プラム - みる会図書館


検索対象: ノーゲーム・ノーライフ 5 (ゲーマー兄妹は強くてニューゲームがお嫌いなようです)
73件見つかりました。

1. ノーゲーム・ノーライフ 5 (ゲーマー兄妹は強くてニューゲームがお嫌いなようです)

『どうか女王さまを惚れさせてくださいー その為の策も用意しましたあ ! 』 そう、それは最初に空達の元を訪れたプラムの要求だった 「ずっと引っかかってたのはここ。おまえ、起こしてくださいとは言ってない。あくまで 惚れさせる策を用意したとしか言ってないんだよなあ : : : 」 そこで 「俺らは巫女さんとこで、ク二つクカマをかけてみた」 1 「 / ・ 8 『ク必勝の策クとやらはわかった。だがなんでおまえらが自分でやらない ? そして続いて、対比させるように、白が続ける。 ワ 3 0 ・つ 0 ・ クプラム乙 ダンピール 『吸血種最後の男性はまだ幼いんですよお』 『せめて生殖能力がある男性じゃないとお』 「まず一つ、俺らは必勝と再三強調したが、おまえは一度も必勝と言ってない」 行 「つまりーーーおまえ、惚れさせても勝てないと最初から知ってたんだよな ? 」 苦笑を浮かべるだけのプラムに、次に : : : と苦々しい顔で、 四 なぜ 第 「んで二つ : : : 俺は、何故々おまえらクがやらないかと質問した」 そしてそれこそが気に入らない部分だと、しかめつ面で空が告げる。 ため

2. ノーゲーム・ノーライフ 5 (ゲーマー兄妹は強くてニューゲームがお嫌いなようです)

270 こっちもーーーおまえを高く評価してんだよ」 「おまえが俺らを高く評価したように、 だがゲーマーらしい、挑戦的な目で。 そして一転、親しげな 引き分けだってな」 「だから言った。この『ゲーム』 きょ・つがく 初めて、目が驚愕に見開かれる。 その言葉に そら だがそれに気をよくして空は、ただ楽しそうに腕を広げて、笑顔で続ける。 「本当にすげえ、心から言わせてくれ ! 俺らが勝てば自動的に発動する罠ーー時限式の 爆弾ーーー長いことゲ 1 ムやってるが、ここまで鮮やかに仕掛けられたのは初めてだッ凵 再度ーーレコーダーのような正確さで、白が語る。 ワ 11 ・ ワ朝 0 : -0- ・ 『女王が賭けたのはーー、自分の全て : : : 正解だろ ? 』 「おまえはただうつむいたーーー肯定も否定もなし。それも含めて確認済みだ」 そう語る空の、だが続いた言葉に。 はお いや恐怖した。 今度こそーーープラムの頬を汗が伝い、驚愕 「ーーんでもって ! お返しの仕掛け爆弾もプレゼントしよう」 0 っ朝・ 0- クプラム乙 『空さま達は、全種族を征服しようとしていると聞きました』 空の膝上楽しそうに再生する白のその言葉は、最初にプラムが空に語った言葉 しろ わな

3. ノーゲーム・ノーライフ 5 (ゲーマー兄妹は強くてニューゲームがお嫌いなようです)

