福島氏 - みる会図書館


検索対象: SFマガジン 1970年1月号
196件見つかりました。

1. SFマガジン 1970年1月号

つまり、福島氏は、の家元として、みんな の上に君臨したいのだ。これまで、日本界に 貢献してきたのだから、編集者としてではなく、 作家としても、みんなの上に置いてくれと、 こう言いたいわけなのである。 豊田有恒 だが、ちょっと待ってくれ。よく考えてみる と、ずいぶんへんな理屈だ。 星、小松、筒井の三氏についてはいうまでもな まずはじめに、の貴重なページを、この作品の価値によって、この世界から抹殺されるいが、光瀬氏の星間叙事詩、眉村氏の経済、 ような内容に費してしまうことを、読者の皆さんなら、それも仕方がないが、福島氏に気にいられ平井氏のアンドロイド、石原氏の惑星シリ に、お詫びしなければならない。 るかどうかという理由で、ばくの愛するの世ズ、そういった新しいジャンルを、作家とし ことの起こりは、昨年一一月号の座談会だった。界から抹殺されるとしたら、これほど理不尽な話 十へよ、 0 、 くら福島氏のすることでも、正しくなての福島氏が、ひとつでも開拓しただろうか ? ( 匿名であったから、読者には判るまいと思うが、 作品数がすくないと弁解するが、たとえ一作でも いことは正しくないのだ。 われわれ作家には出席の機会が与えられず、 、山野氏の「 >< 電車」に匹敵する作品を書い 福島氏のみ出席してしまった。その結果、そこにそこで、ぼくは、「退魔戦記」 ( 立風書房刊 ) 、居なかった作家に対してぎわめて辛い批評にのあとがきに、そのことについて書き、立腹した たろうか ? ・ なり、そこに居あわせた福島氏だけに甘い批評に福島氏と会った。こちらが折れてみても、福島氏作品の価値は、その人の発言力の大きさや、顏 しつこうに改める気がない。 ( なった。このことは、星、小松、筒井、矢野、平は、、 の広さなどで決まるものではない。あくまで、そ そして、福島氏は、またしても、・ほくの書いた 井の各氏も、はっきり認めておられる。 の作品の出来いかんで決まるものだ。 特に、ぼくに対しては、「こんな人がいると全「自殺コンサルタント」 ( 三一書房刊 ) のあとが ・ほくを憎むのは勝手だ。だが、福島氏は、その 〈体の株を下ける」という、致命的な発言が許さきについて、文句をつけてきた。そればかりでな く、三一書房とは関係のないの先月号に、憎しみを、作品の上で生かしていない。最近、ぼ れ、そのまま掲載された。 反論に名をかりた中傷を書きちらす機会を与えるくをモデルにしたと思われる短編を読んだが、ペ ) それでも、ぼくは我慢した。 よう、森編集長に強要した。 つに腹もたたない。憎しみを書きちらすがため ところが、福島氏は、それをいいことに、第 一「第三の攻撃をしかけてきた。その一は山野文句があれば、・ほく本人にいえばいいのに、ど に、作品の質まで減殺してしまっているからだ。 うして、そんなことで、のべージをつぶす 一浩一氏の論文である。山野氏なりの意見なのだか そんなことではいけない。ばくのほうは、むし ) ら、それは許せる。だが、福島氏は、かれ自身にのだろう。を私物視しているとしか思えな そういえば、の目次に、福島氏の名前ろ、憐れに思うだけである。 ついて書いてある個所をけすらせた。つまりい が四つものっている号があったが、はたして読者福島氏にい、たいのは、まえにあったときにも ( 作家福島正実を、別格あっかいにさせたのにちが は喜んでいるのかな ? 、乍ロロを書くように努 言ったが「おたがいに、もしイロ ( し / し ~ それでも、ぼくは我慢した。福島氏は、ますま福島氏は、界の派閥を名ざしであけてみろ力しようじゃないか」ということだけだ。ぼく ( す増長して、八月号に書いた。「批判を嫌と要求する。どうも、訳のわからない話だ。三一は、何不自由なく育 0 たせいか、足の引 0 ばりあ い、批評されたことを怨み、未練がましくあけっ書房の本を買ってもらえば判るが ( 自己宣伝で失 いというような次元の低い喧嘩は、どうも得意で 礼ー•) 、もともと、・ほくは、派閥などという単語 ( らう精神で、いったいなぜが書けるか」と。 ない。喧嘩ならいつでも買ってやるが、そんなレ 一公正な批評なら耳を傾けよう。だが、そこに出すらも使っていない。作家は、みな対等のつ ベルの低いつつきあいなら、こっちから願いさげ 、席して、自分に対する批判を封じておいて、そのきあいをしているのだから、派閥などあるわけが にする。 ない。・ほくが言いもしないことを説明しろという へ一方で他の作家をおとしめる座談会が、批評とい これは前号の「特別日記」に対する反 えるだろうか ? 福島氏だけを別格あっかいしてのだから、さつばり訳が判らない。首をひねった あけく、やっと合点がいった。 論として書かれたものです。 ( 編集部 ) 」 とりあけない論文が、批評といえるだろうか ? 福島氏に答える

