「星群」第号 ( 記念号 ) 発売中ー 界情報」の小見出しなども書いておきます ( 盟香川県木田郡牟礼町大字原三五八 小田博志 ) 椎原豊「プレークポイント」、後藤俊夫「脱 と、それを忘れた時に、いちいちたくさんの 出」、石坪光司「明日への道」ほか、中・短篇を 告知板ーーー をひっくりかえすという手間もはぶけてたいへ 満載した特別号です。 ん便利です。 判、タイブオフ印刷、百五十ページ、頒価 四 tn フェスティバル 話はころっと変わりますが、・ほくは今、小学六 千二百円 ( 郵送料共 ) 。 「 0 、」のお知らせ 年生で、今年の四月に中学に入学するため、中一 向けの学習雑誌の予約をしました。すると、その現在、参加人員ワクに余裕がありますので参加お申し込みは、 〒京都市伏見区石田大山野五ー一一ー四ー一一〇 ひきかえに去年の売れ残りの同じ雑誌を。フレゼン御希望の方はお早めにどうそ。 一高橋正則方「星群の会」まで。 ( 郵便振替 トとして一冊くれたのです。読んでみると、〈期日昭和五十四年四月一一十九日、三十日 京都三一〇三〇番高橋正則 ) Ⅱ異星からの宇宙船〉という式がすつぼりあ会場新潟県弥彦温泉、ホテルみのや なお、星群の会では新入会員を募集中。京都と てはまるような文がみつかりました。このような会費七千五百円 ( 一泊二食付 ) 札幌で例会も開催しています。京都例会について 定員二百名 誤解が消えない以上、わが国はまだまだ問 ☆前夜祭一一十八日 ( 土 ) 、定員五十名、参加者多は前記、高橋まで。また札幌例会については左記 題発展途上国なのではないでしようか。 氷垣までお問い合わせ下さい それから、創作の面ではあまり顔を出さない人数の場合、ワク拡大考慮中。会費五千円。 ( 伊藤さん、安田さん、浅倉さん・ : : ・ ) の小説を☆案内書御希望の方は印円切手同封の上、左記ま〒刪札幌市中央区北二条東十一丁目、庄崎方 ・水垣津 で。 にのせて下さい。お願いします。 もうひとつお願い。 O ・ Q ・シマックを文〒新潟市桃山台一ー 新潟県ファン連合山内博同人誌「クウェーサー」ゼロ号発売中ー 庫にもっと入れて下さい。それに、にも短 内容「第ヴィジュアル」 篇をのせて下さい。オネガイシマス。 ・スベオペ「スターエンジェ 川崎進のニュー ファンクラプ「宇宙波」会員募集中 ! ル」 / アニメ特集「ヤマト 2 ハ 小説、イラスト、詩、映画評論、マンガ等、創 オリジナル「ヤマト小マゼラン篇メ 作を中心としたファングルー。フで、と名のつ カ特集」 / その他、創作、エッセイ、。ハロデ くものでしたらそのジャンルを問いません。 イほか、アニメ等の記事満載 ! 現在、北海道小樽市と旭川市でメインスタッフ を募集中。会誌「 3<>@」の編集体裁判、祐頁、オフセット印刷 のお手伝いをしていただきたいのです。他の地方頒価六百円 ( 送料共 ) の方も投稿および購読会員として入会できます。☆ご希望の方は定額小為替で左記へ。 〒石巻市大手町一一ー二川崎方「」 詳細は円切手同封の上、左記へ御連絡下さい 西谷敏也 〒北海道小樽市梅ケ枝町一一六ー アニメ・サークル「ジャガー」購読者募集 内容イラスト・ストーリイ ( アニメの続篇、オ 、漫画、アニメ同好会 リジナル・ストーリイ ) / アニメ & マンガキ 「無限宇宙の放浪者」会員募集中ー ャラクターのイラスト、設定特集 / 読者の意 二カ月に一回の会報、半年ごとの会誌発行を中 見コーナー 心に活動しています。案内書御希望の方は、浦円 体裁 5 判、オフセット印刷、頁 切手同封の上、左記まで御連絡下さい 偶数月第一一土曜日発行。 〒奈良市学園南一丁目五ー三中野温子 申し込み方法 第間回日本大会 — 0 、Ⅲのお知らせ 期日一九七九年八月二十五日 ( 土 ) 一一十六日 ( 日 ) ( 予定 ) 会場名古屋港湾会館 合宿名古屋観光会館 主催中部日本同好会ミュ 1 タントクラ ・フ / 的発想人集団Ⅱ ( セカンド ) / 名 古屋創作集団ヴァイキング スタッフュートランド なお、参加申し込みの詳細は本誌五月号にて 発表いたします。 第爲回日本大会äQ—OOZ Ⅲ実行委員 会委員長鈴木尋久

