月齢説明図表 ( 付 , 月の呼び名と形 ) 30 日 29 日 14 月の形 東西 ( 月出 ) ( 月入 ) 6 OI 言 9 一一 一つい なを な / 松永啓介・作図 いい 引 9 は、月が実際に見えることを示している は、月が実際に見えないことを示している 注ー . 月齢とは . 新月からその日の正午までに経過した時問を日数で表わしたもので . 旧麿の日付けとほほ同じである 2 . ー朔望月 ( 月の満ち欠けの周期 ) は 29.53 日あまりだから . 旧の一か月は 29 日か 30 日である。なお「朔日」は「月立ち」で「月初 め」を意味し . 「第日」は「三十日」あるいは「月籠リ」で「月末」の意味となる 3 . 月は地球を一周するのに . 平均して約 24 時問 50 分を要するため . 月の進行は一日に平均約 50 分ずつ遅れる。新月の月の出・入がほ ば 6 時・田時ころであリ . 満月では逆に田時・ 6 時ころという基本を覚えれば理解しやすい。 4 . 諸々の原因で . 月の進行の時刻は , 時期や地域によって上図のように前後一時問もの幅がある 5 . 上図中央の「月の形」は . いずれも外側が東の空における月の出 . 内側が西の空における月の入りの形であり . 三で記したもの は実際には見えないことを示す一一つまリ . 新月から八日月こ・ろまでは月の出は見えす夕方の西空に現れ . 九日以後は夕方から夜の東 空にあり . ニ十三夜以降の月は夜から朝方の東空にあって月の入りは見えない。 なお「上弦・下強」は . 月の入りのとき弦 ( 弓のつるに相当する部分 ) が . 上下どちらにあるかによる呼称である
る。ただ、会話や手紙文では、それほど身分の高くな 例 r- ー目見 (ä) えをしても、首尾せざれば、一一十四匁九 い相手に対しても用いることがある。 要点漢語「切 ( ) 」が日本語化したもの。平安時分の損銀」〈西鶴・好色一代女・一・三〉訳ほねをおって試 ⑦①か②か区別のむずかしい場合があるが、だれがその 代には母音を加えた「せち」の形で用い、平安末期験的にお目にかかっても、 ( 奉公の契約が ) 成立しなければ、 動作を実際にするかを考えると分かりやすい からは母音を加えた「せつ」の形でも用いる。「切」は ( その間の食費などで ) 一一十四匁九分の損だ。 「親切」「大切」「切実」などに用いるように、基本的にせつーき【節季】〔名〕①陰暦十二月の称。年の暮れ。歳 せち【節】〔名〕 ( 「せつ」とも ) ①季節の変わり目。また、季は、心に強く感じたり、心にいちすに思うようすを表末。 ( 季・冬 ) 節。時節。 す。 ②盆・暮れ、または節句前などの決算期。例「大分 ( ) ② ( 「節会 ( ) 」「節句 ( 3 ち ) 」「節日 ( ) 」の略 ) 季節の変 の借銭 ( く ) 負 ( お ) ひたる人は、五 , ーの隠れ家っ ) に、心 わり目などにするお祝いの行事。元日、三月三日、五月せちえ【節会】〔名〕せちゑ やす去競か ) をかくまへ置きけるといふ」〈西鶴・世間胸算 五日、七月七日、九月九日などがある。例「ーーは五月せちーく【節供・節句】〔名〕↓せつく 用・四・ = 一〉訳多額の借金をしている人は、年五度の決算 にしく月はなし」へ枕草子・節は五月に〉訳節句は五月せちーにち【節日】〔名〕 ( 「せつじっ」とも ) 季節の変わり目期の ( 借金取りからのがれるための ) 隠れ家として、気やすい ( 五日 ) の節句にまさる月はない。 などに祝いの行事をする日。元旦・白馬・踏歌・端午妾を囲っておくということだ。 ① ( 「節 ( 巴振る舞ひ」の略 ) 節句の日のごちそう。 たん・相撲粤・重陽う・豊の明かりなどがある。 せつきーじまひ【節季仕舞ひ】マ黛名〕盆や暮れなどの決 【切】〔形動ナリ〕① ( 喜怒哀楽を ) 心に深く感じるせちーぶん【節分】〔名〕 ( 「せちぶ」とも ) 季節の移り変わる算期に借りていた金の支払いを済ませること。総決算。例 せち ようす。身にしみて感じる。きわめて強い。痛切であ時。すなわち、立春・立夏・立秋・立冬の前日の夜のこと。「これある手ながら、手の悪いーーなり」〈西鶴・世間胸算 る。切実である。例「物の興ー : なるほどに、御前 ( ) に後には、特に、立春の前日をいう。例「方違 ( ) へに行用・ = ・四〉訳これ (= 狂人ヲョソオッテ、借金取リヲ追イ返 皆御琴 ( しども参れり」〈源氏・藤裏葉〉訳音楽の面白きたるに、あるじせぬ所。まいてーーなどはいとすさまじ」〈枕シタコト ) はよくあるやり方だが、たちの悪い支払いの済ませ さが高まっている時なので、 ( 天皇・上皇・光源氏の ) 御前草子・すさまじきもの〉訳 ( 興ざめなもの ) 方違えに行った時方である。 にそれぞれ琴の類の楽器を差し上げた。例「嘆きーー・なるに、もてなしをしない家。まして節分の日の方違えなどの場せつーきゃう【説経】〔名・自サ変〕経文の意味や仏教 時も、声を上けて泣くことなし」〈方丈記・世にしたがへば〉合はたいそう興ざめである。囲節分ノ日ノ方違工ハ、前モの教えを平易に説き聞かせて、民衆を教化すること。説 ( 権力者のそばに住む者は ) 悲しみが深い時も、 ( 遠慮しッテワカッティルコトダカラ、モテナシヲシナイノガ、イッソウ法。唱導。例「学問して因果 ( ) の理 ( ) をも知り、 て ) 声を出して泣くこともできない。 興サメニナルノデアル。 ・ーなどして世渡るたづきともせよ」〈徒然草・ズ◇訳学 ②心に深く思い込んでいるようす。いちすである。ひたすら。せちぶんーたがヘ【節分違へ】姦〔名〕「節分」の日にす問をして因果応報の道理をも知って、説経などをして生活 例「ーー・に隠れ給へど、おのづから漏り見奉る」〈源氏・桐る方違え。例「ーーなどして夜深く帰る、寒きこといとわりする手だてにもせよ。 壺〉訳 ( 藤壺は ) ひたすら顔をお隠しになるが、 ( 光源氏なく」〈枕草子・節分違へなどして〉訳節分の方違えなどせつきゃうーし【説経師】〔名〕 ( 「せつきゃうじ」とも ) は ) 自然と物のすき間からちらりと見申し上げる。 をして夜遅く帰るのは、寒いことはまことにこの上なく。 経文の意味を説き聞かせる僧。説経者。例「ーーにならむ ①心をこめてするようす。ねんごろである。熱心である。例せちーゑ【節会〔名〕「節日 ( 調 ) 」その他重要な公事のあために、先 ( ま ) づ馬に乗りならひけり」〈徒然草・一〈◇訳 「ーー・なりし宣旨 ( ) のかしこきに、か 0 つじて思ひ給へ出る日に、天皇が群臣を朝廷に集めて酒食をたまわる宴会。