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検索対象: 明解日本語アクセント辞典 第2版
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1. 明解日本語アクセント辞典 第2版

アクセント習得法則 52 ~ 54 は , 東京式ではツメタイ , カナシイの型 田 . 転成形容詞 ンカイ , ウロシイの類 ( 短い・嬉しい・ 大きい・苦しい・小さい・・・ ) は , こンカイ , ウ レシイの型になる。 原則として , もとのアクセントが平板式のも また , 平板式形容詞はほんの少しで , ほ のは平板式 , 起伏式のものは中高型になる傾向 とんどが中高型であるから , 下に示す平板 がある。但し , シク活用になるものはすべて中 式の語を暗記すれば , 後はほとんど最後か 高型。 ら二拍めまで高い中高型だと思ってよい。 I 形容詞から ( 便宜上 , 法則の例を含む ) オモイ→オモタイ ( 重たい ) > 赤い・浅い・厚い・甘い・荒い・薄い・遅い・ キタナイ→キタナラシイ ( 汚ならしい ) 重い・固い・軽い・きつい・暗い・煙い・ Ⅱ特殊な形の擬声・擬態語から一すべて中高 つらい・遠い・眠い・丸い 明るい・あふない・怪しい・おいしい・悲 ャワラカ→ャワラカイ ( 柔らかい ) しい・冷たい・優しい・易しい・よろしい アタタカ→アタタカイ ( 暖かい ) チョ司イ ( ~ やっ ) ト曰イ ( 火が ~ ) むずかしい Ⅱ活用形のアクセントについては , 48 ページ Ⅲ 動詞から ア万ル→アカルイ ( 明るい ) の形容詞のロ語活用表 ( 表 4 ) を参照していた クズグル→クスグッタイ ( 擽ったい ) だきたい。本文中に示した終止形のアクセン サザグ→サワガシイ ( 騒がしい ) トからそれぞれあてはめて類推すれば , 他の ウヲム→ウラメシイ ( 恨めしい ) 活用形のアクセントも容易に知ることができ ョロコプ→ョロコバシイ ( 喜ばしい ) よう。 キゥ→ キ万ザジイ ( 気遣わしい ) 注意近年 , 若い人人の間では次のような中 Ⅳ 名詞から 高化傾向がみられる。しかし , 形容詞に平 板式と起伏式の別があるほうが , 語の弁別 キイロ→キイロイ ( 黄色い ) シカク→シカクイ ( 四角い ) ができて望ましいと考える。 その上 , 連体形はア万イ・シ司イモ 它ドー→ヒドイ ( 酷い ) V 畳語に「しい ( し ) 」がつくもの一すべて中 ノのように平板式と起伏式の区別があって 動かない。そこで本辞典では連体形のアク 高型。 セントを重視し , 必ずしも若い層の新しい メメシイ ( 女女しい ) オオシイ ( 雄雄しい ) ナチ・レジイ ( 馴れ馴れしい ) 変化型を注記しない方針をとった。若い層 ョザ・ゴザジイ . ( 弱弱しい ) のアクセントの傾向をあげれば次のようで ドグド・歹ライ . ( 毒毒しい ) ある。 ズ = = ジイ ( 図図しい ) ( i ) 平板式形容詞の終止形を中高型に発 バ万天万ジイ ( 馬鹿馬鹿しい ) 音する。 Ⅵ副詞その他から一すべて中高型。 アカイ , オモイ , ツメタイ , カナシイを ア五イ , オ宅イ , ッ歹歹イ , カチジイ . の ハナハダシイ ( 甚だしい ) イカガワシイ ( 如何わしい ) ように (ii) 起伏式形容詞の連用形・仮定形のアク 注意若い人人の間では平板式の語を中高型 セントの高さの山を一拍後ろにずらして にいう傾向がある。 ( 52 の注意参照 ) 発音する。 ジロク , ジロクテを . 結合・接合形容詞 シ曰ク , シクテのように こカクテを こカク , こジ万ク , こジカクテのように I 結合形容詞ー多く連濁する。 ・ジロカッタ , ロケレバを ( 1 ) 形容詞の語幹十形容飼の形ー平板型を原 シカッタ , シケレバのように 則とするが , 若い人人の間では , また一般 こジカカッタ , こジカケレバを に拍数の多い語は , 中高型の傾向がある。 こラ万カッタ , ミジカケレバのように ウスグライ , ウスグライ ( 薄暗い ) 型。

