すべては細部までは「きりしていた。しかし、なぜそうな「たのかと呼ばれることになった。 アダムは何度も何度も、経験を甦らせた。だが、どうしても理解 を理解するアホイは、他に一匹もなかった。 アホイたちはうろたえた。あるアホイに経験できて、他のアホイされなか 0 た。アホイたちは、これを重大なことだと考えた。アホ イの主体にヒビが入ったのである。 に経験できないことがあるだろうか ? アホイ発生以来の記憶は、 そこでアホイたちは、次の夜、一匹のアホイを宇宙船のところへ あり得ないと告げていた。たが、ここにその事実があった。これは 行かすことにした。道順はアダムの記憶をそ「くり受けついでいる とういうことだっ・・ 今まで和やかだ「たアホイの集団意識に、氷のような裂け目が走ので容易にたどることができた。 そのアホイは翻訳機を介して人間と話をし、アダムと同じ体験を ろうとしていた。、」 授けてくれるよう頼みこんだ。人間はとまどいつつも、アホイにパ ラライザーを向けた。すなわち、タンクの中でアホイは叫んだ。 もどって来たアホイは、記憶の残りの部分を大急ぎでたどった。 今度は他のアホイたちも、抵抗なく受け入れた。 「おお、神よ ! 」 そのアホイは海に帰って、他のアホイたちと記憶を分かち合っ アホイの叫びを聞いた人間たちは、慌ててタンクに落ちた人間を た。だが、どうしても、な・せそう叫んだのかは理解されなかった。 助け出し、息を吹き返させた。そして三人で話し合った後、アホイ そのアホイはイ・フと呼ばれることになった。 のところへやってきた。 アダムはイ・フのところへ、こっそりと泳いでいって、身体をつつ 「あなたは信仰を得られた。おそらく、我々がおそばにも寄れなか 「た神の御姿をも見られたに違いない。そのような方に、我々が何ついた。イ・フも同じことをやり返した。今日、この動作は、「兄弟 かを教えることができると考えるのは、思い上がりも】はなはだしよ」という意味の挨拶として、アホイの間に広くゆきわた「ている。 。我々はあなたを元の場所にもどすことにする」 その次の夜にも、別のアホイがっかわされたが同じことたった。 こうしてアホイたちの宇宙船詣が始まった。 こうしてその日の夕方、アホイは宇宙船の外に運び出され、海へ 帰ってきたのだった。」 現在、アホイの世界では、宇宙船の着陸した場所に教会が建てら 人間にとらえられたアホイは、他のアホイと区別されることとなれ、人間の司祭が常駐している。新しいアホイの個体は、ある程度 「た。そのアホイがなぜあのような叫びを発したのか、他のアホイ成長し、旅に耐える体力を持つようになると教会まで詣で、神の存 在を悟り、水と名前を頂戴して海へ帰る習慣が定着している。 は理解できなかったのである。 アホイが信仰を得た次第はこの通りである。だが、救いが得られ アホイの中に初めて咽を識別する識認が生じ、個人名が生じた。一 そのアホイは、人間に聞かされた話の中からとってド「アダム」たかどうかは誰も知らない。おそらく、神を除いては :
今月のブックガイド アシモフ輝けクエーサー著者アイザック 4g0 〒 F 5 ミ ~ 、 ~ ミミ ~ 、 e 80 ミト 三分間の宇宙 ( 700 G ミミ . Sc 、 ~ ・アシモフ / 訳者東洋恵 / 246 頁 / 7 7979 ) 著者日・アーンショウ / 訳者、、 & 洋 Sh ミ・、 Short S 、 0 ご . 7978 ) 6 川刊 / 1300 円 / 培風館 / ェッセイ集 河合三郎 / 166 頁 / 7 ・幻刊 / 850 編者アシモフ・他 / 訳者浅倉久志・伊 / ファンタジー & サイエンス・フィクショ 円 / 学習研究社 / ジヴナイル / おん・ほろ藤典夫・他 / 316 頁 / 7 ・刊 / 120 ン誌に掲載された科学工ッセイ。 