text - みる会図書館


検索対象: 音楽と人 2016年4月号
13件見つかりました。

1. 音楽と人 2016年4月号

text by lshii Eriko photographs by U00k000 YO 、 himi 0 0 9 5

2. 音楽と人 2016年4月号

TU FUNK ALL STARS CON!CER-TU 2016.02.18 @Z epp カレーシアター六本木 音の仲間たち 全 1 3 公演にわたって開催された堂本剛のライヴ 「 TU FUNK ALL STARS CON!CER-TU 」。 や剛がく家族〉とまで呼ぶメンバーとリラックスした マインドで強靭なファンクグルーヴを響かせたその ライヴの様相は、なんとも楽しく、色っぽいものだっ た本格的にソロ活動スタートさせてから、今年で 10 年。堂本剛は幸福な音楽人生を過ごしている。 text by Miyake Shoichi 0 卍川 photographs by K0kei Kazumichi

3. 音楽と人 2016年4月号

今の田 G M A M A は、彼らの 1 0 年というキャリ アの中でも、最大級にお客さんのほうに向いてい る。何か大切なものを共有して繋がっているその 空気は、ライヴを観るとよくわかるが、他のバンド の会場では感じられない、密で濃いものになって いる。しかしそれは、彼らがお客さんの顔だけを見 ていたからではない。いつかなくなることを知って おり、お互いが感じている価値観を下げない存在 であろうと努力するからこそ、ライヴという一瞬へ の期待が高まるのだ。なあなあではなく、緊張感 の上にそれは成り立っている。ニュー・シングル 「 SPEC LS 」にもそれが感じられる。金井政人 ( ヴォーカル & ギター ) に聞いた、その始まり、儚さ、 そして永遠。 ドキドキさせてよ ' 、なムみ text by Kanemitsu HiÉofumiYre« photographs by SasaharaKiyoaki 0 8 9

4. 音楽と人 2016年4月号

クリーカイプ text by Kanemitsu Hirofumi photographs by Kusano Yoko hail 、 & make-up by Takakusagi Go 準新作の逆襲 尾崎世界観は変わらんなあ。粗大ゴミ回収 費用の 2500 円にブチ切れ、まだ予定もない のに、子供を持ったらどうなるのか、その期 待と不安を口にする。そんな小市民っぷりが 彼の表現の根っこにあるひとつであり、独特 な感性を培っているわけだが。それでも少し ずつ変わろうとしているところがある。 3 月 23 日にリリースされるシングル「破花」は、ゲスト ヴォーカルで参加してから懇意にしている加 藤隆志 ( 東京スカバラダイスオーケストラ ) が作業に参加し、彼からのアドバイスを取り 入れている。このままではいけない、という危 機感からくるものなのだろうが、同時にそれ は、変わるのではなく、もともとの自分にあっ た良さを再確認するものになった。お客さん との距離を考え、そこに受け入れられようと 音楽を作るのではなく、逃げずに自分を見つ めなおし、そこにある孤独や恥ずかしさを直 視することが、強い表現につながるんだとい うことを尾崎は思い出したのだ。 0 4 2

5. 音楽と人 2016年4月号

NICO Touches the Walls 長かった。ベストやアコースティック・アルバムを挟んで 3 年、 ようやく 6 枚目のオリジナル・アルバム『勇気も愛もないなん て』が完成した。収録曲の半分以上が既発ということからもわ かるが、これはこの 3 年間におけるバンドの足跡である。そして、 このタイトルのように情けない自分を、光村龍哉 ( ヴォーカル & ギター ) がようやく認めることが出来たことが大きい。収められた 新曲はどれも、周囲を引っ張っていこうとする強さなど微塵もな く、むしろ優柔不断でウジウジしてるし、自分の気持ちが全然伝 わらないことに苛立っている。しかしそれこそ、光村龍哉自身で あり、そういう気持ちを歌にできることが彼の強みなのだ。ロッ クンロール然としたカッコよさや、強さが欲しい訳じゃない。彼 の歌、ニコの曲から聴きたいのは、そこから感じる人間味なのだ。 このアルバムでようやく、本当にようやく、この男は吹っ切れる はずだ。こんな時代、勇気も愛もみつかんなくて、悩んでる人は いつばいいる。そんな心をつかむのは、同じような気持ちを知っ てる、お前の歌だけなんだ。 text by Kanemitsu Hirofumi photographs by Sasahara Kiyoaki 愛と勇気もないけれど

