連載 /An lntroduction to X Window System 表ーフォントサーバーのために用意されたプロトコルとその機能 接続要求 (Connection) ーとお話ししてサーピスを受けるために、フォントサーバーに接続します。 これからサー 拡張機能一覧 (ListExtension) ーが提供可能なフォントのカタログ ( フォント群 ) をクライアントに知らせます。 カタログー覧 (ListCatalogues) ある拡張機能についてサーバーに問い合わせ、クライアントにその情報を伝えます。 拡張機能問合せ (QueryExtension) 供可能な拡張機能をクライアントに知らせます。 今後、フォントサーバー基本機能をもとに拡張が予想されます。その場合、この要求で提 フォント一覧 (ListFonts) あらかじめサーバーに設定された解像度をクライアントに知らせます。 設定された解像度を知る (GetResolution) 利用にあたって仮定する解像度を設定します。 解像度を設定 (SetResolution) ーに設定された AC のなかから適切な認証を設定します。 認証を設定 (SetAuthorization) ーに設定された AC を抹消します。 認証のための登録を抹消 (FreeAC) を設け、フォントサーピスの認証をチェックします。 バーに Authorization Context (AC) と呼ばれる認証のためのデータを格納する構造 認証のための登録 (CreateAC) ーに設定されているカタログ名をクライアントに知らせます。 設定されたカタログを知る (GetCatalogues) 利用したいカタログ名をサー ーに設定します。 カタログの設定 (SetCataIogues) ーは、オープンしたフォントの字形データを知らせます。 フォントの字形テータの問合せ (QueryXBitmap8 QueryXBitmap16) ーは、オープンしたフォントのサイズを知らせます。 フォントサイズの問合せ (QueryXExtents8 QueryXExtents16) ーは、オープンしたフォントのフォント情報を知らせます。 フォント情報の問合せ (QueryXInfo) あるフォントの利用をサーバーに宣言し、サーピスの準備をおこなわせます。 フォントのオープン (OpenBitmapFont) トに知らせます。 指定されたカタログに登録されたフォント名の一覧とフォントに関する情報をクライアン フォント情報付きでのフォント一覧 (ListFontsWithXInfo) 指定されたカタログに登録されたフォント名の一覧をクライアントに知らせます。 フォントのクローズ (CloseFont) あるフォントの利用の終了をサー ーに宣言します。 し、一般ューザーのあいだでは、 X コンソーシアムの提唱 にもとづいた、どの X サーバーでも利用できるフォントサ ーバーの登場を望む声か強かったのです。 しかし、いざフォントサーバーを設計しようとすると、 プリンタでも使いたいなどと要求がどんどん膨らみ、収拾 がつかないというのが実情でした。そして、 X11R5 になっ て、やっと待望のフォントサーバーが公開されたのです。 ただし、現在はプログラム自体が未成熟です 4 し、 X 端末 4 公開されているフォントサーバーのプログラムは、 X サーバーと同様にあくま でも第サンプルクという位置づけです。つまり、公開の主眼はプロトコルにあ り、それを検証するために提供されているものにすぎません。 136 でのサポートもはつばつ見受けられるようになったという 段階です。しかし、おもしろい試みもあるようですから、 もうすこし深くみていきましよう。 内部の話になってしまいますが、その機能を知るために フォントサーバーにお願いできる仕事を表 1 に示します。 これを見ると、将来のための拡張の枠組が用意されている こと、字形利用の権利関係を守るため、認証のためのプロ トコルが用意されていることが分かります。 UNIX MAGAZINE 1992.10