2. SFマガジン 1970年1月号

空想科学小説計 ■特集月 : その過去・現在・未来 創成期会 ・ロ小松左京 開発期月の神殿日下実男 植戻期・出口なし福島正実 独立期訣別光瀬 . 龍 終栄期割れた鏡小松左京 ・連載科学コラム SF ロポット工学人門石原藤夫 ■特別連載くファンタジイ漫画〉 7 ( セプン・ビー ) p 石森章太郎 」こ ' ! 97 も、 じ、 A 肝 -

3. SFマガジン 1970年1月号

よく使われているようだ。オートマトンは自動人形といった意味の在にいたるまで、われわれの文学や思想やそして科学にまでも、大 古い言葉だが、日本では、学問のひとつの体系を指すことの方が多きな影響を与えつづけてきている。 サイボーグの語源はアメリカの医学者の主張にあるが、わが国物語におけるロポットの祖先もまた、この神話伝説の中に姿をあ では、用語に近くなっている。光瀬龍氏、平井和正氏の作品をらわしており、人間心理の人造人間への欲求と畏敬の歴史の古さを 知ることができるのである。 はじめ、サイボーグ・テーマのが非常に多いからだ。 そのひとつは、ギリシア神話にある青銅人間タロス。 コン。ヒューター、サイ・ハネティックス、 学術用語としては タロスよ、・ イオニクス、オートメ 1 ション キリシア神話の中でも有名なクレタ島の海岸を、一日 などが、これにつけ加えられる に三度見まわり、他国人の上陸をふせぐことを役目としていた青銅 ・た〉つ、つ 0 一方、日本語になっている類語も、たいへん多い。一般的には製の人造人間で、火に強く、異国人が近づくと青銅のからだをわざ からくり人形、自動人形、機械人間、人造人間、人工人間、改と灼熱させて抱きっき、焼きころしたり、また、巨岩を投げて人々 造人間・・ーーがあるし、コンビューター的または学問的なニュアンスを追いはらってしまう。 のつよい用語としては・・・ーー人工頭脳、人工知能、電算機、電子頭おそるべき怪物だが、万能というわけではなく、弱点もあった。 からだの内部には、首からかかとまで一本の血管が通っており、そ 脳、自動制御、生体工学、人工臓器、人工義肢ーーーなどが頭にうか ぶ。この中で人工知能とは Artificial lntelligence の訳で、すでにの下端は青銅の栓でとめられているのだが、その栓をぬかれると、 この名称の大々的な国際会議がひらかれている。 血液ーーー溶岩のようなどろどろとした熱液ーーが流れ出て、倒れて この種のことばは、新しい造語も多いので、あげていくときりがしまうのである。 ないが、さいごに、昔なっかしい少年科学冒険物語的用語を記して物語としては、アルゴ探検隊が立ち寄ったときに、この弱点をつ おこう。いわ、・・、ーーー金属人間、人工魔人、鋼鉄魔人、超人間、青銅かれて、殺されてしまうことになっている。 怪人・ : タロスの製作者は、アテナイの工芸技術の象徴といわれる有名な ダイダロス ( 巧みな匠人を意味するという ) である。 伝説の中のロポット ギリシア神話というのは、同一名の人物があちこちに顔を出すの ロポット工学の本論に入るまえに、イントロダクションとしで統一がとれず、混乱することが多いのだが、タロスという名はダ て、物語の中にあらわれるロポットたちについて、簡単に触れておイダロスの甥でコンパスやろくろを発明した人物にもつけられてい ) ことにしよう。 る。 ( よりくわしくは、『入門・福島正実編』に福島正実氏のてい この甥のタロスは、のちにダイダロスのねたみにあって、崖から ねいな解説があるので参照していただきたい ) つきおとされて死んでしまうのだが、神話学者によると、この両タ さて、人々をたのしませる物語の最古の確立した形態は、各民族ロスは別人ではなく、ともに太陽の象徴であるのたという。青銅人 の間に古くから伝承されてきている神話伝説であろう。そこには、 しすれも太陽の姿 間の熱や岩、エ人タロスのコンパスやろくろは、 : まことに豊饒な、数多くの興味深いェビソードや、象徴があり、現 ( すなわち円形 ) や熱 ( またはカ ) に関係していることを思えば、

