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検索対象: ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)
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1. ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)

270 プライヤー 「率直に報告するーーー『遺志体』シュヴィの計算には誤差があった」 カ ェクスマキナ アインツイヒを名乗る機凱種がリクの隠れ家で語ったのは、こうだ アイン・ヴィーク たとえ『通行規制』を三十二個並べてもク収東クはーー不可能だと。 じよ・つびよう じんえい アイン・ヴィーク 「全陣営総攻撃を『通行規制』により下方誘導するのはク十のマイナス六〇九乗秒ク差 ・つず・ま で間に合わず、カは衝突して渦巻く。その後に指向性を与えて収東させるのはーー不可 わはん かす シュヴィの計算で発生した、涅槃寂静も霞む、余りに微細すぎるク誤差 クラスタ ェクスマキナ それが・ーー機凱種が複数連結体で並列演算して出した結論だという。 その言葉にリクは目を伏せ苦笑する。全て上手く行ってもーー・失敗してたわけだ。 そんなリクに、だがー・ー・・・とアインツイヒは続ける。 そ プライヤー ク逸らすことは可能だ」 「『遺志体』が配置した『通行規制』一一十四個で 「 : : : それが ? 」 「衝突して渦巻く力は、本来ならば収東し、後に全方位拡散する。だが円周状に配置しょ とど アイン・ヴィーク うとした三十二の『通行規制』が二十四に留まったことでーー南西方向に穴が空いた」 つまり、とリクは先読みし、答える。 「衝突した全ての力を、下じゃなくーー南西方向へ誘導することは可能だ、と ? 」 頷き一つーーーアインツイヒは続ける。 うなず ふ あま 0

2. ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)

《五十一秒》 ・ : 今は、一秒が、永遠に感じる : : : よ : : : ) 再度放たれたジプリールの光波が、今度は左手に着弾しそうになり、 レーゼン アイン・ヴィーク 『通行規制』ツ」 ツ【典開】 アイン・ヴィーク そ シュヴィが信じがたい反応速度で典開した『通行規制』に逸れた光波は。 ひだりうで むねうが 左腕ではなくーー胸を穿った。 「・・ーーーよ、つやくミスらしいミスを : : : 手間をかけさせてくれましたねえ」 ジプリールの声に、だが上の空でシュヴィは問うーーー 《二十四秒》 : : : 何のこと、たろ : : : 」 確かにもう動けず、これで完全に動きを封じられた。 でも、と視線を動かしシュヴィは微笑む。 くすりゆび 左手ーーーその薬指・ー・・。・ ゅびわ 一微かに光る指輪は、守れたよ : 章 四 第 っ 4 てつくず 「 : ・・ : さようで、 ) 」ざいますかーー鉄屑と呼んだことをク謝罪み致します。 かす ほほえ

3. ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)

216 こうちゃく 「彼ら自身にやらせるの膠着じゃなくーー全勢力の全面衝突が目的なのツ」 ぜっきよう コロンの絶叫に、だがリクは楽しげに、薄い笑みを浮かべた。 じんえい れんごう 「アルトシュ陣営と『連合』だがなー - ーー連中は膠着なんかしない」 相互確証破壊ーーー一方が手を出せば双方が壊滅する確証による膠着状態。 そんなものは、手を出さないという選択肢があって初めて機能する。 スーニアスター くちび 「目的が『星杯』ーーー殺し合いであるあいつらは、必ず近いうちにロ火を切る」 それは、永久の大戦において、かってない規模の戦闘 ーマゲドン 『決戦』を意味するーーその想像に血の気を引かせたコロンに、リクが言った。 「だがその火力はーー誰にも向かない」 あっけ 再度、コロンは呆気にとられた。 アイン・ヴィーク 「俺らが用意した『決戦の舞台』に、俺とシュヴィが設置する『通行規制』ーーカの指向 ぼうえんきよう 性を歪曲させる装置で全ての力がク真下に向かうーーーそう、望遠鏡のレンズのように」 『幽霊』達が命以外の全てを賭けて集めた、あの場で使われる兵器の情報。 アイン・ヴィーク 全てを数値化し計算したシュヴィによれば収東に必要な『通行規制』はーーー三十二個。 けんげん スーニアスター せいれいかいろう 「奴らは奴ら自身で星を貫き、精霊回廊を破壊し顕現した『星杯』は俺らがかすめ取っ だれ てこれでーーー『勝利』。誰も死なないからこそ、終わったらカミサマタチに聞きたいね そしてとびきり嫌味な笑顔をーー・凶暴とも見える笑顔でリクは言う。 やっ わいきよく いやみ そ・つほう れんちゅう え

4. ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)

ェクスマキナ かって機凱種が交戦しーーリクの故郷を奪ったシュヴィには、忌わしい兵器。 とら アランレイヴファークライ 焉龍の『崩哮』を再現する、シュヴィの有する最大火力がジプリールを捉える。 あらしはいこ 世界を穢す霊骸の嵐が背後に噴出しーーー砲口が光を噴く。 め む せま 迫り来る光にジプリールは眼を剥き、そして光に灼かれ ないしん シュヴィは内心リクに謝罪する。また地図を修正する必要がある。 エンダーボクリフェン 『偽典・焉龍哮』の一撃はジプリールに直撃と同時ーー地形を変えた。 碧い爆光は地殻を抉り取り瞬間的に蒸発、赤く気化した大地は小規模な地殻津波を引き せいそうけん 0 起こし、数千度に達する超高熱の土砂を瞬時に成層圏まで届かせる : ドラゴニア たとえ龍精種であろうと、直撃を受けて無事では済まない、星の形を変える程の力。 だがシュヴィは、それで斃せる相手だなどと一切想定していない ウイン・ヴィーク 『一方通行』 着弾確認と全く同時、シュヴィは最後の武装を起動させる。 エルフおこな シフト フリューゲル ェクスマキナ 天翼種や、森精種の行う空間転移の対策として機凱種がデザインしたク空間破砕器 % と 砕いた空間の穴は文字通り一方通行にシュヴィの体を包み、そして閉じていく。 章 探知不可能距離まで跳躍すればさしものジプリールも追って来られない 四 ウイン・ヴィーク ェクスマキナ 第 だが『一方通行』で跳躍出来る距離は精々が一〇〇ーー・同じ距離内に機凱種の反応が ないと言ったジプリールの探知可能限界距離は予測不能だ。跳躍先で再度迎撃 ゅう や

5. ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)

217 第四章ーーー無傍 アイン・ヴィーク 「 : : : ダメ、だ : : : 今すぐにでも、『通行規制』の配置に、向かわないと : もだ べッドの上で悶えて寝込んでいるリクを、シュヴィが看病していた。 コロンの前では強がってみせたリクだが、実際は全てコロンの指摘通りだった。 「クねえねえ今どんな気持ち ? 本当に。本当に、永遠の大戦が、終わろうとしている。 わず リクとシュヴィ , ーー自慢の弟と妹ーーそして僅か二百人未満の人の手で。 ひとり ため しかもーー誰一人殺すことなく。その為に。この状況を作り上げる為だけに。 神々やその被造物なんて殺したいとさえ思っても いやむしろそれが普通だろうに。 めうで ふそん 皮膚を、内臓を、眼を腕を失って、なお不遜に笑う弟の姿にコロンは肩を震わせる。 誰一人殺さず戦争を終わらせるーー、その為に、こんなになるまで みんな 「 : : : だからコロン、あと少しの間、見逃してくれ。んで、人間を頼むよ」 ふてき だが、そうして不敵に笑うリクか もはや呼吸すら辛くなっていることに シュヴィだけは気付いていた。 かみがみ ないぞう じまん ってさ」 ふる

6. ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)