説経師になるために、まず最初に馬に乗ることをならった。 ( い ) でて、一手 ( と ) 仕 0 うまつりしを」〈宇津保・俊蔭〉元旦・白馬・踏歌・端午・豊明趾 % などの恒例のもせつーく【節供・節句】〔名〕 ( 「せく」「せちく」とも ) ①季節 訳 ( 私の琴を聞きたいとの ) 熱心な帝のお言葉が恐れ多くのと、立后・立太子・任大臣などの臨時のものとがあった。 の変わり目に供え物をささげて祝う行事。また、それをする て、やっとのことで思い出しまして、一曲演奏しましたが。せつ【切】〔形動ナリ〕↓せち ( 切 ) 日。節日。人日 ( 一月七日 ) ・上巳 ( 三月三日 ) ・ 「給へ」ハ、ハ行下一一段ノ補助動詞「給ふ」ノ連用形デせつーかく【折角・切角】目〔名〕一生懸命に努力するこ端午 ( 五月五日 ) ・七夕 ( 七月七日 ) ・重陽う ( 九 謙譲ノ意ヲ表ス。尊敬ノ意ノ「給ふ」ハ、ハ行四段活用。と。力を尽くすこと。ほねをおること。例「大小の合戦数を月九日 ) の五つがある。 0 重大である。大切である。切迫している。例「大納言・知らず。中にもーーの合戦一一十余箇 ( か ) 度なり」〈保元・ 0 ①の日に供える膳一月七日の七種粥翳三月三 宰相もろともに忍びてものし給へ。 ・なること聞こえむ」上・一一〉訳 ( 為朝にとって ) 大小の合戦は数知れないほ日の草餅緊、五月五日の粽、七月七日の索餅、九 月九日の菊酒・栗飯など。 せ〈宇津保・国譲・下〉訳 ( こ子息の ) 大納言や参議と一緒どである。中でも力を尽くしての合戦が一一十数回である。 にこっそりおいでください。重大なことを申し上げましよう。 日〔副〕一生懸命に努力して。ほねをおって。苦心して。せつーけ【摂家】〔名〕公家の家柄の一つ。摂政し・関白 四五三 ち せ
大君の命かしこみ愛っしけ・ 集大君黯の命畏 3 しみ大舟の・ 葉王は・ 凡ならば : ・ 大橋の・ 索大船羂に真楫しじぬき大君の・ 句大船に真楫しじぬきこの吾子を : ・ 俳大船の思ひ頼める・ 大船の艫にも舳、にも・ ロ大船を・ おほほしく 大宮の・ おばろかの・ おもしろき・ 母父も・ 思はぬを・ 思ひ遣やる・ 思ふ人・ 面忘れ : 妖の・ 斯かからむと : 燕子花黯っ衣に摺すりつけ : かきつはた佐紀沼の菅を : かくばかり面影のみに かくばかり恋ひつつあらずは 斯かくばかり恋ひむとかねて : 香しき・ 恐 3 しきや・ かしこみと かしふ江に : 春日野嬲に・ 春日野の・ 春日山 3 % : 霞立っ : ・ 霞ゐる・ 風に散る・ 風のきとの・ : : まこ風吹かぬ 風をいたみ・ ・ : ます ( 坐 ) : なびく 風をだに・ かっ か 貌鳥の・ ・ : やく ( 焼 ) かみつ あそ やま かみつ いな けの かみつ けの かみつ しまどーー : え①上っ瀬に : : およづれ神代より・ : かかり神風の・ 、かむ せ不・り 、かむ かも からこ かゞ いつく 刈かり菰いの・ かり きの きの め目 り日 ①① , ①①①の① , の②巴①①② 0 ①ち①く①日者①り①④げ① ・ : な ( 名 ) ②君がため・ : しかすがに君が行く海辺 2 みの宿に : いたぶる■君が行く道の長手がを・ : ともし 0 君なくは ・ : わたつみ①君に恋ひ・ : てこな君により・ ・ : とふ連語君待っと・ ・ : はたもの②君を待っ・ ・ : うつ①草枕旅去いにし君が・ : か代名草枕旅にし居をれば : : ねもころ日草枕旅の翁鰭と・ ・ : しぬ①草枕旅の丸寝の : ・ = な終助 ( 上代璢 ) ①草枕旅行く夫・なが・ : : かほとり雲隠る・ : あぜ悔しかも : : よ格助 0 苦しくも暮れ行く日かも・ : がヘ苦しくも降り来る雨か : : まぎらはし①紅饂の花にしあらば・ : まく ( 枕 ) ②紅饂の八入呷の衣 : ・ : ありがよふ紅は : なにしか今日もかも明日香の川の : : うったへに ① 今日もかも沖っ玉藻いまは : . いはほムマ日よりは : : ひもろきここにして家やもいづち : よぶこどりここにして筑紫いくやいづく : かむなび心なき : : しらにむには燃もえて思へど : : からころも むには亡心るる日ひなく : : からころも 心には忘れぬものを・ 日 : っゅ日要園心をし・ : かりこ、も・木亠局だノ、は : おそし言清く・ : まどほし②こと放さけ・は : : あをくも言繁凝き に助動 ( 上代語 ) 今年行く・ : こそ係助①⑨言霊の・ : へだっ 言出しは 九三四 : かむ : あが : こまっ : すでに ・ : すだれ : あまをとめ : かりこもの : おもほす ・ : ろ問投助 ( 上代東国方言 ) : いは ( 家 ) ・冫、、もカノ、る : ことごと日 ( 尽 ) : あかなくに 日① : くれなゐ : しほ : つるばみ : ゅふさらず : いでたっ やも■② 、① まつる受① ・ : か係助・②⑨ ・ : かた ( 方 ) ・ : もゆ ( 燃 ) ・ : ひ ( 日 ) : さまねし : こと一 : ことしげし : かた ( 肩 ) : ことだま ・ : をやまだ ゞ刀 3 ①②①げぬ①
難波潟は・ 難波門離を・ 難波人は : 何ゅゑか・ 波立てば・ 波のむた・ 鳴なる神の音のみ聞きし・ 鳴なる神の少 3 しとよみて : ・ 汝なをと吾あを・ 熟田津に・ 西の市に 庭中の・ 庭に立っ・ 新治の・ にほ鳥咾の息長川は・ 鳰鳥の葛飾早稲れを : ぬばたまの黒髪山を・ ぬばたまの月に向かひて・ ぬばたまの夜よのふけ行けば : ぬばたまの夜よは明けぬらし : ぬばたまの夜いさり来れば : ぬばたまの夜よ渡る月は・ ぬばたまの夜よ渡る月を・ : 沼二つ・ 残りたる : 後瀬山調せ 後砌つひに : 能登の海に : 集萩の花咲きの撓りを・ 万萩の花咲けるを見れば : 萩の花尾花葛花 : 引愛はしきかも : 索愛はしけやし : 句旗薄す : はた もの 歌泊瀬川せ・ 和初春の・ : なごり当①花細し・ ・ : かみさぶ①花咲きて・ はなはだも・ ・ : や ( 屋 ) ■① いる ( 入 ) 03 離れ磯そに : : ・よる ( 寄 ) ②埴安雜の・ ・・こと ( 言 ) 3 祝部ふらが・ ・ : なるかみの浜清く : すこし隼人の・ : さく ( 放 ) 日春霞黯が・ : かなふ②春雨翳に ・ : めならぶ日春雨翳の・ : こしば①春雨を・ : よす日春さらば : : にひばり春されば霞隠響みりて・ : かたる①春されば散らまく惜しき : : にヘ①春されば妻を求むと : ・ : ・やましたっゅ春さればまづ三枝の : ・ : おと ( 音 ) ②春さればまづ咲く宿の : ・ : ちどり②春されば吾家の里の : ・ : よ ( 夜 ) 春過ぎて・ ・ : とし厖日①春の園 : ・ : かも剏日 0 春の野に霞讐たなびき・ ・ : よむ①春の野に霧立ち渡り・ : ふたゆく②春の野に心延のべむと : ・ : そ貉助①春の野に鳴くや鶯 : までも①春の日に・ ・ : のち①春の日の・ いさりび春べ咲く : ををりはろばろに ・ : はぎ ( 萩 ) ①引馬野に・ : ふぢばかま①ひさかたの天路は遠し・ ・ : めす ひさかたの天の露霜 : しまがくる日久方の天の香具山 : はたすすき日ひさかたの雨は降ふり頻しく・ : うちはし①久方の月夜を清み ・ : ばこそ・ひざに伏す : ・ : ゆらく比多潟の : ・ : はなぐはし他国に : やまぶき①人ごとに・ : にはたづみ人言の ・ : うたがた①人言は・ : こもりぬ人さへや・ ・ : やしろ①人ならば・ ・ : うら ( 浦 ) ①人は縦よし : : せと①一日には・ : はるがすみ人目多み直に会はずして : : ・あらそふ①人目多み目こそ忍ぶれ・ : しくしくひと本の : : あそび①人もなき古ふりにし里に : : かざす①人もなき空しき家は : : しまし独り寝ぬと : : ったふ爿ひな曇り・ : さきくさ日並の ・ : はるされば東の滝の御門擎に : : かてに東認の野に陽炎の・ ・ : しろたへ①昼解けば : ・ : その ( 園 ) 広瀬川 ・ : うらがなし②広橋を・ ・ : たちわたる布施置きて : ・ ・ : のぶ 二上の山にこもれる : : へ ( 家 ) 二上の彼面この面もに : : とりもっ①二人行けど・ ・ : うっし 0 藤波の繁れりは過ぎぬ : : さぬ①藤波の花は盛りに・ ・ : けし厖①藤波を・ : はりはら藤原の : ・ : あまぢ②舟泊はてて : ・ : っゅしも②冬ごもり・ : ひさかたの冬過ぎて・ ・ : しく ( 頻 ) ①振ふり放さけて・ : ひらく 、古ふりにし : ・ : 玉の小琴 ( ) 振り分けの・ ・ : なも故郷の・ います : つつ ・ : よる ( 因 ) ・ : みつぐ ・ : よし ( 縦 ) : おほき : けだしく ・ : め ( 目 ) ・ : もと : たぐふ : めぐし ・ : むなし ・ら」、も : ぬかも : さもらふ : かぎろひ : カり - : こひのむ ・ : も ( 面 ) ど② ・ : ふぢなみ ・ : うらみ ( 浦回 ) ② ・ : ろ ( 上代語 ) り① ・ : かも鬧の ・ : あらた ( 新 ) : ふりさ′、 ・ : ふる ( 古 ) ・ : たく ( 綰 ) ・ : あれど 九三七 ・ : ぬか連語 目①②ふ目②①②を日呂①日①も①②目
て先導する者。お先払い。 五節の舞姫 ( ) 五節の舞をする少女。新嘗会ようえ しんじにしみを添える。・ : さま。・ : さん。「父ーー」「祇王 ( 叮 ) 日〔代名〕人称代名詞。対称。女性を敬っていう語。あな は、公卿の娘から一一人、殿上人・国司の娘から一一人など。 ( 大嘗会れには三人 ) が選ばれた。 ② 神を尊敬する意を添える。「竜王ーー」「恵美寿 ( ) 目〔接尾〕女性の名や、女性を表す語に付いて、敬意を添ごーせつく【五節供・五節句】〔名〕年中行事の五回の節 ごせんわ : シ える。「姫ーー」「尼ーー」など。 句。陰暦正月七日の「人日 ( ) 」、三月三日の「上巳範後撰和歌集 ( かしふ ) ュウ〔書名 ) 第一一番目の勅撰和歌集。 ごーせ【瞽女】〔名〕 ( 「めくら御前 2 ) 」の略 ) 盲目の女性で、 じ」、五月五日の「端午ん ) 」、七月七日の「七夕二十巻。九五一年 ( 天暦五 ) 村上天皇の勅命により、大 ( 登 ) 」、九月九日の「重陽 ( う ) 」の総称。せつく 三味線を弾き、歌をつたって物をもらい歩く者。 中臣能宣翳号・源順の ・清原元輔い % ・紀時文 巨勢路 ( ) 道名〕大和鬚国の巨勢地方を通る道。巨ごーせつけ【五摂家】〔名〕藤原氏で、摂政・関白に任せらきのと きふみ・坂上望城えの「梨壺託の五人」が選する。成立 勢は現在の奈良県御所に市古瀬の一帯。大和国から紀れる資格をもっ五家。平安末期から鎌倉初期にかけて分は九五六年 ( 天暦十 ) 頃か。「古今和歌集』の選者達の ; 国↑和歌山県 ) へ抜ける道である。 立した近衛れの・九条・一一条・一条・鷹司つの総称。 歌も多いが、当時の高貴な貴族や女性達の私的贈答歌 ごーせち【五節】〔名〕①新嘗会れや大嘗会れで行われこせーぬーかも【連語〕 ( 助動詞「こす」の未然形「こせ」 + が多いために、詞書が長くなり、歌物語的要素が見られる た、四人 ( 大嘗会の場合は五人 ) の舞姫による舞楽を中打消しの助動詞「す」の連体形「ぬ」 + 詠嘆の終助詞「か点に特色がある。歌数約千四百一一十首。 心とする行事。例「口惜しきもの、・ー・御仏名 ) にも」 ) 動詞の連用形に付いて、詠嘆的に他に誂え望む意こそ〔助動詞「こす」の命令形〕こす 雪降らで、雨のかき暗し降りたる」〈枕草子・ロ惜しきもを表す。 : ・てくれないかなあ。 : ・てほしいなあ。例「奥まへて 〔係助〕接続主語・連用修飾語・接続語などや こそ の〉訳残念なものは、宮中の五節・お仏名の行事の時に我を思へるわが背子 ( 3 ) は千年五百年 ( ) ありーー」 文末に付く。 雪が降らなくて、雨が空を暗くして降っているの。 〈万葉・六・一 0 一一五〉訳奥深く私を思ってくれている私のいと【強調】上の事柄を特に取りたてて指し示し、強調する意 ②「五節の舞姫 ( ) 」の略。例「ーーは一一十日に参る。しい人は、五百年も千年もあって ( 生きていて ) くれないかなを表す。 いわゆる係り結びの用法。「こそ」を受ける文末 侍従の宰相に舞姫の装束など遣翁 ) はす」〈紫式部・五節あ。 の活用語は已然形で結ぶ。④普通の係り結びの場合。 の舞姫〉訳五節の舞姫達は二十日に内裏に参入する。巨勢山 ( ) 【山名〕奈良県高市郡高取町と御所」市例「年の端 ( は ) に春の来たらばかくしこそ梅をかざして楽し ( 中宮様は ) 侍従の宰相 (= 藤原実成 ) に舞姫の衣装などとの境にある丘陵。歌枕。 く飲まめ」〈万葉・五・公一三〉訳毎年春がやってきたら、この をお贈りになる。 ごーせん【御前】〔名〕①高貴な人の前の位置。おんまえ。ようにして、梅の花を髪に挿して楽しく酒を飲もうよ。 おまえ。