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検索対象: SFマガジン 1982年10月号
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1. SFマガジン 1982年10月号

いう観点からはこれは逆の状態なのだ 分の五〇光年にしなけれ ばならず、それだとグラ が、相対論的なセンスで、恒星船の内部 フを少し変える必要が出の人の立場に立ってみると、じつは、 てきてわすらわしいので ″とキはまったく同一の状態″にある 観目的地を二〇〇光年先ののだーーと解釈されねばならないのだ。 なぜなら、加速度、または減速度にと 架空の恒星に変更する もなう恒星船内の重力場は、キももま 年止ことにしよう。 静 それが図 3 である。 ったく同一 ( 向きも大きさも ) であり、 そういう意味では、恒星船内の人物が測 図 3 を眺めながら六 ~ 時距八月号の結果を接続すれ定する空間の性質には差異がないからで 過 間ば問題は解けるわけであある。 蚤時 るが、その前に図 1 にも もし差異があるとすればそれは、恒星 の 行どって、加速と減速とで船の舷窓からのそまれる光景のみであろ 速はどこがちがうのか 靦という本質的な問題につ たとえば星虹などは加速度ではなく速 いて少し考えておくこと度によってその形がきまるので、とキ 図にしよう。 とでは逆の向きにできるだろう。しかし 図 1 ⑧を見ていただくそれはあくまでも″外の景色にすぎな 航行距離— ( 光年 ) と、アルゴルへ向かって い。恒星船内の時空座標の逆転ではない マの″一定加減速航行″が実現すること加速飛行している恒星船 << のほかに、太のである。 になる。 陽に向かって減速中の恒星船Ⅳが描かれ ( 星虹といえば、福井の田波正氏のお便 つまり加速のおわりを減速のはじまりている。 りによると″謎の宇宙三銃士スターポ と考えて″つなぎあわせ″すればよいの ″という美少女トリオがデビューした ととでは、移動している向きが では右方、Ⅳでは左方と正反対たし、まんですって ! デビ、ー曲は「 ( ートフ ″つなぎあわせ″した結果を図示すれば たでは加速、キでは減速だからこれもレイク太陽族」っていうからなんとなく 図 2 のようになる。 反対で、まったく逆の状態にあるように復古調。それにしても相対論って出 思われる。 ただ、目的地を同じアルゴルにすると、 世したなあ : : : ) 加速・減速区間をそれそれこれまでの半事実地球から眺めた連動の向きーー・と とキが同一の状態たということは、 0 - 」 0 202 年 2 圓 転回点 200 スターウ

2. SFマガジン 1982年10月号

, 一。 3 和豊斗中 石原博士の S F 研究室 太陽系の左方にできるということに りと同一になるはすである。 噴射の向きが同じ , ー、・すなわち加減速に よる重力場の向きが同じーーということ このように考えると、キと << とはじつなる。 にとってのそれは六月号に記したと は同じもので、ただ外部との関係がちが から理解できるのだが、そのほかにも、 ″キの状態をずっと続けると自然にのうだけだーー・ーということが理解できる筈おり左方にできるので、結局にとって 状態になってしまう″という運動の軌跡である。 もキにとっても、″世界の涯は同一方 からも直観できるだろう。 つぎに、左方へ減速中のキは、太陽系角の一光年先にあるーーということにな すなわちの恒星船は左方へ進みながとアルゴルを入れ換えさえすれば、下方る。つまり同じ場所にある不動の障壁だ ら減速をつづけており、ちょうど太陽系の⑤図の恒星船とまったく同じだというということになる。 このこともまた、恒星船とキが ( 船 こともわかるであろう。 に到着したところで減速が終了してスト 内の人たちにとっては ) まったく同一の ツ・フするのであるが、そこでエンジンを ( むろんはと同じである。 ) 切ることなく、まったく同じ強さ同じ方がと同一の状態だとすると、おな状態にあることの、ひとつの証拠なので 向に噴射を継続したとすると、恒星船はじみの一光年前方に存在する ( 恒星船にある。 では、恒星船内の人にとって、太陽系 着いたつぎの瞬間には再スタートを切っとっての ) 世界の涯は、にとってはー 相対論的 て右方への加速に入るはずである。つま にとって右方にできるのでとうぜんとアルゴルとがどのように に正しい観測ができたとしてーー観測さ れるかというと、それは八月号の図Ⅱに よってすぐにわかるのである。 図 恒星船内の世界として考えるのである 大る 拡あから、恒星船を静止させてみる。 ので 時線そこに重力場が生じているのであるか 直ら、空中に恒星船を浮かせておくにはた とんえず重力場と同じ向きに噴射していなけ 時と 発ほればならない。 出は そのような世界で、自力で噴射してい の間 4 のないような物体があったとすると、それ 図 は重力場にしたがった運動をするだろ 図 フリー・フ・不ール よくいわれる自由落下運動である。 7 ( 光年 ) 3 2 200 9 】 98 7 ( 光年 ) 】 96 】 95 202 198

