作品 - みる会図書館


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1. SFマガジン 1980年1月号

・前回までのあらすじ・ 荒れ果てた惑星の植物人たちの村が、突如飛来した星人によって 破壊された。生き残った首長フセウと長老は、この悲劇の謎を解明 すべく、伝承の古き都を求めて旅立つ。ロウホト族のスターズを加 面発光材で張りつめられた天井や壁の生み出す影の無い世 えた一行は、奇怪な体験を重ねたのち、海辺にうずもれた巨大宇宙 、つさ 界は、そこでくりひろげられる事象までも、すべて透明に、 船を発見する。内部には星人の死体が散乱していた。長老はこれが 伝承の都だといい、彼らはそこで謎を解く何者かの到来を待ちうけ いの翳りと色彩を失わせ、まばろしよりも稀薄に揺曳させていた。 るのだった。一方、地球の地下深く、人類の末裔がこもる《ワルハ 銀色の手術台の列は、目に見えぬほどの速さでゆっくりと動いて ラの城塞》は危機に瀕していた。彼らは自らの生物学的特性をカー ドに記録し、必要に応じて再生していた。そのカードが謎の侵略者 天井から垂れ下っている数十本の作業腕は、手術台の移動に合わ ツーリストのものと思われる攻撃により破壊されたのだ。委員たち せて、ほんの少しずつ関節の角度を変え、精緻な作業を続けてい リストの情報を得るため第一委員フサを地上に送り、意外に もそこに大都市を発見する。一方、老ドラムも別個に地上偵察に赴 た。それはわずかな時間もとどまることはなかった。 くが、彼の見たものは、干上ったかっての海底だった。フサの報告 手術台の上には、誰が見ても人体たと思われるものが横たわって にもかかわらず、委員たちは恐怖から外界の調査を打ち切ってしま う。フサは再度地上へ赴き、都市をさまよううちに、自らも立ち会 人体として完全な頭部。それに続く肩や胸。あるものは上膊部 ったはるかな過去の幻影を見はじめる。それは、侵略者の影と原因 も。あるものは腰から大腿部も。 不明の生体反応停止現象におののく人類の姿であった。 作業腕は数本に分れた手首の先の金属の指に、溶接 / ズルや、徴 細な直径のドライ・ハー、接着材の嘴管などをつかみ、おそろしく巧植の可能性を検討せよ》 妙に使い分けながら、手術台の上にあるものを完成させていった。 手術台のコントロール・システムがつぎつぎに指令を下す。 《手術台ナイハー七二一。被加工体ナン・ハ ー三四一九 0 。左脚テレビ・スクリーンの中では、作業腕がそれ自体が生命あるもの 膝関節以下交換。型ジャイロ内蔵、二点支持型。右脚スリ 1 ・ ハンのように、微妙な動きをくりかえしていた。 ド油圧調整。抗体九。脳波注意》 切除された腕や足が、ベルトコンべアーで運び去られてゆく。黒 《手術台ナイハー四四〇。被加工体ナイ ( ー九五五〇 ga 。代謝いソフト・ガラスのコン・ヘアーに乗せられた金属の脛骨や、ステン 調節装置交換。三度の視神経 ZZ 症候群あり。大脳海馬回転区電圧レス・ ハニカムの頭蓋骨が、まだ人工リンパ液に濡れて、つややか 検査。調整結果を追跡せよ》 な光沢を放っていた。それらの部分品にくらべると、血に塗れた肺 《手術台ナン・ ( ー一〇八。被加工体ナン・ハー七六一二消化や腸管などは、色褪せ、扁平にひろがり、少し前まで生命を維持し 器官系除去。集合型消化システム装着。被覆筋肉電流測定。頭部移ていたなどとは思いにくかった。 ニレグトロ・ルミネッセンス 3 シンドローム 8

