小唄鷓童 小唄顕彰会 平成ニ十九年ニ月ニ十七日 平成ニ十八年十月 ( 第 小唄顕彰会役員 会長・北村凡 世話人・安藤貞子、井上藤夫、磯良彦、 小島慎一、中田一男、橋本喬、 山田脩司、横倉陽七、吉川龍男 【事務局】 守谷幸則 ( 株 ) 邦楽の友社内 156 ー 0053 世田谷区桜 3 ー 26 ー 2 03 ー 5451 ー 3068 FAX 03 ー 5451 ー 3069 ※追刻式は毎年 10 月 ( 第三月曜 ) 湯島天満宮にて行っております。
当顕彰会 邦楽の友 メールマガジン お申込みは 邦楽の友の公式サイトから おことの店 で 日 の 楽 日〒一七九ー〇〇八一東京都練馬区北町六ー二十一ー十一 ( 三九三五 ) 五八五一一番 月 ( 三九三五 ) 五八九一一番 矢野守彦 箏・三味線専門店 東京都認定伝統工芸士のお店 【事務局】 守谷幸則仭邦楽の友社内 〒 156 ー 0053 世田谷区桜 3 ー % ー 0 3 ー 5 4 51 ー 3 0 6 8 0 3 ー 5 4 51 ー 3 0 6 9 お三味線のご相談は 中央区東日本橋ニーニー 電 ( 三八五一 ) 五四三ニ 中亀屋邦楽器 付属品多数扱っております。ご気軽にお問い合わせ下さい 〒ー東京都世田谷区豪徳寺 2 ー釦ー加 - W—JOCO ーっ ) 4 29 ー 8 っ 089 ホームページ http://www.e ・ kameya.com/
かな一日と成った五月十八日、水月ホ橋みさゑ「五月雨や空に」藤田満子「か蓼胡満千加師 ( 歳 ) テル・鴎外荘にて第三〇一一回柳友会をらかさ」中村誠子「浜の松風」志村隆蓼胡満凉師 ( 歳 ) 子「みよしの」小池悦子「向島などこ菊地満佐師 ( 歳 ) 開催致しました。 すぐそばの上野の山は、「若冲展ーろ」江守善一郎「三社祭」守谷幸則「一幸村美枝師 ( 歳 ) やら国立西洋美術館の世界遺産指定勧声は」吉沢賢治「五月雨に池」小林和長生松帆師 ( 歳 ) 告とか話題満載、その余波でも有るの夫「みれん」渡辺渓子「お吉椿」安本永井ひろ師 ( 歳 ) か館内は賑やか。会もこの所としてはりか「卯の花」佐宗美奈子「こばれ梅」井筒乃芙幸師 ( 歳 ) ますまずの四十一番を数える事が出来斉藤芳江「夏景色」穂積和夫「中洲の雨」 ました。 吉川英機「木更津」五味好子「五月雨 小唄詞章投稿者募集 糸方は佐々舟洋・佐々舟正子・蓼胡に池宮本加代子「水の出花ー百々か 火星会へ詞章を 満和・蓼房まさ・蓼胡満喜世・新水千ほる「梅雨の晴れ間ー冨田竹雄「纏ざ 豊・土川きく・春竹利香の八師。始めくら」赤田繁夫「夏景色」中澤道廣「中ご投稿なさいませんか に露払いとして会歌「友千鳥」を有志洲の思い出」安藤貞子「権九郎」小畠 お送り下さった詞章は、火星会例会で、一 一同合唱奏。以下声だし順に出席者を慎一「江戸まつり」井上藤夫。 ( 江戸小唄友の会柳友会・吉川龍男 ) 会員により互選し、高点順に邦楽の友 紹介致します。 に掲載致します。 「夏景色」室橋渡「七夕」吉川龍男「青 なおご希望の方は作曲され、火星会演 ■日本小唄連盟長寿功労賞】 柳の糸」飯塚幸江「空ほの暗き」中野 奏会で演奏されます。火星会事務所宛 澄子「水たまり」吉田貴子「卯の花」 山崎澄江「あの日から」通崎高子「よ 5 月幻日 ( 火 ) ホテルオ 1 クラ・アスお送りください さこい時雨」佐藤かよ子「四万六千日」コットル 1 ムでの第回定時総会で次宛先火星会事務局 2 4 3 ー 0 4 0 5 大渕晴美「髪結新三」市川郁子「人目の七師が選ばれた。 の関」猪俣洋子「無法松」阿部哲三「系日本小唄連盟創立年の節目に記念の海老名市国分南 2 ー ルネェアズ 2 ー 615 図」吉田泉「川風」伊井道雄「添えぬ授与式となった。写真は次号 8 月号に 0 4 6 ー 2 3 5 ー 613 5 身」岩田喜惇「よさこい時雨」押尾美掲載予定。 常まさ米方 佐子「蝶千鳥」持田日勇「佃流し」大