宇宙船六番目の冒険は。 0 円 / 講談社 / アンソロジー / 世界の 異邦からの眺め (View F きミきミ「影の軍団著者五島勉 / 246 頁 / 8 ・ 5 ショート・ショ 1 ト百篇を収録。 Sho ミ . 7973 ) 編者日・ロッテンシュ 刊 / 680 円 / 双葉社 / 新書 / 長篇 / 超能ショートショートの広場 3 編者日星新一 / タイナー / 訳者Ⅱ深見弾・他 / 3 7 4 頁 / 力者コイハット、彡 影の軍団の戦いは・ : 。 2 70 頁 / 7 ・ 6 刊 / 8 5 0 円 / 講談社 / 7 ・刊 / 4 4 0 円 / 早川書房 / 文庫 / ア加藤直之画集著者日加藤直之 / 9 8 頁 / 7 アンソロジー / 解説日星新一 / 一般から募 ンソロジー / レム・フランケ・クランなど ・幻刊 / 35 0 0 円 / 朝日ンノラマ / 画集集したショート・ショート・コンテスト、 ョ 1 ロッパの傑作を集めたアンソロジ / 加藤直之のアートの世界。 入選作品集第三弾。 ガニメデの優しい巨人 ( 7 、ミミ上陸休暇中止 ! (Star 嘉 1 ド 1977 ) 宇宙の中の生命 ( ト ~ Bes ミミミ ~. 0 ・を身 of G ミこミ . 、 978 ) 著者著者ジェイムズ・プリッシュ / 訳者斎 7980 ) 著者フェイン・ハーグ & シャ・ヒロ 日ジェイムズ・・ホーガン / 訳者Ⅱ池央藤伯好 / 356 頁 / 8 ・刊 / 420 円 / / 訳者竹内均 / 2 6 0 頁 / 8 ・川刊 / 1 耿 / 3 2 2 頁 / 7 ・刊 / 3 60 円 / 東京早川書房 / 文庫 / 宇宙大作戦シリーズ / 故 300 円 / 三笠書房 / ノンフィクション / 創元社 / 文庫 / 長篇 / 星を継ぐものの続・フリッシュ描くエンタープライズ号の冒 地球外生命論。 篇。ガニメデで発見された二千五百万年前険。 黄金の水平線著者荒巻義雄 / 324 頁 / の宇宙船の正体は。 死をはこぶ船 ( g e 、こ h き・ 7 ・緻刊 / 70 0 円 / 徳間書店 / 新書 / キ神々の角笛 ( The え。ミ・ i' ~ g T きミ、 . ミ 7968 ) 著者Ⅱマール & プラント / ンメリヤ秘宝シリーズ⑤ / キンメリヤ最後、 940 ) 著者ⅱディ・キャン。フ & プラッ 訳者松谷健二 / 244 頁 / 7 ・新刊 / 3 の秘宝を巡る桃山ファミリー の活躍は。 ト / 訳者日関口幸男 / 220 頁 / 7 ・刊 0 0 円 / 早川書房 / 文庫 / 宇宙英雄ローダ おしゃべり各駅停車著者ⅱ眉村卓 / 2 3 2 / 2 8 0 円 / 早川書房 / 文庫 / ハロルド・ ン・シリーズ@/・ハアロル教団と手を結・ほ 頁 / 7 ・間刊 / 9 6 0 円 / 角川書店 / 短篇 シェイ・シリーズ① / 解説日鏡明 / スカン うとする謎の種族の正体は何か。 集 / ・ハラエティ誌に連載されたショート・ ジナヴィア神話の世界で活躍する心理学者スリランカから世界を眺めて (The View ショート二十二篇を収録。 ハロルド・シェイの冒険。 、きミ d 号 . 7978 ) 著者Ⅱア 1 乙女座からきた少女著者ⅱ若桜木虔 / 2 5 幻魔大戦囮著者料平井和正 / 252 頁 / 7 サー・ O ・クラーク / 訳者日小隅黎 / 3 6 8 頁 / 7 ・刊 / 3 2 0 円 / 文化出版局 / ・引刊 / 3 0 0 円 / 角川書店 / 文庫 / 長篇 6 頁 / 7 ・刊 / 480 円 / サンリオ / 文 文庫 / 長篇 / 不時着した異星の宇宙船に乗 / 好調大河、幻魔大戦第十一一巻。 