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1. 旺文社 全訳古語辞典

〔七六八〕 ほんいーほんゐ 思ひ切ってんこと」武士の身分の者が、申すまいと決本草の書と照らし合わせてくださいませね。 する考え。仏と神はもともと一つであるという神仏習合 心したようなこと。 3 仏典の章・段にあたるひとまとまり。ぼん・じ【梵字】 ( 名 ) 梵語 (= 古代インドのサンスクリット ) 思想。天照大神瓣は大日如来の化身である ほん・い【本意】 ( 名 ) 「ほい」に同じ。 を書き表す文字。母音十二、子音三十五、計四十七とするなど。 ほん・えん【本縁】 ( 名 ) 「ほんねん」とも。物事の起こり。文字がある。経文・卒塔婆豊などの文字として用いる。 ほん・てう引ウ【本朝】 ( 名 ) 日本の朝廷。また、日本。 由来や縁起。徒 = = 五「仏神のーをうたふ」訳 ( 白拍ほん・しゃう引ウ【本性】 ( 名 ) 「ほんじゃう」とも。本来一出家一一・祇園精舎「近くーをうかがふに見てみると ) 」 子は ) 仏や神の由来や縁起を歌う。 の性質。生まれつき。一徒然一一「めでたしと見る人の、こころ↑異朝 3 う ほん・か【本歌】 ( 名 ) ①狂歌・俳諧などに対して、和劣りせらるるーみえんこそ口惜しかるべけれ」訳りつば凡兆 ( 既 ) ゥ一人名↓野沢凡兆爵 3 う 歌をさす。〔浮世風呂〕「あまりーで退屈いたす時は、なぐだと思う人が、 ( 何かの折に ) がっかりさせられるような本来 ぼん・てん【梵天】 ( 名 ) 《梵語の音訳》「ほんでん」とも。 さみがてら俳諧歌をいたしますが」訳あまり和歌ばかりでの性質を ( 人に ) 見られるようなのは、残念であろう。 ① 欲界欲心をもつ人間の住む世界 ) の上にある静か 退屈いたすときは、気ばらしがてら滑稽な和歌を作りまほん・せつ【本説】 ( 名 ) ①根拠となるべき確かな説。典で清らかな天。年家一一・御輿振「をめき↑わめき ) さけぶ声 すが。②先人の歌をもとにして和歌・連歌などを作ったり拠。一徒然一 = 0 = 「この月、万の神たち太神宮へ集まり ーまでも聞こえ」②①にいて、造物主として欲界を支配 した場合のもとの歌。 3 「本歌取り」の略。 給ふなどいふ説あれども、そのーなし」訳この月 ( Ⅱ陰暦する神。大梵天王。 3 修験道で祈いうに使う御 ほんか・どり【本歌取り】 ( 名 ) 意識的に先人の歌をも十月 ) は、すべての神々がたが ( 伊勢の ) 太神宮へお集まり幣 ) ~ い ( 日おはらいに用いるもの ) の称。 とにして別の新しい歌を作ること。 になるなどという説があるけれども、その根拠となるべき説 * ほん・なう引【煩悩】 ( 名 ) ( 仏教語》情欲・欲望・愚 まよハ。 もとの本歌と重なり合うことにより、内容が豊かに 特に、和歌や連歌を作るとき、よりどころとなる痴・怒りなど、心身を悩ませるもの。一徒然一一 = 〈「才能はー なり、詩情が深められる。特に、「新古今集」の時代に盛物語や故事、詩なと。 の増長新うせるなり」訳才能は人間を迷わせる煩悩が んに用いられた和歌の表現技巧である。 ほんーそく【凡俗】 ( 名・形動ナリ ) 俗なさま。平凡なこ発達したものである。 ほん・ぐわん引【本願】 ( 名 ) ( 仏教語 ) ①本来の願と。また、その人。俗人。凡夫。〔雨月〕夢応の鯉魚「生ほん・はう引【本坊】 ( 名 ) 寺で、住職の住む所。一細道一 望。方葉一五・七九四・詞書「むかしよりこの穢土ゑどを厭離 を殺し鮮を食らふーの人に」生きものを殺し鮮出羽三山「四日、ーにおいて俳諧怨興行」訳四日、 す。ーをもちて生をその浄刹うによせむ」訳以前から魚を食う俗世間の人に。 ( 羽黒山の ) 本坊で俳諧の会を開催する。 このけがれた現世をきらっている。本来の願望をもって自 ほん・そん【本尊】 ( 名 ) ( 仏教語》「ほぞん」とも。寺院に ほん・ふ【凡夫】 ( 名 ) ① ( 仏教語》おろかで悟りの境地 分の生をあの浄土に寄せたい。②仏・菩薩が過去世祭ってある、信仰の中心となる仏像。また、個人が特にに入ることができない人。〔栄花〕楚王のゆめ「仏だにーに において民衆を救うために立てた誓願。阿弥陀仏蟾だの信仰の対象とする仏。 おはせし時」訳仏でさえ凡夫でいらっしやったとき。②あ 四十八願など。平一・祇王「年ごろ頼み奉る弥陀みだほん・たい【本体】 ( 名 ) ①本来の形。真の姿。正体。りきたりの人。凡人。 のーを強く信じて、ひまなく名号うを唱へ奉るべし」訳〔浜松中納言物語〕「この人のーをばこの宮もえ知り給は ほん・もん【本文】 ( 名 ) 古書にあって典拠となる漢詩文 長年の間お頼み申しあげている阿弥陀如来の誓願を強じ」この方の真の姿をこの宮もお知りになることはできの句。また、古歌の文句。〔栄花〕はつはな「心ばへあるー く信じて、絶え間なく阿弥陀如来のお名をお唱え申しあまい。②事物の真相。根本。 3 本来。あたりまえ。 など書きたる、なかなかいとめやすし」訳 ( 扇などに ) 風情の げよう。 3 寺院・塔・像などの発願者。 一一道隆「ーは参らせ給ふまじきを」訳本来は参上な ? ロ歌の文句などが書いてあるのは、かえってたいそう見 ほん・け【凡下】 ( 名 ) ①平凡なこと。また、その人。凡されるのはふさわしくないのに。 た目に感じがよい 人。②身分の低い人。庶民。〔太平記〕 = 一「非職・ーを ほん・ち引【本地】 ( 名 ) ① ( 仏教 ) 仏・菩薩「の本ほんりゃう・あんど。局 ' 【本領安堵】 ( 名 ) 武家時 いはす恩賞を申し与ふべき由よしを披露す」訳 ( 高貞来の姿。②物の本源。本質。本体「〔〕虫めつる姫代、政変などが起こっても、なお父祖以来の所領を認め を討ち取れば ) 官職にない者、身分の低い者を問わす恩君「人はまことあり、ー尋ねたるこそ、心ばへをかしけれ」られること。また、一時的に失っていた旧領を再びもらい 賞をやるつもりだということを ( 国じゅうに ) 知らせる。 人間は誠実さがあって、物の本質をつきとめようとして受けること。 ほんーこ【反古・反故】 ( 名 ) 「ほぐ」に同じ。 いるのこそ、心のありようがすぐれているのだ。 ほん・ゐん引本院】 ( 名 ) 上皇または法皇が同時に一一 ほん・さう引【本草】 ( 名 ) 薬用になる植物・動物・鉱物ほんち・すいじゃくにジ【本地垂迹】 ( 名 ) ( 仏教語 ) 人以上いるとき、第一の上皇または法皇の称。一院。 などの総称。また、それに関する書物。聳一一一一一六「ーに御「ほんちすいしやく」とも。日本の神々は、仏や菩薩鶚が〔増鏡〕新島守「父御門どをばーとぞ聞こえさする」訳 覧ドじ合はせられ侍れかし」訳 ( 私がそらで答えたことを ) 衆生う済度のために形夂えて仮に現れたものであると父君の天皇を本院と申し上げる。↑新院