2. SFマガジン 1980年1月号

ことないじゃん」というの。そいで、さらに リ」。涼しい、涼しいとは思っていたけれど、 「ツ 1 ビートの本にしようぜ。こっちのほうが まさか真夏に零下になるとは思っていなかった 安いし」といったの。 から大声をあげた。 と、先生、けいべっしたような表情で、「寒そ、そしたら、がね。しばらく考えてい て、「よし、じゃ、そうしようか」っていっ い夏ですよ」。 でもね、北海道出身の先生がレイカといえて、儂の本買わずに、ツービートの本を買って いってしまった。 ば、まちがえてもしかたないよね。儂はしかた で、儂は思った。 < は、帰り道、自動車に ないと思うけど、きみどう思う ? はねられて即死する。もはねられるが即死は で、次に病院にいくと、先生、 しない。人院して、意識が回復して、本が読 「どうです、忙しいですか ? 」 「ええ、まあ。ただアイデアがなくて困ってるめるようになると儂の本を買って読む。でも、 結局、そのあと、容体が悪化して死んでしま んですよ」 「たいへんですねえ。 TJV-æ作家は。冷夏なんてう。 のは、テーマになりませんか」 ほんでもう、今回は書くことがなにもなくな だと。儂、ばかに思われているんだろうな ってしまった。受けもち枚数はあと一枚ばかり あ。いやだなあ。当ってるだけに。 なのだけど、なんにも書くことがない。 と、これで三行埋まったけれど、これ以ヒは ーナーで、推理小説作家の赤川次郎さんと対談今日、本屋にいったら、高校生がふたりきて たのね。とが。それで、がなんと、儂のもう書くことがない。 をした。そのあと、急遽サイン会ということに と、これで、また二行埋まったけれど、さす なったのだけど、ここでも十冊ぐらい売れてし「小惑星帯遊侠伝』という本を手にとって、 がにもはや書くことがない。 「これ、おもしろそうだから買おうかな」とい まった。赤川さんのサインもらいにきた人が、 しいわけだ。などと と、書き続けていれば、 ったわけ。 ついでに買ってくれたわけだ。 いっているうちに、すでに九行が埋ってしまっ でも、ほんとにもうかるなあ。次は、だれのすると、するとですよ。となりにいたが 「えつ、おまえ、そんな本買うの。よせよ、どた。 サイン会にいこうかなあ。 とはいえ、同じことを続けるのは、読者に対 亠疉ガス うせ買うなら、ツービートの『わっ ! して申しわけないような気がするけど、同時 昨年の十一月に骨折した右手首が、まだ痛だ』にしろよ」 む。で、いまも通院しているのだが、八月の下とこういうのね。が、は、儂の本を手からに、どうせ、もうからんのだから、なにをやっ 旬のある涼しい日、北海道出身の先生が、いき離さず、「でもなあ、これ、おもしろそうだてもいいような気もするなどと思っていたら、 なり、「北海道は零下だそうですよ」といっ・せ」といったの。そうしたらね、のやつがまあ、なんとか予定枚数に達したようた。 では、また。 た。儂はびつくりして「へえ、そうなんですかね、「やめろってば、横田順彌なんて、聞いた h 、 ) ロ 3 3 9

3. SFマガジン 1980年1月号

ームの放射は目もあやなほどあわただしかった。 そして、解析する装置類の稼動にさらに拍車をかけ、ガモフを叱 そのたびに、『オロモルフ号』全体がきらめき、うちふるえた。咤した。 暗黒の中のカレイドスコー。フだった。 数刻の時がすぎ、『オロモルフ号』が放射するビームの量と頻度ちょうどその通話が切れて、コイズミの眼に部長室のようすが映 が、じわしわと上向きはじめた。 らなくなった瞬間をとらえでもしたように、・・フーリ 工がコ おそるべき″ピンチ効果んによって、異次元との″挾重ワー。フ」 1 ルドウエルをともなってガポール部長に面会を求めてきた。 が、その激しさをましてきたにちがいない。 秘書のヤングがドアの前で用件を聴きだそうとしたが、むろんそ それは、『オロモルフ号』圧壊の不吉な予兆にまちがいはなかつんな質問にこたえるフーリ ェではない。 フーリエはねこ背の肩をとがらせて、ガポール部長のデスクの真 正面に歩をはこんだ。 ガポール部長はあっけにとられ、眼をしばたたいた。 「撃て、撃て、撃てーツ 「アンドロイド部長より委任されて、お願いにあがったわけです : ・ 戦闘技術部の部長室は、ガポール部長の生き生きとした罵声で充・ : 」 満していた。 フー丿工の血ばしった両眼が病的なひかりを帯びてひかった。 忠実なロポットの部下たちが、その周囲を右往左往していた。 「う、うむ」 一方コイズミは、全神経を自室の装置類の動きに向けており、ガ ガポール部長はあわてたようにうなずいた。 ポール部長の手助けは、彼にむかって怒声がとぶときだけにかぎる フーリエはしゃべった。いや、しゃべるというより、わめく ことにしていた。 といったほうがよかった。 そしてそれもほとんどは、回線を介してのアドバイスだった。 「われわれは結論に達したのですよ、ガポールさん、結論にー コイズミとしては、とても部長の快活さにつきあってはいられな " 変分ロポット。は見事に作戦をはじきだしましたよ。まず、変関 せつばつまった心境たったのである。 数を仮定して汎関数をつくゑそれから第一変分と第一一変分をと ひとしきり、ガポール部長の大声がコイズミのデスクで鳴りひび り、境界条件を定め、許容関数を吟味し、そして停留関数を満足す べきオイラー部長の方程式をみちびく ! 」 コイズミはヴィジプレートからはみ出してくる部長のけたたまし「ううむ : : : それはよいが、大丈夫なのかね、作戦をし・ほりきって い言葉に、丁重に答え、返事がおわると大急ぎでスイッチを切っ 「副部長のワイエルシュトラスが十分条件を発見していますよ、ガ ファンクショナル 254

