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1. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

「なるほど、それはわかりやすいな。じやステフよろしく わたくし 「ーー・あの、もう一度聞きますわね。何で私なんですの ? 」 「何処まで可能か、ってのを一番確認しやすいからだ」 そら さらりとそう言う空の真意を、だがステフは理解出来ない。 おれ 「さあ、ゲ 1 ムをはじめよう。賭けるのはー。ーー『ステフのク空化乙だ」 : はあ、わかりましたわ」 あきら 一瞬、顔に出かけた感情を抑え、諦めたようなク演技クで応じるステフ。 : なるほど、自分はどうしたところで空に負けるだろう。 今までもそうだったしーー現状、空にゲームで勝てる糸口すら見えていないのは事実。 ましてこの場合、実験なのだから、むしろわざと負ける必要すらある。 だがその結果、条件付きとは言え、空になれるのであれば ( コレは : : : 空に勝てる千載一遇のチャンスじゃないんですのツ ) 内心の『ふふふふ』という暗い笑いがこほれるのを必死に隠して、ステフ。 「しようがないですわね : : : わざと負けてあげればいいんですのね ? 」 「わざとも何もどうせ負けるだろ。じや今回は実験だから条件を明確にしよう : : : ゲーム はチェスで。俺が勝てば『三十分間、ステフが空になる』。一応、ステフが勝ったら『あ アッシェンテ め玉をやろう』とも明確にしておく。まあ無意味だが。それじゃ 『盟約に誓って』 ,

2. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

104 「あの、わだかまりというなら、私にもありますわよ え、ステフ ? なんかあったつけおまえ」 びっと涼しい顔のクラミーを指さしてステフが吠える。 「何ってーーこ、この人、私を魔法使ってイカサマで負かした人じゃないですのよっ ! 」 だま 「騙されるお前が悪い。さあクラミー、続けてくれ 「ちょっに 一言でさっと片付けられたステフはさておきと、クラミーが語りだす。 おさななじみ 「フィーは : : : 幼馴染。正確には 私の主人、だけどね」 一瞬、意味がわからない様子の白にジプリールが解説する。 「エルヴン・ガルドは民主国家ですが、位階序列で自分達以下の種族を盟約で縛ることを どれい 推奨しておりましてーー端的に申せば『奴隷制度』を採用しているのでございます」 「、ん : : : じゃあクラミーは : うなず 思わずそう零したステフに、こくりと頷くクラミー そうそふ 「ええ、曾祖父の代からニルヴァレン家の奴隷よ。生まれも育ちも、エルヴン・ガルド」 言葉を失、つステフに苦笑して、クラミーが続ける。 「大したことないわよ : : : 誰だって苦労の一つ二つ、するものね」 そら と空を見やる様子に、ステフとジプリ 1 ル、フィーまでが、疑問を覚える。 わたくし しろ

3. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

どれい 自分自身の愛の娘隷になったステフが、自分を抱きしめてうねうねしだす。 「ふむ、やはり跳弾性能ありか。これが鍵だろうな、白」 「 : : : ん、わかって : : : る : : : 任せ、て」 真剣な眼でウネるステフを観察、二人にしかわからない打ち合わせをしていく兄妹。 ざんていアルファ 「じゃ、ここを暫定ポイントとする。ゲームバランスを把握するまで隊列行動。ル 1 おんなのこワービースト ル通りならジプリール以外は論外の身体性能だろう。が獣人種のステータスなら、 おって 撒くのも怪しくなってくる。ジプリール、お前は後ろ。追手を蹴散らしてくれ」 いえっさー」 「了解でございますがーードラちゃんはこのままでよろしいので ? 」 言われて、うねうね動くステフを見つめ空、 に、いづなに撃たれても問題ないだろ。ステフなら」 「さようでございますね。ドラちゃんなら」 きつばりと告げる空の言葉に、さらりとステフを見捨てるジプリール。 法 導「よし、行くぞ二人ともっ ! 人類の命運はこの一戦にありッ ! 」 「「おーっ ! 」」 章 あなた 第 「うふふ、なんて素敵なわ・た・く・し : : : ああんどうして貴女は冷たいんですの ? 」 ガラスに張り付いてうねうねし続けるステフを放置し、三人は走りだした。

4. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

喉よ裂けろという声に、ジプリ 1 ルもステフもただ息をのむしかなかった。 ・ : 万死すら覚悟した提案。 それが拒まれた今、もはやジプリ 1 ルに言えることはない。 俯き黙り込むジプリ 1 ルをよそに、だがステフがおずおずと口を開く。 「あ、あの : : : よ、よくわからないんですけど : ステフの発言に、なんら論理性はなかった。 しろなぐさ ばくぜん ただ漠然と、白を慰めたい そんな一心でロにしたことだった。 「シロにとって、ソラは確かにいたんですのよね ? その、いなくなったら、シロがこん な風になってしまうくらい、疑う余地も無いくらいーー、確実に」 だがその発言が。 「なら、その人がこの状況を作った理由があるはずじゃないですの ? 前提を覆し一筋の光明をもたらすものだったことに。 この場でただ一人、ステフ自身だけが、気付いていなかった。 時間が停止したように、ジプリールも白も、目を見開いて固まる。 「で、ですが、盟約による記憶の消去ではこの状況は説明がっかなーーー」 「あ、いえ、ですから、そうじゃなくーーーそのお」 の 続いたステフの言葉に、二人は今度こそ息を呑んだ。 うつむ のど くつがえ

5. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

だが、その言葉に我が意を得たり、と白が手を離す。 「・ : : ・『惚れろ』って : : : 言われ、た : : : のに ? 」 ・ : 確かに、惚れろと『盟約』で要求された相手が白なら、感じるものがあるはず。 つまり自分に惚れろと要求したのは、ソラとい、つことになる : : : と、納得するステフに。 だが、申し訳なさそうにジプリール。 「マスター、あの : : : その確認不要でございましたよね . : 、つん」 だが特に気にする様子も無く、迷わす頷く白。 。しが、いるのは : : : わかって、るから : : : 」 わたくし 「 : : : じゃあ、私、なんで揉まれたのかお聞きしていいですの ? 」 : とい、つ顔でげつそりとこばすステフに、白。 あんなに心配してたのに : 「 : : : お礼」 「何のお礼ですのよっ ! 私が胸を揉まれることで何の得が だが、続いた白の言葉が、ステフの言葉をとめた。 : だか、らーー」 「 : : : ステフ、いなきや : ・ : ・気づけなか、た : そしてー・ー白が続けようとした言葉を。 うなず しろ

6. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

246 : いづなたん : : : 眼に、たより・ : ・ : すぎ。先読み : : : しな、いと 「おい白、いづなを甘やかすなよっ ! そういうのは自分で掴んでこそじゃん ! 」 にぎ ガャガヤと賑やかな玉座の間に、血相を変えた様子で飛び込む人物。 「ソ、ソソソ、ソラッ ! やられましたわっー この数日、大陸領土のエルキア編入に、四苦八苦と駆けずり回っていたステフ。 はあ、はあと息を切らせて飛んできたステフに、空が携帯ゲームから眼を離さず。 「お、・、どしたステフ ? ゅ・つちょう 「何を悠長にしてるんですのよ、やられましたわよっ ! 東部連合に ! 」 ただ事ではないステフの様子にーーだが空、ただ薄く笑って言う。 「東部連合がゲーム前、大陸領土からめほしい人材や技術を引き上げてた : まさにその通りだった。 完璧に言おうとしてたことを言い当てられ、ステフが固まる。 そうーー東部連合は確かに盟約通り、『大陸にある全て』を引き渡した。 だがゲーム開始時点で、既に東部連合が開拓・活用していた土地を、人類種が活用する ために必要となる技術や装置を、大陸外に持ち出していたことが、ようやく判明した。 しろ イマニティ 、カっ :

7. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

21 データロド アッシェンテ 「ええ、『盟約に誓って』 : : : はあ」 雨のよ、つな暴言も、ステフはみ負けた先イを思えば聞き流せるとい、つものだ。 アッシェンテ 『盟約に誓って』 神が定めた『十の盟約』に従い、絶対遵守の賭けを行う宣言を行い : 四十秒後。 「 : : : ステフ、いくら何でも弱すぎないか。わざとでも凄いぞ : わず 僅か五手で負けたステフが、空の言葉にしかし、笑って応じる。 「くくく : : : さあて、これで人類種最強のゲ 1 マ 1 が一人増えたわけだ ゆが 突然睨むような目、皮肉に口元を歪めたステフが尊大に笑う。 「さあゲームをしようク空クーーー神さえ下さんとするテメ工自身を相手にする時だせ ? 上品さを纏った少女が、だが不釣り合いに、見下すようになおも語る。 いまさらためら 「くく、どうした、自分の掘った墓穴に飛び込むのに今更躊躇いでもあるのか ? 賭ける アッシェンテ 『盟約に誓って』と行こうぜ」 のは『てめ】の恒久的真人間化』だ。さあ 一そう気取った仕草で、ステフ ( 空風仕上げ微妙な誤差と共に ) は語る。 いちいちポ 1 ズをつけながら。その様子に。 しろ 「なあ白、俺ってあーいうキャラか ? 「 : : : だいぶ : : : ちが、う」

8. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

うさぎ よこめ と、本当に名残惜しそうに空達を振り返りながら立ち去る兎少女を横目に、空。 「さていづなたん、ますは拠占 ~ を構えなきやだ。このへんに泊まるところある ? いづなんちに泊まってけばいいだろ、です」 「・ : : ・お泊まり、イベント : : : キタア : もちのろんだよなー 「いづなの家つったら、そりや当然ゲ 1 ムあるよなー 「あたりめえ、です。しょ 1 ぶしてくれやがる、です ? 「当然だっ ! じゃまず朝までゲームで明かし、朝また街に繰り出すぞ ! あ、いづなた ん、この国って電子ゲームあるんなら、もしかしてエロゲって。ーー」 こっそりやるぶんには問題ないじゃないですかツに」 「なんですかツー そんな三人のやり取りを、少し遠巻きに見ていたジプリールといのの合間を縫って。 「や、やっと追いっきましたわっ ! ふ、二人とも : : : 王不在の国ってどういうーー」 真っ先に追ったのに全員に置いていかれたステフ、息絶え絶えに追いつくもーーー空。 法 東「ジプリールツ ! ステフを連れてエルキアまで翔べ ! その後戻って来い ! 」 「御意に」 章 そっとステフの肩を掴んだジプリール。 四 あらが 第 だが抗いようもない力だと確信して、ステフが青ざめ。 「あ、ついでにジィさんを連れてけ ! ステフ一人じやキッいだろうし」

9. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

「こ、この辺ですの ? 何かあるか調べてみますわね , ジプリールが指さした辺りを、ステフが床に視線を落として歩くーーだが突然、何かに つます 足を取られたように躓いて盛大に転んだステフが、顔面から床に突き刺さる。 : ドラちゃん、何もないところで転ぶとは、これ以上のキャラ付けは不要かと」 だが、立ち上がりながらこちらに向けるステフの視線は、きよとんと。 : : え ? 転んだ ? 私がですの ? 」 その言葉に、白とジプリールが同時に気付く。 「認識は出来すともそこにある。触れることも、自覚が持てないだけということで ? 」 うなず ジプリ ] ルの言葉に頷いて、白が歩き出す。 認識できなくても、「そこにある」ーーー触れる。 一切見えない、触った感触すら認識出来ないゲーム盤が、ここにある。 ふと、ステフが転んだ辺りに白が何かを見つけた。 小さな箱に入った、漢数字の刻まれた、表と裏で白と黒の、コマ。 一方、別の箱には、エルフ数字が刻まれた、同じようなコマ。 きわ そのコマの正体を暴くのは、極めて簡単だった。 「 : : : オセロ : : : の、コマ」 「ど、つい、つことでございましよ、つ。これが、ゲームのコマでございますか ? しろ

10. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

ふと、兄以外に対して口にしたことはあっただろうか、と思い巡らし。 という結論に達する。 だからか、不慣れに、ったなく、白は視線をそらし、顔を赤らめて、 「 : : : ありが、と : : : ステ、フ : そんな白の表情と言葉に、ステフが言葉を飲む。 わた ここから数日に亘りステフが頭を抱えることになるのを、白は気づかない。 かっと・つ 十一歳の女の子にときめいたのは、異常なことではないはずだというステフの葛藤に。 だが頭を抱えるステフを他所に、ジプリ 1 ルが静々と問う。 「ではマスタ 1 : : : 状況は、全て把握出来た、ということでございますか」 イマニティ 兄は『人類種のコマ』を賭ければ、クラミーがーーエルヴン・ガルドが接触してくると 法 離踏んでいた : : : そうして呼び出したクラミーを、兄は味方に取り込もうとしたはずだ。 「 : : : あと、一つ : : : だけ」 かんじん すなわ 章 残る問題はたった一つ、だが肝心の部分。即ちー丨・『ゲ 1 ム内容』だ。 第 だがコレも、白の思考の中ではほほ全て答えが出ていた。 兄は、仕掛けられるのをわかっていた。