2. 明解日本語アクセント辞典 第2版

アクセント習得法則 43 ~ 45 ャワラカ→ャラヲグ ( 和らぐ ) 係がみられる。 ャズラカ→ャスラグ ( 安らぐ ) 東京式 京阪式 Ⅳ名詞から 泣く・売る ( 1 ) 和語・漢語から一もとの語のアクセント 聞く・着る・ 読む・合う ・ : 書く・ の式を生かす。 →ゴム 切る・来る・見る・・・ ツラ→ツ々広・ ( 撮む ) 踊る・上げる・ 借りる .. ) →オドル タイジ→タイジル ( 退治る ) 洗う・ ハラ→ハヲム ( 孕む ) 祈る・恨む・思う・ ) →イフル イ元 ( 明キ→リ甲ム ( カむ ) 作る・光る・・・ 歹ビ→ケル ( 下卑る ) ) →イル ギュージ→ギュージル ( 牛耳る ) 注京阪式で「踊る・洗う」の類は , 名詞に転 ②外来語から一すべて三拍語。中高型。 デジ ( agitation ) →アジル 成した場合 , ほとんどオドリ , アライと デ宅 (demonstration ) →デモル なる。「祈る・思う」の類は名詞に転成した 場合 , 原則として , 京都ではイノリ , 矛モ 9*(sabotage) →サ永ル 歹プル (double) →ダブル イの型となり , 大阪では・行リ , 矛宅イ の型となり区別があるものが多いので , 動 詞のアクセントを類推することが可能であ 45. 動詞 + 動詞の結合動詞 る。なお , 京阪地方の周辺部では「踊る・洗 う」はオドル , アラウに , 「祈る・思う」は イノル , モウとなって , 東京式アクセ 前部動詞のアクセントによって決定される。 こちらは類 規則的。連濁しない。 ントに平行した区別がみられ , I 前部が平板式動詞ー原則として中高型。 推が更に容易である。 ( 1 ) 平板式十平板式 キ万ル ( 着替える ) キオワル ( 着終る ) 囀 . 転成動詞 ナキャム ( 泣き止む ) カイアケル ( 買い上げる ) カ万可・デス ( 語り明かす ) 原則として , もとの語のアクセントの式を生 ②平板式十起伏式 かす傾向がある。規則的。つまりもとの語が平 ナ歹ス ( 泣き出す ) キョム ( 着込む ) 板式ならば平板式 , 起伏式ならば起伏式となる。 カイ幵ス ( 買い直す ) ネナオス ( 寝直す ) I 動詞から ウル→ウレル ( 売れる ) Ⅱ前部が起伏式動詞ー原則として平板型。 キル→キセル ( 着せる ) 但し , 若い層の人人は中高型に発音する傾向 が強い。 アケル→アガル ( 上がる ) 甲ル→キル ( 切れる ) ( 1 ) 起伏式十平板式 こル→こル ( 見える ) カキャム ( 書き止む ) こオワル ( 見終る ) モドル→モ下ス ( 戻す ) ヨこアケル ( 読み上げる ) トす万王ル ( 取り替える ) Ⅱ 形容詞 ( 語幹 ) から カタイ→カ万 7 ル ( 固める ) ウゴキハジメル ( 動き始める ) 新しくは マルイ→マルメル ( 丸める ) カやム こプル オイ→オム ( 惜しむ ) ホィ→ホ・ゾヌル ( 細める ) ヨこアケル ウゴキハシメル ②起伏式十起伏式 例外「広い」は中高型だが , ヒロケル , ヒロ カ・ ( 書き出す ) こコム ( 見込む ) ガルは平板型。 ョをチ・矛ズ ( 読み直す ) デナオス ( 出直す ) 例外「悲しい」は平板型だが , カナシムのよ ッ万可・歹デル ( 作り立てる ) うに , マ行五段活用になるものは中高型。 新しくはカ歹ス Ⅲ特殊な形の擬声・擬態語の類から一すべて ョをチ矛スデ幵ス 中高型。 43