4. SFマガジン 1980年1月号

さえ腕を全く自由に曲げることはできなかったし、輪は前後に振子穏やかながら断乎とした女の声が口をはさみ、びつくりしたモー のように揺れながら彼の手を逃げまわった。 ガンは貴重な繊維から危く手を放してしまうところたった。その言 五、六回やってみたあげく ( 遅かれ早かれまえられることはわ葉は宇宙服で聞きとりにくかったが、それは問題でなかった。それ かっていたから、それは腹が立っというよりは、うんざりする仕事を聞いてから何カ月もたってはいたが、その内容は十分に承知して いたのである。 だった ) 、まだポルトにしつかりおさえられている帯金のすぐ裏側 のところで、繊維をポルト軸にひっかけた。さて、それからが、慎「モーガン博士」とコーラはいった。「横になって、十分間ほど楽 重を要する作業だった。 にしてください」 ス。ヒナレットから、むきだしの糸がポルトに達してそこをまわる「五分じゃ、だめかね」と彼は訴えた。 「いま、ちょっと手が離せ のにちょうど必要なだけの繊維を繰りだした。それから両端を強く ないんだ」 引いて、糸がネジ山にひっかかるのを感じた。この作業を太さ一セ コーラは、返答は賜わらなかった。簡単な会話のできるユニット ンチ以上の焼入れした鋼鉄棒で試みたことはなかったから、どのくもあったが、この型はそうなってはいなかったのである。 らい時間がかかるものかは見当がっかなかった。体をポーチにしつ モーガンは約東を守って、まる五分間、深く規則的に呼吸した。 かり固定させると、彼は見えない鋸を操作しはじめたのである。 それから、また鋸を使いはじめた。格子の上に、そして四百キロの 五分すると汗まみれになり、しかも仕事がはかどっているのかど彼方にある大地の上にかがみこみながら、前へ後へ、前へ後へと、 うかはまったくわからなかった。繊維がポルトに食いこんでできた繊維を動かした。かなりな抵抗が感じられたから、あの堅い鋼鉄を ( できていてくれるといいのだが ) 同様に見えない溝からそれが脱相手にいくらか成果はあがっているにちがいなかった。 「ほんとうに、 三十分は横に けだすのをおそれて、張力が緩められなかった。ウォーレンは、次「モーガン博士」とコーラがいった 第に心配になってきたような口調で何度も電話してきたが、彼は言ならなければいけません」 モーガンは、小言で悪態をついた。 葉少なに大丈夫だといった。もう少しすれば、しばらく休んで、呼 「君は間違っているよ」と彼はやり返した。 「私はいい気分だ」だ 吸を整えーーーそして何をしようとしているのかを説明するつもりだ が、それは嘘たった。コーラは胸の痛みを知っているのだ : った。気づかっている友人たちに対して、せめてそのくらいのこと 「いったい誰と話しているんだ、ヴァン」とキングスリーがね をする責任があった。 「ヴァン」とキングスリーはいっこ。 「いったい何を企んでいるんた。 だ ? 塔の人たちから電話がかかっているんだーーー何と答えたらい 「たたの通りすがりの天使さーとモーガ ンは答えた。「マイクを切 るのを忘れていてすまん。これから、もう一度、休むことにする」 3 「どのくらい進んだ ? 」 「あと数分待ってくれーーポルトを切ろうとしているんだ , ーー」