2. 旺文社 全訳古語辞典

るる . れよ〉年老いて、よほよほする。老いほれる。凵 えん・こ【縁語】 ( 名 ) 和歌の修辞技巧の一つ。↓付録ま」に同じ。 一六三「色好みのー・れ⑩たる」好色の人の老い衰えて 「文法要語解説」。 しまったの ( は昔が思い出されるが、今ではどうにもしようの えん・だう引【筵道】 ( 名 ) 貴人通行の際に、裾すそが汚 ないものである ) 。 「お」は「於」の草体 れるのを防ぐため、門から母屋もやの間の通路などに敷くむ さければ、さは 「オ」は「於」の草体の偏おいーこゑ引【老い声】 ( 名 ) 老いおとろえた声。〔〔〕四一 しろ。〔〔〕〈「檳榔毛の車などは、門小 おオ 「夏・秋の末までーに鳴きて」 ( 鶯は ) 夏、秋の末ま りてえ入いらねは、例のー敷きて降おるるに」檳榔毛の で老いおとろえた声で鳴いて。 車 (= 牛車の一種 ) などは、門が小さいので、つかえて入るこ 〈ふ・〉年 とができないので、いつものように筵道を敷いて降りると。 * お・【御】 ( 接頭 ) ①多く、名詞の上に付き尊敬の意を表おい・さらほ・ふ引老い曝ふ】 ( 自ハ四 ) 窈 えん・た・つ【艶だっ】 ( 自タ四 ) 暠を〉いかにも優雅にす。「ー前」「ー物」「ーまし」②中世以降、女性の名の老いてよほよほになる。一紙福井「いかにー・ひ⑩てある にや、はた死にけるにやと人に尋ね侍れば」訳どのように ふるまう。なまめかしいふうをする。一源氏一タ顔「ー・ち⑩、上に付けて、尊敬・親愛の意を表す。 老いさらばえているのだろうか、それとも死んだのだろうかと 気色きばまむ人は、消えも入りぬべき、すまひのさまなめりお〔小・夫・丘・尾・男・苧・峰・麻・雄・緒〕↓を かし」いかにも優雅にふるまい、気取るような女なら、おい【老い】 ( 名 ) ①年をとること。老いること。徒七四人に尋ねますと。 「身を養ひて何事をか待つ。期ごするところ、ただーと死とおい・しら・ふ引シ ) ウ【老い痴らふ】 ( 自ハ四 ) ( むさくるしさのあまりに ) 人心地もなくなってしまうにちがい にあり」訳身体を養生して何事を待っているのか ( いや、うろくする。老いほれる。氏賢木「ー・ヘ@る人々、う ない、住居のようすであるようだね。 えんぶ・たい【閻浮提】 ( 名 ) ( 梵語の音訳 ) 須弥山何も待っことはない ) 。覚悟するところは、ただ老いることとち泣きつつ愛めで聞こゅ」老いばれている人々が、泣き みの南方海上にあるという島の名。諸仏が現れ、仏法死ぬこととである。②老人。〔蕪村句集〕蕪村「人老いぬ泣きして ( 光源氏を ) おほめ申しあげる。 く厖 . 然〉老人にな が聞ける島という。もと、インドをさしたが、やがて、広く人人また我をーと呼ぶ」友人も年をとってしまった。そおい・づ・く【老い就く】 ( 自力四 ) 〈か の友人が、また私のことを年寄りと呼ぶ ( ように私も年をとる。年をとる。一一一九・四 = = 0 「かく恋ひばー・く⑩あが身 間世界・現世を意味するようになった。南なん閻浮提。 けだし堪あへむかも」 ( 嫁かした娘を ) このように恋いこが えんま【閻魔】 ( 名 ) 《梵語の音訳 ) 死者の生前の罪悪った ) 。 れているなら、年老いていく私の身は、はたして堪えられる を審判し、懲罰するという地獄の王。「閻羅王ら」「閻おい ( 感 ) 「をい」に同じ。 だろうか。②老人らしくなる。年寄りじみる。氏一少女 おい〔笈』↓おひ 魔王ま」「閻王駸」とも。 「ただ今、かう、 : ・まだきにー・か①すまじう侍れど」た おい : ・生い・ : ・追い : ・〕おひ・ : えんーり【厭離】 ( 名・他サ変 ) 《仏教語 ) 「おんり」とも。 だ今、このように、 : ・まだその時でない ( Ⅱ幼い ) のに ( タ霧を おいーおい ( 感 ) 「をいをい」に同じ。 「えんりゑど」に同じ。然一九「六塵費の楽欲多しとい る局・〉老い元服させて ) 大人っぱくさせないほうがようこざいますけれ おい・かがま・る【老い屈まる】 ( 自ラ四 ) 〈ら へども、皆ー・し⑩つべし」六塵の欲望が多いといっ て腰が曲がる。氏若紫「ー・り⑩て、室むろの外とにもまど。 ても、きっと皆厭いとい捨て去ることができるにちがいない。 延暦寺 ( じ ( 名 ) 滋賀県大津市比叡ド山にある寺かです」老いて腰が曲がって ( 立ち居振る舞いが不自おい・て【於て】〔漢文の「於」の訓読〕 ( 上に格助詞「に」 を伴って「において」の形で ) ①場所を一小す。 : ・で。〔風姿 院。天台宗総本山。延暦四年 ( 天五 ) 、最澄う↑伝教由になって ) 、庵室の外へも出かけない。 大師 ) の開山。三井寺↑園城践う寺 ) を寺門というのに おい・かけ【老い懸け・矮】 ( 名 ) 平安時代以来、武官が花伝〕「同五日、宮寺にー、四座の申楽」函同じ五 日、興福寺で、四座の申楽の能。②時間・事態を表す。 対して山門、奈良の興福寺を南都というのに対して北巻纓の冠をかぶると 一一空「何ぞ、ただ今の一念に—' 直ちにすることの甚だ き、その左右両耳の上に 嶺という。 難かたき」っして、たった今の一瞬間において、 ( なすべ えんり・ゑど引【厭離穢土】 ( 名 ) 《仏教語 ) 「おんりゑつけた花のようにひろがっ きことを ) すぐに実行することがたいへん難しいのか。 ど」とも。穢土↑けがれたこの世 ) を厭いとって離れようとすている飾り。黒い馬の毛 おいぬれは・ : 一和歌一【老いぬればさらぬ別わかれも ること。〔太平記〕一 = 「長くーの心をおこし、とこしなへにでできている。 = 〈・ お ありといへばいよいよ見みまくほしき君きみ 欣求浄土いの勤めを専騁らにし給ひける」長く三五「狗いぬの耳垂れたるや かな」〈古今・一七・雑上・九 00X 伊勢・〈四〉年をとって 厭離穢土の心をかきたて、永遠に欣求浄土の修行に専うなるーをせさせて」 しまうと、 ( だれもが ) 避けることのできない ( 死の ) 別れもある 犬の耳が垂れたような老い懸けをつけさせて。 念なさった。↓欣求浄土にど えん・わ - っ引【閻王】 ( 名 ) 〔「閻魔王駸ま」の略〕「えんおい・くづほ・る引 3 【老いくづほる】 ( 自ラ下一一 ) というので、ますます会いたいあなたですよ。支法「見まく」 えんこーおいぬ

