UN Ⅸへの招待⑩ メッセージ入力の終了 前回は、メールを読む、送る、という操作の概要を紹介 しました。今回は、メールを送るときの操作を詳しく説明 します。 前回も説明したとおり、メールの送信では、 % mail aya@ydc. co ・ JP と、 mail コマンドの引数で相手のアドレスを指定し、次行 からサプジェクトやメッセージを入力します。メッセージ を必要なだけ入力したら、行頭でく CTRL ー D 〉を入力して mail コマンドを終了します ( その後、 Cc : が訊かれる場合 もあります ) 。 ところで、く CTRL ー D 〉のほかに、、 . ( ピリオド ) だけか らなる行を入力する〃という操作、すなわち行頭で、、 . 〃を 入力して [ Return ] キーを押すという操作でも、メッセー ジの入力が終ります。 % mail aya SubJect : test メッセージの入力は、 . [Return] 言い換えれは、メッセージの一部のつもりで行頭に を入力し、うつかり [ Return ] キーを押してしまうと、メッ セージ入力が終了してしまうわけです。 メッセージ入力の終了に使用する文字については、いく つかの mail のオプションか提供されています。 mail のオ Cc: プション dot には、 〃をメッセージ入力終了のために使 用するという機能があります。しかし、これは省略時の設 定になっているので、とくに設定しなくても、、 . 〃でメッセ ージ入力が終了できます。これに対して、 n 。 dot オプショ ンを設定すると、行頭の当〃はメッセージ入力の終了を表 す文字としては解釈されなくなります。 mail のオプション ignoreeof は、く CTRL-D> をメッセ ージ入力の終了として扱わないようにするためのものです。 これを設定すると、メッセージ入力の終了は、、 . 〃以外では おこなえなくなります。次の例を見てください。 % grep lgnoreeof ~ /. mailrc set ignoreeof % mail aya Subject: test これはテストだし・・ く CTRL-D 〉 tO terminate letter このように、 mail コマンドからは、、 . を使いなさい〃と いうメッセージが表小されます。 ところで、 . mailrc で ignoreeof と nodot の両方を設定 したらどうなるの ? と思われたかもしれません。そうです よね、 2 つしかないのにどちらも無効にしてしまうと・・ しかし、その場合は n 。 d 。 t の設定が無効になり、 、、〃がメ ッセージ入力の終了として受け付けられることになってい ます。安心 : ー〉 mail コマンドの強制終了 UNIX のコマンドを実行中に中止したい場合は、強制終 了用のキーを入力します。このキーは、たいていく CTRL ー C 〉か [ DeIete ] のいすれかになっています ( どのキーを使 えばよいかは、 stty コマンドで調べてください ) 。 さて、 mail コマンドを使ってメッセージを入力している とき、やはり送るのをやめよう・・・・・〃などと考えて mail コマンドを強制終了したくなることがあります。このよう な場合は、ほかの UNIX コマンドと同しようにく CTRL- C 〉を使えばいいのですが・・・ UNIX MAGAZINE 1991.11 % mail aya Subject : kill えっと、えっと、 く CTRL-C 〉 ( lnt errupt one more to ki11 letter) く CTRL ー C 〉を押しても、 mail コマンドは終了しません。 く CTRL ー C 〉を入力すると、 mail コマンドが、、終了する 159
IJN Ⅸへの招待⑩ 工イリアスー複数の送り先 同しメールを複数の人に送る場合は、次のように mail コマンドの引数でその宛先をすべて指定します。 % mail aya snoopy belle rakko usagi 一方 mail では、ある 1 つの宛先にメールを送ると、、、宛 先〃に設定している複数のユーサーに同しメールが送られ るという機能もあります。これを、 mail の工イリアスと呼 びます。 ェイリアスの設定には、メールの管理者がおこなうもの とユーサーが個人でおこなうものがありますが、 こでは 後者の設定方法を説明しましよう 3 。 mail の工イリアスを設定する場合は、 . mailrc に次のよ うに記述します。 alias 宛先ユーサー名ユーザー名ユーサー名 たとえは、 nuisan という宛先にメールを送ると rakko 、 snoopy 、 belle 、 aya の 4 人に送られるようにするには、以 To : rakko , snoopy , be11e , aya セージへッダの To : の部分は以下のようになります。 います。たとえは則の例の場合、 rakko が受け取ったメッ イリアスが展開された個々のユーザーの名前が列挙されて れを受け取ったユーサーのメッセージへッダ To : には、工 定されているユーサーにそれぞれ発送されます。