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検索対象: UNIX MAGAZINE 1990年8月号
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1. UNIX MAGAZINE 1990年8月号

90 年代の技術動向 from UNIX REVIEW 速さが重要なポイントです。現段階では磁気記憶装置に比 べて効率面で遅れをとっていますが、この弱点は克服でき ないものではありません。 グラフィックスも、格納以上に鍵となる技術の 1 つで す。改善すべき点があるとすれば、より優れたビジュアル 環境でしよう。 90 年代には、 3D が不可欠になります。 れをもっていないべンダーは、その 1 歩を踏み出せないの です。ューサーは、コンピュータで物体を表現するとき、 実在の物体と同様に見えるように求めるものです。この点 では、ユーサーは寸に譲らないと思います。アルファベ ットと数字が表示されるだけのディスプレイは徐々に使わ れなくなってきています一一大企業では、巨大なデータベ ースの更新の必要が生じたとき、あるいはアプリケーショ ンが効率的に変更できない場合に使われることがあるかも しれません。しかし、実際に何が起きたのかという点に留 意するならば、べンダーは物体を実世界のそれと同様に表 示できるようにすべきでしよう。 然なインターフェイス Review : それにはかなりの処理能力が必要ですね。 Donofrio : たしかに速度はきわめて重要です。パフォーマ ンスこそ、私たちがつねに追い求めているものです。ある 程度のレベルまでいっても、さらにその上を求めていくで しよう。結局、パフォーマンスとは、書けるといえば手書 き文字を認識できる、話せるといえは音声を認識できる、 触れるといえば触覚を認識できる一一そのようなコンピュ ータに対応した自然なインターフェイスなのです。これを 実現するには、リアルタイムで機械と対話できるだけの速 度や、機能などを処理する能力が必要になります。結局、 私がこれまで述べてきたサプシステムの開発は、より高速 なパフォーマンスを前提としたものになるでしよう。 Review : 将来、平均的なユーサーがその種のシステムと対 話しながら感しる快適さや興味について考えていらっし やることがよく分かりました。 Donofrio : 私たちは、将来ますますコンピュータに関する 知識をもつようになります。しかし、それだけにかえって、 使いにくいシステムには孑財曼できなくなっていくでしよう。 コンピュータについての知識は現代でピークに達し、今後 の世代はコンピュータの内部の働きをさほど知る必要はな くなると私はみています。次世代の人びとはコンピュータ 66 についての知識をもつ必要はないーーっまり、操作が簡単 になるのでユーサー自身の仕事に集中できるようになる そのことをシステムペンダーは保証すべきでしよう。 もちろん、今そうしようと思っても制約がありますが、 私たちはそれを達成すべく懸命に作業を続けています。お そらく、コンピュータのある種の知識は一定程度は必要で、 完全になくなってしまうことはないと思います。しかし、 だからといって将来にわたってすべての人にコンピュータ 特有の知識を教え続ける必要はないはすです。べンダーに よって、コンピュータの内部で何が起こっているかをユー ザーが知らなくてもよいようになりつつあるからです。 Review: 開発中のサプシステムについて話されたとき、ソ フトウェアについても触れましたね。 Donofrio : 私がこれまでに挙げたものとは違って、ソフト ウェアの場合は技術の生産性が向上しても利益を得られま せん一一一規模の経済は、サイズと新しい材料に依拠するも のですからね。むしろ、人間の問題のほうが大きいと思い ます。再利用が可能で移植しやすいコードを書けるように、 皆がコンピュータ支援のソフトウェア開発技術を使い始め れば本当にいいのですが・・・ この業界では、互いにたく さんのコードを売買したりライセンスの供与・をおこなって います。そんなことより、プラットフォームを作ってよい 仕事をし、一部を標準として受け入れていくべきです。作 り直すのではなく、価値を加えていくのです。 ソフトウェア開発会社にとっては、大学との関係も重要 になってきます。学校を出て、世界に革命を起こしたがっ ている才能あるコンピュータ・サイエンス系の学生たちが います。しかし、彼らにも危険な面があります。このよう な学生の多くは、古いコードをもってきてそれにパッチを あてるよりは最初からやり直したがるものです。コードの 修正作業など、たしかにあまり面白いことではありません からね。彼らは、従来のアプリケーションにとって代わる ものや次世代のすごいオペレーティング・システムなど、 何か有名になるようなことをやりたがっています。 ソフトウェア開発は興味深い段階に入りつつあります。 パラダイムの転換があるかどうか、はっきりとは分かりま せんが、たぶんあるでしよう。しかし、生産性向上のため のツールの作成に関するかぎり、ソフトウェアは集まって きました。いつまでも不器用な職人の子どものままではい けないのです。ます、ソフトウェア開発自体に無駄がない かどうかをチェックすることから始めなければなりません。 UNIX MAGAZINE 1990.8