3. 旺文社 全訳古語辞典

八講を始め行ひて」 ( 定基という僧が堂関白↑道 みそかっきなし : ・包【みそか月なし千ちとせの身を守るために ) 私を J らんあれ。 の杉すぎを抱だくあらし】〈野ざらし紀行・芭蕉〉み・そのふ引ウ【御園生】 ( 名 ) 〔「み」は接頭語〕「園生長 ) のおためにその寺で法華八講↑法華経八巻の講説 ) 」の敬称。内裏の果樹園・菜園。一圜一卆四天六を行い始めて。 三十日のこととて月影もない。 ( その闇夜の中を ) 千年 を経た神杉を抱くように強い風が吹きめぐっていることだ「ーの竹の林に鶯はしば鳴きにしを雪は降りつつ」御嶽 ( し一地名ニ「御岳」とも書く〕今の奈良県吉野に 御園の竹の林で鶯はたびたび鳴いていたのに、 ( 今は冬がもある金峰山ぶの異称。修験道の霊地。 ( しみじみと神域の荘厳の気に浸ることだ ) 。 ( 月秋 ) 團伊勢神宮参拝時の句。「杉を抱く」のは芭蕉自どったよっに ) 雪はまだ降り続いていることだ。 みたけ・さうじ引ジ【御嶽精進】 ( 名 ) 「御嶽」に参拝す 身との解釈もあり、これに従えば、「樹を抱く」は古来漢みそ・びつ【御衣櫃】 ( 名 ) 「みそびつ」とも。衣を入れておる人が、参拝にさきだって、五十日から百日の間精進 じ彎して、身を清めること。「凸一一九「よき男の若きがー 詩等では慟哭するの意があることから、泣きたいほどのくふたのついた大きな箱。ころもばこ。 感動表現ともとれる。西行の「深く入りて神路擎の奥をみそひと・もじ【三十一文字】 ( 名 ) 彼名三十一字かしたる」身分のよい男で若いのが御嶽参拝に先立っ らなるところから ) 短歌の称。 精進をしているの ( は心にしみじみと感じられる ) 。 たづぬればまた上もなき峰の松風」をふまえる。 むる・むれ・めよ 〉①初めて見み・たち【御館】 ( 名 ) 〔「み」は接頭語〕国府の庁や領主 【禊】 ( 名 ) けがれや罪があるとき、また、神事を * み・そ・む【見初む】 ( 他マ下一 D ( め・めむ * みそき る。初めて会う。②見て恋しはじめる。初めて契ちぎりをの邸宅を敬っていう語。一七「これはーへ参るなり」 行う前に川原に出て水で心身を清めること。 夏。〔新勅撰〕夏「風そよぐならの小川の夕暮れはーぞ夏結ぶ。盟一六・小督「冷泉大納言隆房卿、いまだ少私は国府の庁へ参上するのだ。 つる・つれ・てよ ) ①目をとめ のしるしなりける」↓かぜそよぐ : 亠鷸 将なりし時、ー・め⑩たりし女房なり」函 ( 小賢一うという * み・た・つ【見立っ】 ( 他タ下一 l) ( て・て。 みそき・がは引【禊川】 ( 名 ) 禊費のため身を洗い清め女性は ) 冷泉大納言隆房卿が、まだ少将であった時、初る。注意して見る。囚 = 「さまざまの財物ら、かたはし る川。また、陰暦六月三十日の夏越なごしの祓はらえ (= 厄めて契りを結んだ女房である。 より捨つるがことくすれども、さらに目ー・つる⑩人なし」 やくよけの行事 ) に川岸に幣ぬさをたてて祭りを行う川。夏 みだ【弥陀】 ( 名 ) 《仏教語 ) 「阿弥陀」の略。〔梁塵秘 ( 食糧を得よっと ) さまざまの財宝を片つばしから捨てる みそ・ぐ【禊ぐ】 ( 自ガ四 ) 奛な〉禊をする。〔浜松抄〕「ーの誓ひぞ頼もしき」阿弥陀の誓願は心強くように処分するけれども、まったく目をとめる人はいない。 世話をする。〔浄・生玉心中〕「長生きしたいと思はね 中納言物語〕「恋しさ ! け@ど神の受けねばや心のう思われる。 ちの涼しげもなき」訳 ( あなたは、女性に対する ) 熱い思いみ・だい【御台】 ( 名 ) 〔「み」は接頭語〕①食物を載せるども、せめて三十一一、三まで、とっくとー・て⑩、人になして 除くためにをするけれど、 ( まだ ) 神が受け入れないから台の敬称。お膳ゼん。第一九四「ーに、はしの台ばかり据す死ねば薬ちゃと」長生きをしたいとは思わないが、せめ て ( おまえが ) 三十一一、三歳になるまで、じっくりと世話をし か、心の中が涼しそうではないことだ。 ゑたり」お膳には、箸はしの台だけを置いてある。 て、一人前にして死ぬ ( ことができる ) 時には、 ( それが親とし れ . 蹠〉「そす」は接尾「飯」の敬称。お食事。籐タ霧「とかく、まぎらはして、 み・そ・す【見過す】 ( 他サ四 ) ( 語〕世話をやきすぎる。「〕実 = 「『あまりー・す⑩』など ーは参る」あれこれと、 ( 喪中を ) まぎらわして、お食事ての自分の ) 養生の薬となるのだと。 3 見定める。診断す をおととのえする。 3 「御台所」の略。 る。〔浮・西鶴織留〕「最前のくすしも病人をこまかにー いふも」「あまり世話をやきすぎる」などと言うのも。 み・だいどころ【御台所】 ( 名 ) 〔「み」は接頭語〕「みだつる⑩ことはなりがたし」先ほど ( の話 ) の医者も病人 みそーち引【三十】 ( 名 ) 〔「ぢ」は接尾語〕①さんじゅう。 をこまかに診断することはできない。 ④ 見くびる。馬鹿に いばんどころ」に同じ。 ②三十歳。三十年。一一三「ーあまりにして、更さらにわ が心と、一の庵を結ぶ」三十歳あまりで、あらためみーだいはんどころ【御台盤所】 ( 名 ) 〔「み」は接頭する。〔浮・好色一代男〕「さても人をー・つる①やっかな」 て自分の心のままに、一軒の小さな家を建てる。 語〕大臣・大将・将軍家などの妻に対する敬称。奥方なんと人を馬鹿にするやつだなあ。⑤ ( 旅立ちなどを ) 見 * み・そなは・す引 ) 【見そなはす】 ( 他サ四 ) れを ) 「見様。御台所。靄一一・吾身栄花「花山院の左大臣殿送る。一万一四・三五三四「赤駒が門出をしつつ出いでかて る」の尊敬語。ごらんになる。〔記〕中「ここにその神をー・のーにならせ給ひて」 ( 清盛の娘は ) 花山院の左大臣にせしをー・て⑩し家の子らはも」 ( 私の乗った ) 赤毛 の馬が門を出ながら出発しかねていたのを、見送っていた , レ⑩に、その野に入りましき」国そこでその神を【」らんに殿↑藤原兼雅 ) の奥方様におなりになられて。 なるために、 ( 倭建命翳は ) その野にお入りになった。 み・たう引【御堂】 ( 名 ) 〔「み」は接頭語〕①寺院または家の妻よ。「はも」は、強い詠嘆を表す。① ( 事物や み・そな・ふ引 3 ウ【見そなふ】 ( 他ハ四 ) 窈 2. 心こ「みそな仏堂の敬称。蛉一中「夜になりて湯などものしてーにの人などを ) 選び定める。蓬生「おしなべたる世の常の はす」に同じ。一釈教「法のりの舟さして行く身ぞもろほる」夜になって入浴して身を清めお仏堂に参る。人をば、目とどめ、ー・て⑩給はず」訳 ( 光源氏は ) ふつう もろの神も仏も我をー・ヘ◎」 ( 自分は ) 仏法のために②特に、藤原道長の建立した法成寺螳。また転じて、の世間一般の女に対しては、目をとめたり、選び定めたり 舟に棹さおさして ( 唐へ ) 行く身である。諸々の神も仏良こ藤原道長をいう。囹凹一四・一一「ーの御為にその寺にしてなさらない。 みそかーみたっ 〔八〇三〕 ② ②

4. 旺文社 全訳古語辞典

「ーまでをなすらへいふべきにはあらす」 ( 真理を説くた 〔発心集〕「心一つにーを望み願うて」訳一心に仏の説 ぶつ・さう引【物騒】 ( 名・形動ナリ ) 「ぶっそう」に同じ。 めの方便としてのうそを認める ) 仏の教えまで査ふつうのう ぶつ・し【仏師】 ( 名 ) 「ぶし」とも。仏像をつくる人。仏いた道 ( に入ること ) を望み願って。 、【不束】 ( 形動ナリ ) ①太くしつかリしてそと ) 同様に見なして ( あれこれ ) 言ってはならないのである。 工。毯宮仕へ「ーにて、仏をいと多く造り奉りし功徳 、ふつつ力いるさま。籐氏若菜下「御声、むかしよぶ 0 ・ほふ・そうⅡ ' 。【仏法僧】 ( 名 ) ① ( 仏教語 ) 仏 によりて」訳仏ェであって、仏像をたいそうたくさんお りもいみじくおもしろく、少しー・に⑩、ものものしき気け添教で宝とする一一一つのもの。仏と、その教えである経典と、そ つくり申しあげた功徳によって。 ふつ・じ【仏事】 ( 名 ) 仏教の儀式。法会彎。法要。法ひて聞こゅ」 ( 光源氏の ) お声は、昔よりもたいそう趣がの教えをひろめる僧。三宝。②プ ' ボウソウ科の鳥の 事。一徒一公「ーの後、酒など勧すすむることあらんに、法深く、いくらか太くおもおもしい感じが加わって聞こえる。名。鳴き声が「ぶつばうそう」と聞こえるとされこの名があ ②ふかっこうだ。やぼったい。ごっい。然聞一四・三九「布衣ったが、近年「このはすく」の声と判明してから「姿の仏法 師の無下むげに能なきは、檀那鮻すさまじく思ふべしとて」 はいのー・なる⑩を着て、下には紙衣を着たり」布僧」とも呼ばれる。 訳法事の後で、 ( 人々が ) 酒などをすすめることがあるたろ うが、そういう時に、法師がまるで芸がないのは、法事の施衣 (= 平常の衣服である狩衣翳 ) のやば「たいのを着て、下ふつ・みやう引ウ【仏名】 ( 名 ) ①仏の名。「南無阿弥 陀仏」「南無薬師如来し」の類。②《仏教語 ) には紙衣 ( Ⅱ紙で作った衣服 ) を着ている。 主が興ざめに思うにちがいないと考えて。 ふつ , しゃう引。【仏性】 ( 名 ) ( 仏教語 ) 衆生うが本①考えの浅いさま。軽はすみなさま。あさはかだ。五「仏名会ゑ」の略。諸仏の名を唱えて、一年間の罪を懺 来もっている、仏になることのできる性質。〔栄花〕御裳き「不幸にうれへに沈める人の、頭おろしなと、ー・に⑩思悔叮する儀式。陰暦十二月十九日から三日間、宮中 の清涼殿や各寺院で行われた。仏名懺悔。 「身のうちのーの煩悩に覆おほひ隠されつるも、今宵ひとりたるにはあらで」訳ふしあわせにも悲しみに沈んでい ぶつり・そしつ【仏籬祖室】 ( 名 ) 仏門。禅門。仏の の光にや光り出いで給ふらむ」体の中の仏となる素質る人が、剃髪して出家することなどを、軽々しく決心し 道。〔幻住庵記〕「一たびはーの扉に入らんとせしも」 が煩悩によっておおい隠されていたのだが、それも今晩の ( めたのではなくて。 ふつ・と ( 副 ) ①勢いよく物を切ったりするさまの形容。訳一度は仏門の扉をたたき仏門に入ろうとしたが。 でたい ) 光によって輝き出しなさるのだろうか。 ふで【筆】 ( 名 ) ①文字や絵をかくのに用いる具。②筆で ふっしゃう・ゑ ) 【仏生会】 ( 名 ) 「くわんぶつゑ」に同ぶつつりと。すつばりと。平家一九・忠度最期「打刀鬻なを じ。 抜き、薩摩守の右のかひなを、肘ひぢのもとよりー切り書いたもの。筆法。筆跡。筆力。筆勢。一一梅枝「い ふつ・そう【物公 0 ・物騒】 ( 名・形動ナリ ) ①騒がしくて落とす」訳 ( 六野太の童は ) 長刀を抜いて、薩摩のといたくー澄みたるけしきありて、書きなし給へり」ま 落ち着かないこと。穏やかでなくあわただしいこと。〔謡・隅守 ( Ⅱ平忠度 ) の右腕を、ひじの根もとからすば「と切りことにたいそう筆法がすっきりと物静かな感じがあって、 ( 蛍兵部卿然の宮は ) あえて書きなさっている。 田川〕「まづまづおん出にで候ふ後あとの、けしからすー・に⑩落とす。②急に笑ったりするさま。ぶっと。 候ふは何事にて候ふぞ」訳それよりもます ( あなた様が ) いふつ・に ( 副 ) ( 下に打消の語を伴って ) まったく。少しも。ふ・でう引ウ【不調】 ( 名・形動ナリ ) 体調・気分がよくな いこと。ととのわないこと。思わしくないこと。欠点の多い らっしゃいます後ろの方が、異常に騒かしゅうございますの全然。〔神代紀〕「人の声有り。すなはち驚きて求むるに、 ー見ゆる所なし」訳 ( 海上に ) 人の声がする。そこで驚いこと。〔源氏野分「いとー・なる⑩娘まうけ侍りて、もてわ は何事でこざいますか。②危険なこと。乱暴なこと。 づらひ侍りぬ」訳たいへん不出来な娘 (= 近江の君 ) が ふっそくせき・か【仏足石歌】 ( 名 ) 奈良の薬師寺のて捜し求めると、全然 ( 人の姿が ) 見えるところはない。 仏足石歌碑に刻まれた一一十一首の歌。五七五七七七ふつ・ふつ ( 副 ) ①物を勢いよくたち切る音を表す。ぶつできまして、もてあましておりました。 ぶつ。一平家一九・宇治川先陣「佐々木、太刀たちを抜き、馬ぶ・てうはふ引鴛【不調法】 ( 名・形動ナリ ) 行きとどか の形からなり、仏足石を賛美し、無常や生死を詠んでい むまの足にかかりける大綱どもをばーと打ち切り打ち切ないこと。〔浄・女殺油地獄〕「祝ひ日に心もない泣き喚 る。この歌体を仏足石歌体といい、「古事記」「万葉集」 わめきー」祝いの日に非常識に泣いてわめいて気のき り」訳佐々木は太刀を抜いて、馬の足にひっかかったた にも一首すつみえる。 仏足石は、釈迦純やの足の裏の形を彫った石。古くくさんの大綱をぶつぶっと切ってはまた切って。②鳥の羽かないこと。 ばたく音にいう。ばたばた。〔沙石集〕「ー飛びて帰るをみ * ふで・の・あと【筆の跡】筆跡鵲。また、書かれた文字。 から礼拝の対象となっていた。 ふつだ【仏陀】 ( 名 ) ( 梵語の音訳》「ぶつだ」とも。ほとれば、鴛を。の雌なりけり」訳はたはた飛んで帰るのを〔太平記〕き「何となき手すさみのーまでも」訳何という け。特に、釈迦のこと。一著一四 = 「これによりて神明ー見ると、おしどりのめすであった。 3 すっかり思い切るさま。ことはない手なぐさみの筆跡までも。 ふで・の・すさび【筆のすさび】「ふでのすさみ」とも。気の もすて給はず」訳これ ( Ⅱ和歌のカ ) によって神も仏もお見まったく。ふつつり。〔浮・好色一代女〕「身のいたづらー * 向くままに書くこと。また、その書いたもの。〔芭蕉を移す とやめて」訳自分のふしだらをふつつりとやめて。 捨てにならない。 ぶつ・だう引【仏道】 ( 名 ) 仏の説いた道。仏教。仏法。ぶつ・ほふ引【仏法】 ( 名 ) 仏の教え。仏道。掴然二九四詞〕「かへすがヘすたのみ置きて、はかなきーにもかき残し」 〔七四五〕 ふっさーふての