庫 / ェッセイ集 / アーサー・ O ・クラーク っていた少女スビカの正体は。 のエッセイ。 さよなら銀河鉄道 999 原作日松本零士 オ。ヘレーション・ノア著者Ⅱ野坂昭如 / 4 ・文日山浦弘靖 / 238 頁 / 8 ・ 2 刊 / 3 世界のオカルト文学・幻想文学・総解説監 06 頁 / 7 ・刊 / 1400 円 / 文藝春秋 80 円 / 朝日ソノラマ / 文庫 / 長篇 / 銀河修ⅱ由良君美 / 244 頁 / 7 ・刊 / 16 / 長篇 / 人口爆発、欠乏する資源、日本が鉄道 9 9 9 、最後の冒険。 00 円 / 自由国民社 / 解説書 / オカルト・ 生きのびるために発令されたオペレーショ⑩さらば人間・新・創命記著者日田中光二 幻想・ファンタジーなど、世界を代表する ン・ノアとは。 / 3 50 頁 / 7 ・ % 刊 / 3 8 0 円 / 角川書作品を解説、資料としてはおすすめ品。 おんほろ宇宙船となぞのゆうれい星 ( じ 1 店 / 文庫 / 連作短篇集 / 解説日石原藤夫⑩遷都著者日小松左京 / 2 74 頁 / 7 ・ 5
人間らしい継力的な存在という形象は、きわ『コンタクト』製作 " 連邦動画スタジオ。脚 に言わせると近年まれにみる大傑作だそうだ。 めて難しい役柄であるが、若い女優エレーナ本日・コンスタンスキー。監督 " ・タラー 原作は、最近西側でもその独特のファンタジー ・メテルキナは大変見事に演じている。ビクソフ。美術日 Z ・コーシキン。撮影日・ラス で注目されはじめたキル・プリチョフの作品だ トロフ監督の映画のもう一つの重要な特徴は ーロフ。上映時間十分。第一七回トリエステ国 というし、監督が、『モスクワ・カシオ。ヘア座』、 『宇宙の少年たち』のヴィクトロフであれば期ューモアである。家事ロポットのグラーシュ際映画祭審査員特別賞受賞作。 力やタコ教授の。フルーリなど、数々の愉快な宇宙船が地球に近づいてくる。眼下に広がる 待がもてる。残念ながらまだ日本には入ってい ここではレーヴィチの批役が笑いを誘う。 草原に、画架を抱えた人間。そこへ不可解な物 ないから観られない。 体が降り立つ。それを見て仰天した地球人は逃 評から引用して紹介し、詳しくはいずれのちほ ・と。 げだす。物体がそれを追い、追跡劇が展開され る。思い直した地球人は、今度は宇宙人と接触 『星へ至るいばらの道』脚本日原作者のプリ チョフと監督。監督日リチャルド・ヴィクトロ しようとする。いつ。ほう奇妙な相手は、ときに フ。撮影日アレクサンドル・ルイビン。音楽日 は長靴、ときには蝶、はてにはパレットにある アレクセイ・ルイプニコフ。 絵具で彩色した、これまた画架を抱えた巨大な 地球人に姿を変えて人間の理解を得ようとす トる。台詞なし。音楽がすぐれた効果をだしてい 作者は、企業家たちの貪欲さと無責任の結 ク る。 果、完全に自然を滅・ほしてしまった惑星デッ タ ン サを見事に再現している。窒息寸前のこの星・・ 『イカルスと賢者』製作日連邦動画・スタジ の住人を助けるため、宇宙船に乗った地球人 コオ。監督Ⅱフヨードル・ヒートルーク ( 七六年に 国家賞をものにしたソ連アニメ界の大長老 ) 。 が惑星にかけつける。この構図は現代生活の 遠い昔、一人の男が自由に空を飛ぶことを夢 きわめて皮肉な。ハラドックスと言える。だが みた。だが地球の引力がかれを引きつけて離さ 決して生き残ったデッサの住人たちすべて ない。賢者は人間に空が飛べるわけがないと考 が、この助けの手を大喜びで迎えるわけでは えて、かれをからかったり怒らせたりする。だ ない。そこで闘いが始まる。その結果、すぐ が男は転がり、傷つき、いくら落ちょうと再び れた空想物語の常として、友好を求めて闘っ 空に挑戦する。 