3. 明解日本語アクセント辞典 第2版

アクセント習得法則 31 ~ 32 [ ろ ) 単純数詞 0 のつくものは頭高型。 ザンジュー ( 三十 ) 32. 接合数詞 [ は ) 単純数詞・のつくものは中高型。 コジュー ( 五十 ) クジュー ( 九十 ) ほとんどが漢語。規則的。 注意②百ンジュー ( 四十 ) , 手ージュー ( 九十 ) I 単純数詞と結合数詞の接合語 は頭高型 , ナチジュー ( 七十 ) は中高型。 ( 1 ) 結合数飼十単純数飼の形 Ⅲ「百」を後部とするもの ( イ ) 結合数詞の中高型〔い買は ) , 尾高型〇@ ( 1 ) 単純数詞に「百」のつくもの を前部とするもの一常に一語のように 〇単純数詞④につくものは尾高型。 続けて発音され , 後部が平板式のものは ( イッヒャク ( 一百 ) ) ニモ・事歹 ( 二百 ) 全体が平板式 , 後部が起伏式のものはそ ( シヒャク ( 四百 ) ) ロッピャク ( 六百 ) の高さの切れめまで高い。 ( シ手モグ ( 七百 ) ) ハグ ( 八百 ) ( いは ) につくもの一 の単純数詞 0 につくものは頭高型。 シシュー - サン コジューイチ 明ンビャク ( 三百 ) ( 四十三 ) ( 五十一 ) 単純数詞・につくものは尾高型。 〇@ につくもの一 ゴヒャク ( 五百 ) ( クヒャク ( 九百 ) ) ゴヒャクサン ニヒャクイチ 注意③ ( ) 内はあまり用いられず , 下記が ( 五百三 ) ( 二百一 ) 回結合数詞の頭高型〔ろ ) ⑥を前部とする 普通。 ヒャグ ( 百 ) 百ンヒャク ( 四百 ) もの一はっきり二語のように発音した ナチヒャク ( 七百 ) ーヒャク ( 九百 ) 場合 , 前・後部が切れて , 前部と後部の ( 2 ) 「百」に単純数詞のつくものは , 後部のア アクセントを生かす。一語のように発音 した場合には , 前部のアクセントを生か クセントを生かす。 ヒャ万イ尹 ( 百一 ) して後部は低く , 全体は一語になる傾向 ヒャ万・ヨ ( 百二 ) が強い。 ヒャ歹ザ・ジ ( 百三 ) 〔ろ ) につくもの一 ザンジュー・イ引ザンジューイチ ヒャ歹ジ , ヒャ万百ン ( 百四 ) ヒャクコ , ヒャクコ ( 百五 ) ヒャ万言グ ( 百六 ) ⑥につくもの一 明ンビャク・イ尹 , 明ンビャクイチ ヒャクシチ ( 百七 ) ヒャラ・ ( 百八 ) ( 三百一 ) ヒャ ~ ー ( ヒャクク , ヒャクク ) ( 百九 ) 注但し , 「万」のつくものは次のようにな る。くわしくは肪の I , Ⅱ , Ⅲの②参照。 ヒャクシュー ( 百十 ) Ⅳ「千」「万」を後部とするもの一後部の第一 〔いは ) には後部第一拍及び接合部ま 拍まで高い。くわしくはの②参照。 で高い型の両様ー ロ・歹・ジ互ン、ロクジューマン ゴン ( 五千 ) ゴン ( 五万 ) ナチゼン ( 七千 ) サン・ ( 三万 ) ( 六十万 ) ゴジ ; ン・ゴジューマン ( 五十万 ) イゼン ( 一千 ) ジュ = ン ( 十万 ) サン・ ( 三千 ) ヒャ万マン ( 百万 ) 〔ろ』には頭高型と , 後部第一拍及び接 キュニゼン ( 九千 ) セジン・ ( 千万 ) 合部まで高い型の三様ー 注意④単独では , シ卍ン , シンは用いら サンジューマン , サヲン , サンジューマン ( 三十万 ) れず , 下記が普通。 ョンセン ( 四千 ) ョラン ( 四万 ) 〇@ には後部第一拍まで高い型ー ロ它万ヲン・ ( 六百万 ) 注意⑤金額の時「ふた」を用いることがあ ゴ它歹ン・ ( 五百万 ) るが , アクセントは「なな」に準じる。 フ歹ジュー ( 二十 ) フタヒャク ( 二百 ) のには頭高型と後部第一拍まで高い型 フ歹ゼン ( 二千 ) フ歹マン ( 二万 ) の両様ー 明ンビャクマン , サジ它万ヲン 注外来語は外来語名詞の法則 ( 9 , 16 ) に準 ( 三百万 ) 30

