長篇 - みる会図書館


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1. SFマガジン 1982年12月号

刃〃イ研 Time ( 集 197 の、そして The Tra ザ 0 だ / 0 れ研石ー 0 ℃なイ切 g ( 1977 ) が含まれる。この究極的な未来に は神のような力をもつ人間たちが住み、彼 らは限りない生存の退屈から、気晴らしを 永遠に求めつづけなければならないのだ。 遠未来のイメージを上手に使ったもう一人 の作家はロノく一 グで、 ト・シノレーグアー / 、一 作品は才気あふれる超現実的小説 Son 研 イ 4 れ ( 1971 ) と、中篇 "This is the Road ” ( 197 のである。このジャンルへ最近加わ ったものにドリス・ビサキアの召″〃 0 Days 刃 4 ん ( 1976 ) がある。 は年老いた地球に、進化して神のようにな った人類と、ネズミから進化した普通の人 間たち、そして様々な知能をもった動物た ちが住み、そのすべてが、あらゆるものの 終焉の象徴が具体化したと思われる存在に 脅かされているさまが、強力で異様な一連 のイメージを通じて描かれる。 このテーマを特に扱ったアンソロジイは ハリイ・ハリスンが近未来テーマの な、。 アンソロジイ The た 2000 ( 1970 ) の姉妹篇を編纂しようとしたが、適当な原 稿が充分に集まらなかったという事実は特 筆する価値があるだろう。これは想像力豊 かな領域であり、 S F の中にあっても、神 話的なイメージとアイデアが最も強固な支 配を残していて、あっさりとはフ。ロットの 展開を許さない分野なのである。〔 B S 〕 ファーマー、フィリップ・ホセ FARMER, PHILIP JOSÉ ( 1918 ー アメリカの作家。若いころから熱心な S F 読者であったにもかかわらず、作家とし ては比較的遅いスタートを切った。ブラッ ドリー大学の定時制学生として、 1950 年英 語学士号を取得。 2 年後、 S F シーンに中 長篇『恋人たち』 The ん 0 “ ( 1952 スタ ートリング・ストリーズ誌 ; 1961 ) をも って衝撃的なデビューをした。この作品は もともと A S F 誌のジョン・ W ・キャンべ ル・ジュニア、ギャラクシイ誌の H ・ L ・ ゴールドによって掲載拒否されたものだっ たにもかかわらず、たちまち評判となり、 ファーマーは 1953 年のヒュ ー賞、、最も 期待される新人作家〃賞を受賞した。この 作品は異星生物学、寄生、性に関わってお り、ファーマーがその後も繰り返し使うこ とになったそれらの要素の劇的な混合物で フィリッフ。・ホセ・ファーマー ある。この作品、および「進めや進め ! 」 "Sail On ! Sail on ! ” ( 1952 ) 、「母」 "Mother" ( 195 のといったすぐれた短篇 の好評に意を強くして、彼はフルタイムの 作家となった。彼の二つめの短い長篇み ー仏 0 〃〃 4 Da, ( 1953 スタートリング・ス ーリーズ誌 ; 國 1960 ; 圜 The Day 研 ト T / 〃尾立 02 米 ; 圜 T / 襯ぉ加 2 ! 英 ) は『恋人た ち』の続篇として宣伝されたが、前の作品 とはほとんど関係がなかった。 "Rastignac the Devil" ( 1954 ) は史なる続篇である。 260 XII