連載 / 続ウインドウ・システムについて一 3 図 6 カラーマップとルックアップ・テーカレの系 カラーマップウインドウ ディスプレイへ カラーマップ操作 クライアント ・ルックアップ・ をテーブ丿レ なもの、 RGB が 1 つのテープルにまとめられているもの たいピクセルの集合と関連づけられたものでなければなら (StaticColor 、 PseudoColor) 、別々のテープルになっ ない。つまり、ルックアップ・テープルを通してある特定 ているもの (TrueColor 、 DirectColor) などが、同時 のウインドウの内容を構成するピクセノ耳直を解釈するとき に存在できなけれはならない。 は、ルックアップ・テープルのデータは、そのウインド ウに描画をおこなうクライアントが意図したものになって ードウェアのルックアップ・テープルとビジュアル いなけれはならない。したがって、ルックアップ・テー のルックアップ・テープルを、同しレベルで考えると混 プルにデータをイ合するカラーマップは、ウインドウと関 舌励ゞ生しる。そのため X11 では、ソフトウェアのルック アップ・テープルをカラーマップと呼び、ハードウェアの 連がなければならない。 ものと区別している。本稿でも以降、ルックアップ・テー 多くのワークステーションは、ルックアッフ・テープル プルという用語はハードウェアに備わっているものを指す を 1 つしか備えていない。それに対し、クライアントが色 こととし、カラーマップと区別して扱う。 についての自分の要望を設定するカラーマップは、糸卆に カラーマップはまた、ルックアップ・テープルを抽象 ソフトウェア的なものなのでいくらあってもかまわない。 化し、クライアントに統一的な操作ガ去を与えるものでも 複数存在するカラーマップと、ルックアップ・テープル の関連づけを、誰がどのようなかたちでおこなうかカ印隹一 ある。クライアントは、ハードウェアごとに異なるルック アップ・テープルの操作をするのではなく、カラーマップ の問題である。通常、これはウインドウ・マネージャーの を通して、間接的にルックアップ・テープルを操作するこ 仕事とされている。 とになる。 カラーマップを使いこなし、自在に色を操るには、すく 図 6 に、カラーマップとルックアップ・テープルの連 なくとも次に挙げる 3 点をよく理解する必喫がある。 を簡単に示した。クライアントは、カラーマッフ。カ甘是供す ・カラーマップとルックアップ・テープルは異なるもの る統一的な操作方法で、カラーマッフ上の色を調整する。 で、同時に存在する。 カラーマップの内容はルックアップ・テープルにコピーさ ・カラーマップは純粋に、、ソフトウェア的 " なものであ れ ( 場合によっては、さまざまな変換を施したうえで ) 、実 ードウェアが備えるルックアップ・テープルに 際にウインドウの内容を表示するために使われる。ウイン コピーされてはしめて、効果をもつ。 ドウの内容を構成するピクセノ耳直は、ルックアップ・テー ・カラーマップの内容を、ルックアップ・テープルにコ プルを通して RGB 値に変換され、ピデオ回路を通して ピーするのは、通常ウインドウ・マネージャーの仕事 ディスプレイに表示される。 である。ウインドウ・マネージャーを無視していいよ ルックアップ・テープルに記匱されるデータは、表示し 73 UNIX MAGAZINE 1992 ユ 0
図 5 連載続ウインドウ・システムについて一⑨ ビジュアルØ% 念 クライアント クライアント クライアント ビジュアル PseudoColor TrueColor GrayScale TrueColor のエミュレーション P ud0C0 r 上での、 GrayScale や いる場合は、エミュレーションの必要はなく、そのまま素 通しのモジュールがあれはよいことになる。 ビジュアルの概念により、将来どのような機能をもつ ディスプレイ・ハードウェアが出現しても、適切なエミュ レーションをおこなえば X11 の提供する 6 不頁のビジュ アル・クラスの 1 っとして、クライアントからは上鄭充 一的に扱えるようになる。また、図 5 に示したように つのディスプレイに対して複数のビジュアルを用意して、 クライアントがもっとも扱いやすいビジュアル・クラスを 選べるようにもできる。 実際、 X コンソーシアムから配布されている SPARC- station 用のサンフ。ルサーバーでは、ディスプレイ・ハー ドウェアが PseudoColor (CG3 、 CG4 、 CG6 など ) で あっても、 6 不頁すべてのビジュアルを利用できるように なっている。 さて、これまで説明してきたビジュアル・クラスは、ビ ジュアルの、、型 " のようなものである。ビジュアルが、抽 象化したディスプレイとして振る舞うためには、ビジュア ル・クラス以外に、次の属性が必である。 ・ルックアップ・テープルの容量ーテープルに含まれ るエントリのを ・フレームノヾッフアの : 架さーー 32 ピットのピクセルイ直の 1 72 ディスプレイ・ハードウェア PseudoColor うちの有効なピットを ・ TrueColor および DirectColor のビジュアル・クラ スでは、ピクセル値を RGB それぞれの値に分割する ための情報 ( 通常は、ピクセノ直に対するマスクで定義 される ) 。 ・ RGB のそれぞれの輝度値の表現力。抽象化されたディ スプレイでは、 RGB それぞれの輝度値は 16 ピットの 幅をもつが、実際に有効な幅はハードウェアによって異 なる。 通常、 X11 でプログラムを書く場合は、あまりビジュア ルを意識しない。しかし、画像処理やグラフィックス処理 プログラムをさまざまなディスプレイで動くものにしたい 場合は、ビジュアルの型や上記のパラメータを調べ、その 値によって処理を切り替えるなどの対処が必要であろう。 カラーマップ 前述したように、ディスプレイ・ハードウェアには、た とえ書込みができなくても、ルックアップ・テープルか存 在する ( と、考える ) 。そして、抽象化されたディスプレ イであるビジュアルにも、ルックアップ・テープルと同様 のオ冓が必要である。しかも、複数のビジュアルを同時に サポートすることを考えると、 : 書換え可能なものや不可能 UNIX MAGAZINE 1992 ユ 0
An lntroduction t0 X Window System TCP ポート番号 ] 連載 フォントサーバーの起動方法 になるでしよう。もっとも、システムの設定に組み入れら 1 。 cal などを利用してシステムの起重加に実行されるよう フォントサーバーの定常的な運用が始まると、 /etc/rc. ー port オプションでは、フォントサーピスに利用する と、 2 つのオプション指定が可能です。 % fs [-config 設定ファイル名 ] ト po て t その場合、 ーを実行することはできます。 れていなくても、 fs コマンドを使えは一般ューザーでもサ UNIX MAGAZINE 1992.10 設定ファイルには、項目 = 値〃の組が列記されていま 設定ファイルの書き方 で、これをもとに変更するとよいでしよう。 バーのソースプログラムとあわせて提供されていますの ァイルが必要です。設定ファイルの雛型は、フォントサー いすれにせよ、フォントサーバーを利用するには設定フ ロ、ここに設定ファイルを用意しておくと便利でしよう。 れます。管理者は定常的にフォントサーバーを利用する場 は /usr/lib/X11/fs/config が設定ファイルとして利用さ する設定ファイルを指定するものです。省略すると、通常 -config オフションは、フォントサーバーの動作を規定 TCP ポート番号は 7000 に設定されます。 されていればその値が、設定ファイルに指定がなければ なお、一 p 。 rt の指定がない場合、設定ファイル内に指定 使われるようです。 に割り当てて使うことになるのですが、通常は 7000 十が て決められたポート番号はありません。許容範囲内で適当 います。ただし、現時点では X のフォントサービスに対し ビスには、あらかしめ特定のポート番号が割り当てられて 行することも可能です。 TELNET 、 FTP、 X などのサー は、 1 つのホスト ( マシン ) で複数のフォントサーバーを実 ビスを識別します。ですから、ポート番号さえ変えておけ る側は、ホスト名とこのホート番号で 1 つのフォントサー 定のフォントサービスを識別するためのものです。利用す TCP のプロトコルを使ういくつかのサービスのうち、特 TCP のポート番号が設定されます。この場合、ポートは す。 sh と同様、行の先頭に # があれば、その行はコメント として無視されます。また、機能の利用 / 非利用は、以降の 例では on/off で示しますが、 yes/no や true/false 、 1 / 0 でも指定できます。では、各項目ごとに説明しましよう。 catalogue = サービスするフォントバスのリスト そのフォントサーバーでサーピスするフォントパスのリ ストです。本来、このカタログには、フォントの集まりの 単位としてのカタログ名とその実体となるフォントパスが 登録され、そのカタログ名がクライアントからのリスト要 求によって返されるはすなのですが、現在のインプリメン トでは、サービスするフォントパスの指定の意味にしかな っていません。一方のクライアントからのリスト要求につ いては、、、 a 懼と答えるだけになっています。これは fsinfo コマンド ( 後述 ) を実行してみると分かります。 alternate-servers = 代替サーバー候や甫のリスト そのサーバーが対応できるクライアント数を超えて、こ れ以上のサーピスは不可能と判断したとき、代替となるフ を指定します。