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1. ノーゲーム・ノーライフ 2 ゲーマー兄妹が獣耳っ子の国に目をつけたようです (MF文庫J)

「それ以前にその上に住んでる、『天翼種』すら、人類種には勝ち目がないですし」 アヴァント・ヘイム : アレがそうなのか」 「天翼種ーーあ、ああ『天空都市』 通りすぎていく、ラピュタあらため。 ファンタズマ 幻想種『アヴァント・ヘイム』を見送って空。 驚きのあまり頭から抜け落ちていたが。 以前読んだ書物に書かれていた内容を思い出す。 イクシード 『天翼種』。 【十六種族】位階序列・六位 かっての大戦において、神に創られた、神を殺す為の尖兵。戦闘種族。 『十の盟約』以後、その戦闘能力は事実上、封じられたが。 永遠に等しい寿命、高い魔法適性を有し、文字通りの天空都市を唯一の領土とする。 カ その為国境線を賭けた『国盗りギャンプル』は行っていないが、強い知識欲から、世界 つまり本を集めるため、個人的にゲームを行っている個体が多い 中の種族から知識、 べ イマニティ 並賭けられるものが限られている人類種にとって。 空達が有する『異世界の知識』を餌に釣ることが出来る、数少ない相手でもあり。 章 この世界に来て空が真っ先に目をつけた種族でもある。 第 の、だが。 フリューゲル 「 : : : やつば天翼種を味方につけるのが得策なんだが、コンタクト取れねえんだよなあ」 フリューゲル フリューゲル えさ フリューゲル イマニティ

2. ノーゲーム・ノーライフ 2 ゲーマー兄妹が獣耳っ子の国に目をつけたようです (MF文庫J)

174 つな 失いそうになる遠近感を辛うじて繋ぎ止めるのは。 イマニティ その下に並ぶ、人類種の街並みらしき建物とのギャップ。 いかが 「どうぞドラちゃん、説明しては如何でしよう ? こうなると思ってましたわ、と肩を落とし、ステフが言、つ。 「 : : : 東部連合のーー・『在エルキア大使館』ですわ」 : ほう、大使館 そら 半眼の空に、ぶいっと顔を逸らすステフ。 「せ、正確にはーー我が国の『元』王宮跡地、ですわね」 ・ : なあ」 のぞ ステフの顔を、更に覗き込んで半眼の空に。 更に首を後ろにそらし視線から逃れようとするステフ。 「ま、負けがこんだお祖父様が、その、お、王宮を賭けたんですのよ」 「 : : : で、まけ、た : : : 」 ばそりと無慈悲な妹の一言に。 もはや言葉もない空と白、そして子大を見るように微笑ましい笑みのジプリール。 わたくし 「な、何で私をそんな目で見るんですのつー 「首都に王城より立派な『大使館』おかれちや立っ瀬がねえよな・ : しろ ほほえ

3. ノーゲーム・ノーライフ 2 ゲーマー兄妹が獣耳っ子の国に目をつけたようです (MF文庫J)

186 そら 自分の意見をまともに聞いていたらしい空に。 扉の奥で、ステフはかすかに息を呑む。 「そこで、東部連合の大陸領土を調べてみた」 そう言って、地図を指差す空。 「ますここ、アルマタイトって金属の鉱山らしいな : : : 先王が一回目に賭けた場所だ」 ジプリールの書物によると、『アルマタイト』とやらの融点は、三千度。 イマニティ 今の人類種には加工不可能な金属だーーっまり、無価値な山だった。 「次、この大平原。東部連合の大規模農場で食料の要 : : : 先王が二回目に賭けた場所」 だがそこも、いまでこそ、東部連合が土地整備して平原になっているが。 勝負当時は『湿原』だったーーっまり同じく、無価値な土地だった。 イマニティ 「この石炭鉱山は三回目。同じく人類種にはまだ扱えない資源だ。そして四回目、五回目、 六回目 : : 八回目で城を賭けるまで先王はーー価値のあるものは一度も賭けてない たた だが何よりも、と。地図を叩いて空が言う。 「東部連合の大陸領土ーー全部、元はエルキア領土じゃねえかー