4. SFマガジン 1970年1月号

フィクション特集月ーその過去・現在・未来 SF MAGAZINE 50 NC 石ドに 02 & FA CT T んに / bllo 切 g 立 or 朝なカ記″ん第襯な 0 れ 0 工 the 0 怩ら for ん c ん んれ 03 ん dg 襯 en なん gra イ記襯イ : THE HOLMES-GINSBOOK DEVICE ISAAC ASIMOV c 。 2 ) g ん◎ 1968 ろッ G 記 4 ェ ) , 2 ″况なんれ g C0r20r4 0 れ . ~ ボホな イムて、主 フズもた レⅡ 箱ち ンギ のズ、 名プ はツ ク 装 イ ヴ ム イ セ・ ン イ ヴ ク イ ン ス ダ ア レ ツ ス サ ス モ ン フ ン 14 8 創成期 豊 " 月の神殿 植民期出口なし 独立期 割れた鏡 異次元からの侵入者を描く怪奇幻想譚 七四枚。 その名は悪魔 ヘンリイ・カット 小松左京 日下実男 福島正実 光瀬育 5 小松左京 20 4 2 6 8 29 157

5. SFマガジン 1970年1月号

植民期 出口なし 福島正実 イラスト / 金森達 飛鳥田はよどみなくいっきに喋ってしまうと、最後の愛想笑いを ふりまいて、いそいで観光客たちに背をむけた。ぐずぐずしている と、またそろくだらない質問をあびせられて、くどくどと説明しな ければならなかったし いまは、とても、そんな気持の余裕がな っこ 0 観光客たちは、飛鳥田の部下の広報部員に案内されて、ふわふわ と通路のほうへ立ち去っていった。肩越しに、ちらとその、いかに も不安定で滑稽な歩きぶりをーー月の低重力に不馴れな観光客たち 特有のゴースト・ウォークを見やりながら、迷児が出なければいし がと思った。ルナ・シティの迷路に似た通路の複雑さは、馴れた飛 鳥田たちでさえ、時折り困惑させられることがあるのだった。 広報部の部屋に入って、デスクの前にまわり、考えなおして、応 接用のソフアに腰をおろすと、よくききすぎるスプリングのせいで 身体がふわりと浮きあがりそうになった。そんな些細なことでさ え、なぜか、心にひっかかる ( いやだ、いやだ。こんな気持で、のほほんと観光客あいてのガイ ドなんかやってはいられない。 とてももう、長いこと持ちそうにな かりに持ったところで、あれが起ったら何もかもおしまいではな そう思ったとたん、飛鳥田は、室内がひどくむしあついのに : そして、空気が、たまらなく濁っているような感じなのに、気がっ いた。もちろん、そんなはずはないー・ーー部屋にとりつけてあるエア ・クリーナーの目盛りは正常だし、もし万が一そんなことがあった らとっくにアラームが作動してけたたましい警報を鳴らすはずだっ 3 た。にもかかわらずまるで、室内の空気は、二時間も三時間も月 、、 0