5. SFマガジン 1980年1月号

ゴルヒの話は長くつづきそうだった。 ことの重大さへの認識が、冷静きわまりないこの実用主義者の脳細 胞に、じっとりと染みわたったのだ。 頑丈な四肢をカみかえらせている。声はしだいに大きくなる。 ホワイトホールをぬけたその地平の一角に、″母なる地球″が待 「航法部から第一報がはいるとともに、部下のワイエルシュトラス に作業を命じました。今度の事件はあの男のとくいとする″変分学ちかまえているはずなのだ。 これが真の危機でなくて、なんであろうか : における十分条件″によって解決されるものと信ずるからです。し かし、かれの作業をよりしやすくするためには、どうしても″アン ハールは立ちあがり、あいさっぬきでダランべール総司令官の前 から姿を消した。 ドロイド部″の発足を予定よりはやめていただく必要が : : : 」 ダランベルトはヴィジプレートのスイッチを強制的に切断した。 そして、無表情で言った。 2 「ワイエルシュトラスをアンドロイド部の副部長にすえるーーーとい う案がこわれることを、ゴルヒは気でも狂ったようにおそれてお 計算装置とべイの迷宮である広大な研究室の中央に、小さな談話 室があった。 ハールは苦笑して言った。 その談話室に立てかけられた大きなポードの前で、快活にしゃべ っているのは、ポール・トレビア・べイトマンだった。 「その心理的圧迫感をうまく利用なさることです、司令官 : : : 」 つぎにはいってきたのは、ガポール戦闘技術部長からのあわただ べイトマンはハール室長お気に入りの司令室スタッフのひとり しい通報だった。 で、たくましい肩に金髪をなびかせた現代数学者である。 : トンネルの内壁のどの部分からか、正体不明のエネルギー質「ブラックホールの内部でどのような事態が発生しつつあるのか、 量が出現し、当船にむかっています。害を認めしだい攻撃いたしままずその状況判断を的確になさなければならない」 すが、なにかご指示は」 ペイトマンの右手は、ポード上に、・ フラックホールとホワイトホ ダランベルトはガポール部長を睨みすえた。ダランベルト総司令 ールを描き、その間をトロンポーンの一部分のようなパイ。フ形状で むすんだ。 官の声は、とつじよ雷鳴となった。 「捕獲せよ、ガリレオ・ガポールリ」 「ホワイトホールへの経路を描写するのはむすかしいが、とにかく そのやりとりをかたわらで見つめるハール司令室長の浅黒い顔概念的にはこれでいいだろう」 「十二分だ : : : 」 に、はじめて朱がさした。 むろん、ガポール部長の早ロの内容におどろいたからではない。 べイトマンとは逆に、沈んだ声でそう言ったのは、むろん、この ホワイトホールへぬける″虫くい穴″の途中で前進不能になった研究室の主人であるジロウ・コイズミだった。 9 2

