はいった。 彼はそのトラックに乗り込み、ホテルの前庭から出して、酔った 「ばかやろう ! お前が最後なものか ! それに俺はまだまだ生き 9 男の衣服を折りたたんで連転席に置いた。 るんだ。お前とはちがう」 空は曇っていたが暖い風が吹き、快く e のほほを通り抜けてい そういうと再び窓に向けて銃を撃った。が弾から逃がれると、 く。僅か一週間ばかりの間に春は終ろうとしていた。街路樹は豊か 出てこなければ入口をぶち破るそ !. 男は叫んだ。 「出てこいー な新緑を徴風に泳がせ、小鳥たちが飛び廻っていた。中央線にそっ た堤にはすっかり雜草が伸び切っている。 が応じないと、男はそこを立ち去り、やがてトラックを運転して 赤坂の商店街では黄色いペンキを手に入れた。そしてホテルへ戻ってきた。どうやらそれを玄関に衝突させるつもりらしい 戻ると、前庭の黒いアスファルトの上に文字を書いた。 「待て ! シャッターを開くから突っ込まないでくれ ! 」 e は叫び、部屋を走り出た。 東京最後の男 鋼鉄のシャッターが上がり始めると、男は待ち切れずくぐり抜け 一九七ニ年四月ニ十七日 てロビーに入ってきた。両手に銃を構え、周囲を眺めまわすと大ま 消減す たに駈けて、がそれまでいた部屋に入った。 e は交換台からその 日付けは毎日書き直すつもりである。朝書き直してその日の間に部屋の電話を鳴らした。呼び出し音はホテルの空洞いつばいに聞こ えた。 消えれば、 e の消えた日と文字の日付けが一致することになる。 e はそれを書きながら、故郷の村に生き残っていた男が毎朝日付男は荒つばく受話器をとり上げて叫んだ。 か「どこだ ! 出てこい けを覚えておくようにしているといっていたのを思い出した。し し、な・せ自分が日付けを書き残そうとしているのかという理由は判「そのうち出ていくよ。君の興奮がおさまったらね」 はいっこ。 らなかった。 日が暮れるとすぐに銃を持った男が襲ってきた。正面玄関がシャ「俺に挑戦する気だな。面白え ! 」 「それが君の希望だろう。君は人と闘うことで自分と自分の行為を ッターを降ろしていることが判ると、明かりのあるの部屋の下へ 実在させようとしているんだ」 きて銃を撃った。 e は部屋の光を消し、壁に隠れた。 「ほう。お前さんは生存者評論家になれるぜ。なかなか結構な理論 「あれだけいってやったのに忘れたかー・出てこい ! 」 男は大声でいった。 e は窓を開いた。 「君はみんなが消えたことを認めたくないだけなんだ。君は社会を 「東京最後の男だと ? おまえがか ! 」 求め、人とのコミ = ニケーションを求めているんだ。他人と闘い続 男はアスファルトの文字を読んだらしく、笑いながらいった。 けることで社会やコミ = ニケーションを得ることができると思って 「君か・ほくかどちらかだ」
じゃ。帝を殺し公家を殺し、新しい世をひらくつもりじゃ」 光秀は逆に随風に訊ねた。・ 随風は身じろぎもしなかった。 「知らぬ」 随風は光秀の驚きように異変を察知して緊張していた。 十五 「済まぬ。ワタって見て来れ」 「安土の近くに御鏡はない。安土へはワタれぬが : : : 」 随風はしばらく思案し、やがて黙って出て行った。その背中へ光敵は本能寺にあり。 秀が大声で言った。 光秀はごく自然にそう決断した。ヒとしてそれ以外の解答はあり 「儂は城へ戻っておる」 得なかった。随風も全く同じだった。 愛宕山では手も足も出ない。光秀は大急ぎで山を下り、亀山城へ光秀は男泣きに泣いた。 とには美しい理想があった。万人みな泰平に安んじられる世界の 戻った。 そして信長の野心の全貌が判ったときは、すでに六月の一日にな建設という理想であった。光秀も随風も、多くの犠牲を払い、とと してはあるまじき修羅となって、そのために戦国の世を今日まで押 っていた。 京には兵約一一千を従えて、十日も前から信長の長男織田信忠が入し渡 0 て来たのだ。