4. 明解日本語アクセント辞典 第2版

スーメートル Ⅱ接尾辞のついたもの ( 1 ) 和語のつくもの 37 後部のアクセントを生かす傾向がある。 キイチ , キ・イ尹 キ歹ルこッカ , キ歹ル・こッカ ( 来たる三日 ) 歹イイッセン , 歹イ・イッセン ( 第一戦 ) ( イ ) 二拍以下のもの一接尾辞が , 平板式な キン・ゴジューエン ( 金五十円 ) その他 , 「去る ( 十日 ) 」 , 「昨 ( 十二日 ) 」 , 「正 ( 八時 ) 」 , 「方 ( 十里 ) 」 , 「明 ( 五日 ) 」 , 「翌 ( 十日 ) 」 など。 注意①「幾」「何」「数」のつくものは , 以下 のように必ず一語に発音される。 ①数詞につく場合はほとんど頭高型。 チンビャク ( 何百 ) ズージュー ( 数十 ) イクヒャク ( 幾百 ) ズーヒャク ( 数百 ) 但し , 「千」「万」がつくときに限り , ナラ ゼン , イ歹ン・ス = ンの型もあらわれ る。 ②漢字一字の助数詞にすぐ続く場合は , 多 く頭高型。 イクサイ ( 幾歳 ) ククこ ( 幾組 ) ヂンテン ( 何点 ) チンワリ ( 何割 ) チンコ ( 何個 ) ズーコ ( 数個 ) このうち , 「数」のつく四拍語は平板型に 発音する傾向が強いが , 若い人人の発音に 頭高型がみられる。 ス = ・→ズーネン ( 数年 ) スーニン→ズーニン ( 数人 ) 但し , の ( 4 ) がっく場合に限り , すべて 平板型。 ナンガイ ( 何階 ) ナンキュー ( 何級 ) スーバイ ( 数倍 ) イクバイ ( 幾倍 ) 例外ナンドキ ( 何時 ) ( 法則参照 ) 3 「幾」「何」「数」十「十」「百」「千」「万」十助数 詞のものは , ほぼ肪Ⅱ , Ⅲの ( 1 ) の〔ろ ) の につく場合 , 及びⅣの場合に準じる。 スーシューネン→スーシューネン ・ナ / シュー・・ニン一 + ・ナンシュー・ニ・ン チンビャクメイ→ナンビャクメイ ナンゼンニン , スーマンニン ナンマンエン , スーセン工ン 0 漢字二字以上 , 及び外来語助数詞につく ときは , の法則に準じる。 ナラ・ジカン ( 何時間 ) ス = ジカン ( 数時間 ) チンキロ , チンドル , ナラグラム , ナンセンチメートル アクセント習得法則 38 らば全体の形が平板式 , 起伏式ならば起イ寸 伏式の傾向があるが , 複合名詞の法則に も影響される。 ヒャクジョージキ ( 百畳敷き ) ゴ新・ ( 五時過ぎ ) ゴネンプリ ( 五年振り ) ( ロ ) 三・四拍語のもの一接尾辞の第一拍ま で高い中高型。但し , 四拍語では接尾辞 の第三拍まで高い中高型とのいずれか。 ト = 万カリ ( 十日掛かり ) セ・ジ年万ツ ( 千円きっかり ) その他 , 「余り ( 四十 ~ ) 」 , 「がらみ ( 五 十 ~ ) 」 , 「ぼっち ( 独り ~ ) 」 , 「かっきり ( 十 時 ~ ) 」 , 「ちょっきり ( 百円 ~ ) 」 , 「ぼっきり ( 千円 ~ ) 」など。 ( 2 ) 漢語のつくもの一接尾辞の第一拍まで高 い中高型になる。 ゴジハン ( 五時半 ) トモンハン ( 十文半 ) センエンイカ ( 千円以下 ) その他 , 「強 ( 千円 ~ ) 」 , 「弱 ( 千円 ~ ) 」 , 「以 上 ( 五十 ~ ) 」 , 「見当 ( 三十人 ~ ) 」 , 「有余 ( 五十 ~ ) 」など。 例外複合の度合の強いものは , 結合名詞の 法則に準じる。 ヨジョーハン ( 四畳半 ) ( 3 ) 外来語のつくもの一接尾辞のアクセントの 高さの切れめまで高い型になる。 コジュービョーフラット 注意②但し , ( 1X2X3 ) を通じて複合の度合が 弱く , 複合部で切れるときは , 前部・後部 のアクセントを生かす。 シューシ・キッカリ ザンジュー・ソコソコ ンビャクエン・キョー コシュービョー・フヲット 注①但し , 「付 ( の」「共 ( 訒「前 ( {) 」「分の」 のつくものは平板型になる傾向がある。 フッカケ ( 二日付 ) ゴニンマエ ( 五人前 ) ニショクン ( 二食分 ) ゴニンプン ( 五人分 ) 注②但し , 「宛の」のつくものは , 接尾辞 の第一拍まで高い型と , 接尾辞の前の拍ま で高い型の両様となる。 ヒッッ , ヒラズツ ( ーっ宛 ) 注③但し , 「方」「どた」のつくものは接尾 辞の前の拍まで高い。 ニザずガタ ( 二割方 )

