文ろ 秘わ ぜ異 い良 い者白知 史上初の完全火星地図帳 頃名 を繩 にち なあ はさそ定和も の的 つ人 め状 アメリカの火星探査機マリナーによって撮影 朱た目証 された写真は , 今までにも何度も紹介されてい で応 るき るが , 今度 , これらの写真にもとづいた史上初 の完全火星地図帳が完成した。 この地図帳は , 2 枚の火星の極地図と , 赤道 ぇ突 及び子午線で分割した 4 枚の地域図の 6 枚で構 て面 文宀み説蛇な 土于 いが 成され , それそれの地図には , 各地域内での特異 は偶 な地形を写した写真と , 解説が加えられている。 あ様 の複 まず , 北極図には , 極点から北緯 50 度までを 壺数 をか 描いた地図と , 火星をかなり遠方から , 丸味を 遮み 持って写した写真だ。この写真には , 極点付近 型 . の の氷の様子が鮮やかに写されている。 次に北西半球図 , この地図では , 2 月号の光 こ鏡偶も に分 瀬氏の小説の舞台になったアマゾン砂漠が含ま 似に 似で っそ れる。そして写真は種々のクレーターの姿だ。 造てあ明 いれ 更に北東半球図には , 以前は湿原ではないか 等といわれていた , 大及び小シルチスがある。 又南西半球図では , 延長 5500km に及び大峡 谷 , チンニウスが見られる。このチンニウスに 関しては , 別頁に拡大した写真が載っている。 南東半球図では , 最大の平原であるヘラと , が自 その周囲のクレーターの中にある風紋を思わせ 森あ る砂丘の写真が面白い。 の顔 そして南極図には , 水が引いていったとしか お子が座捉け て気手世 思えないような , 不思議な縞のある地形。 は花ます間 以上が , この本のメインとなる地図部分だ が , この本には , この他にも , 「運河」で有名 年・一 でん なパーシ , くル・ローウ = ルの火星地図や , 地球 岳と から見た火星の写真 , あるいは , マリナーが写 、か した火星の衛星フォポスとダイモスの写真等が っ源馬用 収録され , 最後に , 1975 年に予定されている火 た内 。五馬た 星着陸計画 ( バイキング計画 ) の予想図ものっ 家膳 ている。 がが 著者のパトリック・ムーアは , 英国の天文科 学解説者であり , 同時に児童物 s F 作家として も有名で , 我国にも , 『魔の衛星カリスト』や , 『金星の謎』などの翻訳がある。 。進 いき 又 , 地図を描いた , チャールス・ A ・クロス つれ 血子 もこの種の地図の専門家で , 既に 1969 年にルナ っか の助 オービター撮影の写真をもとに , 月の裏側の地 。だ 図を制作して話題になった。 ニューヨークの Crown Publishers, lnc. の が霧 。記 発行で , 題名は「 Mars 」 , Congress CataIog Card Number 73 ー 78847 , $ 7.95 の本である。 は並 ( I ) 後 期 に 塗 ら れ た も い う 父 め で と う ざ い ま す 世 界 情 報 力、 ら の命は 、れ う で 全 と褐け 色 で あ れ の ら れ た 上彼と 供 ナこ ち つ た れ 色そが拠館 ス 、キも - モ・ カ : つ る 日 。るけ器ば 。眼土 冫こ . い る と ろ ー・あだけと ぃ ゎ月 族 で あ る 。奈 の 華 の 刺 ″を ・つ と ら 。か で あ な 、然が感年内原 、情が に にれ安 る る や 、決大 と お る の よ光れ る 奥 ほ敷わ も う 。たな の に 幻 之 タ ぶ 発 掘 さ れ た の で う 〃み偶 み 明 て 永 ハ 十 歳 過 去 を 振 て し、 さ さ か 憂 つ で み 土 を て み よ う 県 鴻 巣 市 室 か 。