その理想に今一歩というとき、彼らが基礎を作 り、押しあげて来た肝心の織田信長という新しい平和の中心が、ネ っており、室町薬師寺町の妙覚寺に籠っていたのである。そして信 長は蒲生賢秀らに留守を預け、わずか数十名を従えて安土を出るとなってすべてを否定し去ったのである。 と、電光石火の素早さで四条西洞院の本能寺に入ったというではな信長をこの手で倒すことは今の情勢ではそうむずかしいことでは ない。一万三千の光秀軍対一一千余の織田勢なのである。しかし、そ をいったいれはみずからの苦渋に満ちた歳月を葬ることであった。乱世がふた 「光秀どのの一万三千が中国路への援車でないとすれま、 たび舞い戻るであろう。 その兵はどこに用いるつもりなのでござろう」 状況を調べて戻 0 た随風が言った。しかし光秀はしばらく答える光秀は信長の言うより一日早く、一万三千の兵を京に向けた。老 坂より沓掛に出て、桂川を渡って六月一一日の払暁本能寺へ殺到し こともできなかった。 西洋諸国の王の絵姿が光秀の目前に去来していた。倒し、倒さた。 れ、血よりはカで王がきまる世界がその背後にあるのだ。信長はそ の世界を知ってしまった : ・ 「ネじゃツ」 光秀は叫んだ。「とうとうネが動いたのじゃ。信長は京を焼く気 、、 0 さか 東京大学資料編纂所に保存されている山科言継卿の日記中天正十 年六月二日の項には、次のような記載がある。 一一日、戊子、晴陰 日 0
「あなた一人だけが残ったのですか ? 」 「あと一一人いたのですが、若い男女だったのでどこかへ行ってしま いました。他にも数人東京に残っているようです。新宿には危険な 男がいます」 「知っています。人と闘いたがっています」 「えゝ、彼と我々とは考え方がちがっていました。我々は素晴しい コミュニティを作る予定だったのです。どこか暖かい肥えた土地へ e は須田町の交差点で叫んだ。古い家なみが不規則にならび、そ行って農業と牧畜を行うのです。五十人というのは丁度いい数でし よう」 れらを断ち切るように小さなビルが突き出ている。彼は歩き出し、 何度か声を出して人を呼んだ。朱色に塗られた大きなビルの横の一一男はいってようやくタ・ ( コを口にくわえた。「お茶でもいかがで すか ? 」男はいっこ。 階建のビルのガラス戸にもたれて白髪の男が立っていた。 道路を渡り小さな喫茶店に入り、カウンターに入ろうとした時、 「どこからきました ? 」 男は消えた。カウンターに崩れ落ちるように衣類だけが宙空を動 男はいっこ。 き、一度カウンターにひっかかったのち、床上に落ちていった。 「田舎に行っていたのです」 すでに人の消減に対する複雑な感受性を失ってしまっていた。む e は答えた。そして「誰もいないのですか ? 」と尋ねた。 しろ、眼前でコミュニティ最後の男が消減するのを確認して、自分 「昨日、みんな消えました」 男はいった。「五日前には五十人ほどここに集っていたのです。もまた消えることができることを知って勇気づけられたほどであ その日も次の日も一人も消えなかったので、もう誰も消えないのかる。 日は暮れていた。僅か三日間だけ存在したユート。ヒアは闇にのみ と思ったのですが : : : 」 「では、やはりみんな消えてしまうのですか ? 」 こまれ、 ハリケードの影を妖怪たちの住み家に変えていた。彼は車 「そうでしよう。二日間消減者がでなかった時には、残った人間がに戻り、ホテルへ向けてゆっくり車を走らせた。 この病気に対する免疫者だと考えたり、もし神のような存在がみん なを消しているのなら、その手からもれたのだろうと想像したので次の日の朝、彼がホテルの玄関のシャッターを上げると、すぐ前 にトラックが一台置かれ、その正面に衣服が一つ下がっていた。そ すが」 男はカなく眼を伏せ、ポケットからタ・ハコをとり出したが、火をれは酔った男の着ていたダークスーツで、ワイバーには縞のネクタ 9 イがかけてある。 つける様子もなく手でもて遊んだ。 さようなら 1 億の友よ
