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検索対象: SFマガジン 1972年12月号
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1. SFマガジン 1972年12月号

す。このままの状態だといっか読んだあのロポッ 井義彦 ) 〔お譲りします〕 次 トが人間を征服しちゃうっていう小説の話が現実■世界全集 5 、「地球日「牙の時代』「欠大百 可目 におこるかも知れないョ。人間はいつも過去・現最後の男」「隠生代」「逆科」「発作的作品群」の帯 まわりの世界」「 Z ・傑を ( 彅蝟岐阜県中津川市阿 で係在・未来をみつめ、考えて生きていかなくちゃ。 れと あ、だいぶ話が発展しました。もとの話の続き作選」「ピー・アイ・マン」木 6672 鷹見政和 ) ですが、それなら、と私は姉に「安部公房氏の「第二段階レンズマン』■「クリスマス・イヴ」 「時の声」、を適「【 1 」「火星のタイム・ 『第四間氷期』を読んだらそんなに・ハ力にできな 価で ( 剛鳥取県日野郡江スリップ」を ( 宮城県 書れ いと思うョ、人間に警告を与えてる作品もいつば 府町江尾遠藤規子 ) 柴田郡柴田町船岡土手内四 迎葉て いあるんだから」と言ってやったのです。そした 題ハヤカワシリーズ 6 の絽阿部清実 ( ら、「安部公房は文学者だもん」と来た。カチ冊、文庫冊、創元「果てしなき流れの果て 稿書先照 投封宛参ン ! ときたなア。作家と他の作家を差別し冊を適価で。分売可、に』、「百億の昼と千億の たんだもん。つい「作家だって立派な文学者リスト送る (Z 奈良県桜井夜」大津市中床 1 の 市栗殿元町四中田幸治 ) の久保宗雄 ) だョ。私小説書く人だけが文学者じゃないや」と 臨別冊宝石「世界傑作ぷ、・創刊号、海 の読者諸君、はじめまして。私、たったまアどなっちゃったのです。今もまだ気まずいム 集」「特集・世界の」年 5 月号「華氏」「バ ・。ま、いいや、人それそれ好き ードが続いてる : 今姉とロげんかしました。小説についてで を適価で ( 齟京都市南区東っバレラ」「イエローサブマ いョ、一人で読むから・ : : ・。 す ? ことのはじまりは、私が大好きなハミルトンきらいもあるし。 九条烏丸町 % 草木勝 ) リン」の。ハンフ「イエロ これ・ cnc.k 百冊程度半額で。返サブマリン」原書を適価で の「キャプテン・フ = 1 チャー」を読むように姉他の狂の人 , ー・ーそう、君のことだョ にすすめたことなのです。姉はあまりが好き読んで何か感じた人、おたより下さアーい。待っ信切手同封のリスト送りす ( 京都市右京区太泰西峰ケ ます ( 名古屋市千種区田岡町四井上渉 ) ではなく、ただ一冊、面白がって読んでくれたのてるヨ。サヨナラ。 代町瓶林田中博司 ) く「火星年代記」「太陽の が、小松左京氏の「エス。 ( イ」だけなのです。そ ( 千葉県安房郡白浜町白浜三の三四一 佐野かおる ) ■手塚治虫の漫画適価で。黄金の林檎』、弥生書房の んな姉のために私のお気に入りの「キャプテン・ 往復葉書の方リスト送りまつ「レベルセプン」を適価で フューチャー」をえらんだのに、「そんなもの読 す。なるべく近県の方 ( 剛 ( 神奈川県横浜市緑区寺 臨時増刊なかなかよかったですね、特に 。その上、「 みたくない」なんていうから : 長野県長野市吉田 5 の 6 の山町渡辺幸博 ) なんてしよせんただの読み物じゃないの」ときクトウルー神話大系。暑い夏の夜も一変にすずし 中村武彦 ) す■「ノックの音が」「花と た。小説とはみてくれないんだから、現実的くしてくれました。「永劫より」なんかなぜか背。、 ~ 背全集ひみつ」 ( 私家版 ) を ( でないというだけで卑下されるなんて黒人が白く筋が冷たくなるのを感じるぐらいの緊迫感があり 5 冊など冊、洋書 3 冊を東京都目黒区五本木 1 の 2 ないっていう理由で差別されるのと似ていると思ました。イラストも粋でよかったですよ。ヒール格安で。手渡可能な方 ( 批の 8 近江哲史 ) ド、ラブクラフト、、 / ワードなどもっとどしどし名古屋市北区大野町 4 の 6 国、心霊関係資料適 いませんか ? 内容の質なんか問題じゃなくて、 価で ( 東京都杉並区南荻 外見・・ーーの類にはいるからダメな本、肌が黒載せて欲しいですね、ミ = ゴ族と旧支配者たちの馬渕亜吉 ) 窪 1 のの 7 志水一夫 ) いから白人より劣 0 ている等々 : ・ : ・頭にきちゃう戦いや偉大なる旧神とかれらの戦いなんかそくそ〔譲 0 てください〕 映画のポスター ■文庫冊を半額の千 なア、もオ ! 人間文明の未来を想像することがくしますね。旧支配者が休眠から醒めて現人類に ンフレット、写真等を適価三百円で ( 宮城県古川 どうしていけないのかな。時代小説もその点やっ攻撃をしかけてくるなんて、永井豪の「魔王ダン で ( 語別府市亀川国立 1 市前田町 7 の 5 伊藤方高 橋永喜 ) ばり歴史小説にくら・ヘて文学的価値が低くみられテ」や「デビルマン」に通ずるものを感じます吉村安司 ) ■星新一に関するあらゆる ■キネ旬「世界映画大 ているみたいネ。過去もこういう始末。だいたね、実は小生いい年して「デビルマン」のファン 、未来を考えることをせずに現実、今この時ばなんです 1 ですからこれからのクトウルー神話大資料を適価で。また情報を鑑」千円位で ( 東京都目 7 かりを考えて生きている人が多勢いるから公害な系に期待しているわけです。それから、松本零士お教え下さい栃木県宇黒区東山 3 の 3 の 8 大沢ビ 小生、昔よ都宮市中戸祭町新の 8 日ル滝川邦昭 ) 、ですネエー んかがおきるんたとかねがね思っている私なのでの「セクサロイド」いし