2. SFマガジン 1982年12月号

今月のブックガイド 川書房 / 文庫 / 長篇 / 魔法の国ザンス・シ頁 / 9 ・刊 / 5 8 0 円 / 早川書房 / 文庫 人間狩り ( S 0 に d まミ、 ~ d 0 、、ミ「 丿ーズ② / 解日黒丸尚 / 魔法がすべてを支 / 長篇 / ・ハ 1 ンの竜騎士シリーズ② / 解日 S 、。ュ ) 著日フィリップ・・ディック / 訳日仁賀克雄 / 254 頁 / 9 ・刊 / 1 配する世界ザンス。すべての住人が魔法を・致団結して・ハーンを守るべき竜 シリーズ 2 0 0 円 / 集英社 / 短篇集 / ディックが 所有する謎を解明せんものと王室調査官ビ騎士の間に足並みの乱れが・ : 第二弾。 年代に発表した傑作短篇九篇を収録した作ンクの活躍が始った。 品集。 魔界都市〈新宿〉著日菊地秀行 / 286 頁輪廻の蛇 ( T 、ミ U 、 ~ ミミミ、き洋 ーマゲドンの嵐第一部著ⅱ田中光一一 / / 9 ・ 8 刊 / 400 円 / 朝日ソノラマ / 文。 f ト 4 4 日 7959 ) 著ロ・ハ 1 ト・ << ・ハインライン / 訳 " 矢野徹・他 2 4 4 頁 / 9 ・刊 / 6 8 0 円 / 徳間書店庫 / 長篇 / 東京を襲った直下型大地震は、 / 新書 / 長篇 / ェクソシスト探偵シリーズ新宿を孤立化させた。廃虚と化した新宿 / 356 頁 / 9 ・刊 / 420 円 / 早川書 房 / 文庫 / 短篇集 / ハインライン傑作集② ③ / 竜造寺と千夏響、人類の医師、エクソ は、警察の手の届かぬ犯罪都市となった。 / 解 " 谷口高夫 / アメリカ界の巨匠、 シストと悪魔の最後の戦いが始った。 ハインラインの傑作中短篇六篇を収録した 迷宮惑星トイ (Toyman, 、 969 ) 著 " ・ 作品集。 ファイアスターター上 ( r ミ e ) 19 0 ・タ・フ / 訳日酒井昭伸 / 248 頁 / ・ 80 ) 著日スティー・フン・キング / 訳深 1 刊 / 3 0 0 円 / 東京創元社 / 文庫 / 長篇 町真理子 / 378 頁 / 9 ・刊 / 440 円 / デュマレスト・サ 1 ガ・シリーズ③ / 生 / 新潮社 / 文庫 / 長篇 まれ故郷、地球を求めて旅する男、アール ・デュマレストは、惑星トイで戦争に巻き ファイアスターター下 ( 、ごミミ e ) 79 込まれた。 80 ) 著 " スティー・フン・キング / 訳深 町真理子 / 366 頁 / 9 ・刊 / 440 円雪の女王 (The 。さ 0 ミき . 1980 ) 著 ジョーン・・ヴィンジ / 訳岡部宏之 / 新潮社 / 文庫 / 長篇 / 解日深町真理子 / パイ声キネッス 念カ放火能力を持っ少女チャーリー をつけ / 584 頁 / 9 ・刊 / 2300 円 / 早川 狙う工作員は : ・キングの恐怖小 書房 / 長篇 / 解Ⅱ米村秀雄 / 惑星ティアマ 説。 ットに変化が訪れようとしていた。ヴィン ・本欄に掲載した書籍は九月十一日から十月 ジが描くファンタジー 魔王の聖域 (The S 。ミ of 。 g ~ ・ 0 79 十日までに発行されたものです。のの記号は 5 79 ) 著 " ビアズ・アンソニイ / 訳日山田竜の探索 ( D き q ミ st. 、 97 じ著日ア再刊。文庫などの新版で発行されたもので円 順子 / 464 頁 / 9 ・ S 刊 / 560 円 / 早ン・マキャフリイ / 訳Ⅱ小尾芙佐 / 506 す。 / リスト作成日星敬 ◇ ◇