6. SFマガジン 1970年1月号

◆◆會取新刊〔毎月 7 日、ロ日、幻 点三惑星連合卞 7 ! ・ , = , 罩 ~ 〔「 伝説大陸アトランティスの陥没から未来の宇宙へと、人類の興亡を描く壮大なスペース・オペラ ! 定価四二〇円 2 クリフォード・ a ・シマック船戸牧子訳 人狼原理 宇宙探険のために人狼原理によって創られた人造人間プレイクの苦悩を文学味豊かに描いた傑作。定価三二〇円 マーカレット・セント・クレア矢野徹訳 アルタイルから来たイルカ 海の賢者イルカーー彼らは遙かなる昔、アルタイルから地球を訪れた人類の分身だった ! 予価三四〇円 ジェイムズ・プリッシュ中上守訳 、宇宙の天使たち 驚異的知性を持っ宇宙生物・天使との接触の任を負って、ジャック少年は暗黒星雲へと向った , 定価一一六〇円 虹は消えた眉村卓 社会派の第一人者が、生々しく抉る未来社会の人間群像ー近作中短篇十五篇を収録定価三九〇円 エリック・フランク・ラッセル深町真理子他訳 ワ ~ を心メカニストリア 宇宙船マラソン号が遭遇する驚異の異星文明と異種の生命体ーー宇宙テーマの傑作集。定価三三〇円 月の近刊 ( 仮題 ) ポール・アンダースン岡部宏之訳 敵意の惑星 福島正実 分荼離迦 十の世界の物語 < ・ o ・クラーク中桐雅夫訳 日に発売〕

7. SFマガジン 1970年1月号

話は奇々怪々である。錬金術師たちは、その実験室の中で、ネズミ が、名門の出身という誇りをいだきながら、不遇で、貧困とたたか や虫をつくりだすだけではあきたらず、人間を創造する実験にとり いつつ、ポードレールと一脈通ずゑ一種独得の芸術至上主義的作 かかった。 品を発表した。 アルキミ ィアトロへミー そして、錬金術を医化学にまで発展させた伝説的医聖パラケルス その中でもとくに長編『未来のイヴ』 ( 一八八六年の発表 ) は、 ス ( 一六世紀 ) が、ついに、自分の精液をフラスコの中で化学変化安易な科学主義と実利的な社会の風潮に対するリラダンのはげしい させてホムンクルスをつくりだすのに成功した といわれてい反撥を、延々たるそして異常ともいえる饒舌のうちにくりひろげた る。 もので、文学史上にも不減の芸術至上主義的名編として知られてい パラケルススによると、蒸溜用のフラスコに精子を入れて密封しる。 この小説のロポットとしての価値は、前記『入門』にあ ておくと、それがしだいに生気をおびて動きだすのが見えてくる。 これがホムンクルスで、まだはっきりした肉体がなく透明であるる福島正実氏の解説によれば、これが〃アンドロイド〃なることば が、おどろくべき神秘的な知恵があり、妖精のように活動するのだを、人間にそっくりなものという意味をはっきりとさせて用いた最 初の作品だということ、また、人間の理想像としての絶世の美女ロ そうだ。 パラケルススには一種狂信的なところがあったので、このようなポットを登場させて、その内部構造を空前絶後の詳細さで説明した ・ 1 ロ明たということ などにあるといわれる。 空想的挿話が伝えられているのだろう。 工学的にみると、このホムンクルスは、フランケンシュタインの『未来のイヴ』は、このように、ロポット・テーマにおける不減の 怪物と同じく、からだの素材が人間と同種 ( たぶん ! ) の有機化合 モニュメントであるが、物語の筋は、一行一行が作者リラダンの血 物、コロイド質よりなっている点に、ひとつの特徴がある。『・ を吐くような思想の吐露をともなっているので、まことに集約しに ・』のロポットもほ・ほそうだということができる。 青銅や粘土でできたタロスやゴーレムなどの生命ある巨像と比較そこで、渡辺一夫氏の訳文により、そのサワリのごく一部分だけ して、これらの方が、より陰湿な不気味さを感じさせる原因は、こを引用しておこう。 の点にあるのかもしれない。 アンドロイドの名はアダリ 1 。 その製作者は発明家のエジスンと いう設定である。 幻の美女アダリーの秘密 運動について説明している部分ーーー 神話伝説中の人造人間やからくり人形をのそけば、フランケンシ 「アンドロイドがどうして立つかを申し上げる前に、先ず立ったま ュタイン以後の本格的なロポットは二〇世紀になってから出は ま不動の姿勢を保っているものと仮定しましよう。一歩一歩の長さ じめるのだが、そのすこし前に、絢爛たる異形の大輪が出現してい を基として人形の中に刻み込まれた或る一定の予想された距離にま る。フランスの天才ヴィリエ ・ド・リラダンの『未来のイヴ』であで人形を歩かせたいと貴男がお思いになるとします。前にも申した る。 通り、これには紫水晶の指輪に命令をお与えになればよいので、そ リラダンは一八三八年にプルターニュに生まれ、 パリで生活したうすれば秘密な電流が歩行作用を行ないます。