2. UNIX MAGAZINE 1990年8月号

特集フリーソフトウェアでグレードアップ ◆ top しようとするプログラムが絶対にないとはいえません。そ また、コンノヾイル中にシステムのファイルに、、悪さ〃を にもサプディレクトリを作成したうえで作業しましよう。 れています。インストールするときは、混乱を避けるため 一般に、フリーソフトウェアは多数のファイルに分割さ インストール れらのファイルをよく読んでください。 なっています。フリーソフトウェアを入手したら、ますこ *Read. me" 、、 INSTALL" * . doc 〃などのファイル名に ドキュメントが付いています。これらは、や コンパイルやインストールの手順、使用方法などを書いた たいていのフリーソフトウェアには、プログラムの概要、 README ファイル ファイル構成 マシンでも同し工デイタが使えるようになります。 というわけにはいきません。これらによって、どの UNIX UNIX もありますし、すべてのシステムのエデイタが同し カ甘当共されています。しかし、まだまだ日本語が使えない テムが日本語化され、日本語を使えるⅵや独自のエデイタ ような日にもありましたが、最近では多くの UNIX シス キストエデイタです。 UNIX 上で日本語を使うことカ儚の kemacs 、 Ng 、 jstevie は、いすれも日本語が使えるテ ◆ kemacs/Ng/jstevie kefile を書く手間が省けてたいへん便利です。 関係を自動的に判断してくれるので、自分で ( 複雑な ) Ma - あるファイルから MakefiIe を作ります。ファイルの依存 で書かなければなりません。 mkmf は、ディレクトリ中に ールです。しかし、これを使うためには MakefiIe を自分 UNIX におけるプログラム開発では、 make は必須のツ ◆ mkmf 威力を発揮します。 瞬の状態を見逃すことになります。こんなときには t 叩が うのは面倒なうえ、コマンドの実行から次の実行までの一 プロセスの状態を監視したい場合、 ps や sps を繰り返し使 top は、 sps のピジュアル版です。一定時間内に連続して 114 こで、コンパイルは一般ューサーでおこない、スーパーユ ーサー (root) になっての作業は、、 make install" など、 必要最小限にとどめたほうが無難です。 通常、作成したコマンドや実行時に必要なファイル、オ ンライン・マニュアルなどのインストール先は、配布され た MakefiIe などに規定値が設定してあります。なかに は、その位置をコマンド中にもっているものもありますか ら、必要があればコンパイルする前に変更するのがよいで しよう。 ファイルの中身やコマンドの出力などが 1 画面に表示し きれないはど大きい場合、すこしすっ表示させながら見て いくことが多いものです。 . cshrc などの環境設定ファイル、 プログラムのソースやヘッダ、 Makefile などの内容を確 訒したり、多数のファイルがあるディレクトリで ls ー 1 を ロ・じ、 使うときなどです。 このようなケースで使うのが、、ページャ (pager)" です。 UNIX には、標準で more(BSD) や pg(System V ) が用 意されています。 ss も同様のページャ・プログラムです が、機能が豊富で使いやすいことから、現在のところもっ とも強力といえるでしよう。 less がほかのページャに比べて優れている点は、ファイ ルを自由にスクロールしたり検索ができるなど、多機能で 使いやすいことです。 4.2BSD の more は、スクロールや 検索が末尾方向にしかできす、先頭に戻ることはできませ んでした。 4.3BSD になってから先頭方向へも画面単位で スクロールできるようになりましたが、検索はできません。 また、 pg では両方向への移動・検索が可能ですが、機能や 操竹れは不十分です。 less をいったん手にすると、 more や pg は使いたくなくなるほどです。 仕事柄、私も各種のマシンを使う機会が多いのですが、 新しいマシンを使用するときは最初に less をインストー ルします。まだ持っていない人は、 less をインストールし てより↑な UNIX Life をお楽しみください。 インストール less には、 USENET の comp. sources. umx で配布さ れたオリジナルのバージョンと、これをさまざまな人が日 less UNIX MAGAZINE 1990.8