4. ノーゲーム・ノーライフ 2 ゲーマー兄妹が獣耳っ子の国に目をつけたようです (MF文庫J)

103 第二章ーー一一手 「ーーまあ、 しいけど、異世界人だって証明出来たってことでいいのかな ? 」 「おっと、そうでしたね。ではーーゲームを申し込むとのお話ですがー 「うん」 「もちろんお受けします。賭けるのはーーー」 と、一瞬のラグをおいて、ジプリール。 「ーーおや ? なんでございましたつけ ? 」 : 話聞いてなかったのか ? 」 「す、すみません : : : 頂けるものの衝撃でその前の会話が飛んだようで 半眼で黙り込む空に、慌ててジプリールが言う。 「も、申し訳ございません ! 賭けるのは 『私の全て』でどうでしように 「はいっ」 図書館をよこせ、というだけの話からの飛躍にステフが声を上げる。 空まで内心「・ : ・え、マジ ? と思、つも。 何やら予想以上の収穫が得られそうなので、黙って見ていることにした。 フリューゲル 「こ、これでも私『アヴァント・ヘイム』の十八翼議会の一対。数十の天翼種の全権代理 者でございます。国を丸ごと賭けられないのがもどかしいのですが、その、如何でしよう」

5. ノーゲーム・ノーライフ 2 ゲーマー兄妹が獣耳っ子の国に目をつけたようです (MF文庫J)

208 まともに勝負しては勝てないという結論を、延々と綴った記録なのだから。 「 : : : ステフ」 「な、なんですの ? 」 そら 状況が理解出来ていないのか、空のシリアスな声に、戸惑うステフに。 「 : : : お前の祖父さん : いや『先王』は : : : やつばおまえの祖父さんだな」 空達の手の内を暴くために、。、 ノンツまで賭けたステフを思い出して。 ののし 自国民からも、他国からも愚者と罵られ。 愚者を演じ続けて、その手の内を暴くことに徹する。 、、かほどの宀見旧と。 その心の内に ク再起の王クを信じて止まぬーー人類種への信頼があったのか 彼は、賭けたのだ。 序列最下位の人類から、他種族を圧倒する者が現れるという。 限りなくゼロに等しい、しかしゼロではない可能性を信じて、賭けたのだ。 名誉、名声、誇り : : : 己の、生涯を。 必勝の一撃を託すため、積み上げた恥と敗北の、生涯。 ふたり それを託されたク再起の王クである兄妹は、ただ立ち尽くし。 つづ

6. ノーゲーム・ノーライフ 2 ゲーマー兄妹が獣耳っ子の国に目をつけたようです (MF文庫J)

81 第一章 - ーー駒並べ ・ : く、詳しく、聞かせてくれ」 「えっと : : : 五年前、国内最大の図書館だった『国立エルキア大図書館』に天翼種が一体 現れて、図書館ごと全蔵書を巻き上げたん : : : ですのよ」 な 5 るほど ) エルキアに情報が少ないわけだあ、そら納得だ 5 わ学 「てめえら知識を賭け皿に載せるとかいよいよ頭大丈夫か唯一の武器だぞッ 知識ーー・即ちク情報クがなければ、他国と渡りあえない それを賭けるなど、戦いで言えば盾と剣を両方投げつけるようなものであり。 控えめに言って、『アホの所業』である。 通行人達さえ、驚き立ち止まる中、その声を向けられたステフ、しどろもどろに。 「かか、賭けたのはお祖父様ですものーーーな、なにかふ、深い考えが : : : 」 だが構わず空。 「『要求した対価』はなんだツ」 「え、ええとえと、か勝てば『その天翼種が味方になる』だったときき聞いてますわ ! 」 なるほど、人類以上の知識を持つ者を取り込もうとした。 それはまさに空がしようとしていることであり、悪くない条件だ。 フリューゲル フリューゲル

7. ノーゲーム・ノーライフ 2 ゲーマー兄妹が獣耳っ子の国に目をつけたようです (MF文庫J)