3. SFマガジン 1982年10月号

太陽系を出発した恒星光速に近づくので、平均速度はほとんど 船は一弱の加速度でス光速に等しく ( 光速の九九。 ( ーセント ) 、 ビ】ドをましながら一〇二〇〇光年を約一一〇二年ですすむことに 〇光年をすすみ、そこでなる。 転回点で噴射の向きを逆 距転させて減速にはいり、 図は出発直後と到着直前のようすを 間さらに一〇〇光年すすん拡大したもので、一光年か一一光年をすぎ るともうほとんど光速と考えてよくなっ で星で停止する。 一帰りはまったく対称的ていることがわかる。 過太で、星から転回点まで つぎはいよいよ船内時間との関係であ 内 司は左方へ加速し、それ以る。 まず、恒星船から太陽系までのーー船 船後は減速して太陽系でち 船ようど停止する。 内の人にとってのー、・ー距離が船内時間と 太陽系から転回点までともにどうかわるかを求めよう。それは 図 の加速と転回転から太陽図 5 のようになる。 系までの帰路の減速とが この図はきわめて特徴的である。 図 1 に相当していて、 船内時間で五・三年後に船は転回点に 世界の涯″は >* 点にあ達するが、そのとき船内人にとっての太 太陽ー x 星問の距離 ( 光年 ) 陽系との距離は一光年弱にしかなってい ない。そして転回点をすぎてから急激に また転回点から右の加速と減速は図 1 つぎにそれをグラフ化してみることに しよう。 ⑤に相当していて、″世界の涯″は点増大し、おわりの二年か三年で一挙に百 にある。 数十光年を挑躍するのである。 一方星までの距離はこの逆になって そして、やっと目的地に到着し 帰路は往路がわかればすぐにわかるの いる。図 6 に示したように、はじめの数 で、まず往路のみのグラフをつくってみ ます よう。 年でぐうんと近づき、それ以後はほとん 図 1 の⑧と⑤を接続したモデルである 図 4 は太陽系で観測した場合の、時間ど変化しないのだ。 ( これらの図は等尺ではなく、半分は二 図 3 についてのグラフをつくることにすと恒星船の位置との関係である。一で る。 加速するとスビードはたちまちのうちに〇〇倍に拡大された目盛になっている。 5.308 年 出 到着 . 引 6 年 200 0 図 0