た軍勢が勝利を手に入れることになる。 この映画で最も成功しているシーンは、地ここでアニメに触れなくては片手落ちにな他に、ソ連の宇宙開発の実情を知る上で欠く 球を描いた場面である。そこにはごくあたりる。ソ連が上質なアニメ生産国であることはよことのできない科学映画や記録映画、ガガーリ まえの海岸と、これまたあたりまえの、しかく知られているところだが、ズ ' ハリ、だとンの伝記を扱い、記録フィルムも取り入れた劇 しすばらしく美しい松林が写し出されてい 言える作品は少ない。だが、境界作品はかなり映画なども紹介するつもりでしたが、紙面が尽 る。これらの場面は、地球に降り立ったデッある。ファンタジーまでにとりこんで考えきました。またいっかの機会に。 サの少女というきわめて興味深い役柄の人物れば、相当の数になるだろう。ここでは二作だ試写を見たい人、声をかけてくださいよ、待 形象と結びついている。宇宙人でありながらけ紹介しておく。 ってます。 田 7
ぼくたちはそれ ーリアンなど、見たであった、ということは、ばくも知っている。 誰もーーー天才のスティでさえーー・ほんもののエ こともないだろうと思うと、妙にぞくそくと、満足感でからだがふを総合宇宙史の時間に習う。 るえて来るような気がした。 だから、かってのかれらとわれわれーーー市民とのあいだに《不幸 な確執》があったこと、それも、・ほくは知っているのだ。昔、かれ だって・ほくはこれまで、いつだって他の誰かからはっきりと・ほく を区別し、かけはなれた存在にする何かをもっていたことなどなからがその家族を地球においたまま、宇宙へ出てゆき、また戻ってき ったのだからーーーラウリのいうとおり何にでも平均点の・ほく、ステていたとぎ、この星は、かれらにとって、ホームであると同時に敵 イのように天才でも、ミラのようにスポーツの選手でも、イーラののーーー敵というのが少し云いすぎなら、少なくとも互いに理解しあ えない人間の住むところでもあった。 ように美しくもない・ほく、すべて「 : : : より : : : しない」マイナス の方向でだけ、ぼくの・ほくであることを見つけ出さねばならなかっ そして市民もまた、かれらに対して、きわめて錯綜した感情を抱 た、気の毒なイヴ。しかし、スペースマンを見、ことばをかわしたきーーというのも、独自の行動律と規範をもち、シティのそれに自 のは、そのかれらの誰でもない、 この・ほく、当のイヴだったではならをあわせようとしないかれらの存在は、このすぐれてパランスの とれたマザー・シティ・システムを、たえず根底からゆりうごかす ( そう云ったからといって、その本人がスペースマンだとか、スべものにまぎれもなかったからだがーー・そのたがいの緊張関係は、し ースマンになれることを発見した、とかいうわけじゃ、ないと思う だいにたかまり、はりつめたものとなってゆき、一触即発の危機を はらんだ。 んですがね、同期生イヴ ! ) そして、ベガサス 8 、アンドロメダ、メディア 9 など、 ミラならば、そんな意地のわるい、しかも表面上は完璧にカン・ハ 一一クソダ セーションのルールにのっとった皮肉で・ほくをやつつけようとする かの宇宙船の不幸な事故や誤解や反乱を経たのちに、ついに《大離 だろうが、それでさえ、ほんとうのスペースマンをみた、という事脱》が行われ、スペースマンたちは、そのファミリーごと、地球を 実の前には、色あせてしまう。 すてて放浪の民となったのである。 まったくのところ、スペースマンについて、どんな野放図な臆それから何世紀の間《上》人と《下》人とは、何回も戦いや危機 測、想像がたくましく市民たちにめぐらされていることだろう。