無人島 - みる会図書館


検索対象: 「のっぺら坊」と「てるてる坊主」 : 現代日本語の意外な事実
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1. 「のっぺら坊」と「てるてる坊主」 : 現代日本語の意外な事実

174 , 175 ひるしよく 177 , 178 178 181 ひるげ ( 昼食 ) 173 ひるげ ( 昼餉 ) 173 ひるこせん ( 昼御膳 ) 180 , 181 , 182 ひるこはん 174 , 175 , 182 ひるこはん ( 午御飯 ) 175 ひるこはん ( ひる御 飯 ) 175 ひるこはん ( 昼御飯 ) ひるしよく ( 昼食 ) ひるしよく ( 午食 ) ぶじん ( 無人 ) 66 , 67 , 69 ぶにん ( 無人 ) 66 , 67 ぶにんとう ( 無人島 ) 65 ふみつぎ ( 踏継 ) 210 踏ん断切る ( ふんだぎ る ) 2 引 蜂窩長屋 135 ほおだま ( 頬玉 ) 210 ば一ば一焼き 222 10 ま みみざわり ( 耳障り ) 257 , 258 みばうじん 254 , 255 , 足 ) 87 ~ 93 まんそく・まんぞく ( 満 まやう 2 引 まぬかれる・まぬがれる まだるい 97 まじ 144 ~ 146 ほほら 219 ばっちり 88 ほっぎ ( 発議 ) 9 ~ 66 むにんじま ( 無人島 ) むにん ( 無人 ) 68 むっしり 223 ~ 70 むじんとう ( 無人島 ) 60 むじん ( 無人 ) 60 ~ 70 むじり ( 捩 ) 211 むしゃべつ ( 無差別 ) 45 255 64 索引 むにんとう ( 無人島 ) 61 ~ 66 ものがたり ( 言語 ) 25 やしよく 193 , 194 やしよく ( 夜食 ) 193 やしよく ( 夕飯 ) 194 ゆうげ 191 , 192 , 194 やらわ 177 , 178 , ゆうげ ( タ餉 ) ゆうげ ( 夕飯 ) ゆうげ ( タ餐 ) ゆうげ ( 夕食 ) ゆうげ ( 晩餐 ) ゆうげ ( 晩飯 ) ゆうげ ( タげ ) 191 191 191 191 192 192 192 ひるはん 173 , 174 , 181 ひるはん ( 午飯 ) 174 ひるはん ( 昼飯 ) 173 ひるめし 168 ~ 170 , ひるめし ( 昼飯 ) ひるめし ( 午飯 ) 169 ひるめし ( 午餐 ) ひるめし ( 昼餐 ) ひるめし ( 昼食 ) ひるめし ( 午餉 ) ひるめし ( 午食 ) ひるめし ( 中飯 ) 181 168 168 , 169 169 169 169 169 170 ひるめし ( 昼めし ) 170 びんたれ 223 ふぐれる 213 ゆうこはん ( タ御飯 ) 192 , 194 ゆうじき ( 夕食 ) 190 , 194 ゆうしよく ( 夕食 ) 190 , 194 ゆうせん ( タ饌・タ膳 ) ゆうはん 188 ~ 191 196 188 ゆうめし ( タ餉 ) 187 ゆうめし ( タ餐 ) 187 ゆうめし ( 夕食 ) 187 ゆうめし ( 夕飯 ) 187 ゆうめし 187 , 188 , 194 190 ゆうはん ( 晩餐 ) 189 ゆうはん ( タ餐 ) 189 ゆうはん ( 夕食 ) 189 ゆうはん ( 夕飯 ) 189 ( 4 )