272 その一言にーーー全てを察して、プラムは嘆息した。 まんしん : この期に及んで、まだ慢心があったんですねえボク : : : まさかそんな 「ーー・あははあ・・ : まさか本当に : : : 」 わけないと思ったのが間違いだったわけですよねえ : そう、普段の幸薄そうな顔に戻ったプラムが天井を仰いで零す。 「 : : : 本当に唯一神に挑もうとしてるなんて、思わないですよお : : : 」 そらしろ だがその言葉に、空も白も満足げに笑う。 ダンピール やつばり、こいつは。プラムは。吸血種最後の少年は。気付いている。 この世界の攻略法に。 世の中にはもっといるべきだ。今回は、あと一歩だったぞ」 「おまえみたいな奴が、 「・ : ・ : また、あそばう、ね : : : プ一フム、くん : : : 」 次は気をつけろと、アドバイスまでするような、毒気のない声で告げる二人に。 はあああ 5 : と長いため息をついて、プラムが床に突っ伏した。 フリューゲルワービースト ・ : 天翼種も獣人種も警戒して、 完璧だと思ったのに、 「あああん悔しいですよおっー お二人も最大限高く見積もって、アヴァント・ヘイムで嫌な予感はしたんですけどお : : : 」 よぎ の - つり一 一瞬脳裏を過った、この二人が危険過ぎるという悪寒は正しかった、と。 「 : : : はあ : : : 何処が『引き分け』ですかあ、これじや現状維持ですよお : そう、結局プラムの策によって、何が変わったか。

4. ノーゲーム・ノーライフ 5 (ゲーマー兄妹は強くてニューゲームがお嫌いなようです)

107 第一章ーーー試行 「ああ。俺と白とで片翼すっ思い通りに動かせるものであることが条件だ」 「・ : ・ : プ一フム : : : 出来、ろー 疑問形から、無理な命令形に切り替えた白に、プラムが半泣きで応じる。 す、随分複雑な魔法になるのでえ、出来れば勘弁して 「え、えええと : その間に俺からなら好きなだけ汗を舐めることを許可する 「形状は何でもいい ダンピール うういやあツー 「任せてくださあいッ凵吸血種の本気を見せてやりますう 無駄に激しい気合い一発。 瞬時に羽を血色に染め上げたプラムが、目に複雑な模様を浮かび上がらせる。 じゅっしき 複雑な術式を織りなしてプラムは自らの姿を : マフラーに変えた。 ちゅう ふわふわと宙に揺れて、そしてひゆっと空と白の首に巻き付く。 空と白、二人で一つの長いマフラーを巻くように繋いだ こ、これで : ば、ボクの物理場上の存在に偽装をかけ、ました : 「はあ、はあ : ッ ・ : ま、マフラーの両端が : : : つ、翼として機能する、はずですう はじめて空の元へ来た時荷物にしたように、自身を空飛ぶマフラーに偽装したプラム。 天翼種さえ感心する中、マフラーになったプラムが薄い胸を張る姿が見える気がした。 ーーー・息も絶え絶えながら。 空と白、二人の首を繋ぐマフラ 1 、その両端がふわりと広がる。 フリューゲル

5. ノーゲーム・ノーライフ 5 (ゲーマー兄妹は強くてニューゲームがお嫌いなようです)

ファンタズマ 「 : : : 幻想種アヴァント・ヘイムは、独立した一つの世界ってジプリールが言ったろ 空は、ここを訪れた時の説明を思い出しながら、 「景色を変えたってことは世界を書き換えたってことだが、独立してるなら外界をここま アヴァント・ヘイム内 で書き換えられるとは思えん。つまりーーー自分の世界を変えたってことだ。だがするとア ヴァント ・ヘイムのク上にいなきやおかしいのに眼前にいるー、ーっまり、幻だ」 その確認。実体であれば『十の盟約』で、危害は加えられない。 「・ : ・ : さて : : : プラム : 何がそこまで楽しいのか、プラムには全くわからない顔で。 心底ワクワクしたような顔で、白が、そして空が言う。 「大規模なステージ変更、目の前に我こそ最終兵器でございな要塞。ラスポスつほい奴の 長え演説。ーーそしてゲーム終了の『一時間』まであと 「 : : : 九分四四秒」 習「これが意味することが何か ! 解答をどうぞッ ! 」 空と白の元の世界の知識がないプラムには酷な質問。 章 だが・ーー迫り来るものを眼にして。 第 『正解』を口にした。 顔を絶望に染めて偶然にもプラムは

6. ノーゲーム・ノーライフ 5 (ゲーマー兄妹は強くてニューゲームがお嫌いなようです)