びや和解をくりかえしはしたがーーースペースマンたちは地球をすて、 つくりしてしまうくらいだーーーまた、かれらは何ものなのか、とい あるいはどこかの星にすみついてほんとうの異星人となり、あるも うことについても : のは巨大な宇宙船そのものをすみかとするようになって、いまなお たしかなのはわかっていることだけだ。スペースマンたちが、そそのままでいる。 のギルドをすべて地球上からひきあげ、自らエーリアンとして新世最終的な和解ーーあるいはいまのところ最終的と見られている妥 「ひとつの正しく確実な表現は百の誇大な形容詞にまさ 界をもとめていったこと、つまり、かってはかれらも同じ地球人類協が 228
転川鬮地 嶐要賊進量 鼬・變鬮量誠肌 賊世報鬮 第、物Ⅲ贏ⅲ川ⅢⅢ も、つじキ」 宙港です ト多重 予知夢 ーーー宙港の 宇宙船の ホーム近く とび降りる から どうも 思っていたより 事態は急変 切迫している しかし = = ? フとおりに , ーハ
「ディ 1 ダラス計画の主要な目的は、現在 の技術と近未来の能力の妥当な補外 (rea- sonable extrapolation) だけを用いて、単 純な恒星間飛行の可能性研究を遂行するこ とである。それは『恒星船のプルー。フリン ト』を作ることではなく、厳密な意味で確 立された科学と技術の範囲内で、何らかの 種類の恒星間宇宙飛行を論じ得るかどうか 最終報告書の中で、ポンドはこのように 述べている。 0 ( 一三頁より続く ) 二位は白鳥座六一いことだ。すなわち、目的地を・ ( 1 ナー 星とするのは、宇宙工学でよく言う「ノミ ーナード星は三位にすぎない。 1 ナード星 発足会においてポンドは、・、 結局のところ、・ハ ーナード星を日的地とナル」 ( 名目的、規準的 ) なミッションでヘの恒星船の飛行期間は三〇 ~ 四〇年にす する積極的な根拠は報告書の中にはなく、あって、目的地の変更は最初から考慮のうべきだと主張した。平均速度は光速の二 0 1 セントから一五パーセントぐらいにな 0 単にポンドの趣味ではないかとも言いたくちということた。 なる。 スペースシャトルが実用化し大規模な天る。この程度の期間なら、飛行の開始時に 文学衛星が軌道に送られるようになれば、 ただ確実に言えるのは、もし・ハーナー ( 二十歳代後半で ) 計画に加わった人々 0 星まで行ける宇宙船が出来れば、プ。クシ天文学の多くの分野で画期的発見があるだが、恒星船が目的地に着いた時にも存命で マ・ケンタウリやアルフア・ケンタウリへろう。・ハ ーナード星などの不可視伴星の存あろうというのが根拠となっている。 行くのはもっとやさしいし、たぶんもう少在についても、確固とした証拠が見つかるあるいはポンドの頭の中には、三十数年 前の— ()0 月探検計画に加わっていたスト し遠くの星へ行くのもそうむずかしくはなかもしれない。 - 最大度な速の「 心」プ号↑センを
$ 確 C 打儷 人の名前と所属を表にして示しておく。 ( 五 頁表① ) 要するに職場の仲間同志で、たぶん この大部分は一九七三年一月の会合 ( ここ では発足会と呼んでおこう ) 以前から、ポ ンドを中心に意見を交換し合っていたのだ ろうなお、 O 、 r-0 Q 、ホーカー ドリー」 , エヴェエーションは一九七八年一ク 月をもって、国営航空宇宙会社・フリティッ・ シュ・エアロスペースに統合されている。 ジェイムズ・ストロ . ングは先月号で述べ . ・やでも提案なり、原理なりを先に発表して言うのだ。 たように、—月探検計画の研究にも加・ ・おこうとする傾向がある。そうすれば、後 ~ 。、ポンドは彼の考える計画のアウトライン でアメリカなり、ソ連なりがそれを実行し・ 示し、約五〇人が研究への参加を申し入わっていた。一人の人間が、三十数年を隔 た。