4. SFマガジン 1982年10月号

GALACTIC NORTH GRB 1618 PROCYON(a CMI) LUYTEN'S STAR SlRIUS(aCMA) ROSS 614 : ER[ PS SKAPTEYN'S STAR シ種理ま い性 行・た の解 パを フふ ・のてな い情 出こ いろ しで ッめ でに たあ発れ いう の種 で類 してだめ い新 対は たぶいと 観で 深す に説 ″立いに なら の他 す種 に揚以月 判 内の ン持 しげ 光ケ ぶす つ潮生 え御 み星 こ図 紀た紹で じす紀し 原 ( よ の陽 っキ 葉カ 反 F 一大立ら : チ す るル 誌怒例の しも プい 来め つだ たし、 準よ しだ れク れ る の / 心、 ァち件週女 をで刊 の 、被 あ た の で フ マ つ し、 まずと しい思 。ん く 考 チ 言己 ク ス ま ウ 、月 に し、 の ウ ク り み ドかけうあ な て論解 っ っては のあ る た に は相 も 0 彳殳 の ア ナ 惑 の 書 冫こ 大 論 り け ま A も 、の 言舌 書 ま で 楽 さ り何れ相 でにかて対し逆 て し か 案 お近の法はたた カ日 の 界でた す加 ま 月 か ば り ま で 応 援 し 下 を でし逆 出 と う と に は の類画遠図 の中近 は う い さ く う う し離光 カ : た っ と : 盛 ら れ フ シ ル の 月 光 さ カ : ん ば っ て 下 、い照た理がでな 言侖 つ点は の 、思イ 冫こ 点にイ ま を・前・カ 冫こ のも介す図 し 。納 明 氏 の 提 れ で ・オよ て ま た っ ア ン シ タ ン の 使 っ フ 。ただら答らま な にかる っ っため の のたそし氏 。れて も へ シ 切 な も に作ど品を年今 の と 。で 図 は 色 ス なにさ え の が備田 おノ 力、 な ま ん 。報 を は ん で れ る よ う 景図光 て き ー同ま世と F よ の フ ド ツ の 。星て 図 、れ太 S ー系 会体一 で視五 、ナこ の 界ク の な か で 生 た 行 で は な り の が シ・ 切 れ 8

5. SFマガジン 1982年10月号

一目 0 到着 .6 旧年 20 に 99 年 タテ軸は中央部分が一目盛一一 0 〇年 6 6 でその上下は一目盛一年であるから、 す二〇〇倍もちがっている。 行 逆このぐらい目盛をちがえてはじめ て、中央部と両端とで似たカー・フが描 時 けるのだから、太陽系の時間経過がい の 上かに極端なものかがおわかりいただけ 船地るだろう。 停て これが″ウラシマ効果の中身の実 でつ こと態なのである。 こよる″時間遅れ効果″は高 船相対論冫 恒速で運動している物体にみられる。 る したがって太陽系から恒星船をみれ 止ば恒星船の時間がゆっくり進むように 急観測されるが、逆に恒星船を基準にと 中ると太陽系が運動していることになる ^ 0 4 8 ・ 途ので、恒星船からは太陽系の時間の方 系 がゆっくり進むように観測されるはず x 星の固有時問ざ ( 年 ) 図 ではないのか たとすると互いに矛 ついての船内時間と太陽系時間との関係そこから先、星に到着するまでの二盾している : : : これが″双子のパラドッ をグラフ化してみよう。 年間、ふたたび >< 星をあとにして太陽系クスんだった。 この観点で図Ⅱを見てみるとおもしろ への帰航をはじめた二年間の合計約四年 図Ⅱがそれである。 間の間に、太陽系の時間は一挙に四〇 0 これまでのおさらいになるが、ざっと 太陽系に近い部分ーーー図の左下と右上 年ちかくが過ぎてしまう。 迫ってみよう。 そしてふたたび太陽系に近づき、転回の部分ーーでは、たしかにパラドックス 太陽系を出発してから転回点をすぎ、 さらに船内時間で二年ほどたつまでは、点のすこし手前に来てから以後の約七年がおこっているかにみえる。つまり太陽 太陽系における時間経過はやっと一年に間は、太陽系では一年そこそこしか時間系で恒星船の時間を考えるのとは逆に、 太陽系の時間の方がゆっくりと経過して が経過しない。 達するといったていどである。 5.308 年 点 回 拡大 船内経過時問加 ( 年 ) 図 9 船内時間とそれに対応する X 星の時間 加減速 加減速 ( 左へ噴射 ) ( 右へ p. 期寸 ) H 減速 発 出 星

