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検索対象: SFマガジン 1972年9月号
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1. SFマガジン 1972年9月号

* 王見イ弋の古典を集めた画期自勺企画全 1 8 巻 ミステリ 、メ、亠マッ下ナルに ヒこ一丁く 田耕治訳 チャンドラー ー友きは』来最 と絶賛され、作者自身も自 べんいの乍どている作ー 笠原豊樹訳 ウイチャ リー家の女 ーベ・ウイチャリ 霧深い早朝、波止場から消えたフィ 暗い翳が、アーチャーの心をとらえ離さなかったーーー最高傑作ー ト鷹信光訳 一瞬の敵 歳の女子高校生と、感化院を出たばかりの不良少年の企てた誘 拐事件ーーが、事件の裏には計り知れない複雑な謎が。最新作ー * 第 7 回配本Ⅱ第 3 巻 エラリイ・クイーン 0 エジプト十字架の秘密 青田勝訳 0 災厄の町 ( 未訳最新作 ) 0 最後の女 ・編集委員石川喬司・稲葉明雄・小鷹信光 定価各巻平均 1300 円 ・毎月 1 冊発売 ・造本体裁箱入総クロス豪華装 46 判平均 700 頁 ロ 姦 1 アガサ・クリステ ☆ 2 w ・ U) ・ガードチー エラリイよ ☆ 5 レモンド・チャンドラー 6 ロス・クトナド ・アンフラー ☆ 7 エリ - 」アンドリュウ・ガーヴ ン ジョレン ボアロー - をシモナン 「ツキー・スピレイン ィリアム・マキ・ア ト・スタク 望 内唏☆Ⅱエド・マクベイン フリードリッヒ・テュレンマット 宀谷ュリアン・セミョーノフ 内ショルジ、・シェルバネンコ ィアン・フレミング 巻絽イ * ン・フ * ミ * グ 8 アリステア・マクリーン クリスチアナ・プランド 全 ジョイス・ポーター ハトリシア・モイース セハスチャン・ジャプリゾ ール・モンティエ シャルル・エクスプライヤ レン・デイトン ンヨン・ル・カレ ディヴィッド・マクダニエル ギャビン・ライアル ティック・フランシス ジョン・ポール 8 1 傑作短篇集 ☆印は既リ イ

2. SFマガジン 1972年9月号

ズ シ ス の 大 最 界 世 ハヤカワミステリ ー 080 既刊 0 今月の新刊 0 既刊 若者よ、きみは死ぬ 奇妙な殺し屋 ■近刊 様々な愛、様々な死 墓に下りゆ 死とオランダ人 砕かれた大鴉 金曜日ラビは寝坊した ハリイ・ケメルマン / 高橋泰邦訳 純粋な論理の積重ねから驚くべき結果を導くラビ・ス モールの特異な推理。新人賞受賞作四〇〇円 大空に消える パトリシア・モイース / 金田文夫訳 大戦末期基地を飛び立ったまま行方を絶った空の英雄 の謎を、一一十数年後に解くティベット警部四八〇円 * 題名は仮題 ジョーン・フレミンク V14 0 0 ンプトン・ストーン タッカー・コウ ンヨン・ラング ハトリシア・モイーズ エドワード・ホック

3. SFマガジン 1972年9月号

ハヤカワ・ノヴェルズ / 最新刊 工 地獄のターゲッ ローレンス・ヘンタースン / 佐和 , 誠訳 五カ月ぶりに面会に来た妻の口から、離 が切り出されたとき、終身囚、ハリー ートは妻の殺害を固く決意した。誰だろ 自分を愚弄する奴は許せない ! しかも 男の子種まで宿しているとは ! ーーー脱獄 奪、厳重な警戒をくぐる執念の狙撃 ! の復讐を遂行する男と、それを阻む大捜 (MGM 映画化 の息つ、まるアクション。 気陣 ゲリラ海戦 フライアン・キャリスン / 尾坂カ訳 Y410 何者かに奪われた大量虐殺兵器、、炭疽菌 B を追ってイギリス秘密機関員の活動が開始さ れた。折しも風雲急を告げる中近東に向けて 航行する一隻の貨物船か疑われた、だが 地中海を血に染めて繰り広げられる悪夢の銃 撃戦 ! マクリーンの激賞を浴びた冒険小説 の新しき旗手ついに登場 !

