〔九四六〕 をいーをか 〈竹取・かぐや姫の昇天〉 ればいづくも同じ秋の夕暮れ」↓さびしさに : ・毯うにかしてやはりすこしでもまちがいを見つけてね、そこで終 I 3 ( 時間的動作に対して ) 持続する時間を表す。 : ・を。わりにしようと。 一③ロの接続助詞の①②③の用法の差は、「を」の上下 ② ( 文末に用いられたとき ) 感動・詠嘆を示す二 = ・の意味の関係から生じるもので、判別しにくい例もある。 人の思ほゆらくに」長い秋の夜をひとりで寝るのであ一 = 0 「吾妹子に恋ひ「つあらすは秋萩聽の咲きて散り一なお、日と区別の「きにくい例も多いが、「 = ・のを」と訳し ろうかとあなたが言うので、亡くなってしまった人のことがぬる花にあらましを」函いとしいあなたにすっと恋いこがて不自然でなく文脈がとらえられるものは格助詞と見て 自然と思われることだ。第「思ほゆらく」は「思ほゅ」のれていないで、秋萩のように咲いて散「てしまう花であ 0 た一よい。 ク語法で、「思われること」の意。 らよかったのになあ。姦「あらずは」の「すは」は、連用修一④国の③の用法の「を」を格助詞とする説もあるが、「山 ④ ( 「・ : を・ : に ( て ) 」の形で ) 「 : ・を : ・として」の意を表す。飾となって「 : ・ないで」「 : ・ずに」の意となる。届努一一 = 五「つ皿深み春とも知らぬ松の戸に絶えだえかかる雪の玉水」〈新 氏一桐壷「かたじけなき御心ばへのたぐひなきを頼みにひにゆく道とはかねて聞きしかどきのふけふとは思はざりし - 古今・春上〉や「大君の命かしこみ磯に触り海原 て」訳 ( 桐壷の更衣は ) おそれ多い ( 桐壷帝の ) ご愛情のまを」↓つひにゆく : 亠一 一渡る父母を置きて」〈万葉・ = 0 ・四三 = 〈〉のように、「を」の省 ① ( 「・ : を・ : み」の形で ) 「 : ・が : ・ので」の意を表す。〔後撰〕一かれる例もあるので、本書では間投助詞とする。なお、間 たとないこ A 第頼みとして。 ⑤ ( 「寝。を寝。」「音ねを泣く」の形で ) 強調して示す。秋中「秋の田のかりほの庵のとまをあらみわがころもで一投助詞は文節の切れめに付くのが基本である。主語とな Ⅷる語に付くと見られるものも、主語となる文節に間投助 氏一明石「昼は日一日寝いをのみ寝ねくらし」昼は露にぬれつつ」↓あきのたの : 亠叝一 は一日中寝ることをするばかりで↑寝てばかりで ) 日をくら第種々の語に付く。②は「もの」「まし」に付くことがⅧ詞が付いた用法と考えることができる。 をいオイ ( 感 ) 〔「おい」とも書く〕①思いがけない物事に出 し。田佐一「春の野にてぞ音ねをば泣く」春の野で声多い。③は体言に付く。 をあげて泣くことよ。 田国の間投助詞の用法が最初で、そこから日の格会ったとき、ややおどろいて発する声。おお。おやつ。〔〔〕 体言、活用語の連体形に付く。 一助詞の用法が生まれ、さらにロの接続助詞の用法が成一毛「『ー、この君にこそ』といひわたるを聞きて」函「お ( 接助 ) ①軽い確定の逆接を表す。 : ・のに。一源氏一一立したと考えられている。接続助詞「を」の成立の時期はや、このお方でしたか」と言ったのを聞いて。 ( 「いひわたる」 桐壷「まかでなむとし給ふを、暇さらに許させ給はす」皿鎌倉時代以降であるとする説もあるが、活用語の連体は「いひたる」の誤りか ) 。②人に呼ばれて答える声。納 訳 ( 桐壷の更衣は病気のため里に ) 退出してしまおうとな形に付いた、間投助詞とは見にくい例が上代に見られる得・合点したときに発する声。おお。一源玉鬘「「ー、さ さるけれども、 ( 桐壷帝は ) 休暇をま「たく許可なさられな。ので、すでに上代に接続助詞が生じていたとも考えられり。ー、さり』とうなづきて」函 ( 大夫の監げんは ) 「おお、 そうだ。おお、そうだ」とうなずいて。 3 人に呼びかけるとき 第「まかでなむ」の「な」は助動詞「ぬ」の未然形で、一る。 「門かど立てて戸も閉さしてあるをいづくゆか (= どこからに発する声。おい ここは確述の用法。「せ給は」は、最高敬語。 をい・をい料 ( 感 ) 〔「おいおい」とも書く〕①応答や承諾 ②軽い確定の順接を表す。・ : ので。一四・六 = 六「君に亠か ) 妹」もが入り来て夢」めに見えつる」 〈万葉・一 = ・三一一七〉のときにいう語。はいはい。〔栄花〕月の宴「「ーさなりさな より言ことの繁きを古郷の明日香讐の川に潔身し 日の①②③は、現代語の「を」と同じだが、④⑤は古とのたまふほど」「はいはいそうだそうだ」とおっしゃ にゆく」天皇のためにうわさがひどいので、 ( 私は ) 旧都 の明日香川に禊みそぎをしに行く。 一文特有のものである。④の「・ : を・ : に ( て ) 」の構文は「・ : がるようすは。②呼びかける語。一一一九・一四「声を高くあけ 軽く前後をつなぐ。 : ・と。 : ・が。團恋三・詞書「垣 : で ( あって ) 」の意にもあたるので、曰あ③の用法や「女郎て、『阿弥陀仏だよや、ー』と叩ひ行くを」声を かきのくづれより通ひけるを、度たび重なりければ」訳 ( 土塀花な多かる野べに宿りせばあやなくあだの名をや立ちな高くあげて、「阿弥陀仏よお、おおいおおい」と呼んで ( 金鼓 を ) 叩たたきながら歩き出すのを。 3 泣き声の擬声。〔落 む (= 浮気だという評判が立つだろうか ) 」〈古今・秋上〉の の ) 垣のくすれた所から通っていたが、たび重なったので。 用法をあわせ考えて、主語となる語に付くという用法を窪〕「ーと泣き給ふ」 寝活用語の連体形に付く。 目 ( 間助 ) ① ( 文中に用いられたとき ) 強調を示す。一「を」に認める説もある。また、「 : ・を別る」のように離別の * をうなオウ【女】 ( 名 ) 〔「をみな」のウ音便〕おんな。特に、 三・一一一四九「生ける者つひにも死ぬるものにあればこの世なる間対象を示す用法、「 : ・を戦ふ」のように、動作の相手を一小若い女性。團仮名序「絵にかけるーを見ていたづらに 心を動かすがことし」絵にかいてある女性を見て無駄 は楽しくをあらな」訳生ある者はいすれは死ぬものであるす用法もある。 から、この世に生ある間は楽しくね、暮らしたいものだ。Ⅷ「たらちねの母を別れてまことわれ旅の仮廬に安くに心を動かすようなものだ。↓女「 〈万葉・ = 0 ・四一一一四◇をかオカ【丘・岡】 ( 名 ) 土地の小高くなった所。おか。 寝むかも」 「あらな」の「な」は、上代の願望の終助詞。「枕凵 周一・一「このーに菜摘ます児こ家告のらせ名告らさね」 「あの国の人を、え戦はぬなり」 = 三「いかでなほすこしひがごと見つけてを止やまむと」函ど 3 文法
〔五七六〕 つむしーっゆけ つむじ【旋風】 ( 名 ) 渦うずを巻くように吹く風。つむじたまる。平家一灌頂・大原入「岩間にー・る⑩水をば、てむ」の「て」は、助動詞「つ」の未然形で、ここは確述の用 風。一 = ・一究「冬の林にーかもい巻き渡ると思ふま八功徳水きれいとおほしめす」訳岩の間にたまる水を、法。 で」冬の林につむじ風が吹き巻いて渡るかと思うま八功徳水↑八つの御利益を持っ水 ) と ( 建礼門院は ) ②わずかなこと。少しであること。一源氏一帚木「ーにても心 で。 お思いになる。 に違たがふことはなくもがな」少しでも ( 左馬さまの頭かみ つめ【爪】 ( 名 ) ①手足のつめ。②琴をひくとき指にはめ ( 他ラ四ニる . れれ らりる・ }( 近世語》①あらかじめ計算する。の ) 気持ちにそむくことはないようにしたいものだなあ。支 るもの。琴爪。一一道長上「この琴ひく人は、別のー作見積もる。また、推測する。〔浮・世間胸算用〕「年中入「もがな」は、願望の終助詞。〔〕〕七五「ありがたきもの りて、指にさし入れてぞひくことにて侍りし」訳この琴きんり帳の銀高ー・り⑩て世帯まかなふことなり」一 ーの癖くせなき」めったにないもの、 : ・ほんの少しの の琴ことを弾く人は、特別の爪を作って、指にはめて弾くこ年じゅうの収入帳簿の金額を見積もって世帯をまかなう癖もない人。 とになっておりました。 ことである。②相手の心を見すかしてだます。一杯くわ 3 はかなく消えやすいこと。もろいこと。〔和泉式部日記〕 つめ【詰め】 ( 名 ) ①端。きわ。一平四・橋合戦「その勢す。また、見くびる。