この数を超えると、 clone-self = on の場 そのサーバープロセスが対応する最大クライアント数 最大クライアント数 オントサーバーを知らせるための候補リストです。 client-limit かったときに適用される値を設定します。 10 倍されている クライアントからの要求で、ポイントサイズの指定がな default-point- size 田倍したポイント数 負荷が集中するのを避けることはできます。 グルスレッドで実装されている関係上 1 つのプロセスに り、全体としての負荷か減るわけではありませんが、シン 開店させるかどうかの指定です。マルチ CPU でないかぎ て分離し、これまでのフォントサーバー・プロセスを新装 ent-limit に達したとき、それまでの接続を子プロセスとし フォントサービスを受けるために接続される接続が cli - clone- self Con または 0 出 20 に設定されています。 代替サーバヨ嚇甫をクライアントに知らせます。省略値は 合は接続を拒絶し、 alternate-servers に登録されている 合はプロセスを新たに生成して対応します。また、。Ⅱの場 137
0 製品の背景■ UN Ⅸシステムによる O P 図ー TUXE システムの概念 TCP/IP フロントエンド 'WS MS ・、 M 材め・、 MS ・ STARLAN ロ pc ロ PC 売上げデータ 端末 0 各種ネットワーク クライアント クライアント 端末 DBMS クライアント ATMI XA S stem/T IWS ATMI System/T UN Ⅸシステム IJ NIX システム 〇〇 AP /HOST C ℃ S ムは、米国の AT&T が開発し、 UNIX System Lab0- 層別責任体系をとることが多い。このような企業で業務 ratories(USL) が改良と保守を引き継いだ OLTP 支 をコンピュータ化、 OLTP 化するには、必然的に分散シ 援ソフトウェアである。 X/Open の仕様に準拠し、すで ステムか要求される。また、大部分の企業では、企業全 に利用の実績も上げている。 体をカバーする OLTP システムが構築され、稼動して いる。したがって、今後新たに構築する必要のあるシス TUXEDO の構成 テムは、部署別、地域別に特化されたものとなるだろ 1978 年に最初の製品が開発され、 1986 年には分散型 う。中央集権的なシステム構築をおもな目標としてきた クライアント / サーバーモデルの機能、 1989 年には分散 従来の汎用大型機では、分散システム支援機能の面で トランザクション処理機能、 1991 年には PC や汎用大型 は、機能的にも実績面でも UN Ⅸシステムに劣ってい 機との相互運用の機能を加え、今日にいたっている。 る。このような分散処理の要求を満たすには、 UNIX シ TUXEDO システムは、トランザクション制御を担当す ステムをベースとした OLTP システムが必要になって る主要なモジュールである、、 System/T" ( または、、トラ ンサクション・モジュール〃 ) 、 PC や WS との付加分散 いままて構築された UNIX べースの OLTP 支援ソ をおこなうソ WS 〃、汎用大型機のシステムとの相互運用 フトウェアや、実際のシステムの大半において、この分 性を提供するソ HOST 〃、データベース機能を提供する 散システムが目標となっている。 、、 System / D クから構成されている。 TUXEDO システム OLTP システムの基盤としての UNIX システムが では SQL または X / Open の XA インターフェイスを 市場から求められる背景には、このような要因がある。 もつような DBMS であれば、種々の製品を自由に組み 次に、 UNIX べースの OLTP 支援ソフトウェアとし 合わせて利用できる。 informix や ORACLE などがそ て、、 TUXEDO システム〃を例にとり、 UNIX べースの の代表的な例であり、 System/D もこれらと同様の機能 OLTP 支援ソフトウェアの概要を説明する。 を提供する DBMS である。図 1 に TUXEDO システ O P 支援ソフトウェア ムの構成概念を示す。 System/T の機能により、ユーサー・アプリケーショ ンを変更することなく、システムの分割や分散が可能に UNIX システム上の OLTP 支援ソフトウェアとし なっている。また、端末の入出力処理やユーサー・イン ては、すでに複数の製品が存在する。 TUXEDO システ UNIX MÄGAZINE 1992.10 20
