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検索対象: SFマガジン 1977年6月号
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1. SFマガジン 1977年6月号

昭和 35 年 4 月 12 日第 3 村物認可昭和 34 年月 1 日国以鹽局特別扱呱誌第誌第 682 り一晴 52 年 .6 リ 1 い剏・発行 アメリカ・ファンタジイ & SF 誌特約 戦争 SF 特集い Sc / 劭化 / S アビ記砒わ〃 & ・ 1 日発 il' 第を第 6 り -

2. SFマガジン 1977年6月号

ハヤカワ・ノヴェルズ / 最新刊 成 ロ 上 プ り ン鬲、 ローズウォーターさん、 あなたに神のお恵みを カート・ヴォネガット・ J r. / 浅倉久志訳 聞きたまえ / 比類なき優しさと比類なき財 産を持つェリオット・ローズウォーター氏の ・ / 現代アメリカ文壇で最も 愛の言葉を・・ 景彡響力を持っ鬼才か、剃刀のような優しさて ① ) \ 1300 描いた砂糖のように苦い物語 貧、一な牧帥のに生まれ、わム乢階級に対する 燃えるような贈悪を抱きなから成長したヒラ ーの復讐か始まるー英文壇俊英のカ作 ピアス・ホール・リード / 古沢安二郎訳一九〇〇円 〔ユナイト映画化〕人を食らう家 , 市だった〔ゴ、ンツク・ロマンの代表的傑作ー a ・バート・マラスコ

3. SFマガジン 1977年6月号

大将は制服から小さなカードをとりだし、かすかに笑みをうかべ には、まだ生まれていなかったわけです : : : えーと、まず初めに、 て、それを見た。 「いなくて みなさんのなかにホモの人はいますか」いやしない。 「君たちの大部分は四十万ドルほどの預金があるな。これまでの給も、驚きません。けど、・ほくはホモです」ふざけるな ! 「そして、 ツ。、 ヨーロ 料と利子だ。しかし、地球は戦時下で、その戦争を税金で支えてい / と北アメリカの人間の三分の一は同性愛者たと思いま ーセす。インドと中東ではもっと多く、南アメリカと中国では三分の一 るのは、他ならぬ地球市民なのだ。君らの収入だと、九十二パ ントは税金にもっていかれちまうな。三万二千ドルでは、つましく以下でしよう。 暮らして三年もっかもたないかだろう。 どの政府も同性愛を奨励しています。国連は公式には中立を保つ いっかは諸君も職業につかねばならんだろう。そして、君たちがていますがね。な・せ奨励するかといえば、確実に産児制限ができる 訓練をうけていることといったら、これしかあるまい。他にはろく からです」 な仕事につけやせん いま、地球の人口は九十億をこえた。職の それは、おれの耳にはまことにもっともらしく聞こえた。軍隊で ない者が五、六十億人いる。そして、君たちの訓練は二十六年分、は精子のサンプルを凍結乾燥させ、整理保存し、男の精管は切除し 時代に遅れとるのだ。 てしまうのだ。 さらに、このことも覚えておきたまえ。二年前の君の友人も恋人まったく完璧な避妊法である。 もいまや君より二十六歳よけいに年をくっておる。肉親の多くも亡 学生たったころ、学内のホモどもも産児制限になると言ってたも くなっておられよう。地球は君たちにとって非常に淋しい世界のはのだが、そいつがまがりなりにも認められたのかもしれん。おれ ずだ。 は、地球人口は九十億をはるかに超えていると思っていたのだ。 しかし、地球についてしゃべるなら、ここはサリ軍曹にまかせよ「地球にいたころ、このようにみなさんに話をするようにと命じら れた・ほくは、少し調査をしてきました。おもにニュースファックス う。地球からここに着いたばかりなのだ。軍曹 ? 」 と雑誌を読んだのですがね。 「ありがとうございます。閣下」 その肌、その顔がおかしいのではないかと見えた。しばらくし いずれとりかえしのつかないことになるのではないかと、みなさ て、わかった , ーーそいつは白粉をはたき、口紅をぬっているのだ。 んが恐れていた多くのことは、実際には起こりませんでした。たと えば、飢餓です。耕作可能な土地や海をことごとく利用しつくさな 爪はつやつやと白いアーモンドのようだった。 「どこから始めればいいのか、よくわからないんですが . 彼は顔をくとも、地球人すべてを養うことができるのです。いえ、いまの二 しかめ、上唇を噛んでおれたちを見た。「ほくが子供のころにくら倍になっても大丈夫です。食料生産技術と公平なカロリー配分が進 べて、いろんなものがとても変わりました。 歩したのです。みなさんが地球をあとにしたときには、数百万の人 ・ほくは二十三です。ですから、みなさんがアレフへ出発したとき人が餓死しつつありましたが、いまはひとりもおりません。 幻 0