〔浮・好色万金丹〕「さりとは憎いとい 「ただ今も消えぬべきーのわが身ぞあやふく」今にも消 せい二万八千余騎、木幡山たうちこえて、宇治橋のー はうか、ー・られたと申さうか」これはまた憎いと言えてしまいそうなはかなく、もろいわが身が不安に思われて。 にぞおしよせたる」訳その勢力二万八千余騎が、木幡おうか、一杯くわされたと申そうか。 「消えぬべき」の「ぬ」は、助動詞「ぬ」の終止形で、こ 山をこえて、宇治橋の端におしよせた。②すきまに詰めこ * つや・つや ( 副 ) ① ( 下に打消の語を伴って ) 少しも。まっこは確述の用法。 む物。詰め物。 3 ( 振袖に対して ) 脇を縫いあわせた短たく。いっこうに。一一一蝨「賢しげにうちうなづき、ほほ ④涙のしすくをたとえていう。一源氏一若紫「初草の若葉の い袖。詰め袖。また、それを着る年増の女の称。 笑みてゐたれど、ー知らぬ人あり」りこうそうにちょっ上を見つるより旅寝の袖そでもーぞかはかぬ」春にもえ っ・めり : たようだ。 : ・たとみえる二炭一春秋のさだめとうなすき、ほほえんでいるけれど、少しもわかっていない人出る若葉↑若紫 ) の身の上を見たときから私の旅寝の衣 「人はみな春に心を寄せつめり⑩我のみや見む秋の夜のがいる。②つくづく。よくよく。〔浄・源氏供養〕「源氏物の袖も ( 慕わしさに ) 涙のしずくでかわかない。 月」人はみな春に心を寄せたとみえる。自分だけが心語をとり開き、ーこれを見て」訳源氏物語を開いて、つ⑨狩衣翳・水干・直垂隴などの袖そでくくりの紐ひもの を寄せて見るのだろうか、秋の夜の月を。 くつくこれを読み。 3 完全に。すっかり。〔十訓〕一「かの持垂れ下がった部分。 ( 副 ) ( 下に打消の語を伴って ) 少しも。いっこうに。全 〔な〕完了の助動詞「つ」の終止形「つ」十推量の助ちたる烏帽子のこと、ー忘れてけり」その持ってい 動詞「めり」 る烏帽子のことを、すっかり忘れてしまっていた。 然。一養一桐壷「御胸のみ、つとふたがりて、ーまどろまれ 活用語の連用形に付く。 つや・つや【艶艶】 ( 副 ) 光沢の多いさま。つややか。す」訳 ( 桐壷帝は ) ただもう御胸がぐっとつまって、少しも つもり【積もり】 ( 名 ) ①積もること。また、積もった結一一下「堅文の表う、の袴ーとして」浮き出さうとうとすることができす。 果。氏一桐壷「人の心をのみ動かし、恨みを負ふーにゃないようにした模様の束帯用の白袴がつややかで。 ( 学習〕「つゆ」 現代語でも「そんなこととはっゅ知らず」のように用い か・き・〉〔「めく」は接尾 ありけむ、いと篤あ「しくなりゆき」訳 ( 桐壷の更衣は他の ) つや , め・く【艶めく】 ( 自力四ニく 人の気をもませてばかりいて、恨みを背負いこんだ結果で語〕つやつやとして見える。また、つやつやと光る。「〕四 0 るロの副詞の「つゆ」は、上代には見られない。中古に あっただろうか、たいそう病弱になってゆき。②見積もり。 「ゆづり葉の、いみじうふさやかにー・き⑩」ゆすり葉なって、日の②の用法から転じたものと見られる。「つ また、推測。〔浮世風呂〕「鉄砲で打ち殺したものが、薬くが、たいそう ~ 、。としてつやがあり。 ゅをかしからじ」〈〔〔〕一三 0 〉、「つゆおとなふものな らいで届くものじゃあないはな、ーにも知れたもんだ」訳 * つや・やか【艶やか】 ( 形動ナリ ) 〔「やか」は接尾語〕光沢し」〈一徒然一一一〉など、呼応する打消の語は「す」に限らな 鉄砲で打ち殺したものに、薬ぐらいで間にあうものじゃあなのあるさま。うるおいがあり美しいさま。氏蓬生「ー・に いよ、推測してもわかるものだ。 3 限界。限度。〔浮・好⑩かい掃はきなどする人もなし」 ( 未摘花いの邸は ) っ 色一代男〕「はた織る女さへ給分のーあり」訳 ( 給料のやつやと光るように掃除などする人もいない。 っゅ・くさ【露草】 ( 名 ) 〔古くは「つきくさ」〕植物の名。 よい ) はた織り女さえ給料の限界がある。 【露】 0 ( 名 ) ①草木の葉などにできる水滴。藍色の花を開く。花汁は染料となる。秋。 * っゅ * つも・る【積もる】 0 ( 自ラ四ニら る局・〉①積み重なる。 * 露。秋。一一 = 0 ・四三一〈「秋の野にー負へる萩 * っゅ・け・し【露けし】 ( 形ク ) 露に濡ぬれてしめつばい。和 かさむ。賢木「用なきふるまひのー・り⑩て、人のも はぎを手た折らすてあたら盛りを過ぐしてむとか」訳秋の歌などで「涙がちである」意を含めていう。。氏一桐壷 どきを負はむとすること」調つまらないふるまいが積み重野で露を帯びている萩を手折らないで、惜しくもその花の「ただ涙にひちて、明かし暮らさせ給へば、見奉る人さへ なって、人の非難を受けようとすることよ。②量がふえる。盛りを過きさせてしまおうとするのだろうか。第「過ぐし ミ秋なり」訳 ( 桐壷の更衣が亡くなって桐壷帝
めうーめくし る ) ・ふためかす ( Ⅱはたばたさせる ) ・仄ほのめかす ( 日それとなくめく ) ・朧おぼめく (= 知らないふりをする ) ・親めく↑親らしくふ めうウョ【妙】 ( 名・形動ナリ ) ①非常にすぐれていること。 非常にじようすなこと。巧妙。〔松嶋前書〕「さまざまの言う ) ・群むらめかす ( Ⅱ群れをなす ) ・物めかす ( 日一人前に扱るまう ) ・かかめく ( " かかと鳴く ) ・才かどめく↑才能があるよう に見える ) ・からめく ( Ⅱからからと鳴り響く ) ・唐からめく・乾 嶋々、奇曲天工のー・を刻みなせるがことく」訳 ( 松島う ) ・態わざとめかす ( Ⅱわざとらしくする ) からめく↑かさかさして骨ばって見える ) ・がらめく ( " がらがら 湾内には ) さまざまの島々 ( が浮かび ) 、その珍しい趣は天然め・かり【海布刈り・和布刈り】 ( 名 ) わかめを刈ること。 のわざが妙技をふるったようで。②非常に不思議なこと。圈。〔謡・和布刈〕「年は暮るれと緑なやーの今日の神祭と鳴り響く ) ・軋きしめく・煌きらめく・転くるめく ( Ⅱくるくると 奇妙なこと。〔仮名・仁勢物語〕「起きもせす寝もせで夜り」訳年は暮れても緑の色のわかめを刈って、今日の神回る ) ・こそめく ( 日かさこそ音をたてる。こっそりとする ) ・こほ めく (= ごとこと音がする ) ・子めく↑子供つばく見える ) ・さざ も又昼も ! な⑩ ( ロ語 ) 顔とて眺め暮らしつ」函起きる事を執とり行い。 るい . いれし目が離れる。めく ( 日がやがやと騒ぐ ) ・侍めく ( 第侍のようにふるまう ) ・さ わけでもなく寝るわけでもなく、夜も昼も奇妙な顔だと思 * めーか・る【目離る】 ( 自ラ下一 l) 宀れ って眺め暮らした。 しだいに見なくなる。離れていて会わなくなる。一一四六らめく ( Ⅱさらさらと音がする ) ・ざんざめく ( 日騒きたてる ) ・しじ め・うっし【目移し】 ( 名 ) 一つのものを見なれた目でほか「世の中の人の心はー・るれ@ば、忘れぬべきものにこそあめくやかましく声をたてる ) ・しなめく・上衆めく ( Ⅱ貴人 の物を見ること。花宴「次に頭の中将、人のーもためれ」訳世の中の人の心というものは、離れていて会わならしくふるまう ) ・すめくすうすう大きな息づかいをする ) ・そ だならず思おぼゅべかめれど」訳次に頭の中将は、人が ( そくなると、忘れてしまうのが当然のもののようだ。「忘そめく↑ざわめく。そわそわする ) ・そめく ( 日騒ぐ ) ・ぞめく↑騒 れまで光源氏に向けていた ) 目を自分に移して見るのを、れぬべき」の「ぬ」は、助動詞「ぬ」の終止形で、ここは確述ぐ ) ・そよめくそよそよと音がする。ざわめく ) ・ぞろめく↑ぞ 落ち着かなく思っているようだけれども。 の用法。「あめれ」は、「あるめれ」の撥音便「あんめれ」のろぞろと続いて行く ) ・だくめく胸がどきどきする ) ・つつめ く↑ささやく ) ・どよめく・艶つやめく ( Ⅱつやつやとして見える ) ・ めう・もん屬ウ【妙文】 ( 名 ) 巧妙な文章。すぐれた文。「ん」の表記されない形。 特に、「法華経う」の称。一一灌頂・大原御幸「八軸めーかれ【目離れ】 ( 名 ) 目が離れること。会わないでいる時めく ( 日時勢に合って栄える ) ・どしめく ( Ⅱ大声でどなりち のー、九帖の御書も置かれたり」法華経八巻、御こと。一一会「思へども身をし分けねばーせぬ雪の積もらす ) ・とちめく①つろたえる ) ・轟とどめく↑わいわいがやがやと 書九帖も置かれてある。 