2. SFマガジン 1972年12月号

として顔を売り、連戦連勝して年期の入った博奕うちたちを驚かせ 令子は今にも走り出しそうな様子で言う。 「まあ待ちなさい。近くは近くでもかなり厄介なところだ。おいそていたのだ。 昭和三十年近くなって、米兵や三国人たちの間で伝説的に語りつ れと連れ帰るわけには行かないんだ」 がれていた。その奇蹟的な日本人賭博師の存在が、のある部 「焦らさないでよ、兄さん」 門の関心をひいた。 「総理大臣の家にかくまわれているらしい」 それは強力なを持っ超能力者ではないだろうか。伏せられ 「何ですって : : : 」 たカードを読み、ダイスやルーレットの玉を、手もふれずに自在に 二人の女が一緒に叫んだ。 「情報の出どころはたしかなところだ。まず間違いないだろう」 操ることのできる念力を持っていれば、どんなゲームも思いのまま 「どうしてそんな : : : 」 に勝ち抜くことができる。オプライエンも、その頃本国で透視やテ 「僕はいっか令子さんに言ったろう。トミー の博奕がいけなかったレキネシスの実験を、飽きる程やらされたという。 やがてそのような強力なエス。ハーは、現在のところ常人には存在 「ええ覚えてるわ」 しえず、ただ工の血を受けた者の中になら、僅かにその可能性があ 「やはりそれが原因だった」 るということが証明された。しかも、日本のヒは、欧米のエよりは 清田はそう答えて唇を噛んだ。 るかに濃い血をうけついでおり、理論上は、適当な念力増幅装置の たすけをかりれば、或る物理的な場から場へ、念カ移動することも 可能たと考えられはじめた。 九 オプライエンの見た強烈な白光の爆発現象が再び問題になり、そ その頃、東京は米軍人及びその関係者や、フィリビン、韓国、台れは何者かが次元移動をした際の衝撃波によるのではないかと推定 、わゆる第三国人たちの天下だった。アル・カボネの流れされるに至った。 湾など、、 を汲む元シカゴ、ギャングの誰それが東京を繩張りの内に加えたと米国防省は急拠虎の子のエ体質者の中からオプライエンを選んで か、今ではフィクションとしか思えないような事態が、実際に起っ日本に派遣した。オプライエンは局員として東京の山王ホテ ていた。銀座通りや今の晴海通りなどが、兵隊たちによってポーカルに入り、日本に存在する可能性が強い強力なエ体質の人物を探し ・ストリートとかハニー・アヴェニューとかいうアメリカ式の求めることになった。 仇名で呼ばれ、それが結局は定着してしまうのではないかと思える 自己の特異性をよく理解し自覚すれば、エは同じ体質の者を簡単 程だった。 に見わけることができるのだという。多分それは一種の精神感応が 7 ともなうからだろう。 新橋トミーは、そうした中で生活していた。天才的ギャン・フラー