! resources for using kanJI in kterm ! ! kterm から漢字変換を使いたいときの設定 (kinput2) ! ! Ctr1 + space で変換モードになる ( デフォルトでは Shift + space) KTerm*VT100*Trans1ations : #override KTerm*a110wSendEvents : Ctr1 く Key>space : 気楽に IJN Ⅸ、かっこよく X 0 begin—conversion(JAPANESE_CONVERSION) ! ! conversion protocol dependent resources ! KinputProtocoI *KinputProtoc01. X1cConversionStartKey: Ctr1 く Key>space X の環境を設定するためのファイルには、おもに次の ようなものがあります。 . Xdefau1t 、 . Xresources: X のデフォノレトなどの成疋 . xillltrc 、 . xsesslon: . Xauthority: X の起動 xauth の作るファイル . xauthority については、前回詳しく説明したのでこ こではとりあげません。では、ほかの 4 つのファイルに ついて順にみていくことにしましよう。 X クライアントのデフォルトの設定 X のクライアント (kterm や xterm など ) を使って 、もとの設定は気にくわない。こうしたほう いるときに がもっと使いやすいのに " などと思ったことはありません か ? このように、自分自身で設定したいときに使うファイ ルが . XdefauIt と . Xresources です。名前はなんでも いいのですが、だいたいこの 2 つのうちのどちらかが使わ れることが多いようです。オンライン・マニュアルを見る と、 . Xresources という名前が使われていますので、 こではこちらを使って説明します。 . xresources は前回にすこし説明したように、たと えば、、 kterm のデフォルトのフォントを変えたい " とか、 kinput2 を kterm 上で利用したい " などということを 実現するためのファイルです。クライアントは立ち上が るときに、、自分に関係するエントリはないかな " と確かめ て、あったらその設定をデフォルトとして起動します。そ れでは例をみてみましよう。 リスト 3 で、行頭に、、 ! " が付いているのはコメント 行です。そのほかの行は、どのアプリケーションのな 、 : " の後ろがその設定値を示して んの設定かを表し、 います。リストのなかのコメントを見ていただければ おおよその見当はつくと思います。デフォルトの値は、 /usr/lib/X11/app-default というディレクトリに入っ UNIX MAGAZINE 1992.10 ているファイルで決められています。もしデフォルトが 気に入らないからと書き換えてしまうと、全員に景彡響して しまうので、かならす自分のホームディレクトリの下にあ る . xresource に書くようにしてください。 さて、自分の好きなように設定したあとは、これを有効 にしなければなりません。たとえは . xresources に設定 した場合、 xrdb コマンドを使って、 % xrdb —load ~/. Xresources のようにします。これで自分の設定がアプリケーションの プログラムに対して有効になりました。また、 X を起動し たあとで . Xresources に追加した内容を有効にしたいと きには、 % xrdb —merge ~/. xresources とするのでしたれ ところで、 . Xresources によって成疋できる項目は、 アプリケーションごとにさまざまです。いったいどんなこ とかできるのかは、各アプリケーションのドキュメントや オンライン・マニュアルを読んでください。 X の起動 X を起動するときに自分なりの設定をするファイルが、 ・ xinitrc 、・ xsession でした。それぞれの彳齬リを簡単 に説明すると、次のようになります。 . xinitrc : xinit コマンドの冫起重加こ参照される。 . xsession : xdm からログインするときに参照される。 これらは、まったく同しファイルでよく、どちらか 1 つ をきちんと書いておけば、もう一方はそのファイルを実行 するように書くだけて大丈夫です。たとえは、 . xsession をきちんとしておけば . xi Ⅱ it て c は次のように書けます。 # ! /bin/sh % cat . xinitrc 37