るぞわが心なる」訳いつも参上したいとは思っているが、騒ぐ ) ・轟どめく ( 日とどろく ) ・動どよめく・生なまめく↑みすみ めか・し ( 接尾シク型 ) ( 名詞や形容詞・形容動詞の語わが身を一一つには分けられないので、 ( 今 ) この目を離すことずしく見える ) ・ののめく ( Ⅱ大声で騒ぐ ) ・花めく↑はなやかに 幹に付いて ) 「 : ・のようである。 : ・らしい。・ : 風ふうだ」などもできないほど激しく降り続いている雪が積もって帰れな見える。栄える ) ・はらめく↑ばらばらと音をたてる。ほろほ の意の形容詞をつくる。些桐壷「おほえいとやむことな くなるのが、私の望むところである。 ろに破れる ) ・春めく・犇ひしめく ( 日ぎしぎし鳴る。押しあいへ く、上衆ー・しけれ@ど」 ( 桐壷の更衣は人々からめ・きき【目利き】 ( 名 ) 物事のよしあしゃ刀剣・書画・骨しあいする ) ・密ひそめく・人めく↑人間らしく見える ) ・ひひめ の ) 信望も非常によく、貴人らしいようすであるが。然一董などの真贋↑本物と偽物 ) や良否を見分けるこく ( Ⅱびいびいと声を立てて鳴く ) ・閃 2 らく ( Ⅱびかりと光る。 ひらひらとひるがえる ) ・閃ろく↑びかびかと光る ) ・広めく 一 0 「今ー・しく⑩きららかならねど」訳当世風ではなく、と。また、その人。 けばけばしくないけれども。 ( 接尾カ四型 ) ( 名詞、形容詞・形容動詞のふらふらと歩き回る ) ・武左ぶぎめく↑田舎武士のようにふ ・め・く 語幹、副詞、擬声語・擬態語などに付いて ) るまう ) ・ふためく ( Ⅱばたはたと音をたてる ) ・ぶめく ( Ⅱぶんぶん めか・す ( 接尾サ四型 ) ( 名詞、形容詞の語幹、擬声 * 語・擬態語などに付いて ) 「・ : のようにする。・ : らしくする。 「・ : のようになる。・ : らしくなる。・ : という音を出す」など羽音をたてる ) ・古めく・ほとめく↑ことことと音をたてる ) ・ ・ : という音を出させる」などの意の動詞をつくる。〔〕一の意の動詞をつくる。一少女「木深くおもしろく、山仄ほのめく ( Ⅱほのかに見える。ほのめかす ) ・むくめく (= もぞも 六七「わざととりたてて人ー・す⑩べくもあらぬさまなれど」里ー・き⑩て」 ( 森のように ) 木が茂って趣が深く、山ぞと動く ) ・目眩るめく・由よしめく↑由緒ありげに見え わざわざとりあげて人間並みに扱うこともできそうにな里のようであって。一 = 七五「『この中将に扇の絵のこる ) ・態わざとめく ( Ⅱわざとらしく見える ) ・痴をこめく ( Ⅱばかけて いようすであるが。一五六「蔵人のいみじく高く踏みこといへ』とさ六 }—・け@ば」「この中将 ( Ⅱ成信 % ) に扇見える ) ・喚をめく↑大声で叫ぶ。わめく ) ほー・し⑩て」訳蔵人がたいそう足音高くどしんどしんの絵のことを言って」と小声で言う↑ささやく ) ので。【例めぐ・し【愛し】 ( 形ク ) 《上代語 ) ①いたわしい。あわれ と踏み鳴らして。【例語】がらめかす↑がらがらと音をたて語】婀娜あだめく↑浮気つばく見える ) ・あめく (= 大声を出だ。かわいそうだ。〔一一一・ = 五六 0 「人もなき古ふりにし里 させる ) ・くつめかす (= 喉のどをくつくっと鳴らさせる ) ・転くるめす。わめく ) ・急いそめく ( Ⅱ忙しそうにする ) ・今めく ( 日現代風にある人をー・く⑩や君が恋に死なする」人もいない かす ( 日回転させる ) ・さざめかす ( 日ざわっかせる ) ・さらめかす (= にふるまう ) ・苛いらめく ( Ⅱ角ばって見える ) ・いりめくもみあ古びた里に ( ひっそりと ) 住んでいる人 (= 私 ) を、かわいそうな さらさらと音をさせる ) ・ざんざめかす ( Ⅱにぎやかに騒ぎたてう ) ・色めく ( い色づく。好色めく ) ・呻うめきすめく↑苦しい息ことには、あなたがこがれ死にさせるのか。②かわいらしい る ) ・時めかす ( Ⅱ時めくようにする ) ・閃かす↑ひらひらさせづかいをする ) ・呻うめく↑うっと声を出す ) ・蠢おごめく ( 日うこ いとおしい。三人 00 「父母を見れば尊し妻子めこ見れ
〔六七〇〕 のうかーのさき のう・がく【能楽】 ( 名 ) 楽劇の一種。室町時代、観阿 言いのがれをする。ことわる。一源氏一花宴「切せちに、せめ詞「て」が付いた形の下に付いて ) ・ : してしまう。・ : し果た 弥清次、そ のたまはするに、ー・れ⑩がたくて」函 ( 東宮が ) 強く、 ( 舞す。〔浄・丹波与作待夜小室節〕「餅もちが咽のどに詰まっ の子世阿弥 を舞うように ) 催促しておっしやるので、 ( 光源氏は ) ことわりてつい死んでー・け ( ました」医餅がのどに詰まってすぐ にくくて。 に死んでしまいました。 元清が雑 劇の一種であ のき【軒】 ( 名 ) 屋根の下端のそとに張り出した部分。まのけさま・に【仰け様に】 ( 副 ) あおむけに。幽燕の子 舞板座 った猿楽を主 た、軒下。〔〕れ〕一三 0 「ーの上に、かいたる蜘蛛くもの巣のこ安貝「八島の鼎 2 なの上に、ー落ち給へり」八島の鼎 ばれ残りたるに」軒の上に、張りめぐらした蜘蛛の巣↑大炊寮にあった八つの三つ足の釜かま ) の上に、あお 体として、田 の神を祭る神 が破れ残っているところに。 むけに落ちなさった。 事芸能の田 ふ〕 2. ・〈ふ・〉ふく。ぬぐう。徒然一 のき・の・たまみづ引具軒の玉水】軒から落ちる雨だのこ・ふ % 【拭ふ】 ( 他ハ四ニは △一の松 楽や、大寺 うれ。軒のしすく。一春上「つくづくと春のながめのさび一四四「「・ : うれしき結縁をもしつるかな」とて、感涙をー 面 S しきは忍ぶにったふー」もの思いに沈みつつ春の雨をは ( 困れけるとぞ」「・ : うれしい法縁を結んだなあ」と言 院で法会の楽か あニの松正 後に行われる って、感動の涙をやになったことだと ( いうことだ ) 。 眺める寂しさは忍ぶ草に伝わる軒の雨だれである。 ( 「なが い所 延年の舞 め」は「長雨」と「眺め」との掛詞 ) のこりーな・し【残り無し】 ( 形ク ) あますところがない。す し見 などを加え、 のきーば【軒端】 ( 名 ) 軒のはし。軒下。軒先。一更毯野つかり。凾毯太井川「月ー・く⑩さし入りたるに」 発展させ大 辺の笹原「にほひくる隣の風を身にしめてありしーの梅ぞ月の光が残るくまなく差しこんでいる所に。 ゐ・ゐ・ゐる・ 成したもの。 ゐる・ゐれ・ゐよ のこり・ゐるイ 3 リ【残り居る】 ( 自ワ上一 ) 〈 恋しき」匂ってくる隣の風をしみじみと身に味わうに 古くは、猿楽 ① ( 他のものが去ったのに ) 同じ場所にとどまって居る。居 つけて、以前の家の軒端の梅が恋しい。 能・御能などと称され、「のうがく」は明治以降の呼称。のき・を・あらそ・ふ引冥軒を争ふ】軒と軒が接し合残る。「〔〕公一一「御供にまゐらで梅壷にー・ゐ⑩たり 単に「能」ともいう。↓猿楽 うほど家が建てこんでいる。一一 = 「ー・ひ⑩し人のすまし、またの日」医 ( 中宮の ) お供には参上しないで梅壷に のう・じゃ【能者】 ( 名 ) 「のうしや」とも。才能ある人。ひ、日を経らっ荒れゆく」軒が接し合うほど建てこん居残っていた、その翌日。②遺児として生存する。一源氏一 物事に堪能な人。〔太平記〕 = 一「道々のーともを召しでいた人々の住宅は、日がたつにつれて荒れはててゆく。 末摘花「故常陸の親王みこの末にまうけて、いみじうか 集めて、その芸能を尽くさせ」訳それぞれの方面の才能 * の・く【退く】 0 ( 自力四 ) ① を〉しりぞく。どく。 しづき給ひし御むすめ、心細くてー・⑩たるを」亡き ある人々を召し集めて、その芸能をすべて出させ。 一平家一九・忠度最期「しばしー・け◎、十念唱へん」し常陸親王が晩年にもうけて、たいそう大切にお世話なさ のうーしょ【能書】 ( 名 ) 「のうじよ」とも。文字をじようすばらくどけ、念仏を十遍唱えよう。②間を隔てる。離れった御娘が、もの寂しく遺児として生き残っているのを。 に書くこと。また、その人。能筆。一徒然一 = 三七「勘懈由小 る。〔狭衣物語〕「居ゐ給ふべき所と見ゆるは、寺よりは少 * のこ・る【残る】 ( 自ラ四 ) 勗・〉①あとにとどまる。