6. 音楽と人 2016年4月号

わたしのうた、みんなのうた text by Kanemitsu Hirofumi photographs by Fujiwara Erina 1 曲目の「ごめんね、恋心」から脱帽だ。 s H 旧 H A M 0 の サード・アルバム「 S Ⅲ SHAMO 3 」からは、ここまでこのバ ンドがどこからも影響を受けずに、独自の感覚を育んできた ことがよくわかる。そしてそれが本作で、大きく花開いている のだ。この成長は、宮崎朝子 ( ヴォーカル & ギター ) というソ ングライターの才能によるところが大きいが、ほとんど空想 で書いている、とデビュー当時からずっと言い続けている彼 女の歌詞は、徐々に変化を感じさせつつも、根本は頑固な までに変わらない。それは、彼女が女の子にく可愛さ〉を感じ るポイントが、ティーンエイジャーの女の子ならよくわかるく無 自覚な怖さ〉にあるからだと思う。恋は盲目とよく言うが、そ んな時にやらかしてしまう、自分では気づかない狂気。そん なことをさせてしまう、愛や恋の怖さ。純粋さの罪。彼女が S 印 S H A M 0 で唄っているのはそういうことじゃないだろう か。宮崎の語るく女の子の可愛さと恐怖〉について。 0 3 4

7. 音楽と人 2016年4月号

赤い公園 私をつなぐもの text by Higuchi Yasuyuki photographs by Shintsub0 Kenshu hair & rnake-upbyYoshidaTornoe やっとスッピンの彼女たちに出会えたような気 がする。 3 枚目となる赤い公園のフルアルバム 『純情ランドセル』を聴いてそう思った。「 K 0 Ⅸ凵 「 Canvas 」といった最新シングルを筆頭に あるのは痛々しいくらいにイノセントな心と 4 人の 奔放さだ。ピュアで汚れのないあの頃の自分。今ま でそれを出すことに躊躇いがあったけと、それを乗 り越えた自分がここにいる。本人に問いたたすまで もなく、ここにはコンポーサー津野米咲のそんなポ ジテイプな思いが溢れ返っている。もちろん他のメ ンバーも彼女のシフトチェンシにギャを合わせ、よ り自分自身をさらけ出すようになった。特にヴォー カル佐藤千明の歌にはそれが顕著だ。心のまま に、自分らしく、それでいて津野が綴ったメロデイや 言葉に優しく寄り添いながら唄っている。津野とい う高校時代の先輩と出会ったときに彼女が感じた 大切なこと。そのとき彼女に聴かされた歌の思い出 詳しくは佐藤によるインタビューを読んでもらいた いが、津野と佐藤の関係はバンドの在り方として 理想的であると思う。 0 8 3

