リッカ - みる会図書館


検索対象: 中二病でも恋がしたい!
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1. 中二病でも恋がしたい!

か、撫でた。何か、夢葉の言うことを聞いたみたいになってるんだけど。 「よしよし、良い子。私は邪王真眼の使い手。コードネーム、リッカ。リッカと呼んで。もし くは最強のリッカ」 「本名使ったらコードネームでも何でもないぞ卩それに俺の妹に何言わそうとしてるんだよ卩 しかも、『もしくは』としてちゃんと成り立ってないからな ! 」 そんな俺の抗議を受ける様子もなく、何故か六花と夢葉は見つめ合いながら二人の世界を構 築し始めていた。 「おお、リッカ、リッカ ! なんかかっこいい名前ー ! 」 家 硴超呼び捨てにしていた。うーん、まあ、本人の意向だしいいか。 ⅲ「時に、夢葉。その大きなケルべロスを契約者たる勇太に譲渡してほしい。実は、私は地獄の ム 門番たるケルべロスとは相性が悪い、お願い タ 手を合わせて懇願していた。 五歳児に。少し、というかけっこう面白い構図だった。そうか 後だから後ずさっていたのか ? そういえば、お店を出てすぐに敵がどうとか言ってたつけ。こ 放んなに可愛いのになあ。 話 「ケルべロス違うー ! べばび ! でも、リッカがそういうなら、はい、お兄ちゃん」 と、言って俺にリードを渡す。うちの優秀なべばびはリードが渡ったと同時にスッと俺の横 に付く。優秀優秀、頭を撫でる。実に親ばかである。

2. 中二病でも恋がしたい!

「えー。まだリッカと遊びた 夢葉はばたばたと手と人形を大きく振りながら抗議する。完全に六花に懐いていた。早い 早すぎるぞ、我が妹。尊敬に値するよ : 「夢葉。リッカが特別に汝にこれを進呈する。宇宙人極秘マニュアル。今日はこれを家で勉強 するといい。今度一緒に宇宙人を倒そう」 六花は先ほど買ったばかりの雑誌を袋から取り出して夢葉に渡していた。 いいのか ? 読みたかったんじゃ ? 「いい。勇太の妹だから。どうぞ」 家 花 そう、俺の方を見上げ、優しい口調で言ってくれた。 ⅲ夢葉も六花から嬉しそうに本を受け取る。 ム ~ の . り・が AJ ーー うっちゅーじんー の ? ばびゅーんって」 後「邪王真眼は最強」 放 うっとり顔たった。最強って言えたあ、みたいな恍惚とした顔になってるのが、一目でわか 話 るほどだよ、六花さんー 第 「おお ! 夢葉もほしい ! 」 そして、さっきから感動しかしてないぞ、俺の妹。六花の信者みたい。 リッカの能力があれば倒せる ? 倒せる

3. 中二病でも恋がしたい!

「しやきーん ! じゃおーしんがんあなざーたいぶを発動するつ ! ねえねえ夢葉のおめめ金 色 ? 金色 ? 」 ああ、もう : : : お兄ちゃん何て答えたらいいのかわからないよ。 六花、さすがだぜと唸らざるを得ない。俺には、可愛い妹を傷つけるなんていう選択肢が存 在しなかったので、とりあえずお茶を濁す感じにゃんわりと答える。 「あれだな : ・ 、まだ修行不足みたいだな。まだまだ黒色。六花に今度修行してもらいなさい 「そっかあまたまだあー うん ! リッカとしゅぎようして宇宙人を倒すの ! 」 家 硴最終的には、幼き日の可愛い思い出になるということに期待するしかなかった。 それより当面の問題は : ム 「はあ、母さんになんて説明すればいいんだ : : : 夢葉、家ではそれ取らない ? 」 「だめえ ! 封印しとくう ! あなざーたいふに覚醒するには封印が必要ってリッカが言って 後たもんっ ! 」 放 : やつばりか。 話 細かい設定まで伝授済み、ぬかりがないところ、本当にさすがとしか言えない 第 小さくため息をつき、言い訳を考えながら夢葉と二人で帰るのだった。

4. 中二病でも恋がしたい!