残 路 3 の家のーの人々は、かりにもたてさまにおかるることしー・てぞありける」 ( 尼君が ) いらっしやるはすのる。一一五・〈四九「ー・ 2 ⑩たる雪にまじれる梅の花早くな なし」訳勘懈由小路家の能筆の方々は、かりそめにも所と思われる場所は、寺より少し離れた所にあった。 散りそ雪は消けぬとも」残っている雪に交じって咲い ( 硯を ) 縦向きにお置きになることはない。 位を退く。地位を離れる。一一師尹「小一条院、わがている梅の花よ、早く散らないでくれ、雪は消えてしまって の・おくり【野送り】 ( 名 ) 遺体の火葬や埋葬をするこ御心と、かくー・か④せ給へることは、これをはじめとす」も。文法「な ( 副詞 ) ・ : そ ( 終助詞 ) 」の形で禁止の意を表 と。また、葬送。野辺の送り。〔おらが春〕「しかるに九日函小一条院は【」自身のお考えで、このように ( 皇太子の ) す。②生き残る。一一東屋「我ひとり、ー・り⑩て、知り ーなれば、おのれも棺の供につらなりぬ」函しかし九日位を退きなされたことは、これがはじめてのこととする。 語らはむも、いとつつましく」自分 (= 中の君 ) 一人が、 は葬送なので、私も棺の供の列に加わった。 くる・くれ・けよ ( 他カ下二ニけ 〉①どける。どかす。取り除生き残って、相談相手になったりしても、 ( 亡き父八の宮 のが・る【逃る・遁る】 ( 自ラ下一 l) 〈れ るれし① ( 危険く。「な〕一三七「立てる車どもをただー・け⑩にー・け④さに ) まことに遠慮されるし。「知り語らはむ」の「む」 や不快なことから ) 逃げて遠さかる。まぬがれる。関係を絶せて」訳止まっている多くの牛車をどんどんどけさせは、仮定・婉曲最くの助動詞。 つ。一一五「世をー・れ⑩て山林にまじはるは、心を修めて。②離す。遠ざける。一徒然一 = 一九「この穴を吹く時は必のこん・の・ゆき【残んの雪】〔「残りの雪」の転〕消え残 った雪。残雪。 て道を行はんとなり」俗世を絶って山林の中で生活すー・く@」 ( 笛の ) この穴を吹く時は必ず ( 口を ) 離す。 するのは、心を修めて仏道を修行しようとするためである。 くる・くれ・けよ 目 ( 補動力下一 l) 宀け・け 〉 ( 動詞の連用形に接続助の・さき【荷前】 ( 名 ) 毎年諸国から奉る貢ぎの初物。 △三の松 台 舞 見所 ( 正面 ) ② 3
: ひをどし いかにして言ひ表さん ( 新千載 ) ・ : いひあらはす②伊勢武者は ( 平家 ) ・ : いにしへのしづのをだまき ( 伊勢 ) : ・ : ならで磯ごとに ( 万葉 ) ・ いかにしてかくおもふてふ ( 大和 ) : : ・く〈接尾〉③固いにしへの奈良の都の ( 詞花 ) : ・ : さしぐむ 磯菜つむ ( 山家集 ) : ・ ・ : さをとめ②いにしへの野中の清水 ( 後撰 ) : いかにして過ぎにしかたを ( 枕草子 ) : ・ : なぎさ ・ : 天古嶷の古き提は ( 万葉 ) : : いかにして①・わづらふロ磯の上爻におふる馬酔木究を ( 万葉 ) : ・ : をつ いかにして忘れむものそ ( 万葉 ) : ・ : なくに①磯の上に根這はふむろの木 ( 万葉 ) ・ : ーら ( 等 ) 円 ) 古ゅ ( 万葉 ) : ・ : おもほす 石上靆の布留ふるの神杉 ( 万葉 ) ・ いかにせんこぬ夜あまたの ( 新古今 ) : ・ : さらさら①いにしへを ( 万葉 ) : ・ : ひづ犬上の ( 万葉 ) ・ : : いかにせむ①石いその上かみ布留の早稲田を ( 万葉 ) : いさ日 ・ : 九六 ・ : さき ( 崎 ) ②・たむ ( 回む ) ・やそ稲いねつけば ( 万葉 ) : いかにせん身をうき舟の ( 新古今 ) : ・いかにせむ②磯の崎 ( 万葉 ) : いかばかり思ひ置くとも ( 和泉式部集 ) : 何処 3 づにか ( 万葉 ) : 命さへ ( 新古今 ) : ・ ・ : さへ② : こぎたみゆく・たななしをぶね・ふなはて命だに ( 古今 ) : : : かなふ②・こころ③・なにか② いろふ ( 色ふこ : あはざらめやも いづことか ( 源氏 ) : いかばかり田子きの裳裾れそも ( 新古今 ) : ・ : すみぞめ①命をし ( 万葉 ) : ・ : かざま① いかばかり身にしみぬらん ( 新古今 ) ・ : つま ( 夫 ) ①いっしかと ( 万葉 ) : いっしかロ〔いのりくる ( 土佐 ) : : こづたふ磐代壗の野中に立てる ( 万葉 ) : 伊香保ろの ( 万葉 ) ・ ・ : かぬ ( 予ぬ ) ②の ) 何時いっしかも ( 万葉 ) : : かぎり② ・ : なはて①いつはとは ( 古今 ) : : とく ( 解く】 ) 〔」⑨・むすびまっ 碇 : かおろす ( 続後拾遺 ) : ・ いくかへり咲き散る花を ( 新古今 ) : : いくかへり何時いつはなも ( 万葉 ) : : : うたて①・なも〈係助〉日磐代の浜松が枝えを ( 万葉 ) ・ いくかへりゆきかふ秋を ( 源氏 ) : ・ : うきき②いつはりのなき世なりせば ( 古今 ) : ・ : ことのは①石戸は破わる ( 万葉 ) : : しる ( 知る当』・もがも : しじま いつはりの涙なりせば ( 古今 ) : ・ : しのび①岩いはねこす ( 伊勢 ) : ・ 幾いくそたび ( 源氏 ) : ・ : をりかく日 「わたる① いくばくの ( 古今 ) : ・ : たをさ①偽 3 つりも ( 万葉 ) ・ ・ : うっし ( 現し )S 岩ね踏み重なる山に ( 伊勢 ) ・ いつまでか ( 新続古今 ) ・ : ・したもえ ( 下萌え ) 石根黯踏み夜道行ゆかじと ( 万葉 ) ・ 幾世しも ( 古今 ) : ・ ・ : ふむ② ・ : あまのかるも・じ〈助動特殊型〉①いづれとか ( 源氏 ) : ・ : きえかへる①岩の上の ( 夫木 ) : ・ : かどかどし② S ) ・いはばしる〈自ラ四〉 : こころかるし石いは走り ( 万葉 ) : いくよわれ ( 新古今 ) ・ ・ : しをる ( 萎る「⑨出いでて去いなば ( 伊勢 ) : ・ : こきる出でて行ゆく ( 万葉 ) ・ ・ : せき①石走る垂水の上の ( 万葉 ) ・ : ・ : 九セ 池水に ( 万葉 ) : ・ : なみまくら ・ : うっしごころ ( 移し心 ) 石ばしる初瀬の川の ( 新古今 ) : 生ける者 ( 万葉 ) : ・ ・ : を国〈間助〉①いで人は ( 古今 ) ・ ・ : したみづ いときなき ( 源氏 ) : ・ : はつもとゆひ岩間とぢし ( 新古今 ) : いざ歌へ ( 良寛 ) : ・ ・ : 九一一石見のや ( 万葉 ) ・ : いざここに ( 古今 ) ・ : よ ( 世 ) ⑤いとせめて ( 古今 ) : ・ : きはまり . て いとどしく ( 源氏 ) : ・え一一言はむすべ ( 万葉 ) : いざ子どもたはわざなせそ ( 万葉 ) : ・いはろ : わかれぢ①家いはろには ( 万葉 ) : : かたむ①・なせそ糸による ( 古今 ) : ・ : 七五 いなせとも ( 後撰 ) : : いなせ①いふならく ( 十訓 ) : いざ子ども早く日本まへ ( 万葉 ) : いなと言へど語れ語れと ( 万葉 ) : ・ : ならく〈助動「なり」のク語法〉① いざ桜 ( 古今 ) : ・ ・ : な〈「ぬ」の未然〉 い〈格助〉日 いをぬ 家い、思おもふと ( 万葉 ) : 伊勢島や ( 源氏 ) : ・ ・ : あさる②否いなと言へど強しふる志斐しひのが ( 万葉 ) ・ : ひりふ ・ : しひがたり家づとに ( 万葉 ) : 伊勢の海人あまの朝なタゅふなにかづくてふ ( 古今 ) : ・ : たびと : おしなぶ①・しのはゆ家にあらば ( 万葉 ) : ・ : みるめ ( 見る目 ) ③印南野の ( 万葉 ) : ・ ・ : 一 0 五 いなり山 ( 後拾遺 ) : : こたふ②家にあれば ( 万葉 ) ・ 伊勢の海人の朝なタなに潜かづくとふ ( 万葉 ) : : いにし家に行きて ( 万葉 ) : ・ : あさなゅふな・かづく ( 潜く ) 日往いにし年 ( 拾遺 ) ・ ・ : も〈係助〉〔「⑤ いへのかぜ 伊勢の海に遊ぶ海人あまとも ( 後撰 ) : ・ : にしが古にありけむ人も ( 万葉 ) : ・けむ〈「けむ」の連体〉家の風 ( 山家集 ) : 古に恋ふらむ鳥は ( 万葉 ) : ・ : らむ〈助動四型〉④言へば得えに ( 伊勢 ) ( 新勅撰 ) ・ 伊勢の海に釣りする海人あまの ( 古今 ) : ・ : うけ・さだめかぬ いにしへの秋さへ今の ( 源氏 ) : いへばえに・むね ( 胸 )S ・ : おきそふ日 和歌・俳句索引 〔一〇〇三〕 ・ : 九五 ・ : 九七