3. SFマガジン 1982年12月号

「デンジャラス・ヴィジョンズ」で出さ いのはよく知られている。 れたテーマ等になるわけである ) もちろ 大会や講演会場、ラジオ・ ん、作品自体はラジオショウを模したと ショウや本屋など、公開の場 で、それも即興で作品を書き いっても小説だから、最後にはちゃんと 上げるという離れわざを何度 、、〈。一オチもついている。たた、ひと言でいう と「ヒットラーの描いた : : : 」あたりに もやっている ( 「宝石」 比べて、おふざけに走りすぎ、いま一つ 誌に載った「ヒットラーの描 彼らしい技巧の冴えが見られなかったと いた薔薇」というのはその一 いう感じもある。作品の題は「長くつづ 篇だ ) 。自己顕示欲が強く、 く時間」 "The Hour That Stretches"0 またインスビレーションに恵 まれている彼ならではの荒業 こうして記念号全体を眺めてくると、 だろうが、今回はまた極端な ことをやった。ぼくも昨年の夏訪れたこである。どんなものかと言うとーーー「み一つのことに気がつく。各大物作家とも さすがにと思うくらい水準を切っていな とのあるロサンゼルスの専門店「デなさん、こんばんわ。″二十五時″ショ ンジャラス・ヴィジョンズ」、その店先 、司会のマイク・ホーデルです。今夜いし、中には見事な変身ぶりを見せてい ーラン・エリスンさんでるのもあるだけれど、どうももう一つパ で、本を五十ドル以上買ってくれた人ののゲストはハ 出したテーマや題名をすべて統合した作す。すでに四十冊ばかりの長篇、ほとんンチがないのだ。もちろん、これはもう 品を書くというのだ。三日で集った注文ど一千に近い短篇、エッセー テレビ評短篇という形式が限界に近づいているか が三十いくつ。さすがのエリスンも、こなどでみなさんにはおなじみの方でしよらかもしれない ( パンチのある新鋭連中 は、この頃は長篇からデビューする ) 。 れには音を上げるかに見えた。ただ、彼う : : : 」 にとって救いだったのは、注文の一つに とまあ、こうして司会者とエリスンのその意味では、まだこうした形式にも実 力を発揮できる大物連には感心するのた エリスンとラジオ・ショウの司会者を登やりとりが続く。そのうち、エリスンが 場させるというのがあったこと ( この辺電話で作品のテーマや題名を聴取者からけれど、やはりぼくとしては″労働者の は″やらせ″くさいが ) 。かくして、作受付け、即興で共作をやっていいと言い 日″グループ ( 若手作家 ) あたりのカ作 者登場小説内ラジオ・ショウという奇怪だす。そして、つぎつぎとかかってくるも一、二篇ほしかったというのが正直な ところである。 な代物が公開の席で書かれたというわけ電話に対して、まともな応待をしたり、 からかったりしていくという筋書きだ。 ( つまり、この電話の内容というのが、 ・安田均のアメリカ (J)lL 情報

4. SFマガジン 1982年12月号

ー特別企画・連載@ー THE ENCYCLOPEDIA OF SCIENCE FICTION SF 工ンサイクロべティア P N : ビータ Copyright ◎ ROXby Press Limited 1979 大野万紀訳 浅倉久志・伊藤典夫監修 ピーター・ニコルズ編 1 . 邦訳のある作品には邦題を添え、未訳作 品は原題 ( または英訳題名 ) のみ記した。 2 . 原題のうちイタリック体で表わされてい るのは単行本、引用符 ( “ " ) でかこんで あるものは短篇。 3 . 邦題も 2 にならい、単行本は『』で、 短篇は「」でかこんだ。 4 . シリーズ名は、未訳のものも含めて日本 語で表記し、《》でかこんだ。 5 . 作家名の中には、あえて慣例に従わず、 原音に近い表記をとったものがある。 ( 例 : ヴァン・ヴォート ) 6 . 本文中のゴチック書体は、本事典中に項 目の立てられている見出し語。またポール ド書体の年号は、初版発行年。 7 . 映画および TV ドラマについては、日本 で公開された作品には邦題を「』でかこ んで添え、原題をイタリック体で示した。 未公開作品は原題のみを示した。ポールド 8 . コミックは《》でかこんだ。 書体の年号は、本国での製作年。 B S : プライアン・ステイプルフォード P R : ピーター・ロ / 、一ツ ー・ニコ / レス・ 2 刀 9 . 略語および記号 A S F : アスタウンディング・サイエン ス・フィクション誌、および ( 後 年の ) アナログ誌。 F& S F : ファンタジイ・アンド・サイ ェンス・フィクション言 TWS : スリリング・ワンダー・ストー リーズ誌 : ニューワールズ誌 NW : アンソロジー : 版による題名の異同 : 加筆 國 : 改訂版 集 : 短篇集、またはひとりの作家による 長篇のオムニバス版 : 複数の短篇を加筆改訂し、長篇のか たちに統合したもの 前 : 戦前にしか邦訳のない書名 : 抄訳 国 : ジュヴナイル向きに翻訳されたもの * : 訳註 : 参照 DP : ディヴィッド・プリングル J C : ジョン・クルート TSu : トニ ・サドベリー 違いといえば、ポテトフライは魚からで フィッシュ チッフ・ス 同じくらい切っても切れない関係にある。 ド・チッスに包んだイギリスのスナック プ魚フライとポテトフライを一緒 ファンタジイと S F はフィッシュ・アン FANTASY ファンタジイ