4. SFマガジン 1972年9月号

ア、ヤカワ・ノンフィクション 絶讃発売中 ! ) マ - フィア犯罪白書、 , ・クック / 小菅正夫訳 フレッド 四 63 年マクレラン委員会でひとり ' を語るまで、その存。 男カ←当す 在は神話こぎかった。 . 、血の掟に 護われな , るを = 攀切ゆ、ど人の恐怖 に支配さた世界残虐な内部抗争、 ′十 1 ・亠・ , 且織 - を - 与みおす賭 実態を通して、マフィアの正体を完 璧にレホートした衝撃作 ! \ 800 世界戦争史上に類を見ぬ規模で決 行された天帝作戦。その成否を分 けた D ディの詳細を、英米独三国 ¥ 980 の参戦者が証言する ! アイゼンハウアー財団編 / 向後英一訳 くノノレマンティ 上陸作戦の回顧 > D ディ 近刊 ! カミカゼを外国人はどう捉えてい るか。いやそれ以上に日本人自身 が特攻についてどれほどの事を知 っているのか。神風攻撃の精神的 背景からその効果までをフランス ミロー / 内藤一郎訳 的明晰さで検証した話題の書 ! べノレナーノレ・

5. SFマガジン 1972年9月号

バットマンがニ人いる ? 本物はどっちだ ! 0 、 トマンのおかげで、海のなかにたたき モスよ、くッ して仲間に示 こまれてしまう。ようやくのことで、岸壁からぬれネズ、、 してやりた ・モスに、仲間のギャン そのためのようにはいあがってきたキラー には、なんとグどもの嘲笑また嘲笑。苦痛と屈辱にゆがんだ顔で、キラ ・モスはつぶやく。「ちくしよう・ハットマンめ ! この してもバット マンをやつつ仕返しは、必ずするそ」そして彼は、今度は、整形手術で ットマンの姿になって ・、ツトマンそっくりの顔になり、 くットマン ればならな ロビン少年に接近するのだった。たいへんー が、ふたりいるー 。それが、 ジョーカーやペンギンが、偉大なキャラクターであるこ 夜の世界の第 一人者になるとは、もうだれでも知っている。だがその少年にとって ・モスがお気にいりだった。 ッ早道だ。彼は、なによりも、このキラー その昆虫人間みたいなコスチュ 1 ムが、宇宙人みたいで新 シグナルに対鮮たったということもある。しかし、考えてもみたまえ。 こいつは、暗黒街でいい顔になろうとして、悪のためのス 応するモス・シグナルというのを作り、仲間のギャングに ・ヒーローになろうとしたんたぜ。こんなべラボウ 、くットマンにやられそうになった 持たせる。「いいか ・モスが な話があるものかー ら、この信号で合図しろ。おれさまが、キラー 彼 = 、、う」う《、、 , ( 蛾 ) 0 。 , , 《衣装 0 , 0 少年 000 う 0 0 「を祭」 0 夜 ~ 、少年 0 身にまとい、自動車も、モス・モビールなるものを用意追憶は、また続く。 ( 以下次号 ) し、悪の〈正義〉のために戦おうと待機したのであった。 。、・、ツトマンの向うをは 大胆不敵にも、なにからなにまて ろうというのだったー かくして、夜空にパット・シグナルが投影されるときに シグナルが、悪の守り神のよう は、それと並んでモス ・モス。二大 に、輝いたのであった。・ ( ットマン対キラー 強豪の対決と見えたが、ところが、このいかにもカッコい ・モスは、どうしても・ハットマンには勝てないの いキラー である。モス・シグナルの権威は急速に失墜し、あわれキ 円 2 -