のことなら何でもご相談下さい。 ◇私達スタッフがお手伝いします。 ◇テープから採譜して文化譜又は五線譜を作ります。 ◇お手持ちのどんな楽譜でも文化譜に直します。 ◇プライベイトに譜本をお作りになりたい方、ご相談下さい。 ◇お電話下されば、詳細についてご返事します。 日本伝統芸能研究所代表東山晋士 〒 125-0053 東京都葛飾区鎌倉 3 ー 12 ー 1 ー 1009 T E L 03 ー 5693 ー 0192 台本作家ぐる一ぶ『作者邑』 邦楽が学校教育に導入され、一般社会への普及の窓口を開いています。 これを機会に伝統芸能をグローバリーに広めようと結成された台本作家 ぐる一ぶ『作者邑 ( さくしやむら ) 』は邦楽・舞踊・歌舞伎・新劇・商業演劇・ 大衆芸能ーとあらゆる台本の注文に応じて得意な分野の作家が執筆する ーというグループです。執筆料はご相談に応じます。 台本作家ぐる一ぶ『作者邑』代表・笹井邦平 sasai sakushamura@yahoo. CO. jp http://www.geocities.jp/sasai_sakushamura/ 事務局 131 -0063 東京都墨田区京島 3 -34-7 -501 笹井方 TEL ・ FAX 03-3618-1997 三味線・付属品・張替 一 - 第かっ 歌舞伎座・国立劇場御用 能楽長唄用太鼓・小鼓 ー詳細カタログご進呈いたします。 東京都荒川区東尾久六ーニ六ー四 電話〇三ー三八九ニー六三六三 shamisen live house Chito-Shan http://www.shamisen-katoh.com 創業文久元年 登宮本卯之助商店 http: 〃 www.miyamoto-unosuke. CO. JP 西浅草店・ 11 1 訓 35 台東区西浅草 2-1-1 猷 03 ) 3844-2141 代 本社・ 11 1 -0032 台東区浅草 6-1-15 猷 03 ) 3873-4155 代 ー 56 ー
・申込書が本学担当係に到着した順にンパス 2016 も併せて実施します。 0 転居のお知らせ 申し込みに関する問い合せ先は前記 参加登録手続きを行います。 藤本草氏 ( 受付完了の連絡はメ 1 ル若しくは 藤本昭子師 で行います。申込書にご記入いた。 5 1 月 1 日 ( 土 ) たいたメ 1 ルアドレス又はに送福井県音楽コンクール 1 【 0 ワ 3 ー 000 っ 0 信します。 ) 目黒区碑文谷 3 ー川ー 申込み後 1 週間以上経っても受付完了邦楽部門 の連絡がない場合は、下記までお問い 応募締切【 2016 年 7 月日 ( 金 ) 03 ー 3716 ー 6716 0 っ 0 ーっ 0 「 / 16 ー 2110 期日厳守 / 但し当日消印有効 合せください。 ・抽選は行いません。先着順でお申し対象【小学校低学年 ( 1 ・ 2 ・ 3 年 ) の部 ■杵屋勝国をきく会 小学校高学年 ( 2 ・ 5 ・ 6 年 ) の部 込みを受け付け、予定受付数 ( 20 0 中学校の部 人 ) を超えた場合は、キャンセル待ち 7 月 5 日 ( 火 ) 6 時半開演 高等学校の部 の受付になります。 ( キャンセル待ち となった申込者にはその旨ご連絡いた日時【予選 / 2016 年 8 月日 ( 土 ) 5 千円紀尾井小ホー 本選 / 2016 年川月日 ( 土 ) します。 ) 1 モニ 1 ホ澤村藤十郎 ( ゲスト ) 、葛西聖司 ( 司 会場【福井県立音楽堂・ ( 1 ) メ 1 ル送信先 会 ) 、杵屋勝四郎、杵屋利光、今藤政 1 ルふくい ( 福井市今市町 ) hougaku.setumeikai@gmail.com 貴、杵屋巳之助、杵屋利次郎、杵屋勝 ( 邦楽科説明会申込専用アドレス ) 四寿 ( 唄 ) 、杵屋勝国、杵屋裕光、杵 ( 2 ) 郵送先【台東区上野公園肥ー 8 予選】六段の調べの指定一部分 屋勝国毅、杵屋勝十朗、杵屋勝国悠 ( 三 東京藝術大学音楽学部教務係 ( 邦楽科本選【自由曲 ( 演奏時間指定あり ) 審査委員【坂下典子・沢井比河流・高味線 ) 、杵屋勝正雄 ( 上調子 ) 、杵屋勝 説明会申込 ) 宛 眞規、杵屋勝理恵、杵屋勝あやめ ( 唄 ) 、 橋雅抄・深海さとみ・宮本真子 送信先 0 っ 0 ー 5685 ー「 / 「イ 84 問い合わせ】福井県音楽コンク 1 ル運杵屋勝くに緒、杵屋勝壽、杵屋勝くに 光 ( 三味線 ) 、杵屋東成、松永忠次郎、 7 月日 ( 土 ) 、幻日 ( 日 ) は上野キャ営委員会事務局 今藤政貴、杵屋巳之助、杵屋利次郎 ンパスで音楽学部全体のオ 1 プンキャ 0776 ー 66 ー 5517
〆の花季利恵会長の唄は「いざや」 「いつも吉原」の 2 曲。花季悠さんの ツレの糸は「いざや」だけに。 楽囃子大系」「竹本越路大夫全集」な ど日本音楽史に残るレコ 1 ド作品を数 多く制作。 また、新内志賀大掾、清元志寿太夫、 本木寿以、市丸各師など、邦楽界を代 予てより病気療養中のところ、 6 月表する名演奏家を担当。 3 日午後 4 時、悪性リンパ腫のため死洋楽にも造詣が深く「武満徹の音楽」 での文化庁芸術祭大賞受賞をはじめ、 去。享年歳 通夜は 6 月Ⅱ日、告別式は 6 月日、「松村禎三の音楽」「三善晃の音楽」な どの現代音楽作品、一一期会、東京混声 彌羅漢会館にて執り行われた。 合唱団などとのレコ 1 ド作品も数多い 喪主は長男の波多信彦氏。 線 ビクタ 1 では長らく学芸部長を務一 に略歴 め、ビクターの基金を元に年に設立 、宙一波多一索 ( はたいっさく ) 氏 ( 日本された財団法人ピクタ 1 伝統文化振興一 音楽研究家 ) は、 1933 年肥月 1 日、財団 ( 現・公益財団法人日本伝統文化 、一、 ( 花折ロ信夫門下の歌人で慶應の教師を務振興財団 ) 初代理事長を務めた。 を % 原めた郁太郎の長男として東京に生まれまた晩年まで、一般社団法人義太夫 協会代表理事、一般社団法人東京都民 踊連盟会長を務めたほか、公益社団法 っ慶應義塾大学文学部仏文科卒業。 宮城道雄の演奏に憧れて浦年 4 月、人日本小唄連盟副会長、公益財団法人 日本民謡協会顧問などを歴任。 日本ビクタ 1 入社。 同年 6 月列車事故で亡くなった宮城邦楽アルバムへの解説執筆も数 多く、その長年にわたる文化財保護へ 師の追悼盤レコ 1 ドを制作。 以後、「箏曲と地歌の歴史 ( 吉川英の貢献に対し、平成年度文化庁長官 史監修 ) 」、「雅楽大系」「能」「狂言」「能表彰を受賞した。 ト & = = ロ幸 波多一索氏