5. 旺文社 全訳古語辞典

れてへらぬ宝なり」愛想のよいことは ( いくら笑顔がこあい・しゃう引ウ【哀傷】目 ( 名・自サ変 ) ( 人の死など ほれでようと ) こほれても減らない宝である。 を ) 悲しみ嘆くこと。哀惜。哀悼。一・〈・左注「所 「あ」は「安」の草体 中古の「あいぎゃう」がもとになった語。↓愛敬黜う 以そゑに歌詠をつくりてー・し⑩給ふといへり」それ 「ア」は「阿」の偏 * あい・きゃう引ウ【愛敬】 ( 名 ) ① ( 性格・言語・動作なゆえにお歌をつくって袁悼しなさるといっている。 どが ) 温和でやさしく魅力的なこと。一「ものうち言ひ ( 名 ) 「哀傷歌」のこと。 たる、聞きにくからす、ーありて、言葉多からぬこそ、飽かすあいしゃう・かしョ【哀傷歌】 ( 名 ) 人の死をいたみ、ま * あ【吾・我】 ( 代 ) 自称の人代名詞。私。われ。圄 = ・向かはまほしけれ」ちょっとものを言っているのが、聞きた故人を追慕する歌。「古今集」以降の勅撰集の部立 一 0 〈「ーを待っと君が濡ぬれけむあしひきの山の雫づにならづらくなく、やさしく穏やかで、ロ数の多くない人とは、いっ譬の一つ。「万葉集」の「挽歌」にあたる。 までも向かいあっていたいものだ。「こそ・ : まほしけ * 〉①いとおしく思う。 あい・す【愛す】 ( 他サ変 ) 籵せよ ましものを」↓あをまっと : 上代に多く用いられ、中古には「あこ」「あが」など限れ」は、係り結び。② ( 仏教語「愛敬の相↑やさしく情けかわいがる。團虫めづる姫君「この虫どもを朝しタ にー・し⑩給ふ」この虫たちを朝夕かわいがりなさる。 られた形で使われた。「わ」も同じ意味の語だが、「あ」は深い仏の顔 ) 」から ) 顔かたちがやさしくかわいらしいこと。 「あが君」など親愛の気持ちをこめて言い、「わ」は「わが大毛「梨なしの花、世にすさまじきものにして、ちかうもて②大切にする。大事に思う。好む。三〈「つらつら思 君」など改まった気持ちで用いた。↓吾あが なさず、 : 1 おくれたる人の顔などを見ては、たとひにいふへば、誉ほまれ ! する⑩は、人の聞きを喜ぶなり」よ * あ【彼】 ( 代 ) 遠称の指示代名詞。あれ。盥一四吾浜千も」梨の花は、世間では興ざめのものだとして、身近にくよく考えてみると、名誉を人事に思うのは、世間の人の 鳥飛びゆくかぎりありければ雲立っ山をーはとこそ見れ」珍重せず、 : ・かわいげの欠けている人の顔などを見ては、た ( よい ) 評判を喜ぶのである。①きげんをとる。あやす。また、 適当にあしらう。九・一一度之懸「「よしよし、しばし 函浜千鳥は飛んでゆくのに限度があったので、雲がかかるとえにして言うが、それも。 山を、あれは阿波の国かと ( 遠くから ) 見ることであるよ。「敬」は呉音「きゃう」。「あいぎゃう」はその連濁した ・せよ◎』とて、うたんといふ者なかりけり」訳「まあよ い、しばら一 . 、適当にあしらえ」と言って、 ( 一一人の武士を ) 討 ( 「浜千鳥」はいやしい自分自身を、「雲立っ山」は天皇のもの。古くは「あいぎゃう」と濁音、室町時代には「あいぎ 玉座を暗示している。「あは」に「あれは」の意と「阿波」とやう」「あいきゃう」の清濁両形が併存したが、やがて清音ちとう ? 」いう者はなかった。 形のみ残り、「愛嬌」の字が当てられるよっになった。 を掛ける ) あいだち・な・し ( 形ク ) ぶあいそうだ。つれない。遠慮が よ、。タ霧「心よからすー・き⑩ものに思ひ給へる、 あ ( 感 ) ①感動や驚きを表す声。あっ。実・ = 一「人 * あいきゃう・づ・く ' 【愛敬付く】 ( 自力四 ) オし ・く・〉 ( 表情や態度などに ) 愛らしさが備わる。魅力がわりなしや」函 ( タ霧が私“雲居の雁を ) 気だてがよく の声にて「ー」とばかりいふ声あり」人の声で「あっ」と・けけ よいそうな女だと思っていらっしやるが、 ( それは ) 無理 だけ言う声がする。②人に呼びかける声。おい①呼ばれある。四一「夜深くうちいでたる声の、らうらうじろ—・オ て答え、承知する声。はい。〔去来抄〕先師評「凡兆き⑩たる、いみじう心あくがれ、せむかたなし」訳 ( ほととぎというものだよ。 すの ) 夜深くなって鳴きだした声が、洗練された魅力があっ語源を「愛立ち無し」「間立ち無し」などとする 「ー』と答へて、いまだ落ちつかす」函凡兆芭蕉の門 人 ) は「はい」と答えたものの、いまだ納得がゆかない。 一 ~ 品に愛らしいのは、たまらなく心がひかれ、どうしようも説がある。仮名遣いも「あいだちなし」「あひだちなし」の一一 説があり、確定的でない。 ああ ( 感 ) ①喜び・嘆き・驚きなどの感動を表す声。あない。 あ。〔雨月〕菊花の約「ー、軽薄の人と交はりは結ぶべかあい・けう引ウ【愛楽】 ( 名・他サ変 ) ①《仏教語 ) 仏のあいたんーどころ【朝所】 ( 名 ) 〔「あしたどころ」の転〕 らずとなん」ああ、軽薄な人間と交わりは結んではなら教えを信じ求めること。②愛好すること。親しみ愛するこ「あいたどころ」とも。太政官庁の北東にある建物。儀式 ないということである。②肯定の意を含んだ応答の声。はと。一三四「すべて、人にー・せ①られずして衆しゅにまじのときなどに、参議 (= 大・中納言に次ぐ要職 ) 以上の はるは恥なり」函総じて、人々に親しみ愛されないのに人々が会食をしたり、政務をとったりした所。 。〔狂・花子〕「ー、かたじけなうこざりまする」はい、 かたじけないことでございます。①人に呼びかける声。も多くの人々とっきあうのは恥ずかしいことである。 あい・ちゃく引ク【愛着】 ( 名 ) 《仏教語 ) 物にとらわれ、 し。おい。〔謡・安宅〕「ー、暫顰く。あわてて事を為し損ずあい・しふ引ウ【愛執】 ( 名 ) 《仏教語 ) 煩悩既の一つ。執着すること。特に、男女の愛欲に執着すること。 愛するものに執着すること。愛着。靄一 0 ・首渡「閻浮九「まことに、ーの道、その根ふかく、源遠し」函まこと な」おい、しばらく ( 待て ) 。あわてて事をしそんじるな。 「の綱つよければ、浄土をねがふもものうし」函現世に、男女の愛欲に執着するという方面のことは、その根が あい : ・〔会・ : ・相・ : ・逢ひ・ : ・間・こあひ・ : あい・きゃう引ウ【愛敬・愛嬌】 ( 名 ) 《近世語 ) にこにこの ( 妻子への愛着の綱が強いので、極楽浄土を願うのも深く、源が遠い。 して愛らしいこと。愛想のよいこと。〔柳多留〕「ーはこほ気が進まない。 あいなーさ ( 名 ) 〔形容詞「あいなし」の語幹「あいな」に接 あーあいな あア