しかしこのような研究の整合性を保てて同様に先見的な研究に参加したとはお ても、ともかく「最初の発案者」のタイトル はイギリスに残るからだ。ディーダラス計っためにはメン・ハー同志の緊密な連絡が必もしろく、彼の存在がディーダラス計画の 要であり、結局その中の一三人が正規の研ミッションの設定に影響を与えた可能性も . 画にも、そんなところがないとは言えない。 ーとなり、残りは手伝いに回るこある。 究メイハ ポンドは一九七三年一月一〇日ロンドンとになった。もちろん、すべての活動は手 、、 ( 、、、において、の有志を集めて恒星間飛弁当で行なわれる。 戸ーイレ 行についての研究会を開いた。—はよ 行の くいろいろなテーマで、討論会、講演会、究を始めたこ。ろ ) には、宇宙工学はまだ確一飛比 る量 立した学問ではなく、専門家とアマチュア 映画会などを開いている。 ポンドは席上、これまで恒星間飛行のさ。の間の境界はきわめて低かった。しかし今 一怛 るが、現実的なミッションを設定した統合り、それどころか宇宙工学の一つの分野の - 段 的、全体的な研究は行なわれたことがない専門家でも他の分野では素人同然といった と指摘し、これからそれを成し遂げるべき状態だ。五〇人が一三人にしぼられたの だと提案した。つまり、特定の目的地を定も、こういった事情もあのたのだろう。 めて、そこへ行ける宇宙船を設計しようと計画リーダーとなったポ ~ ンド以下、一三 ロ 0 質量比 バーナード星までの飛行期問 ( 年 ) 9
になるだろう。ウォーシントンじゅうに伝染病をばらまくことさえ 事務所に進出してきたわけだ。この次は現場になるだろう。もめご とが起こる前に、あの実験室の化物をここから追い出すわけにいかありうるぞ」 もちろん、そんなことは迷信だった。腕のいい医師であるカービ ないのか ? 」 「こんな話になっていることさえ、ほんの十分ほど前まではーー」イは、それを心得ていた。また、彼の政治的および社会的影響力を 「ここはちつぼけな町なんだ、ボ・フ。こんな話はうまくいきっこねもってしても、医学的影響力を行使する場合と同じく、そう簡単には うえ え。早いとこ上層部に話を通してくれよ。これからのことは責任が適合人間を追い出せないことも承知していた。彼は医師会の支部長 もしていた。もし適合人間が一般人の健康に害をおよぼすと彼がロ 持てねえぜ」 ーチはしんどそうによたよたと部屋を出ていった。彼は、部下にすれば、医師会が言ったことになるのだ。 わたしはため息をついた。「そいつは所長に話しておこう。だが たちだったらうんざりするくらいくどくどとわたしに言ったはずの いいかい、フランク、わたしはずっと適合人間に関心を持って ね、 ことを、ごくかいつまんで非公式に教えてくれただけなのだ。 いたんだ。実をいうと、マリオンとわたしとで考えたんだが : : : も わたしはため息をつき、もはや音の出ていない所長からの・フザー しかすると : ・・ : 今度の子供を : : : 」 のほうに向き直った。その時、カービイ医師が入ってきた。 カービイは短気で、平べったい顔いつばいに歯を見せて笑いを浮 カービイはウォーシントンでは特別な存在だ。うちの工場の嘱託 医であり、午後には開業医としての仕事も果たす。教育委員会と赤かべていた。あまり愉快そうとは言えない。彼はにやりとして首を ホ・フ。適合人間は一時的 十字とに属し、市会議員でもある。彼は私利私欲のために発言する振った。「そいつは実際的とは言えんな、 : な流行にすぎん。宇宙開発を進めるために必要とされているんだ。 ということをほとんどせず、町の利益だけを考えている。 宇宙船内はどうしても狭くなるので、乗組員は高度に能率を高める 「新しいことがはじまっとるな」彼は不機嫌だった。 