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検索対象: ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)
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1. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

相手がクラミー、ひいては森精種、エルヴン・ガルドだということまで。 ゲーム終了・ だが盟約実行前に記憶が書き換わっているコレは、どうみても魔法が介入している。 エルフ 違、つ。 森精種の用意したゲーム ? エルフ 序列七位の森精種を相手にするのに、兄が魔法の介入を予想しないはずがない。 : にいは、ジプリール、の・・ : : 作った、ゲームで : ・・ : 勝負した」 エルフ 間違いなく、森精種の魔法によるイカサマを阻止しうる力を持ったゲームで応じた。 それが出来る者はーーーこちらには、たった一人しかいない。 「ーーー私の、でございますか ? 」 フリューゲル そう、位階序列第六位。仮想世界の構築すら行える、天翼種・ジプリール。 間違いなく、兄はジプリールに対してこう言ったはずだ。 ・ジプリ 1 ル・ : つく、れる ? 記憶を、消す、ゲーム : : : 」 問われて、ジプリールは考え込んだ。 今、マスターにそんなゲームを作れと言われたら : : : ? 「具象化しりとりのような仮想世界ならば : : : ですがここは現実でございます故 : : : 」 エルフ 「 : : : 森精種と、合作 なら ? 」 「が、合作ーーーっあの森の田舎者どもとでございますかツ」 エルフ

2. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

心底嫌そうな声が上がる。彼女にとっては想像もしなかった話だったのだろう。 だがじっと見据える白の瞳に、ジプリールは真剣に思案し、 エルフ 「ーー森精種の術者次第でございますが : : : 不可能ではない、かもしれません。扱えるカ われわれ の絶対量は位階序列六位である天翼種の方が上でございます。しかし複雑な術式を編むこ エルフ とにかけては : : : 七位の森精種の方がーー格段に長けております」 普段、己を下に置くような発言をすることはありえないジプリール。 だが主を疑うという言語道断をした今、その瞳に見つめられ、どんな虚勢をはれよう。 エルフ 「例えばーー具象化しりとり盤の核を私が提供し、森精種の術者がゲ 1 ムを編む : : : それ なら、この規模の事象変動魔法を編むことも、もしかしたら可能かもしれません」 、まだ足りない。あと一つ足りない、と白。 「・ : ・ : それ、に : : : 不正が、仕込まれ : : : ない、保証。でき、る ? 」 「出来ます」 けねん だが白の懸念を、迷わずジプリールが断じる。 法 もたら はる 離「これ程の事象変動を齎す術式なら、森精種の限界を遥か超えた精霊量が必要でございま す。最終的にゲームを起動させるのは私でしよう。術式に不正があればそこで発覚します」 章 「 : : : ぜ、ったい ? 第 「はい、この一連が魔法で行われているなら、必要な力は、体感的にわかります」 そして周囲を見回してジプリール。 しろ

3. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

「俺は、お前を信じてる」 〔十九日・タ〕・ シプリール、作れるか」 「ーーーと、い、つわけだが、、、 気が触れたとしか思えないようなゲームの内容指定に、だがジプリール。 「ーー申し訳ございませんが、出来かねます。そのような大掛かりなゲーム改造はーー」 エルフ 「お前一人にやれとはいってない。そこのクラミ 1 が連れた森精種と一緒に作れ、な ? 」 エルフ 名前を一向に名乗らない森精種の少女に、空が振る。 フリューゲル 「 : : : 天翼種と、合作ですかあ ? 丁重にお断りするのですよ 5 学 「奇遇でございますね。私からも願い下げでございます学 視線で火花を散らす二人を、だが関心もなさげに空。 「あそ、じゃ 1 勝負は受けない。ちゃちゃっと帰ってくんね ? 」 そう、にべもなくあしらう空に、だがクラミーが森精種の少女に言う。 法 離「 : : : 協力してくれるって言ったわよね」 : 、つ、つ : : : わかったのですよ、つ 「もちろんなのですよーでもそこの悪魔と合作は : 章 第 空が指定したルールを聞いて、白が不安げに空を見上げる。 しつも二人で一人だ」 「白、俺らは、、 エルフ

4. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

「率直にーー大戦時、私が森精種の都に撃ちこんだ『天撃』に届く力でございます」 ささい さらりと、些細なことを衄るよ、つに、続ける。 「都を跡形もなく消し去るつもりの私の一撃を防ぐ魔法の展開に、森精種達は三〇〇〇名 ささ せいれいかいろう の術者の精霊回廊接続神経や命を捧げてなお、防ぎきれなかったと記憶しておりますー しろ いまさら 白は、今更ジプリールに対して驚くことでもないと割り切り、思考を続ける。 だがステフはたまらず、目の前の決戦兵器にツッコミを入れる。 : いったいなにをしてるんですのよっ凵 「あ、あなた : ・ エルフ 「森精種の魔法技術は大戦後発達しましたが、扱える絶対量は不変。この事象変動が魔法 によるもので、マスタ 1 達の指示なら、起動させたのは私。不正はけして見落としません」 だがジプリールはなおもさらりと、ただ断言を以て続ける。 つまり、答えもまた、やはり最初からこの部屋にある。 この、無数のゲームが散らかされた部屋の中に『基盤』があるはすだ。 まだ終わっていないこのゲームのーーゲーム盤が だが、何処を見回してもそれらしいものはない。なら ) ノ 1 ーレ . : ・この部屋 : : : 魔法の、反応・ : : ・ある、はす・ : : ・」 兄がこの部屋にいるーーーだが認識出来なくなっている。 ならばゲーム盤本体もク白の認識から外れているクと考えられる。 エルフ エルフ

5. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

冖十九日・昼〕 それは、間違いなく、兄とゲ 1 ムしていた玉座の間 「ああ、やっと来てくれたか。待たせすぎじゃね ? 」 そう言う兄の視線の先には、二人の少女がいた。 黒いべ 1 ルと黒髪の少女、クラミー。 のぞ エルフ そして隠す気もないのか、森精種らしい長い耳が髪から覗く、森精種の少女。 「 : : : 来るのがわかっていたかのような口ぶりねーーーなら当然 : そら み、、つい、つク一フ、、、ー に、空は笑って答える。 「ああ、用件はわかってる。当然、いつでもいいぜ」 イマニティ 「なら急いで。人類種のコマを渡される前に、あなたに消えて貰わなきゃいけないの。 「白、よくきいてくれ」 : うん ? 」 白が振り下ろした一手に呼応するように、頭の中をノイズが走り。 認識出来なかったオセロ盤が姿を現し、パタバタと黒い盤上を白く染めていく。 そしてーーー失っていた一日半分の記憶がーー・・逆流する しろ もら エルフ

6. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

〔最初の一手前〕 「ーーーさあ、ゲームのルールをおさらいしよう」 そら そう言って空、テープルを挟んで椅子に座って向かい合う 2 フミーと。 自分の背後、白、ステフ、ジプリール。そしてクラミーの背後の森精種の少女に = = 0 う。 「ゲームは、『自分を構成する概念』を、三十一一個に分割した クオセロ乙 裏と表が白と黒に分かれ、数字が刻まれたコマを、手で遊ばせながら空が続ける。 「コマには番号が刻まれ、一に近いほど重要なものだ。記憶とか人格、肉体、そういった もんか ? それ以外は普通のオセロ。相手のコマを裏返しーーー相手の『存在』を奪い合う」 空が思いっき、ジプリールが動力源を提供し、森精種の少女が編んだゲーム。 のど 気楽に説明する空の、だが尋常ではないそのルールに、誰かが緊張に喉を鳴らす。 「なお、重要度の設定は、ゲームの魔法に従い、自分自身の深層心理における優先順位に つかさど 反映される。つまり、どのコマが何を司るか、自分にもわからんってことになるな」 楽しそうに、だが 「 : : : どのコマを取られて、何を失うかわからないーーーワクワクしね ? 」 しろ エルフ エルフ

7. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

だが、声は意外なところから上がる。 「クラミーツー・ねえクラミ 1 ツー 聞こえないのですツに」 声に視線を向けると、そこには。 必死の形相でクラミーに呼びかけ続ける森精種の少女、そして。 ステフが、おもわず口元を押さえて、息を呑んだ。 抜け殻 いや、ハッキリと死体のように、カなく椅子に頽れるクラミーの姿に。 そら : 空がどうやって勝ったか、ステフには未だ、わからなかった。 だが、空が提案したこのゲームに負けた場合の結末。 たど 一手でも間違えていたら : 、と空が辿っただろう結末を目にして、足が震えた。 何を失ったのかーーーそれとも肉体以外の全てか そこにクラミーと呼べる人物は、人格は もはや、存在しない。 ( こ、こんなゲーム、どういう神経でク負けこむ前提みでやれるんですのよ ) あまりに理解を超えたゲームに、内心恐怖に染まってステフが空を見る。 それがもたらす悲惨な結果を、目の当たりにするまで想像すら出来なかったゲーム。 しろ その結果に対して、なおも泣き続ける白を抱き寄せ、空が非情に口を開く。 「ーー、さて、俺クらの勝ちだな。第一要求といこうか」 その言葉に、森精種の少女が悲鳴のように懇願する。 エルフ

8. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

賭けの対象とされている白は、兄の敗北など考慮すらしていないのか。それとも全ての 策略を聞かされているか理解しているのか , ーーただ、いつもの半眼のまま。 おちい 「継続不能に陥る最後の一手、すなわちその存在の全てを奪い取られるまでーーというル よろ もと ールの下で、さあて。ーー・ゲームをはじめる心の準備は、みなさま宜しくってえ ? 」 そら そう、戯けて一同を見回す空に、視線が集まる。 正気とは思えないゲームを考え、設定した空。 たも そんな男を前に、何とか平静を保って 2 フミーは思考する。 そう、一」れはーー空が考えたゲーム。 一見対等なルールに見えるーーー故にこそ、 2 フミーはそれを疑うしかない。 仕掛けられたゲームで、自分に有利に働くようにしていないはずがないからだ。 ルールの抜け穴、あるいはーーーと 2 フミーが相方の少女に視線を向ける。 だが、少女はただ、小さく首を横に振る。 何も読めない。真意をつかめない。だがゲームに仕込みはないと。 エルフ ゲームの術式を編んだ森精種の少女本人が、ゲームに仕込みをすることは出来なかった と言う。だが逆にジプリールが仕込みを行ったというのもあり得ない、と。 : いいわ」 あは ならば、ゲーム中に、その真の意図を暴く以外、選択肢はない。 空にどのような意図があろうが関係ない、こちらには森精種の力があるのだ、と。 おど しろ

9. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

確か、国王選定戦に森精種が送り込んだ、エルヴン・ガルドの間者だったはす ク他種族の監視クを ) ( ーーー誘ったのか : 盟約の条項に盛り込まれているのは、プレイヤー及び人類種の記憶のみ。 ここにいるクラミーが、魔法によって遠方の他種族ーーー森精種に報告しているとしたら。 このゲームの全てが、エルヴン・ガルドに知られていることになる。 そら ーチャル空間を立ち回る空を睨んで、いのは思う。 ( この男ーーーーどこまで用意周到なのだ : 『わかりやすいチートしてみろ。テメ工らのゲームのイカサマまでバレるぞ』。 目を閉じる男の薄い笑みが、そう語っていた。 《ふふ、気付かないふりしてえ : : : 耳が魔法に反応して動いてるのですよお》 視線を向けず、だが明らかにこちらを意識しているいのに、フィ 1 が笑う。 これで空の望み通りの展開になったはずだ。 法 導 ( フィー、行われてるゲームは空が予想してた通り。ク電脳空間クという、魔法では干渉 出来ない虚構の世界。こっちから出来ることはなさそうだけどーー ) 章 《わかってるのですよお、わたしたちが見てる、っていう事実が重要なのですよお》 第 さすがはフィー おそらく空の要求を聞いた日から把握していたのだろう。 エルフ エルフ かんしよう

10. ノーゲーム・ノーライフ 3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? (MF文庫J)

100 そら という様子に。仕方なく空が続ける。 それ以上一言うことはない、 「えー、俺と同い年の十八歳、身長は一五八Ⅷ、スリーサイズは上からあーー」 ひきよ、つ 「あ、あんたつに卑怯よそれつ ! 」 おもむろに個人情報を垂れ流しはじめた空を慌てて制してクラミーが叫ぶ。 「あとプラはパッドが入ってて実際はーー」 「わ、わかったわっ ! わかったやめてちゃんとやるからあっ ! 」 ともあれ。 微妙に半泣きになっているのをクラミー以外の誰もが気付いたが、 クフィークを紹介しなきや説明出来ないわね : 「で、でもその前に エルフ と、クラミーがちらりと目配せして、フィーと呼ばれた森精種の少女が口を開く。 フィ 1 ル・ニルヴァレンなのですよ」 「はあい、 エルフ 柔らかそうなふわふわのカールが掛かった金髪から、森精種の象徴でもある長い耳を覗 かせるーー見た目十代中盤程の少女が、気の抜けるような声で自己紹介する。 「そこの悪魔以外はあ、気楽にフィーって呼んでほしいのですよ 5 お日様のような笑顔とはこのことか。ふわふわした柔らかい雰囲気のフィーに、しかし 悪魔呼ばわりされたジプリールがはて、と首を傾げて言う。 なぜ ずいぶん 「はて、随分嫌われたものですね。何故でしよう不思議でございます」 かし のぞ