ら 源 と い さ 年され 鹿 鹿 し お も ナど ったけ 層 の た ″だ し し と 解 る し人力 、魁えさ カ ; し の い流大 行 の つ た う で 面 い つ ' 冫こ の 器 の し形か て文ろ 。使 っ た 繩 文 人 は 特 殊 な 階 と の彼方 び に 造 つ た 、源も 内オ 櫛く し、 に 売 た と ぁナ る そな録 ん でよ か る と持文眺形 は ひ よ と る と 学 は 理 解 で き オよ い 神力 の 識 、て た の は う 世 情 は 何 事 そ の 年 暮 れ に よ く よ く て い と ク フ イ ン の 科模腹 で図部 て し、 る と な ら か い は 先 の 目 つ な ん カ : た か ロ か で て い る の 青でそ る 、れ刺 千を突 軒何文 はみ偶 る″ いかも と 色 で る 水 力、 も れ た も の だ ろ う が に し て し て 土 な な いと 偶 も 所 は 青 県 な
のネズミにすぎなかったが、莊厳で魅惑的なその精神宇宙は、地球さえすれば、たしかにどこへでも行くことはできる。しかし必要な という惑星に生を享けたどのようなネズミのものとも違っていた。情報をすべて手に入れるには、どうしても宇宙船をはなれなければ 7 自分の足で歩かなければならないのだ。だからこそ彼 四人の宇宙人はネズミの目覚めに立ちあい、それを観察した。彼ならない らの眼として足として、ネズミが必要なのだ ? た。 らは満足していた。そして本来その性質ーーーことにその情緒反応に、 子供つぼい率直なところがある種族であったので、彼らは喜びを隠「そのためにネズミを ! 」ネズミは叫んだ。「なぜ ? わたしはこ すことができず、ネズミにほほえみかけた。彼らが送ってよこす思の地上でもっとも小さく無防備な動物なんですよ」「もうそうでは 考は歓迎の意に近いもので、ネズミが返すことのできるのは感謝のない」彼らは確信をこめていった。「われわれには武器はないが、 念たけだった。ネズミは起きあがると、今まで寝ていたフロアに四そのかわりとなる心がある。それと同じような意味で、きみにも心 っ足で立ち、つぎつぎと宇宙人たちの顔をながめ、心のうちでおのがあるのだ。きみはどんな生き物の心にもはいれるし、猫、、大 れの存在に涙を流した。やがてネズミが空腹に気づくと、彼らは食たとえ人間であっても・ーー相手の神経径路をその憎悪・攻撃中枢か 物をさしだした。食事ののち、ネズミは避けることのできない根源ら断ち切ることができる。思考するときのス。ヒードで、それができ 的な疑問を、彼らにぶつけた るんだ。きみはもっとも強力な武器ーー生き物の敵意を愛に変える 「なぜ ? 」 能力を持っている。それがあれば、ほかには何も必要ない」 こうしてネズミは、地球を測量し、調査し、研究する宇宙人の仲 「きみの助けが必要だからだ」 「とほうもない知能と力を持っているというのに、どうしてわたし間入りをした。ネズミは、百を数える都市の街路をかけぬけ、何百 が必要なんです ? 」 という建物に出入りし、片隅に人知れずうずくまり、地球上のあの 最初の宇宙人が説明した。彼らは探検家であり、星図作製者であ部分この部分を支配しようとする権力者たちの話しあいに耳を傾け り、測量技師でありーーー何光年もかなたにある、木星に匹敵する巨た。そして宇宙人たちは、彼の耳を介して聞きいり、彼の鋭敏な鼻 大な惑星から訪れた生物だった。その小さな体、信じがたい密度も、を介してにおいをかぎ、彼の淡い茶色の眼を介してながめた。夢に すべてはそれに起因していた。彼らの地球での体重は、母星にいたも見たことのなかった海をわたり、大陸を越え、ネズミの旅は数万 ときの何十分の一かにすぎないが、それでも同じ大きさの地球の生マイルにも及んだ。 / を 彼よ、講堂を埋める学生たちにまじって大学教 物に比べれば、はるかに重いのであるーー土中に埋もれてしまう危授の講演を聞いた。有名な交響楽団や、優れたヴァイオリニスト、 険をおかさなければ、地上を歩けない重さであった。宇宙船に乗り。ヒアニストたちの演奏を聞いた。母親が赤んぼうを産む光景をなが
