年 - みる会図書館


検索対象: 水をまもる
37件見つかりました。

1. 水をまもる

水と産業とゴルフ せいぞう 何かを製造したり、利用するときには、かならすといっていいほど、 水が必要になります。工業用水としても、もちろん、大量の水を使いま すが、ゴルフ場のような娯楽施設でも、責重な水を大量に使っています。 しかし、水の利用と浪費をへらす方法は、あるのです。 みず こうぎようようすい ひつよう みず たいりよう つか ごらくしせつ みず じよう きちょう たいりよう つか みず ろうひ ほうほう Ⅲ円ⅢⅢ川ⅢⅢ ⅢⅢⅢⅢ i いⅢⅢ川に みず さんぎようかつどう △水は、産業活動をするためには、欠かすことができ かいすいかりよくはつでんしよ 0 工業用水の節水 ません。この海水は央力発電所で利用されています。 はつでんしよ みず かいてん じようき 発電所でターピンを口転させた蒸気を、冷やして水 みずぜんしようりよう 先進国の多くが、水の全使用量の 20 % かいすいつか にもどすのに、海水が使われているのです。 こうぎようようすい つか 以上を、工業用水として使っています。 せいぞう ねん あいだ たとえば、自動車を製造するときにも、 力では、 ] 980 年から 2008 年の間に みず こうぎようようすい ほん つか 本をつくるときにも、水が使われます。 工業用水の使用量は 20 % もへっていま みず こうりってき ねん しかし、企業が効率的に水を利用するよ す。日本では、 ] 9 7 0 年とくらべて、 こうぎようようすい うになって、工業用水としての使用量 25 % もへっています。 はヘってきています。たとえば、アメリ こうぎようようすい せっすい りよう おお せんしんこく いじよう ねん しようりよう きぎよう りよう しようりよう

2. 水をまもる

0 ブルーフラッグを掲げよう にんげん かいちゅう かいがん 海岸がきれいなら、人間だけでなく、海中 うみべ どうしよくぶつ や海辺で生きている動植物も健康になります。 かいがん すいしん きれいな海岸づくりを推進する活動の一つに、 「ブルーフラッグ・キャンペーン」があります。 かいがん かか これは、きれいな海岸にブルーフラッグを掲 うみべ かんきようほ げることで、海辺の環境保護を進めようとい けんこう し、 かつどう ひと うんどう う運動で、 2 0 0 3 年には、ヨーロッパの かいがん かいがん にんてい ねん 2 ] 6 ] か所の海岸が、「きれいな海岸」に認定 △プルーフラッグ・キャンペーンは、 1985 ねん ねん はじ 年に、フランスで始まりました。 2001 年 せかいじゅうおお くにぐに からは、世界中の多くの国々が、この うんどう さんか 運動に参加するようになりました。 され、ブルーフラッグが掲げられました。 行動をおこす いまでも、ときど おすい き、未処理の汚水が うみ なが うみ 沺に流され、海や海 ひとびと けんこう 岸を利用している人々の健康を、お うみ おせん びやかしています。海の汚染に反対 ひとびと あいだ ゆうめい する人々の間で有名なのが、「 SAS おすい はんたい おせん ( 汚水による海の汚染に反対する サーファーたち = Su 「 fe 「 s Against だんたい Sewage) 」という団体です。この ちいききぼ せん 団体は、地域規模や全 りよう はんたい だんたい せかいきぼ おすい 国規模、ときには世界規模で、汚水を もと かいせい こくきほ ほうりつ 、ザ′な ~ な るキャンペーンを、精力的に展開しています。 せいりよくてきてんかい ァーたちは、汚水による水質汚染から海岸をまも かいがん すいしつおせん おすい が大切であると考えています。ですから、サーフ たいせつ かんが 惑星のすべての生物の健康のために、きれいな海 うみ わくせい せいぶつけんこう マ多くのサーファーは、自分たちだけでなく、この じふん おお ます。 ーンを展開していることで知られてい てんかい 処理する法律の改正を求めるキャンペ