6. 旺文社 全訳古語辞典

きた・の・まんどころ【北の政所】 ( 名 ) 〔「政所」は家人々に福徳をあたえるという美しい女神。天衣・宝冠を吉事と凶事。一一九一「ーは人によりて、日によらず」訳 吉と凶は、 ( 事を行う ) 人によって決まるので、 ( 行う ) 日によ 政をつかさどる所の意〕摂政・関白の正妻の敬称。のちつけ、左手に宝珠をもつ。吉祥天。 には大・中納言の妻にもいう。 きちーにち【吉日】 ( 名 ) ( 暦の上で事をするのに ) 縁起のよるものではない。 く・ ) 到着する。一一 き・つ・く【来着く】 ( 自力四 ){ か い日。一九一「ーに悪をなすに必す凶なり」よい日 北畠親房 ( 諟け ) 一人名ニ = 一 ) 南北朝時代の武将・ に悪事をすると ( その結果は ) 必す凶である。悪日 = 0 「返りごとは京にー・去⑩てなむ持てきたりける」訳返 学者。後醍醐天皇に仕え、建武新政に功があった。 チョウ【几帳】 ( 名 ) 平安時代、室内に立て事は ( 男が ) 都に到着してから持ってきた。 のち、南朝の重臣として活躍し、「神皇正統記れ 著して、南朝の正統であることを主張した。 き・ちゃ - って隔てとした道具。土居一帚台 ) の上きっ・くわい引【奇怪】 ( 形動ナリ ) 〔「きくわい」の強調 きたーまつり【北祭り】 ( 名 ) ( 石清水八幡宮の祭りに柱を一一本立て、上に横木をつけて帷子 (= 垂たれ衣表現〕けしからぬさま。靨一・殿下乗合「およそは資盛 ぎぬ ) をかけたもの。夏は生絹・綾織り、冬は練ねり絹 を南祭りというのに対して ) 京都の賀茂かも神社の陰暦四 ー・なの⑩」そもそもは資盛がけしからぬ。 を用い、花鳥などをえがいた。柱の高さにより、三尺 (= 約きっ・さう引【吉左右】 ( 名 ) 〔「左右さう」は状況について 月の祭りおよび十一月の臨時の祭りの異称。夏 1 しのものがあった。三の知らせ、便りの意〕①よい便り。吉報。〔伎・壬生大念 きぎん ) 一人名ズ一江戸前期の歌人・俳九気はル ) と四尺 (= 約一二一 北村季吟 ( きたむら 人・古典学者。近江滋賀県 ) の人。松永貞徳に尺のものが普通。空蝉「母屋もやのーの帷子引きあ仏〕「ーの御使ひに参った」訳吉報の御使いとして参上 した。②縁起のよいこと。前ぶれ。 俳諧・歌学を学んだ。博学な努力家で古典の注釈書をげて」 きっーさき【切っ先】 ( 名 ) 〔「きりさき」の促音便〕刃物の 多く著した。俳書「山の井」、注釈書「徒然草文段抄」 最先端。刃先。〔仮名・恨の介〕「衣きぬの下より守り刀 「源氏物語湖月抄」「枕草子春曙ん抄」など。 を抜き出いだし、ーを銜くわへつつ」訳着物の下から短刀 北山 ( ) 一地名一今の京都市北方にある山々の総称。 を抜き出して、刃先を ( 口に ) くわえながら。 船岡山・衣笠山などの一帯をいう。 * きっーしゃ【牛車】 ( 名 ) 牛にひかせた貴人の乗用車。特 きた・る【来る】 ( 自ラ四 ) 勗〉〔「来き至いたる」の約〕 に、平安時代に盛んら ①来る。やって来る。〔方囚一「生まれ死ぬる人、いづかた よりー・り⑩て、いづかたへか去る」訳この世に生まれそ に用いられた。通常一 日四人乗り。乗る人 して死んで行く人は、いったいどこからやって来て、どこへ 去って行くのだろうか。②《近世語 ) 役に立たなくなる。 気の身分によ「ていろ ~ 紫 いろな種類がある。 いたむ。〔浮世風呂〕「角琴柱ぢは、ちとー・つ促音 、ー , 一唐廂しの車・雨眉 便 ) たから打ち直させうと思ふよ」訳角に琴柱模様のあ 驃の車・檳榔廂い るかんざしは、ちょっといたんだから打ち直させようと思う の車・檳榔毛の よ。 車・糸毛をの車・半 きち・かう引【枯梗】 ( 名 ) 霎きゃう」に同じ。 蔀の車・網代廂 きちーじゃう引ウ【吉上】 ( 名 ) 六衛府の下役人。衛 いの車・網代′の 士えじ・仕丁翳より上で、内舎人の下。宮中および宮 車・八葉の車・金 門の警備をし、犯罪人の逮捕にあたった。 きちじゃう・てんによは ' 【吉祥天女】 ( 名 ) 《仏教ぎ・ちゃう引ウ【毬杖・毬打】 ( 名 ) 「ぎっちゃう」に同じ。作ねりの車など。 実兼家「ーにて きちょう〔几帳』↓きちゃう 語 ) 「きっしゃうて よ 北の陣まで入らせ給 んによ」とも。イン き・づき【忌月】 ( 名 ) 忌日い。のある月。命日のある月。 て祥月う。氏一野分「八月は、故前坊んの御ーな ド神話の天女の 名。鬼子母神〔 、れば」陰暦八月は、亡き前皇太子の御祥月 (= 死去 0 て朔平門お中 1 の月 ) であるから。 もの子で、毘沙 ち までお入りになられる都国い、 きっーきよう【吉凶】 ( 名 ) 吉と凶。よいことと悪いこと。ので。 門天ドの妃。 きたのーきっし 4 三一口 修一一ド 三七こ 牛車一年中行事絵巻