そうで」 今の世界、人類がその後におこったと知っていた可能性は強いとい 「うん」 える。彼は″ノアの大洪″水を信じていたのではなかろうか : 「その中にがマヌと大洪水″の話というがあります。なんでもマヌ さらに江漢に代って補足するならば、かような大洪水は、一つに という偉い人物が助けた魚に教えられて大洪水のあることを知っ大流星が地球軌道に接近した場合、引力によっておこりうる。第二 た」 は地球の逆転現象ではなかったか。この逆転は大いにあり得る。駒 のように回転しつつ公転軌道をまわる地球が、もし突然南北をして 「それで・ : ひっくりかえったとしよう。流体である海水は、長期間陸上へおし 「マヌは船をつくった。洪水がきたとき指示された場所でまってい よせてくる。 ると、魚は舟をひいてヒマラヤ山へつれていった」 「ヒマラヤというと富士山の二倍もある高い山ではありませんか」 「そうです。今でも洪水のひいたあとマヌが着いた″マヌの降りすでに深更となっていたが、二人の談論はますます隹境に入っ こ。 場″というのが残っているそうでして。 ところで、あなたの申した箱舟なる乗物だが、さそ大きか 「ふむ。 ・ : とすれば、想像以上の大洪水であったのだな。しか ったでしような」と源内。 し、そんな大規模な洪水がどうして起ったのか」 つがい 「おそらく、海の水が何らかの原因で傾いて陸地の部分に流れこん「番の全ての動物を乗せたと申しますから、多分そうでしような」 「そこでふとおもったが、江漢殿。仁徳天皇陵をご存知か」 だにちがいありません」 この時代、江漢が今日の地学的知識をどれほど蓄えていたかはわ「はい」 からない。が、少なくとも地球が均一な球体ではないということは「あれをみると、丁度水に浮いているようにもみえます。ひょっと 知っていた。現に前記の″春波楼筆記″によると江漢は、 すると、その箱舟を型どっているのではあるまいか」 「オランダ近世の説に、地球は円球にあらず、僅に楕円なりと。こ「すると源内殿は、日本に箱舟が流れ着いたといわれるのですか れ水の傾きを云ふ。今水の傾きて高き所は日本の東洋海、アメリカ ? 」 の西なり。 ( 中略 ) 南北の極下に至りては、水の傾きあるべから「はい。旧約聖書とやらのゼルマニヤのタウルスに着いたという記 ず、ただ赤道より南北の方へ五十度外にかぎるべし。この水の傾き述は嘘であった。向うの連中が勝手にそう書いたのです」 満ちぬる時国土亡び、水千て国土あらはるる時を開闢と云ふ。ここ 「それでは、何処だというのです ? 源内殿」 ぎんじゅう 「高千穂の峯」 において草木人間禽獣始めて生ずべし」 と述べているのだ。 「なあーるほど。そうも考えられますな。となると、わが国に天降 とすればこの江漢、かって一国が地球的変異によって減亡し、現った天孫降臨族とは・ :
た。地図を検ていた。 すれば、南の ここでもまた三人は、新世界建設の必要性を説き、再 方ニジェル植会を約してふたたびインドに戻る。サハラでは、ライオ 民地寄りで、 ンの世話をしている野性美にあふれた娘に雲鳳が恋をす 陸岸を距るこるなどのエピソードもあるのだが、例によってカット。 と五〇キロに インドでは天変地異の大混乱に加えて内乱が起こり、 ミ一もおよぶまい聖哲マツへンドラ氏の生命が危機にさらされていた。ち と思われるとようど、そこへ飛来した三人は若蘭号を駆使して大活躍 ころに、なかの結果マツへンドラ氏をぶじ救出。稀男の熱弁で内乱に んずく巨大なも終止符がうたれる。 ーーー周囲おそ そして、これから、新世界建設の物語が始まるはずな らく四〇〇ヤのだが、小説はここで唐突に終ってしまう。