5. 明解日本語アクセント辞典 第2版

②単純数詞十結合数詞の形 ( イ ) 百を前部とするものは , ( 1 ) の ( イ ) に準じ , 後部のアクセントを生かす。 ヒャクジューイチ ( 百十一 ) ヒャクコジュー ( 百五十 ) ( ロ ) 千を前部とするものは ( 1 ) の回に準じる。 ゼン・ゴ它亨グ , ゼンゴヒャク ( 千五百 ) 例外運動競技などで慣用のものは , 後部 のアクセントを生かす傾向がある。 センゴヒャク Ⅱ結合数詞のニつが接合したもの一 I ( 1 ) の 法則に準じる。 ( イ ) ゴヒャクジューイチ ( 五百十一 ) ニヒャクゴジュー ( 二百五十 ) ( ロ ) 明ンビャク・ジュ ザンビャクジューイチ ( 三百十一 ) サンビャク・コシュー , 31 アクセント習得法則 32 ~ 33 ココノッキ 上にあげた助数詞をそれぞれあてはめー れば次のようになる。 ヒ下テ , ヒドリ , タリ , ヒ下キレ , こキレ , ヒ下コト , コト , ヒドサシ , ヒ下スジ , をスジ , と下ップ , ップ , ヒ下トセ , トセ , ヒトハコ , ハコ , ヒ下ムネ , ムネ , ヒ下ヤマ 但し , 「二」がつく場合に限り尾高型だ が , 若い人人は四拍語を上記と同様に発 音する傾向がある。 フ歹明 ( 二人 ) フタッキ→フ歹ッキ ( 二月 ) 注①古くからの語には , 尾高型がみられ ミ ( 三重 ) こマ ( 三間 ) る。 ヤ ( 八重 ) ョッタリ ( 四人 ) サンビャクゴジュー ( 三百五十 ) Ⅲ接合数詞が更に接合したもの これは単純数詞 , または複合数詞の三部分 以上に分けられるものだが , そのうち , アクセ ントのまとまりやすいものは , なるべく結合 して一まとまりになろうとする性質がある。 ( イ ) 前部または中央部が尾高型 , 中高型のもの は I ( 1 ) の ( イ ) に準じる。 ニヒャクゴジューイチ ( 二百五十一 ) ゴヒャクロクジューサン ( 五百六十三 ) ( ロ ) 前部 ( 中部 ) が頭高型のものは , 二語なり 三語なりに切って発音した場合 , それぞれ もとのアクセントを生かす。一語のように なる場合には , I ( 1 ) の回に準じる。 明ンビャク・コジューイチ , ンビャクゴジューイチ ( 三百五十一 ) . 和語の助数詞がっく場合 規則的である。 I 和語につくもの ( 1 ) 助数詞がニ拍以下のもの一「手」「人 ( り・の」 「色」「切れ」「組」「言」「差し」「筋」「束」「月」 「粒」「年・歳⑤」「箱」「棟 ( ) 」「山」など。 ( ィ ) ヒ下 , フ歹 , ・・・類 ( 単純数詞 I (@) に っく場合ー原則として助数詞の前の拍 まで高い。 例えば「・・・月」の場合 ヒ下ッキ , イッキ , ナヂッキ をッキ , ッキ , ッキ , 甲ッキ , 下ッキ 但し , 若い層では多く頭高型となる。 ・ぎ工 , ・ヤェ , をマ 注②「日 ( ゕ ) 」がっく語は平板型。但し , 「五 日つ」「七日 ( 第の・ ) 」「九日」は尾高型が 現われる。 注③「半」に ( 1 ) のような助数詞がつくと , 尾高型になる傾向がある。 ハンツキ ( 半月 ) ハントシ ( 半年 ) 回ヒ下ツ , フ万ヅ・・類 ( 単純数詞 I の④ ) につく場合ー原則として助数詞の前の 拍まで高い。 と下ラボシ ( ーっ星 ) ヒトッこ ( ーっ身 ) 注④「一つ」が連体詞「同じ」の意のよう に用いられた場合 , 「一つ」のアクセント を生かす。 ヒ下ットコロ ( ーっ所 ) ヒ下ッカマ ( ーっ釜 ) ヒトッコト ( ーっ言しかいわない ) ヒ下ッハナシ ( ーっ話しかしない ) 注意①数詞の意義が薄くなったものは , 名 詞などの法則に準じる。なお , 四拍以下の 語は平板型になりやすい。 フタバ ( 二葉 ) こツバ ( 三葉 ) ョッこ ( 四つ身 ) ャッデ ( 八つ手 ) フタゴ ( 双子 ) こツュビ ( 三つ指 ) ョッアシ ( 四つ足 ) イララヨ ( 五つ児 ) ②助数詞が三拍以上のもの一「件 ( 豸だ ) 」「擱み」 「続き」「撮 G ) み」「所」「柱」「昔」など。 ( イ ) 数詞が一拍のもの一助数詞の第一拍が 高い。例えば「・・・柱」は ミ穴シラ , ヨ穴シラ , ム穴シラ , ャスシラ