2. 「のっぺら坊」と「てるてる坊主」 : 現代日本語の意外な事実

居丈高ーたかだかそんな程度の話 0 群集ー「ぐんしゅう」はメ工的な読み ? 4 「無人島」と「無人」 無人島ー「むじんとう」は少数派 ? 0 無人ー人かいても「ぶにん」とは ? 第二章明治語の森をさまよう 2 〈清濁を中心に〉 1 「青空」と「天国」刀 ー昔の「青空」は澄んでいた ①青空 0 天国ー悔い改めて近づくのは「てんこく」 2 堆いー「うすだかい」は雅語か乃 3 満足ー満足できない「まんそく」探し 第三章語形と漢字表記の多様性を見る 1 異形の多い言葉 ①あとすさりーあなたは「あとすさり」派か「あとじさり」派か 0 こんぐらかるーあなたは「こんぐらかる」派か「こんからかる」派か 0 2 漢字表記の多い言葉

3. 「のっぺら坊」と「てるてる坊主」 : 現代日本語の意外な事実

み この点については、今これ以上踏み込まないことにするか、ともかく明治期には、①クンジュ、 な 0 グンジュ、 3 グンシュ、④クンジュウ、 6 グンシュウ、⑥グンジュウの六種の読みが見られるこ 多 とがわかった。これは、先に漢音読み、呉音読みに分けて示した七種の読みのうち、連濁を生じな うい漢音読みのクンシュウ、クンシュを除いた五種と、漢音呉音のまじったグンシュウを加えたもの である。明治期の主な国語辞典十種を見渡すと、クンジュの見出しのあるもの六種、グンシュウの を 見出しのあるもの五種、グンジュも五種、クンジュウが一種となっていて、一つの辞書で二つの見 森 語出しを挙げているものか六種ある。実例で多く見られるクンジュ、グンシュウ、グンジュが立てら 町れているのは穏当なところであろう。この語の読みは明治期を通じて揺れており、グンシュウに固 章まったのは大正期以降だと考えられる 第 4 「無人島」と「無人」 無人島ー「むじんとう」は少数派 ? 人の住んでいない島をいう「無人島」は、現在だれもがムジントウと言って怪しまない。だから、 以前辞書の用例資料として『海底軍艦』に目を通したとき、次のような「無人島」は見すこしてし まった。

4. 「のっぺら坊」と「てるてる坊主」 : 現代日本語の意外な事実

のトウを除けば、はばこの順で移り変わってきたと見てよい。ただし、明治二、三十年代にはムニン なジマ、ムニントウ、ムジントウのどれもが使われており、これらが併用されていた。その中ではム 侈ニントウが最も普通だったといえよう。その後『辞林』でムジントウが主たる見出しになり、『こと ばの泉補遺』でムジントウを追加せざるを得なくなるなど、明治四十年以降にはムジントウが有 ま力になりつつあったことがうかがわれる を 大正期になると、ムジントウが主で、ムニントウは従という関係が、辞書の上ではっきりしてく 森 語る。しかし、他辞書に大きい影響をもっ『大日本国語辞典』や『大言海』がムニントウを主として 治 いたため、昭和になってもなかなかムニントウは消えることはなかった。多くの辞書がムジントウ 明 章だけを示すようになったのは昭和も五十年近くになってからである。実例でムジントウという確か 第な例を見つけることはたやすくはない漢字表記になっていると読みがわからないからだ。ルビの 付いた子どもの読み物や大衆文学をあさる必要があるだろう。 ②無人ー人がいても「ぶにん」とは ? 「無人島」の読みは、「島」をシマと読むかトウと読むかという問題を別にすれば、「無人」の読 みがどうであったかということになる。「無人」は中世にすでに例が見られるが、読みのはっきり した古い例としては『易林本節用集』 ( 一五九七 ) や『日葡辞書』 ( 一六〇三 5 〇四 ) にあるプニン