3. UNIX MAGAZINE 1990年8月号

ネットワー代のワーテーション管理 lnternetworking の概要 西村 UNIX システムは通信プロトコルとして TCP/IP を、 通信路メディアとして Ethernet を取り込むことによって、 分散処理環境の主要コンポーネントーーーすなわちワークス テーションとして開花しました。今日、ワークステーショ ンのあるところにはかならすといってよいほど LAN が 敷設されています。つまりワークステーションの普及とは、 同時に LAN の普及でもあったわけです。 計算機ネットワークは構築された時点からとめどない 増殖を始め、規模の拡大にともなって複雑になり、いすれ は複数の LAN の集合体に発展します。このような集合体 をインターネット (internet) といいます。そこで重要にな るのが、たんなる部局単位の小規模 LAN を大学キャンパ ス全体、あるいは会社組織全体をカバーするような広域な ネットワークへと発展させるネットワーク相互接続技術で す。ここでは、中堋莫以ーヒの TCP/IP 計算機ネットワーク の構築を中心に、ネットワークの相互接続方法について説 明します。 広域接続とインターフェイス 距離の離れたいくつかの LAN を接続する必要が生し たとしましよう。その場合、図 1 に示すようなさまざまな 図ー TCP/IP ネットワークによる遠隔接続 ワークステーション ターミナルサーバー シリアル回線 ワークステーション ターミナルサ→← アナログ尊用回線 モデム リモートプリッジ ( ワークステーション ) 高速デジタル専用回線 多刺ヒ装置 34 接続形態が考えられます。 TCP/IP ネットワーク Dä隔接続 スに接続するには向きません。しかし、メーカーによって インターフェイスしか備えていないため、広域通信サーピ につながります。一方、ワークステーションは通常 RS232 考えて設計されていますから、適切な組合せを選べば簡単 リモートプリッジやルータは広域通信サーピスの利用を もありますから注意してください ( 表 1 参照 ) 。 同期 / 同期 ) の違いによっては、まったく利用不可能なもの は少数で、コネクタの形状や電気的な結線、伝送方式 ( 調歩 組合せのうち、ワークステーションに直孑妾続できるもの したがって、世に存在するサービス / インターフェイスの でも ( 本当に ) 数えきれません。 術の進歩も絡んでいますから、規格化されているものだけ にさまざまな不頁があります。そのうえ歴史的な事情や技 重視するか、それとも回線効率を重視するかによってしつ ーピスで使われているインターフェイスには、高速伝送を の世界ではきわめてマイナーであることです。広域通信サ ターフェイスーー EIA 規格 RS232 は、広域通信サービス ろ慣れ親しんでいるワークステーションや端末の標準イン さて、遠隔接続に関してます注意してはしいのは、日ご 通信会社の広域通信サービスを利用することになります。 あるでしよう。しかし、もっと離れている場合には、電話 / など既存のケープリング・システムを転用できるケースも ら、自分で配線できるかもしれません。また、内線電話網 LAN 間の距離が同し、あるいは隣合せの建物ていどな コネクタの形状 対応インターフェイス 25pin. 37pin: 15pin: 34pin: RS232 ( V. 24 ) RS449 、 RS442 、 Ethernet V. 35 RS423 UNIX MAGAZINE 1990.8

4. UNIX MAGAZINE 1990年8月号

ネットワーク時代のワー似テーション管理 しくないか、どこかで極立に転送時間がかかっていないか など、ヘッダから得られる情報はいろいろあります。ー殳 利用者にとっては邪魔なだけのヘッダですが、管理者たる ものならときどきへッダの情報を眺めて状況を把握してお くことも必要です。 システムの無事をたしかめる トラブルの発生だけではなく、トラブルが発生して、、い ことを確認するのも重要です。管理しているシステ ムからは、メールシステムの状況を知らせるメールを定期 的に送るようにしましよう。トラブルはめったには起きな いので、はとんどの報告は無駄なように思えるかもしれま せん。しかし、ヾ便りがあるのはよい便りクということで、 メールが送られてくるだけでもそのシステムからメールが 正しく発信できているらしいことが分かります。 しつはこれが重要なことで、筆者のところでも先日次の ような事故が起きました。 デーモンモードで動作している sendmail が、あるとき core dump してしまいました。以来、そのシステムからの メールは届くものの、そのシステムに SMTP で送られる べきメールが滞ってしまったのです。定期情報は送られて くるものですから、のんきなポストマスター氏は、、なんだ かメールが少ないようだけど、まあいいやクと判断してし まいました。結局、利用者から孑商されるまでの数日間は そのままの状態だったのです。発見後、ポストマスター氏 が多くの利用者から罵声を浴びせられたことはいうまでも ありません。こういう失敗をしないためにも、かならす定 期的なチェックをメールで送るようにしましよう。 さて、定期的に調べることのできる代表的なものとして、 mqueue ディレクトリ、 syslog ファイル、 sendmail. st フ ァイルの 3 つが挙げられます。 1 ) mquque ディレクトリ 通常は、 /usr/spool/mqueue がこのディレクトリにあ たります。 sendmail は、いったんこのディレクトリにメールのキ ーを貯めていきます。たいていの場合はすぐにメールを 送れるので、このキューファイルは消去されます。しかし、 SMTP での相手ホストとの接続に失敗したときなどは、 このディレクトリにキューが溜ります。その状態は ma ⅱ q 28 コマンド ( あるいは /usr/lib/sendmail -bp) で確認でき ます。長期にわたってキューに残っているメールは調査が 必要です。 2 ) syslog ファイル /usr/spool/mqueue/syslog や /var/log/syslog がこ れにあたります。 個々のメールについて、発信者、宛先、サイズ、状態な どが記録されています。通常は、 syslog デーモンによって 作成・更新されます。メールの利用状況を集計するために 使われることが多いようです。 3 ) sendmail.st ファイル /usr/lib/sendmail. st や /etc/sendmail. st がこれにあ たります。 sendmail が処理したメールの統計情報が記録されてい ます。通常は、作成されないことのほうが多いようです。 このファイルを見るためのコマンドとして mailstats が ありますが、標準では提供されていないので sendmail の ソースに付属しているものをコンパイルして使います。 トラブルへの対処 ネットワーク環境が複雑でなければ、たいていのトラブ ルの原因は sendmail. cf や aliases の設定がほかのシス テムと矛盾していることにあります。したがって、その矛 盾を是正するだけで簡単に解決できます。 しかし、外部とのゲートウェイが複数になったり、ほか の組織とインターネット接続をするなどネットワーク環 境が複雑になると、このような対処方法ではトラブルを解 消できなくなります。ほかの組織のポストマスターとの協 力も必要でしよう。これらの複雑な状況に対処するには、 sendmail やメールシステム全般のことにもっと詳しくな るか、これらに詳しい人に相談できるようにしておくこと が必要です。 利用者からの問合せ メールが活発に使われるようになればなるはど、、、〇〇大 学の△△先生のメールアドレスを知りたいんだけれど〃な どという内線電話がかかってくるようになります。なかに は、ヾメールを出したが、返事がこない・ ・〃という人もあ ります ( もっとも、こちら側のシステムのトラブルによるこ ともあるので、こういう情報はそれなりにありがたいので UNIX MAGAZINE 1990.8