必要がある。二組の腕と予備の目と予備の脳を持つ人間なら、より 「そうだね」 「健康診断を受けとらんそ。健康診断を受けてなければ、で多くのダイヤルを扱い、より多くの配線をつなぎ、より早く判断 し、より長く起きていられる。だが、初期の宇宙船と同じで、彼ら は働けん。わしはそんなことする気はない」 「なぜかな ? 」 も過渡期の存在なのだ。適合人間は現在でも無用に等しい。五年以 内に消え去ってしまうだろう。このウォーシントンに関するかぎ り、連中にわずらわされることさえありがたくないのだ」 カービイは堰を切ったように喋りだした。 「適合人間は伝染病を媒介するかもしれん。適合発生装置が発明さ彼はガラス仕切り越しに適合人間をねめつけた。デスクの名札に れた時、この欠陥だけはどうにもできなかったんだ。あの男を雇用よれば、彼の名前はジェイムズ・ウォーウィックだった。 するわけにはいかんよ。いつだって職員の半分が発病していること「おまえさんの娘があの四本腕の怪物に抱かれているところが想像 9
ているようだ。猫は発進ボタン ( らしきもの ) に手を触れた。そのと 遺跡はあまりに広大だった。 たん船はカタバルトを飛び出し、母船からぐんぐん離れていった。 それは宇宙空間に。ほっかり浮かんでいるのだ。まるで巨大なフッ トボールのように浮かんでいるのだった。一番長い横の線は八〇〇猫はとなりのボタンを押した。 突然、意識が遠くなり、彼は失神してしまった。一 万キロ、中心部の直径は二〇〇万キロ近くもある。 、くつか深い溝が刻まれており、刻一刻とその形かすかに煙草の香りがする。猫は耳を倒したまんま、首をふつ」 その表面には、し を変化させてゆくのだった。それが何を意味するのか、まだ解明さた。しったいいつ、はいり込んだのだろう ? れていない、ただ、同行している三人のゼナ人は、それそれ別の場「アホ猫」 所で同時に " これは広告である。と言明した。ゼナ人は直観力にすきんきら声が頭蓋の中を駆けめぐる。 猫はうすく目をあけた。 ぐれた種族である。 猫はベルセウス腕地区専門の言語学者・文学博士だった。彼阿闍世がいたーー今日は紫色の派手な腰巻きをして。 は、ほとんど現場へ降りようとはしなかった。何よりも安全でいる彼女は煙草を吸っていた。 「ほうら、先から出るけむりとフィルターの方から出るけむりと、 ことを好んだし、だいたい宇宙船に乗り組むのだっていやだったの だ。彼はほとんど毎日、立体写真や三次元ビデオをながめてくらし色がちがうでしよう ? 白い光のそばで見るとよくわかるわ」 少女の母親は形態論理アカデミーを首席で卒業した超一流の科学 ー・シャンビニョン トウルスドー・オ 健啖家で、好物はひれ牛肉のキノコそえだった。それは彼が船室者だ。この子も非常にすぐれた観察力と感受性を備えているーーま だ十三歳だというのに。 に持ちこんだ万能調理機でさえ、四十分もかかるという、手のこん だ味つけの料理なのである。 「いったい何が起こったんだ ? 」 毎日、妖精のようないたずら少女が、彼の大切な陶製の皿をひっ猫が呆けた声でたずねた。 少女は脳天をつき抜けるような声で嘲笑しはじめた。 ) くり返してやろうとやって来た。彼女の父親は調査隊の隊長で、ス ポンサーである調停者政府の高官でもあったから、猫は何も言わな「押すところ、まちがえたのよ。ワ 1 プーしやったの、もう遺跡も いようにつとめていた。まあしかし、二人とも互いに気をひかれる見えないわよ」 ところがあるのは確かなようだ。要するに仲がよいのである。 猫は大きくため息をついた。こんな小さな船にワーゾがついてい そうしたある日、猫は急に思いたって、小型宇宙艇を借り出しるなんて。 た。遺跡を遠くからながめてみたいと思ったのだ。 少女はいつの間にか猫にすり寄ってきた 猫は怠情な生活でかなりぜい肉がついており、ぶよぶよの体驅を「いいじゃない。たまには宇宙でデートをしてみるのも ? 」 「マセたガキだ」 狭しシートに押し込むのに苦労した。操縦のしかたはまだ頭に残っ アジャセ 5 7