4. SFマガジン 1977年6月号

」なら降服を望んでいたからだ。カイル中尉ならそんなことはしな関するニュースのコラムをもうける。トマスという名の特派員が、 っただろう」 全国的な、かつ国際的な注目を集めたシリーズものの最終記事を送 った二週間後に、次のような記事が、そのコラムにのった。 「そう、彼ならしなかった」 「しかし、彼が生きているあいだは、そんなふうに考えることはで 従軍記者の死は、本誌の歴史上特記すべき出来事ではない ) なかった」二九〇〇は考え深げに彼を見た。「きみはなにかを持 が、かの青年の死には格別な悲痛さをお。ほえる。彼の記事は、 一ている、二九一〇。生気。われわれに欠けているものだ」彼は大 通常とは逆に、彼のナイハーを隠すために名前だけが署名され 「だからきみを分隊長にした。その な手で顎をちょっとなでた。 ている ( 新聞参照 ) 。青年はキャンプで働き、戦うために彼の ~ めと、ある種の仕事を省いてやるためだ、ときどき仕事について 人間性を放棄したのたが、そのキャン。フを救うべく空輸部隊が 」られないようなときがあったからだ。だがきみには生気がある」 到着したときはすでにおそく、報告によれば青年は明らかに、 二九一〇はいった、「わかっている。あっちの様子はどうだ ? 」 あの生き物の面倒をみていた従軍中の・・の専門家を助 「まだもちこたえている。気分はどうだ ? 」 けながら戦死したのである。青年は自ら、その生き物たちの運 「くらくらする。ものを見ると、目の両側に黒いものが見える。 命と彼自身の運命を共にした。彼と・・の専門家は、キ 》か、あることを教えてくれないか、行くまえに、もし教えられる ャンプが襲撃されたとき銃剣で刺殺された。 ら」 しいとも」 「人間の脚がひどい折れ方をしたとすると、複雜骨折というような 、つだが、人間の医者は骨の一部を切除して、金属の代用品を埋め むことができるだろうか ? 」 ーわからない」と二九〇〇は答えた。「それがどうかしたか ? 」 二九一〇は・ほんやりといった、「そういうことをされたフットボ ・ルの選手を知っているような気がする。少なくとも、いま思いだ ) たような気がする : : : ちょっと忘れていたんた」 外ではラツ。ハの音がふたたびひびきわたった。 彼のそばで死にかけている 0 がうめいた。 アメリカの報道雑誌はときどき、表紙の内側の広告頁に、社員に

