が水俣病にかかる、 い土地を水没させてしまうだけでなく、流れ じようりゆうがわかわぞこ こうせいろうどうしよう ねん てきた土砂をせきとめ、上流側の川底を高く というのです。厚生労働省は、 2004 年には、 かりゆうがわかわぞこ ようちゅうい ひく 「メカジキ、キンメダイも要注意」、と警告し する一方で、下流側の川底を低くしてしまい かわじようげ うみ ていました。「海をきれいにする」ことは自 ます。また、川を上下する魚の移動をさまた 分の命と健康をまもるためにも、さけてれ みず ぶんいのちけんこう げ、水をくさらせることもあります。このた ねんだいいこう おおがた め、アメリカでは、 ] 990 年代以降、大型ダ ない、さしせまった課題になっています。 ムをとりこわすようになりました。そのよう かんが ひろ ロ「森林と湿地」 な「脱ダム」の考えは、日本でも広がってい あまみず しようきほ しんりん ます。その一方で、「ダムによらない小規模 森林は、雨水をしつかりと受けとめて、地 かっこく かすい すいりよくはつでん せかい ちちゅう 水力発電」への期待が、世界の各国で高まっ 下水として地中にたくわえたあと、ゆっくり かわ なが しんりん と川に流してくれます。このため、森林は、 ています。 みどり しんりん こっ 「緑のダム」ともよばれています。森林は、洪 すいしげん 0 「未来へ向けた解決法」 水を防いでくれているだけでなく、水資源を にんげん かがくぎじゅっ こくりつりんぎようしけん どうぶっちが ほか 人間は、他の動物と違って、「科学技術」 たくわえてくれているのです。国立林業試験 かがくぎじゅっ しんば じようせんもんか しんりんぜんこく をもっています。その科学技術をもっと進歩 場の専門家は、「森林は全国のダムの約 ] 9 倍 あんぜんみず ぜんこく ちょすいりよく させて、きれいで安全な水を、世界のみんな の貯水力をもっている」といっており、全国 もと て しんりん が手に入れるようにすることができないだろ の森林をまもることを求めています。入り江 ねが せいいく しよくぶつ せかい ぬまち しっち うか。そのような願いを受けて、世界では、 や沼地などの湿地は、そこに生育する植物が けんきゅうすす ふえし、 えいようぶんきゅうしゅう さまざまな研究が進められてきました。そし よけいな栄養分を吸収してくれるため、富栄 じつようだんかい みず かいすいたんすいか しんりん ようか おせん ふせ 「海水の淡水化」が、実用段階を 養化による水の汚染を防いでくれます。「森林 て、ついに、 あんぜんみず たんすいか むか かいすい しっち 迎えるまでになりました。海水の淡水化には、 と湿地」は、きれいで安全な水をまもるため かいすいねっ すいじようき ひ 「海水を熱して水蒸気をつくり、それを冷や にも、欠かすことができないのです。 じゅしまく たんすい して、淡水をつくる方法」のほかに、「樹脂膜 でんりよく たんすい ほうほう かいすい で海水から淡水をしまりだす方法」がありま じゅしまくほう みず 高い土地にある水は、「位置のエネルギー」 す。このところ、「樹脂膜法」がものすこく進 でんき ひょうやす たんすいか をもっています。そのエネルギーを、電気の 歩して、淡水化の費用も安くなりました。こ げすい すいどうすい すい すいりよくはつでん ほうほう の方法だと、下水も浄化して、水道水として エネルギーに変えるのが、水力発電です。水 ほうしゃのう にさんかたんそ りよくはつでん つか 使うことができるようになります。そのよう 力発電は、二酸化炭素や放射能を出さないの くにぐにきようりよく みらい な未来に向けて、世界の国々の協力をさらに で、「クリーンエネルギー」の一つとして、こ せかいみずかいぎ せつ つよ かいはつ 強めるため、 ] 996 年に「世界水会議」が設 れからの開発が期待されています。しかし、 おおがた すいりよくはつでん けんせつ 水力発電のために建設される大型ダムは、広 立されました。 たいじ た にんぷ いつばう く けし、こ さかな じ お しっち しんりん にほん だっ いっぽう ち つ かいけつほう む みらい せかい か ほ みず ロ「水と電力」 じようか か だ せかい ねん ひと ひろ