3. SFマガジン 1972年12月号

ファンタジイ & サイエンス・フィクショ、ン言志牛寺糸勺 次・扉中島靖佩 イラスト 金森達簔武部本一郎 十島靖佩霜月象 畑照」・、言淵慶造 新井苑子 SF マガジン 12 月号 ( 第 13 巻 1 、 3 号 ) 38 昭和 47 年 12 月 1 日印刷発行発行所東京都 千代田民神田多町 2 の 2 郵 1 0 1 早川書房 TEL 東京 1 ( 254 ) 1551 ~ 8 発行人早川清 編集人森優印刷所東洋印刷株式会社 〈一〇〇枚〉 荒巻義雄 対岸に大鏡面をもっ謎の町ソルティ , ーー鏡の呪縛を巡れた彼が陸の果で見た船とは ? LL 三大コンテスト応募規定発表 連載コラ 新連載 フアプロ・フレッシャ 0 一火星の基碑銘 / 華氏 45 ー度 「危険なヴィジン』その後 ( 浅倉久志 特別企画■長期連載 手塚治虫 ( ( 一大河漫画。鳥人」大系一第当章京。。伝一そをこ でてくたあ 《日本〉柴野拓美《海外〉福島正実 トータル・スコープ 井口健ニ / 大伴昌司 加藤喬 4 サイエンス・ジャーナル第番惑星カロン発見 ? 世界みすてり・とびつく : 世界 LL 情報・ 人気力ウンター 雄大のスールで描く " 白亜。シリース第ニ作 / スキャナー てれぽーと : すべーす・たいむあんてな : 0 U) W ー 201

4. SFマガジン 1972年12月号

れ 9 で 0 れ d ATHENA 0 れ も強力そのもの。発ラ包スチロールさえ , きれいに接着できます。 してごイ吏用いただけます。人体に無害であるばかりでなく , 接着カ 生徒の工作用接着剤として , またご家庭に常備して , まったく安′む まれた辛万しい接着剤。有・害なシンナーを・含んでいませんから・・・児童・ " シンナー遊び " ミ自方攵のために生 20cc 入り・ 本 : \ 50 ノンンンナーボンド アテナ シンナー遊びのできない接着剤 ・日本 PTA 全国協議会推薦 大切な子供たちをシンナーの害から守りましよう 全国デパート 東京・ ・有名文具店でお求めください。 一⑩丸言 雑誌 1975 ー 1 2