プを開催します。」 では、担当役員として、学校派遣やこ象に残っているのは積み重ねの大切さ 藝大講師陣は、代々特定流派が継承ども達への邦楽啓蒙、普及事業を、演です。」 する慣習が有りましたが、旬に活躍す奏機会の少ない若き演奏家達の一助と長唄の杵屋五三郎師、芳村伊十七師 る先生方を広く招き、若い世代が魅力もすべく、更に拡大の努力を重ねていからも影響を受けました。今藤文子師 を感じられる講師編成を目指していまます。」 からは、父の曲でご一緒した折などに、 す。 歌う上で大切な、ロの開け方を教えて 「二年交代の非常勤講師を中心に、平成十四年東京芸術大学音楽学部非頂きました。 客員教授制の導入も検討し、幅広く招常勤講師 「初世の『俊寛曲』、『鞆の音』を始め、 聘すべく構想しています。」 平成十五年「第一一回萩岡松韻りさい代々の宗家が作曲した作品は、流派の これからも他方面よりの特別講師招たる」 ( 文化庁芸術祭参加 ) を国立劇特長、強みだと思っています。」 聘を準備するなど、段階を踏みながら場にて開催 自身も演奏家として六十以上の作品 改革を進めようとしています。 平成十六年東京芸術大学音楽学部助を作曲、古典の発声や楽曲の組立を保一 「本年度から、現代箏曲専攻と現代教授 ( 平成十九年准教授 ) ちつつ、ノリや構成が現代人に解りや 邦楽囃子専攻を新設しました。現代箏平成十七年「第三回萩岡松韻りさいすく、入り易い曲作りを心掛けていま一 曲専攻では、八十名のオーケストラをたる」 ( 文化庁芸術祭参加 ) を国立劇す。 相手に協奏曲を弾く、藝大卒業生の故場にて開催 「入門曲、練習曲として、山田流の 沢井忠夫師等のような箏曲家の育成を平成十七年第五十五回芸術選奨文部魅力を知り、古典に至る道標になって イメ 1 ジしています。」 科学大臣新人賞受賞 くれれば良いと思っています。」 本年度は、残念ながら一期生として平成十八年「光彩時空」 ( 東京国立博平成一一十六年には、第三回中島勝祐 1 ドルを上げ、邦楽科全体の受験者物館 ) 音楽監督および演奏 創作賞を受賞、受賞作品「花の寺」は、 数増加の影響もあり、合格者は出ませ平成一一十年東京芸術大学音楽学部教重くなりがちな道成寺ものを、手毬歌 んでしたが、来年度こそスタ 1 トした授 や桜吹雪、由来など親しみやすく構成 く、意欲的なチャレンジをお待ちして し、日舞でも取り上げ易い曲として評 います。 「祖父、父、中能島欣一、慶子両先価されました。 「副会長を務めている日本三曲協会生からは多くを学びましたが、特に印
成二十年には教授に就任、専任教員とけの能楽ワ 1 クショップが好評で、本に邦楽の素晴らしさを、啓蒙、普及す して邦楽科をリ 1 ドする立場になりま年七月札幌で開催予定の第四回は、こる事業です。 ども向けの箏曲ワ 1 クショップを展開「例えばイギリスでは、ロイヤルア した。」 東京藝術大学の邦楽教育は、明治年し、当日の舞台で成果を発表します。」カデミ 1 の作曲科を訪問、先方のリ 間の音楽取調掛に始まり、東京音楽学参加申込が殺到し、嬉しい悲鳴を上クエストにより、古典邦楽の調弦、音 階を紹介し、箏曲を作曲するワ 1 ク 校を経て、昭和十一年邦楽科が誕生、げているそうです。 「観世能楽堂や宝生能楽堂での開催ショップを開催しました。本年十一月 本年は創設八十周年に当たります。 「平成十六年、国立大学は法人化さは、多くを能楽の先生方のご厚意に甘には、学生達が作曲した譜面を携え来 れ、評価も厳格化し、学内での教育、えましたが、福岡や札幌の地方公演で日、藝大生がその作品を演奏する交流 研究のみならず、活動の範囲を広げなは、手弁当とはいえ、会場費、旅費・ワ 1 クショップを展開します。」 いと、展望が開けない時代になりまし宿泊費、機材運搬、外部スタッフなど海外の音楽家達が、古典邦楽に興味 に数百万の費用が掛かり、邦楽科の予を持ち、能動的に入り込もうとする兆一 国内外の若い世代に向け、邦楽の啓算だけではとても賄いきれません。」候が、見られるようになりました。 蒙、普及活動を積極的に展開していま企業や個人の後援者を募り費用を調「東京藝大の箏曲専攻では、中国、一 す。 