5. 水をまもる

かんい △モザンピークでは、簡易トイレのエコサンを利 みずげんいん びよう 用するようになってから、水が原因となる病 さくもつ 気を防げるようになっただけでなく、作物もよ のうか く育つようになり、このトウモロコシ農家をは ちいきひとびとおおだす しめ、地域の人々は大助かりしています。 行動をおこす . えいせいせつび けんこうてき 健康的な衛生設備と いんりようすい きようきゅう 安全な飲料水の件紵「 / 、いロ びようき りゆうこう よって、病気の流行を おさえることができます。それだけでな あら く、トイレのあとは手を洗うといった、 えいせいしゅうかんきよういく 簡単な衛生習慣の教育も大切です。 えいせいせつび あんしん 安心できる衛生設備が整えば、人の いのちすく べつ 命を救うことができ、その上、別の効 果も期待できます。 たとえば、モザンビークでは、ウォー ターエイドが、「エコサン」という簡易 せっち トイレの設置をすすめています。このト / にんげん っち はいせっぷつ イレは、人間の排泄物を土と灰にまぜて ぶんかい たいひ 分解し、堆肥にします。ですから、この たいひ はたけ 堆肥をトイレから掘りだせば、畑で利用 できるのです。 あんぜん かんたん たいせつ ひと ととの うえ かんい はい よう りよう ほ ふせ そだ みず 0 きれいな水を じゅうぶん 地下や川から、十分な水を手に入れている 国もありますが、多くの人々は、いまだに みず きれいな水を手に入れることができていませ かつどうそしき ん。ウォーターエイドなどの活動組織は、地 つか 元の人々が、井戸やボンプを使って、自然の ちかすい めぐ 4 恵みであるきれいな地下水を利用できるよう しえん に、支援しています。 おきあい くアフリカのタンザニアの沖合にある、マフィア島の子ど みず もたちが、井戸からきれいな水をくみあげています。 すいげん ひとびと いど おお 井戸は、多くの人々にとって、かけがえのない水源です。 みず かわ し、 ひとびと し、 しせん ひとびと もと りよう

6. 水をまもる

食料と水 たんすい せかいじゅう さくもつ かちく ぶん 世界中の淡水の大部分は、作物や家畜の水やりに、使われています。 しかし、世界の人口が増えるにつれて、食料を必要とする人が増える 一方で、食料を生産するために必要な水は、手に入れにくくなっていま す。そこで、古くから伝わる知恵と新しい技術を使って、利用できる水 をむたなく使うことが、ますます大切になってきました。 0 伝統的な方法 すうせんねん みず あいだ かんたん ほうほう 農業は、数千年の間、利用できる水の しみこむようにするという簡単な方法で みず りよう も、むだなく水が利用できるのです。 ほとんどすべてを利用してきました。た こうちぜんたい どろ かべ とえば、耕地全体に泥や石で小さな壁を のうか っちかべ マ西アフリカのマリの農家が、土の壁でか あまみず っち つくり、雨水を受けとめて、うまく土に みず はたけ こった畑に、水をやっています。これで、 すいぶんたも どじようりゆうしつ 水分が保てるようになり、土壌の流失 ふせ ほうほう しゅうかく を防げます。こうした方法で、収穫が、 ・ 50 % 以上も増えました。 ひつよう しよくりよう しよくりよう いっーう せいさん ひつよう 小る ぎじゅっ あたら たいせつ ほうほう でんとうてき のうぎよう りよう いし : ないイ第 = ' こ一 いじよう

7. 水をまもる

E ・ F ・シューマッ はかせ ハ博士が、 ] 966 年 ちゅうかんぎ せつりつ に設立した「中間技 じゅっかいはつ 術開発グループ」 (ITDG) では、発 ひとびと かいぜん てんとじようこく せいかっ 展途上国の貧しい人々の生活を改善 みず りよう するには、水の利用がポイントになる、 と考えています。 みず けいかく りよう ちゅうしん 水の利用を中心とした計画の一つと して、げ DG は、ケニアのムプイル村 きようきゅう えんじよ の IOOO 人に電力を供給する援助を ねん まず かんが ひと でんりよく すいりよくはつでんしぎよう このムプイル村のマイクロ水力発電事業では、 じぞくかのうしようきほ ぎじゅっ かね お金がかからす、持続可能な小規模の技術を かわみず むらなかなが りよう でん 利用することで、村の中を流れる川の水から電 せつびけんせつ りよくて じぶん 力を手に人れています。自分たちで設催の建設 むらひとびと さんか と維持に参加することで、村の人々は、利益を 手に入れることができました。 しようきほ すいりよくはつ しました。小規模なマイクロ水力発 なが ちか かわ 電システムによって、近くを流れる川 なが げん の流れを、エネルギー源として利用し たのです。ダムはつくる必要がありま ひとびと せんでした。村の人々は、川に小さな みず みず せき 堰をつくって水をため、バイプで水を みちび はつでんき まわ 導いて、発電機を回したのです。 むら りえき りよう ひつよう むら かわ