5. 「のっぺら坊」と「てるてる坊主」 : 現代日本語の意外な事実

これによれば、小笠原島は、昔、人のいない無人島だったのでプニントウと言われていたのを西洋 人が聞いて、プニンを訛ってポーニンとし、ポーニンアイランドと呼びなしたという。もしそうな ら古くにプニントウの実例がありそうなものだが、見つかっていない。辞書の見出しも『和漢雅俗 いろは辞典』にしか出ていないのがふしぎである ところで、『日本国語大辞典』 ( 第二版 ) で「むにんじま」の項を見ると、江戸時代初期の『好色 二代男』の例か引かれ、これは現在の小笠原島を指している。また、「むにんとう」の項に引かれ ている黙阿弥作の歌舞伎 ( 明治十九年初演 ) の例も同様である。辞書でも『ことばの泉』の「むに 人んじま」の項、『大辞典』の「むにんたう」の項に、小笠原島のこともいう旨の記述がある。これ らによって小笠原島はプニントウ、ムニンジマ、ムニントウなどと呼ばれていたことが知られる 固有名詞の「無人島」のことはそれくらいにして、話を普通名詞の「無人島」に戻すことにする 無先に挙げた辞書の見出し形の表によれば、「無人島」の読み方は、プニントウ、ムニンジマ、ム 4 ニントウ、ムジントウの順に生じてきたように見える。これまでに集まっている実例からもプニン 〇小笠原島は ( 略 ) 文祿二年信州深志 ( 松本 ) の城主小笠原貞頼が下田港から出帆してこの島を むにんとう 発見した頃は、鳥も通はぬ人も通はぬ無人島であった。古風な西洋人が今でもどうかすると小 笠原島の事をポーニン・アイランドと呼びなすのは無人島をプニントウと読んだのの訛である ( 矢田挿雲『江戸から東京へ』八・九九、大正ロ年 ) むにんとう

6. 「のっぺら坊」と「てるてる坊主」 : 現代日本語の意外な事実

〇海賊や、破船や、無人島に漂泊したなどの、得も云はれぬ面白い話しを聞かせました ( 若松賤硯 子訳『小公子』前・四、明治年 ) 〇チェイアマン島は従来一同の信じたりし如き孤島にはあらすして近く其東方に大陸若くは群島 むにんたう を有する所の一無人島なり ( 森田思軒訳『十五少年』一三、明治四年 ) ま〇無人島でない事はその山よりも高い空で雲雀が啼てゐるのが微かに聞えるのでわかる ( 国木田 独歩『忘れえぬ人々』、明治引年 ) むにんとう 語〇唯た海鶸の群飛して頻に船の前後を環り翔る外は一物の目を留むへきなく真個の無人島なり ( 矢野龍渓『訂正浮城物語』六、明治年 ) 章〇一言すれば私は書物で読むだ通り誂へ向きに無人島へ漂流したのであります ( 佐々木邦訳『続 いたつら小イ日言』、明治年 ) むにんたう 〇諸君 ! 彼方に見えるのが、吾等が此度の目的地である所の無人島です ( 小川未明『赤い船』 青帽探険隊・三、明治年 ) 右の七例と、はじめに挙げた『開化間答』を加え、手もとにあるのは八例で、明治初期から末期に 及んでいる。 これに比べると、ムジントウの例は少ない。『日本国語大辞典』 ( 第二版 ) に引いてある例は左の 二つである。 むにんたう むにんとう むにんとう

7. 「のっぺら坊」と「てるてる坊主」 : 現代日本語の意外な事実

〇此処は印度洋もズット南方に偏した無人島で ( 押川春浪『海底軍艦』一二、明治年 ) ところが、その後、別の資料を見ていてはっとさせられた。それは左のような例である むにんたう 〇もし足下が唐太か魯西亜の果なる無人島にてもお引移りなされなば ( 小川為治『開化問答』一 上、明治 8 年 ) ここには「むにんたう」という振り仮名が付いている。考えてみれば「無」の呉音はム、漢音はプ、 「人」の呉音はニン、漢音はジンだから、呉音で揃えればムニン、漢音で揃えればプジンとなる 従って、ムニントウと読まれるのは理屈からみて当然であり、呉音と漢音の結びついたムジントウ の方が不自然な読みだとも言えよう。ムニントウを見つけてからは、「無人島」に特に注意するよ 人うになった。その結果、明治時代はムジントウよりもムニントウの方が思いのはか多く使われてい ることがわかってきた。 無〇喉の喝きに不図眼をさませば酷くも道也無人島の王様なり ( 幸田露伴『寝耳鉄砲』一一、明治 年 ) むしんとう むにんとう