例「ーーなる人々も笑ふに」〈枕草子・職の御曹司⑥結びの語で意味が切れずに、逆接の意味であとに続く場 考新嘗会 ( 大嘗会は天皇即位後最初の新嘗会 におはします頃、西の廂にて〉訳 ( 中宮定子いいの ) おんまえ合。例「昨日 (% の ) こそ君はありしか思はぬに浜松の上に のこと ) は陰暦十一月の一一度目の卯うの日に行われ に ( 控えて ) いる人達も笑一 ? 」。 雲にたなびく」〈万葉・一一・四四四〉訳ほんの昨日あなたはこの た。五節の行事はその前後、丑いの日から辰の日ま 高貴な人を尊敬していう語。例「いかにかはすべからむ、世に生きていた、それなのに、意外にも ( 今日は ) 海辺の松 で四日間つづく。丑の日に「五節の舞姫」の舞う「帳 ーーおはしまさば、御覧せさすべきを」〈枕草子・頭の中将の木の上に、 ( 火葬した煙となって ) 雲のようにたなびいてい 台 ( う ) の試み」、寅の日に「殿上の淵酔 ( ) 」そし の〉訳どうしたらいいでしよう、中宮様がいらっしゃいましたることよ。 ら、お見せいたしましようが。 て夜に「御前 ( ) の試み」、卯の日に「童女御覧 ( ④ ( 係助詞「も」の下に付いた「もーー」の形で ) 悪い事態の 」、辰の日に「豊 ( 凸の明かりの節会 ( ) 」の儀式 3 ( 「御前駆 ( ) 」の略 ) 高貴な人の外出の折、馬に乗っ起こることに対する懸念・危惧の気持ちを表す。 : ・すると が行われた。 て先導する者。お先払い。 いけない。「もぞ」とも。例「烏 ( % ) なともこそ見つくれ」 日〔代名〕①人称代名詞。対称。女性を敬っていう語。〈源氏・若紫〉訳 ( 逃げたスズメの子を ) カラスなどが見つけ 五節の局 ( ) 五節の時、常寧殿銘に設けられた、あなた。例「母翁 ) はもとーー様の奉公人」へ近松・丹波たら ( たいへんだ ) 。 舞姫とその付け人達の控え室。「五節所 ( に ) 」とも。与作待夜の小室節・上〉訳母↑私 ) はもとあなた様にお ②「こそ」が文中にありながら、係り結びが成立していない場 五節の豊 ( 凸の明 ( あ ) かりの節会 ( 汀五節の最仕えした奉公人でした。 合。④「こそ」を受ける結びの部分が、接続助詞をとってあ 終日である辰の日に行われる儀式。天皇がその年の新② ( 近世語 ) 人称代名詞。対称。また、他称。主君を敬との部分に続く場合。例「同じ心なる文 (2) 通はしなどう ちしてこそ、 ・ : 心を慰め給ふべけれど、・ ・ : かぐや姫の こ穀を召し上がり、臣下にもそれと酒を賜る。五節の舞のっていう語。殿さま。 本番が行われる。 目〔接尾〕① ( 固有名詞や人を表す語に付いて ) 敬意や親物語の絵にかきたるをぞ、時々のまさぐり物にし給ふ」〈源 ② ①
七六六 しまして、 ( 年の暮れには ) 借金取りに責め立てられ。 要点「ち」は、数を示す接尾語「つ」が変化した「ち」の連 みーぞ【御衣】〔名〕 ( 「み」は接頭語 ) ↓おんぞ すみ・すぐ・す【見過ぐす】〔他サ四〕 ~ さ す〕れ・ ) 見ながらそのみーぞーう【未曽有】〔名〕 ( 漢文の音読。「みぞうう」とも。濁の形。「つ」は、「ひとっ」「ふたっ」などに用い、「ち」は、「は まま過こす。知っていてそのままにしておく。見すこす。例訓読は、・「未だ曽て有らず」 ) 今までにまだなかったこと。たち」など十・百・千の単位に用いる。多く②の年齢にいう す 「今少し物をも思ひ知り給ふ程までーー・さむとこそは年ころ例「比丘 ) を堀へ蹴 ( け ) 入れさする、ーーの悪行 ( ぎ ) なことから「ち」に「路」の字をあてるようになる。 み 念じつるを」〈源氏・若菜・上〉訳もっ少し物の道理をわきり」〈徒然草・一 0 六〉訳 ( 在俗の女の信者が ) 比丘僧 ( のよみーそなは・す【見そなはす】ワ〔他サ四〕 まえられる頃までは黙って見ていようと数年来我慢して来たうな尊い身 ) を堀へ ( 馬に ) 蹴り入れさせることは、今までま「見る」の尊敬語。こ覧になる。例「今もー : し、後 ( 巴の のだが。 だなかった悪い行いである。 世にも伝はれとて」〈古今・仮名序〉訳 ( 今上じ天皇が みすし【御厨子】〔名〕みづし みそーか〔名〕【三十日】三十日の間。例「日の経ぬる数々の歌を ) 現在においてもご覧になり、後世にも伝われと みすすーかる【御篶刈る】 ( 枕詞 ) 「信濃兊な ) 」にかかる。数を、今日幾日 ( 響 ) 、一一十日 ( ) 「ーと数 ( ) ふれば」願って ( 「古今和歌集」を編ませなさった ) 。 ふ・響 2 ・〉「見る」 例「梨 0 ひとっ参らせたく思へも、ーー信濃の不自由な〈土佐・一月二十日〉日の過ぎた日数を、今日で何みーそな・ふ【見そなふ】 ~ 〔他ハ四〕 ~ は・ の尊敬語。ご覧になる。例「法 ( 巴の舟さして行く身ぞも るわが里は」〈一茶・父の終焉日記〉訳梨をひとっ ( 父に ) 日、一一十日、三十日と数えるので。 ろもろの神も仏も我をー・・ヘ」〈新古今・釈教・一九一三〉訳 食べさせたいと思うのだが、信濃 (= 長野県 ) の何かと不自日【晦日】月の三十日目の日。転じて、月末。つごもり。 由な私の里は。 みそか【密か】〔形動ナリ〕「ひそか①」に同じ。例「等身に仏法を求めて唐の国に渡る舟を棹さして行く身です。もろ 崟考現在では「みこもかる」と読む「万葉集」の「水 ( 一一 l) 薦薬師仏を造りて、手洗ひなどして、人まに。ー・に入りつつ」もろの神も仏も私をこ覧になっていて下さい。注航海ノ無 苅」を、近世「みすずかる」と読んだもの。 〈更級・かどで〉訳自分の大きさに薬師仏 ( の像 ) を造っ事ヲ祈願シタ歌。 みーずほふ【御修法】〔名〕 ( 「み」は接頭語。「みしほ」とて、手 ( など身 ) を清めたりして、人のいない時にこっそり ( 仏みーそのふ【御園生】〔名〕 ( 「み」は接頭語 ) お庭。例 「ーーの竹の林に鶯 ( 腱 ) はしば鳴きにしを雪は降りつつ」 も ) ①密教で、国家または個人のために加持・祈する間に ) 入って。 儀式。しゅほふ参考例「 , ーや何やなど、わが御方要点漢文訓読体の文章では「ひそか」を用いるのに対し〈万葉・一九・四 = 〈六〉訳宮中のお庭の竹の林に鶯はしばしば 鳴いて ( 春が来たことを知らせて ) いたのに、雪はどんどん降 にて多く行はせ給ふ」〈源氏・葵〉訳 ( 葵 2 おの上が病気なて、「みそか」は多く和文に用いる。 ので ) ご祈やら何やらを、 ( 光源氏は ) 自分の所でいろいろみそぎ【禊ぎ】〔名〕川や海の水などで、身の罪やけがれを洗り続いているよ。 と行わせなさる。 