7. 旺文社 全訳古語辞典

さきさーさく 〔三七四〕 さき・さき【先先】 ( 名 ) 以前。まえまえ。過去。一漿一かて、色鮮やかに咲いているのは桜の花だろうか。 さきわ - っ幸う〕↓さきはふ ぐや姫の昇天「ーも申さむと思ひしかども」まえまえに さき・の・よ【先の世・前の世】この世に生まれる前の世。さき・をを・る引ル【咲き撓る】 ( 自ラ四 ) い ) 〔「を も申し上げようと思ったが。 前世。桐壷「ーにも、御ちぎりや深かりけむ、世ょにをる」はたわむ意〕枝がたわむほど、花がたくさん咲く。 さきーた・つ【先立っ】 ( 自タ四 ) ・て なく清らなる、玉のをのこ御子みこさへうまれ給ひぬ」一万葉一六・九 = 三「春べは花ー・り⑩秋されば霧立ち渡る」 つ。先に行く。舌今一哀傷「ー・た①ぬ悔いの八千やちたび前世でも、 ( 桐壷の更衣と桐壷帝との ) こ宿縁が深かった春には ( 山に ) 花が枝もたわわに咲き、秋になる川面 かなしきは流るる水のかへり来こぬなり」訳先に立たぬ後のであろうか、この世に類例がないほど気品があって美しいわに ) 霧が立ちこめる。 悔が何千回も悲しいのは、流れる水が還ってこないことだ 、玉のような皇子までもお生まれになった。 さく【笏】 ( 名 ) 「しやく ( 笏 ) 」に同じ。 ( 亡くなったあの人のことが思われてならない ) 。②まっ先に * さき・は・ふ引幸ふ】目 ( 自ハ四 ) 窈・〉豊かに栄 * さ・く【放く・離く】目 ( 他カ四 ) 〉放つ。遠くへや 起こる。先んする二一六「姉のー・ち⑩てなりたる所へえる。幸運にあって栄える。方一三・三 = 「磯城島のる。三・四五 0 「往ゆくさには一一人わが見しこの崎を独り 行くを」訳姉の先んじて ( 尼に ) なっている所へ行くのだ日本の国は言霊のー : 交国ぞま幸さきくありこそ」過ぐれば見もー・か①す来きぬ」訳行きしなには一一人で が。 3 先に死ぬ。一一 = 「親子あるものは、定まれること訳日本の国はことばの霊力が豊かに栄える国だ。 ( ことばわれわれが見たこの崎を、ひとりで過ぎるので ( 悲しさのため にて、親ぞー・あ⑩ける」親子でくらしている者は、決のカで ) 幸福であってほしい。 ( 「磯城島の」は「日本」にに ) 見やりもしないで来た。 まりきったことで、親が先に死んだ。 かかる枕詞 ) くる・くれ・けよ 目 ( 他カ下一 l) 〈けけ 〉①放つ。〔允恭紀〕「ささらが 目 ( 他タ下二ニて 引てし①先に行かせる。一養一浮 ( 他ハ下一・一ニ : ふい・、し栄えさせる。幸運を与える。 た錦の紐ひもを解きー・け⑩て」訳ささら模様の錦の紐 舟「ー・て⑩て、つかはしたりけるに、夜ふくる程にまゐれ〔祝詞〕「いかし御世にー・ヘ⑩まつるが故ゅゑに」勢いを解き放って。②仲をへだてる。引き離す。一喫一恋四 り」訳 ( 時方を ) あらかじめ先立てて、 ( 準備に ) 遣わしてお盛んな御世に栄えさせ申しあけているゆえに。 「天あまの原ふみととろかし鳴神翳も思ふなかをばー・くる いたが、夜の更けるころに ( 匂宮翡朝の所に ) 帰参した。② * さき・もり【防人】 ( 名 ) 〔「崎守↑辺境を守る人 ) 」の⑩ものかは」訳大空を踏みとどろかし鳴る雷でも、愛し 先に死なせる。〔十訓〕 = 「一一十一にて兄にわかれ、一一十一一一意〕上代から平安初期にかけて、辺境の防備についたあう ( 一一人の ) 仲を引き離すことができるものか。① ( 動詞の にて弟をー・て⑩しかば」訳一一十一歳で兄に別れ、一一人。主として、壱岐・対馬わし・筑紫いくの守備兵で、一一一連用形の下に付いて ) の「見る」「語る」などに付いて ) ・ : 十三歳で弟を先に死なせたので。 年ことの輪番。おもに、東国出身者が徴発された。彼をして心を慰める。思いを晴らす。一九・四一「語り さ・きちゃう引三毬杖・左義長】 ( 名 ) 〔三本の「毬ら、あるいはその家族の作った歌を「防人歌」といい、 ・け⑩見ー・くる⑩人眼乏ともしみと思ひし繁し」 杖う」を立てたとこ 「万葉集」に収められている。 話をして心を晴らし、逢あって心を慰める知人も少な ろからい皀陰暦正月 さきもりに・ : 毯【防人に行ゆくは誰たが背せといので、物思いが多い。「見さく」「振りさく」の形で ) 遠 」と、ひと 十五日と、十八日に ロ 3 人を見みるが羨ともしさ物もの思もひもくはるかに見やる。ながめる。方葉一一・一セ「しばしばも見 行われた悪魔払いの や せす】〈万葉・ = 0 ・四四一一五・防人歌〉訳防人に行くのはだー・け①む山を心なく雲の隠さふべしや」訳いくたびも 行事。宮中では、清 れの夫かと尋ねている人を見るのがうらやましいことよ。 ( そ見はるかしたい山なのに、つれなくも、雲が隠してよいものか ち の人は ) もの思いもしないで ( 日何の気遣いもしないで ) 。 ( いや、よいはずがない ) 。一羇旅「天あまの原ふりー・け 涼殿鰾の庭に青 ( 廴ッ第ぎ 竹をたばね、それに扇 防人として徴発される夫を見送る妻の歌。防人の⑩見れば春日響なる三笠の山に出いでし月かも」訳 子・短冊・天皇 ↓あまのはら・ : 一 に多くは、辺境の地に赴き、一一度と帰れなかった者もいた。 の書き初ぞめなどを結 それを見送る妻には、激しい不安と悲しみがあった。 さ・く【割く・裂く】 0 ( 他カ四 ) けけ く・〉二つに切り離 びつけ、陰陽師被よら さ・きゃう引ウ【左京】 ( 名 ) 平城京・平安京を朱雀大す。ひきやぶる。一 = ・西光被斬「「しやつが口をー・け が歌いはやしながら焼いた。民間では、門松・書き初めな路以を境として東西に分けた、その東半分の称。内裏◎とて、ロをー・か①れ」訳「そいつのロを裂け」と ( 清 どを集めて焼いた。どんど焼き。圏 から南を向いて左のほうをいう。東の京。右京 盛が ) おっしやるので、 ( 西光法師は ) 口を裂かれ。 さき・にほ・ふ引ウ【咲き匂ふ】 ( 自ハ四 ) ・〉〔「にさきゃう・ J*tJ サは【左京職】 ( 名 ) 左京を管轄し、 ( 自力下一 l) っ くる・ & けよ〉割れる。裂ける。切れてわか ほふ」は色が美しく映えるの意〕色鮮やかに美しく咲く。司法・警察・行政などをつかさどる役所。↑右京職 れる。一 0 ・一究五「六月諟の地っちさヘー・け⑩て照る 一 0 ・一 0 = 「見渡せば春日の野辺に霞立ちー さきゃう・の・だいふは【左京大夫】 ( 名 ) 左京職日にもわが袖そで乾ひめや君に逢あはすして」陰暦六月 へ ( ( ~ は桜花かも」訳見渡すと春日の野辺に霞が立っ の長官。↑右京大夫闘 の、大地まで裂けるほどに照る日にも、私の袖は乾くだろ 7 ' 〉①

8. 旺文社 全訳古語辞典

しゆく・らう引【宿老】 ( 名 ) ①年功を積んだ老人。う」〕「天皇」の尊称。かみ。一二一・先帝身投「ーことこと。身投げ。投身。一平家一一 0 ・維盛入水「那智の奥おき 一一亭物怪之沙汰「座上にけだかげなるーの在まししは八歳にならせ給へども、・ : 御かたちうつくしく、あたりにてー・す@」 ( 平維盛は ) 那智の沖で投身する。 ましけるが」一座の上席に気品のあるようすの年功をもてりかかやくばかりなり」天皇 (= 安徳天皇 ) は今年じゅ・ぜん【受禅】 ( 名 ) 〔「禅」は、帝位をゆずる意〕前帝 積んだ老人がいらっしやったのが。②鎌倉・室町幕府のは八歳におなりになられるが、 : ・ ( お年よりも大人びて ) お顔の譲位を受けて即位すること。一盟一一・額打論「俄 に、親王の宣旨くだされて、やがてその夜よーありしか 評定衆。また、江戸幕府の老中、諸侯の家老などをい立ちが端正で、あたりも照り輝くばかりである。 * しゅ・じゃう引ウ【衆生】 ( 名 ) 《仏教語》「すじゃう」とば」訳突然、親王にするとの天皇のおことばが言い渡さ う。①江戸時代の町内の年寄役。 しゅ・けん【修験】 ( 名 ) ①「修験者」の略。迫も。仏の救済の対象となる、いっさいの生き物。特に、人れて、すぐその夜帝位をゆすり受けられることがあったので。 間だけをさすこともある。一一五・〈 0 = ・序「等しくーを思じゅーそ【呪詛】 ( 名・他サ変 ) 「しゅそ」「すそ」とも。恨み 出羽三山「僧坊棟をならべ、ー行法うをはげまし」 僧坊は棟のきをつらねて建ちならび、修験者山伏 ) はふこと、羅喉羅の如しとのたまへり」 ( 釈迦如来のある人にわざわいがあるように神仏に祈ること。のろい れいは ) 等しく衆生を思うことは ( 我が子 ) 羅喉羅を思う然間一四・四 0 「その後、二人の僧都、極めて仲悪あしく 仏法に精励して。②「修験道疆」の略。然間一七・一〈 ことと同じだとおっしやった。 なりて、互ひに『死ね死ね』とー・し⑩けり」その後、一一 「天性としてーを好みて諸翳の山を回めぐり海を渡りて、 人の僧都は、きわめて仲が悪くなって、互いに「死ね死ね」 難行苦行す」生まれつき修験道を好みあちこちの山しゅ・じゃく【朱雀】 ( 名 ) 「すざく」に同じ。 をめぐり海を渡っては、苦痛や困難にたえて修行をする。しゅじゃく・おほち引チ【朱雀大路】 ( 名 ) 「すざくおほとのろった。 * じゅ , だい【入内】 ( 名・自サ変 ) 皇后・中宮・女御な しゆけん・じゃ【修験者】 ( 名 ) 修験道を修める行者。ち」に同じ。 どが正式に内裏い (= 宮中 ) にはいること。実頼忠「御 多く、髪を結わす兜 しゅじゃく・もん【朱雀門】 ( 名 ) 「すざくもん」に同じ。 いもうとの四条宮の、后にたち給ひて、初めてー・し⑩ や * しゅ・しよう【殊勝】 ( 名・形動ナリ ) ①特にすぐれたさ 巾舮をいただき、篠懸 け、結袈裟を着 もとよしの、元日給ふに」訳ご姉妹の四条の宮 ( 日遵子 ) が、后におなり んま。格別よいさま。一二三 = 「元良親王しんわう け、笈おいを背負い、金 んの奏賀の声、はなはだー・に⑩して」元良親王になって、はじめて宮中にはいられるときに。 ゅ し が、元日の朝拝の賀詞を読みあけられる声が特にすぐれてしゆっ・きょ【出御】 ( 名 ) 天皇・三后↑太皇太后・皇 剛杖づえをつき、法螺 いて。②神々しいさま。心うたれるさま。〔狂・因幡堂〕太后・皇后 ) が外出または臣下の前に出ること。おでま ほらを吹き鳴らして山 「さてもさても、しんしんとしたー・な ( 雙ロ語 ) お前でこざし。のちに将軍にもいう。製一六・小督「夜は南殿にーな 野を渡り歩いて修行する。験者。山伏。 って、月の光を御覧じてぞなぐさませ給ひける」 ( 天皇 しゆけん・だう引【修験道】 ( 名 ) 奈良時代の役小角る」なんとまあ、静まりかえった神々しい神前でこざい 駸 : を祖とする密教の一派。山中において難行・苦行をますなあ。 3 けなげであるさま。感心なこと。一一末の松は ) 夜は紫宸殿んにおでましになって、月の光をこ覧にな 山「さすがに辺土の遺風忘れざるものから、ー・に⑩覚えって御心をおなぐさめになった。入御 して験カ・呪カくを体得しようとするもの。 しゅ・こ【守護】 ( 名・他サ変 ) 守ること。警固。一一らる」 ( 語られた奥浄瑠璃は ) やはり片田舎に残しゆっ・くわい引【述懐】 ( 名・自サ変 ) 〔近世には「じ = ・烽火之沙汰「かなはざらんまでも、院御所ま 2 法住寺っている風流を忘れすに伝えているから、感心なことだとゆっくわい」〕①心中の思いを述べること。一隨一一四一「ー のことばを書き過ぐせるによりて、御気色あしかりけり」 殿をー・し⑩まゐらせ候ふべし」かなわないまでも、法思われる。第「らる」は、自発の助動詞。 皇の御所法住寺殿をお守り申しあげるつもりです。 しゅ・す【修す】 ( 他サ変 ) いいせし修める。身につけ医 ( 申し文をこ覧になった帝は、それが ) 心中の思いを述べ ( 名 ) 鎌倉・室町幕府の職名。源頼朝が文治一兀る。行う。徒然一九一一「道を学する人、 : ・かさねてねんころにることばを ( あまりにも直截く的に ) 書きすきているという 年 ( 一一会 ) 治安維持のために、地頭 3 うとともに諸国に設 ・せ①んことを期ごす」訳道を修行する人が、 : ・蒋ことで、御機嫌が悪かった。②不平。不満。ぐち。また、 それを述べること。平家一一一・腰越「事あたらしき申し状、 置したもの。 来 ) もう一度念を入れて修行することを期待する。 ーに似たりといへども」今更あらたまったような ( この ) じゅ・さんぐう【准三宮】 ( 名 ) 平安時代以降、親王・じゅ・す【誦す】 ( 他サ変 ) れ【せし「ずす」「すす」「すん お願いは、ぐちをこほしているようなものだというが。 諸王・女御・外祖父母または名臣に授けられた称号。す」「ずうす」とも。 ( 経文や詩歌などを ) 口ずさむ。唱える。 三后 ( 日太皇太后・皇太后・皇后 ) に準じて年官・年爵が一龠凹一 = ・「法華経をー・し⑩て、掌ごを合はせて入しゆっーけ【出家】 ( 名・自サ変 ) 《仏教語 ) 「すけ」とも。 世俗の生活を捨てて仏門にはいること。また、その人。 給与されたが、のちには形式だけとなった。准三后。 滅せり」訳法華経を唱えて、手ロわせて亡くなった。 一大竸一時平「なきことによりかく罪せられ給ふをかしこくお じゅ・さんこう【准三后】 ( 名 ) 「じゅさんぐう」に同じ。じゅ・ず【数珠】 ( 名 ) 「す丈数珠 ) 」に同じ。 しゅ・しゃう引ウ【主上】 ( 名 ) 〔近世以降「しゅじやじゅ・すい【入水】 ( 名・自サ変 ) 水中に身を投げて死ぬばしなげきて、やがて山崎にてー・せ①しめ給ひて」函 ( 道 しゆくーしゆっ 〔四四五〕

