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検索対象: ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)
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1. ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)

212 かみがみ 「神々が何を求めて争ってるかーー知ってるよな」 とうとっ 唐突に語り出したリクに一瞬反応が遅れて、コロンが答える。 ゆいいっしん 「 : : : 唯一神の座、でしよ。たしか : スーニアスター 「そう。その唯一神の座ーー具体的には『星杯』ってもんらしい」 エルフ 森精種の廃都でシュヴィに聞いたことを語り、リクは立ち上がった。 「神霊種はーー星から生まれる」 しんずい シュヴィはそ、つ一言った。 願われ、祈られて『神髄』を手にして生まれる スーニアスター オールドデウス 「だが生まれ過ぎた。『星杯』は、神霊種どもが、神ーーっまり種の創造を行えるレベ ひとり ルの魔法を行使出来る存在をたった一人に限定する為に設定した『概念装置』だ」 オールドデウス オールドデウス 「けど全神霊種の力を掌握する『装置』を神霊種が作るのは不可能 そりや、そうでしよ。だってそれ 今聞いたばかりの情報を、だが一瞬で理解し、コロンは端的にーー告げる。 「ーー『十』のカで『十一』以上の力を作るってこと : : : でしょ ? 」 「さっすがコロン、大☆正☆解。そう、呆れるしかないアホな話だ」 オールドデウス 当然の話だろう・ーー唯一神とはつまり神霊種を含め全てを支配する力だ。 ぶん オールドデウス 神霊種が十柱いたとして、十柱全員の力を合わせても十柱分の力にしかならない。 オールドデウス あき ため っ

2. ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)

321 あとがき ・あとがき : なに、ほんの数ヶ月前のつまらない話だ 少し話をしよ、つ : ころ あれはそうーーーちょうど五巻のエンディングを書いている頃だった。 たんとう ケータイ と・つとっ ふる 唐突に音を立て震える携帯・ー。ー発信者『かまばこ板』と表一小された電話をとった。 「五巻完成前にアレですが、アニメ放映に合わせて次の巻、間に合わせてくださいね学」 しゆらば ・ : なるほど五巻の入稿前、ド修羅場と百も承知でク次ツを催促するわけだ。 こんじよう さすがだ。見上げた根性だ。その位いい性格してなきや編集業は務まらぬのかと思わば なみだ クそれはそれ、これはこれクだ。 なるほど業の深い仕事と涙の一つも零れよう、が さしえ オールドデウス その時点では、六巻は『対神霊種ゲーム』を予定していたのだ。アニメ放送前、挿絵も つごう いそカ 描いている都合上忙しくなるだろう時期に、間に合わせる自信がある内容ではない。 すなお むわ その旨を正直に、そして素直に伝えたところ、 ゼロ 「以前頂いた『〇巻』の構想あるじゃないですか。あれを六巻とするのはどうです ? けんぞく オールドデウス なるほど、神霊種達とその眷属達が暴れ狂っていた時代ーー『大戦』。 ディスポード その終結と『盤上の世界』が創られるに至った物語のプロットーーー確かにあった。 オールドデウス あお オールドデウス 神霊種の絶対性を煽りきる前に、対神霊種戦をやることに多少躊躇があったのも事実。 オールドデウス 対神霊種ゲームの構想も完全には固まっていなかったし、ならば ちゅうちょ っと

3. ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)

赤い月の下、一同を連れて空は歩きながら語る。 イクシード じゅうめいやく 「この世界ーー『十の盟約』と【十六種族】を聞いた時からすっと考えてたんだ」 十六の種族ーーそして全種族に、それぞれ割り振られた『種のコマ』。 それを揃えるのが唯一神への挑戦権で、それがこの世界。このクゲーム だがそうすると、ある疑間が生じる。 オールドデウス 「 : : ・・集団、組まない : : : 例えば、神霊種の : : : 種のコマ : : : ど、つやって、取る ? 」 ク 空の隣を行く、白が、ポッポッと空の言葉を引き継ぐ。 『十の盟約』七つ「集団における争いは、全権代理者をたてるものとする」 ン イ 言われてみれば当然のことに、気付かなかったステフはその後ろをとばとばと歩く。 デ オールドデウス オールドデウス = 「そう、神霊種はク全権代理者を立てていない。『神霊種のコマ』はーーク取れないク」 そう語る空の後ろを、まだよくわかっていないのかいつながてこてこ続く。 ふてき そして空と白、不敵な笑みを浮かべ一同を見回して 「んじゃーーー行きますか ? 」 え しょ・つ 0

4. ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)