5. SFマガジン 1972年12月号

「 Z<T<< のことも知っ・ています」 てあげるづもりでいます。彼があなたにとってどんなに大切な人 「あなたがいろいろ手を尽して調査活動をしているのを知っていまか、私はよく知っています。彼はあなたの恩人でしよう」 した」 「少し違いますね。彼は兄です。父親です。父親も恩人には違いあ 「或る男を探していたのです」 . りませんがね」 「それも判りました」・ 「四百人の子供を餓えから救った : : : とても大切な行為です。私は 「彼がいまどこにいるか、あなたなら教えてくれるはずです。そう = であることを誇りに思います」 てしよう : ・ : ・」 「あなたが・ : : ・」 するとオプラインはたちどまり、清田の眸をじっとみつめた。 清田は呆気にとられて立ちすくんだ。 敵意のない、おだやかな表情だった。 「日本のヒは・と書くべきです。ヨーロツ。ハの工はです。私 六 は日本へ来て、 c.@が本当は・なのだということに気がっきまし た。が脱落していたのです。フランス語ではを発音しません」 ート・オ・フライエン 一九四五年三月十日午前零時十分ごろ、ロバ 一一人はまた歩きはじめる。 軍曹は四を操縦して東京深川の上空にいた。六トン余りの焼夷弾 「なるほど、そうでしようね。ヒもエも、文字が書かれるようにな を搭載した彼の機は弾倉をひらき、一番機によって燃え上った木 る前からこの地球上にいたわけですからねー 場、白川町のあたりへ低空で突入して行った。 「世界がひとつであることを、まだ信じられない人間がたくさんい 焼夷弾を投下し、上昇にかかったとき、彼は強烈な白光の爆発に ます。しかし、おが本当は日、をと書くべきなら、それは世界がひ 意識を失いかけてしまった。コ・パイロットの咄嗟の助けがなかっ とつであることの証拠になります。私も清田さんも、・だとい たら、彼の機は上昇に失敗して東京のどこかへ叩きつけられていた うことを理解しました。世界はひとつです」 . ところだった P 清田は軽く笑った。 グアムに帰投後、オ・フライエンはそのことで報告書を書かねばな 「何がおかしいのですか」 らぬはめに陥った。彼をを失神寸前にまで追いこんだその強烈きわ 「いやいふと気づいたのですが、・は英語で彼ということになまりない白光の爆発を見た者は、塔乗員にも機にも全くいなか 0 るじないですか。世界はひとっ : : : それなら彼の居所を教えてく たのだ。 ださい」 だが、そのあとオ・フライエンの目に異常が生じた。その症状はあ オプライエンは何度もうなずいた。 たかも太陽を直視した者に酷似していたという。彼はパイロットの 「偶然の一致にしてはよくできていますね。・勿論私はあなたに教え職を解かれ、やがて終戦となった。わずかの期間日本の基地で生活 0 3

6. SFマガジン 1972年12月号

「どうして」 り、みごとに渡り切ったんだ・せ。僕はその中でも特に幸運だった。 。「この東京で田舎を偲んでいる人はしあわせさ。くにへ帰れば幼馴 ーのおかげで学校へも行けた。海外へ留学もできた : : : 」 染の山川がある。だがこの東京をみなさい。俺たちのふるさとの東「あの頃の彼の気持わかるかしら」 京はこんな町じゃない。四百年前ほどではないにしても、帰るとな「近頃少し判 0 たような気がしてる。しかし全部はとてもとても = ・ れば似たり寄ったり。時間旅行をしなけりゃならない」 ・ : 同じ歳のはずなのに、トミーは僕よりずっと年上の気がする。兄 令子は言いまかされたように肩をすくめ、組んだ脚をといてテー貴、いや父親みたいな気がしてるんだ」 。フルの上の灰皿に煙草を押しつけた。もみ消しながら言う。 「彼はあたしより三つ下。でもあたしだっていつの間にかあんたみ 「それにしても彼はどこにいるのかしらねえ」 たいな気分にさせられてしまっているわ。いったい彼のどこがそん 清田はそう言われて急に詫びるような表情になる。 なに偉いのかしら。あのとほうもない生活力かしら」 「もう少し待ってくれ。いい線まで行ってるんだが、ちょづと厄介「いや」 な問題にぶち当ってね」 清田は毅然とした表情になって断言した。「神の末裔だからだ。 「この前からそう言 0 てるけど、一体何なのよ。あんたのことだか産神の子孫だからだよ」 ら何かわけがあって私には言えないんだろうと思うけど」 「ま、彼が神の末裔かどうかは別にして、あんたの面倒をみたの 「済まないね。でもこれだけは言おう。世の中には、或ることを迂は、彼があんたみたいになりたか 0 たからなのよ , 濶に人に諜ったため、聞いた者が危険にさらされるというケースも「そうかな」 あるんだ。今の場合、特に令子さんは知っちゃいけない」 「そうよ。あんたは勉強ができた。学校の成績はいつも一番だっ 「そんなことだろうと思ってたわ。言いたくなければ言わなくった た。羨しかったのよ。彼も昭和の子供として、年相応の暮しができ っていいのよ。清田君をあたしは信じてる。清田君でなくづても、 たらって、そればかり夢みていたのよ。知らないでしようけど、い 錦糸町の子供部落の仲間はみんな信用できるのばかりだわ」 つもそう言ってたわー 「あの頃が懐しいな。僕はね、時々戦争に感謝したくなるんだ。た「へえ : ・ : こ しかにこの前の戦争は僕の肉親をみなごろしにしてしま 0 た。父も清田は意外そうに令子をみつめ、やがて照れたようにまた窓に目 母も叔父も叔母も = : = 残「たのは妹の広子だけだ 0 た。だが、だかをや 0 た。「しかしトミ 1 が年相応なんて、どだい無理だ 0 たさ。 らこそあの子供部落の生活を経験できた。子供だけが力を寄せ合っ だいいち十六か七で、三つ年上の女房を持ってたんだからな。それ て生きて来たなんて、今なら信じられるかな。今の過保護の子供たも相当美人の」 ちには、あの理屈ぬきの充実感はとうてい判らないだろう。三つ四「そうよ。あたしは美人だ 0 たわ。落下傘スタイルで銀座や新橋を つの子から中学生までが、びとかたまりにな 0 て世の中を押し渡歩くと、進駐軍の兵隊がゾロゾロついて来たもの」 6 っ ~