3. 水をまもる

ねんこうずい △チェコのプラハでは、 2002 年の洪水で、 どうろ ひとびと かおくのうち おお 家屋や農地、道路そして多くの人々が、 みず ちかすいい 水びたしになりました。地下水位が地 かわていほう ひょう じようしよう けっかい 表まで上昇したり、川の堤防が決壊し こうすいさいがいはっせい たりすると、洪水災害は発生します。 きようとかい かんきようほごだんたいはたら ] 997 年の京都会 環境保護団体の働きかけによって、地 こうすいさいがい きゅうおんだんか きけんせい ちきゅうおんだんか 球温暖化による洪水災害の危険性が、 議で、地球温暖化が ちゅうもく 注目されるようになっています。 こうずい かん 原因となる洪水や干ば おんしつこうか かっこくせいふ 小せ つを防ぐために、各国政府は温室効果 さくげん まんこ ふくろっか ガスの削減に合意しました。 万個の土を入れた袋を使って、巨大な やくそく きず ちきゅうおんだんか かんきようほ だんたい ていぼう 環境保護団体などは、この約束を 「堤防」を築きました。地球温暖化が あつりよく こうすい しようちょうてき せし、ふ まもらせるため、政府に圧力をかけて もたらす洪水の恐ろしさを、象徴的 かん います。 2000 年にハーグで開かれた に示そうとしたのです。ドイツの環 かいぎ かいぎ こうへんどうわくぐみじようやく かん ふくろ きようだいじん 気候変動枠組条約に関する会議では、 境大臣は、この袋を会議の席に持ち うらぎ フレンズオブ 「 F 「 iends of the Ea 「 th インターナシ こみ、世界の期待を裏切らないことを、 ョナル」が、約 5000 人を動員し、 5 出席者によびかけました。 第慢当物第 日ロ】 Z 〔 RESTAt'RAC ねん げんいん っち おそ ねん せき せかい どういん しゆっせきしゃ

4. 水をまもる

ゆうきのうほう 有機農法 化学肥料や農薬を使わずに、自然の恵みのみでおこ かがくひりようのうやくつか しぜん にんげん のうぎよう ぎよう じよそう どうぶつ なわれる農業。動物の糞のたい肥化や、人間の手作 のうさくもつ てんてき 業による除草、農作物の天敵による除虫などを組み じよちゅう しゆさい せかいかっこく せかいみずかいぎ かいごう こくさいけんきゅうきかん すいしげん せかいみず 「世界水会議」が主催する会合。世界各国でおこるさ 水資源の国際研究機関として 1996 年に設立された ねんせつりつ 世界水フォーラム あわせておこなわれます。 まざまな水資源問題を話しあうために、 3 年に一度 すいしげんもんだい いちど ねん くさいてき かんきようほ だんたいほんぶ おおさかひら だいかいたいかい 国際的な環境保護団体。本部のオランダ、アムステ グリーンビース 賀・大阪で開かれました。 おこなわれており、第 3 回大会は日本の京都・滋 にほんきようと かがくてきけんしよう きょてん せかいかくち ルダムを拠点に、世界各地で活動を進めています。 こうぎかつどうつう どくじ かんが ったえかけています。 た抗議活動を通じ、マスコミなどへ独自の考えをう 科学的検証をふまえたうえ、ビラ巻きやデモといっ せかいしっち 世界湿地デー 1971 年、重要な湿地を国際的にまもるために「ラ ねん ムサール条約」が締結されましたが、 1 996 年に開 じようやくちょういんび かれた同条約の常任委員会で、条約の調印日である 2 月 2 日を世界湿地デーと定め、毎年この日を、湿地 の大切さを再認識する日とすることを決めました。 再生可能なエネルギー 石油や石炭などの化石燃料のように、いずれは枯渇 してなくなってしまうような資源を利用してつくら すいりよくたいようこう れたエネルギーに対し、水力や太陽光、風力など、 しぜんかんきよう 自然環境のなかから、限りなくつくりだすことがで きるエネルギーをさします。 中間技術開発グループ (ITDG) DG は世界の中間技術による開発を援助する目的で つくられた団体で、イギリスに本部があります。環 境を破壊するような大規模な開発を否定し、地域ご とにできる適性規模の「中間技術」による開発、つま りは「持続可能な開発」の必要性をうったえています。 こくさいてき ねんじゅうよう しっち じようやく ていけつ じようにんいいんかい どうじようやく まいとし せかいしっち がつか さいにんしき たいせつ さいせいかのう かせきねんりよう せきたん こかっ せきゅ しげん ふうりよく かぎ ちゅうかんぎじゅっかいはつ せかいちゅうかんぎしゆっ もくてき かいはつえんじよ ほんぶ だんたい だいきほ かいはつ はかい きよう ちゅうかんぎじゅっ かいはつ てきせいきほ ひつようせい じぞくかのうかいはつ