€É ) 〇 60 〇〇 連載 /An lntroduction to X Window System 図 2 X サーバーとフォントサーバーなどの関係 りますから、どこかに頼らざるをえません。そこで、ほかの られる内容はフォントデータだと考えてください。 マシンにフォントデータを集中して管理してもらい、個々 さて、このフォントデータを必要とし、指示要求を送る の X サーノヾーはネットワークを介してこれを利用する方法 のは X サーバーです。つまり、 X サーバーは X に関しては がとられるようになりました。 多くのアプリケーション・プログラムにサービスをおこな 一般に、このような場合には、 うサーバーですが、フォントについてはフォントデータの サービスを受ける側ーーーいくつかのフォントサービスに関 ・ TFTP によるデータの転送 するクライアントの 1 つになります。 ・ NFS によるファイルの共有 というわけで、提供する対象が変われば、、サー ノ、 ・フォントサーバーの利用 立場も変わりますのでご注意ください。 などの方法が利用できます。 TFTP を用いたフォントサービス なお、今回の説明では X のサービスをおこなう X サーバ 、フォントのサーピスをおこなうサーバーなどが入り乱 実装が簡単なため X 端末などでよく使われるものに、 れて登場します。ちょっと混乱するかもしれませんので、 それぞれについて説明する前に相互の関係について整理し TFTP を使ってフォントデータを読み込む方法がありま す。 TFTP は、 TriviaI FiIe Transfer ProtocoI の略 ておきましよう ( 図 2 ) 。 X プロトコルによって送り込まれた指示に従って画面 で、ネットワークを介したファイルの転送方法としてはか に表示したり、キーポードやマウスからのデータをイベン なり簡易に作られています。たとえば、転送に誤りが生し た場合は最初からやりなおします 2 し、利用者の認証なども トとして適切な相手に伝えるサービスをおこなっているの が X サーバーです。この X サーバーに要求を送りつけるア ありません 3 。 とはいえ、フォントの利用に限っていえは、通常は部分 プリケーション・プログラムは、クライアント ( 雇い主 ) に 的な読込みなどはおこなわれません。たいていは、すべて なります。 のデータが読み込まれてしまいます。したがってとくに細 一方、フォントデータを適切な相手に伝えるサービスを おこなっているのが、今回の、、主役〃フォントサーバーで 2 TFTP では、正確にデータ転送を保証する TCP は使わす、 UDP を利用してい す。 TFTP や NFS など、フォント関係のサーピスだけで ます。もっとも、 TCP を使えは FTP そのものになってしまいますが・・・ 3 マシンの管理上、これは重要なことです。安易に TFTP のサービスを設定する はなく、ファイルを提供するものもありますが、今回は送 と、セキュリティ・ホールになることもあります。 133 UNIX MAGAZINE 1992 , 10
図 2 連載 / IJN Ⅸマルチメディア OODB による表現 Person Ob 」 ect 氏名下條真司 勤務先 生年月日 . 1958 年 4 月 7 日 氏名田中克己 勤務先 生年月日 University Object 大学名 . 大阪大学 所在地 . 豊中市 雑なデータ構造はもちろん、従来、 DB では扱えなかっ UNIX MAGAZINE 1992 ユ 0 3 こでは、 C 言語ク冓造体という程度に考えてください。 ら、 CSCW (Computer Supported Cooperative のクライアントで共有すればデータも共有できますか 散することもできます。また、 1 つのサーバーを複数 ー / クライアントの関係にあり、ネットワーク上で分 DB とそのアプリケーションは、 UNIX 上のサーバ ・ネットワークへの対応 ると、 100 倍以 - ヒ高速化されるということです [ 2 ] 。 にくらべて性能が大幅に向上しています。ある研究によ タをできるだけメモリ上にキャッシュするため、 RDB られています。メモリか安価ということもあって、デー OODB は、ワークステーションをベースに開発が進め ・生能の大幅な怖止 なくても DB カリ用できるようになります。 