い清めること。例「恋せじと御手洗川 ( い ) にせしー、神みそひとーもじ【三十一文字】〔名〕 ( 一つの作品が、三 ②特に、毎年正月八日からの七日間、天皇の健康や国は受けすぞなりにけらしも」〈古今・恋一・五 0 一〉訳恋をすまい十一の仮名文字でできているところから ) 短歌形式の和 家の安泰などを祈って、宮中の真言院れで行われる祈禳と誓って身を清める川でしたみそぎなのだが、神は納受しな歌。また、一首 ~ 午構成する三十一の文字。 め・め・む・むる むれ・めよ ・ ) ①はじめて 。「後七日 ( 託ち ) の御修法」とも。例「きらきらしきもいで終わってしまったようだよ ( 私はまた恋に苦しんでいる ) 。みーそ・む【見初む】〔他マ下一一〕 ~ 。五大尊のも」〈枕草子・きらきらしきもの〉 見る。はじめて会う。例「ーー・め奉りしは、いとかうしも覚 訳いかめしいものは、・ : ・ ( 宮中の ) 後七日の御修法。 ( ま参考特に、賀茂祭に先立ち、斎院が賀茂川で行う え給はずと思ひしを」〈源氏・胡蝶〉訳 ( 玉鬘かよ、あな た ) 五大尊の ( 修法 ) も ( いかめしい ) 。 みそぎをいうこともある。その場合は、四月の中旬の午たに ) 始めてお会いした時は、とてもこのように ( 母であるタ の日か未の日に行われる。 顔に ) 似てはいらっしやらないと思ったのだが。 みすら【角髪・角子・鬟】〔名〕↓みづら ②異性を恋しはじめる。また、男女の関係を始める。契り みせーちよらう【見世女郎】ョ〔名〕 ( 江戸時代、上方 を結びはじめる。例「ーー・め給ひてむ人を御心とは忘れ給 において、遊女屋の見世先の部屋にいるところから ) 下みそ・ぐ【禊ぐ】〔自ガ四〕 ; ・ ) 「みそぎ」をする。例 級の遊女。「端 ( 3) 女郎」「局 ( ) 女郎」 A 。 「ゆく水に。ー・ぎてましを」〈万葉・六・九哭長歌〉訳流れ行 ~ まじきにこそ、いと頼もしけれ」 ^ 源氏・少女〉訳一度契 りを結びはじめなさった人をこ自分の方からは決してお忘れ みーせん【味煎・蜜煎】〔名〕「あまづら↑ツル草ノ一種 ) 」をく水でみそぎをしていたのに。 煮つめて作った甘味料。「あまづら」とも。例「何ぞ湯わかみそーち【三十・三十路ア〔名〕①三十じ。「みそ」とにならないところが、本当に頼もしいことだ。 すかと見れば、この水と見るは、 ー・なりけり」〈宇治拾遺・も。 みだ【弥陀】〔名〕 ( 仏教語 ) 「阿弥陀 ) 」の略。例「年 一・一◇訳何だ湯をわかすのかと ( 思って ) 見ると、この水と ② ( 年齢の ) 三十。例「ー・あまりにして、更に我が心ごろ頼み奉る・ーの本願を強く信じて」〈平家・一・祇王〉 思ったものは、アマズラであったよ。 と一の庵 (?) を結ぶ」〈方丈記・わが過去〉訳三十歳過訳長年お頼り申し上げている、 ( あらゆる生あるものを救お み みーそ【三十】〔名〕みそぢ① きになって、再び心から思い立って一つの草庵を作る。 うという ) 阿弥陀如来の本願の成就を強く信じて。
こちら向け・ 句この秋は・ この道や : 五月雨や・ 索四方より・ 句塩鯛の・ 俳旅に病んで・ 猫の妻・ 歌根深白く・ 芭蕉野分 2 わして・ 初時雨鸙し : 花の雲 : 日の道や・ 降らずとも : 古池や : 時鳥費と 名月驃や・ よく見れば 両やの手に・ 六月ぐや : Ⅱ蕪村Ⅱ 愁 2 ひつつ : 落ち穂拾ひ・ 御手討の・ 陽炎や・ 蚊帳 3 つりて : 狐火の・ 公達に・ 指貫を・ 五月雨雋や・ 白梅几に 蕭条として・ 絶頂の・ 大文字懿もや : ・ 月天心・ 鳥羽殿へ ・ : われ①蜻蛉や・ とし客 0 白梅や・ ・ : や間投助日 9 畑 2 うつや : ・ : へぐ花茨豊し : にほのうみ春雨翳や小磯の小貝躊 : たな一名①春雨翳やものがたりゆく・ ・ : かれの不二ひとっ : : へつひ牡丹散って・ : ねぶかほのばのと・ : のわき壬生寺蘿の・ : はっしぐれ麦秋や : かねロ②柳散り・ : さっきあめ山鳥の・ ・ : 竹植 ( 祷 ) うる日 ( ひ ) 行ゆく春や・ ・ : かはづ②病葉裂に・ : ほととぎす斧入れて : : よもすがら 一茶 ・ : なづな ・ : りゃう ( 両 ) ①暑き夜よの : ・ ・ : みね①あばら骨・ 有明けや 蟻の道 : いうぜんとして・ うれふ日① ・ : ひ ( 日 ) ①かすむ日や・ : てうち②心から : かげろふ ( 陽炎 ) これがまあ・ : ・ : すいび①しづかさや・ : かれをばな涼風等の・ ・ : きんだち①づぶぬれの・ : さしぬき露の世よは・ ・ : さみだれ①這はヘ笑へ : : よ ( 夜 ) ひいき目に・ : かれのふるさとや・ : たのもし②向むき向むきに ・ : だいもんじ②名月を・ ・ : てんしん①めでたさも・ ・ : のわきやせ蛙 : とんばうやれ打つな・ : こうろくわん雪とけて・ : ノ、も Ⅱその他の俳句ⅱ 月わに柄えを ( 宗鑑 ) ・ らく ごゃーー ほととぎす ( 丈草 ) : 岩端や ( 去来 ) ・ りん 一口しん ・ : ふる ( 降 ) 下京ぎや ( 凡兆 ) : : 終ß) の住 ( す ) み処 ( か ) はき心 ( 凡兆 ) ・ ・ : 雲 ( い ) の峰翁 ) タぐれは ( 風国 ) ・ ・ : すずかぜ炉開きや ( 子葉 ) ・ : だいみやう①憂うきことを ( 召波 ) : ・ : 露 (8) の世 ( よ ) 鉾 3 処々に ( 太祇 ) ・ : ・ : はふ ( 這 ) ①山路来て ( 太祇 ) ・ : そぶり朝顔に ( 千代女 ) ・ : ふるさと②蝙蝠や ( 暁台 ) ・ ・ : むきむき日暮くれたり ( 暁台 ) : ・ : はる名② ・ : かへる囹 ②②①①む④①日るが①きき②①①名②ら① り三ま三お : る三つ かさ 野・ かろちリかいつ三すこういろ かしさほ 井はが : えき 山 : 萎 寺ほほかほたびかヤむちくうおがおはもう月らづとみう , だ 月雪足 みり日ずこるららスりなめとらうはがつぶか名そめ■爿 e ①②② 3 ①き①①②か①①しし①なへ⑩し②① でら