5. SFマガジン 1982年12月号

が、こちらの世界の草をはんでいる。やが いうなればこの宇宙規模の時間災害が人 これまで短篇ないしは中篇しか書いてい なかったルーマニアのギョルゲ・ササルマて人間たちもその〈門〉をくぐって姿を消為的な黙示録であることは明らかである。 ンが、今年のはじめ長篇『二〇〇〇年』をしはじめた。どうやら彼らは過去へ降りる文明の礎石も、永遠なるものの象徴もつぎ 発表して注目を浴びている。ューロコンー か、未来へ登っていくらしい。異変に驚いつぎと崩壊してゆき、時間嵐がやんだと で受賞した中篇『アルジャー / ンの逃た当局は、タイムトンネルの出入口に警備き、あとに残ったのはただ荒廃した地球だ 亡』が本誌一一月号で紹介されて、好評をえ兵を立てて、往来を防ごうとする。だが、けであった。 そのうちタイムトラベルの方法やガイドプ作者は、わずか一一十年足らず先の二〇〇 た作家である。 物語は、途方もない大がかりな実験からックまで現われ、時間旅行が一般化する。〇年に、未来と過去に通じる〈時間の門〉 始まる。ヨーロッパのある国の科学実験所いつの時代でもそうだが、大災が起るを設けることで、ただ宇宙の破局を描こう としたのではない ( 二〇〇〇年という年の で、クオークスと呼ばれる亜 設定は、明らかに、キリスト教の至福千年 量子を解放するために、その 国の電力総生産量の四分の一 期の思想を念頭においている ) 。過去から ルものエネルギーを消費する超 呼び寄せられたソクラテス、ダヴィンチ、 トーマス・モア、ニュートン、ヘーゲル、 分子加速機が科学者たちによ アインシュタインといった哲学者、思想家 って開発され、可動させられ ることになった。ところが動 との、科学の倫理についての異常な対話が ここでは重要な意味をもっている。作者は C•Q かしてみると予期に反して恐 人間の知識そのものの再点検をおこなっ ろしいことが起ったのだ。装 ているのだ。現在人類が直面している厳し 0 置が作動しはじめたとたん異 い問題は、核エネルギーや遺伝学、情報科 0 変が生じ、宇宙に摂動が起っ て、地球上いたるところで 学などの助けなくしては解決できない。だ が、そうした高度のテクノロジーが地上の 〈時間節〉ーーっまり、現代から過去の歴と、そのどさくさにまぎれてひと儲けたく 0 ン史時代へ、また逆に未来から現代へ通じるらむやつはいるもので、この奇妙な科学実生命を絶減させるおそれもある。この作品 0 マ 〈時間の門〉が現われたのだ ~ その結果、験の結果が引き起した消減や災害もそうしはそうした問題に答えようとしているが、 0 レ たとえばアレクサンダー大王の軍隊が、そた連中に利用され、無知な大衆が餌食にな実際には解答をだしていない。作中かなり 重要な意味をもっている人物が、〈時間の の門をくぐり抜けて現代へーー一一〇〇〇年る。 門〉をくぐって姿を消したまま戻ってこな 年 . サになだれ込み、イラン領内を走 0 ていた列やがて、その異常現象の強い緊張に耐え 。これはおそらく続篇を書くための布石 0 ・ケ車を襲 0 たり、時計など存在しなか「た時かねた地球に、激しい地殻変動が頻繁に起 O レ 代で、振り子時計が時の鐘を打つ。そうか り、それが大規模な火災や洪水、地震、噴だろう。 と隸えば、どこか別の時代から現れた仔馬火をともなうようになった。 深見弾 G ( ) 目物 n 2 ① 3 く 3 ミレ - 一ア . ー 33

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は″みのりちゃん〃シリーズで行こうと思 ってます」 根が大衆小説で、漫画的なものを意識し ているから字で書いた漫画というより、漫 画そのものを書いてる感じ、という火浦功 さん。好きな監督はジョン・ランディス。 とにかく″軽い感じ″を目指して、アダル ト・ウルフガイをっと脳天気にしたもの も書いてみたい、 と言う。好きなものを聞 いているたけで、まだまたいつばい抽斗を 持っている感じがする。今、〈高飛びレイ ね。それと横田さんは恩人なんです。″奇「ウエストレイクの ″ドートマンダー″シ ク〉の二作目を早くも執筆中だそうだ。最 想天外″の復刊した頃に座談会という リーズが好きなんですよね。シリーズで長後に希望は、と聞くと「直木賞が取りた い」と笑いながら応えてくれた。そのう のがあったでしよ。こういうのもいいのか、篇五冊くらいは書こうと思っています。第 ち、チャンドラー風ハードボイルドを志向 じゃおれにも書けるかも、とキッカケを作一作のタイトルは『宇宙カジノ略奪作戦』 ってくれたんです」 しているという彼の、ネオハ】ドボイ というので、先月号に載ったのは番外篇。 今度の長篇は ? ルドも書かれることだろう。これからに期 本篇の四年くらい前で、三人の主要人物が ( 影の声 ) 「ハリイ・ハ リスン的なドタ・ハ 最初に逢った事件なんです。番外篇の方が待大 ! な作家です。 タ調。『グレート・レース』とか、ノ 、リウ先に活字になるというのも変なもので : ッドのドタバタ・コメディといった感じ」 当分、長篇は〈高飛びレイク〉、短篇 ←一 SFINEW 、 GENERATION