ておいてくれる、といったようにプログラマーか意識し らないあいだにメモリ上のデータのバックアップをとっ るオプジェクトの管理をいったん DB に任せると、知 まま DB に蓄積することができます。というより、あ プログラミング言語で定義されたオプジェクト 3 をその クト指向言語と密接に結びついています。したがって、 OODB は、 Smalltalk や C 十十、 Lisp などのオプジェ ・プログラミング言語によるデータのアクセス す ( 図 2 ) 。 たデータに対する操作 ( メソッド ) のモデル化も可能で w 。 rk ) 4 のべースにすることも可能です。 つまり、我々か望むような、ワークステーション上の ファイルシステムに代わるプラットフォームになる可能 性があるのです。 我々は、いすれ多人数によるマルチメディアのシナリオ 編集もしたいと思っていたので、さっそくこれに飛びつき ました。また、当時は OODB によるマルチメディア・シ ステムの構築自体もはとんどおこなわれておらす、重要な 研究テーマでもありました。 OODB による Harmony の構築 OODB によって Harmony 、とくにその DB 部分を 再構築するという計画は、ちょうどそのころ開始された Ob e プロジェクト 5 に便乗するかたちて始められまし た。そのプロジェクトのなかで商用の OODB を購入し、 Harmony に組み込むことカそきたのです。我々か購入し たのは、 VERSANT という OODB です。現在、商用 の OODB は、 SmaIItaIk や C + + 、 Lisp などの言語と のインターフェイスを備えていますが、 VERSANT も C + + とのインターフェイスをもっていました 6 。さらに 4 5 6 電イ・メールやテレピ会議など、コンピュータによる人間の 1 劦語 } 作 : 業 : 翅爰。 神戸大学の田中克己先生をはしめとする関西の DB 硎究者による産学協 同研究プロジェクトです。を冬自勺には、新しい OODB のプロトタイプ の構築を目指しています 現在は、 Smalltalk とのインターフェイスもあります。 63
連載 /An lntroduction to X Window System 図 3 フォントサーバーの故疋ファイルの例 # 最大クライアント数は 10 client—limit = 10 # 負荷が集中するのを避けるため、クライアントが # 上の設定値を超えた場合、プロセスを分ける clone—self # 代替サーパー候補 alternate—servers = fssrv: 7001 ,gigafs : 7000 # 工ラー記録ファイルを fs ー e て r 。て s に設定 error—file = fs—errors # syslog として記録しない use—syslog = Off # サービスするフォントパスのリスト catalogue = /usr/1ib/X11/fonts/misc/, /usr/lib/Xll/fonts/Speed0/ default—resolutions = 75 , 75 , 100 , 100 # 解像度は、 75X 75 と 100 X 100 default—point—size 120 # 省略時のサイズを 12 ポイントに設定 # ポート番号は 7000 に設定 7000 port 点に注意しましよう。たとえは、 12 ホイントに設定したい 場合は、 default—pollit—size = と設定することになります。 120 省田芋にサポートするサーバーの解像度を指定します。 default-resolution = 解像度のリスト po = フォントサービスのための TCP ポート番号 セージをこのファイルに記録します。 フォントサーバーの実行中に生したエラーや警告メッ error-file = 工ラー記録ファイル のように X 、 Y の組で列挙されます。 [ x 方向の解像度 ] , [ Y 方向の解像度 ] , ・ なお、指定に用いられるリストは、 7001 、・ ・・と割り当てられることが多いようです 5 。現在利 スト上の 1 番目のフォントサー ーは 7000 、 2 番目には しては、 7000 ~ 7002 が使われています。すなわち、あるホ こなう TCP ポートは正式に決められていません。通例と 前述したように、現在フォントサーバーのサービスをお 138 用しているネットワーク上のサービスと重ならないことが 必須条件で、システムで割り当てられる 5000 より小さな TCP ポート番号を割り当ててもいけません 6 。