268 家の近くにある保育園なので夢葉は、特に間題なく一人で帰宅していることが多い。昔は、 ほとんど俺が迎えに行っていたりしたのだが、今はもうその心配もいらないほど立派に成長し ている。そんな立派な妹が俺達を出迎えてくれた。 「お兄ちゃん、おかえりー リッカリッカ ! リッカが家に来たー 夢葉が六花を見てすぐ、元気いつばいに声を張り上げて飛び跳ねていた。最初に会った時も すぐに懐いていたし、何故か尊敬もしていたのでよっぽど嬉しかったのだろう。そんな嬉々と した夢葉を見ると、俺も何だか嬉しくなった。 「リッカー 今日はしゅぎようするのー ? 」 「夢葉。封印ご苦労様。そう。勇太に言われて今日はそのために来た。邪王真眼アナザータイ プに覚醒するための修行」 「おお ! 」 六花は、腰を落とし夢葉に目線を合わせて話掛けていた。 子どもが好きなのだろうか。いつもとはまた違う、そんな微笑み方。優しく、あやす様な雰 囲気を作っていた。だから、夢葉もすぐに懐いたのかもしれない。そんな光景だった。 ずっと見守っていたくなる微笑ましい光景だったが、 「じゃあ早速勇太の部屋で修行をしよう」 突然に、突拍子もないことを言うものだから俺は激しく動揺してしまう。

5. 中二病でも恋がしたい!

278 と一息をつける。 りゅうーるえとわーる ! 」 これでリッカといっか宇宙人倒せるね ! えー ・ : 妹にも受け継がれてしまっていた。ここで新事実を発見。今日一番の被害者は俺だー まあ、夢葉の眼帯も取れたことだし、それは我慢しよう。お兄ちゃんたもん。 「しかし、夢葉。自然覚醒はかなり大変。だからこれを装着」 言って、六花は鞄から新たな道具 ( 何か怪しいので魔道具と言うことにする ) を夢葉に手渡 していた。勿論それを受け取って夢葉はまた嬉しそうにしている。 「 : : : ところ構わず、無償であめちゃんを手渡す大阪のおばちゃんかよ : : : 」 そんな光景を見て、つい吐露してしまう。 「あめちゃんじゃない。パワーストーン」 ・ : 大阪のおばちゃんは否定しないんだな。 リッカあ、これくれるのお ? 」 「きれい 赤と青と緑と黄色のつぶつぶ ! 夢葉に手渡されていた魔道具を見れば、赤色の小粒な石が三つ、緑色の小粒な石が四つ、青 と黄色の小粒な石が一つずつ。それをばらばらに繋げてプレスレット状にしたもので、とても 綺麗なパワーストーン ( ? ) のアクセサリーだった。 「プレゼント。封印道具じゃないからいつでも外していい」 その言葉を聞いて、早速夢葉は腕につけていた。きらーん、と言いながら俺に見せてくれて とろ

6. 中二病でも恋がしたい!

279 第 10 話もりさまって呼ぶな ! いる 「もらっても大丈夫だったのか ? わりと高価そうだし : : : 」 「海で拾ったただの綺麗な石だから安心して。 「全くパワーなさそうだな : ハワーストーンって確か石に色々効果があるものだと思っ ていたけど : : : 」 「呪文を唱えると金色とかの勇者が復活する 「黄金の勇者」 冒険が始まりそうだな、それ。というか、そういうネタのアイテムだったのか。六花が普通 の女子的感覚で流行りのものをつけないということがよくわかったぜ。 「当社比 % のカで復活する」 「マニアックすぎるだろ、そのネタ卩誰がわかるんだよ ! 」 「勇太」 : わかったけどさ。 「まあ、うん、ありがとう。ほら夢葉も六花にお礼ちゃんと言わないと 「あ、うんー リッカありかとう ! 」 「いえ。魔王のご加護がありますように」 どんなご加護だ。全然守ってくれなさそうだ。

7. 中二病でも恋がしたい!

198 ま、何にせよ、仲良くなったのはとても良かったのだけど 「わかった。今度夢葉の家で特訓。夢葉もそのうち覚醒出来るかもしれない」 やったあー それは俺の家でもあるのだ。六花が家に訪れる前に俺は部屋を片付けなければいけなくなっ たようだ。普通の部屋に戻しているとはいえ軽く封印してあるだけの黒歴史遺産 : : : どうする かなあ : そんなことに思いを巡らしていると、六花は立ち上がって、夢葉に別れを告げていた様だっ 「リッカとバイバイしたよ。帰ろ、お兄ちゃん」 「おお。そっか、ちょっと待っててくれ」 リードを夢葉に渡してから、少し離れていた六花に駆け寄る。 「悪いな、なんか。借り物しちゃったりして。あと、ありがと、妹と遊んでくれて」 俺も今日はいつばい遊ばしてもらったし、兄妹揃ってお世話になりすぎだった。 「問題ない。私も楽しかった」 言って、笑う六花。そんな表情のまま、小声で呟く 「 : : : 勇太がママゴト」 「なっ卩ああ、ええっと、ほら、えーっと : : : ママゴトは、べ、別に好きとかじゃないんだ

8. 中二病でも恋がしたい!

