作家新作長編及び芸術性、文学性の香り高い思索氏が深夜放送のためか低調。久野四郎氏はどうし ( 大阪市東淀川区西三国町一の一八二市営西三国 的海外長編をハ ードカ・ハーで出す試みた。早たのだ。このところ全く作品がないではないの。住宅一の一〇五加戸利一 ) 川はの専門出版社を自負している筈。しかし俺は彼とか河野典生氏なんかも好きだ ( 一番は筒 このところ日本作品は、他社からどしどしの井さんだけど ) から、もっとがんばってほしい 広告 いわゆる文学作品と同じくして出版されている。新人では荒巻氏がすばらしい。新鮮味があるの 図書角説総目録 だ。イラストについては、みんなまだまだみたい 星、小松、筒井氏などのは、それでも商的に成り 立つようになってきたのだ。娯楽作のハヤカワな気もするし、割といいのもあるみたいだしわか 戦後二十三年間に国内で出版された全 文庫、本格のハヤカワシリーズ、そして問らない。ひとこといわせてもらえば、奄の好みは 図書を網羅。解説・統計図表付。 題作のこれ。・せひお願いしたい。・フラッドベリや徹底的にリアルか徹底的に抽象的なものの両方だ 判 / 五五〇ページ / 収録作品四千篇。 ハラードなどはでもいけるのではないかと思ろうなあ。 う。ノヴェルズで映画化作品など、いく分俺の気ところで、俺の作品の好みといえば、思索■頒価千八百円送料二百円 にそまぬものも出ている。これを出すくらいなら的なもの、含みのあるもの、何かいいたいことの ■申込先 ( 一五〇 ) 東京都渋谷区神宮前三の ノヴェルズよりもいい装丁でいわゆる文学書と同あるもの。昔は娯楽的なロマンチックなものがよ 六の一石原藤夫方 じ装丁でやってほしい。発行間隔は 2 カ月に一冊かったけど、高校で、何も悪いことしないのに機 資料研究会 動隊に追われてから、ばからしくなって、そうい 位。ねだんは五百円位を望む。 ( 振替東京九五九四二 ) 次は日本作家についてひと一 = ロ。光瀬氏はこのごう意味で、新しい波なんか好きだね。・ハラードが 一番好きだ。 ( とはいえ現実は、ハヤカワ文 ろ時代ものとタイムを組合わせたものを書いてお 広告 られるが、どうもという気がする。むしろ彼は徹庫をすべて買いこんでいるのですからねえ。ひど いもんです ) 底的に宇宙小説を書くべきだ。なんか袋小路にい 全日本高校連合発足ー るみたいだ。豊田氏も日本史にこっておられる俺にとっては、考えたり、論じたり、感じ 高校グループ間の交流と協同を円滑に が、ミイラとりがミイラにならぬようアイデアラたり ( 特にラードなんか感じてるフィーリング し、活動を促進する事を目的とした「全日本 イターとして、もっとなんでも書いてほしいと思の作家だもんね ) するもので、その意味で特に 3 高校 (J)#-•連合」が発足しました。日本国内の う。小松、星、筒井各氏は精進されている。眉村月号の匿名希望の人の意見には賛同している。 高校に於いて、を愛好する高校生の手に よって組織されたグループであるならば、種 現 1 判作紹部は 久ト調デ年には 類の如何を問わず加盟できます。 。 4 ト画心費 西ン基メ 8 本て。ル 詳細は、返信用十五円切手同封のうえ、左 市セを覚 「日しうタでる一映都会 礰朝要朝野視るた , とろス刊い挙ア他月。 O 記まで御連絡下さい 蔵のあけ在りあリ回て一のの毎る , どでつ現までク 3 出はかそ 〒燗東京都港区麻布飯倉片町四 飯倉三生マンション観号 。、第きこ一都名りなプをた集の「年ででほ , 各て ~ 東一ど映ル先退ンの会れ , 3 和約開 全日本高校連合広報局 】 ( ( ( ル字・グの衰ア一。