8. SFマガジン 1970年1月号

は長い長い溜息をついた。これで財産を共有するというこの緊急の 事態についても、子供達の集りに行きわたっている社会主義が適用 されることが、無言のうちに同意されたことになる。ジェ 1 ンの小 冫をしカオしか、グルー。フの羽 さな貯えは、仲間の個人が使うわけこよ、 益になら使用が認められるのだ。 「私達お金がなくなりかけていたのよ」べアトリスがいった。「私 達冷蔵庫から肉をとり出しているところをおばあちゃんに見つかっ たの。これ以上もう無理よ。でも私達あなたのお金があればずいぶ んなことできてよー 二人ともこの資金もいっかはなくなることは避けられないという ことは考えなかった。だがその年頃では四ドル三十五セントという と素晴らしい大金だった。それに彼らは、それが生で血のしたたる ようなものであれば、高い肉を買う必要はなかったのである。 二人はアカシアの木蔭の道をならんで歩いていった。その木立に はちらほらと、やしの木やうるしの木が垂れ下っていた。二人はハ イハーガーを二ポンド買い、先のことも考えずにソーダ水に二十セ ントを浪費した。 彼らが家にもどって見ると、日曜日の気の抜けた雰囲気が家中に 漂っていた。サイモンとジェームズ叔父さんは外で葉巻を吸ってお り、ルーとパート叔父さんは新聞を読み、べッシー叔母さんはクロ ーセ編みをしていた。キートンおばあさんはヤング誌を読み、しき りと面白そうな文章をさがしていた。二人の少女はガラス玉のカー テンの背後に立止ると内をのそきこんだ。 「おはいり、二人とも , ルーが深いよくひびく声でいった。「漫画 はもう見たかい ? マットとジ = フは面白いそ。それにスパーク・ 。フラグはーーー」 SF 集。秋の小説カ マガンン 第一特集☆☆☆オール日本作家 82 枚星 . 羊殳しくスター・キラー〉小松左京 フノレ・ネノレソン筒井康隆 月っ子・の恋福島正実 76 枚悪学園平井和正 シャッター・チャンス久里予四良 OH ! WHEN THE MARTIANS 里予田昌宏 GO MARCHIN'IN 86 枚ほら男爵の士也下方彳テ星新一 第ニ特集☆☆☆宇宙からの訪間者 第、 = ー宅は舟てユ、 ( よいシオドア・スタージ , ン 目撃者ェイヴラム・デヴィッドスン あほうどりマック・レナルズ ・雪つはゞて口 / ヾーート・ F ・ヤング 金星間係書類リチャード・ウイルスン 第三特集☆☆☆クラシック冒険幻想譚 検県黒い冫可のそ皮方ロバート・ E ・ハワード ←は也らのササイドンクラーク・ A ・スミス 冒険王子ドラゴン・ムーンヘンリイ・カットナー 工ラーク 臨時増刊 定価 360 円 ロロ 7