座を受けもったりしていて、その範囲はとどま の高さで当時の雑誌界ではナイハ るところを知らないようだ。 ワンではないかと言われた。 一、「グレッグ・プレス」の編集者。グレッ考えてみると、エデイターと言えばふつうわ グ・プレスは復刻版専門の出版社。このシれわれは雑誌の編集長やアンソロジストを考え リーズは他と違い中心を絶版となった現代てしまうが、こうした単行本出版社のエデイタ ーというのがむしろ現代のアメリカ出版界では クラシックにおき、大成功を収めた。 「ドラゴン・プレス」のパートナー経営重要な意味を持っているのではないだろうか。 者。のチェックリストや学術書関係をにしても、その昔の・ハランタイン・・フック ・ハランタインは一 = ロうに及ばず、。ヒ 専門に出版する小出版社。ロスアンゼルススのべティ・ ラミッド・ブックスの・・ペンスン、そし の専門書店とタイ・アップしている。 【物の、・、鷺、・ー、てエーヴォン・ブックスのジョージ・アーンズ バイガーなど、一社のラインの質が急に高 0 , 、、まったなと思うと、大てい陰にはこうした に通じたエデイターたちがいたものである。 まいだ 現在でももちろん、・ハランタインのデル・リ 凵もの者 ィ夫妻、昔エースで今と健在なウォルハ イム、あるいは前・ハンタムのフレデリック・ポ ゴでき集新第。 ールなど、著名なエデイターたちが活躍してい るが、若手の中でズ抜けているのはやはりこ ートウエルだろう。一九四一年生まれだか のハ トのて 7 ら今年まだ三十八歳。ニューヨークに住み、前 手けパ一一 ー記「リトル・マガジン」のエデイターとして一 を九六五年から活躍。一時シグネット・・フックス の編集顧問をしていたが七三年からは、・ハ リイ・ブックスへ移り、ここでの努力が声価を ートウエル「コスモ 高めた。ところが、このハ ス」で失敗して後はしばらく沈黙を守っていた 「リトル・マガジン」の編集者。題どおものの、つい最近「ポケット・ブックス」へと に次いで第四位。月四点のを出して堅一、 りの小雑誌。詩や評論を掲載。とはほ移籍、その新しいラインを全面的に担当す 実な出版ぶりを評価されていた。また、ハ とんど関わりはないが、ディレーニイの作ると公表され話題を呼んでいる。なにしろポケ ードカ・ハー分野でも御三家の一つと言 ット・ブックスと一一一一口えば、アメリカのペ 品が載ったこともある。 われており、要するにアメリカ界に欠 「エントウイトル・ブックス」の編集 。ハック界でも一、二を争う大出版社。それが、 くことのできぬ出版社の編集決定権を握っ 者。「ドラゴン・プレス」と似た小出版路線を拡充するというのも大ニ、ースだ ていたわけだ。 ートウエルが抜擢され 一、誌「コスモス」の編集長。一九七 社。フィリップ・・ディックの普通小説が、そのエデイターにハ たというのも新鮮な驚きだ。とにかくこの の出版などュニークな活動を続けている。 七年初めに創刊。結局その年 4 冊を出した だけであえなく廃刊となったが、大判の紙どうだろう。とてもこれが一人の人間の活動が実によくわかっているスーパー編集者、どん 面を使ったレイアウト、及び作品面での質とは思えないが、彼はこの他にも大学で講な手腕を見せるか大いに注目してゆきたい。 安田切 デヴィッド・ ハートウエルってご存じだろう か ? スー ーと題には書いたけれど、もちろ んダイエーや西友のことではなく、超人的とい う意味。どこがどう超人的なのかというと、例 えばこの人と出版界との関わり合いだ。一 九七七年の半ば頃、彼があるファンジンのイン タビューに答えていった編集生活は 一、まず冂ハークリイ・ブックス」の編集顧 。当時この出版社はペー ハランタイン、 の分野ではエース、 8

非常に読みにくいわけです。それで切れてなど二十三歳のときに書かれているわけだ編集部高千穂遙が地べたをつくってくれ いたかなと思っていたら、結局それが復活から、すでにあんな大きなテーマを、もちた後でないとという気は : してきたのは、たとえば田中さんとか、山ろんギポンの「ローマ帝国衰亡史」という豊田まあそうですな。・ほくだったらてれ ずに書けないですな。昔から引きすってい 下敷があるわけですけど、それにしてもい 田さんとか、その辺が書く冒険小説という る変なからがあるし、偏見と無理解でたい のは、会社のためでもないし、お国のためまから三十年ぐらい前に広げてみせたとい ーソナルな う下地があるわけですけど、・ほくらもいまぶいじめられた時代があるものですから : でないし、要するに自分のパ 動機でもってやっている。そういう主人公書いている歴史小説的な系列で、これを銀 編集部そうですね。日本の場合、特 というのは、受け入れてもらえる下地がで河スケールにもっていったようなものはい に出たしのときというのは、アメリカと違 きれば初めて出てくるわけですから、ましずれ書きたいですけれども、その前に一つ って特殊な状況があって、これは福島さん てや一人で宇宙船をかって宇宙へ飛び出すのジャンビングボ ] ドみたいなやつがない とそこへいけないわけです。