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今月のブックガイド 筒井康隆 2 編峯島正行 / 222 頁 アースウインド ( ミ・ト 7977 ) 著たちの時間と空間の冒険は続く。 ハート・ホールドストック / 訳日島岡 / 9 ・ % 刊 / 980 円 / 有楽出版社 ( 発売 潤平 / 3 62 頁 / 川・刊 / 58 0 円 / サ⑩大いなる助走著日筒井康隆 / 316 頁 / ・実業之日本社 ) / 解説集 / 筒井康隆とは 二十八人の手による筒井康隆大解説。 ンリオ / 文庫 / 長篇 / 解日安田均 / 銀河に 9 ・刊 / 3 6 0 円 / 文藝春秋 / 文庫 / 長 勢力を拡大しつつあったエレクトラ党の調篇 / 解日大岡昇平 ジーザス・クライスト・トリックスター著 査船が惑星ィーランで遭難した。 日筒井康隆 / 2 5 8 頁 / 9 ・刊 / 9 8 0 急行エトロフ殺人事件著Ⅱ辻真先 / 220 アララットの死闘 ( 、 of 。き ) 頁 / 川・ 5 刊 / 620 円 / 講談社 / 新書 / 円 / 新潮社 / 戯曲集 / 表題作・他、部長刑 1976 ) 著日ジェリー・。 ーネル / 訳い石長篇 / 択捉島を走る急行列車に、連続殺人事、ウィークエンド・シャッフル、三月ウ 田善彦 / 2 86 頁 / 9 ・刊 / 340 円 / 事件を解く鍵があった。辻真先の ;-k 仕立サギなど筒井戯曲を収録。 東京創元社 / 文庫 / 長篇 / アカデミーを出てのミステリー の死霊の王国著日加納一郎 / 258 頁 / たばかりの新任少尉スレイターの成長を描 クタス (THE FAD し SUN. ・ KUTA- ・刊 / 3 0 0 円 / 角川書店 / 文庫 / 長篇 く「宇宙の傭兵たち」の姉妹篇。 T よ . 、 979 ) 著日 O ・・チェリイ / 訳 / 解Ⅱ柴野拓美 宇佐川晶子 / 4 2 2 頁 / 9 ・刊 / 4 8 ・ ( . T.. 、 982 ) 著 " ・コツウィ ンクル / 訳日池央耿 / 298 頁 / 9 ・ % 刊 0 円 / 早川書房 / 文庫 / 長篇 / 色褪せた太真幻魔大戦回大神一族著平井和正 / 2 / 400 円 / 新潮社 / 文庫 / 長篇 / 解池陽③ / 解日米村秀雄 / ムリ族と人類の和平 20 頁 / 9 ・刊 / 600 円 / 徳間書店 / 央耿 / 劇場公開が待たれるス・ヒール・ハーグ交渉の使者となったダンカン、そして、人新書 / 長篇 / 邪悪な行者大足に襲われた優 の映画のノヴェライゼ 1 ション。 類ムリ族の提携を疑うレグル族、惑星ク里は、危いところを大神一族の若者に助け られた。 タスでの攻防はーーー。 ⑩怒りの聖著日田中光一一 / 298 頁 / 9 ・刊 / 3 40 円 / 角川書店 / 文庫 / 長篇氷の罠 ( P. ええ ) 「え HOD ~ 】 Eis- ⑩真幻魔大戦国ビッグ・プロローグ著日 / 解Ⅱ新井素子 、 1968 ) 著日マール & フォルツ / 平井和正 / 240 頁 / 川・刊 / 300 円 訳松谷健一一 / 2 7 0 Ä\2 ・刊 / 3 4 / 徳間書店 / 文庫 / 長篇 / 解日山下俊幸 ェクトロスとの戦い ( 、 ind 守 The 0 円 / 早川書房 / 文庫 / 長篇 / 宇宙英雄ロ J00 ) 1973 ) 著 " マドレイン・ランク ーダン・シリーズ砂 / あらゆる兵器をもの⑩真幻魔大戦圄ファミリー著日平 ル / 訳日大瀧啓裕 / 302 頁 / 川・加刊 / ともしないプルー族、恐るべき敵の正体を井和正 / 262 頁 / 川・刊 / 300 円 / 880 円 / サンリオ / 長篇 / 時間と空間のさぐるため、ローダンは、ミューメント部徳間書店 / 文庫 / 長篇 / 解日平山博之 冒険Ⅱ / 地球を、全宇宙を救うために少年隊を派遣した。