極めて楽観的に見積もってーーーこの大陸の半分以上。その範囲内の全てが、死ぬ。 おそ ( ( 全種族が集結しているこの地はーーー恐らくアルトシュを除き、根絶する。 スーニアスター オールドデウス ・『星杯』 ・『神霊種』 うたが ク疑、つな気ク考えるなク そう、何処か無意識にあった思いは、だがこの世の終 えんっ めいりよう 焉を告げて荒れ狂う光景を前にして消し飛び、疑問だけが、明瞭に浮かび上がる。 オールドデウス エルフ 神霊種カイナース : : : 森精種の創造主にして、森神ーーーク自然クの概念。 オールドデウス 神霊種ーーー祈り、願い、ク活性条件クを満たし『神髄』 つまりク我クを獲た概念。 っ我を手にした概念 それは本当に神なのですかあ ? 『神髄』ってーーー ) いったいなんなのかーーーそう続きそうになった田 5 考は、だが あらし とうとっ 世界の終わりを報じて荒れ狂う絶滅の嵐が 唐突に、逸れた。 宙を舞う布が風に巻かれて流されるように、南西方向へと流れていく。 な だれ 惚大陸を割りク薙がれ行くク理外の力に誰もが放心する中、シンクだけはそれを追った。 オクタ・キャスト 八重術式、その全てを同時展開しか遥か彼方を遠視したそこにいたのは ェクスマキナ なせ 章 「 : : : 機凱種 : ・ 五 絅勹ー」 なび か 第 そして世界を終わらせる光が、帳のように靡き大陸を割って駆けるその先。 ェクスマキナ っ ~ 数千機もの機凱種を包み消すのをーーシンク・ニルヴァレンは、確かに遠視た。 きわ み かなた しんずい み しゅう

5. ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)

引 6 オールドデウス 「すると、神霊種はきっとこう考えるよなあ ? 」 っ そら 嫌味に口元を吊り上げ空が言う。 じぶんたちほか 「テトが創ったこの世界ーー、ー『神霊種が他の種族のコマを集めるゲーム』だ、と」 どむもの のるもの オールドデウス 神霊種は自分達こそ『参加者』で他の全ては『ただのコマ』でしかない そう思い込み、天で踏ん反り返っている、と空は想像する。 れんちゅう 何せ、かってはク永遠にク戦争していた連中だ。 あきら そしてーーー同じことを思い 、諦めて軍門に降る種族もいるだろうと想像出来る。 「ーーーと・こ・ろ・が、だ」 あざけ そのイメージ上の神さま達を嘲るような口調で、空が続ける。 けんとう 「それがまったくの見当外れなんだな 5 これが」 ダンピール その横を歩き、月明かりに絶好調の吸血種の少女ーーーもとい少年が嗤う。 ・ : だって、そもそもの話としてですねえ : しろ つな そう、そもそもの話ーーーと空と手を繋いで歩く白が薄く笑う。 「 : : : 種のコマ : : : とらなくて、 : なら : : : 話は、別 : : いカんかんぶく そしてジプリールが空と白ーーーマスター達の慧眼に感服するように微笑む。 わら ほほえ

6. ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)

284 オールドデウス ひび まさしく神ーー最強の神霊種らしい絶対的な響きで、 ほどこころわ た あそび 『これが敗北ーー成る程。心沸き立っ楽しい戦であったわ』 聞こえるだろ、つ、と確信するよ、つに、告げる。 きさま われ 『名もなき最弱よーー誇るがよい。貴様は正しく、最強のみ敵彡たリ得た』 そして。 かなた あか リクは夜のような片眼に彼方ーー紅い空を塗りつぶす白光を映した。 おも 感慨なく想うーーアインツイヒの言葉通りの光景。 すなわオールドデウス しんずい 即ち神霊種アルトシュの神髄の剥離に成功したという『合図』だ。 そ、つい、つ、一」とに・ : なっている。 わか 本当は解っているー - ーだが、解らないとしておかなければならない事実に。 ふ スティル・マータ ゅび リクはただ頭を振って独り 『真典・星殺し』の引き金に、指をかける。 ェクスマキナ 機凱種が一体も戻って来ない : ・ : その意味にも気付かすーー否。 気付かないフリを続けて。 おそ さっ 恐らくは、アルトシュさえもそれを察したからこそ。 一言もク討たれたクと、言わなかったのだろうから 「 : : : なんとか、もってくれた、な : : : 」 かぎ 今にも壊れそうな心の『鍵』を確認して。 こわ な ひと っ え

7. ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)