132 フリューゲル 翼の扱いに置れていない、極めたところで天翼種ほどの速度も出せない。ならば あいつら 「翼を扱えないなら止めればいい。航空力学なんてクソ食らえと嗤って飛ぶ天翼種にとっ てーーー固定翼戦闘機の空戦機動なんて」 「 : : : たとえ、知ってて、も : : : 気にした、ことも : 不敵に笑う一一人の腕には、白の宣言通り 『ナ』と『ア』の文字が廻っている。 その事実をようやく理解したプラムが絶句する。 「 : : : まさかーー・文字持ち全員を憶えてるんですかあツ そら その言葉に空は苦笑して、 「なにプラム、まだうちの自慢の妹をナメてんの ? 」 その些細な言葉に圧力さえ感じて、プラムは黙り込んだ。 「ま、ともあれ : : : 白、すぐにでも欲しい文字ーーわかってるな」 「 : : : 当然、でつすー 「じゃまずそいつらを捕まえる。空戦機動が何度も通用する相手でもねえだろうし 捕まえる、と当然のように宣言した二人に、プラムは眼を剥く。 フリューゲル 天翼種相手の鬼ごっこで、まるで自分達こそが鬼だと主張するように。 空と白は、アヴァント ・ヘイムの街並みをまさにク縫うようにク飛行した。 しろ わら まわ

7. ノーゲーム・ノーライフ 5 (ゲーマー兄妹は強くてニューゲームがお嫌いなようです)

273 第四章再試行 セーレーン 女王が目を覚まし滅亡は避けられたが、今まで通り海棲種と共生は続き、酷使される。 セーレーン ダンピール そして海棲種が空達に協力するなら共生関係にある吸血種原則方針に逆らえない。 ものの見事に、こっちの策を利用されて、取り込まれたわけだ。 それもーー誰もが確かに、損はしない形で。 「、つ、つ、つ . ・『完全勝利』しといて引き分けってえ、皮肉ですかあ ? 」 鮮やかに自分の策を逆手に取った空達を、ふて腐れた様子でプラムが睨む。 セーレーン 「言っておきますけどお海棲種にいつまでも飼われてるの、納得しませんからねえ ? 」 だから これだけは言わせて貰う、と。 ダンビール 「ーーーあまり、吸血種をナメないでくださいよお ? 」 見るもの全てを震え上がらせる夜の王の眼が、空と白を捉える そろ だがそんな視線をそよ風のように受け流し、二人は揃って親指を立てた。 「おう、ナメてかかって勝てるわけないだろ。またゲームしようぜ。待ってるぞ」 「 : : : 楽し、かったよ : : : プラム、くん」 ただ凄腕のゲーマーを称える笑顔で、応じる。 もう、考えるのをやめ再度床に突っ伏した。 一暖簾に腕押しな様子に、プラムは 「 : : : ところでえ、これで勝負は終わりですよねえ ? 頼みがあるんですけどお」 プラムが、極めて真剣な顔で空の目を見つめ、そして のれん すごうで

8. ノーゲーム・ノーライフ 5 (ゲーマー兄妹は強くてニューゲームがお嫌いなようです)

104 につこり、と。 ダンピール 「そこに隠れてる吸血種、キミが羽を貸すにや」 アズリ 1 ルが視線を向ける。 たったそれだけで。 おんみつじゅっしきがらす 隠密術式が硝子のように砕け、すっと隠れ続けていたプラムが引きずり出される。 へ ? え、あれえええええええにな、なんでバレたんですかあ」 「 : : : 本当にーーまことお見事な存在感の薄さでございますね」 そらしろ つぶや 空と白さえ忘れかけていたその姿に、ジプリールが感心したように呟いた。 その隣から、アズリ 1 ルが笑顔でプラムに問う。 あ 「キミキミ、蚊以下の駄種でも、死ぬ気でやれば翼を作る魔法くらいは編めるにや ? 」 さらっと神より上からの目線で問うアズリールに。 一方、死の恐怖に震えながらプラムが健気に応じる。 フリューゲル 「え、ええええ、お、お二人を天翼種の速度で飛ばすなんて、不可能ですよお : : : 衝撃波 でお二人どころかボクまでバラバラになりますしい、第一ボクもうそろそろ力がー。、・ー」 だがアズリールは笑顔を絶やすことなく、 もら 「疲れるたびその二人の体液貰えよ 「誠心誠意 ! 心を込めて翼を編ませていただきまあすッ ! 」 音速で手のひらを返し、直立不動でプラムが敬礼する。だが