9. 旺文社 全訳古語辞典

「ーなれども聖人の心に通かよへり」 ( この松下禅尼にわ〔庭〕↓には ふ」の「させ給ふ」は最高敬語。 に・わう引【仁王・二王】 ( 名 ) 金剛力士にうの異称。 ②貴人の家に仕える女性の称。徒然一一 0 七「亀山院の御は ) 女ではあるが聖人の心持ちと通じている。 時、しれたるーども、若き男達の参らるることに」亀によ・じゅ【女嬬・女孺】 ( 名 ) 「にようじゅ」とも。内侍仏法の守護神として、寺門の両わきに安置する。密迹 しやく金剛と那羅延金剛の一一神。 山天皇の御代に、いたずら好きな女房たちが、若い男たち司誌れのに属し、宮中の清掃や点灯などの雑務に従事し第 にわか ( 俄〕↓にはか た下級の女官。 の参内なさるたびに。 3 妻。〔浮・世間胸算用〕「ー子どもには正月布子 (= によ・ふウ ' 【呻吟ふ】 ( 自 ( 四 ) 窈 2. 心こ「によぶ」とも。うにわたすみ〔行潦・庭潦〕↓にはたづみ なる。うめく。一竹取一竜の頸の玉「国に仰せ給ひて、手輿にん【任】 ( 名 ) 任務。また、任期。〔春雨物語〕「紀の朝 正月用の木綿んの綿入れの小袖 ) をこしらへ」 ・女性。婦人。〔浮・世間胸算用〕「さきの旦那殿チつくらせ給ひて、ー・ふ⑩ー・ふ⑩擔 = なはれ給ひて家に臣つらゆき、土佐の守にて五とせのーはてて」函紀 が、きれいなるーをつかふことがすきちゃ」奉公先の御入り給ひぬるを」訳 ( 大納言は ) 国府に命令を発しなさ朝臣貫之は、土佐の守としての五年の任期が終わって。 って、手輿をお作らせになって、うめきうめきかつがれなさつにんが・の・さう引【人我の相】《仏教語 ) 自分さえよ 主人が、きれいな女性を使うことが好きじゃ。 ければ、人はどうでもよいという利己的な考え。一徒然二皂 て家におはいりになったのを。 平安時代、特に摂関政治が盛んなころの後宮う には、紫式部、清少納言などの才能ある優れた女房が仕によ・ほふ引【如法】受 ( 形動ナリ ) ① ( 仏教語 ) 教法「ー深く、貪欲甚だしく、物の理を知らず」 どおりだ。形式どおりだ。一道兼「傅ふの殿との・この入利己心が深く、むやみに物をほしがる欲が強く、物の道理 え、いわゆる女房文学が生み出された。 にようばう・いはらじイ。ウ【女房家主】 ( 名 ) 〔「い道殿二所は、ー・に⑩孝じ奉り給ひけりとぞ、うけたまはを知らず。 りし」函傅の殿 ( Ⅱ道綱 ) と、この入道殿 (= 道長 ) のお一一にん・けん【人間】 ( 名 ) ①人間界に住むもの。ひと。 はらじ」は「いへあるじ」の転〕「にようばういへぬし」に同じ。 にようはう・いへぬしウ【女房家主】 ( 名 ) 一家人は、定めどおりに追善供養をし申しあけなさ「たと、お徒然一一「竹の園生の末葉まで、ーの種ならぬぞやん ことなき」天皇の御子はその子孫までも、人間の血 の主婦。または、女主人。「にようばういはらじ」とも。聞きした。②穏やかである。柔和である。 ( 副 ) まったくの。元来。平家一一一・鏡「ー夜半のこと統でないのが尊いことである。②人の住む所。世間。仏 〔浮・世間胸算用〕「ことに近年は、いづかたもー奢おごり なれば、内侍いいも女官んも参り合はすして」訳まった教で、人間界。一一一一 = 「ーの儀式、いづれのことか去り て」訳ことに最近は、どちらでも一家の主婦がせいたくに くの夜中のことであるので、内侍も女官もみなお仕えして難がたからぬ」函世間のつきあいは、どのことが去りにくく なって。 ないであろうか ( Ⅱどれも欠くことのできないものばかりだ ) 。 いないので。 にようはう・ぐるま 7 【女房車】 ( 名 ) 「女房①」の 乗る牛車。女車豎。〔夜の寝覚〕「大納言は、暮るるによ・らい【如来】 ( 名 ) ( 仏教語 ) 仏の尊称。釈迦にん・じ【人事】 ( 名 ) ①人間界のこと。人のしているこ も心もとなくて、御車に下簾驥れかけ、ーの様にておはし如来・薬師如来など。〔霊異記〕「これーの説く所、大乗と。徒一茜「ーおほかる中に、道をたのしぶより気味深 て」大納言は、日が暮れるのも待ち遠しくて、お車にの誠の言なり」これは仏陀の説く所の、大乗教典きはなし」人のしていることはたくさんある ( が、その ) 中 で、仏道を楽しむよりも味わいの深いことはない。②人と にあるまことの教えである。 下簾をかけ、女房の乗る牛車のようにしておいでになって。 ・伎能′・学 のつきあい。交際。捷然一七五「生活翳 にようはう , ことはウし求【女房詞・女房言葉】 ( 名 ) 如儡子 ( し一人名一↓如儡子し 室町時代以降、宮中に仕える女房たちが使った特殊なにら・ぐ【埣ぐ】 ( 他ガ四 ) な ) 鉄を鍛えるため、熱し問等の諸縁をやめよ」生計・交際・芸能・学問など 用語。主として飲食物や衣服などに用いた。すしを「すもたものを水に入れる。焼きを入れる。一紙道一出羽三山「かとのいろいろな関わりをやめよ。 じ」、髪を「かもじ」、杓子を「しやもじ」、豆腐を「おかの竜泉うに剣わるをー・ぐ⑩とかや」訳 ( 刀工月山の話にん・じゅ【人数】 ( 名 ) おおせいの人。顔ぶれ。また、人 は ) あの竜泉↑中国の霊泉 ) の水で剣を鍛えるとかいうことの数。〔謡・隅田川〕「僧俗を嫌はすーを集め候ふ」函 べ」、酒を「くこん」、鮒ふなを「やまぶき」ないう類。 僧侶俗人を区別することなくおおせいの人を集めてお * によう・ゐん引【女院】 ( 名 ) 「によゐん」とも。天皇の生 ( のたぐい ) である。 に・に・にる・ にる・にれ・によ 〉物の形や性質が同ります。 にる【似る】 ( 自ナ上一 ) 宀 母・内親王などで、朝廷から院号を贈られた者。 一条天皇のとき、皇太后一藤原詮子を東三条じように見える。一一 = ・ = 四四「あなみにく賢さかしらをすとにんじゅ・だて【人数立て】 ( 名 ) 人員の配列。軍勢の 酒飲まぬ人をよく見れば猿にかもにる⑩」函↓あなみ手分け。一徒然一 = = 「『主殿寮もー』と言ふべきを」 院と称したのが初めである。 「主殿寮の人員の配列をせよ」と言うはすのところを。 にく : 亠叝一 によ・くらうど引女蔵人】 ( 名 ) 宮中で内侍い、命 ナ行上一段活用の動詞は「似る」「煮る」の一一語だにん・じん【人身】 ( 名 ) 「じんしん」とも。人のからだ。 婦に次ぐ下級の女官。雑役に従事した。 一盟一一・祇王「ーは請うけがたく、仏教にはあひがたし」 によ・しゃう引ウ【女性】 ( 名 ) 女。婦人。徒然一一〈四け。 〔六五九〕 によっーにんし