ったのである。 一、卯刻前右府本能寺へ明智日向守依ニ謀殺一押入了、則時ニ前 二日から十三日までの十二日間、光秀はたしかに信長にかわる新 右府打死、同三位中将妙覚寺ヲ出了、下御所へ取籠之処ニ、 同押寄、後刻打死、村井春長軒巳下悉打死了、下御所 ( 辰刻しい政権へ向「ていたようであ 0 た。しかし世に言う中国大がえし = 上御所〈御渡御了、言語道断之為体也、京洛中騷動、不」を果した秀吉と京都南方の山崎で遭遇し、天王山の戦いとなり、敗 れて坂本城へのがれようとした途中、小栗栖の竹藪で土民の槍に命 及ニ是非一了、 を落した。 ヒが信長のネに気づく時点はいくつかあ 0 たようである。鉄甲戦果して光秀はその小径を坂本〈めざしていたのであろうか。そこ 艦の出現もそのひとつであるし、この時代の武人が一様に望んだ将はあとひと走りで日の岡という地点なのである。しかも彼の右手に 軍宣下を彼だけが望まなかったこともそうである。更には長篠の合は義演僧正のいる三宝院が見えるはずであ「た。 そして信長の死を敵にも味方にも知らせず高松城のかこみをとい 戦で武田を完封した銃撃による新戦法や、統一通貨の構想も、ヒが ネを察知するひとつのポイントであったことは疑いもない。それらた秀吉が、京に向 0 て全軍将士を駆けに駆けさせたとき、そこには 猪右衛門や与右衛門も従っていたはずである。彼らが信長の死を知 はヨーロ ノバの思考につながっていた。 り、光秀の行動を知ったとき、ヒとしてどう感じたであろう。 しかし遂にヒは信長がネであることを見抜けずに終った。だがそ ネとは、人の世にいつもそのようなかたちで動くものなのであろ れをもってヒの不明を責めるわけには行くまい。 ネとして動いた信長も、光秀の来襲をはじめ酔った部下の喧嘩かうか。 と思っていたらしい。しかも叛乱らしいと知ったあともなお、「誰終りにつけ加えれば、同月十五日、堀秀政は坂本城を囲み、光秀 人のくわだてであるか」と近習に訊ねている。森蘭丸がそれを明智の女婿秀満および光秀の妻子は城内で自刃して果てた。 ただ、産霊山秘録によれば、長男太郎五郎のみは、石川小四郎に 光秀であると確認するまで、信長は光秀のことを疑っても見なかっ 辛うじて救出されたとある。 たのである。 光秀の首は本能寺にさらされ、屍は粟田口に磔にされたという。 とすれば、信長にとってもまた、光秀はネであったに相違ない。 革命が反動につながり、保守が革新を呼ぶ。人の世のはかり知れなそれもまた、戦国の掟のひとつであったろう。 さは、光秀、随風らヒ一族のものばかりではないのだろう。 ともあれ天正十年六月二日。織田信長は本能寺の火炎の中にその 2 ー 0 ロ 生涯を終えた。 冒険者コナン 光秀もまた、おのれの踏み出した最初のひと足にひきずられ、み 若き英推コナンの前に波乱万丈の冒険の数々ー ずからが信長にかわる覇者となるべく、俗に言う三日天下の道を走 / 、ヤカウ 〔第二話・完〕
いるんだ」 を駈け上がると、部屋から走り出た男はあたりかまわず銃を撃っ 「それでお前さんなりに筋が通っていると思ってるんだな。しかした。 ちがうね。おめえなんかにわかってたまるものか ! 」 「どうちがうんだ。君はあのスナックで飲んだくれていた男と同じその後、毎日男がや 0 てきて、とかくれん・ほをした。男は日ご なんだあの男も自分が孤立したことを認めないまま消えてい 0 た」とに執拗に彼を追うようにな 0 た。三日目の朝、が駐車場の文字 「その通り、あの畜生は俺が殺しにいった時には服だけになって いの日付けを書き直すためにシャッターを開いて外に出ると、そこに た。だがね ~ なぜその服をおめえに届けてやったと思う ? おめえ男は待ち伏せていた。眠っていない様子で眼を赤くし、銃を構える があの畜生の仲間たからだ」 手も震えていた。 「ちがう ! 」 「ばかめ ! いつもわめきながらやってくると思うな ! 」 。おめえもあ 「ほう、逆転したね。今度は俺が評論家か。まあいし 男はいった。 e は思わず両手を上げ、後ずさりした。 