はします頃〉訳八月十日過ぎの ( 仲秋の ) 月が明るい夜す」〈平家・一 0 ・高野巻〉訳 ( 私は ) 日夜万民に慈悲の心えにけり」〈新古今・春上・耄〉訳荒れ田にある去年の古 い切り株の古ョモギが、今は春の頃だというので、新しく芽 に、 ( 中宮定子は ) 右近の内侍 (= 侍女 ) に琵琶をつまびかをかけて、普賢菩薩の慈悲深い誓願を長く行おうとしてい る。弘法大師づノ言葉ノ部分。大師ハ、普賢ノ弟が出たことだ。 びせて、縁の近くにいら「しやる。 ひーごふ【非業】 % 〔名〕 ( 仏教語。前世の「業びによらない びく【比丘】〔名〕 ( 仏教語 ) 出家して具足戒く (= 比丘・子ノ竜樹ウ菩薩ノ化身トイウ。 意 ) 宿命で定められたものでないこと。思いがけないこと。多 比丘尼づガ必ズ保ッペキ戒 ) を受けた男子。転じて、広くひーけ【非家】〔名〕↓ひか 僧侶をいう。例「かくのごとくの優婆夷 ( 黯 ) などの身にひーげ【卑下】〔名・自サ変〕へりくだること。けんそんするこくは、寿命によらないで災難等で死ぬことにいう。例「また ・せむもかひなかるべし」〈源氏・紅 , ー・たらば、療治を加へすとも助かることを得 ( う ) べし」〈平 て、・ーを堀へ蹴 ( け ) 入れさする、未曽有 ( ) の悪行なり」と。例「思ひ劣り、 〈徒然草・一 0 六〉訳このような ( 比丘に劣る ) 優婆夷などの梅〉訳 ( 明石の姫君に ) 劣っていると思い、ヘりくだってい家・三・医師問答〉訳 ( 自分の病気が、宿命によるものなら 治らないし ) また宿命によるものでないなら、治療を加えなく 身分で、比丘である私を堀へ蹴り落とさせるのは、聞いたこるとしたら ( 宮仕えした ) 意 味もないであろう。 ても ( 命は ) 助かることができるだろう。 とのない悪い行いである。 ひこーばし【彦星】〔名〕 ( 上代は「ひこほし」。男性の星の ひげーこ【髭籠】〔名〕 ( 上 意 ) アルタイル星の日本名。牽牛ぎ星。七夕伝説で、 要点出家して、得度れくを終えたばかりの僧は「沙弥端がひけのように見えるの 織女星の夫とする。 ( 季・秋 ) 例「天の川楫 G) の音 ( と ) びといい、さらに修行を積んで一一百五十戒を受けた、 でいう ) 編み残した端を上 聞こゅーーと織女 ( と今宵逢 ( あ ) ふらしも」〈万葉・ 完全な僧が「比丘」である。女性の場合は三百四十部でまとめて飾りにした竹 かご。 一 0 ・ = 0 一一九〉訳天の川を渡る舟の櫓ろの音が聞こえる。彦星 八戒を受けて「比丘尼 ( 響 ) 」という。↓びくに 要点実用品としても用いるが、正月の子ねの日には小型と織女星とが ( 七月七日の ) 今晩会うらしいよ。 びくーに【比丘尼】〔名〕 ( 仏教語 ) 出家して具足戒くをのものを竹や銅などで作って、松かさに見たてて松の枝に結ひーごろ【日頃・日比】〔名〕①幾日かの日数。数日。多く の日。例「ーー経 3 て、宮に帰り給うけり」〈伊勢・公一一〉 受けた女子。転じて、広く尼をもいう。↓びく要園んで贈る。 例「比丘よりは・ー・は劣り、ーーより優婆塞 ( ) は劣り」ひこ【彦】〔名〕 ( 多く、人名に付けて ) 男子をほめていう語。訳 ( 惟喬親王黷は ) 数日経過して、 ( 京の ) 御殿にてにお 帰りになった。 〈徒然草・一 0 六〉訳 ( 男性の ) 比丘より ( 女性の ) 比丘尼は「海幸 ( ) ーー」「ーー星」など。↓ひめロ〕① 劣り、比丘尼より優婆塞は劣っていて。 肥後 ( 【旧国名〕西海道十一一か国の一つ。現在の熊本②この数日。ここ数日来。例「君はまづ内裏 0 に参り ひーぐらし【蜩】〔名〕セミの一種。晩夏から初秋に「かなか県にあたる。古く「火 ( 肥 ) 国」であったのを、大化改新給ひて、ーーの御物語など聞こえ給ふ」〈源氏・若紫〉訳 ( 光源氏の ) 君は ( 北山から帰って ) ます宮中に参上なさっ な」と鳴く。 ( 季・秋 ) 例「タされはーー来鳴く生駒山後、肥前国・肥後国に二分された。肥州ひ 1 ・ ) 無て、ここ数日来のお話などを ( 父帝に ) 申し上げなさる。 ( ま ) 越えてぞ吾 ( あ ) が来る妹 ( い ) が目を欲 ( ほ ) り」〈万ひこーじろ・ふ【引こじろふ】ロ他ハ四〕気・ 葉・一五・三五〈九〉訳夕方になると、ヒグラシが来て鳴く生駒理に引っ張る。強く引く。また、無理に思い通りにしようと①ふだん。平生。いつも。常日頃。例「ーーは音にも聞 山を越えて、私はやって来ることだ。妻に逢あいたくて。 する。例「綱いと長くつきたりけるを物にひきかけ、まつはれきつらん、今は目にも見給へ」〈平家・九・木曽最期〉訳ふ 要点古来、文学に扱われ、『枕草子あ「虫は」の段にもけるを、逃けむとー・・ふほどに」〈源氏・若菜・上〉訳 ( 猫だんはうわさに聞いていたろう、今は ( 直接 ) 目で見るがよい 取り上げられている。 の首に ) 綱がとても長くついていたのを何かにひっかけ、まつわ今井兼平ノ名乗リノ箇所。 一要点名詞「ころ」が長い時間の経過を表し、その長さが日 ひーぐらし【日暮らし】〔副〕 ( 「ひくらし」とも ) 一日中。朝りついたので、逃げようと無理に引っ張るうちに。 から晩まで。例「つれづれなるままに「ー・、硯 ( ) に向かひこーづら・ふ【引こづらふ】 ~ 〔他ハ四〕 ~ 2 ) 強を単位に考えられることを「日」で示した語。類語に「年【」 ひて」〈徒然草・序〉訳これといってすることもなく所在のなく引っ張る。例「をとめの寝 ( な ) すや板戸を押そぶらひ我がろ」「月ころ」「夜ころ」がある。現代語では、主に③の意に いのにまかせて、一日中、硯に向かって。 立たせれー・ひ我が立たせれば」〈古事記・上・大国主用いる。 ひーぐわん【悲願】 , ガ〔名〕 ( 仏教語。「悲」は慈悲の意 ) 神〉訳乙女が寝ている部屋の板戸を押しゆさぶって私がひさ【久】〔形動ナリ〕時間が長いようす。久しい。例「なか 仏や菩薩が慈悲の心から、衆生を救おうとして誓いを立立っていると、 ( 板戸を ) 強く引っ張って私が立っていると。なかに死なば安けむ君が目を見すー・・・ならばすべなかるべし」 る・ ) 切った草木〈万葉・一七・三九三四〉訳いっそのこと死んだ方が楽であろう。 てること。また、その誓願。慈悲の願。阿弥陀如来のひこーば・ゅ【蘖ゅ】〔自ャ下一一〕贏 ひ四十八願、薬師如来の十一一願、普賢 ) げ菩薩の十願なの根や切り株から新しく芽が出る。 ( 季・春 ) 例「荒小田あなたの顔を見ずに長くいると、どうしようもなくなりそうで す。 ど。例「昼夜に万民をあはれんで、普賢のーーに住 ( ) ( ) の去年 W) の古跡 ( 琵 ) の古蓬 ( 社よ ) 今は春べと・ー 六七七 ひげこ