7. SFマガジン 1972年12月号

ゼ」でもいいから出して下さい。最後にこのごろ ランテックな文体が融合された、正に 'MAD ・とではムーアコックの作品は余んまり出ていない。 呼ぶにふさわしいものが「次の岩につづく」などこれは僕にとっては不思議でならないのです。そ「てればーと」に新人コンテストをやれという意 にかなり良く表おれていると思った。また伊藤典のムーアコックの三部作「コラムの書」を出して見が目立つけどこれには僕も賛成である。でもネ 夫さんが「形而上学なジャンルを切り開きつつあ欲しい。訳者は自らムーアコックに狂ってると宣工、自分の作品に自信のある人なら自ら早川書房 まに売りこむ度胸があってもいいんじゃないの。ま る」と彼を評したのを読んで成程なと考えた。そ言している岡田英明さんか鏡明さんがいい あ、かように申しましてもかの漱石も云ってる様 れと共に伊藤氏の「ネ・ヒュラ賞は大きな曲り角にあ、「エルリック」も出てない先から「コラム」 来ている」には大いに共感するところがあった。とは変だけど、いっかのスキャナーで岡田さんがに日本人の中には消極主義者が多いからそんな ネビュラ賞は新しいもの、革新的なもの ( といっ コラムについて気烙を上げたので僕もアセッテ原人、いないやろなあ。それにして新人コンテス トはやるにこしたことはないから是非やってもら てもそんなものありやせんけど ) をさけ、安定し書を読んでいるんだけど、余りはかどらない。 し事 / - し たもの保守的なものを多く選んでいることは僕に ( これはトールキンとふたまたかけてるせいもあ も解っていたことだ。ネ・ヒュラ賞の今後の動きにる ) それで早急に出して欲しいのです。「コラ ( 京都市伏見区深草中ノ島町一九の六 赤井敏夫 ) ム」がダメなら「ルリック」でも「エレコ】 注目したい。 さて、ヒューゴー・ネビュラ賞の感想はこれく 広告 広告 らいにして僕から森優さんにお願いをいたしま クリスマス背イのお 規力団募 す。この数カ月の間、創土社が発作的 ( ? ) とで 恒例のクリスマスも三年目を迎え、合 も云うべき活動を行い、ダンセイニ、ラヴクラフ 高校内グルーゾの連合組織、全日本高 宿を主にした大会へ変身する事になりまし ト : フラックウッドと我精神を狂気の淵に落とし校連合は、現在組織を再編し、新規加入 た。今年は特に関東・関西のファンが手を結 入るるも可能な諸本を続々と出版し始めたので、 団体を募集しています。少数新生は問いませ び、東京・大阪両都市で同時開催とする事に 決定いたしました。 あまっさえ「危急存亡の秋」とも評せられるべきん。連絡はハガキで結構です。おり返し詳細 我財もついに史上最高の大赤字とあいなった故、 をお知らせします。 ☆期日に月日 ~ 幻日 早川書房にはごぶさたしておったわけですが、こ 連絡先 ☆会費 2000 円程度 の辺で一くぎりつきそうなので今度は早川さんに 〒東京都世田谷区松原 5 のの昭上野方 ☆内容映画・東西対抗テレホンゲーム・第 もガン・ハッテもらおうという考えなのです。その 全日本連合本部 Ⅱ回日本大会レポート・日本 対象はマイクル・ムーアコックなのですが、日本 ファンダムの歩み展。その他ゲー ム・クイズ等を着々と企画中ー 」まに , 玉稿て。員ン要 尚、お問い合わせは左記まで幻円切手同封 「第、ー「・ー、第物、 ~ 宿「鵞第、、物卒 6 とで組代県と」最創・点会 一れ会号プ埼原つる会コで 数 O の上、お申し込み下さい。折り返しパンフレ なない。 こ - 究 2 一 ン 研 , ル「美当とて頁テな ットと参加申し込み書等をお送りします。 メ刊グよ武適 , 出「的 生 学 ☆東日本大会 , 例創般ー田 5 ( 行ででの観 さ がたの学誌一名時一刊発ス , 式客 〒川東京都墨田区八広 3 のの 5 関口芳昭 、 . 、ー会し大会りプ , 7 期き一月形の 名安 好進 ' 玉月よ一る一定とべ 6 談者 ☆西日本大会 ) 新溿いは」・ ~ 同転 . 、 , 埼 3 秋ルす 3 不たの年対三う 〒京都市右京区樫原角田町 1 の 力「年昨グ称町。っ刊本 , 第。約 。と下写ろ季 ( かがるは 佐藤奈保子 円 外れ月翌 第」・ ~ ・■ ( ・娵 ~ 物・■■、・■■第】・の学 6 , ちた " 坂謄そ応号ほ ☆共催 内で年成のし長市判が一 5 の凵 0 狂人類・・ショッカー及び、東西 学どみ 0 結たえ谷 5 暇 , は篇一え在年 3 てしがぐケとが号・ 2 ポ伝現は 大な , 1 若手ファン有志。 業 2 し止描表鳩金る近作レを費 アレフ ( 埼玉県 ) ブオオジト月 1 ル 9