さ併 , 藤数も 一一グ文画る向がフ唯足刊合が斎〔員合 ・が発創と判は会会 , , 亠漫よ方」 投稿は種類を問わず歓迎しますが、事務処理の . 崎ト・にの会トれ月に号 5 容在で月 0 松一一画者こ究一こ 8 月 4 内冖現等か一都合上、原稿返却、その他問い合わせには応じか 幻ア絵好に研アく年 3 ( の 。店 4 ねますから御了承下さい 表一・る愛前トるら 9 年号号り葉ど茶 ( 編集部 ) 代 2 ルすアど一けそ 3 2 な四な喫期 保ラと・イほアおおは在・と品介の 1 クリスタル ( 東京 ) ツい 、・ 73
SPHERES 「球」 ( 1969 ) 球のあいだを蝶が飛んでいる ( 上 ) マクラレンの最新作 ( 1969 ー 7 の サウンドトラックを画面にしたオ プ・アート的作品 ( 下 ) 00 ( ) 0 0 0 000 のあいだに生じて、熱中すればするほど、新しい友人のこ 面白がっているのは、あたりまえのことだけど、終ると、 とが、わかってくるものだ。発見がある。映画づくりも、 すっかり消耗してしまう。そして、いま作った作品に、い や気がさして、反撥を感じてしまう。仕上げたばかりの作同しことさ . 品が、嫌いになるんだ。そして、今度は、ま 0 たく別の方「ところで、京都にも行 0 てこられて、日本の印象は、し かがですか」 向に行きたくなってしまう。 あるタイ。フの作品に九カ月もかかりつきりになっている「いまは、日本で、見聞きしたことで、頭のなかは、いっ ばいの状態だ。まだ、うまく整理できてないんだ。ただ、 と、あきてくるんだ。別のことを、やりたくなる , 「マクラレンさんの作品をみていると、ときどき、作って日本の人たちは、礼儀正しく、親切で、寛大だと、ほんと に感じた。まるで、ぼくと、・ほくが、そこからやってきた いる芸術家の孤独を感じることがあるんですけど」 「ぼくは、これまでず西洋文明 っと、孤独だったけ が、野蛮 ど、最近は、孤独を感なものに ずるのが、しばしばの思えてく ことになってきた。そる」 「ほんと れを解消する方法は、 フィルムを作ることですか だ。作品を作らないと、 孤独で、気がめいって「そう、 しまう。作品を作りだ正直いっ せば、その作品にまきて、そう こまれてしまって、孤だ。それ 独は、消えてしまう。 はーー・そ それは、まあ、作品とうだね、 私とのあいだの『情ほんの、 事』みたいなことだかささいな らだ。新しい作品を手ことで、 がけるのは、未知の人そう感じ に出会うようなものたー だ。相互作用が、二人「マクラ ーー 57
そこでおれは意を決して 区役所へ名前変更の登記を しにいった 小松作右衛門之丞 定常 : : : ああ あのアナウンサーの かたね はやく局へこいー 特別番組くんだんだ ロシャ語のわかる君が 必要なんだー 小松さん 局から お電話です そ、つ : てっとりばやい - 名力いし諸は おれ小松左京のファン だから小松上京とでも してもらお、つか 0 9 0 、・ⅧⅢⅢ川ⅧⅡⅧ川ⅢⅢ事ふ なんです ソ連が火星へでも 軟着陸しましたか カササギだ 手あたり次第 放火する鳥の狂った グレン隊でカササギ の一種たが知能も 、ヤ、つレ J 、つ - 高いらし、 0 つまり ソ連を荒しまわってい る鳫の大群が日本へ 向っているとモスクワ からはいったんだ なんですウ ? ・ 日 4