る太陰暦である。陰陽道の思想により、その日の吉数も知らすーー・りたる塚ありけり」〈徒然草・ = 皂〉訳大き 帚木〉訳 ( 高貴な姫は周囲の ) 人に大切にされるので、 ひ ( 欠点が ) 隠れることも多く、自然とその様子は特別立派凶を定め、これを注として日付の下に漢字で記した具な蛇が無数に寄り集まっている塚があった。 ょに見えるであろう。 注暦調 3 と、これを仮名で記した仮名暦とが用いられこりすまーに【懲りずまに】〔副〕 ( 「ま」は接尾語 ) 前の た。 失敗にこりもしないで。しようこりもなく。例「ーーまたもな き名は立ちぬべし人憎からぬ世にし住まへば」〈古今・恋一一・ 要点基本的には、他と比較して隔たりが大きい意 ゼじ・ず・ずる・ ) 「見る」の尊六一一一一〉訳しようこりもなくまたもや ( 私があなたを愛していると で、比較の基準が①の例のように「より」で示される以ごらん・す【御覧ず】〔他サ変〕一ずい・ゼよ いう ) 事実無根のうわさが立っことでしよう、あなたが憎くは 外に、「に」で示されることや、言外に示されることもあ敬語。一 J 覧になる。例「面 ( 3 も ) を塞 (i) ぎて候 ( ) へど、 る。②も普通の場合を比較の基準とするのである。③はじめてー : じつれば、類 ({ ぐ ) なくめでたくおほえさせ給ひ思えないこの世に生きているからには。 のように、優れている場合に多く用いるが、劣っている て」〈竹取・帝の求婚〉訳 ( かぐや姫は ) 顔を隠してひかえてごりゃう・ゑ【御霊会】 ' 〔名〕①疫病の流行を、政争 いるけれど、 ( 帝は ) 初めてご覧になったので、たぐいなくすばに敗れ恨みを残して死んだ人のたたりとみて、その人々の怨 場合に用いることもある。後世には、「この上ない」の らしいとお思いになられて。 霊を鎮めるために行う神事祭礼。 意に誤用され、現代では、「こよなく」の形が副詞とし て文章語に残る。 考「見給ふ」より敬意が高く、主に天皇・皇后に用いら②疫病や災いをはら れる。中世後期以降には、「こらうす」とも。 う神といわれる素盞 ② ゑ こーよひ【今宵】イ ' 〔名〕①今夜。今晩。例「夜いたう更ごらんせ・さす【御覧ぜさす】〔連語〕 ( 動詞「御覧す」嗚尊 (= 牛頭天 ( ふ ) けぬれば、ーー過ぐさず御返り奏せむ」〈源氏・桐壺〉の未然形 + 使役の助動詞「さす」 ) 【」覧に入れる。お目にか王しを祭る、祇園 訳夜も大変深くなりましたので、今夜のうちに ( 帝に ) 返事ける。お見せする。例「同じ柴 ( れ ) の庵 ({ ほ ) なれど、少し感神院 (= 今ノ八 を申し上げましよう。 涼しき水の流れもーー・させむ」〈源氏・若紫〉訳 ( 他と ) 同坂神社 ) の祭。陰暦物 ② ( 夜が明けてから、前の晩を指して ) 昨夜。昨晩。例じ柴ぶきの粗末な庵ですが、少しばかり涼しい泉水の流れで六月七日 ( 前の祭 ) ・ 「いたう降り明かしたるっとめて、「ーーの雨の音は、おどろおもこ覧に入れましよう。 十四日 ( 後の祭 ) に行われた ( 現在は両者を合わせて七月 どろしかりつるを』などのたまはせたれば」〈和泉式部〉訳夜要点使役の対象を敬った表現で、【」覧になるようにさせる十七日に行われる ) 。祇園 ( 御霊 ) 会。祇園祭。例「心 地よけなるもの、 ーーの馬の長 ( 」〈枕草子・心地よ 通しひどく雨が降った翌朝、「昨夜の雨の音は恐ろしいほど意。謙譲語を伴った表現「見せ奉る」よりも敬意が高い。 でしたが ( いかがでしたか ) 」なととお手紙をよこされたので。 ごらんぜ・らる【御覧ぜらる】【連語〕 ( 動詞「御覧す」げなるもの〉訳気持ちよさそうなもの、 ( それは ) : : : 祇園 会に宮中から遣わされた馬を率いる長官。 要園②は、日没時からその日が始まるという考え方によるの未然形 + 助動詞「らる」 ) ① ( 「らる」が受身の意の場合 ) もので、中世までの用法。近世からは、日の出を一日の始ご覧になっていただく。会っていただく。お世話していただく。要点平安初期の貞観う五年 ( 〈六三 ) 五月、神泉苑れ齡 たちばな のはやな まりとする考え方に統一される。 例「恥づかしく心づきなきことは、いかでかーー・られじと思ふで崇道天皇 (= 早良親王 ) ・伊予親王・橘逸勢 こーよみ【暦】〔名〕 ( 「日 ( か ) よみ」の変化した形。「よみ」はに」〈枕草子・細殿にびんなき人なむ〉訳 ( 自分にとって ) きりなどの霊を祭ったのに始まり、中世では氏子によって盛大 数える意 ) 時間の流れを、年・月・日に区切って体系化しまり悪く好ましくないようなことは、なんとかして ( 中宮定子な山鉾の巡行が行われるようになった。 たもの。また、それを記した本。こよみ。例「御ーー御覧す叮様には ) ご覧いただかないようにと思っているのに。 る〕 2 ・ ) ①寄り固まる。凝固す こ・る【凝る】〔自ラ四〕 ~ ら るに、今日悪 ( あ ) しき日にもあらざりけり」〈大鏡・師尹〉 ② ( 「らる」が尊敬の意の場合。中世以降の用法 ) 【」覧になる。例「凝当 ( う ) と申し侍るは、底に。ー・りたるを捨っ 訳 ( 藤原道長殿が ) 暦をこ覧になったところが、今日は ( 皇られる。こ覧あそばす。例「これほどまのあたりにー・・られけるにや候ふらむ」〈徒然草・一五◇訳凝当と申しますのは、 太子の退位に ) 悪い日でもなかったのだった。 る御事 ( ) 、まことにありがたうこそ候へ」〈平家・灌頂・底に固まっているの↑ココデハ酒 ) を捨てることでしようか。 六道之沙汰〉訳 ( 建礼門院が六道を ) これほど目の前に②氷になる。凍る。例「岩床 ( ) と川の水ーー・り寒き夜 【」覧になられたことは、まことに珍しいことです。「六道」を憩 ( 3 ) ふことなく」〈万葉・一・七九長歌〉訳平らな岩のよう 要点江戸時代に貞享暦髷を作るまでは、中国か ハ前世ノ業ニョリ住ム六種ノ迷界。ココテハ、女院ノ生涯に厚く川の水が凍って ( そんな ) 寒い夜も休むことなく。 ら伝来した暦法を用い、陰陽寮に暦博士は・ 讐を置いて、暦を作ったり、学生の教育を行った。月 ノ盛衰ヲ「六道」ニタトエタ。 る・ ) 失敗を反省して再 こ・る【懲る】〔自ラ上二〕 % る . 2 ・ ) 集まびすまいと思う。こりる。こりこりする。例「もの隠 ( 3 ) しは こ齢で日を呼び、大の月 ( 三十日 ) と小の月 ( 二十九こり・あつま・る【凝り集まる】〔自ラ四〕 ~ ? 日 ) を置き、季節とのずれは閏月うを置いて調節す って一かたまりになる。寄り集まる。例「大きなる蛇 ( ) ・りぬらむかし」〈源氏・紅葉賀〉訳隠し事 (= 源典侍 こ