の畜生も消える日を待ち続ける以外に能のない人間たからな」 「君はぼくを殺せないよ」 田刀はいっこ。 e はいった。男は震える手で銃を持ち上げ、 e の顔に銃口を向け 「君は自分の矛盾に気がついていないんだ。確かにぼくと闘うこと た。そして眼を閉じながら引き金をひいた。身体中で熱い血潮が暴 で君は孤立から救われているかも知れない。だけど、ばくを殺して れ出すのを感じながら、 e は倒れた。 , 冫 彼よその瞬間、自分が遂に消 しまえば全てがおしまいなんだ。・ほくを殺した瞬間から君は完全に えることができなかったことに驚いていた。 孤立しなければならないんだ」 男は e の死体に、残った銃弾を全て撃ちこんだ。何度も何度も自 「そんなことはどうだっていい。俺は神田の共産党にかぶれたやっ 分の殺人を確認するように撃ち続けた。男は e のいったことが正し らのように生きのびることなんか考えちゃいない」 かったことを知っていた。 「だけど、先程君はまだまだ生き続けるといっただろう」 「いったさ。生きのびるんじゃない。生き続けるんだ」 男は銃を肩にかけて、次の敵を求めて車に乗った。むろんどこにもも 「つまり、闘い続けるってことかい ? 」 う敵はいなかった。次の日、彼は車の中で消減した。無人となった車は 「そうだ。おめえが何といおうと、俺は殺す。おめえなど死んだ方 ビルに衝突して炎上した。 力いいんだ」 東京には多くの鳥が集まっていた。野犬も群をなして街中を走り廻っ 「まだわからないのか ! ぼくを殺したあとのことを考えたまえ ! 」 た。すでに野大たちに容易に手に入る食料はなくなっていた。大の群れ 「うるせえ ! 俺に命令する気か ! 殺してやるから出てこい はホテルの前で腐敗しかけた屍を発見した。大たちは折り重ってその屍 男はそう怒鳴って電話を切った。 e が素早くクロークを出て階段 をむさ・ほり食った。その中には、泥だらけになった白い秋田犬もいた。 4
これからはそのほうじゃ。筑前に儂が天下の銭をひとつにする気じ籠し、西ノ坊で連歌師里村紹巴らと百韻の連歌を興行した時のこと やと教えたそうなが、それが判るのは光秀だけよ : ・ : こ であった。 信長は珍らしく能弁にな「て彼の構想を語りはじめた。貨幣制「徳川殿はゆるゆると堺見物なそうな」 度、土地制度、身分制度 : : : それらを信長はいちいちヨーロッパの 明け方、何気なく言った紹巴のひとことが光秀の耳に突きささっ 例をあげて説明した。信長はいつの間にか、驚くほど海外事情通にた。 なっており、諸帝国興亡の歴史に通じていた。 「なんと申したツ」 その日、雨の中を光秀は目覚める思いで坂本城へ向った。信長の彼は我にもなく叫んた。一座はしんと白け、やがて里村紹巴がお 考えている新しい国家体制は光秀にとって新鮮きわまりないものでそるおそる言った。 あ「た。あれでは全く新しい天下にな「てしまう : : : そう思いなが「徳川殿は長谷川秀一殿のご案内にて、安土から京、堺の見物に出 らも、中央集権のすっきりとした機構が目に見えるようで、たのもられてござります。おっきの侍衆もほんのわずかばかりにて、右府 しかった。まだ老いてはいかん。これから新しい国を作るのだ。 さまの天下になりましてよりは、京のあたりもとんとのどかになっ ・ : 光秀の血に新しいエネルギーがつぎこまれたようであった。 たものと、それは大した評判でござります」 五月十七日、一旦坂本城へ戻った光秀は、すぐ使いを発して丹波家康が安土を出た。 ・ : いったい信長は、めあての家康を解き放 亀山城に兵を集めさせ、信長の指示どおり秀吉の高松城攻めを支援ってどうしようというのか。光秀には見当もっかぬ思いであった。 する風を粧った。その自分は二十六日、ゆっくりと亀山城へ入っ ところがその夜、信長の家康襲殺計画を報らせてあった随風が、 た。追って届いた信長の指令では、六月三日京にのぼれと言うこと東からワタって来たらしく、光秀をたずね息せき切って愛宕の山へ であった。 