5. 水をまもる

よ か いせーっ - 三 0 五ロ たいすいそう じゅうぶんちゅうい かいはつじぎよう 帯水層 十分な注意をはらいながら、開発事業をおこなう ねん あな 地下の多孔性の岩石 ( 多くの穴があいている岩石 ) という意味の言葉。 1987 年にまとめられた、国連 かんきようかいはつ ほうこくしょ の「環境と開発に関する世界委員会」の報告書のな などに水がたくわえられているところ。 かで、この必要性がうったえられました。 化石燃料 水循環 石油、天然ガス、石炭などの燃料のことで、動植物 地球上の水が液体から気体へ、そしてまた気体から の死骸から数百万年以上もかけてできる燃料。化 せきねんりよう も おんしつこうか 石燃料を燃やすと温室効果ガスのニ酸化炭素を放出 夜体へと、循環する過程のこと。 します。 掘りぬき井戸 淡水化 水を通さない層を堀りぬき、その下の帯水層から水 かいすい たいすいそう たんすい を組みあげている井戸。帯水層がななめにかたむい 海水から塩分を取りのぞき、淡水をつくること。 たんすい みす ている場合、水が噴出するような場合もあります。 淡水とは塩分が O. 2 % より少ない水のことをいいます。 地球温暖化 Friends of the Earth インターナショナル へいきんきおんじようしよう 1971 年にアメリカで誕生した国際環境保護ネット 地球の平均気温が上昇すること。ニ酸化炭素やフロ ほんぶ たいきちゅうねつ ワーク。本部のオランダ、アムステルダムを中心に ン、メタンといった、大気中に熱をとどめやすい気 きゅうぞう 80 万人以上の支援者がいます。 WWF 、グリーンピ 体が急増したことや、森林伐採によって、木々がニ げんしよう ちからていか ースとともに世界三大環境保護団体の一つといわれ 酸化炭素を減少させる力が低下したことなどが、原 因としてあげられます。 ています。 水質汚濁防止法 温室効果ガス ちきゅうおんだんか ほうりつ 水質汚濁の防止をはかるためつくられた法律。日本 地球の温暖化をうながす気体。ニ酸化炭素のほかに はいすいきせい おんしつこうか では、工場や企業からの排水規制をおもな目的とし メタン、フロンなどがあります。温室効果ガスは、 ねつ て、 1 970 年に制定されました。 太陽熱は通しますが、地表から出る熱をとじこめる ため、地表の温度をじよじょに高くします。 国連環境計画 灌漑 1972 年に開かれた国連人間環境会議で採択された、 にんげんかんきようせんげん さくもっさいばい 「人間環境宣言」と「国連国際行動計画」を推進す 作物を栽培するために必要な水を、水路をひくなど きようきゅう るためにつくられた機関。環境に関する新たな取り して供給すること。 えんじよ もんだい くみを援助したり、さまざまな問題に対する調整役 持続可能な開発 をになっています。 未来の環境や資源を損なうことのないよう、環境に ことば たこうせいがんせき おお こくれん がんせき みず せかいいいんかい ひつようせい かせきねんりよう みずじゅんかん せきゅ てんねん せきたん どうしよくぶつ ねんりよう すうひやくまんねんいじよう ねんりよう ちきゅうじようみずえきたい た き じゅんかん にさんかたんそ ほうしゆっ ほ たんすいか みずとお ほ みず たいすいそう く と えんぶん ばあいみずふんしゆっ ばあい えんふん フレンズオブ ちきゅうおんだんか ス ア ン ねん よ ん ちきゅう くさいかんきようほ にさんかたんそ ちゅうしん き まんにんいじよう しえんしゃ しんりんばっさい だんたいひと せかいさんだいかんきようほ さんかたんそ げん いん すいしつおだくぼうしほう おんしつこうか ぼうし すいしつおだく にほん に さんかたんそ こうじよう もくてき きぎよう たいようねっとお ちひょうおんど ねんせいてい ちひょう で くれんかんきようけいかく かんがい こくれんにんげんかんきようかいぎ ねんひら さいたく こくれんこくさいこうどうけいかく みず ひつよう すいしん すいろ きかん かんきようかん と ちょうせいやく じぞくかのう かいはつ みらい しげんそこ かんきよう かんきよう W34