6. SFマガジン 1980年1月号

・のバックナンバーの在庫一覧を掲載し⑩田中光一「「人は彼に似せて」かんべむさし、十月号 ます。ここに掲載されていないものは全て品切「なまこの方程式」槧本薫、「プロキオン第五「銹た銀河」⑧光瀬龍、「かけすと拳銃」滝原 れです。なお、☆印は残部少数につきお早めに惑星・蜃気楼」梶尾真治、「エフィラの想い」満、「議事ひきのばし」かんべむさし、「騎士 御注文ください。 殿谷みな子、「楽園の泉」⑤クラーク、「長いの価値を問うな」神林長平、「楽園の泉」⑨ク 暁」⑤眉村卓、「雪はとけた、雪は消えた」ラーク、「火星人たちの栄光」川又千秋、「柳 一九八 0 年 ・テイプトリー「無因果世界」・ヴァンが歩き出す前に」トム・ゴドウイン、「死の情 三月号 五百円ス、「我が魂は金魚鉢の中を泳ぎ」イアン・ワ景」 O ・・シマック、「チャンネル」岬兄悟 「銹た銀河」①光瀬龍、「ロストワールド 2 」 トスン、吾妻ひでお ( コミック ) ⑨田中光一一、「宇宙船「オロモルフ号」の冒険」七月号 七百三十円 石原藤夫、「原野の電光狼」 ( 中篇 ) 高千穗遙、「銹た銀河」⑤光瀬龍、「ロストワールド 2 」 LL マガジン ・パックナン・ハ 「織女譚」殿谷みな子、「楽園の泉」②クラー⑩田中光一「「ステファンの六つ子」栗本薫、 ク、「長い暁」②眉村卓、「風味」アシモフ、 「火星人たちの密使」川又千秋、「長い暁」⑥ 入手方法 「シャポン玉の世界で」クルト・ラスヴィッツ、眉村卓、「楽園の泉」⑥クラーク、「究極の方 吾妻ひでお ( コミック ) 程式」横田順彌、「コ・スモス・ホテル」森下一①最寄りの書店に月号指定のうえ注文する。 。、四月号 五百円仁、「十七人の乙女」・ヴァンス、 ^ 第六回 ②小社の通信販売係へ直接注文する。 「銹た銀河」②光瀬龍、「ロストワールド 2 」 「ハヤカワ・コンテスト」発表・佳作作品〉 ①現金書留、②切手、③郵便振替を御利用 ン ⑩田中光二、「わが魂の兄弟たち」鏡明、「原「一人で歩いていった猫」大原まり子 下さい。郵便振替の口座番号は以下の通り ナ - 野の電光狠」 ( 後篇 ) 高千穂遙、「メクヌク」八月号 六百円 です。《東京六 . ー四七七九九》 ク - 森下一仁、「楽園の泉」③クラーク、「長い暁」「銹た銀河」⑥光瀬龍、「ロストワ 1 ルド 2 」 送料は次に示した通りです。 ③眉村卓、「黒子」岬兄悟、「返して ! 」神林⑩田中光一「「天女と羽衣」今日泊亜蘭、「楽 ッ ^ 普通号〉一冊Ⅱ四十五円、二冊日七十三 長平、吾妻ひでお ( コミック ) 園の泉」⑦クラーク、「火星人たちの戦旗」 円、三冊日百五円、四冊Ⅱ二百四十円、五 ′ .. 五月号 五百円又千秋、「夢の都市、粘土の足」・シェクリ 5 六冊日二百八十円、 ン「銹た銀河」③光瀬龍、「ロストワールド 2 」イ、「長い暁」⑦眉村卓、 ^ 第六回「ハヤカワ 力「宙の砂漠を」今日泊亜蘭、「楽園の泉」④ク・コンテスト」最終選考会・誌上再録〉 ^ 増刊・特大号〉一冊ⅱ六十九円、二冊Ⅱ ラーク、「猫の空洞」堀晃、「ダイアショック」九月号 六百円 一一百四十円、 「長い暁」④眉村卓、・「月の蛾」・ヴァンス、 「銹た銀河」⑦光瀬龍、「火星人たちの神話」 ☆ここに示した以上の冊数の場合の送科は 「黄金の船がーー、おお ! おお ! おお ! 」コ川又千秋、「蒼ざめた星の馬」堀晃、「楽園の 小社までお問合せ下さい 1 ドウェイナー・スミス、「壺の子」・ヨー泉」⑧クラーク、「インフェルノンのつくりか なお、送料の残金は切手でお返しします。 レン、吾妻ひでお ( コミック ) ・た」梶尾真治、「シナモンドロップス」森下一 また、図書券の代用は不可。 六月号 五百円仁、「長い暁」⑧眉村卓、「変身の祭り」テリ 「銹た銀河」④光瀬龍、「ロストワーレド 2 フ」イ・カー 2 刀

7. SFマガジン 1980年1月号

と思われる巨大な赤ん坊が、手足をスタつかせて泣いて います ! すさまじい声です ! 」 私は画面を見、ロを開けたまま腰をぬかした。 「お、俺の息子が : : : 」 怪我はないようである。 「どうしたらいいんだ : : : 」 私は電話の受話器を取り、警察に連絡した。 「今、テレビに映っている町におちた巨大な赤ん坊。 あれ、私の息子です ! そうです ! とにかくそうなん です ! すぐこれから行きます ! 」 受話器を叩きつけた。 テレビのスピーカーから割れんばかりの泣き声が聞こ えてくる。 「待ってろよ。すぐパパが行くからな ! 」 画面にどなる。 「そうだ」 私は仕事場をとび出し、キッチンにおりた。そして哺 た。私の両手は、むなしく空気をつかんだだけ。 地図はもとの平面に戻っている。息子の姿はどこにも乳瓶にミルクを作って、また階段をかけ登る。 よ、つこ。 地図はまた表面をもやもやとさせている。 呆然と地図を見つめたのち、おそるおそるテレビを振その上に注意深くミルクのたっふり入った哺乳瓶を、 そっと落した。 りかえった。画面の中は大さわぎだった。 「た、大変です ! こ、こんどは、えとあの、信じられ哺乳瓶は消え、地図も、もとに戻る。 ませんが、ごらんのとおり、あ、赤ん坊が空から落ちて テレビを見ると、うまく息子の手もとに哺乳瓶は落下 きました ! 」 していた。息子は泣くのをやめ、無意識に瓶を手にと り、ロにくわえて吸い始めた。 怪獣さながらの巨大な赤ん坊が映った。 「泣いています ! 身長、四百メートル以上はあろうか 私は家をとび出し、タクシーで町へむかった。 9