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立レヒ三ウ の、やはり気になる怪人ィアン・ワトスンとはれば、アメリカの、もっとも得意とする 熱烈なエールの交換のあげく、ついにはアン テーマを、もっとも得意とするア・フローチ ソロジイの共同編集、合作長篇といった野合で、真正面から取り組んで、皮肉なことにそ ぶりをみせている。その長篇『天浮橋のもとの頑張りが大きな問題点を残してしまった、 で』は本誌十月号のスキャナーで紹介されてそんな作品だと思う。 読んでいて、うかんできたのはガー下ナー いるけれど、これもなかなか、まあ、なかな ・ドゾアの『異星の人』のイメージである。 かのナニのようで。英米 (-næの多様な動きの 中でもとくに気になる部分である。 きらびやかで細かな描写を積み重ねて、エキ 水鏡子 そんなビショッ。フの長篇、待望の翻訳であゾチックな異郷風景を眼にみえるように映し る。かなり過大な期待を抱いてとびついた。 出していく一方で、ひとり・ほっちで異郷に捉 「キャサドニアのオデッセイ」「宇宙飛行士惑星グラ・タウスで虐殺された地球の貿易われた主人公の内省を刻明につづっていくと とジ。フシー」「デミル伯の城」 商ラティマーのクローン、セトは、グラ・タころがそんな連想を生んだらしい 実にいい短篇を書く作家なのである。ひとウス人の特命大使として政府高官一一人を供に その思いは『異星の人』に感じた不満をも う一度味わうのではないかという不安に通 つまちがうとめちゃくちゃになってしまいそ七光年離れた惑星トロープに移民交渉にいく うな強引なアイデアを、巧みに処理して深みことを命・せられる。禁断地域の開発に着手しじ、不安はなかば適中し、なかば裏切られ と情感をたたえた力強い作品にまとめあげようとして宗教的復古主義の嵐に見舞われたた。 る。技巧派の作家によく指摘される線の細さグラ・タウス政府が、異星人を労働力にあて『異星の人』の前半部、一歩離れた立場から はビショップに関するかぎり無縁のものと、 しることでなんとか計画を存続させようと、考主人公が観察しているあいだ、あれほど異質 っていい。技量もさることながら、従来の cn え出した窮余の一策だった。目指す対象は理にみえた異星人社会が、接触を深めていくに の魅力を十二分に意識しつつ、なおかっ従性的人工的たることを至上とするトロープ文したがって、せい・せい都会と田舎の差ぐらい 来のの殻をやぶっていこうとするマニア化に公然と反抗する異端派グループ。セトはしかない感じになってしまって、異質さが全 ックな気概がうれしい。フィリップ・があ トロー。フの執政官ヴレとちぎりを結び、彼ら然きわだってこなくなる。・ほくにはそれが、 る朝めざめると惑星大の巨大トマトに変身しとともに異端派の居留地へと向かう。 ていたという「はぐれトマト」のような怪作相入れない世界観をもって対立しあう二つ をものする作家である。一筋繩ではいきそうのグルー。フ。両者の融和に心をくだく執政 もない。 官。その反目の渦中に巻きこまれ、なすすべ 洩れ聞こえてくる情報も、そんな思いを裏もなくみまもる主人公。そして破局。 打ちしてくれる、気をそそられる話が多い。 カ作である。ジャック・ヴァンス、ポール 「侍と柳」「クズ ' ハレー三島由紀夫文化協・アンダースン、アーシュラ・・ル・グイ 会」などという奇怪なタイトルの短篇。あるンといった作家たちがくりかえしくりかえし・ オリジナル・アンソロジイにはあのラフアテ描き出してきた、オーソドックスこのうえな イのパロディを載っけたという。イギリス いの世界。これはの、といって悪け】 ~ ・ド【・ ( 【・、ーーー【 『焔の眼』 マイクル・ビショップ著 餡の眼 ・・マイの第豎第い 訳独占 絢爛たる異星文化史 S•. ド界 : 2 ビン等・ : ′プが一 . かな 力と流な第わ、文化人わ学纒 手濠をいて第くめくるめ ( 第せ界 ! 設川盟