また、そ ェイリアスの宛先に対して発送したメールは、それに設 " あるまじろくん " です。よろしく ! 今度新しいお友達が来ました。 皆さん SubJ ect : new member % mall nulsan alias nuisan rakkO snoopy belle aya % grep alias ~ /. mailrc す。 コマンドの引数や、 cc : 、 Bcc : などの宛先として指定できま 下のようにします。 このように設定した宛先は、通常の宛先と同様に mail alias nulsan rakko snoopy belle aya 同しメンバーに対して同しメールを出すことが多けれは、 工イリアスの機能を利用すると宛先の指定が楽になります し、うつかり誰か 1 人だけ連絡を忘れるといったトラブル も発生しなくなります。 日本語のメール メールで送るメッセージのなかには、日本語のデータを 含めることもできます。ただし、使っているシステムか接 続しているネットワークによって若干の注意が必要です。 たとえは、 JUNET では、基本的に日本語のデータは JIS コードで送出しなけれは・なりません。使用しているコ ードが EUC や S-JIS の場合、チルドエスケープの、 漢字コード変換コマンド などを利用して、 JIS コードに変換してから mail コマン ドを終了すべきです。 SunOS では、 EUC コードのメッセ ージは送出時に JIS コードへ自動的に変換されることに 3 メールの管理者がおこなうものについては、本誌連載中の「 UNIXCommunica - tion Notes 」などを参照してください。 168 なっていますから、このような手間は不要です。 NEWS- OS の場合、 mail のオプション sendcode や、 mail コマ ンド行のオプション、あるいはチルドエスケープ ~ k を使 って送出時の漢字コードをどのように変換するかが指定で きます ( 詳細は、 mail のマニュアルを参照してください ) 。 今月は、 mail コマンドでメールを送るときの操作につい て説明しました。来月は、受け取ったメールを mail コマン ドで見る、返事を書く、メッセージを整理する、などの方 法を紹介します。ではまたネ。 ( さかもと・あや ) 文 UNIX MAGAZINE 1991.11
UN Ⅸへの招待⑩ ます。強制終了に関する mail のオプションは ignorel で のならもう 1 回押しなさい〃といってくるので、指示どお す。これを設定すると、強制終了のためのキー入力がまっ りにもう 1 回入力すると、 mail コマンドが終了します。 たく受け付けられなくなります。 % mail aya save は dead. letter への保存をおこなうオプションで、 Subject: test あのね、 通常は設定されているはすです。一方、 nosave という <CTRL-C 〉 mail のオフションを設定すると、 dead. letter への保存は (lnterrupt <CTRL-C 〉 おこなわれません。 % grep nosave ~ /. mailrc 間違えてく CTRL ー C 〉を押してしまうことも考えられま set nosave % mail aya す。すると、せつかく入力したメッセージが無効になって SubJect: test しまいます。 mail では、そのような可能性を考慮して 1 回 ぬいぐるみいらない く CTRL-C 〉 だけでは受け付けす、 2 回連続して入力しなければ終了し one more tO k 土 11 letter) (lnterrupt ないようになっているのでしよう。 く CTRL-C 〉 ところで、メッセージの入力を開始した部分から % cat -/dead. letter ぬいぐるみを買ってちょ く CTRL-C 〉を入力した前の行までの内容は、強制終了した 時点でホームディレクトリの dead. letter というファイ dead. letter の内容は、以前のままとなっています。 ルに格納されます。あとでユーザーがメールを送りたくな SunOS では mail のオプション DEAD を設定してお ったとき、このファイルの内容がメッセージの作成に利用 き、その値にファイルのパス名を指定しておくと、 (nosave できます ( 方法は後述します ) 。 を設定していないかぎり ) そのファイルに強制終了したと では、 dead. letter に保存される様子を見てみましよう。 きのメッセージが保存されます。つまり DEAD では、 dead. % mail aya letter の代わりになるファイルが指定できるわけです。 