5. SFマガジン 1977年6月号

「そうとも、スヴェッツ。たいへんな熱の入れようさ」 くれ、などとせがまれんことを祈るよ」 大地震以前の時代、カリフォルニ 「もう一台、手に入れましよう。 「もしそうなったら ? 」 「しようがない、送りだすほかあるまいな。いや、お伴をしろとはアは自動車であふれかえっていたにちがいありません」 「うむ、いけるかもしれん いわんから安心しろ、スヴ = ツツ。ジーラが同行する。彼女は黒人ラー・チ = ンは急にたちどまった。 だし、アメリカ語ができる。それがなにかの役にたっかもしれん」な、そいつは。それでしばらく時間をかせいでおいて : : : 」 。しいながらも、スヴェッツはも「なんの時間です ? 」 「それだけじゃだめでしよう」とよ、 ラー・チェンはそれを聞いてはいなかった。「レーシング・カー うかなり冷静になっていた。あぶないことはジーラにまかせておけ いや、それだと事故死してしまう。どうせ諮問院の連中が ばいいのだ。 二人はやがて事務総長の自動車の横にさしかかった。スヴ = ツツ寄ってたかってロポット運転手をとりつけて、乗りつぶしてしまう はその奇妙なかどばった外観や、複雑なコントロール・パネル、びんだから、そうだな、砂地用の軽ジープなんかどうだろう ? 」 かびかのクロム仕上げに興味を惹かれた。だれかがポンネットをと「どうしてご本人にうかがってみないんです ? 」 「うむ、それもわるくないな」ラー・チェンはいった。二人は階段 りはすしたらしく、磨きあげられた複雑な動力部分がまる見えにな をの・ほっていった。 っていた。 「まてよ」とっぜんスヴェッツはいった。「彼はこいつが好きなの 「どうした、こないのか ? 」 「事務総長はこの自動車がお気に入りなんですか ? 」 中 私のなかの人 発 シビル 好 し センターには三基のタイム・マシンがあり、そのうち一基には大 型のエクステンション・ケージがとりつけられ、さらにこれらを制 御するため、点減する色とりどりのランプのついたパネルの山があ ハヤカワ・ノンフィクション シビルの内部で自律的に生きてきた年齢や 嗜好の異なるの人格を、いかにして〃ひ とり〃に統合するか ? 病める少女の魂の 遍歴を通じて、人間存在の深奥にせまる / フローラ・日・シュライバ 巻正平訳 / 平一吉〇 早川書房 4

6. SFマガジン 1977年6月号

のごろ、古いけってしまった。・ほくが母にせがんだのか、母のほうか ′仲間たちら連れていってくれたのか記憶がはっきりしないが、こ が、界かの映画などかなり今日の・ほくの存在に影響を与えている ら足洗ってい のであろう。一ペ 1 ジ一ページを、ノスタルジイにした くケースがリ りながら読む。 」【、一 ~ 常に多い。残 , を】念でならな三月〇日 『ドグラマグラ』を読みながら、駅の階段を歩いていて 米田氏は、 つまずく。ひっくり返って、右ひざを強打。家に帰って ・ほくにあずけ調べてみると青くあざができていた。「こてん古典」の ればコレクシ〆切日、明後日に迫る。さあ、どうしよう " " ョンを死蔵す ることなく、 三月 x 日 , , 界に役立埼玉県所沢市の竹内学さんというかたから、一冊の古 ててくれるか書を送っていただいた。昭和二十三年、明々社という出 ・・ . 第らという。そ版社からでていた冒険科学文庫の一冊で、伴大作『怪獣 、・一。〕れはそうた国探険』。 ・ほ / 、 A 一 1 レ ゴジラを思わせる大恐竜が、少年を食べようとしてい ては、彼の研究成果発表を待ち望んでいただけに淋しる、いかにも紙芝居ふうの絵がなんともいえない。 たぶん、 O ・ドイルの「ロストワールド」の翻案では チ ス ないかと思って、パラバラとめくってみたら、やはり、 そうだった。ドイルとウエルズの「世界文化史」を参考 三月 x 日 にしたと書いてある。 会社の帰りに、ふらりと立ち寄った近所の古書店で、 そういえば、これまでに、日本でドイル、ウエルズ、 昭和二十五年に公開された ( 日本での公開は翌二十六 年 ) ・・ ( イゾライン原作のアメリカ映画「月世界ヴェルヌらの作品は、いったいなん種類の作品がなん回 征服」を絵本化した『月世界旅行』 ( 昭和二十六年、新ぐらい新訳されているのだろう。・せひ、一度調べてみた いとは思うが時間がない。誰かやってくれる人はないも ・】の潮社刊 ) を入手。 界 小学生のころ、母に連れられて地方の三流館に観に行のだろうか ? ああ、もう原稿まにあわない " 【 った記憶がよみがえってきて、なんともいえぬ感慨にふ 4 3