8. SFマガジン 1972年12月号

オ・フライ = ンは、群衆の中を、同じ血の呼声を求めて歩きまわ「場だ。何かしら人の心を昻揚させるような力が働いているのだろ た。パスで、都電で、地下鉄で、国電で : ・ : ・オプライ = ンは歩きつう。引力も場所によ 0 て幾分か強弱の差があるというじゃないか。 づけた。一一年、三年と年月が過ぎ、彼は日本のヒ一族に関する研究特に引力の弱い場所があれば、そこはそこでいろいろな使われ方を にもひき込まれて行った。 人間にされるに違いない。病院とか競技場とかいった風にね」 発見が遅れたはずだ。オ・フライエンは重大な見落しをしていたの 「サプシステムとトータルシステム : : : 産霊山の芯の山は、トータ ルシステムというわけなのね」 賽の目を自在に操り、時には次元移動さえ可能な能力を持 0 た人インテリア・デザイナーにな「ている広子が言「た。 物が、この大都会でいつまでも電車や・ ( スを乗りつぐ暮しに甘んじ「だが東京 : ・ = ・つまり日本のトータルシステムは、世界の産霊山シ ているはずがなかったのだ。 ステムのひとつのサプシステムにすぎない。ではこの地球のトータ オプライ = ンが新橋トミーを発見したのは、偶然ある大企業の株ルシステムはどこにあるのだろう。大和朝廷や、信長や、家康たち 主総会の会場附近を通りがかった時だった。運転手がうやうやしく が日本を掌握するため追い求めたように、アメリカやソ連が、今度 ドアを引いた黒い・〈ンツから降り立「た青年紳士をひと目みて、オは地球全体の芯の山を追い求めて狂奔しはじめた。それが宇宙開発 ・フライ = ンはや 0 と任務を達成できたことを覚 0 た。総会が終了す竸争だ「た。芯の山があるとすれば、それは月に違いない。月は地 ると同時に、その若い大株主は丁重に舞台裏の貴賓室に案内され、球上どこからでも見ることができる。しかし地球から月の裏側を見 待ち構えた大勢の 0—< 局員に捕えられてしまった。 ることはできない。つまり月は同じ側をいつも地球に向けてまわっ 「トミーがっかまった頃、ヒ・ : つまり外国ではエに当るんだが、 ている。 ・ : なぜだ。偶然そうなっただけなのか。しかし仮りに月 そのエに関する事情がすっかり変っていたらしい」 が地球上の生きとし生けるものの明日への願いをうける芯の山の所 広子と令子は目を丸くして聞き入 0 ている。「産霊山は地球の明在地だとしたら、何者かが常に月面上のアンテナが地球に向うよう 日をコントロールする巨大なシステムだ。生きとし生けるものの明セットしたと考えることもできる。もしそうだとすれば、こんなう 日への願いが、その土地土地の産霊山に。フット・インされ、それらまい仕掛けはない。アメリカの科学者たちは、月が裏側を見せない は芯の山 : : : 日本ならば東京の、あの国会議事堂のある丘のあたり 理由は多分そのためだろうと考えた。そして一刻も早く有人宇宙船 へ集 0 てくる。だがそれだけで日本の明日がきめられるものではなを打ちあげ、月面の産霊山を所有しようと焦 0 た。ソ連が同じこと 、。世界中には、その土地土地に日本と同じような産霊地があり、 を狙っているのははっきりしていたからだ。ウオスホート 2 号でレ 要所要所に芯の山が置かれている。人間は知らず知らずの内に、そオノフ中佐が宇宙遊泳に成功するあたりまで、ソ連のほうが断然優 の産霊山に集り、村を作り町に育て、芯の山のあたりはその国の首位に立っていた」 都に発展して行ったのだ。産霊山というのはひとつの精神的な力の 「でも結局一番のりはアメリカだったわね」 ) 0 8 3