8. 水をまもる

地下に隠された宝物 ちかすい たんすい ちきゅう だいぶぶん 地球の淡水の大部分は、地下水として、 地下にたくわえられています。短期間に 大量の水を使ったり、干ばつがおきたり すると、この大切な資源への水の補給が、 間にあわなくなってしまいます。 地下水位 岩石にたくわえ みす られている水 つか ロ帯水層 0 使いすき ひとびと あまみず みず ちきゅうじよう いんりようすい おくにん とお 地球上の 20 億人の人々が飲料水を地 雨水は、地中にしみこみ、水を通さな こうぎよう がんばん あまみず がんばん かすい 下水に頼っていて、しかも、工業と農 い岩盤に達します。雨水は、この岩盤の みず がんばん たいりよう つん 業は、ますます大量の水を使用するよう 上にある、目のあらい岩石のところにた がんばん かんがいよう まります。目のあらい岩石が、巨大なス になっています。インドでは、灌漑用の みず ちかすい ポンジのようになって、水をたくわえる 地下水を手に入れるための掘りぬき井戸 みず あいだ ねん ねん が、 ] 9 6 0 年から ] 9 9 0 年の間に のです。このように、地下で水をたくわ まんぽん たいすいそう 8000 本から 600 万本にまで増えてい えている地層を、帯水層といいます。 ます。 たんきかん みず たいりよう かん つか みず しげん たいせつ ほきゅう みずとお 水を通さない がんばん ちかすいい がんせき たいすいそう ちちゅう ぎよう しよう きよだい ちか ぽん

9. 水をまもる

= 水と電力 みず はつでん 水は、発電にも、利用されていま す。大部分の水力発電は、ダムを使 って川の流れをせきとめ、水をター ビンに導いて発電する仕組みです。 こうした水利用は、とても役に立つ ものですが、問題もあるのです。 0 大きさの問題 すいりよくはつでん かんきようおせん 水力発電は、環境汚染をおこさない、 さいせいかのう 再生可能なエネ丿レギー資源です。しかし、 すいりよくはつでんけいかく 水力発電計画の中には、その規模があま じんぞうこ りに大きすき、巨大なダムが人造湖とな すいばっ はんい って、広い範囲の地域を水没させ、多く うば のうち の人々の農地や家を奪ってしまう場合も あります。 すいりよくはつでん ぶん つか みず なが かわ みちび はつでん みずりよう もんだい おお きば なか きよだい おお ちいき ひろ ひとびと ばあい いん ねんだいかんせい △アメリカのフーバーダムは、 1930 年代に完成 はんたい しました。今日では、多くの人々が、こうし おお ひとびと きよだい けんせつ こんにち し、 じもと かわ ひと でんりよく 手に入れるためなら、地元の川 ーっの集落に必要な電力を ひつよう しゅうらく 0 小さいって、すばらしい りよう じゅうぶん すいりよくはつでん や沢の流水を利用した、小規 りゆうすい しようき うった の建設に拡議し、建設中止を訴えている人々。 けんせっちゅうし けんせつこうぎ ひとびと くインドのナルマダ川沿いに計画された、巨大ダム けいかく がわぞ きょだい のうち 発電はできるのです。 はつでん 湖の底に沈めなくても、水力 すいりよく みずうみそこ ムをつくったり、大切な農地を たいせつ 模の水力発電で十分です。ダ