6. SFマガジン 1972年9月号

初代キャット・ウーマン ( 上 ) 典型的なギャングたち ( 下 ) ら 0 日 4 アん一顧 TRAtLEt? W にしし , H をしし、 LEARN 丁日 A 丁 丁 05E WHÖ BOTREP 、 CA 丁 CAN 3 き丁 ったあと「まあ、今回は引き分けというところだね」・ハッして犯罪を , トマンは、ロビンとにつこり顔を見合わせて、ひきあげた行うのだっ た。身にま りするのだった。 とったスー 「キャット・ウーマンはね、『ナショナル・ジオグラフィ 0 物に下を戞 5 ッさえ、左 ック』誌が、猫の特集をしたときに、ヒントを得たんだ よ」と、ビル・フィンガーは語っている。少年は、この美右で柄がち 0 しく、気ぐらいの高い悪の女王の、そくっとするような工がう。右半 分は上品な・を生 ロティシズムにもひかれていたのだった。一冊の「ハット マン」のコミック・・フックは、思えばさまざまな楽しみに仕立てだ ( ~ を 0 心 5 満ちていたのだ。 が、左半分一初一Ⅵ しかし、コミック・・フック史上もっともビザールで独自 ・第、、ム 0 心 *2 国 ・フ = イスと呼ばれた男だろう。地方検事スクなデザ な悪人は、トウ インであ ~ をイに、丁 0 補のハ 1 ヴェイ・テントは、公判中に硫酸をかけられ、 ンサムな容姿が台なしになる。顔の左半分が、醜くたたる。彼は、一を編朝第を れ、ひきつってしまったのだ。この事件が、男の人生を変コインを投げた結果には、あくまでも忠実に従うジキルと ハイドだ。捕えたバットマンを、殺すか釈放するかも、コ える。彼は トウ・フェイスは捕えら 一ドル銀貨インを投げてきめる。やがて、 の片面に傷れ、プラスチック整形を受けるが失敗し、再び犯罪への道 をつけ、ほを歩む。だが、もしコインが垂直に立ったら、どうするつ うり投げもりなのか : パットマンの〈悪人ギャラリイ〉は個性豊かな悪役ども た。きれい な面が上にでいつばいだ。ひとくせも、ふたくせもある彼らは、・ ( ッ トマンランドに陰影を与え、その闇の世界にふくらみを持 なればよ たせている。だが、そのなかでも少年にいちばん印象に残 ・モス ( 殺人蛾とでもいうか、いわば 傷ついた面った悪人は、キラー 0 が上に出る昆虫人間である ) だった。なにしろ、この男は、悪の世界 / ットマンになろうとしたのであるー と、彼はのく 「トウ・フ ウォルター・ヴァン・クリーフは、暗黒街では、うだっ円 ェイス」とのあがらない男たった。おれが大物だってことをなんとか 0

7. SFマガジン 1972年9月号

を ン ロ 組ン をマ ムト 努チバ 負とる がン送 ンマ見 バス悲 ルトに感心時、雑誌『サタディ・イプニング・ポスト』が、帝王べン し「あいっギンについての特集をやったのを見たんだけれど、ペンギ がやるなン鳥はまるで、おかしなクラ・フを手にした英国紳士みたい ら、おれだ格好にみえた。で、・ほくは、トップ・ハットにタキシード って」とば姿で、いつもコウモリ傘を手からはなさない悪人を思いっ かりに、自いたのさ。そのコウモリ傘には、いろんな仕掛けがしてあ って、ありとあらゆるトリックでバットマンを悩ますの 二分でもジ = ーカー式万さ。こつけいだが悪らつなやつだ。ペンギンの犯罪には必 一能ベルトをず鳥がからむので、・ほくは、鳥についての本を買ってき ふ作ったことて、鳥の習性についてはずいぶん研究した。それが、スト ーリイを作るうえで、ずいぶん役に立ったよ」と、ビル がある。 ットマンがフィンガーはっている。 追いすがる この小ぶとりで、いんぎんに蝶ネクタイをしめている悪 と、催涙ガのおどけ者ペンギンは、鳥を扱うことにかけては天才的 スのカプセで、刑務所から、鳥の助けを借りて脱出したりする。そ ルを投げつけて、笑いながら逃げ去ってしまう。 うこうした一家をなしている悪党どもは、何度監獄にぶち こまれてもすぐに脱獄してくるので、読者としては、すぐ あるとき・ハットマンは、ジョーカーは、どうにも手のつ にまた、元気のいい悪漢とバットマンとの虚々実々のかけ けられない悪い奴だけれども、あいつの子孫はどうだろう かーーと好奇心をおこし、時間催眠術の大家ニコラス教授ひきを楽しむことが出来るのだった。 にたのんで、未来世界に行かせてもらったことがある。三悪人といっても、男ばかりではない。女性もいる。キャ この、、 リ色の瞳を 〇世紀の未来。着いたところでは、ジョーカーそっくりのツト・ウーマンを忘れてはいけない。 男が、別の男を追っかけている。またジョーカーめ、悪いもっ美しい悪女は猫を型どった衣装に身をつつみ、キティ くットマンとロビンが急いでジ ことをやってるなー ・カーに乗って宝石を狙う。暗黒街のファ 1 スト・レディ カーの子孫を捕えてみると、なんと、未来のジョーカーは をめざすのだが、犯罪の女王というよりも、まずなにより 警察署長で、悪人を追跡しているところだという。すっかも女性たった。彼女の犯罪生活の根底には、犯罪行為を通 りあっけにとられた・ハットマンとロビンは、結局いっしよして 、。ハットマンの気をひこうという動機がひそんでいる ットマンに対する一種の愛の表現 に協力して、未来の悪人退治をすゑという一幕もあつのた。それが、彼女 2 ( 。ト・ウーマンとくットマンには、 だったのだろう。キヤノ ジョーカーと並ぶ悪役の大物に、ペンギンがいる。「当互いに相手を惜しんでいるような気配もある。ひと騒動あ ー 90 ー