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「秋ね。秋は : : : 秋のおわりは特にいやだわ。ついいろんなことを「ー 考えてしまう」 女は黒い絹の部屋着のすそを床に滑らせて窓際に立っと、ガラス に額をつけるようにして低い声で言った。 「僕も秋は苦手だ。ソルポンヌにいた頃は、毎年秋になると日本が一 恋しくなるので困ったものだった」 女は煙草をくわえ、軽く吸ってから壁に倚りかかった体を起こ一 し、清田のデスクへ二歩程歩いて、灰皿に天を落す。 「外国でこんな気分の秋をむかえたとしても、私たちはまだかんた んよ。そうじゃないかしら」 一タ 以何 . 進ル土 , 高 「どういうこと : : : ああ、 ーのことを言ってるんだね」 様区 れがとをミ まの幻 彦並 そ品こ刊ノ 1 昭杉 「うん。私たちはこの日本、そしてこの東京を懐しがればそれで済一、 / , 作の新・ スイスいツは の 領内 て一点 3 の記最ド 村一りイ むわね。でも彼にはそのほかにもうひとっ懐しく想い出さなきゃな一 国都 作半キラキめバ 2 占口か 乍明ズン 準ず一モ をずほ水同必リド らない世界があるじゃないの。その世界は四百年も昔の世界よ。 位わ 4 い 首るり ・ : 帰れやしない」 」市典 でふ乗作さ cn 宙浜 3 和 女はさっきまで客が坐っていたソファーに腰をおろすと、黒い絹一 好にじ , く・カの が的う 5 票名ャン桑 の布の中で脚を組んだ。なにかなげやりな表情と、どこからどこま一 作投氏ハデ , の 2 様一 偂ル数 ) 9 秀ご . にン様 5 の浩一 で丹念に金をかけ尽した身ごしらえが入り混って、ひどく退廃的な て方セ道原 1 にサ地 還と戸 は台式にのツ孝松の村一 感じである。 計城永れ一江集点方 名工下区 8 仲一 。 5 フ竹谷町 集品底り捕ル「特 3 定んで「 歳は四十を少し越えているらしい。清田の相槌を求めて、「ね」 分地よ生プのプ と瞳をあげた時、それが地なのだろうか、身なりとはうらはらに、 村ウル い . のま市都市 対にま日記し原聞崎 庶民的なものがちらっとうかがえた。 回一サ に , か末下り田 5 ュと 篇 1 も月は贈 そのはずである。彼女の生れは東京の下町、本所菊川町だった。 第ニ一た 7 , て月お勲県 1 作のルし月 2 0 は今を川之兵南 - 名は福島令子という。 連目プで今にあ切。ン奈泰 1 寺一 注と後 下第締呈ト神屋円一 「たしかに新橋トミーは四百年前のヒ一族だ。しかし故郷をふたっ 2 ずつ持っている点では俺たちと同じことさ」 点幻 っ亠っ亠っ宀 評 ・ 0 ・し 0 ・ 0 ん ・・・ 0 のも・ 0 ・ ・ 0 0 0 め 0