S F でてくたあ 第回 ( 昭和菊年度下半期 ) 直木賞の選評川口松太郎、松本清張の六氏は、言及なし。 小山内宏『第三 から、広瀬正『マイナス・ゼロ』に触れてあ 次世界大戦』 ( 日 司 る部分を抜き出してみる 星新一『きまぐれ博物誌』 ( 河出書房新社・本文芸社・ 65 0 源氏鶏太「『マイナス・ゼロ』は、席上あ 5 60 円 ) は、ここ数年のエッセイ、随想、円 ) は「いつ、ど ョ まり高く評価されなかったようだが、私には身辺雑記など 137 編を集めたもので、三年こで火を噴くか」 ひどく面白かった。小説なのたが、この前に出た『きまぐれ星のメモ』の続篇ともい 「核大国の準備は ク石 空想力と構成力、更には昭和七年頃の東京風える。星ファンには絶対に見逃がせない。 完了した」「日本 俗、人物などが巧みに描かれていて甲し分が「時事風俗にからんだものは小説集のほうにが戦争に突入した 本 当 なかった。しかし、直木賞作品となると別の入れない方針」のため、これまで単行本にはら」「謎の大国″中 日一 ことのように思わせられた」 国〃をさぐる」「各 「きまぐれ博物誌」 村上元三「広瀬正氏の『マイナス・ゼ 国の軍事力を比較 ロ』は、着想は新しいとは思えない。昭 する」「世界地図 和七年の東京の描写などは面白いが、終 はどう変わるか」の六章に分け、米中戦争は 章の同一人物が二人あらわれるあたりが こうなる、ソ連軍の日本侵攻の日など、デ つまらなかった」 タをもとに物駁な青写真をフィクションまじ 柴田錬三郎「面白い点では、いちばん りで描いてみせている。 面白かったが、ただそれだけのことで、 畑正憲『続・ムツゴロウの博物志』 ( 毎日 いったい、なんのためにこんなに努力し 新聞社・ 460 円 ) は、《毎日グラフ》に連 て、多くの枚数をついやしたのか、作家 載中のユニークな動物ェッセイの第二集。 co の情熱は、ただ読者をおどろかせたり、 的興味も濃い。忙しい向きには最後の「ム 面白がらせたりするためにだけ、わきた ッゴロウの独白」の立ち読みをおすすめす る。こんなぐあい つものではなかろう ? 」 「私は猫を飼ってまし て、この猫は、お尻から糞を吸いこみ、ロか 司馬遼太郎「一読者として一番面白か らアジを吐きだします。そのアジを魚屋へ持 ったのは、広瀬正氏の『マイナス・ゼロ』 っていきますとお金をくれます。私はそのお であ 0 た。には読み方が要る。頭から空収録されずにいた「公害・十年後の東京」 ( こ 金を出版社に送りつけ、原稿を取戻します。 想譚に騙される姿勢で読まねばならないが、の作品は朝日ジャーナルの巻頭を節 0 て話題 その原稿用紙を文房具屋へ持ってゆくと、ま それにしてもこの人の空想能力と空想構築のにな 0 た ) をはじめ「せまいながらも」「三 たお金をくれます」 堅牢さにおどろいた。小説という通念が、な億円の犯人」「宅地造成宇宙版」「未来のあ お地上の人生とか地理的リアリティにこだわなた」などのショ 1 ト・ショート や、「小松《芸術生活》 3 月号が特集を組み、 ~ 「りがある以上 ( あ 0 て当然だが ) とても受賞左京論」「の視点」などの評論類も含ま松左京と石川の対談「文学に何が可能 は無理だろうと思いつつ、七分目がた、これれている。 か」、光瀬龍「神託」、石原藤夫「自給自足」 を推した。が、どうもぶがわるく、ぶの悪い 同じ作者の『エヌ氏の遊園地』 ( 講談社ロ平井和正「神の時代」を掲載。 理由もよくわかるから、途中で推しつづけるマンブックス・ 340 円 ) は、 5 年前に三一 《太陽》 3 月号の特集〈日本のマンガ〉の 根気をうしなった」 書房から出た第 9 短篇集の新装版で、ショー うち、「滑稽と怪奇の系譜ーー法隆寺落書か ト - ・ンヨ 1 ー・ 石坂洋次郎、水上勉、今日出海、大佛次郎 編を収録してある。 ら国芳まで」が、ファンにも興味深、 きよ朝し鰤