アメリカや ロもあろうか ョ 1 ーロツ。、 : / カ大異変後どうなってしまったのか、まった と思われる一つの島が見出だされたのである。ほ・ほ楕円く描写がなく新世界の中心たる日本の姿なども書かれて 形をなして東西に長く、しかも大きいだけに裸の砂地も いない点でいささか尻切れトンボの感をまぬがれ得ない 多く見えるが、その南側東寄りの一地点は、特に著しく が、ロ本と混成新大陸と新生インドとサハラ新島が相互 濃き緑におおわれ、その自然に浅く入り込んた海湾など協力して新しい世界を作ろうではないか、という稀男の る は、ほとんど盛りあがるほど緑色のビロードに縁どられ演説で「不死人」は幕を閉じる。あるいは作者に続篇を れ ている。 枯 書く意志でもあったのかも知れないが、今となっては知 るよしもない。 で 地球上のほとんどの地域が、異変前より悪化した中よけいなことだが、あなたは気がついていただろう で、サハラ砂漠だけは良化していた。アフリカはもともか。この″地球全体ドロドログヂャグヂャビチャビチャ 絵 と生存条件のよくなかった場所だけに、神が慈悲を与え小説″実は、未来記の姿を借りて大東亜共栄圏思想を説 の たのかも知れない。しかし、異変で死んだ人間の数は知いた啓蒙書なのだ。でもそんなことは気にしないでい に自れず、サハラ新海に誕生した新島に、少数の人々が生き 、。ともかく、「不死人」が古典としておもしろけ 著 . 残っているだけだった。その人々は異変と同時に出現しれば、それでいいのだ。初めのほうに「日本沈没」に対 た。あらゆる栄養分を含んだニュー ・フルーツという珍抗するなどと書いたけど、どう考えたって四〇〇万部近 中味な果実を食べ、まるで猫のようにおとなしい性質のゼ いベストセラーと無名の古典では比較にもなりはしない ントル・ライオンなる動物を家畜として飼育して生活しのだから 7 : ロ 48 =
「いや、ただの鉱物ではない。きけば、かって地下より発掘された 「はい。例の品物、手に入れて参りました」 「おお、そうか」 というが、今はない。掘り尽されたのか、大洋底に鉱脈が沈んでし まったのか : やっと手をやすめ、薬品で汚れきった前掛を外した。 「実験はいかがですか ? 」 「名は ? 」 「名か、名は尾利春昆という」 「うん。これで見通しがついたそ。どれ、早速、みせてくれ」 「″おりはるこん″・ 「これにござります」 と幻之進は低く反復した。 と幻之進、小脇にかかえた包みを開く。桐箱が現われた。箱書き に日 ~ 、、 「そうじゃ。大そうな力を発揮する鉱物でな、無宇帝国にあって は、全ての動力素として用いられていた」 三輪山秘宝火焔繩文土器 「すると、父上はこの鉱石を時駕籠に」 十字に掛けられた絹紐を、源内、震える手で解き、蓋を開いた。 「そうじゃ。が、ひとたび取扱いを誤まれば、世界に災厄を招くと 「おお、間違いなくこれだ。でかしたそ、幻之進」 いう。この分量だけあれば充分に、地球が吹きとぶわ」 「幻之進、日本全国隅なく尋ねまわりました」 「つまり強烈な火薬ですな。では : 「で、どこにあった ? 」 といって幻之進は、壺の中に手をば差し入れようとした。 「なんと、仁徳天皇御陵内。深夜、人知れず訪ね、幾夜も秘密の入 「いかん、幻之進。待てツ」 口を探がしまわって、ようやく」 「内部は如何様であった ? 」 「えつ、父上、中に毒蝮でもいるのですか」 わな 「父上のいわれた埃土の日本神宮のごとき構造で、幻之進危うく罠「ちがうわい。それはお前のおもっておるような只の火薬ではない のだ。ちょっとでもこの世の物に触れさせてみろ、たちまち大爆発 にかかって命を落すところでございましたそ」 「そうか、それは御苦労であったな。が、これでかの″白魔神記″をおこすのだ。いまいったように江戸はおろか地球ごと吹きとんで しまうぞ」 の後代の偽作でなきことが瞭つきりした」 「何といわれました、父上。すると、この物、この世の物ではない 「ならば、時駕籠の秘伝も解けましようそ」 のですか」 「うん。解けるはずだ」 「そうじゃ、あの世の物じゃ」 と源内は、その秘宝土器を指した。 なか 「あの世の物 ? 」 「壺の内味は ? 」と幻之進。 むう 「うん。幻之進、そちは原子という言葉を存じておるか ? 」 「内味は、無宇の遺物じゃ」 「知りませぬ」 「幻之進には、ただの金属にみえますが」