Subject : nuigurumi please ぬいぐるみを買ってちょ SunOS% grep DEAD ~ / . mailrc く CTRL-C 〉 set DEAD=/home/snoopy/aya/Mai1/kiII letter) (lnterrupt ki11 one more tO SunOS% mail aya <CTRL-C 〉 Subject : DEAD test % cat -/dead. letter テストだ ! ぬいぐるみを買ってちょ <CTRL-C 〉 ( lnterrupt one more tO k 土 11 letter) <CTRL-C 〉 SunOS% cat /home/snoopy/aya/Mai1/ki11 テストだ ! SunOS% ホームディレクトリに dead. letter などというファイ ルがあっては目障りだという人は、この DEAD を使うと よいでしよう。 one more tO ki11 letter) この例からも分かるように、 dead. letter にはメッセー ジだけが保存され、 Subject や送信先のアドレスなどは保 存されません。また、ファイルの最後に追加されるわけで はありませんから、以前 dead. letter に保存されていた内 容はなくなり、新たなメッセージに書きなおされます。 mail のオプションには、 mail コマンドの強制終了と dead. letter へのメッセージの保存に関連するものもあり 送ったメッセージの保存 唯かに送ったメールの控えを保存しておきたい場合は、 次のいすれかの方法を利用します。 一 1 一口 1 マニュアルを見ると、これはノイズの多い電話回線を介して I-JNIX にログイン し、 mail コマンドを使うためのオプションであると書いてあります。 160 UNIX MAGAZINE 1991.11
q では、入力していたメッセージが /dead. letter に 保存されます。一方、 &x では、 dead. letter への保存はお こなわれません。 チルドエスケープ ~ q では、 ma ⅱのオプション save 、 nosave 、 DEAD はく CTRL ー C 〉で強制終了した場合と同様 に機能します。 サプジェクトの修正 メールを送るときは、受け取った相手がその内容や目的 を一目で把握できるよう、サプジェクトを指定したほうが よいと前号で説明しました。 サプジェクトは、コマンド行のオプション一 s を使って次 のように指定します。 mail ¯S from mama また、 mail 実行時に訊かれる、 Subject : で入力することも可能です ( この問合せは、 SunOS の場合 はつねにおこなわれます。また、 NEWS-OS では mail の オプション asksub を設定している場合におこなわれま メッセージを書いているうち、最初に入力したサプジェ クトと実際の内容が一致しなくなることもあります。その ようなときは、チルドエスケープ ~ s を使ってサプジェクト の再入力がおこなえます。この入力形式は、次のとおりで kyou no meetlng 今日の打合せですが、 Subject : ashita no meeting % mail aya では、サプジェクトを修正する様子を見てください。 s 新しいサプジェクト す。 UN Ⅸへの招待⑩ 宛先の追加 メールの宛先は、 mail のコマンド行の引数で指定しま す。メッセージを入力中に宛先を追加したい場合は、チル ドエスケープ ~ t を使います。 % mail snoopy Subject : dinner スヌさん、今晩のご飯は 缶詰のドックフードでいい ? -t belle Message contains : To: snoopy belle SubJect : dinner スヌさん、今晩のご飯は 缶詰のドックフードでいい ? ( cont inue) このように、コマンド行で指定した宛先に 宛先が追加されます。 カーポンコピーの宛先 t で指定した Message contains : TO : aya Subj ect : kyou 豆 0 今日の打合せですか、 (continue) meeting UNIX MAGAZINE 1991.11 則号でもすこし説明しましたが、 mail のオプション askcc が設定されていれは、メッセージの入力を終了した 段階で cc ( カーポンコピー ) の送り先を入力するよう求め られます。 % grep askcc ~ /. mailrc set askcc % mail aya Subject: test テストだよん cc : snoopy, bellea これに対して、 askcc は設定されていないがカーポンコ ピーを送りたい、ということもあります。その場合には、 次の例では、 snoopy と belle にカーポンコピーを送っ -c アドレス 1 , アドレス 2 , 次のようにチルドエスケープ ~ c を使います。 % mail aya ています。 163