8. 「のっぺら坊」と「てるてる坊主」 : 現代日本語の意外な事実

〇セルカークはジュアン、ファーナンテスなる無人島に独棲し ( 内田魯庵『落葉』、明治為年、『文 芸小品』所収 ) むしんたう 〇ただ一人、無人島の荒磯に住んで居たらどうだらう ( 国木田独歩『酒中日記』五月十一日、明 治年、『運命』所収 ) 右のはか、はじめに挙げた『海底軍艦』の例を含め、今のところ三例しか見つかっていない。『海 底軍艦』の例は、数少ないムジントウの一例だから見落としてはいけないものだったことになる。 明治大正期の国語辞典を見ると、「無人島」を見出しとして立てているものはそう多くない カラ見出し 主見出し 辞書名 ぶにんたう ( 明治年 ) ①和漢雅俗いろは辞典 ( 明治年 ) むにんじま 人②日本大辞林 ( 明治年 ) むにんじま ③ことばの泉 A 」 ( 明治和年 ) ④辞林 島 無⑤大増訂ことばの泉補遺 ( 明治年 ) ( 明治年 ) むにんたう 4 ⑥大辞典 むじんたう むじんたう むにんたう むにんたう むじんたう むにんじま

9. 「のっぺら坊」と「てるてる坊主」 : 現代日本語の意外な事実

むじんたう ( 大正 3 年 ) ⑦辞海 ( 大正 458 年 ) むにんたう ⑧大日本国語辞典 様 多 むじんとう むにんとう ( 大正 6 年 ) ⑨びき日本辞典 むじんとう むにんとう ⑩ローマ字びき実用国語字典 ( 大正 8 年 ) よ 土 6 ( 大正年 ) むじんとうむにんとう ⑩広辞林 を 森 語右の表で、上の二段が説明付きの見出し形、最下段は別項を参照させるいわゆるカラ見出し形であ 町る。このうち、今まで触れなかったムニンジマという語形の例としては、 章 むにんしま 第〇某大洋の無人島に到り余の平生教育したる志十を集めて共に「ノーチラス」を製造し ( 大平三 次訳『海底旅行』上・七、明治レ年 ) むにんじま 〇皆さん、お安心なせヱ、無人島ヂャアありません : : : 向ふに点燈が見えますから、彼処へ行ッ て聞けば何てへ国だか分ります ( 三遊亭金馬『佃島』、明治年 ) 右のように二つ見つかっている。また、プニントウの明治期の例は見つけていないが、次のような 例を拾うことかできた

10. 「のっぺら坊」と「てるてる坊主」 : 現代日本語の意外な事実

の〇譬ば男女一群の人数ありて或る無人の土地を見出しこれに移住する事あれば ( 小川為治『開化 間答』二・上、明治 8 年 ) 様 多 〇人此慾ありて壙漠無人の境を開拓し、竟に変じて繁花輻輳の都会と成るを致す ( 宮崎柳条『造 化妙々奇談』二 ・三、明治年 ) よ ま〇幸ひにして陸に達したり、然れども是れ一個の無人の野なるに似たり ( 森田思軒訳『十五少年』 を 三、明治四年 ) 森 語〇カンサスの牧野、ミゾリ、イリノイスの玉蜀黍畠の景色は、何処にか云ひ難い荒蓼、無人の気 町味があって ( 永井荷風『あめりか物語』船と車、明治年 ) 章 第ムニンは右のはかにもまだ多くの例を示すことかできる。この事実は、明治期にムニントウか普通 に使われていたことと通じるものと一言えよう。これに対してムジンは例に乏しい むしん 〇先輩の人は国に帰る、塾中無人にて遂に私が塾長になった ( 福沢諭吉『福翁自伝』大阪修業、 明治年 ) 〇森々として死せるが如き無人の深夜 ( 木下尚江『火の柱』二四・三、明治聟年 ) 〇高柳君は無人の境に一人坊っちで佇んでゐる ( 夏目漱石『野分』四、明治和年 ) むしん むしん