つまり地球上の編集方針もあったわけですけれども、と 話というのは、日本人にはまだ地球上でも 受け入れられてないので、やつばりこの辺でまたオタオタしているわけで、未来に対にかくというものに変な先入観を持っ ハイプラウな印象を与えな から始めないと、それが今度宇宙へ乗り出する日本人の役割とか、未来の地球像とている読者に、 か、そういうものをもっと明確なイメージければいけないというふうな、それは書く すなどとなると、さらに感情移入しにくく 方としてもどうしてもあった : を持たないと書けない。 なるのしゃないかな 質問ちょっと・ほくの思ったのとは違うん編集部宇宙で異星を舞台にしてエコロジ豊田ええ、あったです。それは結局二通 りの偏見があって、その間の幅が狭いの 1 系をつくっていくというタイ。フの話とい ですけれども、そういうことじゃなくて、 未来社会ですね、結局銀河帝国的な世界でうのは、冒険小説の系統で六〇年代の前半で、どっちにも動けない。つまり上から見 すが。ああいうものを巨大な歴史の範囲のぐらいまでにかなり書かれていて、たとえるとというのはマンガ並みーー、・マンガ 中で構築する人が出てこないかなという感ばアーシラ・ル・グインですとか、フラ並みというのは、・ほくはほめられたと思い ンク・ ますけれども、マンガ並みの低俗なもので ハートとか、そういうところに じで聞いてみたのです。 豊田それはいまのことと関係があると思受け継がれていったという伝統があるんであってくだらないと、片っ方、下から見る うんですけど、つまり日本人が果たすようすが、また日本の場合ですと、ドンパチをと、というのはやたらにむずかしい数 な歴史観の中の役割みたいなものの自覚がやっているもの自体が、書く方としてもま学の用語も使ってわけのわからないものだ じめに書く気が起こらないというところがろう、その間の両方が、ちょっと上へ出れ ないと、銀河スケ 1 ールでの使命が出てこな ば上がっかえるし、ちょっと下へおろせば いのではないですか。つまりスペ 1 スオペあるんしゃないでしようか。 ラみたいな、最初は冒険でそういうものが豊田かもしれませんな。だからそれをて下がっかえるし、どうしようもなかった。 下敷になって出てくるだろうし、あるいはれずに書いてうらやましいと思うのは、高質問創作のことなんですけれども、宇宙 ものなんかをテーマにするでしよう。そう アシモフのファウンデーション・シリーズ千穂遙さんなんかうらやましいですね。 7 7

1 トを出すためだと思うのです。高斎さんすよ。古いポンコツのスカイラインと夢と現実が錯綜して、実は夢たと思ってい の場合、昔はわりかしそれが説明だけで終書いて、文面にすぐ O と書いてあるのるのが現実であったとか、そういう話はま わっちゃって、そこの部分を読むのがきっ た星さんの中にありますけど、その辺はう に、イラストレーターが ~ のスカイライン いようなところがあったけれども、いまの ()q CQ を書いちゃって : んとひねらないと、ただ夢でしたというや やつは適当にうまくばらまいていますね。 編集部そう、う日 冐違、というのは、けっ つは、ほんとに読んでいる人が困りますか 初期のカー ()0 というのは、ほんとに車の こうあるんですね。 ら、それは気をつけた方がいいと思うんで 説明だけで終わっちゃっているような話が 豊田高斎さんなんか自分の指定のイラスす。あと、ショ ートショートの書き方で意 あったけど、いまの作品は、徳間書店の長 トレーターみたいなことを考えています外性というのはもちろん必要なんですけれ ども、やっていけないやつが、タイムマ 篇なんかを見ていても、同じ説明をするにね、車に関しては。それと、一番困るの は、ンヨ 1 トショ しても、一カ所で半分しておいて、次でも 】トのオチをかかれちゃ シン落ちですな。完全殺人が起こりまし う少し補足したり、そういうことを工夫し うことです。いまだに辰巳四郎という人をた。密室ですと、死体だけ残っていました と、実はタイムマシンでその部屋の中に現 ていますから、全然車が好きでない筒井さ恨んでいまして、それは人工衛星の中に、 んが絶賛したし、石川喬司さんも絶賛して地球上に住むところがなくなったお化が全われた未来人が殺してから、タイムマシン ましたから、ああいう工夫はもちろん必要部移っちゃって、廃棄された人工衛星の住に乗って逃げたのですという話にすると、 でしようね。ぼくなんかは若い人に読ませ宅の中に住んでいる。最後のオチがゆうれ読んでいるやつはばかにするなといって怒 るということを頭から思っていますから、 いなんですけど、イラストで最初のページ り出す。そういう論理的整合性みたいなも 車好きの人がということで、そういう説明に頭に三角の布をつけたやつをかかれて。 のは一応守った方がいい。タイムマシンと をしますけれども、これはなくてもい これはもうどうしようもないですな。