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( 1962 ) 、そして "The Worm That FIies ” ( 1968 ) などがある。このカテゴリ ーに属するすべての作品と同様、これらは 純粋ファンタジイへと向かう傾向があり、 また『地球の長い午後』のとりわけ忘れ難 いイメージは、ちょっとした論争を生む結 果となっている。そこではいまや永久にお なじ面を向き合わせるようになった地球と 月との間に、巨大なクモの糸が張りわたさ れているのである。おそらく遠未来に関す る最も有力な SF の神話をこれ以上にうま く要約するイメージはないだろう。 1960 年代にはジャンル S F において遠未 来ものへの関心に若干の復活が見られた。 『地球の長い午後』が賞をとり、ジャック ・ヴァンスの中篇「最後の城」 The ん立 『終末期の赤い地球』 C の〃 ( 1966 ) よりファンタジイ臭くないが ( すなわち魔 法が出てこない ) 、同じくらい異様で、似 たようなムードをもっている一一もまた賞 をとった。それに匹敵する遠未来の像がジ ャック・ヴァンスのもうーっの受賞作『竜 を駆る種族』 The Dragon M の” ( 1963 ) にも現われているが、舞台として他の惑星 が用いられている。異境的な遠未来の背景 を冒険小説の舞台に使ったものには、サミ ュエル・ R ・ディレイニーの『アプターの 宝石』 The 。 r ( 1962 ) や、 マイクル・ムアコックの The Tw ″なん Ma ( 1 6 ; 圜 The S ん or ぉ研 D t ん ) 、 ブライアン・スティフ・ルフォードの C に 研ん & れ ( 1 9 ) と The 召 / 切イ Worm ( 197 のなどがある。ムアコックはまた、 興味深い遠未来のファンタジイ「時を生き る種族」 "The Time Dweller ” ( 1964 ) を書き、近年は《時の果てのダンサーた ち》シリーズの連作長篇を書いている。 れにはみみれ〃 ( 1972 ) 、 T んビ 丑 0 〃 03 んれ ( 1974 ) 、 The 刃れ d 研ス〃 SO れ gs ( 1976 ) 、ん g 翩 / 襯〃 1956 ) である。そのイメージ ( 見捨てられ たわびしい地球にある都市。整った顔だち で好奇心の欠如したその住人たちは、機械 に寄生している ) は型通りのものだが、そ の展開はきわめて感動的で、 / く一スペクア ィヴが宇宙全体にまで拡大される。多くの 作家たちは、当然ながら、地球が単なる僻 地の一つにまで落ちぶれた、人類の銀河的 な未来 ( 銀河帝国 ) を喜こんで描こうと する。多くの場合、それらは必然の未来の イメージではなく、歴史的イメージの永続 をもくろんでいる ( それは銀河の歴史を地 球上の歴史とのアナロジーによって構築し た種類の大作を見ても明らかだ ) 。しかし ながらその多くには、老衰し死に瀕した地 球のイメージが現われている とりわ ール・ R ・ジョーンズの《ジェイム け、 スン教授》シリーズの第一作、「機械人 21 MM ー 392 誕生 ! ジェイムスン衛星顯末 記」 "The Jameson Satellite" ( 1931 ) 、ジ ェイムズ・プリッシュの《パントロヒ。ー》 シリーズの最終作「分水界」 "Watershed" ( 195 の、そしてジョン・ブラナーの異境冒 険もの『流れ星をつかまえろ』 T プ 0 併ん 石〃れ襯ツ ( 1959 ; 國 Ca なん 4 4 〃切 g こうした型通 & 1 8 ) が有名である。 りのイメージは第二次世界大戦後も存続 し、その時代を通じて多くの他の SF テー マにおける重要な革新を横目で見ていた。 注目すべき例としては、フリツツ・ライバ ーの数多くの高度に様式化された半寓話的 な小品、 "When the Last G0ds Die" ( 1951 ) や「大いなる旅」 "The Big Trek" ( 1957 ) 、またフ・ライアン・オールディスの かなりな数の奇妙な小説、例えば The Ca 加研 T ど ( 墾 1959 ) の後半の作 品、「賛美歌百番」 " 01d Hundredth" ( 196 の、後にまとめられて『地球の長い 午後』〃。 t ん側記 ( 統 1 2 ) となった作品 群、「一種の技能」 "A Kind of Artistry" 23 XI