かけ登って来た。 が、しかし。 秀吉救援に見せかけるための小荷駄隊は予定どおり発進してしま 光秀は結局ヒであった。ヒであったがために、ネを見たのであったあとである。 る。 「いったいどうしたということか、光秀どの」 ネは信長の姿となって動いた。永禄十一年六月、ヒに対して正親随風は叱りつけるように言った。「家康どのは梅雪入道とのんび 町天皇の勅忍宣下があって以来、神の末裔が俗界に介入して積り積り堺へ向われたそ。右府の襲殺など、気配もないではないか」 ったネの動きは、信長に対し堺・博多の貿易商人たちを接近させ、 光秀はうろたえた。たしかにこの耳で : : : そこまで思い、呀っと 更にはキリスト教宣教師らを介して海外知識を移植させたのであのけそった。家康を殺るとは、信長はひとことも言っていないので る。 ある。 光秀がそれに気づいたのは、迂滑にも五月一一十八日、愛宕山に参「し : : : して安土の信長公は」 に 8
ミック社の新刊 ! 専、門茁ツルコ 工ドガー・ライス・ノヾロウズの名イ乍 を得て、当代随一のターザンコミッ ク作家、ラス・マニングの傑作 / ■訳 / 、野耕世■ B5 判並製 鷭定価 / 190 円 ・わんばくデニス ・ビートノレ・べイリー ・ポノヾイ ・プロンフーイ ・フラッシュ・ゴードン ・ケリー・ドレイク ・ラブ ・ミス・ピーチ 日 5 判並製 ■定価 / 100 円 ザンツックス ツル・ター WORLD COMICS SERIES 、 NOW なプ H 材第グを。謳 蔔海外ゴミ第ツ第円第 , ☆登場キャラクター ・フリツツ・ザ・キャット・リル・アブナー ・ディック・トレーシー・クレイジー・キャット ・ B. C. ・アンディ・キャップ ・ウイザード・オブ・イド・ミス・ピーチ 国 A4 変型ワイド判 設隔月 25 日発売 ・ラルフ・ケンダル・イークとミーク 動定価 / 290 円 ・ヘイ・ルーク 東京都千代田区富士見 2 ー 12 ー 2 ① 102 谷 ( 265 ) 4781 く代〉 9
Cat 0 “全地球カタログ最終版の表紙 ( 上 ) イギリス版「全地球カタログ」の紹介 ( 下 ) ろな分野に首をつ っこんでいると ( 雑学ですね ) 独 得の嗅覚がはたら いて、これはおも しろそうな本だー ーーというカンが養 われてくる。そう した本のなかに は、アナーキスト に必要なあらゆる 道具の使用法を記 した「アナーキス ト料理読本、があ るし、マリワナに ついてのすべてを ど、とにかく、雪が乾いていて、けむり まとめた「ポッ のように舞いあがるから、ますます現実 ト・ア•—ト」 ( ホ 感がなくなり幻想的な世界になる。濡れ ップ・アートにあ た雪 , ーーというのは、まだ生活の匂いが らす ) という楽しい絵入りの本もある。自然のなかでコ、、 残っているが、パサバサした粉雪は、もう、あっけなく、 ューンを作って生活する女性の体験記 I 、 iving On the 生活感を消してしまう。 1 = Earth は、あるアート・ディレクターに貸したら、雑発 一月一一六日から、二月一五日に東京に帰ってくるまで、 「アンアン」で、八ページの記事となって紹介された。そ 札幌でなにをしていたかというと、ヒゲを育てていたので ーズの方 ある。私のヒゲは二週間でなんとかか「こうがっき、三週れから、家庭の主婦のための「ストリ ' プ・ティ 間で完成する。そしてちょうど三週間の札幌滞在の後、ヒ法」という本もある。なにしろ、日曜大工の本みたいにス トリップの本があるのだからね、アメリカという国は ゲづらで東京に戻り、そして、「全地球カタログ最終版」 そうした一連の、私ごのみの本のなかでも、「全地球カ を手にいれたのだった。 タログ」は、その存在を知ったときから、なんとしても欲 コミックス関係の本はもちろんだが、私のところには、 。それで、昨年アメリカ しかったもの。第一、名前がい いろいろ奇妙な本が集ってくる。不思議なもので、いろい し n に ed Kengdom Earth Catalogue Ⅲ 1 ト仁示 ui( ”Ⅲ、一 }\. 寡を 0 わ 0 を・は / ) 0 ( /. は曾 三 ? いリ「つりな / ! おけ . ' 7 ( / ル 0 0 「 : ごれ ) 「しし ) し朝をゾ日「 .å嶹 , つリ 4