6. 水をまもる

岩渕孝 ( いわぶちたかし ) 1936 年生まれ。東京教育大学理学部地学科卒業。 静岡雙葉学園教諭、桐朋学園教諭、東京教育大 学附属高等学校教諭を経て、秋田大学教授。現 在、聖心女子大学・東京国際大学・成蹊大学講師 ( 非常勤 ) 。主な著書に『地球を旅する地理の本・ 第 1 巻地球に生きる』『地球を旅する地理の本・第 3 巻西アジア・アフリカ』『現代世界の資源問題入 門』『地理教育をつくる 50 のポイント』 ( すべて大月 書店 ) 『環境問題再入門ー解決をめざす人類の歩 みに学ぶ』 ( 地歴社 ) など。 地球環境をまもるアクション 水をまもる 2006 年 1 月 30 日第 1 刷発行 著ジュード・ウェルトン 血偐岩渕孝 翻訳協力株式会社バベル 発行者図師尚幸 発行所株式会社ほるぶ出版 〒 113-0033 文京区本郷 3-40-11 電話 03-5684-8871 印刷共同印刷株式会社 製本株式会社ハッコー製本 NDC360 210X264 ミリ 36P 旧 BN4-593-57614-8 日本語版デザイン : 石倉昌樹矢野真友子 ( 石倉事務所 )

7. 水をまもる

地下に隠された宝物 ちかすい たんすい ちきゅう だいぶぶん 地球の淡水の大部分は、地下水として、 地下にたくわえられています。短期間に 大量の水を使ったり、干ばつがおきたり すると、この大切な資源への水の補給が、 間にあわなくなってしまいます。 地下水位 岩石にたくわえ みす られている水 つか ロ帯水層 0 使いすき ひとびと あまみず みず ちきゅうじよう いんりようすい おくにん とお 地球上の 20 億人の人々が飲料水を地 雨水は、地中にしみこみ、水を通さな こうぎよう がんばん あまみず がんばん かすい 下水に頼っていて、しかも、工業と農 い岩盤に達します。雨水は、この岩盤の みず がんばん たいりよう つん 業は、ますます大量の水を使用するよう 上にある、目のあらい岩石のところにた がんばん かんがいよう まります。目のあらい岩石が、巨大なス になっています。インドでは、灌漑用の みず ちかすい ポンジのようになって、水をたくわえる 地下水を手に入れるための掘りぬき井戸 みず あいだ ねん ねん が、 ] 9 6 0 年から ] 9 9 0 年の間に のです。このように、地下で水をたくわ まんぽん たいすいそう 8000 本から 600 万本にまで増えてい えている地層を、帯水層といいます。 ます。 たんきかん みず たいりよう かん つか みず しげん たいせつ ほきゅう みずとお 水を通さない がんばん ちかすいい がんせき たいすいそう ちちゅう ぎよう しよう きよだい ちか ぽん