8. SFマガジン 1980年1月号

1 ⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅡⅡⅢⅢⅢⅢⅢ 本特集では昨年 ( 一九七九年 ) 発表さ米界の動向については、すでに昨年アンタジイの隆盛、それに外国の流 のこの特集時点で触れてしまっているの入ということだった。おっと、それに (-0 れたヒュー ネビュラ両賞から、受 r-v 雑誌の巻き返しも忘れてはなるまい 賞作を中心に。ヒックアツ。フされている。 こうした点は、ファンとプロの評価の基 こうした書きかたをしていくと、肝心 つまり、英米界の一九七八年の優秀 ゴ ネビュラ両賞にも の当該年度の説明と、この特集解説の説準であるヒュー 作が選ばれているというわけだ。 じつに明瞭に示されている。 両賞をご存じのかたなら、いまさらと明が、期間的に開いたままになる怖れが まず、例年はやばやと受賞の決まるネ 思われるようなことをここでのべたのある。というわけで、今回、一九七八年 ビュラ賞であるが、一九七九年の結果は は、昨年、一昨年と本誌恒例のこの特集の英米界の動きについては簡単にふ つぎのとおりとなった。 の解説を書いてきて、どうもこの二年過れるたけで、受賞作等を少し詳しく書い 〈ノヴェル部門〉 去をふり返るというすれがいらだたしてみることにする。 1 『ドリームスネーク』 "Dreamsnake" ついつい一年過去のことを書いてし 一九七八年のアメリカ界で特に目 ヴォンダ・マッキンタイア まっているのに気づいたからだ。つま についたのは、 ( 昨年ものべたように ) 2 『衰えた太陽】ケスリス』 "The Fa ・ り、今回特集されている一九七八年の英女性の作家の大挙進出と、的フ 安田均 四年ヒューゴしに不ビュラ賞漿 っ ~ っ )

9. SFマガジン 1980年1月号

恒星船内で二五年がすぎると、その航程 ②一定加速度航行のグラフ ( 図 9 、 ) も、同じ式から簡単にグラフを描くことが はじつに三〇〇億光年にも達し、たぶん宇 できる。 恒星船の時間経過 % と地球の時間経過 宙の直径を上まわるのである。 の関係を図示したのが図 9 である。 一の加速をつづける銀河旅行のこのメ 加速度が一の Z 分の一だとすると、付 加速度一の場合には恒星船の時間が一一 リットは、光子宇宙船の発明者、先月号で 〇年をこえると、地球との差は一千万倍を表 2 の式で % とーあるいはをともに Z で 述べたオイゲン・ゼンガーが一九五〇年代 割った式が正しい式となるのである。 こえ、宇宙の年齢に近づくことがわかる。 〇・五、〇・一の曲線はこうして求に指摘したものであり、欧米の一九五〇年 つまり、人間の一生の間に宇宙の一生が 代のには、その影響 ( つまり図川のグ められている。 過ぎるわけである。 ラフの影響 ) をうけたものが多いと考えら 距離についても同じようにして作図する 加速度一の曲線は付表 2 の式で描いた ことができる。図川がそれである。 ものであるが、加速度がべつの値であって 2 地球の時問経過右〔年〕 1 恒星船の時問経過な〔年〕 図 11 一定推カ航行における時間関係 ( 重 力の加速度によって正規化されている ) 地球からの距離 / 〔光年〕 0 恒星船の時問経過〔年〕 図 12 一定推カ航行における距離と時間の関係 ( 市力の加速度によって正規化されている ) 99