10. 旺文社 全訳古語辞典

さいしーさいり さいーし【釵子】 ( 名 ) 平安時代、 月吉日に開く句会で作る作品。 西にむかはせ給ひて御念仏さぶらふべし」極楽浄土 宮廷で婦人が正装のとき髪上げに 最澄 ( うニ人名』き平安初期の僧。わが国の天台からの ( 仏・菩薩の ) 迎えをいただこうとお思いになり、西 用いた飾り。金属製で、かんざしの 豹宗の開祖。諡は伝教大師。近江 ( 滋賀県 ) の人。にお向きになってお念仏をなさいませ。 類。〔一一一天「御額蹼あげさせ給 延暦七年宅〈 0 比叡れい山寺のちの比叡山根本中堂 ) をさいーはひ引【幸ひ】 ( 名・形動ナリ ) 〔「さきはひ」のイ音 へりける御ーに、分け目の御髪ぐ 釵建立。同二十三年 ( 〈 0 四 ) 空海とともに入唐、天台の教便〕しあわせなこと。幸運。〔一帚木「宮仕へに出いでた のいささか寄りてしるく見えさせ給 理を学んで翌年帰国し、やがて天台宗を開いた。著書はちて、思ひかけぬー、取り出いづるためしども、多かるかし」 ふさへぞ」訳額髪いをおあけなさ 宗論書「顕戒論 2 鷲」など。 訳宮仕えに出て、予期しない幸運を、引き出す先例など っていた御釵子に、分け目の髪が少し寄ってくつきりお見 * さい・つ・ころ【先っ頃】 ( 名 ) 〔「さきっころ」のイ音便〕も、多いことだよ。 えなさっていることさえ。 先日。さきごろ。些若紫「ー、まかり下りて侍りしつい さいはひ・びとイ【幸ひ人】 ( 名 ) しあわせな人。幸運 さい・しゃう引ウ【宰相】 ( 名 ) ①古代中国で、君主をでに」訳さき【」ろ、 ( 私良清が播磨へ ) 下向しておりまな人。また、特に、高貴な人の愛情を一身に受けている 助けて政治を行った最高の官職。②「参議」の唐名。 した機会に。 女性。実・祇園女御「祇園女御と聞こえしー * ざい・しゃう引ウ【罪障】 ( 名 ) ( 仏教語》成仏・往生のさい・で【裂帛】 ( 名 ) 〔「裂さき出いで」の転か〕布のきれはおはしける」訳 ( 白河院には ) 祇園女御と申し上げたこ さまたげとなる悪い行い。一一一 0 ・維盛入水「出家の功し。一〕三 0 「過ぎにしかた恋しきもの・ : 一一藍・葡萄寵愛纓うの女性がいらっしやった。 徳莫大なれば、先世のーみなほろび給ひぬらん」染めなどのーの、おしへされて草子の中などにありけるさいはら【催馬楽】 ( 名 ) 古代歌謡の一種。もと民謡だ 出家の功徳は莫大だから、 ( あなたの ) 前世の悪い行い見つけたる」過去が恋しいもの、 : ・一一藍絵↑紅色がったが、平安時代に宮廷に取り入れられ、宴席・儀式な はすべておなくなりになっただろう。 かった青色 ) やえび染め薄紫色 ) などの小ぎれが、おしつぶどで盛んにうたわれた。舞まいはなく、伴奏楽器に笏拍子 * さいーしょ【在所】 ( 名 ) ①住んでいる所。居所。一今間されて本の中などにあったのを見つけたの。 パし・和琴湫・笛・ひちりき・笙よ・箏そう・琵琶びわなどが 一三・一「若く盛りなりし時は、ーを定めすして、所々に修行さいーど【済度】 ( 名・他サ変 ) 《仏教語 ) 「済」は救う、用いられた。 れ・れ・る・ しき」訳若く血気盛んであった時は、居所を定めない るる・るれ・れよ 「度」は渡す意〕迷いの世界に苦しむ衆生うを救い、悟 * さい・まく・る ( 自ラ四・下一一 ) 局 で、あちらこち 2 」修行した。②国もと。故郷。〔浄・曾根りの世界にみちびくこと。一一三・灯籠之沙汰「三界六 〔「さきまくる」のイ音便〕「さいまぐる」とも。先走りする。 崎心中〕「ーの母は継母なるが、我に隠して親方と談道の衆生うをあまねくー・し⑩給へ」函三界六道出しやばる。差し出口をする。 = 〈「物語りするに、さ 合極きはめ」訳国もとの母は継母であるが、私にかくしての諸々の生きものをすべてお救いください。 し出いでして、我ひとりー・る四段 ) 者」話をすると 親方と相談をきめ。①地方。地方の人里。いなか。 * さいな・む【苛む・嘖む】 ( 他マ四ニま む・ ) 「さきなむ」きに、出しやばって、自分ひとり差し出口をする者 ( も憎ら 〔狂・粟田口〕「都の東に、粟田口たというーがある」 のイ音便〕責める。たしなめる。しかる。いじめる。一齏しい ) 。 さいしよう・か - っ引【最勝講】 ( 名 ) 毎年陰暦五月の若紫「例の心なしの、かかるわざをして、ー・ま①るるこそ、さい・もん【祭文】 ( 名 ) ①祭りのとき、節をつけて読んで 吉日の五日間に、宮中の清涼殿で行われた法会。高いと心づきなけれ」調いつもの不注意者が、このような神仏に告げることば。凵一一五〈「ことばなめけなるもの 僧を召し、金光明最勝王経全十巻を、朝夕一一 ( 雀の子を逃がす ) 不始末をしでかして、しかられるとは、宮のべのー読む人」訳ことばが ( きたなくて ) 無礼に聞こ 回、一巻すっ講じさせて、国家の平穏を祈った。夏 とても気にくわない。 えるもの、宮の部 (= 一説に、巫祝の類 ) の祭文を読む さい・じん【才人】 ( 名 ) 学問・文芸などの方面にすぐれさい・はう引【西方】 ( 名 ) ①西の方。とくに、極楽浄土人。②俗曲の一種。錫杖を振り、法螺ほらを吹き、あ た人。才能ある人。製一五・都遷「大臣・公卿・諸道のある方角。一三「春は藤波を見る。紫雲のごとくしるいは三味線に合わせて、山伏が神仏の霊験、その祭り のー等に仰せあはせ」訳 ( 桓武 : ん天皇は ) 大臣・公卿やて、ーに匂にほふ」訳春は藤の花が波うつのを見る。紫のの由来を語ったもの。①②が発展した江戸時代の俗曲 諸々の道のすぐれた人たちにこ相談なさって。 雲のように、西の方に照り映えている。② ( 仏教語 ) 「西の一種。世間のできごとをおもしろく三味線・琴などに合 さい・たん【歳旦】 ( 名 ) ①元旦。〔去来抄〕故実「詞方浄土」の略。 わせて歌って聞かせるもの。歌祭文。 に季なしといへども、一句に季と見ゆる所ありて、あるいは * さいはう・じゃ - つど【西方浄土】 ( 名 ) 《仏教さい・りゃう引ウ【宰領】 ( 名 ) ①荷物運送の人夫など ーとも、名月とも定まるあり」訳言葉に季語はないけれ語 ) 娑婆れや人間世界 ) の西方十万億土の地にあるとを指揮・監督する役。また、その人。〔浄・丹波与作待夜 ども、一句 ( の中 ) に季題と見える所があって、ある場合はい う阿弥陀如来整のいる世界。極楽浄土。靄灌小室節〕「『お慰ぐみに、うたはしゃ』「畏かしこまった』とー 一兀旦とも、ある場合は名月とも決まるものがある。②正頂・六道之沙汰「ーの来迎にあづからんとおほしめし、ども」「 ( 姫君の ) お慰みに、うたわせよ」「かしこまった」 〔三六六〕