7. SFマガジン 1977年6月号

るテーマにして、九月六日から一週間にわたり、 熱心に討論を行ったのである。 この国際シンポジュウムに参加したほとんど全 部の人たちが、黒板にチョークで書いたり、論文 に引用したりした一つの方程式があった。 それはフランク・ドレークが最初に発表したの″ で「ドレークの公式」と呼ばれているものであ″ り、次のような七つの係数の積が、 Z に等しいこ″ とを表わしている。 N 日 No ・ P 一・ P2 ・ n ・ fi ・ no ・ そしてこの z こそ、私たちの知りたい交信可能″ 宇宙の技術文明の数 地域に、ソ連のアルメ = ア共和国の町ビ = ラカンな地球外の技術文明の数なのである。 z やなど が、どういう意味のものか、簡単に説明しよう。 がある。 ″オリオンは、西に傾き、天頂には、ししや、か 一九七一年の秋、ここにノーベル賞受賞者をふ 2 ーー私たちはまず銀河の全恒星のうち、生命 くむ世界有数の科学者たちが、続々と集ってきを育み、進化させるのに適した恒星を、。ヒック・ ″に座や、おおくま座の星々がある。 アップしなければならない。 ″その後を追いかけ、お・ほろにかすんだ夜空に輝た。 くのは、おとめや、うしかい座の星群だ。南に アメリカからは、オズマ計画を行ったフランすなわちは、その恒星がもし惑星をもってい は、うみへび座が長い尾をひき、その上に、小さク・ドレーク、宇宙生物学者として著名なカー た場合、生命が誕生してから知的生物に進化する ″くまとまったからす座がのっている。 ル・セイガン、国立電波天文台のフォン・ヘルナまで、十分に安定な状態がつづく恒星の数であ″ これらの星座を仰ぎ、星々のまわりにあるであ 、星間通信について先駆的な提案を行ったマサる。当然、全恒星の数よりも少ない。 ″ろう惑星に思いをはせるとき、私の頭の中に去米チ = ーセッツ大学のフィリップ・モリソンといっ ーーー前の条件を充たす恒星のうち、惑星系を もっている割合である。 ″するのは、 た人たち。 . しュー . し ・トロイッキ この宇宙には、・ ソ連からは、電波天文学者の これについては、〇・一、つまり一割と見る者 とれほどの技術文明 、同じく Z ・カルダショフ、天文学者の—・シもあれば、一と見積る人や、その中間をとって″ が存在するのであろうか ? 」 ″ということである。 クロフスキー、またチェコからは天文学者の・〇・五とする者もいる。 ペシェクなどが、それそれ参加した。 , ーー生命に適した環境をもっ惑星の割合であ″ そして彼らは、「地球外文明との交信」を主たる。 ″西アジアのカスビ海と黒海とにはさまれた狭い 連載Ⅱ 星座の歳時記 日下実男 フォト / 佐治嘉隆 6