世界 SF 全集 世界で初めての画期的企画 / * 第回配本 / 第幻巻 / 3 月日発売九九〇円 ・↑ルさ・・コーンプルース 宇宙商人 ポール・アンダースン タイム・パトロール フィリップ・ホセ・ファーマー 恋人たち ◆次回配本〈 4 月日〉 日本の ( 古典篇 ) すべてが巨大な広告エージェントに牛耳られ た百年後のアメリカーー未来への深い洞察と 鋭い諷刺とによっての新しい可能性を導 きだした現代の問題作 ! 加島祥造訳 彼らの任務は、タイムマシンを用い過去を改 変しようとする不法者を取り締ることだった 時間旅行テーマの最大傑作と称される第 深町真理子訳 一級のエンターティンメント。 セックスを背徳とみなし愛の行為すら子孫を 残すためだけの儀式と化した西歴三〇五〇年 の地球ーーーと性を結びつけた小説として 界に衝激を与えた異色作。伊藤典夫訳
ソ連 S F シンポジウム 代表団の消息 43 家の作品が載った。 モフのインタビュ ー , パルノフを始め 7 名の作 ルノフの「エキスポ 70 年の SF 」の他ェフレー ザハルチェンコの「友情と理解の零囲気」とノ でシンポジウム特集を企画した。この号には , 『ソヴェト文学』 ( 日本語版 ) の今年の第 1 号 コジェヴニコワ嬢は , かの女の編集する雑誌 いたく日本の S F 作家を感激させた美人通訳 る。 短編もかれの雑誌に載せていきたいそうであ シンポジウムの企画をたて , 日本の SF 作家の ば「未来の交通機関」というようにテーマ毎に ザハルチェンコの手紙によれば , 今後も , 例え っていることで , これは , 善意からの誤解か ? 訳されてあり , その中にロシア語もある」とな の紹介の中に , 「かれの本は世界各国の言葉に ての記事を寄稿している。気になるのは小松氏 ェフレーモフ , ポーランドのレムも S F につい した言葉。参加が予定されて出席できなかった ールディス , ペレジノイの各氏が会期中に発言 は , 小松左京 , クラーク , ポール , メリル , オ 者 , 未来学者の発言を載せている。参加者で 中心にして , 12 人の S F 作家 , 科学者 , 社会学 の訳題は「泳げ , 人間よ ! 」となっている ) を シンポジウムに贈って来た詩の完訳 ( ロシア語 ンコの東京会場での講演 , 及びプラッドベリが ム大津会場で採択された共同宣言とザハルチェ ジウム特集は今年の 1 月号である。シンポジウ ンコみずから筆をとっている。本格的なシンポ 紹介することが重点になっており , ザハルチェ まった。 12 月号は , 主として「エキスポ 70 」を ンポジウム特集が , やっと昨年の 12 月号から始 は分らないが , かれの雑誌「技術青年」でのシ かけたそうで , そのせいで遅れたかどうかまで 後すぐにまた仕事で , 1 ヶ月程プルガリアへ出 代表団の団長であったザハルチェンコは帰国 め , おおよその見当しか読みとれない。 稿している。ウクライナ語で書かれているた に「世界の S F 作家の広場」と題した記事を寄 やく , 9 月 25 日付けの『ウクライナ文学』新聞 ウクライナの作家べレジノイは帰国後いちは に , 公式な帰朝報告を行った。 代表として派遣された代表達は帰国後ただち のがある。ンビエト作家同盟から正式に国家的 ただけあって , 帰国後の活躍には目覚ましいも ば , さすがに五名の「代表団」を送り込んで来 後の消息はどうであろうか。ン連についていえ F シンポジウムに参加した各国の作家達のその 昨年の日本 S F 界最大の行事であった国際 S 世 界 S F 情 報 がれ械 か 、らむ 市彼ろ 飢 た べ人向 突 ち そ を 目リ に し う じ と 。