10. SFマガジン 1982年12月号

早書きの多作家として、ファーマーはその 後二冊の長篇を書き、いずれも出版を約束 されたが、当時は日の目を見ることがなか った。一篇 ( 最終的に Dare 1965 として世 に出た ) はスタートリング・ストーリーズ 誌の廃刊が原因、もう一篇 ( 最終的に《リ パーワールド》シリーズの原形となった ) は出版者とのいざこざが原因だった。この 二重の災難によって、ファーマーはフルタ イムの作家業をあきらめざるをえなくな り、その状態は 1969 年まで変わらなかっ 0 それにもかかわらず、彼は続く数年間に 数多くの興味深い作品を発表している。例 えば F & S F 誌に載った《カーモディ神 父》シリーズがある。これは "Attitudes ” ( 195 のに始まり、「父」 "Father ” ( 1955 ) 、 入 Tig んん / g ん ( 1957 F & S F ; 1 6 ) 、 "A Few MiIes ” ( 1 % の、そして "Prometheus" ( 1 1 ) と続いた。これら の物語では宇宙を旅する神父と、彼がさま ざまな惑星で出くわす神学上の難問が扱わ れている。中でも最良のものは g ん研 石 g んで、無意識的な思いつきが実体化す る世界についての悪夢のような物語であ る。この時期における他の注目すべき作品 には、 "The G0d Business ” ( 1954 ) 、 "The AIIey Man ” ( 1959 ) 、そして「妹 の兄」 "Open t0 Me, MY Sister ” ( 1960 ; 図 My Sister's Brother") がある。最後 に挙げたものはファーマーの生物学的ファ ンタジイの最良のものである。『恋人た ち』と同様、 F & SF 誌が掲載してくれる まで、それは何度も、、不快である″という 理由でつき返されたものだった。 単行本として出た最初の長篇『緑の星の オデッセイ』 T ん 6 Green 0 お ( 1957 ) は、異星の監禁から脱出する地球人を描い たビカレスク小説だった。これはファーマ ーが何年も書きつづけている数多いペーパ 259 ーノくック版娯楽小説の最初のものでもあ る。これに似た調子をもっその後の長篇に は The Ga 研 Time ( 1 6 ) 、 The & 。 Go イスを ( 1 の、そして The Wind Ⅳん記ぉムん襯“ I ( 1971 ) があ る。最後に挙げたものはハーマン・メルヴ イルの『白鯨』 Moby 窈の SF 版続篇 である。『太陽神降臨』窺おん ( 1 0 ; 國 1968 ) はより野心的な作品であり、ロバー ト・グレイヴズが The アん Go イ で差し出したアイデアを小説化したもの で、女家長制の、酒神祭的な未来社会が出 てくる。どちらかというとそのユーモアは やぼったいが、初めて出版された時には 、、ショッキング″だという評判をとった。 《階層宇宙》シリーズでファーマーは再び より軽い調子を見せているが、これは彼の 最も人気のある作品の一つである。『階層 宇宙の創造者』 The M 研 U 眦 ( 1 5 ) 、『異世界の門』 The Ga 研 C 尾 ( 1 6 ) 、『階層宇宙の危機』み 々・ C 。襯 os ( 1 8 ) 、『地球の壁の裏 に』お訪切イ the Ⅳな研 T ( 1970 ) 、 そして The ん 40 記 / World ( 1977 ) は、 想像を絶するテクノロジーをもつ支配者に よって造られた遊戯場、、ポケット宇宙〃を 舞台にしたシリーズである。最も注目すべ き登場人物は、現代の地球人、ポール・ジ ェイナス・フィネガン ( そのイニシャルの P J F は、通常皮肉な傍観者の立場をとる 彼の数多い登場人物たちと同様、フィリッ プ・ホセ・ファーマーのそれをいただいて いる ) 、別名キカハといい、やや血生臭く はあるが陽気な離れわざにふける、トリッ クスターのヒーローである。ところどころ にたるみのあるシリーズだが、すぐれた独 創性がかいま見られる。 04 ( 1 4 ) は科学的に引き 延ばされた死後の世界の物語であり、いく つかのとほうもないイメージとグロテスク XIII