270 はやくも言われちゃった , みみざと 六花はその夢葉の言ったことに耳聡く反応して俺の方にすぐ笑顔を向けて「さすが勇太」と 言わなくてもそう伝わるように頷くのだった。く、決して恥ずかしくなんてない。絶対こんな ことになるだろうと思っていたから、悶死しないための心バリアをばっちり作成してある。 「ささー さくっと修行を始めようかー」 しかし、棒読みだった。話を流すスキルに欠ける俺である。 「んでも、俺は直接修行には関係ないから、ちょっとお茶とお菓子でも取ってくるわ。先に始 めておいてくれていいから」 リッカ早くしゅぎようしょ , と、夢葉は機嫌よく言って六花のスカートを引っ張っていた。目線がそっちにいってしまい そうだったので、慌てて自分の部屋を後にする。閉めた扉の内側から夢葉の元気な声が張りあ がっているのでもう修行とやらは開始されているのだろう。 「六花、頼んだぞ。夢葉の眼帯だけは そう扉の前で小さく呟いて、自室を離れ冷蔵庫の方まで向かう。 冷蔵庫の中でお茶とコーヒーを発見したが、迷わずお茶を選択した。三人分のグラスと台所 で発見したおにぎりせんべいをお盆に乗せ、部屋へと戻る。 絶句した。

9. 中二病でも恋がしたい!

学校を出て、ミッションの内容を六花に伝えながら、俺の家へと向かった。 ミッションの内容はーー妹、夢葉の眼帯を取り除くこと、である。一日二日で飽きるだろう 一向に飽きる気配がなく、今も何 と思っていたのだが、さすが俺の妹と言えるかも知れない の変わりも無い黒い目を、未だに封印しているのだった。 あの日、夢葉が眼帯を付け始めた理由を、親には六花が伝授したという部分を俺に変換して 伝えたのだが、ご近所から心配されるのでそろそろ止めさせなさいと、昨日ついに警告されて しまったのたった。 夢葉は楽しそうにその設定で遊んでいるので俺としては、まあいいか程度だったけど、やっ ばり眼帯は、基本怪我をした時に使うものなので色々心配されるようだ。うん、それが当たり 前だよな。 呼夢葉はそのことに関しては頑なに俺の言うことを聞いてくれず「リッカと宇宙人倒す ! 」の 。一点張り。なので仕方なく六花にどうにか眼帯だけは外してもらえないかとお願いしたのだっ 「仕方ない。そういう理由であれば封印をせずに覚醒する方法を伝授する 話 と、六花が仰ってるのでなんとかなることに期待する。 第 帰宅すれば、家に居たのは夢葉だけたった。

10. 中二病でも恋がしたい!

196 「ねえねえ、リッカ、なんでおめめ隠してるのー ? なんでー ? 」 「さすが勇太の妹 ! 珍しく六花が慄いていた。それに俺が慄く。 「仕方ない。邪王真眼を発動する」 意気軒昂に声を張って、六花は眼帯を外す。本日二度目の開眼であった。 「おお ! 金 ! 金 ! 」 案の定というか少しだけビクッとしてから、夢葉は嬉しそうに金色の眼を指差していた。今 度、人を指差しちゃいけませんと注意しなくてはいけない。 「これは私の固有能力。邪王真眼」 「じゃおーしんがんう ? 「そう。現在はこのカで勇太を契約者としている」 ちょ、う、そんな説明を妹にしないでくれ : : : ただでさえ、三歳の時に俺の影響を受けてい るかもしれない妹た。先が心配になる : 「おお ! すごい能力 ! お兄ちゃんと契約者 ! すごいすごー 夢葉の目はいっか見た六花のように輝いていた。いかん、将来有望だ。妹はこの話を何一つ これ以上の中二くさい会話は危険だと判断して、俺は止めに入る。 不思議と思っていやしない。 「そうだ、夢葉。帰ってそろそろ晩御飯食べないと : : : 」 おのの おのの