な く 。古て 代 手 言舌 は交ニ 換 か似見 も っ 、ずさ かと機 ら複械 かた降ナ 彼冫 そぎ は屑 え荒 レ彼終ナ に壊 に通 れ不 活 A な本 始間 っ動 がて は号 らな にた い全 の然 修を ら列い運 じ底す守 連カ 見と かた のそ 大れ いら る機 よ気 でか た辛 感た 通や ど抱跳た なそ機ろ しび つが 雑で り掛 にそ は明 何ば に据 度カ ん五 だ間 の彼 し厖けと め数 の電 のだ助数たも つも る中 つ装 で央た置回成 の路功彼 妙機 をは にを なか解を ら人 いけ っ制 べたたち た御や始 と小 密と 。を うす れを つな いぐ ツは 危た ら 都 の 驚 異 を ' 調 め た あ る だ っ た オ レ タ 席 奇 な っ をカ し て お、 り う と た 、鉄彼動 の ん山破械消 く し て し、 力、 あ の さ 。なナ る と カ : で る ナど ろ う と た は 、し の る や な し、 と カ ; 、し ら く し は 甲 - モ・ タ 、そ れ 超 。自、 カ ; 5 を の徹理見そ . る に ど の く い か る 彼 そ の 所 き在す を つ き と し 。必た 要 な ら た ぶ ん そ の ス イ ッ チ を 切 考は向そナ て 速 く へ え て ゆ く の つ のた都 ら か ~ こ . る に は カ 月 は っ ぶ り 力、 る と だ ろ う だ カ : ら 彼 は 運 搬 機 を 降 り れ か 。市 の さ ら 奥 ま っ け な つ い る か 、は ま わ 、かから析 の 秘 す 、か リ レ 盤 や セ ク タ 置 の は 果 て し も し、 う 見 ぇ の 機 にをき つ予明す休 ら に 補 ら備考部た知友 め そき影た彼た例 り し、 か誘イ 惑 に 駆 ら 主 制 。御 ま 床 に え てけ想 て あ り の か設思 。で投 た う 仕 が へ ト ン 冫よ が意装 カ ; も 彳皮 の ・乗 、馬 えなな っ 械冫 ら ま た と 、お り 機 機 は の し て は 目 ↓也 着 あ る 険 カ : さ能大一れ ぎ しかただ時 、大 ナよ の を ど は 主 ト それな さ 、も涼 り 的な路 た搬無 の機人 では地 な 滑 を め だ っせた 末かに カ : 要そ号 し、 る っ力、 ら 。な る 帯 代 た ら し、 の の 、信 る
カリフォルニア州は、その大半が、カリフォルニア湾の中に始まるサン・ アポロ号がぶじ月のフラマウロ高地から帰還し、アメリカが久方ぶりの アンドレアス断層といわれる約一〇〇〇キロメートルに及ぶ大陸断層の上に 宇宙開発での成果に、凱歌を挙げていた二月九日ロサンジェルスにマグニチ ある。この断層はサンフランシスコの北で太平洋に切れこむ。さらに断層の ュード 6 ・ 6 の大地震が起りアメリカ人のみか全世界にショックを与えた。 とくに、カリフォルニアと同じ環太平洋地震帯に属している日本では、今年西側斜面ーーロサンジェルスはここに位置するーーは氷河のような一定の速 度で北西方向に移動している。この運動は、きわめてゆっくりしたものでー 正月以来のしばしばの地震と、関東大震災クラスの大地震がくるのではない ー年間三センチ前後のスビードなので、普通は大陸塊と海底との摩擦が、両 かと憂慮されていた折りだけにそのショックもかなり深刻なものがあった。 この地震によって、死者六一一人、負傷者一〇〇〇人以上のほか、完全に倒者を安定させている。