8. 音楽と人 2016年4月号

ART- レコード会社と事務所を離れ、ただ独立するの ではない、デサイナーやカメラマンやライヴ制作のプ ロフェッショナルたちと新しいチームくワルシャワ・レーベ ル〉を立ち上げるという覚悟をもって、昨年 2 月のライヴ以降 活動休止に入っていたアートスクール。そこからちょうど一年となる 先月 1 3 日、同じくスタジオコーストのステージに彼らは立っていた。綺麗 で儚げで、同時に脆くて危うい、つまりは、「相変わらず」のライヴだった。感 動の復活劇というほど待たされた感覚はないし、そもそも何が変わったのかはま だ明確にはわからない。本人が MC で言っていたように「疎外感を抱いて生きている 人」のための音楽を、今にも倒れそうな姿で奏でる木下理樹がそこにいるのだった。当日 ◎◎し はニューアルバムが 5 月にリリースされることも発表されたが、披露された新曲も、打ち込みが 入っていたとはいえ、相変わらずアートスクールらしいとしか言えないもの。この復活ライヴにどん な意味があった、と騒ぐよりは、木下理樹の変わらなさをはっきりと確認できたと言いたい一夜。では、そ んな男がこれほど長く愛され、これほど無視できない存在であり続ける理由とは何なのか。強いのか弱いの かよくわからない男の覚悟とはいったい何なのか。ライヴの一週間後に会った彼は、とてもいい表情で「自分で あり続けなきやいけない」業の深さを語ってくれた。 text by lshii Eriko 愛される理由

9. 音楽と人 2016年4月号

夢、野心、仲間、友情、そして自立。 E 刈 LE に代表 される LDH 系のグループは、ヒップホップやソウル・ ミューシックにおける音楽性を軸としつつ、そんな日 本人の D N A が好むメンタリティをグループのテー マとしているところがある。く夢への挑戦〉を掲げた オーティションからスタートし、当時まだ 1 0 代のメン バーが多かった G E N E R ATI 0 N S f 「 0 m E 刈 L E T R 旧 E は、まさにそのテーマを具現化するためにス タートしたといっても過言ではない。しかし今回、 3 枚 目のアルバムとなる TS p E E D STE R] を聴くと、彼 らがそのようなレールを走りつつも、尊敬すべき大き な存在をリスペクトしているがゆえに、自分たちがど うあるべきか、どう進むべきか、強い自覚を持ってい ることがよくわかる。彼らはこの作品で覚醒し、自分 たちが敷いたレールで、夢に向かい始めたのだ。リー ダーの白濱亜嵐とヴォーカルの数原龍友に話を聞 いたが、 22 、 3 歳で、まだあどけなさすら残る顔つきに は、確かな決意が宿っている。 text by KanemitsuHirofumi photographs by Shimb0Yuki hair by Chika Kimura make-up by Kozaki 、 Shih0 - 歹 白濱 0 5 1

10. 音楽と人 2016年4月号

0 第◆ 〈並罪深さを抱きしめて 過去へのけじめ、そして未来への希望と不安。ざわざわとした感情が、 2 っ の作品を通して押し寄せてくる。銀杏が動き出すといつもこうだ。 ひとつは 3 月祐日にリリースされる、初の公式ライヴ映像作品『愛地獄 これはただただライヴの模様が映し出される。 2008 年の〈ー c-D ー z-(5 Z 0 0 LL W C-O }-—ー > —J 2 0 0 8 ー c u.J N 0 〉と、昨年 9 鷲月日に峯田和伸単独で出演した福島 0— -•n C-OOZ—O いわきでの ライヴ、さらに 2011 年 7 月、峯田、チン中村、安孫子真哉、村井守の 4 人では最後のライヴとなった〈スメルズ・ライク・ア・ヴァージン・ツアー〉の ファイナル、盛岡公演。これらをすべてノーカットで収録している。カメラの 数も少なく、特別なものはなにもない。合計 4 時間分。バンドの空気が 変わっていくのが生々しく感じられる映像 もうひとつは 4 月日にリリースされるシングル「生きたい」。「人間」 「光」と続く 3 部作のラスト。分材秒の激情。みすからを断罪し、そこか ら次へ進もうとする峯田和伸がここに居る。サポートメンバーを迎え、銀杏 OO>-N を再始動させようとする彼は、失ったもの、そして手に入れよう としているものに、何を思うのか text by Kanemitsu Hirofumi photographs by Takagi Ari 1 6 3