ショ いうのはどこでも現われられるし、の うなもので、女の子が読めば、そこを読み ートショートのオチで一つたけタブーがあ中でも一種特殊なアイデアなんで、これを トンヨ 飛ばしてもらっても一向に構わないという るのですけれども、ゆうれいは人工衛星と ートに使う場合というのはよ ことです。ただ、それは一種のム 1 ド づ組み合わせるからいいんでしようけれど ほど気をつけないと、タイムパラドックス くりで、そういうことが好きな人がいますも、ゆうれいのオチもあまり下手にかくと だけをねらって一つにするか、何かする必 ありふれちゃうし、一番いかんやつは夢落要があると思うのです。 編集部 : ミくはわりと好きなんですけれどちというやっ、それから気違い落ちという編集部タイムマシンの書き方というの も。今度の「プレイボーイ」でお書きになやっ、ロポット落ちというやつですな。こ は、だんだん落ちついてきて、異常な設定 ったものでも、そういう描写が出てくるの三つは気をつけた方がいいので、もしそをつくるための便利な道具にしてしまう と、そうだそうだと思いながら読むみたい れをやるのだったら、それに挑戦するつも か、さもなければそのトリックで、知的な なところが。 りでどういうひねりがあるかと考えることゲ 1 ムとして使うかですね。 豊田あれはの絵が違っているんで です。だから同じ夢落ちにするにしても、 豊田広瀬さんが使っているようなね。

するとどうしてもひとりよがりなところが しなところがあります。だからいまの の書いたものをときどき見直して、たとえ 出てきたりすることがあるんですけど、そだったら、もう少しうまく書ける部分とい ばショ ートショートのアイデアが浮かばな 7 れをどうやって処理しているかということ うのはありますわね。たた、そのときの宇 いとき、自分のものを見直しますよ。これ を : 宙ものへの情熱というのはすごかったですは創作の秘密かもしれませんけれども、あ 豊田それはケース・・ハイ・ケースで、ど な。それからしばらくはそれを書いていまあ、あのときはおれはこんなにうまく書け こがひとりよがりかによって処理の仕方が せん。ときどきシラけまして、つまりシラ たのに、何でいまはアイデアが出てこない 違ってくるわけだけれども、たとえば宇宙けたというのは、要するにあれが本領でな のだろう、そういう方法がありますわね。 ものだとなるべくハ ードに書こうとか、そ いというためらいがどっかにあって、自分そうするとそれから発奮してもう一回何か ういう方針なりにリアリティを出すために ハ 1 ドを柄にもなく書いているとい 考え直すとか・ 昔書いたものは、ある 書きますけど、それが二、三年のレベルでうためらいみたいなのが少しあったので程度作家の軌跡みたいなものですから、そ おくれると、そこだけそぐわなくなっちやす。それはたぶんひとりよがりのところがれはある時期で全部手を入れちゃおうとい うのです。そういうところで変におかしい あるからなんでしような。だけどもそのと うことをいいまして、ある編集者からいわ ところがある。だから説明したいところきにほかに選択がないような状況があつれたことがあります。それは後で年譜を は、要するに高度な科学が発達した社会とて、一握りの ( ードのファンからも逃つくるときに、つくる人が困るから、要す いうのは、現在の科学から考えちゃうわけげられちゃう可能性があったし、福島さんるに成長の跡みたいなのは作家はいじらな でしよう。それがちょっとたっと古くなっ に見放されたらおしまいだし、そういう地 いものですということをいわれたので、大 ちゃうわけです。だからそういう意味で、 につき過ぎた、およそ的でないいろい 体それに従っているのです。ただ、年代や もっとそういうことに縛られないでうまくろな事情があったわけですな、当時として なんかで困るやつは、あるところで改訂版 よ。 書く方法があればいいんでしようけれど が出るところとか、そういうところで直す も、そういうところはどうしてもひとりよ編集部ただ豊田さんの場合、資料のあた必要はあります。たとえば一番やりやすい がりになりますわね。だから今度ひとりよ り方やなんかを見ていますと、 のは、近未来の疑似イベントものを書くと がりの見本の本を出しますが、。ほくの処女というのは本領でないというお話にしてき、ことしが一九七八年だから、それじゃ 長篇で「遙かなり幻の星」という宇宙もの は、何かあるんじゃないかという気がしま 一九八八年にしてやろうという、・ほくら大 ですけれども、これはいま出すことには、 体その方針なんです。なぜかといいます ろいろ抵抗がありましたが、「ダイ / サウ豊田ですから本領でないというのは、き と、それは後で見て書いた年がわかります ルス作戦 , というタイムトラベルものが完らいという意味じゃないんです。ただ、自 から。 結したので、最新の ( ードの長篇とほ分でそこに向かない部分というのがあるわ編集部一九 xx 年なんてやっている間は ・ほ同じ時期に出て、読者の審判を仰ぎましけです。それがいまいったひとりよがりと まだいいんですけど、あれでも百年たちゃ ようということなんです。いま見るとおか いうことたと思うんですけど、それは自分あ :