〔一〇一六〕 和歌・俳句索引 : きえのこる② ・ : しか〈終助〉見し人も ( 源氏 ) : ・ ・ : 契五まそ鏡見しかと思ふ ( 万葉 ) : ほのばのと明石の浦の ( 古今 ) ・ ・・こも① ・ : 契五真玉ま付く ( 万葉 ) : ・ ・ : をちこち②三島江の ( 万葉 ) : ほのばのと春こそ空に ( 新古今 ) ・ : つのぐむ ・ : 天三三島江や ( 新古今 ) ・ : またや見ん ( 新古今 ) ・ 堀江陽越え ( 万葉 ) : ・ : けふ ・ : ずて三島野に ( 万葉 ) : ・ ・ : こころ④・ましじ・ゅ〈助動ャ下二〉②松が枝の ( 万葉 ) : 堀江漕こぐ ( 万葉 ) ・ : : いはびと・なむ ( 並む YD 固見せばやな ( 千載 ) ・ : ・たっ ( 立つ「⑨松の木けの ( 万葉 ) : ・ ・ : はつかり三十余り ( 拾遺 ) : ・ : そなふ①④ 待つ人に ( 古今 ) : 堀江より朝潮満ちに ( 万葉 ) : ・ : しば ( 屡 ) ・みそのふ ・ : たいふ② ( 大夫御園生靆の ( 万葉 ) ・ ・ : こつみ・つと ( 苞まづひらく ( 万載狂歌集 ) ・ : さかゆ・みたみ 御民みわれ ( 万葉 ) ・ : : ほりえ待っ宵よひに ( 新古今 ) : 堀江より水脈みをさかのばる ( 万葉 ) : : こひわすれぐさ ・ : あかぬわかれ・まつよひ①・ものかは道知らば ( 古今 ) : 堀江より水脈引びきしつつ ( 万葉 ) ・ ・ : め ( 目 ) ③ ・ : おもひます ( 思ひ優す ) 路みち遠み ( 万葉 ) ・ ・ : しづを・まうす〈他サ四〉④待てと言ふに ( 古今 ) ・ ・ : はながつみ ・ : おしてる陸奥の安積の沼の ( 古今 ) : 窓越しに ( 万葉 ) : 【ま】 : はく ( 着く ) まどろまでながめよとての ( 新古今 ) : : : さごろも陸奥のあだたら真弓 ( 万葉 ) ・ みちのくの安達の真弓 ( 後拾遺 ) ・ : たむ ( 矯む ) ④ 真金吹く ( 万葉 ) ・ : そほ・ふく ( 吹く三④まどろまで一夜 2 とながめし ( 和泉式部日記 ) : : 人 0 五 真木まきの板も ( 新古今 ) : ・ : ながはし① ・ : ひとよ③圃みちのくのしのぶもぢすり ( 古今 ) ・ : いづくはあれど : さよごろも陸奥は ( 古今 ) : まばらなる ( 新古今 ) : 真木柱らっくる杣人 ( 万葉 ) ・ ・ : まほ ( 真帆 ) 道の中なか ( 万葉 ) : ・ : な〈終助〉《上代語 ) ③ いささめに・そまびと・まきばしら〈名〉真帆まほ引きて ( 悠然院様御詠草 ) ・ : ・合五 ・ : かく ( 掻く ) ①道のべに ( 新古今 ) ・ 真木柱太き心は ( 万葉 ) : ・ : ふとし②眉根 2 よ掻かき ( 万葉 ) : ・ : むなで② 巻向の ( 万葉 ) : : みなわ眉まよのごと ( 万葉 ) : ・ : かけて「」⑨水みづたたふ ( 山家集 ) : ・ : こけのした水鳥の鴨羽の色の ( 万葉 ) : ・ ・ : あをうま① まきもくの ( 古今 ) : : やまかづら①稀まれに来る ( 新古今 ) : ・ : なふ〈助動特殊型〉水鳥の立たむよそひに ( 万葉 ) : ・ ・ : まくさまを薦ごもの ( 万葉 ) : 真草刈る ( 万葉 ) : : ま′、亠 9. はら ・ : たっ ( 立っ ) 〔〕〔⑥・よそひ〈名〉① 真葛原ず ( 万葉 ) ・ 【み】 : おもひっく② 見てのみぞ ( 平中物語 ) : ・ 枕とて ( 伊勢 ) ・ : : ひきむすぶ・まくら① : ・七九〈見てのみや ( 古今 ) : ・ ・ : や日〈係助〉② 枕よりあとより恋の ( 古今 ) : : : : まくら③宵御垣守き ( 詞花 ) ・ ・ : おも ( 母 ) ② 枕よりまたしる人も ( 古今 ) : ・ : もらす①三香みかの原久邇くにの京は ( 万葉 ) : ・おほみやびと緑児のためこそおもは ( 万葉 ) ・ みどり子の這はひたもとほり ( 万葉 ) ・ : たもとほる① ・ : おきつなみ〈名〉三香の原布当の野辺のべを ( 万葉 ) : 真幸くて ( 万葉 ) : ・ ・いはそそく : おほみやどころ水上に ( 続後拾遺 ) : : かりね① まして思へ ( 更級 ) : ・ ・ : しづく① ・ : 究〈水底に ( 万葉 ) : 大夫の心思ほゅ ( 万葉 ) ・ : ・さき ( 幸 ) 圃みかの原わきて流るる ( 新古今 ) ・ : みなそこ み熊野の ( 万葉 ) : ・ だ〔〕一〔①水底の玉さへ清さやに ( 万葉 ) : 大夫のさっ矢手挿發み ( 万葉 ) : ・ ・ : みごもり①水底の月の上う、より ( 土佐 ) ・ : らし〈助動特殊型〉③ : さつや・たちむかふ①みごもりに葦あしの若葉や ( 千載 ) : : さく ( 割く〕 水籠りに言はでふる屋の ( 千載 ) : : : みごもり②六月設の ( 万葉 ) ・ ますらをの鞆ともの音すなり ( 万葉 ) : ・ : したおもひ 湖葦とに ( 万葉 ) ・ : おほまへつきみ・たて ( 楯①・とも ( 鞆 ) みさぶらひ ( 古今 ) : ・ : あしわけをぶね : おほろか ・ : このしたっゅ・さぶらひ①・したっゆみなと入りの ( 万葉 ) : 大夫の行くとふ道そ ( 万葉 ) : : つま③ ・ : みさを口②水門風と ( 万葉 ) ・ 大夫の弓上振り起こせ ( 万葉 ) : : : ふりおこす①みさをなる ( 山家集 ) : : みなと① 水門の ( 万葉 ) : ・ 大夫の呼び立てしかば ( 万葉 ) : : : たっ ( 立っ見し人の形代ならば ( 源氏 ) : ・ : こけのたもと : ・かたしろ②・せぜ②皆人は ( 古今 ) : ・ 大夫は ( 万葉 ) ・ : ・ : がね〈終助〉・のちのよ① : いねかっ ・ : むつまし②皆人を ( 万葉 ) : ・ まそ鏡照るべき月を ( 万葉 ) : ・ : か日〈係助〉①⑦見し人のけぶりを雲と ( 源氏 ) : ・ : はふらす ・ : 〈 0 一身はすてつ ( 古今 ) : ・ まそ鏡見飽かぬ君に ( 万葉 ) ・ ・ : さぶ ( 寂ぶ見し人の松の千年に ( 土佐 ) ・
となどが ) 解除される。終わりになる。松風「今日は えお悩みにならす、はればれとした気持ちになりなさって ( 養・あく ( 接尾 ) 《上代語 ) ( 活用語の連体形に付いて ) 「 : ・ こと」の意の名詞をつくる。音の変化により「あく」の形で六日の御物忌みー・く⑩日にて、必ず参り給ふべきを」 生なさい ) 。 あきら・け・し【明らけし】 ( 形ク ) ①明らかである。は 0 現れることはない。形式名詞とする説もある。ャ訳今日は六日間の御物忌みがあける日なので、必す ( 光 一三蝨「潮しほ満てば入りぬる磯いその草なれや見らく少な源氏は ) 参内なさるはすなのに。①官職や地位に欠員が きりしている。一六・三〈〈六「ー・く⑩わが知ることを」 函は「きりと私が知 0 ていることなのに。②潔白である。く恋ふらくの多き」訳潮が満ちてくるといつも水中にできる。富士川「この国来年ー・く⑩べきにも」函 清浄である。 = 0 ・四四奕「磯城島の大和いまの国に入ってしまっ磯の海草だからであろうか、恋しい人に逢あうこの国↑駿河の国 ) は来年は ( 国司がけるはすである のに対しても。 ・き⑩名に負ふ伴ともの緒を心っとめよ」訳大和の国ことが少なく、恋しく思うことが多いのは。 くい・いけよ〉閉じられているものなどを開け ( 他カ下一 D{ け に清らかな名を持っ ( 大伴 ) 一族の者よ、心して努めなさ四段・ラ変には未然形に「く」が付き、他の活用の い。 ( 「磯城島の」は「大和」にかかる枕詞 ) 。①賢い。すぐ語には終止形に「らく」が付くと説明されていた語法 ( クる。すき間・切れ目などをつくる。