8. SFマガジン 1972年9月号

これがジョーカーだ ! いう現代には毒されていない。幸いなことに、彼らは、プ 誇張され、とがったアゴ、角ばった顔、つりあがった ロの犯罪者を気取り、ベストをつくす。彼らは、いわば 0 守、ツ 、トマン・ランドのなかでは、悪人たちは、生き生〈悪〉という正義に殉する純粋な男たちなのた。 ・、ツトマンの追撃の目標となる悪役の中心人物たちは、 きとしている。いったい、これほど悪人たちが、嬉しそう どれもこれも、味のある性格俳優ぶりを発揮して、暗黒街 に伸び伸びと生きているコミック・ブックが、他にあるた のナンスー ・ワンの地位を競っているが、そのなかでも、 ろうか。 ( もちろん、一九六〇年代の、マーベル・コミッ クスによる革命後のコミックスでは、悪人たちは、すばらますあけなくてはならないのが、笑い上戸のジョーカーた トマンは、実際には、 しく魅力的で現実感がある。だが、マ ーベルランドの悪人ろう。ボ・フ・ケーンが創造した・ハッ たちは、善人もそうなのだが、そもそも、自分たちの存在友人のジェリイ・ロビンスンが絵を描き、ビル・フロンガ ーがストーリイを書くことが多くなっていたが、ロビンソ そのものにつ ンはジョーカーについて、こう衄っている「ハットマンに いて、ハムレ は、彼に対抗できるなにかものすごい悪役が必要な時期が ット的に迷し ふ、 ( 考えすぎる。来たと思 0 た。陰謀にたけた悪いやつで、見た目にも、は 3 っとするやつ。冷笑的でしかもユーモアがあるやつがい それが、現代 それで、トラン。フのジョーカーからヒント得たんだ」 なのたろう。 一九四〇年「パッ トマン」第一号にはじめて登場したジ 、れみ′。。、・一そもそも、善 カーよ、白し顔にミドリ の髪をもった暗黒街のクラウ 悪の区別す ン・プリンスだった。いつも大きな口で、大声をあげて笑 ら、明瞭でな っている。ジョ 1 カーにはすでに、彼に続く多くのユニ くなってく クな悪のキャラクターたちと同様、犯罪をゲームとして楽 ーる。しかし、 しむ傾向があった。・ハッ トマンの裏をかくことに知恵をし そんな迷い けんらん ~ は、紙芝居にぼり、しかも、派手で絢爛たる犯罪で、世間をあっといわ 2 た . をア 登場する悪人せることを、生きがいにしているのたった。だから、大劇 たちには、縁場を舞台に、予告して宝石強盗をはたらいたり、万事、や のないことでることが派手で、堂々としている。「おれさまのほうが、 はないのか ) ・ハットマンより、ずっとうわてなんたぜ」と、いつも証明 してみせたくて、たまらないのだ。 くットマン ・ー・ー′ランドの悪人 ジョーカーは、少年探偵団の小林少年が持っている探偵 たちは、そう 七つ道具みたいに、なんでもとびたすパットマンの万能べ