6. 明解日本語アクセント辞典 第2版

7 この辞典を使う人のために ④ ⑤ 人名及び活用形に限り , 姓及び終止形の見出し内に収めた。 アジ万ガ足利 ( 姓 ) ・タ万ウジ , アシカガタカウジ ~ 尊氏 サ万咲くサカナイ , サ曰ー , サス , サイテ , サバ , サ 現実に行われていても標準アクセントとしては望ましくないものや , 現実 に行われていないが標準アクセントとしては望ましいものに限り , ( ) 内に 姉 鍬 矛ル , ( オルも許容》織る ①発音及びアクセントの同じ語は , 原則として同じ見出しのもとに入れた。 ②発音及びアクセントの配列 グモ , ( クぞも許容 ) 雲 クラ , ( グワは避けたい ) アネ , ( デネは避けたい ) それぞれ次のような注を付した。 に重点を置いて配列した。 ③同じ語彙で類似の発音をもつものは , 慣用及び標準音として望ましいもの その語のアクセントを考慮に入れて配列した。 ②発音が同じで , アクセントの異なるものは , 語源的順序を重視し , 次いで , ・・・を伴う助詞・助動詞・接辞・造語成分の類は別項をたてた。 但し , ( イ ) ( ロ ) ( 内 ( ニ ) それぞれの項をたてて , 併記した。 ハイ , ハエ蠅 ハエ , ハイ蠅 それぞれの項をたて , 望ましくない方の見出しにのみ望ましい形を併記 デンタ , アヂタ貴方 アヂタ貴方 慣用または , 望ましい方の見出しに併記した。 ジッホン , シュッホン十本 誤用または望ましくない発音の場合は , で正しい発音を参照させた。 シャジ , ( 新はシャジ ) 匙中さじ 清濁のみ異なるような語の類は , 慣用または望ましい方を先にして同一 項目に収めた。 ④二通り以上のアクセントがあるものは , 標準アクセントとして望ましいと 思われる方を先にして併記した。また年代的に新しいアクセントや , 伝統的 で古めかしいアクセントの層の目立つものに限り , ( 新は・・・・・・ ) , ( 古は・・・・・・ ) のように示した。但し , これはあくまでも相対的な異なりで , 一定の年代を 示すものではない。 オメ , ( 古はオトメ ) 乙女 アカトンポ , ( 古はデカトンポ ) 赤蜻蛉 ス , ( 新はズ ) 巣 ス ( 新はズシ ) 鮨 ノ万 , ( 新はノゾム ) 望む , 臨む

7. 明解日本語アクセント辞典 第2版

じめて使いこなせる辞典だった。 本書編纂の意図は , これらの点を考慮し , どんな人でも使用できる ことをモットーとした。特に東京アクセントになじみの薄い人から一 番要望されているのは , 一体どういう言葉はどういうアクセントをも つかという , 一般法則の呈示である。この辞典で一番力を注いだのは この点だと言っていい。 なお , 個個の語については , アクセントのみならず , ガ行鼻音や , 母 音の無声化の有無など発音上注意すべき点を注記して , アクセント辞 典であると同時に , 日本語発音辞典としても役立つよう意を用いた。 ところで , この辞典は私が手をくだして作ったものではない。編修 者は , 現在早大国文学科の副手である秋永一枝君である。 四・五年前のこと , 三省堂編修所では , 同社から発行する一般諸辞典 のための資料として , 東京アクセントを記載した厖大なカードを作っ ていた。この仕事に直接あたったのは , 当時同編修所員であった秋永 君であり , この辞典の編修は , そのカードを基礎にしてはじめられた ものである。同君はその後世に出ているすべての東京アクセントの文 献を渉猟する一方 , 個個の専門語については , 一その道の専門家 で , しかも東京生れ , 東京育ちという条件を具えた人の門をたたい て , そのアクセントを確かめるという慎重ぶりだった。 なおそのほかに , 寸暇をさいては東京各地および近郊を駆け回って アクセントを調査して歩き万全を期したというのだから , その骨折り は驚嘆にあたいする。私はただ全体のでき上りを通覧し , 巻末の法則 のまとめ方について多少の知恵を貸したにすぎない。これは , 私の責 任のがれを意味するのではない。ほとんどロ出しをする余地がなかっ たのである。 この辞典が成るに至るまでには多くの方方の御好意と御協力をいた だいたが , 中でも有益な教示と便宜を与えられた NHK 放送文化研究 所・国立国語研究所の方方 , 土岐善麿博士 , 楳垣実氏 , 鈴木幸夫氏 , 貴重な時間を割いて一一の語を発音して下さった次の諸氏に厚くお礼 申し上げる。