8. 水をまもる

よそう こうすいりよう 量がヘることが予想されています。降水量が おおあめ すい 増える地域では、大雨も降りやすくなり、水 たいさく かね 害への対策にお金がかかるようになります。 こうすいりよう ちいき のうぎようようすい 降水量がヘる地域では、農業用水や工業用 すいせいかつようすい 水、生活用水を手に入れることが、ますます みず せかい むずかしくなります。世界の水をまもるため ちきゅうおんだんか にも、地球温暖化を、防止しなくてはなりま ひとびと かんが せん。世界の人々は、そのように考えて、 こうへんどうわくぐみじようやく ねん むす ] 992 年に気候変動枠組条約を結び、その条 さんか ねんきようとぎていしょ 約に参加した国々は、 ] 997 年に京都議定書 りよう ちいき こうぎようよう せかい じよう き くにぐに を採択し、温室効果ガスの削減を約束しあい おんしつこうか さくげんやくそく さいたく かく し だ たいりようさかな いじよう おお し し ひ かがくこうじよう か みず めいあん ひと で も 本では水質汚濁防止法が制定され、世界の各 せいてい せかい すいしつおだくほうしほう ほん になります。そして、そのように考えて、日 かんが さないようにすれば、水は、かならずきれい みず 大量の魚を死においやります。汚染物質を出 おせんぶっしつ なりすきると、プランクトンが異常に増えて、 も、海や湖を汚染しています。栄養分が多く えいようぶん うみみずうみおせん 農業排水や生活排水にふくまれている栄養分 えいようぶん のうぎようはいすいせいかつはいすい り、おおぜいの人々を死においやりました。 ひとびと した有機水銀が、魚を通じて人間の体内に入 さかなつう にんげんたいないはい ゆうきすいぎん 病がよく知られています。化学工場が海に流 うみなが かがくこうじよう びよう 水俣市にある化学工場が引きおこした、水俣 みなまた みなまたし きました。工業排水による汚染では、熊本県 おせん くまもとけん こうぎようはいすい 動や人々の生活によって、ひどく汚染されて おせん ひとびとせいかっ 生活に欠かすことができない水が、産業活 せいかっ さんぎようかっ みず ロ「水をきれいにする」 「自然エネ丿レギーの活用」です。 かつよう しぜん 酸化炭素の排出量をへらす一つの名案が、 はいしゆっりよう さんかたんそ を燃やすときに出る二酸化炭素です。その二 にさんかたんそ ました。温室効果ガスの大部分は、化石燃料 かせきねんりよう だいぶぶん おんしつこうか ゆうきのうほうこころ 地で有機農法が試みられているのです。「家庭 つかせんざい で使う洗剤を変えること」も、すぐにでもで かいけっさくひと きる解決策の一つです。 0 「水はみんなのもの」 あんぜんみず けんこう きれいで安全な水は、健康に生きていこう とすると、だれにも欠かせません。しかし、 こくれんじどうききん はっこっ 国連児童基金 (UNICEF) が発行している どもはくしょ せかいこ ねん 『世界子供白書 2004 年』によると、アフガ ばあい すいげん かいぜん りよう 二スタンの場合、「改善された水源を利用する ひりつ ひりつ 人の比率」は、 ] 3 % にすきません。その比率 せんしんこく れいがい は、先進国では、例外なく ] OO % になってい ますが、エチオピアでは 24 % 、チャドでは せんしんこく 27 % にとどまっています。先進国と発展途 かくさ 上国の格差、豊かな人と貧しい人の格差は、 ざんねん いのちみず 残念なことですが、「命の水」にもあらわれて まず はってんとじようこく いるのです。発展途上国の貧しい人々は、 せいかつようすい とお 生活用水を手に入れるため、毎日、遠くにあ みずば ちょうじかん る「水場」と自宅の間を、長時間をかけて みずばびようげんきん おうふく 往復しています。しかも、その水場が病原菌 でんせんびよう おせん くる で汚染されていることがあり、伝染病に苦し あんぜん みず められることがあります。きれいで安全な水 なん を、何とかして、「みんなのもの」にしたいも ち かてい か みず か ひと はってんと ひと ひと かくさ じようこく ひとびと まいにち て し、 あいだ ねんがつ うみ 日本の厚生労働省は、 2005 年 8 月、「妊娠 にほんこうせいろうどうしよう 0 「海をきれいにする」 のです。 にんしん じよせい た ほん している女性は、本マグロやメバチマグロを しゅうかん 水銀が、マグロ類の体内で濃縮され、その魚 さかな たいないのうしゆく すいぎん しい」、とよびかけました。人間が海に流した うみなが にんげん 食べるとしても、 ] 週間に ] 回までにしてほ