ことがよくあるのです。これはですからあれが成功するといいんですけど、しり切れ三十枚に引き延ばすと、オチがきかなくな まりかっこいい作業ではないのです。どう トンボになるといけないから、あそこに一 っちゃうのです。かといって三十枚ではス いうところからアイデアが出ますかとい っ何かをつけたいということですな。その トーリイが書けない 。というのは、その上 われてよく作家が使う公式見解みたいなの意味では落語のオチなんかすいぶん使える は今度は五十枚から七十枚の短篇なら短 は、ふろとトイレです。ぼくの場合は公式わけで、二段オチとか、三段オチとか、そ篇、その上は今度は四百枚以上とか、そう 見解は大の散歩ということになっていましういうやつはよく使えますし、考えオチみ いうふうに決めておかないとだめなので、 て、犬が走っている間は頭の中で軽く考え たいなやつがあってもいいわけですね。そだからそれそれアイデアとしての質は違い ていますが、突然立ちどまって三十秒ぐられから意外に、地ロオチがないですね。つますね。だからやっていけるのだろうと思 い片足を上けていることがあるので、そのまりごろ合わせのオチがないですな。たと うのです、それそれ違うので使い分けてい 瞬間にひらめくのですというと、はあそえば落語でいうと、日本語というのはごろるので。ただ、小松さんの「ある生きもの んなものですかと大体感心してくれるので合わせが非常にできやすいので、ですからの記録」なんか見ていると、要するに何か す。ただ、実際はそんなに簡単に出てこな簡単なだしゃれじゃおもしろくないんですでつかいアイデアが出てきて、それをがっ トンヨ いので、出てきたものに今度はスト ] リイけど、たとえば豆腐い、ごま入りがんもど と圧縮したやつがショー がどう絡むかということが必要になってく きといっているのを、甲府へお参り願ほど松さんの書くものはほとんど同じアプロー るわけです。アイデアには半分ストーリイ きに掛けているオチとか、あのくらい三つ チをしていますね。・ほくの場合は、明らか 絡みで出てくるのと、そうでないのとある か四つぐらい単語が、要するにセンテンス に短いやつは疑似イベントものというふう ので、ストーリイのつけ方というのは、ア としてごろ合わせになっていればみごとで に使い分けています。 イデアを最高に生かすような方向と、そのす。 編集部そうするとアイデアを考えついた オチが決まってないといけません。ショー 編集部豊田さんの場合、ゾヨートショー ところから、これは長篇向きのアイデアだ トンヨ トの場合は、オチをうまく確実に トと中篇、長篇、全部いまでもお書きにな ということで長篇に回しておいて : 決める。その間をつないでいくというため っていますけども、その場合、アイデア的豊田いや、それはないですな。初めから に最大限に有効にやるわけです。 に何か区別というのはあるんですか。 長篇のアイデアは長篇のアイデアですな。 編集部ショ ートショートの場合はオチが豊田一つだけあるのは、三十枚の話とい つまり田中光二さんがよくいうことですけ 重要視されますけれども、実際問題としてうのは絶対に書けないということです。三れども、メインアイデアということで、こ ヨートショ 1 トという形式には必すしも十枚の話というのはオチがきかなくなっちのメインアイデアというやつは、ショ ートと オチがっきまとっていたわけじゃないよう ゃうのです。だからショートショ ショートでは書けないですな。だからたと な気もするわけですが。 うのは長くしても二十枚でしよう。アイデ えば宗教的なことになるとか、シチュエ】 豊田そうですね。だから何かを暗示しな アストーリイを話の展開でもってきて、最ションとしては大きなシチ = エーションが がら終わるというショートショ トで、こ後にポンとオチがつくといいんですけど、 あるので、メインのシチュエーションとい