8. 明解日本語アクセント辞典 第2版

アクセント習得法則 ヨ寸 助 の 類 表 7 72. 73. 連用形・音便形につくもの 「たり ( だり ) 」 「さえ・」 「ては ( では ) 」 「ても ( でも ) 」 「てよ ( でよ ) 」 ョンダリ 動 ヨミナ キア 詞 十 動 の 五動 段 式詞 上式 高工動 段詞 型 起行動 変詞 五 段 動 動 訶高下 動 サ格 行動 変詞 備 注※ 1 ※ 2 ※ 3 「て ョンデ こテ 「は ( ~ しない ) 」 「さえ・」 「つつ * ※ 1 」 ヨこワ こワ 「ながら」 「つつ * 」 ヨこナガラ ミアガラ キアガラ ( 詠嘆 ) 」 司ムト ルト 拍 語 四 語 拍 拍 ( 読む ) アル ( 来る ) オヨグ ( 泳ぐ ) キデ , テキアリ ※ 5 ※ 5 オョイデオ司イダリオョギワオョギナガラオョギナオヨグト ョプョンデョロコンダリョロコビワョロコビナガラョロコビナョロコプト ( 喜ぶ ) オル オキテ えを ) ヒーテ 四ロルンジテ 語 ( 論ずる ) 考 動詞の型を 変えない。 低く下がっ てつく。 キタリ ヒ一タリ ンジタリ 動詞の型を変 えない。低く 下がってつく。低く下がっ てつく。 変えない。 動詞の型を ロンシワ ヒキーワ キヮ オキナガラ ヒキーナガラ ロンジナガラ 動詞の型を高く 平らに変え , 助 詞の第一拍まで 高く二拍から下 がってつく。 オキナオルト ヒキーナヒキイルト ロロルト 動詞の型を動詞の型を 高く平らにく下がって 変え , 高く 平らにつく。 「つつ」は動詞が一拍の時は動詞のアクセントの型を生かす。しかし二拍以上の時は , 動詞のアク セントにかかわらず助詞の直前まで高い型と , 助詞の第一拍まで高い型の両様になる傾向がある。 ツツナツツナヲッョツツョをラッ ネラッ 「かな ( 感動 ) 」「くらい ( ぐらい ) 」「どころ」「ばかり」は「まで」類に含まれる。但し , そのほか , 動詞の型を高く平らに変え , 助詞の第一拍まで高く , 二拍から下がってつく傾向がある。 ョ云ライ オヨグトコロ 「よりか」「よりも」は「まで」「より」類 , 「より」「かしら」類の両様に , 「んで」「なんて」「け

9. 明解日本語アクセント辞典 第2版

アクセント習得法則 88 ~ ( 3 ) 「たし」「まし」一すべて次のような中高不 88. 助動詞が助動詞についたもの 型になる。 シ三タシ , ( 新はシニタシ ) ( 死にたし ) ヨをタシ , ( 新はヨこタシ ) ( 読みたし ) 助動詞に助動詞がつく場合には , その助動詞 ( 4 ) 「き」「つ」「たり」「なり」 の種類によってつき方が異なる。 ( 89 の表 13 ( イ ) 動詞・形容詞の平板式には助動詞の前 参照 ) の拍まで高く , 起伏式には低く下がって 前部の助動詞が , 名詞型であるとか , 動詞型 であるとか , 形容詞型であるとかで , 名詞・動 つく。 ショキ ( 死にき ) こツ ( 読みつ ) 詞・形容詞に助動詞がついた場合のアクセント シズナリ ( 死ぬなり ) ゴムナリ ( 読むなり ) の法則に準じる。規則的。 ( 81 ~ 84 参照 ) シ三タリ , ( 新はシニタリ ) ( 死にたり ) 例えば , 動詞型につく場合を考えてみる。動 こタリ ( 読みたり ) 詞のナラベル ( 並べる ) に助動詞「た」がつく ( ロ ) 名詞の平板式には , 助動詞の第一拍ま と , ナラベタのように平板型になる。同様に で高く , 起伏式には低く下がってつく。 「泣く」に助動詞「せる」のついたナカセル ( 泣 ト可チリ ( 鳥なり ) ハチナリ ( 花なり ) かせる ) に更に助動詞「た」がつくと , ナカセタ ・デメナリ ( 雨なり ) ミズウこナリ ( 湖なり ) のように同じ型になる。同じくシラベル ( 調べ ( 5 ) 「けん」「らん」「らし」「べし」「まじ」「ご る ) に「た」がつくと , シラベタとなるが , カ カセル ( 書かせる ) に「た」がついた場合も , カ とし」 セタのように全く同じアクセントの型にな ( イ ) 動詞・形容詞の平板式には助動詞の第 一拍まで高く , 起伏式には低く下がって る。 つく。 それゆえ , その助動詞がどのようなグループ ナクラン ( 泣くらん ) チルラン ( 散るらん ) に含まれるかをまず考慮し , 表の代表例にあて ムラン , ( 新はヨムラン ) ( 読むらん ) はめてみて , それぞれ類推してほしい。 ( ロ ) 名詞につくときは , 「なり」類と同じ。 トリラシ ( 鳥らし ) ハナラシ ( 花らし ) ・デメラシ ( 雨らし ) こズウこラシ ( 湖らし ) 89. 助動詞の活用形 注「ごとし」はその他 , 助詞「が」「の」など : 続 0 、 , 次 0 ような 0 き方がよく見られ 助動詞はその形によって名詞型・形容詞型・ 動詞型・特殊型に分けられる。 ナクガゴトシ ( 泣くが如し ) 名詞型は名詞に似てほとんど活用しないが , ムガゴトシ , ムガ・ヨトシ 形容詞型は形容詞の活用 ( 52 参照 ) に , 動詞型 ( 読むが如し ) は動詞の活用 ( 41 参照 ) に似 , 活用形のアクセ Ⅱ前部の語のアクセントを反映しないもの ントも同じようになる。 76 , 77 ページにおもな 「り」「ぬ」「ん」「しむ」「たし」一古く滅び 助動詞の活用表 ( 表 13 ) を掲げておいたので , たものに多く , 最後から二拍めまで高い型に 参照してほしい。 なお , 文語助動詞の終止形は次のようになる。 なる。 ナリ ( 泣けり ) ヨリ ( 読めり ) I 原則として前部の語のアクセントを反映す ナヌ ( 泣きぬ ) ヨをヌ ( 読みぬ ) るもの ヨマシム ( 読ましむ ) ( 1 ) 「る」「らる」「す」「さす」一前部の語が平 ナカシム ( 泣かしむ ) ヨこタシ ( 読みたし ) 板式なら平板型に , 起伏式なら中高型に , ナキタシ ( 泣きたし ) 全体が一つの新しい動詞のようなアクセン トになる。 . 接頭辞・接尾辞などの一般につ ナカル ( 泣かる ) ヨマル ( 読まる ) キラル ( 着らる ) こラル ( 見らる ) ②「ず」一前部の語が平板式ならば平板型 接頭辞・接尾辞は , 常に他の語と結合・接合 に , 起伏式には低く下がってつく。 百マズ ( 読まず ) して使われるので , 接頭辞・接尾辞のアクセン ナカズ ( 泣かず ) キ・ ( 着ず ) トが消えることが多い。接頭辞・接尾辞のグル こズ ( 見ず ) 75