5. UNIX MAGAZINE 1990年8月号

Daemons and Dragons SC Life with IJNIX LJN Ⅸを愛するすべての人に ドン・ライプサンティ・レスラ共著坂本文監訳福夋博訳定価 3 , 円 ( 送料円 ) だれも知らなかった IJN Ⅸ魅力の世界 朝、ーツるすべての久に 0Life 、 vith UNIX UNIX の歴史的背景や、社会動向とともに、 UN Ⅸの技術面や市場面、今後の展望など 式 を幅広く解説。また UN Ⅸ人名事典、アング ラ情報、名言などの貴重なデータや一風変 第 わった情報が満載されています。 UN Ⅸュー ザーに新しい視野を提供する好読物て、す。 プログラミング OS / 2 1 カーネル・プログラミング編 レイ・ダンカン著佐藤和彦監修福崎俊博訳定価 4.800 円 ( 送料 300 円 ) プロクラマー待望の総合解説書 OS / 2 発売からはや 2 年。 Ver. 1.2 / 2.0 のリリ ース等もあり、日本ての普及も時間の問題て、 す。本書は、特に MS - D()S レベルの知識の 上に立ち、段階的にやさしく OS / 2 を解説しま す。基礎から応用まて : OS / 2 プログラミング の必須事項を網羅。 えるようになったが、それは NSF(National Science Foundation) の地域ネットワーク (regional network) によるところが大きい。米国内では、全国をいくつかの地 域に分割し、それぞれの方式で lnternet と接続するよう になっている。遠隔地のコンピュータとのあいだに直接コ ネクションを張ったり ( パプリックなファイルの検索な ど ) 、秒単位でメールを高速転送しなければならなくなった としたら、 lnternet と接続したくなるだろう。 lnternet との物理的な接続にかぎっていえば、必要な手 続きはネットワークのユーザー・コミュニティに正式に参 加するだけでよい。むしろ、ネームサーバーの正しい設定、 NIC (Network lnformation Center) からの正式認可の 取得、自組織の LAN と lnternet との協調動作の確立な どのはうか難しい作業である。世界中に散在している何千 ものホストの名前領域を ( 分散 ) 管理しなけれはならない ことを考えれば、これがどれほど面倒であるか分かるであ しかし、いったん接続に成功すればメールやニュースを 利用できるはかりでなく、 lnternet 上のファイル (X ウィ ンドウ関係のソフトウェアなど ) に高速アクセスできるよ うになる。 DECnet や IBM のサイトなど、異なる世界観をもつネ ットワークと通信するのはいささか面倒である。 TCP/IP 以外の世界とのあいだでデータ転送をおこないたければ、 必要なハードウェアやソフトウェアについて個々のシステ X Window ハンドブック ムのべンタ、一に問い合わせなければならない。そのコスト オリバージョーンズ著西村亨監修三浦明美、ドキュメントシステム訳定価 4 , 繝円 ( 送料 300 円 ) や性能はさまざまである。 X WirOw Syst 師の設計思想からプログラミンクまでを詳説 本書は、 X の設計思想やウインドウシステムの動作 、原理などの基礎理論を解説し、次にウインドウの作 UNIX は、 LAN と WAN いすれを問わす、通信のため 成、移動、描画、削除、キーボ、一ドやマウスの取扱 の豊富なネットワーク機能を備えている。続されている い、その他プロクラミングに必要な知識やアドバイス 世界〃への仲間入りは、 UUNET に電話をかけたり、近隣 を細やかに解説しています。 Xlib のマニュアイは得 、一。ーられない情報が満載。 R4 の情報も追加。 の lnternet のサイトを見つけるのと同様、簡単なことで テック 日本語 TEX テクニカルブック I ある。いったん接続すれば UNIX コミュニティとの迅速 な通信が可能になり、システム関連製品やさまざまな問題 アスキー出版技術部責任編集定価 2.200 円 ( 送料 300 円 ) 待望の日本語 TEX 技術解説書 についてのニュース、お知らせを読んだり、自社で利用す 数々の優れた特徴を持っ文書処理系 TEX 。 るための PDS を入手できるようになる。 本書は、この TEX の日本語化に取り組んて いるアスキーが発売する、初の本格的な日本 語 TEX の技術解説書てすフォント拡張やデ 「 UNIX and Wide-Area Networkingj バイスドライバ、写研の写植を使った事例、さら UNIX REVIEW 1989 年 10 月号より に日本語 TEX の将来まてを詳しく解説しま ・表示価格はすべて税込みです。・ MS - DOS は米国マイクロソフト社の商標です。 〒 7-24 東京都港区南青山 6 ーⅡョスリーエフ南青山ビル 株アスキー書籍 / 雑誌営業部 TEL ( 03 ) 486 一円 77 プログラミング OS / 2 Ⅱ カーネル AP ー編 レイ・ダンカン著佐藤和彦監修山田伸一郎訳定価 3.500 円 ( 送料 300 円 ) プログラマー必携のリファレンス OS / 2 カーネルプログラミングに必須なリファ レンスと資科を網羅。 OS / 2 自身に付属してい るリファレンスマニュアルからは読みとれない 実践的な情報も随所に盛り込まれ、既刊の カーネル・プログラミング編と併読することて、 より理解て、きます。 町テクニな烈 株式会社アスキー 87 UNIX MAGAZINE 1990.8