6. SFマガジン 1982年10月号

ついには初速と同じ大き重力にさからって投げ上けたポールがし さで向きが逆の速度で地だいに高所に遠ざかり ( キ ) 、やがてス トツ。フしてつぎには落下してくる C<< ) 表にぶつかる。 のと同様に観測されるであろう。 もし、ポールがちょう どストツ。フする空中の位言葉で説明するとどうもくどくなる が、ここにある図 1 と八月号の図Ⅱとを 距置に、エンジンをかけた のヘリコプターに乗った人見くらべつつ、以上を読みなおされれ 珈が待ちかまえていたとすば、この問題になれていない人でもなん 陽ると、地表から投げ上げとか理解していただけるのではないかー 抛太られたポールが初速の勢ーと思う。 日 AJ いでしだいに自分に近づ 経琲 さいごに、興味ぶかい事実にふれてお 内内き、眠の前で停止し、ま 船船たすぐに重力にひかれてこう。 六 ~ 八月にかけて、″一光年の壁″と 落下してゆくのが眺めら 図 いうものがあり、それが恒星船にとって れるだろう。 恒星船がからへうは″世界の涯″なのだとご説明した。 ー 8 ^ 0 4 っ つる間の、恒星船からみ図 1 ⑧の恒星船やにとっては、そ 発 出 た太陽系の動きは、まされは太陽系の方角ーー重力の向きーーに 太陽系からの距離 ( 光年 ) このヘリから見おろある。 ″一光年の壁″というときの一光年と 自由落下にもその物体を離す位置と初したポールの運動なのである。 速の与え方によ「ていろいろな種類があ下方一光年のところにある " 世界のは、恒星船にと 0 ての一光年であ「て、 る。 涯。の近くから投げ上げられた " 太陽太陽系にいる人にとってのものではな い。だから、恒星船の動きとともにその しかし代表的なのはポールの投げ上げ系″がしだいに恒星船に近づき、ついに は眼前で停止し ( ここまでがキ ) 、つぎ " 壁″の場所は ( 太陽系でみれば ) 移動 である。 野球などのポールを地上から空中に向に重力にしたがって落下をはじめ、やがするように考えられる。 しかしじっさいはそうではなく、恒星 かって投げあげると、それはスビ 1 ドをて一光年の″世界の涯″に吸いこまれて 船がどの場所にいてもーーの状態であ ゆく ( これが ) のだ。 おとしながら上昇し、やがて空中でスト 他方アルゴルについては、手もとからってもキの状態であっても、太陽系にい ツ。フし、つぎの瞬間には落下をはじめ、 10. 引 6 年 5.308 年 到着 200 0 点 回 拡大