9. SFマガジン 1970年1月号

供 % 所 1 務 0 事 月植民地は、ここ十年以内に、アメリカ進行するだろう。すでに多数の無人探測器の輸送手段を持たず、月面での滞在時間 によって建設される可能性があるが、それが月に送られ大量のデータを送ってきていも、何日ではなく何時間かにすぎないから矢 がどんなかたちをとるかは、一にかかつる。月面着陸をふくむアポロⅡ号の飛行である。だが、一度月に着陸すれば、間も既面 なく、資料の集収と、短期の科学的研究の。 て、そのためにどれだけの金が充当されるも、すでに目睫のあいだに迫っている。 ( こ かにある。いずれにせよ、それは、きわめのエッセイが発表されて間もなく、 一九六ための数多くの前進基地が置かれるように「 なることはまちがいない。最初のうちそれ て慎重に限定された科学的、技術的目的に九年七月二十一日アポロⅡ号は月面着陸に 適応するように設計され、位置が決定され成功し貴重な月資料を地球に持ち帰った ) はおそらく、人間が月に行くに先だって 0 ~ るだろうことはいうまでもない。嘗って南それ以後の月植民がどのようにして行なわか、あるいは着陸後かに、月上車や燃料、 極基地も同じようにして設計されたが、月れるかを考えるには、人類が地球をどう植食料類を積んで着陸する月着陸艇そのもの スッ 植民地の場合は一層正確に、遂行されるべ民していったかを思いだすことが役に立っと、それに他の器材を接合したものにすぎⅣ き目標にしたがって設計されなければなら だろう。第一の段階は発見と征服であり、 ないだろう。だが、つぎの段階では、おそ ない。それは、一つには、建設材料が一グそれにつづいて探検のための基地が、やがらく、そうした前進基地の一つあるいは二 ラムに到るまでことごとく地球から宇宙空て恒久的な基地が建設されるのが普通だっ つに近い場所に、半恒久的な科学基地を建 間を越えて運ばれるためであるし、また一た。ここで考えてみようと思うのは、その設することになり、最後にはーーー恒久的な つには、宇宙開発が、地球上の開発計画と第二あるいは第三段階のプログラムであ基地建設が可能でありかっ望ましいという 結論が出ればーー新らしく、慎重に運ばれ 比較してはるかに上回るべースで推進される。 つつあるからである。 初期の人間月着陸には、そうした基地のた位置に植民地が建設されるだろう。ある ルナ・モジュール こうした理由から ) 月開発と月面上の基建設は行なわれないだろう。月着陸艇が基いは、科学基地を拡張するかたちをとるか 地の詳細な設計とは、密接不可分の状況で地となり、宇宙飛行士たちは自分の脚以外もしれない。植民地というものは、本来、 コロニ ルナ・コロニー 英国科学月刊誌 SCIENCE JOURNAL 特約 コラム特集第月に立つ人類① 月の植民地 ルナ ・・ジョンスン 福島正実☆訳