8. SFマガジン 1977年6月号

初めてジャン・デュプレに出会った時の状況をお話しよう。ぼく いか、心を決めようとしていた。・ほくはライフルをよく見た。それ は六名の分隊を率いて独立パトロールに出ていた。そして、ウトワ はデパローマー銃で、ワイアーコントロール・ロケット弾から、銃 ードのジャングルに散開して、もつれ合った緑の茂みの中を調べて口を通過できるありあわせの小石にいたるまで、何でもかんでも発 いた。すると突然、ジャングルがすばっと切り取られている縁のと 射することができるものだった。 ころに出た。葉の周囲がまるまっている高さ八フィートのしたの、 「どこで手に入れた ? 」・ほくは尋ねた。少年は泣かないことにき すだれのような最後の葉を透して、踏み固められた小さな地面が見め、白い顔に、必死に目を見開いて、・ほくを見上げていた。 えた。それは、その向うに見える作物の植わった比較的大きな畑の 「とうちゃんーかれはいっこ。 前庭たった。入口の近くに、 一台の乗用マセレーターが置いてあ「とうちゃん、どこだ ? 」 かれは・ほくの顔に目を据えたまま、体を半分ひねって、入口の向 り、サドルにはだれも乗っていなかった。そして、・ほくの真正面に したから五フィ 】トも離れていないところに を読んでいると、着想はおもしろいの思われるのですが、どんなものでしようか ? 四歳より上にはなっていないと思われる一人 に、不必要な描写が多すぎたり、逆に描写が浅略歴を紹介すると、一九二三年、カナダ生 の少年が、ライフルにもたれて立っていた。その薄だったりして楽しめな廴ことがあります。まれ。創作を学ぶ目的でミネソタ州立大学に しかし、・ディクスンは、と歴史小入学。途中で三年間兵役に服す。一九五〇年 ライフルは、ちょっとモデル・ガンとは信じられ 説説を対比して「における本当らしさ」と卒業と同時に、作家生活に入り、精力的に活 ないほど真に迫っていた。 いう論文を書いているほどですから、その点動をつづけている。一九六四年ヒューゴ 1 賞、 やがて、モデルでないことがわかった。 解は安心して読めます。・ディクスンといえ一九六六年ネビ、ラ賞を受賞。短篇中篇あわ ・ほくはしだの葉の最後のすだれを、さっとくぐ ば、タカ派の代表と言われていますが、このせて二百以上、長篇三十以上あり、多くの外国 り抜け、少年が銃をかまえようとするのもかまわ作品を読むと、タカ派に対する疑問のような語に翻訳され、二十三箇国で読まれている。な ものが感しられ、そのために、かえって作品お、アメリカ作家会長を二期っとめた。 す、それをひったくった。かれは目をばちくりし ( 訳者 ) の彫りが深くなっているように、わたしには ながら、ぽかんとぼくを見つめ、泣こうか泣くま ・フ 0 ジビリナイー 9- 5

9. SFマガジン 1977年6月号

「もうあれを , ーー」 ずいた。フォードのその車はぶかっこうでだらしなく、醜くてたよ 「複製機の使用法ぐらい、心得てましてよ」いつもながらジーラのりなかった。こっそりちょっとインチキな粉飾をすれば、まあ事務 4 尸には、ちょっぴりとり澄ました響きが感じられる。「像が左右裏総長に似合いのものになること請けあいなのだが、修正なしでは、 込しになるってことも知っています」 とてもじゃないがカッコイイとはいえない。 「いや、それはかまわん。裏返しの複製を持ってかえって、それを「もうひとつ、気をそらせる材料が必要だな」ラー・チェンがいっ う一度裏返せばすむことた」 た。「これでなんとか、それを準備する時間ができたわけだ」 「もちろんですわ」これまでそれに気がっかずにいたのを、くやし ジーラの小さなタイム・マシンは、布を引き裂くようなおしころ っているようだ。「方言はどうします ? 」 した単調な、心強い音をたてた。十二名の作業員が大ケージのした 「きみは黒白混合のアメリカ語をつかうが、それはずっとのちの時くにとりかかっている。まだジーラはこのあと、複製した自動車を へのものだ。スラングはつかうな。白人の注目をひきたくなかった搬送する必要があるのだ。 黒人語だけにしろ。必要があれば、白人語をつかってもいし 「やってみたいことがあるんですが」思いきってジーラは切りだし ただし、ゆっくりと、慎重に、やさしい単語をつかってな。よた。 ての国から来たと思ってもらえるだろう。と思うよ」 「何に関してかね ? 」 ジーラは大きくうなずいた。前かがみになってェクステンション 「ロック鳥です」 ・ケージにもぐりこむと、向きなおって複製機を引っぱりこんだ。 ラー・チェンはにやりとした。「ダチョウだろ、つまり。まだあ リフト・フィールド・・エネレータ 」の装置、なりは小さいが、揚カ場発生機の作用で浮揚してきらめていなかったのか ? ロック鳥なんていやしなかったんだ いなければ一トン近い重量がある。片方の端が発光塗料で白く光っそ、スヴェッツ」 スヴェッツはいつになく頑固そうなようすだ。「幼態成熟につい 二人の見守るなか、ケージはかすんで消えた。いまもタイム・マて、なにかごそんじありませんか ? 」 ンンの本体と接続してはいるのだが、接続されたその方向が光を伝「いや、きいたことがないな、それよ。、、 : 。ししカスヴェッツ、われ 迂しないのである。 われはロック鳥さがしのタイム・トラベルで、もう予算を超過しか 「さてと ! 」ラー・チェンが両手をこすりあわせた。「ヘンリー・ けているんだ。もちろん、きみの責任じゃないが、しかしもう一度 / オードのとべない飛行ポールを手に入れるのに、手こずるとは思やるとなると、最低で百万コマーシャルはかかるしーーー」 んんが。まあ、問題があるとすれば、それは事務総長が、手に入れ「タイム・マシンはいりません」 にものを目にしたときのことだ」 「なに ? 」 歴史書のモノクロの平面図版を思いおこして、スヴェッツはうな 「宮殿お雇いの獣医官のたすけが借りられるといいんですが。そち ネオテニ