6. UNIX MAGAZINE 1990年8月号

さもないと、より複雑なソフトウェア製品の開発にますま す時間がかかるようになってしまいます。私たちにはそん な余裕はありません。 、、こうしたこと〃が制限要素となるでしよう こで 挙げた技術がすべてそうだというわけではありませんが、 ソフトウェアを作れないのなら、できるところからやって いかねばなりません。ソフトウェア開発が現在より停滞し てしまったら、 90 年代の 10 年間はとても不快なものにな ってしまいます。 64Mbit のチップ、 64bit のマイクロプロ セッサ、あるいは光学的な記憶装置ではなく、オペレーテ イング・システムとアプリケーションのレベルでソフトウ ェアを一緒にできるかどうか この 10 年間の成否はそ れにかかっているのです。これがうまくいけは、システム 全体がきちんと働き、十分な機能を備えたものになると田 じ、 います。 Review : コンピューティングの進歩という点について、何 かほかの次元で考えられることはあるでしようか。 Donofrio : 通信が重要でしようね。私は、この分野が鍵を握 るようなことが起きると考えています。ます、ポードをめ ぐる技術が進歩するでしよう。今後 10 年間で、ネットワー クのバンド幅をかなり広げなくてはなりません。データの バンド幅カ昿がれは、通信の進歩には限界がなくなります。 ネットワークは情報をより早く伝え、より多くの機械を接 続する力をもっているからです。いすれ画像やビデオを簡 単に伝送できるようになりますし、音声とデータのより高 度な統合も可能です。そうなれば、データがどこにあろう と誰でもオンラインで瞬時にアクセスできるようになりま す。 Review : 今後の数年間で、 UNIX はオペレーティング・シ ステムとしてどのように進化するのでしようか。 2000 年に なっても、、 UNIX" と呼ばれるものがあるでしようか。 Donofrio : 2000 年には、ユーサーが、、 UNIX" と呼はれる オペレーティング・システムがあるかどうかさえも知る必 要がなくなれはいいと願っています。表面のインターフェ イスの下での細かな作業カ坏要になるとか、人びとがたく さん働かなくてもすむようになるという意味ではありませ ん。また、オペレーティング・システムの重要性をおとし めているつもりもありません。簡単に使えて品質の高いマ えない OS UNIX MAGAZINE 1990.7 シンや装置ーーユーザーが生活のなかに取り込み、使うの が楽しくなるようなもの一一一を作るには、開発者はここで 述べたような技術の研究や製品化だけではなく、オペレー ティング・システムの複雑な作業を見えないようにする仕 組みを作ることに集中しなければなりません。 コンピュータ・システムのはかの要素と同様に UNIX も変化していくでしよう。しかし、すこし前に遡って本当 に必要なのは何かと考えて、、 UNIX か OS/2 か DOS か OS / 400 か〃と自問したら、そのいすれでもないと思ったに ちがいありません。重要なのは、マシン上で動くアプリケ ーションなのです。マシンを買うのは便利だから一一つま り、解決法を買うことにほかなりません。 Review : 業界自体は全体としてうまく移行しているよう にみえますが、その中心が地理的に一一米国の外に移動し ていくと思われますか ? ほかでも同しですが、人 Donofrio : このビジネスでは びとが求めていることに応えていかねばなりません。つま り、情報処理機械を知識機械に変えていく、知識を簡単に 入手できるようにしていく、そういった点につねに気をつ けていなけれはならないのです。このことを念頭におき、 技術だけに夢中になることなく ( 技術を見失わす、しかし心 を奪われすに ) 、インターフェイスはより自然になるべきで あり、ユーザーの目にコンピュータが自動車と同しように 魅力的に映るようにすべきだという点を忘れないようにす れはいいはすです。そして、コンピュータがユーザーに死 ぬほど魅力的に感しられる一一これは、 StevenJobs の言 葉ですが一一、それこそ重要なことなのだと考えていれは、 米国は世界的な主導権争いの勝者になれるでしよう。昼の 後にはかならす夜がくるように、これを覚えているものだ けが項点に立てるのです。 技術はつねに必要です。技術的な手段と能力があれば、 全体として顧客を満足させるという点で真のリーダーに なれると信したいものです。しかし、かならすそうなると はかぎらないことにも注意しなければなりません。提供す るものがユーサーからみて自然に感しられ、助けになり、 使いやすく意味のあるものでなければ、いくら技術的に優 UNIX REVIEW 1990 年 1 月号より 「 lnterview: Nicholas Donofrio 」 れていても勝者にはなれません。 67