編集部現在、豊田さんにはリーダーズ・ です。ですから、よく才能だとかなんとか い込まれていくわけです。それが初めは何 ストーリイの選評をお願いしているわけでということはいいますけれども、それを書のことかよくわからないのですけれども、 すが、そこら辺のところから話を進めてい くことが好きたということが、まず一番最ある日突然主人公の天文学者が奥さんとウ きたいと思うのですけれども、 いかがです初だろう、才能というのはその次にくるの フンという関係をもっているときに気がっ 、カ ではないか。これだけ熱心にやってくると きまして、これは大変なことだと思い出す 豊田 リーダーズ。ストーリイには、読者 いうのは大変なことたと思います。これは と、突然地球の緯度に沿って大亀裂が入 の方から毎月二百篇ぐらいくるのです。そ編集部でも熱気を感じているわけですね。 り、三つのポールみたいに割れるわけで の中でも入選は一篇たけで、あとは佳作と編集部とにかく多い月には二百篇ぐらい す。今度はまたもう一つ亀裂が入って四つ か、選評で触れる程度ですから、そんなに きますから、一篇八枚といっても、全部で に割れまして、今度は赤道に沿ってできて 触れられないのですけれども、実に熱心に千六百枚分です。 八つに割れるという話なんですけれども、 たくさんの原稿がくるのでびつくりしてい 豊田これ、読むのも大変なわけなんで、 果たしてこの卵子から何が生まれるのかよ ます。これは要するに書きたいという気持でもおもしろいのに当たると、こっちも吸くわからないのですが、すごい話で、書き ちのある方がたくさんいらっしやる証拠み い込まれちゃいますからいいんです。たと方がもう少しうまかったら入選にしたとこ たいな感じがして、とても頼もしかっ・たの トーリイ え・は今回佳作にした話で非常におもしろかろです。こういうアイデア・ス です。日本のは非常に新しいものなん ったのは、その数無慮数千という彗星の大で、かなりレベルの高いというショート / で、作家も少ないし、作家は天然群が、一斉に地球目がけてやってくるわけ ヨートがよく入ってくるのです。この前来 記念物にしたらどうだろう、石を投げたらです。これは大変なことになったというのた作品ですが、坊やが道を歩いていると、 罰金とか、そういうふうにしないと遠からで、彗星を撃ち落とすといっても、とても突然馬車がやってきてひかれそうになる。 ずみんな過労で絶滅するかもしれない できそうにないし、地球上はパニック状態そこに黒い服を着た男が来て、飛び込んで というような冗談を星さんがいったくらい になるのですけれども、一番最初に一個の助けてくれる。坊やが名前を聞こうとする です。実に熱心に応募してくる方が多いの 彗星が地球のバンアレン帯のところに達すと、もうどっかへ行っていない。今度は木 は心強いかぎりなんです。なかでも多い方ると、彗星がそこに入り込むわけです。 登りをしていて落っこっちゃうと、黒い服 は、牧村高雄さんなんですが、二十八篇の ンアレン帯から大気圏の方に彗星の核が入を着た男が現われて受けとめてくれる。病 ートンヨ ートを書いてきてくれまし ってくると、しつ。ほはそこから外で切れち気になって熱を出すと、黒い服を着た男が た。これは一篇が八枚という制限があって、 ゃうのです。その次に二番目に来た彗星が薬を持ってきてくれて、それを飲むと治る それで二十篇ですから、熱心というか、何そこまで達すると、パンアレン帯のところわけです。そうすると坊やにとってはその というか。まったくお金にもならないとい でどういうわけかそれより中に入ってこら黒 ( い服の男が守護神なんですけれども、実 うのを、要するにこれだけ熱心にしてく れなくなっちゃうわけ。彗星の一個だけの はそれが死に神で、一所懸命アドルフ・ヒ 9 れる人は、好き以外の何ものでもないわけ核は、大気圏を通って地球の地面の中に吸 トラー坊やが死なないようにしていたとい

いうのを売り出すし、今度は江戸の下屋敷なエビソードとか、こういうのを媒体にしげられると、考古学的なデータの処理が未 からかたき討ちの日にちはいつだと、見たて書き進めるということもたくさんあると 整理で、何とかに関して説が誤っておるな いというやつがいるから券を売ってくれと 思うんですけれども、そういう場合に資料んて書かれまして、小説はおもしろいかっ いうことで、プレミアムがついてたんだん はどういうところから : まらないかは間題でしようけれども、誤っ 売れてくるわけです。そういう疑似イベン豊田たとえば江戸ものというやつはすい ているかどうかというのはあまり考えてな トものの発想というのは、実際そうだったぶんあるんですよ。たからその資料はたい かったのですけど、そのうちにだんたん かどうかわかりませんけど、そういうのをぶ買って持ってはいるんです。具体的に解社会的責任みたいなのが出てきて、それ 現在から過去にもっていくのはやれるのだ説したやつは、「三田村鳶魚全集」なんか の続篇を書こうと思って、まったく小説が ということは、的な発想でしか書けな 一番いい。原典が「三田村鳶魚全集」に出書けなくなったのです。