10. SFマガジン 1980年1月号

狂喜にみちたあの「トーコンⅦ」が終わり、 ステージに上がりはじをかいた一人です。ほらスの写真集なんか出してたかしら : : : ? 」 なんとなく気がぬけてしまったような今日この「誕生日だからなんかくれ ! 」と叫んだアホで これはまだ序のロ。 ごろ。一日中あっちこっち走り回って終わったす。あの時は、薄情にも誰も何もくれませんでそのニうちの近所の行きつけの本屋さんで。 講演や映画など数々のイベント。一度でも大会したね。ただ、偉大な″大懇″さんがハコをわたしの場合、マガジンはいつも自分で に参加した方ならおわかりでしよう。 くれただけ。おまけに大元帥に本をもらいそこカウンターまで持っていくのだが、その日、 ノ と あの独特の雰囲気 ! ふだん白い目で見られなうし。それも″チッ。フススタイルの某作家″月号は ( 金欠病で買うのがおくれて ) 見当らな ていたファンが、一緒に集まって、一気にのためじゃ。「だれが男にやるか」とみんな女かった。 たまっていた物を放出する所 ! どっちを向い性にあげてしまった。コノウラミ ( ラサデ : 「すいませ ~ ん。マガジン下さい」 れてもフ , ンだらけ。最高の気分でいられまさん、シ〉ッください ! 美人の妹、紹介「 n.. あんなもん、あなたが読むの ? 」 てした。諸作家の方々の素顔も見られ、以外と若しますからリ 「ええ、そーです」 い方が多く、特にの編集長さんなどあん 大会。が好きな者が集まり、語らう「いーのかなあ」 な若い方とは , ビックリして見てました。 所。すばらしい事です。来年は大阪だそうで ふと不安な考えがよぎってみたりして、念の 参加した者はみなたのしんでいた様子。私もす。大懇のスタッフさん、期待してますよ ! ため「 : : : あの : : : 早川書房のマガジンで それまで人口を一人でもふやすよう、がんす」 ( と、にアクセント ) まりましようー・ ・ハン。ヒさん、ダーテイベアの店員さんが何を言いたかったのかは読者の皆 「宇宙麈」一七九号が出ました お二人さん、また来年も来てください。みなささん、ご察しのとおり。 ん、来年私に会ったら声でもかけてください。 その三これは友達の話。 三年余の休眠を破って復刊。 それでは、来年一人でも多くの新しい仲間と「ダーテイベア下さい」と言って渡されたのは 体裁 << 5 判・百八頁 お会いすることをたのしみにしています。 『ダーティ・ハ ー』だったそうな。 定価八百円、送料百二十円 ( 京都市右京区梅津中倉町三〇石田昌男 ) ファンの人 ( 純スイな ) にはちと縁遠い 内容 [fOCTä—OOZF 』抜粋レポート か知らんけど、アニメの話。我が県では「ガン ( ハーティ・宇宙塵一一十周年式典・創刊の たまりにたまった宿題を無視し、高校受験のダム」と「ゴッドシグマ」がウラ同志で月曜五 ころ ) / 創作・「草の匂い」桂唯史、「猫 夏期セミナーもほっ。ほり出して、に熱中し時。「ゴーディアン」が土曜の朝七時半、「銀 の交差点」久米康之 。読書感想文を『百億の昼と千億河鉄道 999 」が日曜朝七時、アニメが早朝と ご注文とお問合せは左記へ ( 会員募集中 ) た夏休み : ・ と〒割神奈川県中郡一一宮町一一宮七〇〇柴野の夜』で書き、それを全校生の前でごひろうす夕方 ( 五時 ~ 六時 ) しかやらんのだ。ちなみに る破目になったのは昨日の事よ : : : あーあ。 夜七時以降のアニメは「魔法少女ララベル」と 拓美方宇宙塵 ( 振替東京 7 ー 1855 ま わが市 ( 一応 ) のヘキ地さに全国のファのみ : : : ひどいじゃない " くだらんク 3 9 ) ンのみなさま ~ 涙を下さい イズ番組がずらっと七時代に顔をそろえている れ ・ : しかもですね、例の二十四時間キャンペー なお、年内には次の一八〇号が出る予定でその一わが市唯一の繁華街のある本屋にて。 て 「あの ~ 早川書房の『ダーテイベアの大冒険』 ン″愛は地球を救う″ですか ? あん中で手塚 す。・ハックナン・ ー一七二号より在庫ありま 7 9 下さい」 ・フロのアニメやりますね工。あれ、いつも前半 す。 店員さんいわく「あら、早川書房って。フロレカットですよ ~