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もできるようにしました。しかし、現実に するのはほんの一部の学生だけでした。これは、時間的余 裕がないのが一因だと考えています 7 。 大阪大学情報工学科ネットワーク ( その 2 ) ースを投稿 48 んですけどね・・・ 7 とはいっても、 bitmap 工デイタでせっせと絵を描いたり、ゲームには熱中する なかチャレンジしてくれません。最終課題では、何人の学 うしてもやさしい問題を選びがちで、難しいものにはなか って演習に臨んでいるようです。ただし、課題になるとど 了していませんが、ほとんどの学生は UNIX に興味をも この原稿を書いている時点 ( 8 週目 ) では演習はまだ終 今後の進め方 X は素晴らしい」 X よりワープロのはうがよい」 X のエラーメッセージがさつばり分からない」 なかなか課題が進まない」 「 Mail 、 Gnus 、 Game などおもしろいものが多すぎて、 「家でレポートが書けないのは辛い」 「課題さえなければ、 UNIX は楽しいオモチャなんですが」 「今日の演習は、実に面白かった」 「 Emacs のキーバインディングに慣れるのがひと苦労」 「このようにしてメールを送れるようになるまでが大変だ もしろかったです」 「メールをやりとりするのも初めての経験だったので、お かから学生の感想や意見の一端を紹介したいと思います。 すでに 3 回ぶんのレポートを受け取りましたが、そのな 学生の感想から の使い方とスペースのあけ方に戸惑いがみられました。 なかでも、シェル・プロシージャ中で用いるときの引用符 をとくに与えなかったのでデバッグに苦労していました。 できなかったようです。また、 awk については詳しい資料 書いてあるのに読んでいないのか、あるいは読んでも理解 # で始まるのは C ー shell のプロシージャと解釈される」と 多かったのですが、演習の指導書には「 C-shell の下では、 ル・プロシージャを入力しても動かないといってくる者が 解できないようでした。テキストに記載されているシェ 課題については、 shell と C-sheIl の違いをなかなか理 生が X ウインドウのプログラムに挑戦してくれるか、楽し みにしているのですが・・・・・・。この演習は、教官側にとって は、計算機の初期設定やさまざまなトラブル 8 への対応、あ るいは資料や手引の作成などかなり手間のかかるものなの ですが、学生たちが徐々にいろいろな発見をしていく様子 をみるのはとても面白いものです。 この演習の大きな目的は UNIX 上で生活するための基 礎知識を学んでもらうことにありますが、このような環境 での生活を身につけた彼らが研究室に入ったときに コンのワープロしか使えない教官や院生に刺激を与・えてく れればと期待しています。この 3 年のあいだに , こっした 草の根的ひろがりが実はもっとも強力であるということを 身をもって学びました。 今回は、 3 年間にわたる分散処理システムでの経験とネ ットワーク関連技術の進歩によって、かなり楽に新しいシ ステムを導入し、動かすことができました。ネットワーク 管理が重要性を帯びているいま、メーカーやユーサーの努 力によって分散処理システムの運用がいっそう容易になる ことを期待しています。 今後は、ネットワークがますます広域にひろがっていく でしよう。情報工学科でも、 WIDE やそのほかのネットワ ークとの接続が開始されつつあります。広域ネットワーク とつながり始めると、これまでとは異なる管理七のノウハ ウも必要になってくるでしよう。また、セキュリティには 従来以上に気を遣う必要が出てきます。一昨年の、、ワーム〃 はこのような国際接続が始まる前でしたから日本は蚊帳の 外でしたが、今度はそうはいきません。利用者にも、パス ワードの管理などをさらに徹底させる必要があると思いま す。これは教育用のユーザーを抱える我々にとっても大き な課題ですが、このようなネットワーク・リテラシーに関 する教育方法の確立か望まれる時期にさしかかっているの ではないでしようか。 はつうら・としお、しもしよう・しんし大阪大学 ) 8 jserver のハングアップや twm を exit させてしまって操作できなくなるなど ( これは twm の menu のなかに twm の exit を入れていたのがますかったよ うです ) 。そのはか、「 ma ⅱが来ないんですけど」「い TEX がとおらないんです が・・・・・・」「ウインドウが開けない ( xhost の未設定 ) 」などの個人的な問題が多数 ありました。 次に来る - もの UNIX MAGAZINE 1990.8