省略値は、 7000 に設定されています。 use-syslog = Con または 0 田 工ラーメッセージを sysl 。 g として記録するか否かを指 定します。 syslog は、デーモンプロセス syslogd によって コンソールなどに記録表示されるものです 7 。 設定例を図 3 に示しておきます。 設定ファイル変更後のおまじない フォントサーバーの起動後に設定ファイルを変更して も、変更内容は反映されません。また、フォントサー 起動後にフォントを追加した場合、これか反映されるかと いう問題もあります。通常、設定ファイルは起動時に 1 度 読み込まれるだけだからです。かといって、現在フォント のサーピスをおこなっているサーバーを強制終了させて再 5 ちなみに、 X11 のサーバーについては TCP ポート番号 6000 以降、サー 号を加えたものが割り当てられています。 6 一般に、特定のポートにサーピスが割り当てられている場合、サーピス名とポ ート番号の対応は /etc/services を見れば分かります。ただし、 NIS を利用して いる場合は、 ypcat seruces を実行します。 7 syslogd の動作は /etc/syslog. conf ファイルによって指示されています。 UNIX MAGAZINE 1992.10
XEROX 私たちは、ドキュメント・カンパニーです。 快速 100 100 台つないでむしろ速くなる嬉しさ。快適サーバ、ゼロックスか New wnk ※ Argoss9450 最大構成時てイーサネット 8 本接続時 ) 大規模ネットワーク対応の IJN Ⅸファイルサーパーで す。 CPU 分散化の実現で、イーサネット本数、ドライプ 数がふえるほど処理速度が速くなる特長をもっていま す。 20 台、 50 台、 100 台、・・・大量クライアントにも余裕 の未来型サーパーです。 ■ FMP の採用で最大 135 例 OPS の高速処理 分散マルチ CPU アーキテクチやト z()M 採用て、 ネットワークからの NFS 要求に対し各フ。、ロセ多サーが ホストプロセッサーを介せず完全に並列処理。ネット ワーク I / 0 パフォーマンスを一段と向上させています。 ・ネットワーク負荷の分散で大量クライアントに対応。 テンスク容量は最大 81GB (Argoss9450) まて拡張可 能。しかも、イーサネットを最大 8 本 ( Arg 。 SS945 のまて、 接続て、き、システム拡張にともなうネットワーク負荷を分 散させることがてきます。 ・データバックアップ機能として、ミラー、ストライビンク : コン カチネートの 3 通りのバーティション方式を用意。各方式の混 在を可能に。・システムを稼働させたままでディスクの脱着 が可能なホットプラグディスク機能。・ネットワーク環境の変 化にともなう最適プロセッサー、ポード、メモリー数を判断す る I/O パフォーマンス・チューニング機能。・ XWindow 対応。 ホストプロセッサー ( SPARC ) 10 圓 1 凹 Argoss 9450 BEthe 「 nets & 16drives & 2File Processors Argoss 945d / 9430 4Ethe 「 nets & Bd 「 ives Argoss 9450 / 9430 2Ethe 「 nets & 4drives 1 平均レスポンス時間 ( M Ⅲ econds ) 1 NFS ' / ヾフォーマンス ィーサネット 機種ディスク容量 (LADDIS MIX) 処理速度 メモリー 最大 81GB 大きさ 12.5M 旧 S 最大 8 本最大 135 田 OPS 幅 60cmx 奥行 100cmx 高さ 195CE 20 ~ 68MB ( 1 35GB X60) 最大 13.5GB 12.5M 旧 S 最大 4 本最大 67 引 OPS 幅 53cmx 奥行 82cmx 高さ 106Cm ( 1.3 B X10 ) ・ UN Ⅸは米国 AT & T 社ベル研究所で開発したソフトウェアの名称です。・ SunOS 、 NFS は米国サンマイクロシステムズ社の商標です ・ FMP は米国オースペックスシステムズ社の商標です A 「 g0SS9450 20 ~ 68MB A 「 g0SS9430 Argoss 945 Ⅳ 9430 資料請求 N 。 019 富士ゼロックス株式会社〒 107 東京都港区赤坂 3-3 ー 5 電話 03 ( 3585 ) 3211 ※資料請求は本社お客様相談センターまて。 ( フリータイヤル・ 0120 ー 27410 の