さうこう 五三米、高さ七・九米というから、なんと五十米プールをほぼ満すり。天地減亡する事を前に知り、大なる箱庫の如き物造る。その製、 ような巨大なものである。 船の如し。洪水にして山の頂に至る。ここにおいて家族と共にかの 8 材料としてエジプトもしくはレバノン産の杉材などが用いられて船に乗り、風に従ひ波に随ひ、漂流してゼルマニア国のタウルスと が面白いことにただ一種、印度産らしい木材が交じってい云ふ高山に至り止る。洪水一百五十余日としてに収まる。人類悉 く皆減亡して、この一族のみ助かり存命す」 これをどう解釈すべきであろうか。 が、その時二人が話しあったことは、年の若さに酒の酔いが加わ 古代エジプト人は、西暦紀元をさかのぼること二五〇〇余年のって、かなり飛躍した内容であったのだ。 古、すでに印度洋を横切って東方世界と交易していたことになる きっかけはこうだった。源内が、 のだ ! 「いくらなんでも百五十余日も水のひかぬ大洪水があり得るものな のだろうか」 源内の夢想は、きっと上記のごとき内容であったはずだ。 と頭をかしげると、江漢が、 えじぶと 神代もしくは神代以前、わが日本国と埃及国とは、想像を絶する「これは単なる洪水ではなかった。洪水とは長雨が降りつづき河の 水があふれることだとおもいがちだが、 交通手段によって連絡していたにちがいない、と。 「であろうな。雨というものは地上の水が蒸発して天へ昇り、ふた たび水滴となるものなれば、限りがある。百五十日分も、雨の素と 9 なる水蒸気が天にあるはずがない」 しまこうかん 「そこで、拙者、この洪水は津浪ではなかったかと考えました」 その後、源内は司江漢と知己となった。この人物、第二話にも 紹介したが物識りである。興味のおもむくところも幸い源内と一致「なるほど。しかし津浪なればすぐに引くのではないか」 「はい、あたり前の津浪ならば引きます。が、地球規模の津浪だっ して、良き相談相手となった。 ある日のこと、江漢宅を訪れた際、源内は大昔、世界中におこったとするならば た大洪水の話をきいた。ある聖書研究によれば西暦前一一九〇〇余年「地球的津浪とな」 「実はですな、源内殿。この洪水伝説は、世界の各国にあるらし 前と推定されている旧約聖書の〃ノアの大洪水のことである。 事実、江漢は晩年になって″春波楼筆記″を書いたが、その中 で、このことに触れている。 「ほお、その話ぜひおきかせ願いたい」 「・ : : : : 然るに四金の中鉄の世の末に至りて、聖人ノアクス・アル「懇意にしているさる禅僧よりきき知ったことだが、仏教の元とな びようえい ゲなる者あり。これラメキスと云ふ人の子にして、アダムの苗裔なっている天竺のべーダ書の中に、・フラーフマナ文献というのがある いにしえ こ 0
: 」 0 れで飛ばそうというのである。 いん石や流星じんに含まれている有機物を調べて Z<n< はこのほどロッキード社と協力、輸送きた。いん石からはこれまでもさまざまな物質が 機を液体水素で飛行させることの準備を始めたが発見されており、生命の手がかりをつかむには、 ゼネラル・エレクトリック社やポーイング社など有機物調査が最良の方法だと考えたからだ。 もそれそれ同じような研究に乗り出しており、液ねらいは的中した。徴細な流星じんを集め、溶 体水素利用は、ちょっとしたプームとなりそう剤を使って溶かし、精密な有機物質分析装置で測 定したら、脂肪酸が検出されたのである。 