$ 様 C 儷 ダイダロ一スは膠 ( これ自体彼の発明とさと解すべきだろう。 ) 第さんなどはそれを彼らの奥さんか娘さんだ ) が清書したこと れる ) で継ぎ合わせた人工の翼を造り、イ = 承知で便宜上「ダイダッ号ナ 9 名を使「を述べいる。 ーカロスと共にラビ、リントるを脱出しをておられるようだが、私は再び原文セ噂重一番おもしろいところは、「私たちは、 た。しかし有頂点にな 0 たイ 4 カスは、「一て「ディーダラブ恒星船」と形する」 ( それとは知らぬながらも、多くのディーダ ラスの会合を援助してくれたパプと・ハーの 父のいましめを忘れて太陽に近づきすき、とにする。デッータラスで研究された いったと一 膠が溶けて墜落して死んた一、方ダ不ダロ恒星船、の略 従業員御一同に感謝いたします」と言うく だりだ。計画がどのように進められたか、 スはシシリアにまでたどり着き、「コョカロ わかるような気がする。きっと私の好きな ス王に保護された。ー / いズエ ? ) く クラークの連作短篇「白鹿亭綺譚」のよう ここまイもダイダ員を追を米たがい「 な調子 0 たに違いない。 ー「。み娘達に殺されてしお 0 ( 4 と ) 献辞の最後は、伝統に従がって、援助と 勇気を与えてくれた「妻たちと恋人たち」 へ捧けられている。 ダイダ口ま航空宇宙江学の開組どいう ディーダラス計画の研究成果は〔の ことになみカらの研に彼の名か さて、ディーダラス計画で行なわれた研 ライト」 与えられ 0 も至極当然 0 ごとだ。な、発行す 0 = ? 0 雑、、一一、 , る不 0 、、 日本では普通「ダイダロス計画」として紹ーと「、一 ou 「 n 望 the B ・ h 、》究を大ざ 0 ばに分類すると、次のようにな 介されているが、私は原音を尊重して「デ・ ) inte 「 planetar$ s 。。可こ尸に散発、に発表る。 ( ) 内は最終報告書の分担執筆者の ィーダラス計画」と表記している。「プイ = 第され「一」〔九七 k 年には「」、の名前で、実際には一つの分野で、二 ~ 三篇 ダロス」では、「グランド ( ・ マ 1 ク」一 ( ス増刊として最終報告書が刊行された。報告の報告が書かれているものもある。 書は一九 タジオぬえ ) ではないか。 ニ一 0 斗ッあ、、。、分野別に二一章に、目的地の選定 ( 「ティンスン、「 1 ティ ・ン、ポンド ) ついでに言っておくと、日本ではこの計一 ~ わたって研究結果がまとめられているが、 、、、ツション設定 ( マーティン、・ホンド ) 画で構想された宇宙船を「ダイダロス号」巻末の献辞 CAcknowledgement) がなかな 推進システム ( マーティン、ヂンド ) と呼んでいるが、の論文中では「 ( プかに楽しい 献辞はの事務局の協力や、特定のー推進剤採取 ( 。ハーキンスン ) ロジェクト ) ディーダラス・スターシッ 。フ・」「ディーダラス・ヴィークル」と言っ分野について手助けしてくれた人々、べー機体形態 ( ストロング、ポンド ) フィット、ホワイト ) これで見るコン財団の資金援助に感謝の言葉を呈した構造 ( 。 ( た呼び方しかされていない。 ーにかわって七星間物質の衝突からの保護 ( マーティン、 と、「ディーダラス」はあくまでも計画の後、タイ。フの下手なメン・ハ 名前であり、宇宙船の方には固有名はない人の女性 ( そのうち三人は、名前からしてポンド ) ーナード星への フライバイ