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は拡張スロットに追加する通信用インターフェイス・ポー ドを提供しているところもあります。 MCP ポードあるい は ACP ポードという名称になっていることが多いようで すが、この種のポードを追加すると、広域通信サービスで 一般的に利用されているような高速通信インターフェイス をワークステーションに組み込めます。 Sun などの一般的 な機種については、ワークステーション・メーカーが標準 品として提供する以外にも廉価な互換ポードが市販され るようになってきました。 ■広域通信サービスの応用 こからは、電話 / 通信会社の広域通信サーピスを応用し ・た TCP/IP ネットワークの相互接続方法について説明し ていきます。通信業界誌のような話も出てきますが、通信 屋用語は極力使わすに計算機屋用語を用いて解説します から、ちょっと我慢してください。 一般に広域通信サービスは、電話やファクシミリのよう に任意の相手と必要に応して接続する公衆サーピスと、特 別な契約により固定の相手とのあいだで 24 時間一定のサ ーピスを占有利用する専用サーピスに大別できます。また 同時に、通信路技術がアナログ系かデジタル系かによる区 別もあります。 UNIX の世界で広く用いられている UUCP 接続は、アナログ技術による公衆電話網利用の典型 例です。 アナロク専用サービス アナログ専用サービスは、 2 つの音声帯域モデムをアナ ログ通信路を介して対向させるものです。モデムを利用す る場合、通信路技術上の制約から伝送速度の上限はたかだ か 9 , 600bps 程度にしかなりません。実時間データ圧縮技 法の応用によって、これ以上の伝度をもつモデムもあ りますが、 TCP/IP プロトコルとの組合せには不向きで す。なぜなら、実時間データ圧縮は統言和勺な高速度伝送を 実現するための技術で、全二重環境での即時応答性を犠牲 にすることによって成り立っているからです。 アナログ専用回線を利用するからといって、高価な専用 線モデムを別途購入するにはおよびません。現在市販され ているアナログ専用線用モデムは、もつばら端末からホス トへの遠隔アクセスのようなオンライン業務を主目的に設 計されたもので、通信障害発生時に自動的にバックアップ UNIX MAGAZINE 1990.8 lnte 「 network ing の概要 通信路に切り替える機能や、中央の監視局から多数のモデ ムが一括して集中管理する機能に重点が置かれているよう です。このような機能は言 t 算機ネットワークではそれほど 重要ではありませんから、専用線モデムでなくとも公衆回 線用モデムで十分です。 公衆回線用モデムは専用線モデムよりはるかに廉価です が、近年の性能向上ぶりには目を瞠らせるものがあります。 9 , 600bps の高速全二重通信が可能な V. 32 を備えた公衆 回線用モデムを使うといいでしよう。 アナログ通信で可能な伝送速度は、 Ethernet のわすか 1 , 000 分の 1 にすぎません。アナログ専用サーピスを応用 した IP 接続は、回線科金が比車勺安く、面な公衆回線用 モデムを転用できることから予算に乏しい状況には向いて いますが、本格的に使い始めるとあまりの遅さに利用者の フラストレーションは指数関数的に増加し、遅かれ早かれ 回度のアップグレードを検討するはめになります。で すから、本当に専用線接続が必要な状況なら、アナログ専 用サービスばかりでなく高速デジタル通信サーピスも検討 するようにしましよう。 高速テジタルサービス 離れた地域間を接続する本格的な計算機ネットワーク を考えるとすれば、高速デジタル通信サービスに勝るもの はありません。高速デジタル通信は時分割多重方式を基礎 技術としており、アナログ通信に比べて伝送速度や信頼性 の点ではるかに優れています。伝送速度は 64Kbps から 6Mbps まであります。 また、言 f; 算機ネットワークのようなデータ通信だけでは なく、デジタル PBX を用いた内線交換網 ( 電話 / ファクシ ミリ ) にも利用できます。このサーピスは高速になるほど有 利な料金になりますから、内線交換系とデータ通信系を重 複した別個の通信回線で運用するよりも、それらを 1 本の 高速デジタル回線に多重化して集約統合運用するほうが安 上がりです。 高速デジタル回線による統合ネットワーク 近ごろでは、このような統合ネットワークを構築するこ とが流行っているようです。 図 2 のような構成では、内線交換系とデータ通信系にデ ジタル通信路を多重利用しているにすぎません。つまり孤 立した別個のネットワークであって、相互に通信できるわ 35

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2 ) README には、 % make -f Makefi1e. sun. 3.2 のように Makefile を指定するように書かれています。毎 回指定するのも面倒ですから、 % ln -s Makefi1e. sun. 3.2 Makefi1e がいいでしよう。 のようにして、シンポリック・リンクを張っておいたほう 特集 ゝ 4 ) スーパーユーサー ( root ) になってテストします。これ 手放せない便利なツール が設定されるので、インストール後は一搬ューサーも利用 から情報を読み出すからです ( インストール時に setgid は、 /dev/mem などの一般ユーザーが読めないファイル を実行して、 sps の初期化のテストをおこないます。 % sps -ij /tmp/spsinfo ます、 できます ) 。 3 ) make を実行します ( コンパイル時間は 3 ~ 4 分です ) 。 / このとき、 sps ー Can' t find symbol -cutbuf in /vmunix (error is not serious) sps ー Names root and root conflict in passwd file for uid 0 などの警告メッセージが出ることがありますが、それほど 気にかける必要はありません。 最後に、 sps IS initialised というメッセージが表示されるかどうかを確認してくださ い。初期化が終ったら、できたテスト用情報ファイル /tmp/ % sps —i % make install 5 ) テストが終了したら、 認します。 のように sps を実行し、情報が正しく表示されることを確 % sps —vaj /tmp/spsinfo spsmfo を使って、 UNIX MAGAZINE 1990.8 spsinfo) に作成します。 を実行し、 sps に必要な情報ファイルを標準の位置 (/etc/ SPS あります。 ので、スーパーユーザーになってインストールする必要が を変史してください。インストール時に setgid を設定する の場所に置くときは Makefile 中の DIRINSTALL の定義 す。標準では / b ⅲにインストールされますから、それ以外 を実行して、インストールと sps の初期化をおこないま インストール / 使用時の注意 場合は、コンパイルする前に sps. h の、 が 65 になっています。それ以上の規模のシステムで使う 標準の設定では、最大ューザー数が 100 人、最大 tty 数 # define # def ine MAXUSERS MAXTIYS 100 65 の指定を増やしておく必要があります。この数値が小さい と、 sps -i を実行したときに、、 sps is initialised" とい うメッセージが出ません。ただし、完全な表示ではないに しても sps の実行は可能です。 /etc/spsinfo には各ューザーの login 名と UID の対 照表が作られますから、 / etc / passwd を変更するたびに sps ー i を実行する必要があります。さもないと、正しいユ ーザー名が表示されなくなります。 tOP ps や sps は、各プロセスの瞬間的な情報を知るためのプ ログラムです。これに対し、 top は各プロセスの情報をリア ルタイムに表示してくれます ( 図 5 参照 ) 。 マシンに負荷をかけているユーサーやプロセス、メモリ を多量に消費しているプロセスなどが一目瞭然ですから、 システム管理には不可欠です。私も、マシンが異常に遅く なったと思ったら top で確認し、負荷の重いプロセスを 1 人でいくつも実行しているユーサーを見つけて注意したり 123