だが、そのためひずみはしだいに大きくなり、ある程 壊し、または重大な損害を受けたビル四二七、亀裂程度のものまで含めると度以上になると、蓄積されたエネルギーが一度に吐きだされる結果、大きな 四〇 OO 以上、ほかにハイウェーの陸橋が落ち、道路はずたずたに寸断さ地すべりとなり、大地震をつくりだすのだ。 ところが、今回のロサンジェルス地震の場合は、サン・アンドレアス断層 れ、ダムは壁に亀裂を生じて周辺地域の住民に避難命令が出、さらにロサン からは三〇キロ以上離れたところで起っており、直接その運動とは関係な ジェルス市内の一〇万戸の家が一時間以上の停電にみまわれーー総被害額は 。震央にあたるサン・フェルナンドは、サン・ガプリエル山脈がサン・フ 一億二五〇〇万ドルに達するものと見られている。 エルナンド谿谷とぶつかるところにあたり、地震計の示すところでは、山脈 しかもこの地震は、被害を受けた住民と同様、アメリカの地震学者たち に、大きなショックを与えているーーと、タイム誌は伝えている。この地震が谿谷を数フィート押しやったか、あるいは谿谷が山の下に数フィートもぐ が、地震学的には比較的安定した地域に、突然に起き、それが全く予知されりこんだかのいずれかであることが判明した。 なかったことで、地震学者たちの自信を大きくゆすぶったからだという。 科学者たちは、この現象の正体についてさまざまに推測して研究中であ リング・オプ・ファイア る。あるものはこれが地震の翌日あった月蝕の影響かもしれないという もちろん、カリフォルニア州は、太平洋海盆をめぐるいわゆる〈火の環〉 南はニュージーランドから北は日本を通ってアリューシャン列島に達つまり、太陽と地球と月とが一直線に並ぶことによって生ずる重力場は、長 いあいだ不活動で・」ーしたがって蓄積されていた大きなエネルギーを放出さ し、アメリカにおよぶーーの上に位置し、年間の有感地震は三〇〇回にもお せる引金になるだけの力を持ったかもしれない、というわけた。 よんでいる。そして地震学者は、かなり前から、大地震の起ることを予告は また、べつの説では、この地震の原因は地球の首ふり運動に関係があるの していたのだ。だが、そのなかで、今度の地震の震央となったサン・フェル ナンド地方は、地震学的には最も不活発な地域で、最後の氷河期の終り以ではないか、といわれている。地球は自転するときかすかな首ふり運動をし ているが、それは極において七年めごとにビークに達し、そのときは年間一一 来、一万年ものあいだ、全く地震の起きなかったところだったのだ。 〈火の環〉そのものの正体はかなりの程度まで突きとめられている。それ〇メートルにもなることがある。そして今年は、まさにその年に当っている というのである。 は太平洋海底が、それを取り巻く大陸の辺縁部を、ゆっくりと圧迫しつつあ これらの推測については、疑問を持っ科学者も多くまた決め手を欠くので る、その圧力が原因となっている。そして特にカリフォルニアでは、この運 何ともいえないが、今度の地震がサン・アンドレアス断層のひずみによる蓄 動が顕著な力としてあらわれている。 4
「パ・ド・ドウ」 ( 1967 ) のストロポ効果 ( 上 ) ( 中 ) アレクセイエフの古典アニメーション「は げ山の一夜」 ( 下 ) は述べてきたが、それは当然、アニメーションの幻影世界 の動きを追う夢のとりことなった者は、容易なことでは、 にも、あてはまる。動かないものに、生命を与えるという その魔法から、抜けだせなくなってしまう。 以上に、ぞくぞくするような興奮が、またとあるだろう たとえば、昨年の十一月、イギリスでひらかれた、オク スフォード・アニメーション・フェステ イバルを主催した 一九六二年、第一回日本大会が、目黒でひらかれた のは、まだ二十歳そこそこの三人の大学生なのだった。