だが、宇宙開発は採算よりも性能向上第一で進脂肪酸というのは、くさりのようにつながった められてきた。しかし航空機に使うとなると、採モノカルポン酸のことだが、脂肪を構成する物質 算を無視することはできない。 なのでこの名で呼ばれている。地球の動物や植物 いまの計算では、一機の旅客機に一日二五トンはこの脂肪酸などを組み合わせて、複雑な生物組 の液体水素が必要となるが、現在の生産能力は大織を作り出している。 型工場でも一日に六〇トン程度。つまり大型工場それが岩石や金属のような無機物質でできてい がフル生産しても、旅客機をせいぜい三機ほどしる流星じんに含まれていたことは、地球以外のど か飛ばすことができないのだ。 こかにも、生命がある可能性を、示すものといっ しかし米国のアルゴンヌ国立研究所は、太陽熱てよいだろう。 で安い水素を大量に生産する研究を進めており、 だが、の発表によると、発見された脂 排気ガスをいっさい出さず、どこででも生産でき肪酸の量は、きわめてわずかで、流星じんを一〇 る水素は、もっと幅広く使われることになりそう トン集めて、やっと二二五グラム検出できる程度 だそうである。 と生命を結びつけた記事が、ライフ ( 生命 ) とい このことは、宇宙の生命に疑問を持つ人びとう雑誌に掲載されたということだけであると皮肉 ■宇宙の生命に新証拠 っている。 の、強力な反論の武器となるだろう。 第一に、有機物の種類を決めるのには、質量分しかし、宇宙からの落下物に有機物が検出され 宇宙のどこかに別の生命がある、と信じている析計を使うのだが、測定量が少ない場合は、物質たのは、今度が始めてではない。ォルゲイユいん 人びとにとって、またひとつうれしいニュースがの確定はきわめてむずかしい。 石のほか、一九五〇年にケンタッキー州に落下し 届いた。 第二に地球に落下するさい、気圧の変化で空気たマーレイいん石からも、コールド・ポッケヴェ ルトいん石からも、発見されているのである。 宇宙から地球に飛び込んで来た流星じんの中が入りやすい。地球の空気はあらためていうまで に、十七種類もの脂肪酸が含まれていたことを、もなく、石油から発生したガスによって汚染されそれらの報告を、全て分析方法のミスとか、地 米国の科学者たちのグルー。フが、つきとめたのでているのだ。 球の物質を見誤まったもの、として片付ける方こ ある。 こうしたことから、科学者の中には、宇宙の落そ無茶というものだろう。 米航空宇宙局 (Z<T<<) の発表によると、発下物に有機物が含まれており、それが宇宙の生命だがそれにしても、いったいどんな天体から、 見したのはカリフォルニア州マウンテンビュ ーにの可能性を示すものだという見方を、真向から否このような有機物質が届いたのだろう。いまなお 存在し、進化を続けている天体からなのか、それ あるエームズ研究センターの化学進化部長のキー定する人も少なくない。 ス・クベンポルデン博士と、アリゾナ州立大学化 例えばシカゴ大学のエドワード・アンダース教とも進化し尽し、寿命を終えて、いまは存在しな 学部教授のジョージ・ユーエン博士らのグルー授は、ニ、ーヨークの博物館に展示されていたオい天体なのか ? 科学者たちの今後の研究に期待 しよう。 。フ。 ルゲイユいん石から、有機物質が発見されたさい 彼らは、宇宙の生命の証拠をつきとめるため、も「いん石と生命との唯一の結びつきは、、 しん石 この中にも証拠が ? 巨大なアーニヒト隕石を調べる科学者