9. 水をまもる

みず たんすい 淡水のわき水は、世界中の都市 みず のうそん きようきゅう や農村に、水を供給しています。 しゅう たとえば、アメリカのフロリダリ、 I\I いんりようすい たいすいそう では、飲料水のほとんどを、巨大な帯水層と、そ たんすい みず こから出る淡水のわき水から手に入れています。フ みずたいせつ しゅう かんきようほ きよく ロリダ州の環境保護局は、水が大切なものである じゅうみん たからもの ことを住民が正しく理解すれば、この自然の宝物 つか おせん を使いすきたり、汚染によって台なしにすることは しゅうすいげん ない、と考えています。そこで、フロリダ屮 I\I の水源 すいしげん かつどう のすばらしさや、水資源を保護する人々の活動など じようほう った の情報を、インターネットで伝えています。 また、イタリアでは、ローマ時代から、人々はわ みず たいせつ まち むら おお き水を大切にしてきました。多くの町や村には、 なんびやくねん つか 泉がわきだしていて、なかには、何百年も使われ みずようき △イタリアの町ル、ソ力。わきでる水を容器に じゅうみん りよこうしや ひとびと たんすい ている古い泉もあり、いまでも、住民や旅行者の 人れています。人々は、このような淡水の みず なんびやくねん わき水を、何百年もまもりつづけながら、 ! のどをいやしています。 利用してきました。 行動をおこす せかいじゅう きょだい しぜん かんが ひとびと ひとびと いずみ まち いずみ ふる りよう か 0 井戸が枯れてしまうと あめ インドのターダ村の井戸がかれてしまいました。雨が少な ちかすいい つか かったうえ、農民が使いすきたからです。地下水位が下がり、 ちかすい ひく 地下水があるところが、井戸よりも低くなってしまったので はいすいしより もんだい す。しかし、簡単な排水処理システムのおかげで、問題は解 けつ 決しました。 おすい そのシステムとは、汚水を集め、ろ過してから、地中にも ちかすいい じようしよう どしてやるというものです。すると、地下水位が上昇し、井 ふたたみず 戸には再び水がわくようになりました。 つか くインドのターダ村では、この手押しポンプを使って、井戸 みず から水をくみあげています。この井戸も、かって一帯の地 かすいい 下水位が下がったときに、かれてしまいました。 のうみん かんたん ちちゅう あっ むら いったい

10. 水をまもる

をに 4.. 一行動をおこす アフリカや南アメリとができたのは、この村をしばしば包 なんぜんねん 力では、何千年もの、みこむ、こい霧を利用したおかげです。 かすみ あっ 巨大なネットを張って、霧をつかまえ 霧や霞を集めたり、葉 すいてき なんほん みず の上の露を集めたりして、水を手に入たのです。霧の水滴を集めて、何本も とお むら みずきようきゅうじぎよう れてきました。チリの水供給事業では、のバイプを通して、チュングンゴ村へ おく ぎじゅっ でんとうてき さいしん この伝統的なアイデアを、最新の技術送っています。 つか を使って、発展させました。 とお はな 都心から遠く離れた、チュン みずきようきゅう むら グンゴ村の水の供給を増やすこ りよう はってん きりあっ チュングンゴ村では、霧を集め ほうほう そんみん る方法で、村民 1 人あたり、毎日、 みすきようきゅう 40 リットルの水を供給していま す。それまでは、 1 日に、わすか みず つか 1 5 リットルの水しか使えません でした。 まいにち - 、・物々れ