土は何からできているか 写真 6 曲管地中温度計 っっ ") 「 0 「こっ ") つ」っ」っなっっっ乙っ乙 地面 地君 O 10cm 20cm 30cm 24 2 4 6 8 10 12 141618 20 22 24 時 h 図 16 地温日変化 ( 土壌物理性測定法ー神戸による , 養賢堂 ) 49
はかるシリーズ発刊にあたって 「紫陽花が土の性質によって、その色を変化させるのは、何故だろうか ? 」 「台風の進路を予測できるのは、何故だろうか ? 」 私たちの身の回りにある物や現象には、当り前と思われている事柄でも、 そこには意外な事実や「なるほど / 」と感心させられることがあります。 しかし、これらの事実について、私たちは、何気なく通りすきてしまうこ とが多いようです。 このシリーズは、こうした身近な物や現象を「はかる ( 計測 ) 」という手段 によって、その秘密の扉をあけていこうとする試みです。 「はかる ( 計測 ) 」ということが、私たちにとって、いかに身近な存在てあり、 かっ、貴重な手段であるかを知っていただくため、「はかる」ことのいろいろ な効用を数多く拾い集めてみました。
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えて、数千万になったカビの塊で す。カビはさまざまな色をしてい ます。抗生物質発見の発端となっ ニたペニシリウム属のカビは緑色で 糸状菌は細菌や放線菌ととも 師に、土中の微生物の中で最も重要 し真 取写です。糸状に発育するのでこの名 採鏡 一レ→ら微があります。その菌糸は簡単なも / 攣のからたくさんの側枝をもつもの まであり、大きさも、成長すると 写キノコのように目に見えるものか ら、顕微鏡でしか見えない酵母菌 にいたるまでいろいろです。そし て、土中で有機物を分解する力はあらゆる微生物中最も強く、糖類やタンパク質だけでなくセル ロース、ゴム質、リグニンなども分解しますので土中での有機物分解の担い手です。土に入った 有機物はまず糸状菌が犯し、その次に細菌がこれに代わるといわれています。
団粒は単粒がいくつかずつ接着されて、塊になったものです。団粒の出来る仕組みは複雑ですが、 新鮮な有機物が土中で分解する時に出来る物質や微生物の分泌物質に土の粒子を接着する作用を もつものがあると言われています。団粒と団粒の間に隙間ができ、植物の生育に役立っ水や空気 の出入りがスムースにできます。このことに付いては、後で詳しく述べます。 団粒構造より大きなものを、大構造と呼び、さらに次のように分けます。 板状構造 割れ目は水平にしかできず、これをこわすと板状の塊となります。この構造は植物根が入りに くくなります。 柱状構造 垂直方向に割れ目ができ、柱状に割れます。この割れ目に沿って根が伸びたり、水が排出され たりします。 塊状構造 水平と垂直の割れ目が同じ程度に出来ているもので、その大きさは、直径十センチメートルぐ らいまでです。
た。しかしその種類や品質が多様化してさまざまな問題も起きているということで、国で原料、 用途、施用方法の表示を義務づけるようになりました。 有機物の施用が大切だといっても以上のように色々の問題があります。土から搾取したものは、 環境保全に留意しながらなるべく元に戻し、有機物と化学肥料を上手に組み合わせた栽培体系を 作らなければなりません。 寺田寅彦と酸性土壌 本文に説明した大工原による土壌酸度算出のための計算式は、かなり複雑な等比級 数的な取扱がなされています。それは大工原の論文の謝辞から、物理学者としてまた 随筆家としても有名な寺田寅彦の協力があったと推察されています。 寺田寅彦が稲妻と稲穂の生育の関係を調べたことはかなり有名ですが、この調査研 究は、当時東京西ヶ原にあった農事試験場から委託されて、凍霜害や煙害などの試験 の一環として行われたもののようで、その際、大工原との接触があったものと想像さ れています。 ( 吉田「酸性土壌とその農業利用 . による ) 104
れると、作物によって窒素やカリウムが吸収され、土の中にはその相手の硫酸イオンや塩素イオ ンが残されます。これが酸性の原因となります。 第二は窒素肥料の硫安中のアンモニアイオンは、土中の微生物によって酸性を示す原因となる 硝酸イオンに変えられます。 第三にこれは二次的ですが、肥料をやることによって、作物の生育が旺盛になったり、カリウ ムやカルシウムの吸収が多くなるので、第一と同じように、酸性を示す原因となるイオンが土中 に残ることになります。 酸性土壌と作物の生育 酸性土壌では作物が良く育ちません。これには次のような理由があります。 ①酸性そのものの作用 作物細胞のタンパク質は、酸性になると変化します。牛乳に酸を加えると固まるのと同じ現象 です。 ②有害物質が溶け出ることによる作用 植物に有害な物質が溶けてきます。その代表はアルミニウムですが、これは直接根に害を与え るだけでなく、間接的にも土中のリン酸と結びつき、作物がリン酸を利用できない形に変えてし まう恐れもあります。 ③必要な成分の不足
いなまっかっこ 稲松勝子 1931 年 1951 年 1952 年 1974 年 1971 年 福岡市に生まれる . 東京女子薬学専門学校卒業 . 農林省蚕糸試験場土壌研究室勤務 . 同研究室室長 . 現在に至る . 農学博士 . 同年より 1 年間 , フランス パスツール研究所へ土壌有機物研究の ため留学 . 土をはかる 1987 年 12 月 15 日 第 1 版第 1 刷発行 松勝子 著者 発行者 発行所 印刷所 稲 本木 五郎 日本規格協会 定価 980 円 権利者との 協定により 検印省略 財団法人 9107 東京都港区赤坂 4 丁目 1 ー 24 振替東京 6 ー 195146 電話 ( 03 ) 583 ー 8001 三美印刷株式会社 ⑥ Katsuk 0 lnamatsu, 1987 I S B N 4 ー 5 4 2-91005 ー 2 C 50 5 0 \ 98 0 E 0 414 2 9
S 方を粗孔隙、 / さい方を毛管孔隙と呼びます。二つ がの間にははっきりした境界は有りませんが、粗孔隙 月アすは空気や水が自由に動くことができるのに対し、毛 算管孔隙では、空気の動きは緩慢で、水の動きも非常 ら にゆるやかです。植物の根はこの中の水を利用する 4 た曲ことができます。雨が降ると水は粗孔隙に沿ってし 8 T 緩みこみ、毛管孔隙に入っていき保持されますが、粗 量孔隙の水は下へ流れてしまいます。ある程度水はけ 量 要所の良いことは、植物にとって好ましいことですが、 所灰 8 灰石良すぎると水分不足にかかりやすくなります。 幻したがって、ある程度水を保持することも必要に 図 なります。これには毛管孔隙の量や腐植、粘土の量 と質が係わってきます。 このような水の移動にはすでに一部は触れましたが、次のようなものがあります。 ①重力による移動 重力によって下に流れるもので、土の粒子の荒いすきま ( 粗孔隙 ) が多いほど大きくなります。 ②毛管力による移動 0.5 g / 100 g