7. SFマガジン 1982年10月号

ーそして、結節をみつけてそれを少しづっとりのそいて、ついには そう云いたかったが、ぼくはあえて云わぬことにした。こんなと 完全に除去します」 ころで、下っ端のセラ。ヒストと云いあってみてもどうなるものでも 「さっきおっしやった、市民のもろさという特性ーーあれにも、しなかった。問題は、もっとずっと根本的なところにあることは、も かし、個人差はあると思うのですけど」 う。ほくには、わかっていたのだから。 ・ほくは云った。云わずにいることはできなかった。 ( さよなら、アウラ ) 「アウラは、市民としてはいくぶん、特異なキャラクターをそなえ ガラス・ケースの中の眠り姫、ついに眠ったままほほえみつづけ ているし、その特異さのゆえにこそ、こういう結果になったのだとている彼女・に別れを告げて、ぼくは病院セクションを出た。かわい レダ 思うのです。 一般市民であれば、おそらくはじめから、こうい そうに、アウラーーー彼女にはチャンスも与えられてはいない。 う傷をおうかもしれない可能性を、少しでも秘めたシチュエーショ の死の意味を、ふかく心にうけとめ、きざみつけることも、存分に ンには、一歩もふみこもうとはしなかったでしよう。そして、いま泣くことさえもゆるされぬまま、車が彼女を運んでゆき、薬でふか のシティが求めているのは、ほんとうは、そういう真の意味で《ュく眠らされ ニーク》たりうる人間のはすで・ーーだからぼくは、ほんとうは、市もしかしたら、彼女こそ、「その人」たりえたかもしれなかった 民には『耐えられない』とはじめから決めつけてしまうのでなく、 のに。あれほどふかくレダを愛し、レダを守り、レダのために心砕 全部のケースにとは、むろん云いませんが、ある場合には思いきっ いた、ゆたかで高い心をもっ彼女であってみれば。 て打撃に直面させ、自らのカでのりこえられるよう、のりこえられ ( アウラ ) るかどうか、試してみることもあってもいいのではないか、とー 夢をみてーー夢とは、何の夢だろう。ばくなどという夾雑物、あ らわれる前の、レダと二人きり、小さなロフトでの、エッグノグ、 「それはできない。そんなことはとうていできませんよ。 もマシュマロとココア、やさしい恋の蜜月か。それとも、・ほくもレダ し、そんなことをして、その患者が、のりこえられなかったとしたも知らぬ、まだ何も悲しみ、苦しみを知らなかった小さなころの夢 ら ? そうしたら、われわれはあたら、ひと一人を救う方法を持っ ていながらみすみす見殺しにしたことになってしまう。危険が大き ( いっか、どこかの町角か、それともどこかのタワーの下で、・ほく すぎますよ。それに、やはり、比率でいえば、そういう自力更生のは彼女を見かけ、他の、ぼくの知らぬパ 1 トナーと、よりそって幸 可能性を少しでももっている患者は、そうでない患者百人、いや二福そうな彼女のかたわらを、黙って通りすぎーー『レダを覚えてい るかい、アウラーーー夢のどこかで、心の底で』ーーーそう、ロには出 百人にひとり、あるかないかだと思いますしね」 ( でもそれなら、市民二百万のうち、十万人はそうだということにさずつぶやきーー -) なる ) ( アウラがふっといぶかしげな表情でふりむいたときはもうぼくの 245

8. SFマガジン 1982年10月号

・製止ヨーを。霾二「中 いるのだ。 の相対運動はなくなっているから、その しかし、この常識的な・ハラにツクス で、結局、総合すると、恒星船で観測瞬間での恒星船の時間と、太陽系で測定 は、恒星船が X 星に近づいたところで見してもやはり太陽系の時間の方が多くすして恒星船が点にきた時間とは″同時 ぎる ( 時計が早くすすな ) ことになり、関係″にあることになる。 事にうち破られる。 すると、ふしぎなことになる。 図の中央部をごらんいただければおわ答はどちらからみても同一で、太陽系に かりのように、 X 星に到着する前後各一一残った人物の方が齢をとってしまう 点を距離で考えると、まだ X 星の近 年ほどの間に、太陽系の時間はナント四ということになるのである。 くである。したがって太陽系の人にとっ 〇〇年近くも一気に経過してしまうの ( 途中に一定速度区間があると、この現ては恒星船が停止した時間というのは二 象はさらに極端にあらわ〇〇年とすこしである。たとえば二五 0 れる ) 年ぐらいである。これは停船した恒星船 さて、深代氏のいわゆにとっても同じであろう。 路 る″時間逆行″とは、図ところが、停船する前の太陽系の時間 眸系帚 係Ⅱにマ 1 クした点に着は、恒星船にとっては出発後四〇〇年ち かくもたっていたはずである。 擱目すると理解しやすい 年 時 X 星からの帰路につい つまり 48 ー 250 Ⅱ 150 で一五〇年も 年 ー問中たすこしあとの点で太陽系の時間が " 逆行。してしまったこ 。時間は、太陽系の時間は出発とになるのだー 繧復時からすでに四〇〇年ち深代氏も、この″時間逆行″が物理的 内 な矛盾 ( たとえば未来が見えるとか因果 星かくがすぎている。 一そのまま帰投すればそ律が逆転するとか ) のもとになるもので はないことは認めておられる。 坏れ以後はあまり時間がた 太たないのでちょうどっじ その上で、哲学的なおもしろさを求め つまがあうのだが、点ておられるのだが、ウーム、これはなか 図に来たところで急に船をなか答えにくい ストツ。フさせたらどうだ ただ、この奇妙な数字の逆行は、恒星 ッつ、つ - 、刀 ? ・ 船におけるまったく別種の時空座標を二 ストツ。フしたあとにおっ ( あるいは過渡的現象を入れれば三 いては、恒星船と太陽系っ ) つなぎ合わせたことによるもので、 年 404 太陽系の固有時問 ' て ( 年 ) 403 202 星に到着ー 痺に出発 路 点往 系発 陽出 一太を