「凵一六 0 「遠き所より れている。若菜上「末の世のー・き⑩君として、来き語法 ) を統一して説明するために設定されたもの。「散る思ふ人の文を得て、かたく封、んじたる続飯跿な丁・くる しかたの御面 3 もも起こし給ふ」 ( 冷泉帝が ) 末の世 ( 四段 ) ・あく↓散らく」「見員上一段 ) ・あく↓見らく」⑩ほど、いと心もとなし」遠方から愛する人の手紙を の賢明な君主として、前代の御名誉をも回復なさること「老ゅ員上二段 ) ・あく↓老ゆらく」「寝ぬる ( 下二段 ) ・あ受けとり、かたく封をしてあるのりづけなど】前けるときは、 ほんとうにじれったい。 く↓寝らく」「散らむ ( 推量の助動詞 ) ・あく↓散らまく」 【飽く】 ( 自力四 ) ・〉①じゅうぶん満足す 「年の経、ぬる ( 完了の助動詞 ) ・あく↓年の経ぬらく」な * むる・むれ・めよ 【明らむ】 ( 他マ下一 l) 宀め・めむ る。満ちたリる。実・一セ「あはれ、いかで芋 * あきら・む 物事をよく見る。見きわめる。事情・ど。ただし、助動詞「き」だけは「し・あく↓せく」とならず、 粥にー・か①ん」ああ、なんとかして芋粥をじゅうぶ 理由を見きわめ、明らかにする。隝一三五「ここもとのあさ連体形「し」に「く」の付いた「しく」の形になる。 ん満足するほど食べたいものだ。調「かみ・なか・しも、 きことは、何事なりともー・め⑩申さん」身近で卑近あく・【悪】 ( 接頭 ) ( 人名などに付いて ) 激しく恐ろしい、 荒々しく勇猛であるなどの意を表す。「ー源太義平」酔ー・き⑩て」函身分の上の人、中の人、下の人 なことは、何事であっても明らかにし申しあげよう。 も、 ( みんな ) 酔ってじゅうぶん満足して。 ②心の中をあかす。気持ちを晴らす。早蕨「嘆かし「ー七兵衛景清」「ー僧」 ②あきあきする。いやになる。いとわしくなる。一四 = き心のうちもー・む⑩ばかり」 ( 薫の ) 悲嘆にくれるあく【悪】 ( 名 ) ①正義・道徳・良心などに反すること。 九一「吉日にーをなすに必ず凶なり」訳吉日 (= 「大輪など舞ふは、日一日見るともー・く@まじき 心の中をも晴らすほとに。 事を行うのによい日 ) に悪事を行うと ( その結果は ) 必ず凶を」 ( 駿河舞がの手ぶりである ) 大輪などを舞ってい 〔学習〕「あきらむ」 下一段化した現代語の「あきらめる」は「諦める」とである。②邪気。悪気。〔宇津保〕俊蔭「ーを含める毒るときは、一日じゅう見てもいやにならないであろうに。 囮四「魚いをは水にー・か①す」魚は水 ( 中の生活 ) 書かれ、断念する意で用いられるが、これは①の事情・蛇に向かひて↑立ち向かって ) 」 理由を見きわめ、明らかにする意から転じた用法と考あく【灰汁】 ( 名 ) 灰を水に入れて取ったうわすみ。洗濯にあきあきするということがない。 中古以降は「飽く」の未然形「あか」に打消の助動 えられる。「あきらめられるくらゐなら、気を揉もむ者はや染め物に用いる。 &. いけし夜が明ける。明る詞「す」が付いた「あかず」の形で用いられることが多い ありいせん」〈春色梅児誉美〉のように、断念する意のあ・く【明く】 ( 自力下一 l) 宀け 【上ぐ・挙ぐ・揚ぐ】 ( 他ガ下一 l) げよ〉 くなる。また、年・月・日が改まる。團秋上「秋の夜の * 「あきらむ」の用例が見られるのは近世以降で、中世以 上へやる。高くかかげる。 = 究「御格子謐 ・くる⑩も知らず鳴く虫はわがごとものや悲しかるらむ」 前には用例が見られない。 ・げ①させて、御簾みすを高くー・げ⑩たれば、笑はせ給 函 ( 長い ) 秋の夜の明けるのも気がっかすに鳴く虫は、私と るいれし意外なこ同じように悲しいもの思いにふけっているのだろうか。ふ」訳 ( 他の者に ) 御格子をあけさせて、 ( 私が ) 御簾を高 あき・る【呆る・惘る】 ( 自ラ下一 l) 宀れ くかかげたところ、 ( 中宮は ) お笑いなさる。 とに驚いて途方にくれる。あっけにとられる。盟三・御桐壷「ー・くる⑩年 (= 翌年 ) の春」 ②官位・名声などを高くする。一曽六・入道死去「さし く・〉①閉じてある 産「「こはいかにせん、いかにせをとぞー・れ⑩給ふ」 * あ・く【開く・空く】目 ( 自力四 ) 奩おけ ( 入道相国と二位殿は ) 「これはどうしよう、どうしよう」とものなどが開く。あく。すき間・切れ目などができる。一も日本一州に名をー・け⑩、威をふる「し人なれども」 かぐや姫の昇天「立て籠こめたるところの戸、すなはち、ただ函 ( 平清盛は生前 ) あれほどまでに日本国中に名声を局 途方にくれなさる。 現代語の「あきれる」とは少し異なり、軽蔑・嘲ー・ ~ 受⑩にー・き⑩ぬ」訳閉じこめておいた所 ( 日塗籠新 ) くし、勢威をふる「た人であるが。 ① ( 声を ) 高くする。 = 「なげき切せちなる時も、声を の戸が、すぐに、すっかり開いた。② ( 差し止められていたこ 笑・非難の意はない。 あきらーあく 〉①
和歌・俳句索引 大船に妹いも乗るものに ( 万葉 ) : : はぐくむ③ 固靏の ( 新古今 ) ・ 【か】 大船に真梶繁貫乢じき ( 万葉 ) : いそみ② 笠取の ( 後撰 ) : ・ : やま⑤ 大船の ( 万葉 ) ・ : とも ( 艫 ) かからむと ( 万葉 ) : : かからむ風早辞の ( 万葉 ) : : ふなびと② 大船を荒海鷲に漕こぎ出で ( 万葉 ) : : : たく ( 綰く ) ③篝火に ( 源氏 ) ・ : : あさよひ ・ : たえす日畏 3 しきや天あめの御門を ( 万葉 ) : 大船を漕こぎの進みに ( 万葉 ) ・ : かへるロ冖①の ) かき曇くもり ( 新古今 ) : : ゅふだっ①畏きや命こかがふり ( 万葉 ) : 大御田の ( 新古今 ) : ・ こ」 A 」は : うるほふ①かき暗し如ことは降らなむ ( 古今 ) : : かがふる②・ゆり〈格助〉 大井川韶ゐ ( 夫木 ) ・ : かみしも③かきくらし降る白雪の ( 古今 ) : ・ : したぎえ畏みと ( 万葉 ) : ・ ・ : たむけ② 面影 % に ( 新勅撰 ) ・ : 一 0 かきくらす ( 古今 ) ( 伊勢 ) : 春日野の下萌いたえわたる ( 新古今 ) : おもかげは ( 源氏 ) : : こころのかぎり①こころのやみ①・やみ②・ゅめうつつ・よひと ・ : したもゆ ( 下萌ゅ ) おもしろき ( 万葉 ) : ・ : がにロ・そ〈終助〉①杜若黯っ ( 万葉 ) ・ ・ : すげ春日野の飛ぶ火の野守砌り ( 古今 ) ・ : ・つ〈助動下二 思はぬを ( 万葉 ) : ・ : もしほぐさ ・ : もり②かきつめて ( 源氏 ) : 型〉②④・てむ④・とぶひののもり・わかな① 思はねど ( 新古今 ) : ・ : かず④かきつらね ( 源氏 ) ・ ・ : = 一三春日野の雪間黯をわけて ( 古今 ) ・ 思ひあまり ( 伊勢 ) : ・ : たまむすび限りあれば天あまの羽衣 ( 後拾遺 ) : 春日野の若菜摘みにや ( 古今 ) : ・らむ〈助動四型〉② 思ひおく ( 新古今 ) : ・ : かへる〔〔一〔あ一⑦ ・ : くものかけはし③春日野の若紫 2 の ( 新古今 ) ( 伊勢 ) : ・ 思ひ兼ねうち寝ぬる宵よひも ( 新古今 ) ・ : すさぶ⑨限りあれば薄墨衣 ( 源氏 ) : : : うすずみごろも春日野は ( 古今 ) ・ 思ひかねきのふの空を ( 千載 ) : : おもひかぬ①限りとて ( 源氏 ) ・ ・ : = 一四春日山 ( 万葉 ) ・ ・ : おす ( 押す ) ⑤ 思ひきや ( 太平記 ) : ・ : しきしまのみち限りなき思ひの空に ( 拾遺 ) : いくそ数ならぬ ( 新古今 ) : : , つかる② ) おもひせく ( 蜻蛉 ) : : おもひせく・ほむら限りなき思ひのままに ( 古今 ) く ( 来 ) ②霞しく ( 千載 ) : ・ : しほぢ① 思ひつつ ( 古今 ) ・ : 一九一一限りなき雲居のよそに ( 古今 ) : : くもゐのよそ霞立っ ( 万葉 ) : : いかよふ 思ひやる ( 万葉 ) : ・ : おもひやる②かぎりなき齢はいまだ ( 増鏡 ) : : ここのそぢかすみだに ( 源氏 ) : : ほころぶ④ 固思ひ侘わび ( 千載 ) : ・ : 一九五かぎりなく ( 古今 ) : ・ : そばっ①霞晴れ ( 和漢朗詠集 ) : ・ いとゆふ 思ふどちそこともしらず ( 新古今 ) : : ゆきくるかく恋ひむものと知りせば ( 万葉 ) : 風かよふ ( 新古今 ) ・ : どち 思ふどち春の山辺に ( 古今 ) : ・ : あらまし ( 有らまし ) 圃風そよぐ ( 新勅撰 ) ・ 思ふどちひとりひとりが ( 古今 ) ・ : よそふ ( 寄そふ ) ②かく恋ひむものとは我も ( 古今 ) : : こころのうら風に散る花橘袈を ( 万葉 ) : : うく ( 受く 思ふどち円居せる夜は ( 古今 ) : : まとゐ圃かくとだに ( 後拾遺 ) ・ ・ : = 一六風に散る紅葉は軽かろし ( 源氏 ) : : かろし① 思ふとも ( 古今 ) : : いかがせむ②かくばかり恋ひつつあらずは ( 万葉 ) : 風のむた ( 万葉 ) ・ ・ : も ( 裳① 思ふにし ( 万葉 ) : : しにかへる① : あやかる ・ : ずは①・ばかり①④・まく ( 枕く ) ①風はやみ ( 拾遺 ) : 思ふ人 ( 万葉 ) : ・ : やヘむぐら①かくばかり恋ひむものそと ( 万葉 ) : 風吹くと ( 山家集 ) : ・ ・ : と〈接助〉 思ふらむ ( 万葉 ) : ・ : ねもころ日 ・ : しる ( 知る ) ロ〔風吹けば沖っ白波 ( 古今 ) ( 伊勢 ) ( 大和 ) : : : = = 五 思ふ故ゑに ( 万葉 ) ・ : ・なら〈「なり」の未然〉かくばかり経、がたく見ゆる ( 拾遺 ) : ・ばかり①④風吹けば落つるもみち葉ば ( 古今 ) : 思へども思はずとのみ ( 古今 ) : : いなやロ〔①かくばかり惜をしと思ふ夜を ( 古今 ) : ・うし ( 憂し ) ③風吹けば永久とはに浪なみ越す ( 伊勢 ) : 思へども人目つつみの ( 古今 ) ・ : か ( 彼 ) かぐはしき ( 万葉 ) : ・ : かぐはし①風吹けば波うつ岸の ( 古今 ) : 思へども身をし分けねば目離めかれせぬ ( 伊勢 ) : 香具山と ( 万葉 ) ・ : あふ ( 会ふ④・し〈「き」の連体〉風吹けば波か立たむと ( 万葉 ) : ・ : めかれ隠かくれ沼ぬに ( 蜻蛉 ) ・ : かくれぬ風吹けばまづぞ乱るる ( 源氏 ) : 思へども身をし分けねば目に見えぬ ( 古今 ) : かけてこそ ( 更級 ) : ・ : かけて口〔②風交まじり ( 万葉 ) : ・ : たぐふ「」①かげろふの ( 古今 ) : : ・ぬか②・ふるひと④風渡る ( 夫木 ) : 面忘れ ( 万葉 ) ・ ・ : うつ ( 打っ ) ①・やっこ〔一〔③かこつべき ( 源氏 ) ・ : ・ = = 0 〔百嵐をいたみ ( 詞花 ) ・ 〔一〇〇六〕 ・ : やロ〈終助〉① : 、つらかノ、る : ささがに : はつほ①
〔八九二〕 よあうーよかはヨウ↓ャウ ( 揚・楊・様・養 ) ・エウ ( 妖・要・穹 ) 田間投助詞「よ」の基本となる用法は文節の切れるのが、見るのもおもしろく、いろいろな場合の役にも立つよう・じん【用心】 ( 名 ) 心づかいをすること。心を用いる 皿めに付き、詠嘆・感動を表すものである。①—⑤の用法てよいと、 ( ある ) 人々が論じ合って定めました。 3 「ゆう」とこと。徒然一 = 一七「人間常住の思ひに住して、かりにも無 の違いは文節の位置による。④は主題となる語が係助詞も。はたらき。作用。〔許六離別の詞〕「品ふたつにしてー常を観銹することなかれ。これ第一のーなり」訳人間 皿の「は」を伴わすに示された例であるが、「吾あはもよ女めに 一いつなること感すべきにや」二種類 ( のことを学ん ) で界は永久に変化しないものであるという考えにふみとどま 皿しあれば↑私はねまあ女であるから ) ズ記・上〉や「四部の弟も効用は一つであるということは感心すべきことではないだって、かりにも ( 世の ) 無常を思いめぐらして真理を悟っては 子はよな、比丘びくより比丘尼響は劣り」〈徒然・一 0 六〉のろうか。 ならない。これが第一の心がまえである。 ように、「は」や「はも」を伴った文節に付くことが多い。よう【良う・善う・能う】 ( 副 ) 〔「よく」のウ音便〕「よく ( 良よう , せ・ず・は【能うせすは】ひょっとすると。もしかする 「籠こもよみ籠持ち掘串しもよみ掘串持ち」〈万葉・一・ く ) 」に同じ。 と。悪くすると。一源氏一桐壷「坊にも、ー、この御子みこの 皿一〉は目的語になる語を独立語としてとりたてた文節に付 * よう・い【用意】 ( 名・自サ変 ) ①心づかい。注意。用居る給ふべきなめりと、一の御子の女御は思おぼし疑へ いた例、「あらたまの年の経ぬれば今しはと↑今はもうよい 心。一一一 0 七「ーあるかと見れば、また、浅ましきことまり」訳皇太子の位にも、悪くすると、この皇子↑光源 だろうと ) ゅめよ↑決して ) わが背子せこわが名告のらすな」で、問はす語りに言ひ出いだす」訳心つかいがあるのかと氏 ) がおっきであるようだと、第一皇子の ( 母、弘徽殿の ) 哭万葉・四・五九 0 〉は連用修飾語となる副詞に付いた例であ思うと、また、あきれたことまで、聞かれもしないのに話し出女御は気がかりにお思いになった。 Ⅷる。「よ」を間投助詞ではなく、終助詞とする説、また、文す。②前もって準備しておくこと。支度。然一一七七「吉〔な衂た形容詞「能し」の連用形「よく」のウ音便「よ 睡末用法のみを終助詞とする説もある。 田中納言の、『乾き砂子のーやはなかりける』とのたまう」十サ変動詞「為す」の未然形「せ」十打消の助動詞 ③の用法は、四段・ナ変・ラ変の動詞に限られ、それひたりしかば、恥づかしかりき」訳吉田の中納言が、「乾「す」の連用形「ず」 + 係助詞「は」 皿以外の動詞の命令形末尾「よ」と混同しないよう注意す いた砂の準備はしてなかったのか」とおっしやったので、恥すよう・たい【容体・容態】 ( 名 ) 「ようたい」「ようてい」と Ⅷる。語源的には、カ変の命令形に「こ」と「こよ」があるようかしかった。第「やは」は、疑問の係助詞。 も。人の姿。ようす。なりかたち。身体の状態。〔浜松中 Ⅷに、どちらの「よ」も同じものと考えられる。 よう・がん【容顔】 ( 名 ) 顔かたち。顔だち。一平家一九・敦納言物語〕「頭つき、ー、髪のかかれる、髪のつや、さがり よ・あう引【余殃】 ( 名 ) 重ねた悪事の報いとして受ける盛最期「我が子の小次郎がよはひ程にてーまことに美麗ば、世に知らすをかしげにて」訳頭の形、ようす、髪が垂 災難。先祖の悪業の報いとして子孫にめぐってくる災 2 いなりければ、いづくに刀を立つべしともおばえす」訳自れ下がるさま、その髪のつや、下がった髪のはし ( などが ) 、 。一平家一 = ・小教訓「積善くの家に余慶あり、積悪分の子供の小次郎の年ころで顔かたちがまことに美しか並々でなく美しいようすで。 くの門かどにーとどまるとこそ承品たれ」訳 ( 代々 ) 善行ったので、どこに刀を刺したらよいともわからない。 よう・どう【用途】 ( 名 ) 「ようとう」「ようど」とも。必要な を積んだ家には報いとしての慶事があり、悪事を積んだ家ようーき【容儀】 ( 名 ) ①礼儀にかなった姿・形や態度。費用。一方囚三「積むところ、わづかに一一両、車の力を報むく には報いとしての災難がとどまるとお聞きしている。①余然間六・一六「極楽世界に行きて、阿弥陀仏蟾だのーを見ふほかには、さらに他のーいらす」訳 ( 車に ) 積むと、たった 奉りて」訳極楽浄土の世界に行って、阿弥陀仏の姿二台、車の力を借りた礼をするほかには、少しも別の費用 よい〔宵〕↓よひ を拝見して。②顔だち。容貌。〔浮・好色一代女〕「そはいらない。 よ・いち【世一】 ( 名 ) 世の中で最もすぐれていること。世のー次第に、男のかたより金銀とるはづのことなるべし」ようやく〔漸く〕ゃうやく 間で第一。天下一。平家一九・宇治川先陣「いけすきといその顔だちしだいでは、男のところから金銀を取ってもようよ - っ〔様様・漸う〕↓ゃうやう ふーの馬にはのったりけり」訳いけすき ( Ⅱ馬の名 ) というよいはすである。 ・よか ( 接尾 ) 「・ : の感じ」の意を表し、形容詞の語幹を 世間で第一の馬には乗っていたことだし。 ようさ・つ・かた【夜さっ方】 ( 名 ) 〔「ようさりつかた」のつくる。「なよー」「にこー」「ふくー」 よう【用】 ( 名 ) ①用事。一徒然一一七 0 「ーありて行きたりと促音便「ようさつつかた」の促音「つ」の表記されない形。よ・がたり【世語り】 ( 名 ) 世間の語り草。世間ばなし。 も、その事はてなば、とく帰るべし」訳 ( たとえ ) 用事があっ 「つ」は「の」の意の上代の格助詞〕たそがれどき。夕方こ世間の評判。〔徒然二七一一「好けるかたに心ひきて、ながきー て行ったとしても、そのことが終わったならば、さっさと帰るろ。晩方。田佐一「今日のー、京へのほるついでに見れば」ともなる」訳 ( 若いころは ) 好きこのむ方向に心が動いて、 のがよい。 長い間の世間の語り草にもなる。 ②必要。入用。役に立っこと。また、その物。訳今日の晩方、京へのほる折に見ると。 は ) ( 名 ) 今の滋賀県大津市にある、比叡山 用途。一礫一会「造作は、ーなき所をつくりたる、見るよう・さり【夜去り】 ( 名 ) 〔「よさり」の転〕夜。夜になる橫川 も面白く、万のーにも立ちてよしとぞ、人の定めあひ侍ころ。今夜。 豊い延暦寺新の三塔東塔・西塔・横川 ) の一つ。東 りし」訳建物は、使い道の決まっていない所を造ってあようじよう〔横笛〕ゃうでう 塔の根本中堂の北方、奥比叡、横川谷にある。 文法