・メールの送り先に自分を含める ・ ma ⅱの機能を使う 前者は、たとえば、 % mail 相手自分 のように、メール送信時に自分にも送ってしまう方法で す。これでは、そのたびに自分のアドレスを指定しなけれ ばなりません。ただし、保存の必要のないメールは自分に 送らなけれはよいわけです。 後者の場合は、 mail のオプション outfolder と record を使います。 outfolder には、送ったメールを保存するとい う機能があります ( 通常は設定されていません ) 。 record には、送ったメールを保存するファイル名を値として代入 しておきます。これらの mail のオプションを使うと、自分 の送ったすべてのメールが保存されます。 では、設定例を見てみましよう。 % grep outfolder ~ / . mailrc set outfolder % grep record ~ / . mailrc set record=/home/snoopy/aya/Mai1/Keep この例では、 record の値にファイルのパス名を代入して います。しかし、 mail のオプション folder に ( 、、 mbox 〃な どの ) フォルダーを置くディレクトリの絶対パス名を値と して代入していれは、 record の値はファイル名だけでもか まいません。この場合、フォルダーを置くディレクトリの 下に record で指定したファイルが作成されます。 % grep folder ~/ . mailrc set outfolder set f01der=/home/snoopy/aya/Mai1 % grep record ~ /. mailrc UN Ⅸへの招待@ set record=Keep 上の例では、 /home/snoopy/aya/Mail/Keep にメー ルが保存されます。 では、送ったメールが保存される様子を見てみましよう (folder と record の値は、前の例で示したとおりになって いるとします ) 。 % mail aya SubJect : keeping test 保存されるかな ? EOT % cat /home/snoopy/aya/Mai1/Keep >From aya Sun Sep 8 14 : 30 : 54 1991 TO : aya Subj ect : keepint test 保存されるかな 例からも分かるように、ファイルのなかには、送った相 手やサプジェクトなどとともにメッセージが保存されます。 record で指定したファイルには、送ったメールが追加保 存されます。つまり、送ったメールはすべてこのファイル のなかに保存され、メールを送るたびにファイルが大きく なります。ですから、ときには編集して不要なものを消し たり、ある時点でファイルそのものを削除するなどの配慮 も必要です。 自分はメールを送ったのに、受け取った相手が不注意で メッセージを読み飛は・したり削除してしまい、用件がきち んと伝わっていないというトラブルも考えられます。そん なとき、送ったメッセージを保存しておけは、あとで再送 することもできます。大切なメッセージは、保存しておい たはうがよいかもしれません。 チルドエスケープ 前回、メッセージを入力しているときに行頭で、、文字 を入力し、メッセージ入力以外のさまざまな操作がおこな えると説明しました。これを、チルドエスケープと呼びま す。 mail コマンドでメッセージを送るときは、行単位でメッ UNIX MAGAZINE 1991.11 セージを入力します。この場合、カーソルのある行 ( 入力行 ) にタイプミスなどを発見したら、 1 行削除や 1 文字削除の キーを使って訂正できます。しかし、入力行よりも前に入 力した行に誤りがあっても、訂正はできません。送り先の アドレスも同様です ( コマンド行で入力するため、メッセー 161
IJN Ⅸへの招待⑩ のは面倒です。そこで、チルドエスケープ ~ a か醍供されて います。このチルドエスケープでは、 mail のオプション sign の値がメッセージに読み込まれます。たとえば、 set sign=Aya と設定してあれば、 ~ a を使った時点でメッセージのなかに 、、 Aya 〃が取り込まれます。 サインのなかに空白が含まれる場合は、本を単一引用 符で囲みます。たとえば、、、 Aya Sakamoto" とサインし というサインにしたければ、 . mailrc に次の行を加えます。 入れたい場合には、、、 \ t 〃を書きます。たとえは、 の値のなかに、、 \ n 〃を書いておきます。また、タブ文字を と記述します。複数行にわたるサインにしたければ、 sign set sign=' Aya Sakamoto ' く TAB 〉情報処理課 く TAB 〉〇 x △ロ株式会社 <TAB 〉坂本文 たけれは、 . mailrc に 第 set sign=' \t 坂本文 \ n \ t 〇 x △ロ株式会社 \ Ⅱ \ t 情報処理課 では、 ~ a を使った例を見てみましよう。 % grep sign ~ / . mailrc set sign=' \t 坂本文 \ n \ t 〇 x △ロ株式会社 \ Ⅱ \ t 情報処理課 % mail taka Subject : ashita 明日、そっちに行きます 坂本文 〇 x △ロ株式会社 情報処理課 a を使った時点で、 mail のオフション sign の値が画 面に表示されます。 サインはメッセージの最後に付け加えるものですから、 a はメッセージをすべて入力したあとで使いましよう。 メッセージの表示と編集 前号でも紹介したように、メッセージ入力中にヘッダも 含めたすべてを表示したい場合には、チルドエスケーフ p を使います。 166 定されていれは・、ヘッダ部分の編集もおこなえます。 プを使用したとき、 mail のオプション editheaders が設 前述のように、 SunOS ではいすれかのチルドエスケー そのエデイタが呼び出されます。 呼び出され、環境変数 EDIT 〇 R が設定されているときは ェデイタが呼び出されます。同様に ~ e では ex 工デイタが 変数 VISUAL が設定されているときはその値に指定した す。通常、 ~ v ではⅵ工デイタが呼び出されますが、環境 また、メッセージを編集したいときは、 ~ v や ~ e を使いま dead. letter とファイルの読込み さて、メール送信時に mail コマンドを強制終了した場 合、 ( オプション n 。 save が設定されていないかぎり ) 入力 していたメッセージは dead. letter に保存されます。この ファイルの内容は、チルドエスケープ d を使ってメッセ (continue) 今度の会議ですか、 Subject : meeting TO : aya Message contains : "/home/snoopy/aya/dead. letter" 1 / 22 SubJect : meeting % mail aya 今度の会議ですが、 % cat -/dead. letter ージに取り込めます。 UNIX MAGAZINE 1991.11
メッセージへッダの修正 送信されるメール本は、 1 ) メールの宛先 2 ) カーポンコピーの宛先 3 ) プラインド・カーポンコピーの宛先 4 ) サプジェクト 5 ) メッセージ します。すると、 Subject: 、 Cc: 、 Bcc: の順に訊かれます。 て入力します。いすれにせよ、 [ Return ] キーを最後に入力 し、追加したければこの後ろにログイン名を、、 , 〃で区切っ 修正したければ削除用のキーを使って訂正すればいいです このままでかまわなければ、 CReturn] キーを押します。 TO : ayaß Subject: test of -h % mail aya を見てください。 ますから、必要に応した追加や変更が可能です。以下の例 た場合には、プロンプトに続いてそれらの情報が表示され がおこなえます。また、これらの情報をすでに入力してい コピー ) の順でプロンプトが表示され、それに対する入力 ト ) 、 Cc : ( カーポンコピー ) 、 Bcc : ( プラインド・カーポン h を使用すると、 To: ( 送り先 ) 、 Subject: ( サプジェク てもかまいません ) 。 ます ( もちろん、前述した個々のチルドエスケープを利用し h を使えはメッセージへッダの部分をまとめて修正でき mail コマンドでメールを送るとき、チルドエスケープ ッセージへッダ〃、またはたんに、、ヘッダ〃と呼びます。 などから構成されます。このうち、 1 ) ~ 4 ) までの部分を、、メ Subject : -h 0 tsukaikata To: aya Subject : test Of -h % mail aya Bcc : snoopy Cc: belle 場合によっては、個々のチルドエスケープを使用するよ UNIX MAGAZINE 1991.11 UN Ⅸへの招待⑩ りもこちらのほうが便利かもしれません。 前号で紹介しましたが、チルドエスケープ ~ v や ~ e を利 用すれば工デイタが起動され、メッセージの内容が編集で きます ( メッセージへッダは編集できません ) 。ただし SunOS では、 mail のオプション editheaders が設定され ていると、 ~ v や ~ e でメッセージへッダも編集できます。 SunOS% grep editheaders ~ / . mailrc set editheaders SunOS% mail aya Subject : test 0f editheaders ところで、 この例からも分かるように、先頭部分に To : や Subject: が出力されますから、必要に応して編集すれはいいわけで す。また、カーポンコピーやプラインド・カーポンコピー を送りたいときは、それぞれ、 Cc: 宛先 Bcc: 宛先 という行をメッセージ部分よりも前に加えます。 SunOS を使っている場合、個々のチルドエスケープや h を使うよりも、 mail のオプション editheaders を使 い、エデイタでそれらを編集したほうが簡単でしよう。 サインを入れる 手紙を書いたら、その末尾に自分の名前を書き添えるの が礼儀ですね。メールでも、メッセージの最後に自分のサ インを入れておくという習慣があります。このサインは、 ・名前だけのもの ・所属団体や住所、電話番号も含むもの など、人によってさまざまです。なかには、たいへんきら びやかなサインをなさる人もいるようです。 ところで、一般にサインはいつでも決まったものを使い ます。しかし、メールを送るたびに同しサインを入力する To : aya SubJect : test 0f editheaders ところで、 165