9. ノーゲーム・ノーライフ 5 (ゲーマー兄妹は強くてニューゲームがお嫌いなようです)

っ ~ 「数秒後には死んでまあす ! 力がぐんぐん減って行きますうッ凵」 ダンピール 吸血種であるプラムに日光は致命的だ。魔法によって辛うじてそれを回避しているよう だが、どうやらその魔法は想像以上に力を大量消費するらしい。 「そういうわけでジプリール、あまりいづな達を待たせても悪いから、早速一番情報が集 ため まってる場所に飛んでくれ。あとプラムの為にも屋内であればベストだがーー、」 「かしこまりました。では再度私に手を。それとーーー」 しんみよう そらしろ 何処か神妙そうなーー複雑そうな顔で、空と白の手を取り言、つ。 ふそんじゅうじゅうしようち : マスタ ] 。不遜は重々承知の上でーーー・二つだけ、お願いを聞いて頂けますか」 「 : : : なんだよ、かしこまって」 「ーーーどうか失望しないでください。それと、どうか信じてあげてください」 : その意味はわからない だがジプリ 1 ルはそれだけを口にして、「そこの」と続けた。 のそ そこの呼ばわりされたプラムが、マントから血色の目だけ覗かせて反応する。 「置いて行ってもよろしいのですが : : : さっさとおっかまり頂けますか ? 」 「あああ今行きますです置いて行かないでーー」 慌てて立ち上がり走り寄るプラムがジプリールに触れた瞬間ーー景色が切り替わった。 かろ

10. ノーゲーム・ノーライフ 5 (ゲーマー兄妹は強くてニューゲームがお嫌いなようです)

うずま だがそれ以上にーー渦巻く暴力的な力の発現に、誰よりプラムが絶叫した。 いくら天翼種でもありえませんよおツに」 こんな精霊量 「な、なんですかこれえⅡ マフラー越しに偽装してさえ、プラムが恐怖に震えるのが分かる程の力。 魔法を扱う者なら直視で正気を奪われるーーー天地を揺るがす次元違いの力が、カ尽くで いや、塗り潰していく。 世界をねじ伏せ、ねじ曲げ、強引に景色を書き換え 「 : : : あ 1 プラム、これそんなにヤバいのか ? 」 確かにクステージ変更クも禁止してなかったなーと気楽に問う空に悲鳴が応える。 オールドデウス こ、こんな力、神霊種か、さもなきゃーー」 「ヤバいなんてーーツ凵 言いかけたプラムはーーーー自分達がどこを飛んでいたかを思い出し言葉を切る。 ファンタズマ イクシード いかいじよれつ 【十六種族】位階序列第二位・幻想種ーーアヴァント・ヘイム : わか 「 : : : 理解らない。我らには理解らない」 たたず 虚空に、アズリールが佇んでいた。 習その顔には天使のような完璧なーー完璧過ぎるーーあの笑顔はなかった。 フリューゲル 天翼種から視線を向けられた時に錯覚する『死』すらもない : 章 空は冷や汗一つ、苦笑する。大き過ぎる力を前にーー錯覚すら出来ないのだと。 第 認識・想像を超えたカ。空も白も皮膚だけは焼けるように粟立っていた。 アズリールーーーの形をしたソレ。ーーは、緩慢に続ける。 しろ フリューゲル