限り。際限。平家一七・維盛都落「人の聞くをもははから はかな・だ・つ【果無立 ? 果敢無立っ】 ( 自タ四 ) 着用、平安時代以降は女子も用いた。 はかま・き【袴着】 ( 名 ) 男子が初めて袴をつける祝いす、声をーにぞをめき叫び給ひける」人が聞くのをも ・〉「だっ」は接尾語〕たよりなさそうに見える。心 細けだ。「〔〕九九「屋のさまもー・ち⑩、廊らうめきて」訳の儀式。古くは三歳、のちには五歳・七歳で行うこともあ気にせすに、声をかぎりにわめき叫びなさった。 ( 副助 ) 〔動詞「計る」の名詞形「はかり」か った。成人式に当たる男子の初冠医女子の裳着もぎ 建物のようすも簡素に見え、渡り廊下のような作りで。 * はかり ら〕①程度・範囲をおおよそのものとして表 はかな・ふ【果無ぶ・果敢無ぶ】 ( 自バ上一 l) 諺びよ ) に次ぐ重要な祝い。着袴。一源氏一桐壷「この御子、三 * 「ぶ」は接尾語〕「はかなむ」に同じ。一源氏一タ顔「ー・びつになり給ふ年、御ーのこと、 : ・いみじうせさせ給ふ」訳す。⑦ ( 時・所を表す語に付いて ) おおよその範囲を表す。 : ごろ。・ : あたリ。然聞一一五・七「夜中ばかりに人皆寝 ⑩たるこそ、女はらうたけれ」たよりなけであるのが、女この御子 ( Ⅱ光源氏 ) が、三歳になりなさる年に、袴着のお 静まりはてて」訳夜中ごろに人が皆すっかり寝静まって 祝いを、・ : ( 桐壷帝は ) 盛大にとり行わせなさる。 はかわいらしいのだ。 しまって。凾級一子忍びの森「いづこばかりと明け暮れ思 い . 舛〉「はかはから・さる・に【計らざるに】思いがけなく。思ってもい はかな・む【果無む・果敢無む】 ( 自マ四ニ ないのに。然一九三「ー牛は死し、ー主ぬしは存ぞんせり」ひやる」訳とこらあたりだろうと朝夕思いをはせる。④ ( 数 なぶ」とも。はかなく思う。むなしく思う。一徒然一五〈「けには この世をー・み⑩、必ず生死を出でんと思はんに」訳訳思いがけなく牛は死に、思いがけなく ( 牛の ) 持ち主は生量を表す語に付いて ) だいたいの量を表す。 : ・ぐらい ほど。一徒然一一 0 九「降おるる時に、軒長芻ばかりになりて」 ほんとうにはこの世をはかないものたと思い、必す生き死にきている。 曰衂た四段動詞「計る」の未然形「はから」 + 打消の訳 ( 木から ) 降りる時に、軒の高さぐらいになって。一竹幽か ( の迷い ) を超越しようと思うなら、その時に。 ぐや姫の生ひ立ち「三寸ばかりなる人、いとうつくしうて 【果果し・捗捗し】 ( 形シク ) ①す助動詞「す」の連体形「ざる」 + 接続助詞「に」 はカはカ・し 0 すりとはかどる。てきばきしていはからひ , ( 【計らひ】 ( 名 ) 考え。判断。また、取り計ら居《たり」訳三寸 (= 約九 ~ しぐらいの人が、たい〈んか る。氏一桐壷「『とく参り給へ』など、ー・しう⑩ ( ウ音使 ) うこと。処置。平家一〈・法住寺合戦「木曾がーに、人々わいらしい姿ですわっている。◎ ( おもに用言の終止形に付 も、のたまはせやらす」訳「早く参内なさい」などと、 ( 桐壷の官どもおもふさまになしおきけり」訳木曾義仲の判断いて ) 動作・状態の程度を表す。 : ・ほど。 : ・ぐらい。〔〔れ〕 一三 0 「前栽の露こほるばかりぬれかかりたるも、いとをか で、人々の官位を思いどおりになしおいた。 帝は ) はきはきとも、最後までおっしやりきれす。 ラ寸らふ】 ( 他ハ四 ) 窈① ふ・〉思いめぐし」訳庭の植え込みの露がこほれるほとぬれかかっている ②きわだっている。はっきりしている。〔〔れ〕三 0 一「三月 * はから・ふ。 3 ウ【 = 一。 のも、趣が深い。徒五三「頸くびもちぎるばかり引きたる ばかり、物忌みしにとて、かりそめなる所に、人の家に行きらす。考える。平家二・祇王「この度召さんに参らずは、 ・ふ⑩旨むねありと仰せらるるは」訳今回 ( 清盛公がわ に」頸もちきれるほと引いたところが。 ( 下に存在打 たれば、木どもなどのー・しから④ぬ中に」訳陰暦三月 【」ろ、物忌みをしにというので、ちょっとした所の、人の家にたしを ) 召し寄せるのに ( 私が ) 参上しないならば、考えること消の表現を伴って ) 他のものの及ばない程度であることを があるとおっしやるのは。②相談する。打ち合わせる。〔霊表す。 : ・ほど。 : ・ぐらい。〔な〕一一七五「大蔵卿ばかり耳 行ったところ木々などのこれというほどでないものの中に。 国毯足柄山「やうやう入りたっふもとのほとだに、空のけ異記〕「衆僧聞きてー・ひ⑩て言はく」訳僧たちが ( 女のとき人はなし」訳大蔵卿ほど耳の鋭い人はいない。 しき、ー・しく⑩も見えす」だんだん入りこんでゆくふも答えを ) 聞いて相談して言うことには。 3 適当に処置す一徒然一 = 一「月ばかり面白きものはあらじ」訳月ぐらい趣 とのあたりでさえも、空のようすが ( 木々に覆われて ) はっきりる。とりしきる。徒然一六 0 「三百貫の物を貧しき身にまうの深いものはあるまい。① ( 副詞に付いて ) 強調的に示す。 : ほど。 : ・ぐらい。一万葉一 = ・尖「かくばかり恋ひつつあら けて、かくー・ひ⑩ける、誠に有り難き道心者軋なり」 とは見えない。 ①たのもしい。信頼できる。しつかリしている。氏一桐壷訳三百貫 ( 相当 ) のものを貧乏な身で手に入れながら、こすは高山の磐根黯し枕まきて死なましものを」訳これほ 「ー・しき⑩後ろ見しなければ」 ( 桐壷の更衣には ) しつのようにうまく使ったことは、まことにめずらしい道心者↑とまで恋いこがれていないで、高山の岩を枕にして死んだら よかったなあ。支「あらずは」の「すは」は、連用修飾とな かりした後ろ盾だてもないので。文法「後ろ見し」の「し」仏道に精進する人 ) だ。 は、強意の副助詞。 はかり【計り・量り】 ( 名 ) ①計ること。また、その方法。って「・ : ないで」「・ : すに」の意となる。〔拾遺〕雑上「かく は・がひ【羽交ひ】 ( 名 ) 鳥の両翼の先がかさなりあった計画。万葉一四・七契「外よそに居て恋ふるは苦し吾妹子ばかり経、がたく見ゆる世の中にうらやましくもすめる月 部分。転じて、はね。つばさ。方葉一一・六四「葦辺しゆく鴨を継ぎて相見むことーせよ」訳離れていて恋い慕うのはかな」これほと過こしにくく思われる世の中なのにうら かものーに霜しも降ふりて寒きタベは大和し思ほゅ」苦しい。あなたと続けて会えるように計画してくれ。②目やましいほどに清らかにすんでいる月だなあ。 ( 「すめる」は あて。見当。めど。届努一 = 一「いづこをーとも覚えざりけれ「澄める」と「住める」との掛詞 ) 。 ↓あしべゆく・ : 一和歌一 限定を表す。⑦ ( 体言に付いて ) 限定を示す。 : ・だけ。 はかま【袴】 ( 名 ) 上代には腰にじかにまとう下着であったば、かへり入りて」訳 ( 男は女を探すのに ) どこを目あてと 一一桐壷「月影ばかりぞ、八重葎らにもさはらす、さ が、のちには着物の腰から下につける衣服。もとは男子が ( したらよいか ) もわからなかったので、 ( 家に ) 帰ってきて。 はかなーはかり 3 ②