214 「そんなことしなくても『星杯』は顕現させられるんだから」 よそ もてあそ きよとんとするコロンを余所に、リクは『黒いキング』を手のひらで弄ぶ。 オールドデウス 「なあコロン、神霊種は何から生まれると、俺は言った ? 「ーー星、でしょ ? 」 せいれいかいろう 「そう、精霊回廊。万物の源流。万象の潮流、つまり星から生まれる」 リクの言葉を補足するように、シュヴィが続ける。 オールドデウス しんずい 「 : : : その被造物 : : : 種族も : : : 神霊種の『神髄』・ : ・ : 精霊回廊を通し、創られ、る」 「そ、つ : : : つまりな ? 」 ため息一つ、リクはそれを思いついた日ーー森精種の廃都で聞いた日を思い返す。 かみがみ げんきよう スーニアスター シュヴィから神々の争いの元凶と『星杯』の話を聞かされ、真っ先に浮かんだこと。 なぜだれ 当たり前過ぎて、何故誰も気付かないのか。 シュヴィさえも驚いた、あまりにも自明な結論を一一一口う。 そのみなもと 「この星の全神霊種より ク星そのものクの方が『カ』は上だろ、普通に考えて」 む だから、と告げて。 目を剥くコロンに リクは『黒いキング』を手に、地図ーーゲ 1 ム盤に向かい。 っ エルフ

8. ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)

320 イクシード いかいじよれつ 「「【十六種族】位階序列・第一位ーー神霊種、ふつる 5 い神さま」」 じゃま てめーら 「さあーー・ーさっさとゲームをはじめよ、つ 。ハッキリ言ってーー・ー邪魔なんだよ神霊種」 オールドデウス 【完】

9. ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)

オールドデウス この世界のあらゆる知的生命体は、神霊種達に創られた。 唯一 : : : 人間を除いて。 だれ けもの 「誰にも創られず、誰にも望まれず、誰にも願われす。ただ己の意思で、獣から二足で立 ゆえ ち上がり、知性を手にするに至った唯一の種族である故にーー名も無き種族ーーー人間」 む 彼らだけが、不毛で無為でくだらない戦争を終わらせることに成功した。 どろじあい その結果が泥仕合だったとしてもーー彼らだけが。 それを、ただの獣と同列に語るか ? 断じて否だろう。 惚「だから僕が、君達に唯。一神として名を与えるー・ー人類種 : : ・・『疫一「と」 ひとり 一学習を重ね、耐性を得て、決して抵抗を止めず、最後の一人にな 0 ても諦めず。 たたかい 章 ついには星そのものの免疫機能とばかりに愚かな病を止めさせた者達。 五 ふさわ 第 進化という概念、無限の可能性をーーーその身に秘めた種族に、相応しい名前を。 そしてやおら、テトは笑って続けた。 オールドデウス ふたり それを思い返して、少年。ーー・たった二人が信じて生まれた神霊種は。 おさな やみ リクが幼いあの日、闇の奥に見た空想上の、最強のゲーマーそのものの。 ふてきふそん スーニアスター かざ 不敵で不遜で、そしてーーー負けす嫌いな笑みを浮かべて『星杯』を翳した。 0 おろ おのれ

10. ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)

213 第四章無傍 スーニアスター だが『星杯』はーー十柱の力を支配しきる力を作るという話だ。 根本的に、カが足りない。不可能なのだ。 こうすりやいいのさ」 「だから 心底くだらないことをる目で、リクが吐き捨てるよ、つに、一一一口、つ。 ゆいいっしん 「ーー神が十人いるなら、九人殺してしまえば自分が唯一神、ーーだろ ? 」 そう、あの日、シュヴィが語ったことを要約すればこういうことだ。 ほかオールドデウス しよう 他の神霊種の『神髄』を破壊して、その際生じる力を取り込む。 けんげん おのれ スーニアスター そうすることで己の力を増幅させ 『星杯』を顕現させるだけの力を手にする。 オールドデウス だが、なにせ神霊種は願われれば、その数だけ生ずるというのだ。 う やっ 主立った奴を皆殺しにしても、また新しく生まれて自分を上回るようになっては困る。 スーニアスター だから唯一神の座ーーー『星杯』で支配してしまえばク唯一の神クの出来上がり。 「これが、このくだらない『大戦』の正体だ」 0 一「馬 : : : 鹿じゃないのーー、そんな理由で、こんな戦争をしてる 0 ていうのお 肩を怒りに震わせて、コロンが吐き捨てるように叫ぶのを横目に。 「コロン : : 言葉に気をつけろよ。馬鹿に失礼だ。だってなあーー」 けだる ばんめんふ 気怠そうに言ってリクは、地図ーー・盤面に触れた。そして呆れ顔で告げる。 ドーピング っ