なぜ書けなくなっ いだろうし、そういうものをぼくはたていますから、そっちの方に当たるわけでたかというと、前に書いたやつが小説のつ と思っているんですけど、どうもそう思わす。そうすればいいわけで、資料というのもりで書いて、わざと小説騎馬民族説と断 れないでしようけども、 (-•OV-Q 作家が書くも は横に調べていくものですから、一つ出て ってあるんですけど、要するに邪馬台国に のがだと。ただ明らかにとして評 くると、先がもう一個出てきたり、これは関して書いてあるこの部分は誤っておると 価される作品もときどき書いてないといけ時代物の作家も同じなんでしようけれど いう変な書評が出たものですから、この次 ないので、そういうアイデアもときどき出も、たとえば司馬遼太郎さんなんか幕末を書くときは、みんながあっという古代史の てくるわけです。だからこれは個人の作家始めると、幕末で横に「坂本竜馬」を書新学説を吐かないとかんべんしてもらえな の感じ方の問題なんで何ともいえないですき、今度は「西郷隆盛」を次にということ いような気がしてきて、小説を書いている な。どれがというのは非常にむずかし で、横にどんどん資料が動いていくわけで つもりがだんだん下手な論文のようになっ いのです。たから定義はしようとして何度す。そこから先はフィクションですから、 てくるわけです。だからいくら書いてもお もやりましたけれども、これはついに失敗あとはいくらインチキを書いてもいいわけもしろくならないで、しばらく大スランプ しました。大体普通見たらわかるでしょ です。小説というのはあくまでフィクショ で一年ぐらいほとんど原稿が書けない。 う、らしいというのは。それから ンなんで、これはぼくが邪馬台国を初めて 「両面宿儺」を書いたのは、あのときで 先のポ 1 ダーラインにあるやつは、たとえ書いたときに非常に困ったことがありましす。だからああいうとりつかれている時期 にはああいうものなら書けるのですけれど ば筒井さんなんかでもすいぶん書いていまて、これは「倭王の末裔」というのを書い すね。そういうやつはといっていいカ も、ニンタテイメントが書けなくなる。で た時ですけれども、書きましたら、電話も どうかわからない。たた作家の筒井康ファンレターももらってかなり反響が大きすからうそをつけなくなった小説家という 隆が書くんだから、やつばりだろうと かったんです。おまえ右翼だというのと、 のは、歌を忘れたカナリヤみたいなもので いうことですな。 おまえ左翼だという人がほぼ半数すつあり すから、裏のお山にでも捨てるしかないの 編集部歴史の中で埋もれてしまったよう ました。 ( 笑 ) それから今度書評 ~ こ取り上で、一つのことを調べ始めると、とりつか

品だけは登場して欲しくないと思います。 さて、コンテストは第一次予選が終り、次 編集後記 号には第二次予選通過作品が発表できる見込みで ■の多様化ということがいわれだしてから何りましたが、ともかく、百枚の作品を書きあげる 年にもなります。初めのうちは、オーソドックス努力は素晴しいことです。編集部は、すべての応 ( 今 ) ながさまざまなヴァリエーションへと拡散し募者に敬意を表したいと思います。 ⅶていく傾向をさして言われていました。 ■新宿歌舞伎町で「アトランティス」と「ギャラ ところが、昨年来のプームでは C フームとクティカ」が隣り合って上映されていました。ま いう言葉には一過性というニュアンスがっきまとさに今様の光景です。せつかくなので鑑賞して参 号 うので、ノヴァ化とでもいいましようか ) 、多様りましたが、たあいもないと言えばそれまで。た 化のレヴ = ルがそれまでとは一ヶタ違「ていましだただ、ろくでもない怪物がゾロゾロ現れ、こけ告月 面た。ある人にとってとは「頭の上を巨大な宇おどしの宇宙船がやたら飛びまわるのみ。しか 宙船が通過すること」であり、また「善意の宇宙し、絵としてみれば実に楽しいのです。の現 ( 号 9 “人の存在を信じ、。ヒラミッドの中にはいる」こと状を憂えもせず、これこそ映画の原点である、と、 であるわけです。一方、「科学などというものに実に寛大な気持で観ておりました。というのも、 とらわれず、真面目な文学をめざす」という人も当社の海外ノヴェルズが発刊以来いずれも好 いるようです。 評で、新刊の『終りなき戦い』など爆発的な売れ 、はちゃんと受け入れ あるインタビュウで故エドモンド・ ハミルトンゆきです。つまり、いし は、小説のイメージをどんなところから得るのられているのたという、つよーい自信が背景にあ か ? という質問にこう答えています。「科学解ったからなのです。話は違いますが、・ハレンタイ ンデーというのはまだ日本には定着していないの 説書です」 もちろん、こう書いたからといって、科学一辺ですね。儺、まだ経験ありませんもん。 ( 池 ) 伊のノ 1 ドこそ本流だ、というつもりはまっ■風邪がはやっています。今年のは特に悪質で頭 たくありません。本誌をお読みになっていただけ痛、腹痛に悩まされます。とにかく油断は禁物。 ーれば一目瞭然、にはたくさんのヴァリエ】シ風邪で世界が破減する話もあることですし、クシ ョンがあるのです。しかし、をおもしろくしャンときたら、世のため、人のため、なるべく早 ている要素まで取り除いてしまっては、それは多いうちに治しましよう。 受験の季節です。読者の皆様の中にも受験する ⅶ様化ではなく堕落です。 方はいるはず。あまり固くならずにいきましょ 今後、出版が盛んになっていくにつれ、 ・ろいろなが出てくるでしよう。その時に、なう。落ちても気にせず、受かったら大喜びで、次 ( 松 ) ぜはおもしろいのか、という点が欠落した作のを迎えてやって下さい く連載再開 ! 〉 山田正紀 く新鋭 100 枚競作〉 ま栗本薰 箋川又千秋 く海外傑作〉 ロバート・ F ・ヤンゲ R ・ A ・ラフアティ D ・ G ・コンプトン ( 海外未紹介作家コーナー ) く連載〉 ま光瀬龍十萩尾望都 く特別読物〉 「 S F 翻訳講座」 ミ矢野徹 再度登場の「日本 SF こてん古典」ほか「 SF レビ = ウ」など好評読物満載 232 マガジン一九七九年四月号 ( 第二十巻四 号 ) 昭和五四年四月一日印刷発行発行所東京 都千代田区神田多町二の二郵皿早川書房 東京三五四 ) 一五五一 ( 代 ) 発行人早 川清編集人早川浩印刷所誠友印刷株式会社 宝石泥棒⑩

編集部またリーダーズ・ストーリイの方番簡潔にまとめるということで、われわれ場合は。これはどういうふうに出てくるか というと、日常の身近なことがこんなふう 日本の作家は、ほとんどがショー に話が戻るわけなんですけれども、ショー トショートというのは、アイデアという観 トの道を通ってきているわけです。 に珍妙にねし曲がったらおもしろかろうと 点からいくと、一番それが。ヒュアーに出てまたに書いているのは、星さんとぼくぐら考えるのが出発点です。星さんの場合とい くるという考えもあるわけで、そこら辺の いのもので、あとの方は大体短篇か長篇うのは、やつばりシチュエーションで出て ところでいまのリーダーズ・ストーリイの か、それそれに移行しているわけですけくるのです。たとえばこういう男がいて、 選考の基準というところをお話しいただけど、これをいうと、あの平井和正さんですこういう症状に悩んだらどうなるだろうと ーエーションで出てき ますか。 ら週刊誌に一年間ショートショート を連載か、そういうシチュ ます。・ほくの場合はわりに疑似イベントみ 豊田 したことがあるわけです。これは一つのス リーダーズ・ストーリイは八枚とし たいなものが多いので、日常のことをこう う制限があるので、あくまでショートショ ト 1 リイづくりとアイデアを生の形で出さ いうふうにねじ曲げて歪曲したらおもしろ ートのコンテストである、そういうふうに なければならないのだけれども、それをあ 思わないといけないわけなんです。一人ブ まり露骨に生に出さないという、しかも気かろうというようなことから出てくるんで レ 1 ンストーミングで一つのアイデアを一 をつけて効果を発揮する。そういう書き方すけど、それが出てくるのが大変なんで、 いところがある。 ここが一番作家の秘密といえば秘密なんで の修業としては非常にい ただ、あれに入選しなかったからといってすね。アイデアを出す段階というのは、家 だめということはないので、ひょっとした族から見ると暇に見えるのです。つまり何 もしてないでぼうっとしているように見え らこの人は長篇を書かせたらすごいのでは ないかと思うような人が応募してきて、気るのですけれども、実は頭の中でいろいろ の毒なことになっているという例も確かに組みかえたりなんかして、一人・フレーンス トーミングみたいなことをやっているわけ あります。だからその辺がむずかしいとこ ろで : です。そういうときにちょっとあそこにあ 編集部一応アイデアが出てきたとして、 る棚のものをとってよとか、子供が遊んで ノそこから先なんですけれども、ここに来てくれとか、そういうふうにくるわけです。 いる方も、一番聞きたいところしゃないか これは本当は一番忙しい時間なんです。原 と思うのですが、その思いっきから先の作稿をすらすら書いているということは、実 業としてはどういうふうなものがあります際はすでに固まって書くことがあるからな んで、これは邪魔をされても、多少のこと いんですけど、 有豊田ともかく作業というのは、一番最初では相手をしませんし、 ートンヨ アイデアのときは、途中で半分忘れかかる ・一 ( ( 豊はアイデアなんです、ショ 7