158 ・第三章ーー死に手 エルキア都心からは少し離れた郊外。国立エルキア大図書館。 ジプリ 1 ルから取り返したが、 現在も彼女の管理下に置かれている場所。 その図書館の、ジプリールが自前で作ったらしきキッチンに、ステフはいた。 ひろうこんばい だがその顔は疲労困憊、まともに寝ていない様子が見て取れる。 : これじゃあ、王の寝室にこもってくれてたほうがまだマシでしたわ : : : 」 そら 図書館を取り返したあと、今度は王の寝室でなく、図書館に引きこもった空達。 はるばる 内政をしながら、報告に遥々図書館に来て、しかもお茶いれまでやらされてるステフ。 なぜわたくし 「何故私がここまでやらなきゃいけないんですの : : : お茶くみじゃないんですのよ ? だが、ぶつぶっそう零すステフの脳裏に。 ジプリールとの対戦後の、あのシーンが思い出される。 『ありがとな、ステフ』 きゅんっ : 「だから植えつけられた感情なんですのよー サクリファイス いいように使われてるだけですわよっ凵

8. ノーゲーム・ノーライフ 2 ゲーマー兄妹が獣耳っ子の国に目をつけたようです (MF文庫J)

188 怺故ーー いや、待て。違う。 「何故 : : : 先王は、八回で止めたんだ ? 逆に、考えてみるんだ。 何回挑んだか、ではなく、なせその回数で挑むのを止めたんだ。 八回目、つまり王城を賭けるまでは、無価値なものしか賭けていない。 別に七回でも九回でも良かっただろう。 何故八回 そら と、そこまで考えていた空が 一つの仮説に行き着く。 としたら ? 「もし、先王が・ー・・・記憶を失ってない、 地図を取り出し、その図面と、自分がまとめたデータを照らし合わせる。 ひらめ 複数年の国境線を睨み、自分の閃きを確認するようにめまぐるしく思考を巡らせる。 それは未だ、穴だらけの仮説だが、検討する価値のある仮説。 その最たる穴は、二つ。 どうやって記憶の消去を回避したのか。 そして

9. ノーゲーム・ノーライフ 2 ゲーマー兄妹が獣耳っ子の国に目をつけたようです (MF文庫J)

・ : あ、はい。えとですね」 そら 空はもう、諦めることにして、切り出した。 「率直に行こう。この図書館をくれ」 一瞬の、沈黙。 空の言葉に、少女はティーカップを持ち上げ。 「それは、人の身で私にゲームを挑まれる、と ? 」 「ああ、その通りだ」 ひとみ そして、まさに女神を思わせる温和な瞳が。 「そうですか : : : ですがこの図書館は、私が集めた本で埋め尽くされております。知識を なにより尊ぶ我々天翼種にとって、その知識が詰まっている本、ひいてそれが収められて いる書庫は、命と等価と言って差し支えない程のものでございますればーー」 わず その瞳が、僅かに閉じられ。 「私に、命を賭けよと申される以上、そちらは何を賭けるので ? 」 そう言ってお茶を口に含み、鋭く空を捉えた。 瞬間的に膨らんだク殺意〃は。 あきら フリューゲル とら

10. ノーゲーム・ノーライフ 2 ゲーマー兄妹が獣耳っ子の国に目をつけたようです (MF文庫J)

人類種のコマーーーそれは、『キング』だった。 たれ その場の誰も、目にしたことはなかった。 六千年を生きたジプリールすら『種のコマ』をその目で見るのは、はじめて。 それも当然のことだろう。 『種のコマ』を賭けて行われたゲームは、『十の盟約』以後の永い時の中。 ただの一度として、ないのだから。 なぜならそれは、種の全権利を賭けることを意味し。 万に一つも負ければ、永遠に隷属することを義務付けられるに等しい故に。 それはすなわちー・ー・滅亡を意味するからだ。 「ーーしよ、正気ーーふごっに」 ようやく事態を理解したらしいステフが 手正気ですの、と叫ばうとするのを、すかさずジプリールが口を塞いで押さえつける。 これで、一種族のコマと、更に大陸領土の取り合いになる賭けが成立した。 章 「これで、逃げても俺が正しいと、世界に宣伝することになるなあ ? 」 四 第 そう、笑って、心が読めるという獣人種の いや、これでクチェック・メイトクだ」 「さあ、またチェック イマニティ ワービースト ふさ