10. SFマガジン 1970年1月号

今月の《世界全集》は〈第回配本〉地球人類は、つねに、他の知的生命との接触れている。太陽引力にひかれて落下しようと で第巻クラーク『幼年期の終り・海底牧を予想してきたが、それがついに発見されたする宇宙船を救うスコアの活躍をえがく非 それは、暗黒星雲「石炭袋」のなかで遭常。ハイロット」獰猛な機械生物の棲息する惑 場』〈早川書房・七七〇円 ) である。・ O ・クラークには、はるかに遠い未来を見や遇した、光球生物だった。しかもそれは、驚星でのエビソード「メカニストリア」樹木と り、地球人類の運命や、この宇宙においてもくべき高いエネルギー代謝を行ない、高い知共生する生命形体に遭遇する「共生」強力な つ意味・価値を問おうとする哲学的と、的能力を持っていた。そこで彼らは〈天使〉催眠能力によって他の生物を捕える生物のす 比較的ちかい未来ーー・一一十一世紀を舞台にととよばれるようになった。〈天使〉たちは温む「催眠惑星」など、それそれ、ラッセル一 り、未来論的アプローチによって、その時代和な種族だったが、ひとたび処遇をあやまる流の、アイデア・ストーリイとしての意外性 と、スリリングな話術の巧みさが楽しめる。 の姿を浮き・ほりにするリアリスチックなとその = ネルギーを爆発的に放出するので、 創元の長篇は、、 ハリスンの と、二つの作品傾向があるが、この二作はそ宇宙船の一隻や一一隻はあとかたもなくけしと れそれ、そのジャンルにおける一頂点をなすばしてしまうことができた , ・ーーもし地球人が『死の世界 3 』 DEATH WORLD ( 一九 作品である。「幼年期の終り」 CHILDH ・これからも〈天使〉たちと接触していくなら六八年・中村保男訳・一九〇円 ) とアイザッ ク・アシモフの『銀河帝国の興亡 2 』 FOUN ・ ば、彼らと平和条約を結ぶ必要があった・ : OODS'END ( 一九五三年・福島正実訳 ) DATION 年 EMPIRE ( 一九五二年・厚木 の、地球人と宇宙人との最初の接触から、宇生命とは何かという現代最大のテーマを正面 淳訳・一九〇円 ) の二冊。前者はすでに一一冊 宙人のもたらした科学・技術による繁栄、そから扱ったいかにも ( ードの第一人者プ 出ている「死の世界 1 ・ 2 」の続編で、宇宙 リッシュらしいプロー してしだいに明かになる彼らの真の意図 もう一冊は = リック・フランク・ラッセルを股にかけて放浪する未来の賭博師ジ = イソ 「その前に嫌応なく変貌させられながらも、せ ンが、かって彼自身の活躍でようやく平和を の『メカニストリア』 MEN. MARTIANS めて何かを〈知ろう〉とする人間の姿を、ク もたらした惑星ビラスに来てみると、そこで ラークは、一種の悲愴感さえ感しさせる筆致 AND MACHINES ( 一九五六年・深町真 は再び問題がもちあがっている。極度に機械 でみごとに描いている。一方、「海底牧場」理子・他訳・三三〇円 ) で、これは、ラッセ 文明化した都会人と自然に適応した農耕人と THE DEEP RANGE ( 一九五七年高橋ルの創造したもっとも人気のある主人公であ の争いが再び起っていたのだ。そこでジェイ 泰邦訳 ) の方は、二十一世紀の海洋開発を該る、アンドロイド・ロポット、ジェイ・スコ ソンはその連中の闘争心を満足させるべく、 博な知識と豊かなイマジネーションに裏づけアを共通の主人公とする中編四点があつめら おそるべき戦闘的原始社会のある惑星フェリ された目で構成しその中で力強く生 シティに赴く、と きていく主人公の生き方が描かれる う . ストーリイ が、そのリアリスチックな迫力は海 1 ・ 2 におとらぬ 、 9 ・洋の未来についての洞察の鋭さとあ 冒険小説的痛快さ いまって、この作品を、このジャン、叮い とややつけ足り的 界 ルにおける最大の収獲としている。 - ン 島 世だが独得の社 今月の海外はほかに 4 点。 会学がおもしろ 〈ハヤカワ・・シリー 死 ズ〉から見の【 い。後者も「銀河帝 ると、まず、ジェイムズプリッシュ 国の興亡 1 」の続 の『宇宙の天使たち』 THE STAR 一〔多気 当 編で銀河帝国とフ DWELLERS ( 一九六一年・中上 日一 アウンデーション 一 . 、守訳・一一六〇円 ) がある。 の決戦編である。 一恒星間飛行が可能にな「てから、