9. SFマガジン 1982年10月号

な存在はあらわれない。第一、レダの「ような」存在、ではダメなもあるだろう。《上》はこことはちがうのだ。この限られた空間の のだ。「レダ」でなくては。レダそのひとでなくては。・ほくは、レ中で、とざされ、豪華な柩にとじこめられ、ゆっくりと死んでゆき つつある地球とはちがう。その稀薄さ、ひとのカの小ささでさえ、 ダを愛してしまったぼくは、レダのとびおりてくだけ散ったいま、 こことはちがう。 もう二度と、少しでもレダに似たものに会えない。・ほくの中の、レ ( ああ ) ダのかたちをした不在、レダと同じ大きさの空虚、それはもう、二 ・ほくはうずくまったまま、そこがどこであるかにも気づかず、し 度とは埋まることがない。 その空虚をかかえて、なぜ・ほくに、シティを救うかもしれない百かし・ほくの心は、ゆるやかに手をひろげて、上へむかってとびたと うとしはじめていた。 ーセントの希望のためにここにとどまれというのか。だ 万分の一。、 れに、それを云う権利が、資格があるというのか。レダを生み出 ( ミラ。レダ ) 飛んでいったものよ、飛べなかったものよ、翼を失ったものよー し、レダを傷つけ、理解せず、追いつめ、追いこみ、ついにはレダ ー・ほくは、きみたちのかわりに、飛ぶことができるだろうか ? 失 をタワーの上から身を投げさせた、それはこのシテイだ。ディマー でも *-2 ・でもない、 レダを生み出したのも、レダを死にいたらせ墜でなく、希望と、明日を、ぼくがかわりに手に入れたとしたら、 たのも、すべてはシテイだ。母なるシティ。われわれの、フラスコそれは、おまえたちのかなしみ、おまえたちの見はてぬ夢へ、わす ・マザー。自らの目と耳と口をふさぎ、生みおとした子どもをおのかなりともつぐないになるのだろうか ? れの手で圧殺し、その血まみれの手をさし出して、助けておくれと哀ああーーもしそれができるのならば。ぼくは翼を求め、たとえど 訴する、老いた愚かな母。半身不随の、何ひとっ生む力を失った母。んな無のさなかへも行くだろう。上も下も、時も年月もない宇宙の それでも、・ほくに、シティをゆるせというのだろうか。シティをなかで、何千年、何万年でも何かをさがし求めるだろうーー失った 愛し、この死にかけた半身不随の老母のために、のこりの・ほくの生もの、まだもとめて得ないもの、手の中からすりぬけたものをさが こど、くのして までも、さしたせというのだろうか。何のために ・ほくがここにとどまることに、何か意味があると思うこと、それ このみじめな生を与えてくれたからと ? もしかして、《上》のどこかには、さがして、さがして、さがしは、・ほくの思いあがり、 O ・ O ーーーあるいは・の錯覚、そのど てゆけば見つかるかもしれないのだ。レダのかわりになるもの、こちらか、あるいは双方にすぎないのではなかろうか ? ・ほくはたふ の欠落を、埋めてくれるもの、レダそのものでさえ・ーーだって《宇んここを憎んでさえいる。・ほくを生み、・ほくをひきとめるここを。 宙》はこれほど広く無限にひろがり、そこには無数の星がまたたもしここが静かに光の生命を失い、ほろんでゆくのが時の流れの方 き、どこに、どんな人びとが住んでいるのかさえ、まだ・ほくたちは向であるとしたら、それをひとりのカでかえられる、あるいは、そ 3 全部は知らない。そして、その中には、未開の大地も死にたえた星れをかえる力をもったひとりがいるかもしれないと、思うことその