10. 水をまもる

よそう こうすいりよう 量がヘることが予想されています。降水量が おおあめ すい 増える地域では、大雨も降りやすくなり、水 たいさく かね 害への対策にお金がかかるようになります。 こうすいりよう ちいき のうぎようようすい 降水量がヘる地域では、農業用水や工業用 すいせいかつようすい 水、生活用水を手に入れることが、ますます みず せかい むずかしくなります。世界の水をまもるため ちきゅうおんだんか にも、地球温暖化を、防止しなくてはなりま ひとびと かんが せん。世界の人々は、そのように考えて、 こうへんどうわくぐみじようやく ねん むす ] 992 年に気候変動枠組条約を結び、その条 さんか ねんきようとぎていしょ 約に参加した国々は、 ] 997 年に京都議定書 りよう ちいき こうぎようよう せかい じよう き くにぐに を採択し、温室効果ガスの削減を約束しあい おんしつこうか さくげんやくそく さいたく かく し だ たいりようさかな いじよう おお し し ひ かがくこうじよう か みず めいあん ひと で も 本では水質汚濁防止法が制定され、世界の各 せいてい せかい すいしつおだくほうしほう ほん になります。そして、そのように考えて、日 かんが さないようにすれば、水は、かならずきれい みず 大量の魚を死においやります。汚染物質を出 おせんぶっしつ なりすきると、プランクトンが異常に増えて、 も、海や湖を汚染しています。栄養分が多く えいようぶん うみみずうみおせん 農業排水や生活排水にふくまれている栄養分 えいようぶん のうぎようはいすいせいかつはいすい り、おおぜいの人々を死においやりました。 ひとびと した有機水銀が、魚を通じて人間の体内に入 さかなつう にんげんたいないはい ゆうきすいぎん 病がよく知られています。化学工場が海に流 うみなが かがくこうじよう びよう 水俣市にある化学工場が引きおこした、水俣 みなまた みなまたし きました。工業排水による汚染では、熊本県 おせん くまもとけん こうぎようはいすい 動や人々の生活によって、ひどく汚染されて おせん ひとびとせいかっ 生活に欠かすことができない水が、産業活 せいかっ さんぎようかっ みず ロ「水をきれいにする」 「自然エネ丿レギーの活用」です。 かつよう しぜん 酸化炭素の排出量をへらす一つの名案が、 はいしゆっりよう さんかたんそ を燃やすときに出る二酸化炭素です。その二 にさんかたんそ ました。温室効果ガスの大部分は、化石燃料 かせきねんりよう だいぶぶん おんしつこうか ゆうきのうほうこころ 地で有機農法が試みられているのです。「家庭 つかせんざい で使う洗剤を変えること」も、すぐにでもで かいけっさくひと きる解決策の一つです。 0 「水はみんなのもの」 あんぜんみず けんこう きれいで安全な水は、健康に生きていこう とすると、だれにも欠かせません。しかし、 こくれんじどうききん はっこっ 国連児童基金 (UNICEF) が発行している どもはくしょ せかいこ ねん 『世界子供白書 2004 年』によると、アフガ ばあい すいげん かいぜん りよう 二スタンの場合、「改善された水源を利用する ひりつ ひりつ 人の比率」は、 ] 3 % にすきません。その比率 せんしんこく れいがい は、先進国では、例外なく ] OO % になってい ますが、エチオピアでは 24 % 、チャドでは せんしんこく 27 % にとどまっています。先進国と発展途 かくさ 上国の格差、豊かな人と貧しい人の格差は、 ざんねん いのちみず 残念なことですが、「命の水」にもあらわれて まず はってんとじようこく いるのです。発展途上国の貧しい人々は、 せいかつようすい とお 生活用水を手に入れるため、毎日、遠くにあ みずば ちょうじかん る「水場」と自宅の間を、長時間をかけて みずばびようげんきん おうふく 往復しています。しかも、その水場が病原菌 でんせんびよう おせん くる で汚染されていることがあり、伝染病に苦し あんぜん みず められることがあります。きれいで安全な水 なん を、何とかして、「みんなのもの」にしたいも ち かてい か みず か ひと はってんと ひと ひと かくさ じようこく ひとびと まいにち て し、 あいだ ねんがつ うみ 日本の厚生労働省は、 2005 年 8 月、「妊娠 にほんこうせいろうどうしよう 0 「海をきれいにする」 のです。 にんしん じよせい た ほん している女性は、本マグロやメバチマグロを しゅうかん 水銀が、マグロ類の体内で濃縮され、その魚 さかな たいないのうしゆく すいぎん しい」、とよびかけました。人間が海に流した うみなが にんげん 食べるとしても、 ] 週間に ] 回までにしてほ