達するなど、従来最も不得意としていドイツ、オ 1 ストラリアなどから留学 「箏曲 ( 山田流・生田流 ) 、日本舞踊、たことにも身を挺して尽力していま生を受け入れています。特に歌を重視 する山田流では、詞の発音に苦労しま 長唄、尺八 ( 琴古流・都山流 ) 、能楽す。 囃子、半能 ( 観世流・宝生流 ) などを「東京藝大の長期戦略、オンリ 1 ワすが、学生達の努力によりハンディを 藝大の教員が演奏、若い世代に向け解ン・グローバル戦略は、文科省から克服しています。」 説する『邦楽のススメ』を三年前からランク評価を頂いていますが、その一国際化とは最も縁遠いと思われてい 環として、邦楽交流団を編成、昨年はる邦楽科の留学生受入は、学内で高く 開催しています。」 第一回は、観世能楽堂、第二回は宝ドイツとイギリスを訪問、来年は国交評価されています。 生能楽堂、第三回は福岡大濠公園能楽百五十年を記念してデンマ 1 クに伺、つ「本年度は特別講師として、人間国 宝堅田喜三久先生と藤舎呂船先生をお 堂で開催しました。 予定です。」 「昨年開催の第三回では、こども向大学を中心に、海外の若い世代向け迎えし、前後期各三回のワークショッ
界。え 平成二十八年七月一日発行 ( 毎月一回一日発行 ) 第七三三号 昭和三十七年九月十一日国鉄東局特別扱承認雑誌第一四一四号 徳市立図圭館一般 1d0966688 七月号
わざが出来る程、余程の事がない限り亡くなっていたことを知ったのである。 親子その他に便りなどしなかったものその中の一人はこの邦楽の友社の方 らしい から聞くことになった。 町飛脚の前身に嘉永以前に江戸に どうしても手紙は面倒だというのな 杵屋栄禧「文屋 ( ふみや ) 」というのがあり ( 大ら電話がある。電話が何時から通じた 阪、京都にもあったとある ) 江戸市中のか調べようと思ったが、一寸分から に手紙の使いを稼業にしたものがあつなかった。 たそうである。 たより ただ私の手許に昭和四十五年十月 これは一人の人が運ぶので一日のう二十日付の日本電信電話公社発行の電 「便りのないのはよい便り」というちに頼み人が多ければ、そうあちこち話創業百年記念という冊子に、明治 ことわざがある。 には着かないこともあったそうである。十八年発行の電話切手の印刷物がある。 少なくとも明治になって郵便局が出舞踊に「文売り」というのがある。 これを信じるとして大体電話が通じ一 来るまで手紙、為替類は飛脚のご厄介これは出来合いの手紙を売り歩く者て百三十年余となる。 になっていたことは、どなたもご存知であるが ( 恋文が多いのではあるまい 何はともあれ電話ほど便利なものは一 のとおり。この飛脚というのは、人がか ) 昔は字の書けない人も大勢いたのあるまい。 日本中の宿 ( しゆく ) を人の肩替わりで一時流行したように思える。 郵便局は毎月二十三日を文の日と決 をして運んだものなので、大変金銭的字の書けない者が恋文を買って相手めたのであるから、月に一度位はしみ には高価なものであったらしい に意中を伝える。 じみと手紙を書いて「便りのないのは 江戸から内地の果てまでは日数もか面白いがその相手もかならず字が読よい便り」にしたいものと思っている。 かり、費用も大変であったろうと想像めるとは限らないので、貰った者は誰 する。 かに読んでもらわなくてはなるまい。 文字 江戸から九州、北海道までの便りは さて、私が書きたいのは現代は「便 船旅もあり、一体どのような連絡でどりのないのは悪い便り」だと言、つこと今私は、娘に頼んで探しているもの の位の日数であったろうか を言いたいのである。 がある。 「便りのないのはよい便りのこと今年に入ってから、人を介して三人も探しているものは亡夫の手紙である。 四季随想 ( 399 )