10. SFマガジン 1982年10月号

「。ほくと結婚してくれる 「きみ、美人たね」黒人の子はいった。 罔工よロ明 ド判く 、 5 み 「あたし、白人よ」とんがった声で姫はいい返した。 、ヨレ 「ぼくは黒ん坊さ」しかし、ほんとうは一国の王子で、意地悪い継 囂 7 書 / し 司 図説 母が魔法で現在の哀れな姿に変えたのだという。 早はすお号 6 まに来飆 、コしヨ , ー説明した。「〈ま = と 0 恋人〉が・ほくに最初 0 接吻をしてく夫日目 —> 1 三ロ亠おは れたら、そのとき・ほくは、もとの姿と肌の色にもどれるんだ。き ~ べ簡書て下振 みが現われるのを・ほくはどんなに長い間待ちこがれていたことか す、しで便 O 炻公か 9 石実会 1 どし録達留郵引 ん類収に書会各 と分 / 金 姫は、お互」 0 境遇がな〈とよく似 = 」る 0 だろうと思「た。そ = 正究見 集島研芸一 して承諾した。 た整す別か鰤 編福料 ~ ル日・米「 0 0 「あたしの叔父さまに会ってくれなくっちゃ」姫はいきおいこんで れてま さぺいイ振 っこ 0 ーしュ / 版すてナ便 魔法をかけられた王子と姫は、職員休憩室にひきこもった。そこ 出もし・ヴ ス 序 で篇記ュ にはこぎれいな折りたたみ式・ヘッドが置いてあり、このペッドは例 容 内中併ジ ッ の教師のものだった ( 教師になるために要した多年の大学教育を考 内国・を ( 幻東 の本短報社料浜デ 新図 えると、彼はおそろしく薄給だった ) 。その清潔なペッドの上で二 倍日る情送かン 人は夫婦の契りを結び、王子は〈まことの恋人〉の接吻を受けたの 6 にれ典 4 ま原は円七 である。 勺間含は数 g 市ン 翌朝、時をつくる雄鶏の声に姫は目をさました。あたりにひびき 紀にて社 5 倉ン *- 世籍い版師鎌 わたるウェディング・ベル。派手ないでたちの従者の列が城を出て 1 三 一書つ出頒 4 マ 山道を下ってくるのを姫は見守った。叔父は、警察の正装に身を固 続ののに め、新婚の姫に授ける紅白の・ハラの花東を手に、結婚式の参列者一 分冊品篇ジ 四一作 8 版 行の先頭に立ってやってくる。叔父のすぐ後につづく行列は、春向 7 一 4 し 旧 , 伐し翻は きの色どりもはなやかな花嫁付添いの乙女たち。 ・戦羅か数芻さ 参列者一行は、校舎の入り口をぐるっと取り囲み、息をひそめて