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手放せない便利なツール 手放せない便利なツール 吉田茂樹 特集 フリーソフトウェアには、 X ウインドウ・システムなど のようにとても大きなものからごく小さいものまで数多く の種類があります。ここでは、そのうち less, patch 、 shar / unshar 、 arc / lharc 、 nkf 、 edd 、 sps, top 、 mkmf 、 kemacs, ng 、 jstevie など、比中勺小さなフリーソフトを とりあげ、その使い方とインストールの方法を説明します。 はしめに、個々のコマンドの概要を記しておきましよう。 ◆ less ss は、テキストファイルの内容を画面単位に区切って 表示するべージャです。 UNIX には標準で more 、 page 、 pg などいくつかのページャカ甘是供されていますが、 less は どのページャにも負けない強力な機能をもっています。 less は、後ろ方向だけでなく前にも画面をスクロールでき るのが特徴です ( 4.3BSD の more でも可能ですが ) 。ま た、文字列を前後方向に検索できるのは less だけです。そ して、スクロールの際にⅵと同様なコマンドが使える点も 大きな魅力です。 ◆ patch UNIX では、 2 つのファイルの差分をとる diff という コマンドか提供されています。ネットワークを流れている ソフトウェアでは、バージョンアッフ。やバグフィックスの たびにソースをまるごと配布するのではなく、旧バージョ ンのソースとの差分だけを配ります。これをもとに、 旧い ソースから新しいバージョンのソースを作ってくれるのが patch です。 patch は diff の結果がどのような形式でも処 理し、えられた情報をもとに必要なファイルをすべて直 してくれます。 ◆ shar/unshar shar と unshar は、シェルスクリプト形式のアーカイ プ・ファイルを作ったり、そのアーカイプ・ファイルから ファイルを取り出したりするものです。 tar や ar などとは 異なり、アーカイプ・ファイルは ASCII テキストになって いますから、ちょっとしたものを手軽にメールで送れてと ても便利です。 UNIX MAGAZINE 1990.8 ◆ arc/LHarc arc と LHarc は、 tar と compress の機能を一緒にし 113 時の負荷が軽いので、多くの人が愛用しています。 ロセスの状態が視覚的に表示されますし、 ps に比べて実行 はたいへんです。そこで、 sps が登場しました。 sps ではプ スの詳細情報からプロセスの状態や親子関係を把握するの 実行に時間がかかります。また、 ps ー 1 で表示されるプロセ ンドがあります。しかし ps は実行時の負荷が非常に重く、 UNIX には、プロセスの状態を表示する ps というコマ ◆ sps ープの内容を読み書きする場合には不可欠なツールです。 来の目的からはすこし外れていますが、 UNIX で高速にテ 発されました。そのために不要な機能を削ったので、 dd 本 多くなりました。 edd は、 dd をさらに高速化する目的で開 ことから、丘では読み書きの高速化に使用されることが コマンドです。しかし、バッファリングをおこなっている で作成されたテープを UNIX で読み込むために作られた 以外のオペレーティング・システム ( IBM マシンなどの ) edd は、 dd の高速バージョンです。 dd は本来、 UNIX ◆ edd コードを自動的に判断してくれるのか特徴です。 使わなければならないものが大半です。 nkf は、入力の漢字 しようが、ユーサーが入力コードと出力コードを意識して ん、メーカーからは固有の変換ツールが提供されているで て、漢字コードを変換するツールは欠かせません。もちろ ーによって採用しているコードはまちまちです。したがっ コードには、 EUC 、シフト JIS 、 JIS などがあり、メーカ のところ、 UNIX ワークステーションで使われている漢字 れ kf は、漢字コードを変換してくれるツールです。現在 ◆ nkf 作業が簡単になります。 えが面倒になります。しかし、 arc や LHarc を使えはこの ーカイプに入っているファイルと新しいファイルとの入替 compress で圧縮すると、後からファイルを追加したり、ア たようなツールです。 tar で作ったアーカイプ・ファイルを