ら、失敗は許されない。 の旅はロケット燃料で こうして日本は米国のヒ = ーズ社と技術提携を・空 した日本電気に、開発を委せることにした。その あらましをまとめると 昨年の中東戦争以来、地球はエネルギー確保で 帯 外観はこれまでの気象衛星と変りばえがしない 大騒ぎ。さまざまな代替エネルギーが考えられて が、内部には直径四〇センチの観測レンズを備えいるが、宇宙ロケットの燃料も目をつけられるよ たンたカメラがあり、雲の分布をキャッチする。赤外うになった。 えデ線の観測カメラは、夜でも雲の動きをとらえ、陸アポロを月に送り込み、スカイラブを軌道に乗 地や海面、雲の温度をつきとめる。 せたサターン・ロケットは、液体水素を燃料に使 との が東観測した画像やデータは一定時間ごとに地上のっている。 ラ中指令資料収集局に送られ、マイクロ回線で超大型液体水素は石油に比べて、はるかに高いエネル メ コンビューターを備えたデータ処理センターへ届ギーを持っている。石油の一トンと同じエネルギ カ けられる。 ーを出すのに、液体水素ならわずか〇・三五トン の 星 ここでは直ちにデータを解析、天気予報などにで済むのである。サターンの燃料として使われた 衛 役立てられる。前線豪雨とか、台湾坊主と呼ばれのも、当然といえる。 る低気圧、台風などの予報は、このデータによそこに石油危機が訪れ、米航空宇宙局 り、ぐっと正確になるという。 (<) はこの液体水素を、空の旅に利用することに 打ち上げは一九七六年になる予定で、米国のロした。石油を使わなくては飛べない航空機を、こ ケットが使われることになっている。静止位置は つまり各国で手分けをして同時に世界の気象をニ = ーギニアの上空三六〇〇〇キロメートル。外 側の太陽電池によって、三年間観測を続けること 調べ、その仕組みをつきとめようというわけだ。 この調査の柱となるのは九基の気象衛星で、まができる。 ず ( ワイ南方、東南アジア、南米、インド洋、大残念なことに国産といっても、日本が注文し 西洋のそれそれ赤道上空に各一基、計五基の気象て、日本のものというだけで、八〇 % は米国製部 衛星を静止させる。次いで南北極を通る極軌道衛品。つまり国産化率は二〇 % にしか過ぎない。 星を一一基、傾斜軌道を一一基。合計八基の気象衛星だがいまや米ソの宇宙飛行士が、それぞれ相手 側の基地で訓練を受け、宇宙船の部品規格も、ド で、地球全域をくまなく調べようというわけだ。 ッキングのためにそろえようとしている時代。国 五基の静止衛星の開発は各国で分担することに なり、話し合いのすえ米国が二基、ソ連と欧州宇産化率が低いことを、そう残念がる必要はないか 宙研究機構がそれそれ一基、そしても知れない。 それにこの気象衛星で得られる技術は、今後の 日本が一基受け持っことになった。 今度のは、宇宙開発陣からいえば、そ実用衛星開発に役立っことだろう。放送衛星はす れぞれの能力を比べ合う″宇宙開発のオリンビッでに決まっているが、このほか資源調査や公害監 視、航空航海援助などの衛星も、いずれ必要とな ク″となったのである。 さて、日本の宇宙開発陣は、どのような準備をるはず。社会活動のあらゆる面に宇宙が関係する 進めているか。何しろ静止衛星は打ち上げたこと実用衛星時代は、もうそこまで来ているのであ かない。しかしは国際協力の調査だかる。 コンコルドもいずれは液体水素で ? 以 7
にある直径一〇メートルの電波望遠鏡を使って、 ルイス・シュナイダー、デービッド・プール、ソ ールター・ヒューブナーの三人の研究員は、コホ ーテクすい星の分光写真を撮り続けてきた。 分光写真のスペクトルから、どのような物質が あるかをつきとめようというものだが、この写真 を調べたすえ、三人はシアン化水素が含まれてい ることを確認した。 シアン化水素は、犯罪などにも使われるおなじ みの猛毒物質。それがコホーテクすい星にあった ことは、何を意味しているのか。 実をいうとこのシアン化水素は、銀河系の恒星 間宇宙に存在しているもの。太陽系になくて、他、′ , の恒星間宇宙にあるということは、「ホーテクす一′′蟾」「 03 、 い星が、太陽系で生れたものでないことを、示す ものといってよいだろう。 「すい星がどうして出来たかには、さまざまな説 が出ているが、シアン化水素がすい星に含まれて いたことからみて、すい星は恒星間宇宙で出来、おられるだろう。 