つ 7 U-TERM ジ入力中に誤りを発見しても訂正できません ) 。 このような場合に、チルドエスケープの機能が威力を発 揮するのです。ここでは、チルドエスケープの詳細をみて いきましよう。 チルドの代わりに使用する文字 チルドエスケープは行頭で、 のように、、、文字〃の前にチルド記号を入力して使用しま す。 このチルド記号は、 mail のオプション escape の設定に よって変更できます。 たとえは、 set escape=* を . mailrc に記述すると、チルドエスケープは、 * 文字 という形式で使われることになります。 以降の説明では、このオプションを設定しない状態、つ まり通常の ~ を使ってチルドエスケープをおこなうこと にします。 mail コマンドの強制終了 メールを送るために使っている mail コマンドを強制終 了する場合には、く CTRL-C> を 2 回入力すると説明しま した。このほか、チルドエスケープ q や &x(SunOS のみ ) を使って強制終了することも可能です。く CTRL-C 〉とは 異なり、これらは 1 回の入力だけで mail コマンドが終了 します。また、 mail のオプション ignore は、これらのチ ルドエスケープに対しては無効です ( ignore はく CTRL- C 〉を無視するだけで、これを設定していても ~ q や ~ x には なんら影響がないのです ) 。 % mail aya Subject: q test どうせやめるんだけど・・・ % cat -/dead. letter どうせやめるんだけど・・・ NEC ー PC 98 田シリーズ用 EPSON-PC286 シリーズ用 (MS-DOS ノヾージョン 3 コ以降 ) パソコンが UNIX WS の有能な端末に 能 機 本 日 文字コードは、 JIS か MS 漢字コードの 2 種類から選 択。 JIS のモードでは、全ての文字コード拡張手順を サポート。 JIS 初期値と JIS 現在値を任意に変更でき るため、 EUC コードや DEC コードにも完全に対応。 ■グラフィック機能 テクトロニクス 4014 端末に準拠したグラフィックモ ード。カラーでの出力も可。 ■画面制御機能 JIS と重複する画面消去コードを除き、 PC9801 と上 位互換を持つように拡張されている。ビジプルベル、 カーソルの形状変更、プリンクの有無などの制御コ ードを含む。これらは、ローカルに変更可。 ・通信機能 RS-232C 拡張インタフェースポード 3 チャンネルの うち 1 チャンネルを選択使用。 75baud から、 19200baud ( クロック 10MHz 以上 ) まで 使用可、しかも、その高速処理は群を抜く。 フロー制御は XON / XOFF による制御法と信号法か らの選択。 ・ファイル転送機能 UNIX ホストと DOS ファイルの間でのテキストファ イル送受信が自在。コマンドは、 UNIX の cu と同様 の操作。 そ也多彩な機能満載、しかも低価格実現 価格 48 , 000 円 ( 消費税は別途 ) 開発及び販売 第情報数理研究所 lnformation and MathematicaI Science Laboratory,Inc. 〒ロー東京都豊島区池袋 2 ー 437 池袋青柳ビル TEL. 03 ー 3590 ー 52 Ⅱ ( 代表 ) FAX. 03 ー 3590 ー 5353 資料請求 N 。 . OOD 162 UNIX MAGAZINE 1991.11
Subject: test 0f ~ c のテストだよん c snoopy, belle EOT UN Ⅸへの招待⑩ ープ &c を使うと、メッセージ入力を終了した時点で、次の ところで、 askcc が設定されている場合にチルドエスケ ような状態になります。 askcc と -c を両方使うと・・ Of CC ~ / . mailrc カーポンコピーのテスト SubJect: test % mail aya Cc : snoopya く CTRL-d> sn00PY SubJect : test % mail aya set askcc % grep askcc % mail EOT c snoopy, belle チルドエスケープ ~ c を使って入力した送り先が Cc : に 引き続き表示され、カーソルがその後ろで止まります。カ ーポンコピーの宛先がこのままでよければ、 CReturn] キ ーを押してください。