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検索対象: SFマガジン 1985年4月号
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1. SFマガジン 1985年4月号

丿アーニとジュッフリーダはこう書いてし 誌「コズモ・インフォルマトーレ」 Cosmo か、 ;-q 0 目撃の歴史とまとめ ( これが 情 informatore がある。単に近刊予生ロといつる。 ″超科学″部門にあたる ) 、コミック 事 た宣伝的なものだけでなく、の出版、 「ファンタジイとの専門誌というのスに関するエッセー スペースシャトルの LL コンペンション、ファン活動、雜誌評などは、けっして新奇なものではない。我々の記事、その他のいくつかの評論といっ tJ) 多くの情報が満載されており、ファン必試みの新しさは、そのとりあげ方にある。 たところだが、ファンダム関係の編集委員 外 読。しかし、店頭で買うというわけにはい それはつまり、科学、超科学そしてファン マリオ・スミラスキによる。ファンダム報 毎 、冫かず、これも一種のファンジン的色彩が強タジイのそれそれの分野を理解し、統一す告が毎号載っており、これはたいへん貴重 るための、これまでとは違った方法論であなもの。今回は末尾で、このファンダム・ という具合に、八〇年代 リポートのうち、三号 ( 昨年春 ) に載った も雑誌状況はあまりパッと 「ファンダム一九八四」から、面白いイン しない中で、ただ一誌がん タビューを紹介することにしている。 ミラノの ~ レ ばっているのが、 号 イタリー・プレスが八三年 さて、存命中の & ;-q 誌について多少詳 刊 に創刊した隔月刊の「シェ 創しく紹介してみたが、に大きな比重を ンツア & ファンタジア」 ロ かけつつ、映画、コミックス、科学 ( ファ ウ Scienza Fantasia だ。 クト ) 、″超科学〃までとり扱う、という フアビオ ・ガリアーニとセ 「この編集方針が果たして成功しているかど レジョ . ンユッフリ 1 タの うか、何とも判断がっきかねるところがあ 共同編集だが、分野別に編 る。どうも狙っている層がはっきりしない 集委員がいて、ファンタジ のが最大の問題だ。あぶはちとらずに終わ ・、リ . ツ。ヒ、 イにジュゼッペ って、そのうち廃刊、という事態にならぬ ファンダムにマリオ・スミラスキが入ってる」 よう祈っている。なにしろこれがつぶれた しる 創刊号の内容は、両編集者による破減もら、またまたイタリアの雑誌は ( 雑誌 (J) & 誌は、名前のとおり CScienza の映画のまとめ ( 日本の『地球防衛軍』もというより、定期刊行の双書という感じで は英語に直すと Science) 専門誌では入っている ) 、イギリスの破減テーマでているウラーニアは別として ) 全減にな なく、″科学と〃の雑誌なのだが、オ論 ( ジゼッペ・カインミ ) 、隕石の落下ってしまうからだ。しかし、この今やほと ムニやニュートン ( イタリアの ) といった による大惨事の歴史「破局の日」 ( マ リんど唯一の誌 & にしても、小説は ポビュラーサイエンス誌とは全く違う。 オ・カペドン ) 、 これらは特集の″終めったに載せていない。若手作家、ファン 〃終末″を特集した創刊号の巻頭言で、ガ 末というテーマに沿った記事で、このほ ライターにとっては、ゾロダムでの活躍の 0 202

2. SFマガジン 1985年4月号

「どうされるんです。コンビュータの選択を無視して、あたしたち を任務から外すんですか ? 」 「それは、できない」部長は弱々しくかぶりを振った。 「だから、こうやって、きみらと話しているんだ。きみたちは、こ 「言いたいことはわかっとる」部長はゆっくりと首を振りながら言 の事件の解決にもっとも適した人材だと判断された。願わくば、す っこ 0 んなりと、平穏無事に片付けて帰ってきてほしいのだよ」 「つまりは誰がやっても、そうなる事件だったと : ・ : ・」 「それでガキの哀れつぼい嘆願ディスクですか ? 」 「そうです」 「まあ、そういうことだな」 あたしはうなずいた。 「あの子、かあいかったわあ」 「今度の事件は、ノグロスのときよりもささいだ」 ュリが言った。今度は、あたしと部長が一緒に死んだ。 部長はもう一度ため息をつき、デスクの上に置いてあったぶ厚い 「 , ーーそれで、今回の事件なんだが : : : 」 ブラスチックファイルを取り上げた。 「ーーなのに、中央コンビュータはあまたの犯罪トラコンの中からややあって正気に戻り、部長は本題にはいった。 きみたちを選びだした。正直言って。わたしは怯えている。誰が担「場所は、惑星チャクラだ」 「チャクラ ? 」 当してもああなる事件に必ずきみたちが指名されるということは、 あたしとユリは合唱して首をひねった。の養成所でたっ この事件もそうなるおそれが多分にあるということなのだ」 うげげ : ・ 。あたしは呻いた。部長の危倶は杞憂ではない。ほとぶりと叩きこまれたから、あたしたちはほとんどの惑星国家の名を 諳んじている。でも、チャクラなんてけったいな名前の惑星は初耳 んど事実だ。 ・こっこ 0 「くすんくすん : : : 」 「知らないのも無理はない」あたしたちの反応を見て、部長は静か ュリはまだ泣き声をあげている。 一もういし 、おやめ」 に一一一口った。 「チャクラはマンダーラが保有している鉱業惑星だ」 あたしは左の肘でユリの脇腹をこづいた。 「かに座宙域の : : : 」 「うん」 ュリは小さくうなずき、両手を膝に戻してにつこりと笑った。ち「そうだ」 惑星国家マンダーラなら、あたしたちもよく知っていた。鉱業惑 くしようめ。目は充血してないし、化粧も崩れていない。部長は、 星をいくつも保有している、いわゆる大国の一つだ。 がつくりと肩を落とした。 「でーーー」気をとりなおして、あたしは言った。 二一一一年。人類はワー・フ航法を手に入れた。それは爆発的な人