彼 らは、アニメーションの製作に、すっかり夢中になってしとき、会場で上映されたのが、たしか、マクラレンの『水 まって、大学を卒業することなんか、すっかり忘れてしま平線・垂直線』 ( 一九六〇 ) という作品だった。当時、学 っているのだ。この大会には、世界中から、古今の名作ア生だった私は、石森章太郎と並んで、見ていたのを思いだ す。 ( いま、あの ニメーションが出品された。マクラレンも、久里洋二も、 作品を見なおして 作品を送っている。 みると、あの、何 r-n とコミックスは、少年期の夢とロマンティシズムを 本かの線が、音楽 発展させた、自己表現の世界として、共通している、と私 に合わせて上下、 または左右にゆれ ていく、というだ けの単純で、すべ らしく詩的な作品 が与える、二次元 の浮遊感覚は、や はり的だ。そ ういえば、あれか ら一もう、十年近 く経ってしまっ 私がはじめて、 ノーマン・マクラ レンの作品を見た のは、いつだった ろうか。高校、 、 0 3
TARZAN それは S F 編集部が総力をあげて、全 S F ファン、冒険小説ファン、 バロウズ・ファンにおくる本年度最大の企画 ! TARZAN それは世界大衆冒険小説史上、永遠不減の光に輝く最高最大の遺産 として、全世界を熱狂させつづけてきたヒーロー中のヒーロー ! TARZAN それは映画・テレビで偶像化された英雄の衣を脱ぎすてて、文明と 他者への不信に徹し、おのれのカのみをたのんで密林に生きる孤独 な闘志の男 ! TARZAN それは冒険とロマンを熱愛するヤングから、現代の不毛と虚妄の疎 外状況の中で真実を求めるアダルトまで、あらゆる階層年令層の人 びとにアピールする名作シリーズ ! かって日本のどの出版社も果し得なかったくターサン・シリーズ全 26 巻完訳決定版刊行 > の壮挙にご期待を ! 全巻武部本一郎画伯のカラー表紙ロ絵に挿絵 20 葉入り ハヤカワ S F 文庫特別版として 7 月より毎月一冊刊行 ! 第一期刊行予定作品 類猿人ターザン ターサンの逆襲 ターサンとアトランティス必宝 恐怖王ターサン ターザンと蟻人類 密林の王者ターサン ターザンと失われた帝国 ターサンの凱歌 ターサン黄金都市へ行く ターサン対ライオンマン ターザンと禁断の都 素晴らしきターザン
◆◆◆最新刊 クルト・ラスヴィッツ松谷健訳 両惑星物語 ・・ウエルズ以前に発表された本格的としてドイツ史上に燦然と輝く古典 ! 定価四七〇円 6 2 平井和正 エスパーお蘭 ア、ロイド・テーマを書いては右に出る者のない日本界のホープ平井和正の最新集 ! 予価三八〇円 ロ ート・ンルウアーヾ ーグ佐藤高子訳 とファンタジイの中間の新しい領域を開拓した、一九六九年度のヒ、ーゴー賞受賞作 ! 定価 = 一八〇円 ・アンダースン船戸牧子訳 。当み、たそがれの地球 人類が未来に希望を求めて過酷な運命と闘う姿を、雄大に、シリアスに謳い上げたカ作 ! 定価 = 一八〇円 -J ・スプレイグ・ティ・キャンプ岡部宏之訳 を・現代のローマから古代ローマに飛びこんだ時間旅行者の波乱万丈の冒険 ! 定価 = 一八〇円 ( % 、闇よ落ちるなかれ 石原藤夫 ワン生きている海 最新の科学知識を駆使して、未来に生きる人類の姿をリアリスティックに描いた珠玉の短篇集 ! 定価三九〇円 ~ カ 近刊 ( 仮題 ) 、ヤ 0 マイクル・ムアコック編浅倉久志・伊藤典夫共訳 ニ、ー・ワールズ傑作選 z フィリップ・・ディック 小尾芙佐訳 逆まわりの世界 浅倉久志訳 地球は満員 《の夜の翼