10. SFマガジン 1972年12月号

産霊山佖録の最終回に当り、前いう納得はあったようだ。 しても信じられなかった。天皇もに新しい伝奇小説を求めたもので 回《時空四百歳》で触れた天皇のしかしその翌年の天皇人間宣一一一口結局命を惜しんだとしか思えなかあるが、日本人と天皇とのかかわ 人間宣言に関して述べさせてもらは、驚天動地の想いで聞いた。敗った。 り合いについて、いささか触れた けても日本は日本だと信じてい しかし、者の周辺には、天皇い気分で着稿したことも事実であ え昭和十九、一一十年頃、日本の敗た。征服され、奴隷として使役さのために死んだ人物が余りにも多る。ヒ一族とは、日本人、という ま戦という臆測は一部庶民の間でひれても筆者が日本人であることにすぎた。裏切りと感じたのはその・程の意味であった。 作そかに囁かれ、次第にひろまって変りはないと思っていたのだ。だ為である。筆者にとって真の敗戦終りに、八回八百枚に亘るこの いたという。筆者は当時年少で、から筆者はあの人間宣言をひとつはその時実感された。もう国はな作品に対する読者諸賢の御支援に そのような危険な囁きの輪の外にの裏切りとして感じたのである。いのだと思い、今も心の奥深くで深謝すると同時に、度々まえがき 置かれていたが、八月十五日の敗民主々義は敗戦国民のかぶらねば民族主義的なものとそうでないもにまで虚構を持込んだ筆者の無礼 戦を幾分無感動にうけいれたことならぬ、被征服者の仮面だというのが鋭く互いを刺し合って、筆者をお許し願う次第である。 ははっきり憶えている。当然、と風に解していたが、まさか天皇まの進路をふらっかせている。 までは行かずとも、やはり : : : とでがその仮面をかぶるとは、どう産霊山秘録はもちろん筆者なり 僅かに恵比寿、五反田方面からの道が渋谷川そいに入って来てい て、それが原宿、千駄ヶ谷方面に抜ける通りにだけは、坂が見当ら その谷底の渋谷駅を出て青山通りに至る宮益坂に向えば、右手に 東京渋谷。 ・ハスターナミル、左へ神宮通りという大きな交差点に出る。正面は 東横線、井の頭線、地下鉄銀座線、そして国電山の手線に加え、 年数の・ ( ス路線が集中するこの町は、その名の示すとおり、ひとっ宮益坂で、その右を渋谷駅の三階から出る地下鉄銀座線の線路が、 の谷に発生した町である。従「て銀座、新宿、池袋と並ぶ東京の繁高架とな「て走 0 ている。地下鉄はその坂の中途あたりで、青山通 りの地下へもぐり込む。 華街の中では、坂が多いという点できわだった特徴を持っている。 坂を下ると渋谷の駅につき当る。・ : : ・渋谷を知る人はそんな印象宮益坂左手の奥は美竹といい、各界の名士などのすまいも多いち よっとした住宅街だが、坂寄りの一画は近ごろ急に活気を帯びはし をこの町に持っている。事実国道二四六号 : : : 玉川通りから道玄坂 を下れば渋谷駅たし、南平台、桜ヶ丘方面からも急な坂を下「て行めた飲食店街だ。 、という店がその辺りの細い坂道の途中にある。渋く地 くと渋谷駅が視界にいやでもとび込んでくる。また、青山通り方面、ホルドー から来れば宮益坂だし、高樹町、金王方面から高速道路そいに進ん味に構えているが、相当に凝ったっくりだ。よく注意してみると、 ポルド 1 は小じんまりとした四階だてのどルの一階の三分の一一を占 でも坂を下って渋谷駅につき当ることになる。 8