3. SFマガジン 1985年4月号

魅力的で暖かく、知的で、人間に似ている上、スー。フに発見されたどり。家主は、とにかく店子を魅きつけるために、店賃をおさえ、 あと故郷の世界を捨ててきた人々なのだ。たくさんの種族が、そう設備を完璧に保たざるを得なかった。 した惑星では、平和に仲良く暮らしており、広々とした都市は、こ 消費者の食糧生産者に対する比率が、劇的に下落した時、飢餓が れらうんざりした故郷離脱者たちを収容するために新設されたもの なくなった。十年後、地球の人口は半減しており、なおも減り続け なのだ。こうした異星種族も、我々人類が長い間経験してきたようていたのだ。 な、種族内のねたみや敵意を、知ってはいるのだろうが、もはや持同じ理由から、貧困も消え去り始めた。誰にも、たっぷり職があ っていない。銀河中のたくさんの惑星から集まっているというのる。そうした職でヌー。フが竸合しないことが明らかになると、職に に、これら種々雑多な人々は、満ち足りたまま隣りあって住んでい つく人間より、働きロの方が多かったのだ。 る。皆を結びつけているものは、ただひとっ共通の嫌なもの ほとんど一夜にして、差別や偏見もなくなった。みんなで協力し ー。フ嫌いだ。 て、大規模移民のあったあとも、物事をなめらかに進めなくてはな 我々が最初の星間船を発進させてから一年で、地球の人口は〇・らない。誰もが良い暮らしをできるのだから、怨恨も水に流され 五。ハーセント減少した。二年で、人口は千四百万近く減った。ヌー た。それでも残るような敵意は、ひたすらスー。フに向けられる。そ ・フはとても誠実で、とても献身的で、とても好意的だ「たから、喧してヌー。フは気にしない。そういうことには気がっかないのだ。 嘩するわけこよ、 冫ーしかない。だからといって、飽き飽きさせられるこ私は今、 = 、 ・ダラスという小さな人間共同体の市長兼郵便局 とに変わりはない。そこで、悶着を起こすよりは、と、たいていの 長だ。ニュ ・ダラスは、ここサーという、古い星図でストルーヴ 人はとっとと消えた。訪れてみて実に素晴らしい世界がたくさん二三九八なる恒星の、第四惑星にある。ここで出会 0 たさまざまな あり、訪れるのに大金がかかるわけでなく、宇宙の可能性は無限な異星種族は、別な名前でこの恒星を呼ぶ。それを訳せば " 神の松果 のだ。地球上で不満をかかえ、失望していた多数の人が、スー。フが体。となる。この地のイリアンはみんな、とてつもなく協力的で 来るまでは存在すら知らなかった惑星で、自分自身の、満足できる思いやりがある。しかもヌー。フはほとんどいない。 新しい人生を築くことができた。 銀河全域を通じて、ヌー。フは平和の使いとされている。ヌー。フの ヌー。フには、こうなるだろうとわかっていた。これまでに何十使命は、惑星から惑星へと旅して、和解と繁栄と真の文明をもたら 回、何百回となく、母船を着陸させた所ならどこでも、こうなったすことだ。銀河の知的種族で、ヌー。フを愛さないものはない。 のだ。ヌー。フは我々に約東し、それを果たした。ただ我々には、事・フがやってくれたこと、与えてくれたものは、皆が知っている。 態がどう展開するか予想できなかっただけだ。 けれど、もしヌー。フが御近所に引っ越して来たなら、我々はすぐ 地球の都市は、もはや、貧しい大衆を閉じこめて崩れゆく過密地さま荷作りして、翌朝までには、どこなりと消えてしまうことたろ 帯ではない。あとに残った数少ない人々は最上の住居をよりどり見 6 4