■ジュディス・メリルが日本にやってきまし た。女流作家として , それ以上に『宇宙の妖 怪たち』 , 『年刊 S F 傑作選』や『英国 , S F を揺さぶる』 ( 未訳 ) を編んで , アメリカ屈 指の名アンソロジストとしてっとに知られ る , あのメリル。一昨年日本で開かれたく国 際 S F シンポジウム〉に , 海外招待メンパー の一人として参加した , あのメリルです。 ■彼女の再来日は , そもそもあのシンポジウ ムに端を発しているのです。あの時 , 最終日 の共同宣言採決のあとで , ポール , オールデ イス , メリルらが「日本 SF の海外紹介に努 力したい」との意向を表明したことを , 当時 のレポートでお知らせしましたが , その後 , 日本側代表として矢野徹氏がカナダに行かれ るなど関係者の多大の努力が実を結び , この ほど小社の援助のもと約三カ月滞在して第一 弾企画 , 日本作家短篇アンソロジイの英訳完 成をめざすことになったわけです。 このアンソロジーに収録されるのは , 星新 , 小松左京 , 北杜夫ほか日本作家のベスト メンパーの代表作十数篇で , メリルは英文の ポリッシャーとして , 浅倉久志氏ほか数人の 日本側翻訳者と緊密な協同作業を進めること になっています。量的にはともかく , 質的に はすでに欧米の水準を凌駕した感さえある我 が国の S F が , 熱心な日本研究者の多いソ連 を除いて , ほとんど海外に紹介される機会を 得なかったのは , 何よりも言語の壁の問題が ありました。 それだけにこの事業にかけるメリルの意気 ごみはすさまじく , 単なる英文への移し変え を越えて , 日本語の文法構造はもちろん , 日 本文独特のニュアンスの微妙な言いまわし や , 地方訛りの差異 , さらには文章の背後に ある作者の意図まで厳しく追究しようという 態度でのそみ , 日本側協力者に早くも悲鳴を あげさせているほどです。このアンンロジー 完成の暁には , アメリカではべーパーパッ ク , カナダではハードカーで出版される予 定ですが , 日本 S F の海外輸出第一弾が , メ リルのような秀れたアンンロジストの協力を 得られたことは , あらゆる意味で幸いであっ たといえましよう。 3 月 11 日 , SF ・推理両分野にまたがる鬼 才として知られた人気作家フレドリック・プ ラウンの訃報を , : 通信社から聞きました。享 年 65 歳 , 死因は不詳とのことですが , 最近は とんど作品を発表していなかったとはい え , 惜しい人をなくしたものです。この作家 に深い愛着をもつファンも少くないはず。独 特の軽妙な味 , 奇想天外な着想は , 読む者に S F の醍醐味をしみじみ味わわせずにはおか ない強烈な魅力をもっていました。私自身の 思い出に照らしてみても , 『天使と宇宙船』 が最初に読んだ原書数冊の中に入っていなか ったら , この世界に足を踏みいれることはな かったかもしれません。心から哀悼の意を表 (M ・ M) したいと思います。 期 AGA 刀 50 を N ( E SP ー ( リ A 02 & 日 ( 訂 02 ド AN 祖 SY VOL. MAY 0. 5 19 7 ー
ナルコーの 領地なんか 大したものじゃ なかろ、つに ギノン ニ週問のちに ナルコーと闘群を はじめます 父上 くだらん ことだ おれの ねらいは 別にある いや、おれは 賭けなしに やることに したんだ ますます もって 医」 0 ↓まは / 力だな ! と田 5 、つ かね ? 日 6