は、「かも」を文末に移して訳すとわかりやすい ーーの声ほのかに白し」〈芭蕉・野ざらし紀行〉訳師走れわれた尾のように長い長い夜を ( 私は ) 一人だけで寝るのかな ⑦三には、活用語の已然形に付く次のような場合が もの海辺は、しだいに暮色を濃くし、空の闇と海の闇とが一あ。注「百人一首』所収ノ、柿本人麻呂ノ歌。 ある。例「冬こもり春の大野を焼く人は焼きたらねか 〔終助〕 ( 上代語。終助詞「か」に係助詞「も」が付いて 力体となろうとしている。 ( 潮騒に耳をすますと ) どこで鳴く も我 ( あ ) が心焼く」〈万葉・七・一一一一一六〉訳春の大野を か、かすかに鴨の声が、もう悲しく澄みわたって聞こえてく一語化したもの ) 接箍体言や体言に準する語句、また る。 ( 私の心の旅愁がなお一層深まって行く。 ) 匯「白し」は、活用語の連体形に付く。ただし、③の用法では、活用野焼きする人は、 ( 野を焼くだけでは ) 焼き足りないか らか、私の心まで焼くのかなあ。 語の已然形に付く場合がある。 ハ無色透明ノ感ヲ表ス。 これは、上代の已然形か、「ば」が付かなくても「已 鴨の浮寝のき ) カモが水に浮きながら寝ること。不安定①【疑問】詠嘆を含んだ疑問の意を表す。 : ・かなあ。 : ・の なこと、落ち着かないことのたとえに用いる。例「我妹子かなあ。例「梅の花しだり柳に折りまじへ花に供へば君然形 + ば」と同じ確定条件を表すことができるためで、 「已然形十ば」の下に「かも」が付いているのと同じ意 ( ) に恋ふれにかあらむ沖に住むーーの安けくもなき」に逢 ( あ ) はむかも」〈万葉・一 0 ・一九 0 四〉訳梅の花をしだれ 〈万葉・一一・天 0 六〉訳あの娘に恋するからだろうか、まる柳に折り混せて ( 神仏への ) お花として供えたら、あなたに逢味に解釈してい 3 では、①の疑問と②の詠嘆とが見分けにくい場 えるだろうかなあ。 で沖に住む鴨の浮寝のように ( 私の心も ) 安らかでない。 合がある。例えば、「天の原ふりさけ見れば春日す ) 賀茂 ( じ【地名〕京都の上賀茂神社、下鴨物神社の総②【詠嘆】感動・詠嘆の意を表す。 : ・だなあ。 : ・であること なる三笠翁か ) の山に出 ( い ) でし月かも」〈古今・羇 称。上賀茂神社は別雷命学と一つ 学を祀まり、下鴨神社は賀よ。例「み吉野の象山 ( ) の際 ( ま ) の木末 ( ) にはここ だも騒く鳥の声かも」〈万葉・六・空四〉訳吉野の象山の旅・四 0 六〉は、「 ( 今、唐の地で ) 広々とした大空を遠く 茂健角身命 : 諤の・玉依姫を祀る。 はるかに見晴らすとあの月は、三笠の山に出た月 ( と 賀茂の競 ( しべ馬陰暦五月五日に上賀茂神社の谷間の梢にはいつばい鳴き騒ぐ鳥の声 ( が聞こえること ) 同じ月 ) なのだなあ」と詠嘆に解釈されたり、「・ : 境内で行われる競馬。現在は六月五日に行われる。例だなあ。上代、「騒く」ハ、「サワク」ト清音。 ( と同じ月 ) なのかなあ」と疑問に解釈されたりしてい 「五月 ( ) 五日、ー・を見侍りしに」〈徒然草・四一〉訳①【反語】 ( 助動詞「む」の已然形「め」に付いたり、「ものか る。このような場合、文脈や前後の状況なとによって も」という形で ) 反語の意を表す。・ : ことがあろうか、いやあ 五月五日に、賀茂の競べ馬を見ましたが。 判断する以外ないが、むしろ逆に、このような例から、 賀茂の祭 ( ) 陰暦四月の第一一の酉の日に行われるりはしない。 : ・ものか。例「古 ( いびを仰きて、今を恋ひざら 「かも」がそれらの両方の意味を含みもっ終助詞である 賀茂神社の祭。現在は五月十五日に行われる。飾りにめかも」〈古今・仮名序〉訳 ( この「古今和歌集』が後の 葵 2 おを用いたので「葵祭」といい、京都南方の石清水世に長く伝わったら、歌の初めて興隆した ) 古い時代を仰ことを理解しておく方が重要であろう。 八幡宮の祭を「南祭」というのに対して「北祭」ともぎ見て、 ( 『古今集』の編まれた ) 今の代を恋しがらないこと参考日ニともに上代に用いられ、平安時代では和 いう。また、代表的な祭であるところから、単に「祭」といがあろうか。「古」ト「今」デ、「古今和歌集』ノ名ガ隠サ歌にわすかに用いられるだけで、「かな」がもつばら用いら れるようになる。③の第一例は「古今集』の仮名 えば、この賀茂の祭を指すようになった。 レティル。例「渡り守舟出 ( で ) し出 ( い ) でむ今夜 ( よ ) のみ 賀茂の臨時ん ) の祭 ( ) 陰暦十一月下旬の酉のあひ見てのちは逢 ( あ ) はじものかも」〈万葉・一 0 ・ = 00 〉訳序の例で、和歌的表現や擬古文的表現をちりばめた ( 天の川の ) 渡し守よ、さあ舟出をしよう。 ( 織女星と ) 今特殊な文章である。 日に行われる賀茂神社の祭。四月の例祭と区別してい う。明治三年に廃絶。例「寛平元年十一月二十一夜だけ逢ってその後は逢えないことがあろうか。注七夕 がーも〔連語 ) ↓もがも 日己酉 ( 髷巴の日「ー、始まる事、この御時よりなり」ノ牽牛ギ星 (= 彦星 ) ノ歌。 〈大鏡・宇多〉訳寛平元年十一月二十一日に、賀茂④ ( 打消しの助動詞「ず」の連体形「ぬ」に付いて ) 詠嘆をがーもう【鵝毛】〔名〕ガチョウの羽毛。白いもの、また、非 の臨時の祭が始まったのは、この ( 宇多天皇の ) 御代か込めて、他に願い望む意を表す。 : ・てほしいなあ。 : ・てくれ常に軽いもののたとえに用いる。例「一日の命、万金 ( ) らである。 ないかなあ。例「ぬばたまの夜渡る月は早も出 ( い ) でぬかもよりも重し。牛の値 ( ) 、ーーよりも軽し」〈徒然草・空〉 爿〔係助〕 ( 上代語。係助詞「か」に係助詞「も」が海原 ( ) の八十島 ( いじの上ゅ妹 ( い ) があたり見む」 ^ 万訳 ( 人間の ) 一日の命は、万の黄金よりも重い価値があ かも付いて一語化したもの ) 接主語・連用修飾葉・一 = ・ = 会一〉訳夜空を渡る月はすぐに出てくれないかなる。 ( 突然死んで、売ることができなくな「た ) 牛の値段 ( な ど ) は、ガチョウの羽毛よりも軽いものである。 あ。大海原の多くの島々越しに妻のいるあたりを見よう。 語・接続語などに付く。 かもーかくも〔副〕どのようにでも。とにもかくにも。例「秋 【疑問】詠嘆を含んだ疑問の意を表す。 : ・かなあ。 : ・のか さらは黄葉 ( ) の時に春さらば花の盛りに、ー君がまにま なあ。例「あしひきの山鳥の尾のしだり尾の長々し夜をひと要点①日では、受ける語が活用語である場合には、 りかも寝む」〈万葉・一一・ = 合一一或本歌〉訳山鳥の尾の垂係り結びの法則によって、連体形で結ぶ。現代語訳と」〈万葉・一七・三究三長歌〉訳秋になったら、モミジの美し かもかくも 日