242 なぜ : だが、何故だろう。 せま てんげき 迫り来るジプリールの天撃が、酷く遅く感じた。 そうまとう 思考の異常加速を感知ー・・ーこれが人間がいう、走馬燈だろうか シュヴィは考えるーーーど、つして、こ、つなっちゃったのだろ、つ、と。 加速している思考は、即座に答えを提示してくれた。 なんてことはない、単純な話だった。 ・シュヴィ、やつばり・・ リクがいなきや : : : 何も出来ない、よ : : : ) ひとり アイン・ヴィーク なのに一人でも『通行規制』の設置は出来る、リクを危険にさらす必要ない、と。 まね その思い上がりが、この結果を招いたーーーやつばりリクは正しかった。 あざむ リクならたぶんーーー絶対。この天翼種さえ欺いて戦闘を回避出来たーーー確信出来る、と。 どうしてリクの手を離したのだろう。もう疑わないと決めていたのに。 びよう ずっと側にいろと言われた。一秒だってリクから離れるべきじゃなかった : : ごめん、なさい : : : リク : : : それでも、最後の一手 : : : 残した、から : : : ) なっとく リクが絶対、納得してくれないと知っている。 ことわ でも、リクは断れないことも知っている。 それがリクにとってどれほど辛いことか知ってるのに。 なのに、拒否出来ないことも、痛いほど知ってるのに。 ひど つら ル

7. ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)

220 : ごめん、ね : : リク : : : すぐ、戻る : : : から」 今はーー - ーその手を、離した。 アイン・ヴィーク 二十四個設置完了。残り八個の『通行規制』設置で、終わる。 あらた シュヴィは改めて断定する リクを連れて来ないで正解だった、と。 おんみつ ひし 隠密行動しているのは、現在世界最大の力を持った勢力が犇めくまさに『決戦の地』。 すで てってい 既に何度か発見されたらク詰むク相手を感知し、その度徹底して隠れてきた。 それでも万一発見された時、リクが居たらその場で命を落とす確率の方が高い。 だいじようぶ ( : : : 大丈、夫 : : : あと八個 : : : 配置、すぐ帰る、から : リク、待って、て : : : ) その後なら、いくらでもリクに叱られる覚は出来ている。 断じてリクは死なせられない。あと八個ーーー次の座標を検索ーー 「おやあ ? ふらふら漂っていたらーーー思わぬ収穫が転がってございますね ) 」 不意に頭上からかけられた声に、シュヴィは振り返った。 こはくひとみ あ つばさ フリューゲルあかし きかがノ、 プリズムの髪と琥珀の瞳。光を編んだような翼と、天翼種の証ーーー・幾何学的な光輪。 っ ないしん データ照合ーー最悪と告げる内心を抑え付けシュヴィは平静な顔でそれを見る。 ころ

8. ノーゲーム・ノーライフ 6 (ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです)

164 べフェール かいせき ツアイへン びよう また『指揮体』へ解析情報転送『設計体』に新造させる〇・四秒の推定被害を算出。 せんめつ 推定被害・戦力の九割損失。戦略上ク殲滅クに等しくそれはを意味した。 プリューファ ファークライ だが一機の『解析体』は『崩哮』を防御ではなく ク逸らすクことを提案。 ェクスマキナゅう わいきよく 機凱種が有するクエネルギー指向を歪曲させるク兵装、・ 2807 とど 当該装を複数典開すれば、損害は追加一一割に留まるという試算が出た。 べフェール ファークライ 提案は『指揮体』に即採決され、『崩哮』は指向歪曲し戦場の彼方へ逸れて ェクスマキナ 力、ら 機凱種の損失は辛くもーーー《壊滅》に留まった。 おこな プリューファ ファークライ 提案を行った『解析体』は、逸らされた『崩哮』を、被害から要再解析と判断。 グラウンドゼロ けものす 爆心地遠方にありながら壊滅した人間という獣の巣と推定される廃墟に降りた。 そして タイル模様の板を握り締めーー・『解析体』に視線を向ける人間の仔を感知した。 人間の仔の視線には敵意があったが、その上でーーー背を向け、立ち去った。 ふかかい 『解析体』ーーー事象を解析考察する機体には、その行動が不可解だった。 だつりよく その人間の仔は極限状況にあり、だが混乱も脱力もなく『敵』を認識し。 その上で、生存を選択した。それは、獣の生存本能とは明らかに違った。 なぜ 何故なら『解析体』に向けた視線には恐怖も、虚無もなく、ただ果てしない ファークライ ほど 焉龍の『崩哮』さえも超える程の ク熱だけが感知された。 プリューファ プリューファ にぎ し プリューファ そ はいきょ アイン・ヴィーク 『通行規制』。