それ以上必要なら、、 , ( カンマ ) 〃で宛 先を区切って必要なだけ入力します。もちろん、これカ坏 要になった場合は、削除用のキーで削除すれはカーポンコ 送ったかという情報も含まれています。次の例で確認して 相手に届いたメールのなかには、カーポンコピーを誰に プラインド・カーポンコピー ピーは送られません。 みましよう。 Mai1 version 5.2 6 / 21 / 85. Type ? for help. "/usr/spool/mail/aya" : 1 messages 1 new >N 1 aya Sun Sep 8 13 : 18 13 / 330 & く Return> Message 1 : >From aya@ydc. co . jp Sun Sep 8 13 : 18 : 58 1991 'ttest't Date: Sun, 8 Sep 91 13 : 18 : 48 + 0900 From: Aya Sakamoto く aya@ydc. co . JP> TO : aya SubJect: test Cc : snoopy , belle ←カーポンコヒーの送り先 カーポンコピーのテスト つまり、受け取った相手は、自分に届いたメッセージの カーポンコピーが誰に送られているかが分かるわけです。 一方、 Bcc ( プラインド・カーポンコピー ) ではその名のと おり、カーポンコピーが誰に送られたかはメールの受取り 側には通知されません。 プラインド・カーポンコピーは、チルドエスケープ ~ b を 使って送ります。入力方法は、 &c と同しです。次の例を見 164 % mail snoopy てください。 Subject: test 0f Bcc プラインド・カーポンコビーだよん &b aya EOT プラインド・カーポンコピーは、、、本当の送り先の人に UNIX MAGAZINE 1991.11 を上手に使い分けてください。 状況によっては必要になることもありますから、 cc と Bcc うような場合に使用します。ちょっと暗いですね。しかし、 は、コピーを送った人がいることを知らせたくない〃とい
SunOS の場合、 mail のオプション DEAD が設定され ていると、 dead. letter ではなく DEAD で指定したファイ ルが ~ d で読み込まれます。 チルドエスケープ ~ r では、引数で指定したファイルが 読み込めます。これは、 -r file と使います。万の部分では、絶対パス名、相対パス名、カ レントディレクトリのファイル名のはか、シェルのメタキ ャラクタ * 、 ? 、 ] などが使えます。ただし、 では 1 つのファイルしか読み込めませんから、使用したメ タキャラクタに該当するファイルが複数あると、、 Ambigu- ous 〃というメッセージが表示され、ファイルの読込みはお こなわれません。 第 % cat letter UN Ⅸへの招待⑩ メッセージの整形 入力したメッセージに対して UNIX のコマンドを実行 し、メッセージ自体を整形するチルドエスケープも提供さ れています。これは、 のように使います。 co 川川 4 〃イの部分には、標準入力を読 み込む UNIX のコマンドを指定します。この部分によく 使われるのは、 fmt というコマンドです。 fmt には、入力 データを簡単に整形する機能があります。入力データは、 というかたちで整形されます。次の例を見てください。 ・空白行や空白文字は残す ・ 72 文字ごとに改行 たいへんご無沙汰しておりますが、お元気ですか ? 今度、新しいおうちに引っ越しました。 もしよかったら、ぜひ一度遊びに来てください。新しい あや いさんもたくさん増えてます ちに引っ越しました。もしよかったら、ぜひ一度遊びに来てください。新しいぬ たいへんご無沙汰しておりますが、 % fmt letter あや ぬいさんもたくさん増えてます お元気ですか ? 今度、新しいおう ご覧のように、各行が 72 文字 2 から構成されるようにな り、行頭の字下げや空白行はそのまま残っています。 チルドエスケープで fmt を使うと、メッセージが比 較的きれいに整形できるわけです。もっと複雑な整形をし たいときは、メッセージのなかに nroff の清書コマンドを 埋め込んでおき、全体を nroff で処理することも可能で す。しかし、メッセージの整形くらいなら fmt コマンドで 十分でしよう。 その他のチルドエスケープ 以いくっかのチルドエスケープについて説明しまし た。最後に こでは説明しなかったチルドエスケープを 2 EUC や Shift-JIS コードの日本語だと 36 文字。 UNIX MAGAZINE 1991.11 紹介しておきましよう。 文字そのものを行頭で入力したい場合に使います。 せん。 には、存在していないファイルを指定しなければなりま が、引数の川 e で指定したファイルに保存されます。五 メッセージをファイルに保存。入力しているメッセージ w 万 忘れてしまった場合に使うと便利です。 ヘルプ。チルドエスケープで使う、、文字〃やその働きを 167