9. SFマガジン 1972年9月号

バットマン型のギャングたち この道ひと筋に何十 ンの夜の暗黒世界をうかきようの駆けだしの顔ではない。 徘徊していた、あの年ーーといった年季のはいった悪人の顔なのだった。 すばらしい悪人たち悪人であることについて、彼らには、迷いがない。〈悪〉 0 に与えられなければであることに、矛盾など感じていない。自分たちの悪は、 ならないだろう。 社会が悪いせいだ、などといいわけはしない。堂々と純粋 に悪人なのであって、なんの弁解もせずに、悪人であると 3 必死の悪人 いうゲームに自分を賭けて、生いているのである。それ たち は、切実に生きているのであって、切実に生きているとい ットマン」のコ うことは、たとえばそれが女たらしであろうが、ギャング ミックスのなかで であろうが、見ている者に、ある痛々しさを感じさせるも もっとも生き生きとのなのた。少年が、悪人たちに愛着を感じたのは、彼らの しているのは、おそ必死な生きかたたった 9 だろう。彼らは、いさぎよく、悪 らく、悪人たちたろに徹している。そして、彼らは、完全なプロフェショナル う。黒い翼のようなであり、プロであることに誇りを持って、イキがる。結局 マントをひろげ、ビは、・ ( ットマンにしてやらルる、見栄つばりの、お寒いギ 、ぐ、ツ ルの屋上から ャングたちの無邪気な、そして真実味のある生きかたを読 ト「ンが、ゴッタムみながら、笑いな : ら、そて、ある虚しさをかすに意 ・〉テ→ 0 夜を見張識しながら、少年い悪んで」る = とも楽じた」と 思っていた。 る。その下の闇のなかは、百鬼夜行た。 然として」る。縞模様 0 ダブ ~ 0 背広 = 、〉 , ←をかぶらく、〈タ , , な絵たろう。 = = はきり 7 「しまう 。、、こいていのコミック・・フックの再 太い葉巻をくゆらせては、荒つ。ほいことばでののしり ながら、大口をあけて、笑い合う。ボ・フ・ケーンは、禁酒絵がヘタである。だが、そんこと 法時代のギグたちを想いうかべていたのだろう、自信ちに、作者が、自分分世界をかみさえけれては たつぶりにギャングたちは、闇の世界をのし歩いていた。 なくなるのだ。問題は、雰囲気たのだ。者が、自世 少年は、その悪人どもの一挙手一投足を楽しみながら、界を完全にコントロールできるようになたとき ( 絵 「 ' 、 ' ト「」 00 、、、 ' , ・プ , , を読み続けていた 0 だまい〈タにかかわりなく一と 0 の熱 0 ぽい雰囲気幽ま った。とにかく、「・ ( ットマン」の悪漢たちは、表情を見れるのである。そうなればもう、どんなことが起こって ていても、あきない。いかにも悪相である。それは、きのも、不自然ではなくなり、・読者はその世界にひきこまれて 田 6 ー

10. SFマガジン 1972年9月号

新型バット、プレーンは , 水中では潜水艦バットマリーンに早変り ! らゆる犯罪記録と科学捜査装置の完備した、一種のラボをているので、かえ かねた地下の秘密の隠れ家、・ハット・ケイ・フに行く。そこ って気がっかなかに・ ったのだが、・ハッ には、くットカーが待機していて、バットマンとロビンの トマンは、。ヒスト ~ コスチュームに着替えたふたりは、現場にかけつけるとい うことになる。。ハットカーだけでなく、必要とあれば、・、 ルなんか持ってい ット・。フレーンで空を飛ぶこともできる。そして、自動車ないのだった。彼 も、飛行機も、ときどき改良を加える。それがまた、ひと つの物語にしたてられていて、特に、そうしたエ。ヒソードし、ナイフを振っ のときは、少年には嬉しかっこ。 て、血を流させる・昔 0 : だって、そうじゃよ、 オしか ! 自分だけの秘密の隠れ家がこともない。それ【」 あって、そこには、最新型の飛行機も自動車もあって、しにもかかわらず、 かも、最新科学の粋を集めた実験機械装置があって、どん なことたって、できるんだ。しかも、そんなものすごい場の持っている妖し 所を、ほんの中学生が持っているなんて、誰も知らないんい悪の愉しさは、 きし覊 だ。これこそ、少年のあこがれではないのかー こういつどんなに殺ばつな豎な 日本のマンガより、町・ た夢想に、一度だってふけらなかった少年が、いったいい るのだろうか。自分の自由になる秘密の小世界をもってい も、濃密な魅力を て、それを、世のおとなたちには気づかれず、なにくわぬもって、少年の心第 -43 顔をしているんだ。こんなにわくわくするようなことがあをとらえていた。 るたろうかー なんでも可能な秘密のかくれ家を持ってい そして、その悪の る少年 , ーーそれは、まさに、世界をポケットにいれちまっ愉しさは、あらゆタ材 0 考 ( ているようなものなんだ。そのとき、少年は、世界の王者る子どもむけの朝 になっているのだった。少年は、お祭りの夜の街を歩き ( 明らかにおとな ながら、 ・ハット・。フレーンに・ハットカーをあやつる自分むけのコミック・ 、・、ツトマンよ、 を、思い描いていた。それだけでなく / つも万能ベルトをしめていて、そこには、小さくたたんた から、それと区別 ロープとか、磁石だとか、ひっかけ用の鈎とか、いろいろしなくてはいけな 7 なものが、ひそんでいるのだった。それも、少年にとって いので ) コミック・・フックのなかで、「ノ 、・、ツトマン」だけ は、あこがれのものだった。そして、余りにも自然になつが持っているものだったのである。この名誉は、くットマ 9