太陽の引力に引っ張り込まれたものと考えてよか だが、ちょっと待った。確かに気象衛星は地球 ろう」と、マラン博士はいう。 表面の七〇 % を観測し続けている。だがそれでも ■コホーテクの出身地は ? つまり、恒星間宇宙にただよっているチリが、 いまの気象予報の精度はせい・せい六〇 % 程度。と 巨大な尾を引いて、天空のショーを見せるものすい星の前身。固まってさまよっているうち、太ころが今度の気象衛星が軌道に乗れば、精度が九 と期待されたコホーテクすい星は、予想を裏切っ陽系の仲間に引きずりこまれたもので、もともと〇 % に上がるはずだというのだ。 確度九〇 % といえば、まさにおそるべき的中率 ておとなしく遠ざかりつつあるが、天体物理の面は他の宇宙に所属するものだというのである。 とすると、数多くのすい星の中には、太陽系とといってよ い。いったいどうやってーーこの機会 では、貴重なおみやげを地球に残してくれた。 米航空宇宙局 (Z<-n<) は、このコホーテクのコミュニケーションをはかるために、他の恒星に、国産気象衛星について、紹介してみよう。 すい星を観測するため新しいセクションを設け、系から送り込まれた使者があってもおかしくはな最初の気象衛星は米国のタイロス 1 号。打ち上 追跡させた。その結果、太陽系の宇宙ではこれまさそう。天体のショ 1 などと、おもしろがってばげは一九六〇年だった。その後、エコーとかニン ・ハス、エッサなどの気象衛星がつぎつぎに打ち上 で発見されていないシアン化水素を、コホーテクかりいないで、すい星にもっと目を向ける必要が あるかも知れない。 げられ、台風観測などには、なくてならないもの すい星の尾の中から見つけることに成功した。 となった。 コホーテク観測の責任者、スティー・フン・マラ だが地球の気象は、わからないことだらけ。そ ン博士は「すい星がどのようにして出来たかの有■ニ年後に国産気象衛星 こで世界気象機関 (3>0) と国際学術連合 (— 力な手掛りを与えてくれたものといえる」と、こ 「国産の気象衛星が二年後に軌道へ」ーーといっは、一九七五年から一九七七年にかけ、 の発見を高く評価している。 シアン化水素の存在をつきとめたのは、アリゾても、いまではだれもおどろくまい。「気象衛星地球大気開発計画を実施することに ナ州のキット。ヒークにある国立電波天文台。ここなど、珍しくもない。何をいまさら」という方もした 9 寸冫ヾー畆ー・ . 影、 あん冫こな 日本電気・ヒューズ社が製作する 気象衛星の模型 に 6-
点 マイクル・ムアコック峯岸久訳 この人を見よ 3 キリストの存在にあらたな照明をあて、ヒ、ーゴー賞受賞に輝く中篇の意欲長篇化作品 ! 定価一一一九〇円 フレデリック・ポール中尾明訳 一臆病者の未来 猛火に包まれ、黒焦げの死体となったフォレスターは二六世紀の未来に再びよみがえった ! 定価四二〇円 アイサック・アシモフ小尾芙佐・他訳 ズ地球は空地でいつばい 地球を舞台として繰り広げられる、驚くほど多様で驚異に満ちたアシモフの世界の数々 ! 定価五四〇円 プライアン・・オールディス浅倉久志訳 爆発星雲の伝説 む あらゆる手法を駆使しつつ多様な主題に挑むイギリス界の巨匠の足どりをここに記す ! 定価五〇〇円 ヒーリイ & マッコーマス編中上守・他訳 時間と空間の冒険② 程 U) ファンならば決して避けることのできぬアメリカの金字塔的アンソロジー第二弾 ! 定価五六〇円 の ーラン・エリスン浅倉久志・伊藤典夫訳 世界の中心で愛を叫んだけもの 2 大賞の常連作家である作者が、シリアスでしかも娯楽性豊かに描く超暴力の世界 ! 定価五七〇円 ストルガッキー・他深見押編 ソ連作家短篇集 世 カレル・チャベック栗柄継訳 山椒魚戦争 ・クレメント小隅黎訳 スター・ライト 近刊 ( 仮題 )