10. 明解日本語アクセント辞典 第2版

この辞典を使う人のために 6 ⑦助詞・助動詞・接辞・造語成分などは , 複合する単語の部分を・ ・で代 表させ , ・・ケン ( ~ 県 ) , コ・・・・・・ ( 御 ~ ) のように表わした。但 ・・ラレル , し , 見出し語にアクセントを示しにくいものは , ひらがな見出しとし , 各習 得番号のアクセント法則を参照させた。 ②アクセントの表記法 ー解説 11 ページ参照ー ①高く発音する部分は一で示した。但し , 次が低く発音される場合にはを 付した。 キジ ( 雉 ) イズ ( 犬 ) 明ル ( 猿 ) モ宅タロー ( 桃太郎 ) ②連語など , アクセントに切れめがある場合には , そこに・を置き , 区切り を示した。 デキノ・ナヂクサ ( 秋の七草 ) ③アクセントの切れめの有無によって , 複合語の後部のアクセントが変化す る場合があるが , スペースの節約上次のように表わした。 ( イ ) 次のような場合 , 複合して切れめがなくなると , 間の低い拍が高く平ら に変化する。即ち・・・の部分は切れめがある時は低く , 切れめがなくなると 高く発音される。 センザイ・イチグー センザイイチグー→ センザイ ( ・ ) イチグー ( 千載一遇 ) こナモトノ・ヨシッネ , こチ宅ーツネ こナモトノ ( ・ ) ヨシッネ ( 源義経 ) 回次のような場合 , 複合して切れめがなくなると , 後部の高い拍が , 低く 平らに変化する。即ち一 - の部分は切れめがある時は高く , 切れめがなくな ると低く発音される。 ジガ・ジサン , ジガジサン→ジガ ( ・ ) ジサン ( 自画自賛 ) イ究ニジューイチ→ニシュー ( ・ ) イ ( 二十一 ) ( 内次のような場合は , 常にアクセントが変化しない。 ヤマダ・スナコ , ヤマダハナコ→ヤマダ ( ・ ) スナコ ( 山田花子 ) b. 配 列 ( 1 ) 見出しがなの配列 発音式五十音順によるが , 同じカナのことばがつづく時は , 次の方針によった。 ①拍数の少ないもの ( ャ , ュ , ョなどの拗 ($ ) 音及び外来語におけるア , ィ , ェ などの小文字を含むもの ) や , 引き音 ( ー ) 及び促音 ( ッ ) を含むものは , 直音の前に置いた。 イシャ ( 医者 ) イシャ ( 石屋 ) の順 ②いわゆる清濁は , 清音 , 濁音 , 半濁音の順に配列した。 ③助詞・助動詞・接辞・造語成分など , いものの後に置いた。 ・のつくものは , ・のつかな