10. SFマガジン 1977年6月号

に暮らし : : : ついには死減にばにいって、数百万の惑星の上には、今日、地 ″一〇〇億はあるという考えで ″ある。 至る、といった惑星も想像で球に見られるような知的生物が栄えているだろ きるのである。 ーー一をとる。これは太 陽系の例である。火星や木星 ん新ーー一〇分の八とする。一」そればかりか、それら遠い惑星の住人の中に れはソ連の Z ・・ベトロー は、人間よりも、はるかに進んた文明をもつもの″ でも、下等な生物が発見され れば、この値は三となる。 座ビッチの出している数字だも多いことたろう」 ″が、非前に暗い太陽から遠く 射が、私もまず妥当な値だと思 と、大胆な予測を発表したのである。そうして ″離れた所にしか惑星がない場 このような考えにもとづいて、オズマ計画は始め el+—l 〇〇〇分の一とられたのだった。 ″合や、逆に、明るすぎる太陽 の近くに、惑星が固ま「て存 をのする。この考え方は、前に述一方、宇宙生物学者のカール・セイガンが出し ~ 矗河べた通りである。 ている Z の値は、一〇〇万である。セイガンと私 ″在する場合もある。 さてこれらの数字を代人しの試算とでは、考え方にかなりの違いがあるが、 ″どちらも生命を育むには、 てみると、技術文明の数 Z しかし最終的な Z の値となると、これまたほとん ~ 不適格である。したが「て、 ど同じである。 は、次のようになる。 セイガン、もいう - よう . に、 I-\J ″するのは、控え目な考えかもしれないが、ここで むろん八〇万よりは、はるかに少ない四万と Ⅱ 80X 104 N Ⅱ 10 】 0 ・ 1 ・ 1 ・ 1 ・ ″は、この値をとる。 か、やたらに大きい億の単位の数を出している人 10 10 103 もいる。 一とする。理由は前に述べた通りだ。 推定や臆測は、自由である。が、私は約一〇〇 一〇分の一とする。セイガンは、「ほ・ほすなわち、その値は八〇万である。 一という数値を適用すべきだと信じている」とい約一〇〇万であ「て、これは奇しくも、オズマ計万というのが、まずは穏当な数であろうと思って″ ″っているが、私の考えは、やや悲観的である。セ画を指揮したアメリカ国立電波天文台長のオット ストルべの予測と、オーダーで一致する。 ″イガンの信念は、 そして銀河系内に、一〇〇万もの技術文明があ 「ひとたび生命が発生すれば、それは十分な時間 このシア生れの、いまは亡き天文学者は、一るとすれば、これを対象にするサイクロプスのよ うな宇宙人との交信計画は、 ″さえ与えられれば、知的生物にまで進化してやま九六〇年頃に、 「銀河系内にある生物の棲みうる条件をそなえて「絵空ごとでもなんでもなく、実現のために十分 ない」 努力し、出費を重ねる価値のある計画だ」 ″ということである。だが、火星に徴生物が発見いる惑星の数は、一〇億個くらいだろう」 ということになると思うのである。 と、ます推定し、 ″されたとして、数十億年もすれば、それが人間に 「むろん、これらの惑星に芽生えた生命が、すべ ″まで進化しうるであろうか。 ″それにまた私には、下等な生物たけが、何十億て高度に進化したものだとは限らない。しかした 年にもわたって、ほとんど進化せす、眠ったようぶん、一〇〇万から一〇〇〇万の間、ごく大ざっ を , 介 , 学第い 〃に 8