4. SFマガジン 1985年4月号

であり、ザラエンは九九九番星系第二惑星であって、共に第四五星 区に属している。そして肩書きから判断すれば、ふたりともかなり 4 ( 承前 ) の有力者ないしは重要人物と考えて差し支えないはずだ。 トーエルの反応は、ごくまともであった。 質間を投げたものの、彼は、相手がそれにどう答え、どう出てく るか・ : : ・結果として事態がどう変り、ひいては何を得ることになり「その通り」 と、ト 「ハクシエヌンのホシジカさんが来 ーエルは頷いたのだ。 というところ迄計算していたわけではない。今の場合、 そうか そんなことは無理であった。もともと、なりゆきを綿密に予測してておられるよ。ホシジカさんはきようだけでなく、ジャクト家の行 おくのは大切だといっても、あまりこまかくやり過ぎると、予想外事にはよく来て下さる」 の事情が起きあがってきたときに、たちまちひっくり返ってしまう「その方も、海洋スポーツの愛好家なのでしようね ? 」 冫弓しのだ。それを心彼はたすねた。本心では、もっと突っ込んだーーその当人がいっ ものである。硬直した設定は、計算外の要因こ弓、 得ておかなければならない。が、こんな流動的な状況では、そのつ頃から何のためにタトラデンに来ているか、具体的に何をしている もりでいてもむつかしいのであった。となれば、獲物が必ずしも約のかを説きたいところだったが、相手が海洋スポ ] ツについて喋 0 東されるわけではないが、それなりの陣立てを講じるべきであろているのに、あっさりと話題を飛躍させるのは、見合わせるのが安 エルはたちまちつむじを曲げるかも知れない。そ う。だから彼は、ともかく先方に合わせてついて行きながら、とき全であった。トー 、クシエヌンからは離れ どき流れを変えてみることで可能性を見出そうという柔軟な対応のうしたタイ。フの人物のようである。で : : : , しかたをとったのだ。この方法は一見迂遠なようでいて、こちらをないようにしながら、これまでの路線に乗って行ったのだ。 トーエルは、かぶりを振った。 危険にさらさずに、しばしば奇功をおさめたり思わぬ突破口を見出 「ホシジカさんが ? いやいや、あの人はなさらんだろう」 すことにつながったりするのであった。それを彼は理論でも学んた 「ほう。どうしてですか ? 」 けれども、実際にはむしろ生活者としての体験を通じて重要性を思 い知り、使いこなせるようにな「たといえる。今はこれが最上の出彼は、しんじっ不思議そうに問うた。「すばらしい海を持っとい うハクシエヌンの方が : : : タトラデンのバブオ海洋スポーックラ・フ 方であった。何かのとっかかりがっかめればそれでよし、つかめな の代表のおられるこうした集まりによくおいでになるというのに : くてもそれで結構、との感覚のうちに、彼は、さりげない表情で、 ハクシエヌンという固有名詞にぶらさがったのである。出席者名簿 : ・お誘いにはならないのですか ? 」 にはたしかに ( クシエヌンの合議会委員というのと、ザラエンのレ彼は、この言葉を揶揄ととられないように注意して口に出したっ スポ開発会社の理事とかいうのが記載されていたのだ。今さら繰りもりである。神経のこまかい者なら、皮肉として受けとめかねな円 エルは ( それは虫の居どこ いからだ。が、彼が見込んだ通り、トー 返す必要もないことだが、ハクシエヌンは一〇〇〇番星系第三惑星

5. SFマガジン 1985年4月号

「チェスナット・八六八四に住んでます」女は車に乗り込みながのうちの一人なのさ。一人は・フロンド、もう一人は・フルネットだっ ら、肩越しにいっこ。 た。いずれも偶然に出会った連中ばかりだ。それなのに三人ともえ 4 2 さっ タールはその瞬間を逃さないで運転手の手に札を握らせ、女が乗らく熱心に知り合いになりたがってね」 ーにつげた。 彼は連転手のほうをむいていった。 り込むとドアを・ハタンと閉めてタクシードライ・ハ 「行き先はいま聞いたろ。出していいそ ! 」 「きみだったらどうする ? 」 タクシーは車の流れに乗って去っていった。 「それが本当なら、ものにして、いまごろは・ハラみたいな匂いをぶ 車の姿が消えてしまっても、彼はまだ自分のしたことを悔やんでんぶんさせているでしようね」 タールは声をあげて笑った。 いた。彼の予感が正しければ、あの女を引き止めておき、調子を合 わせて自分の知りたいことをすっかり聞き出せたかもしれないの 「そうじゃないんた : : : 相手は三人。これまで会ったうちで最高の 美女が三人。そういう女にだ、一年間にでもなきや、一カ月にでも 彼は自分の車の前の座席に乗り込んだ。すると頭痛の兆候が現れない、たった一日の間に出会ったんだそ。それをただごとじゃない た。こんどはひどくならなけれ・よ、 冫しいがと願ったーー。前のときのよとは思わんのか、きみは ? 」 うに長引かないでもらいたいものだ : 「よしてくださいよ、社長」チャ 1 ルズがたしなめた。「よもやま 「なかなかいかす女でしたね、社長」チャールズは車道へ車を出した幸運を蹴飛ばそうなんて料簡を起こしたんじゃ , ないでしようね ながらいった。「まったくの話、ああいう女にぶつかってみたいもフ んですよ」 「しかしなあ、チャールズ : ばち 「だったらもっと前にそういっておくべきだ、チャールズ。そうす「罰があたりますよ、社長 ! どうしてのんびりかまえて、おおい りや、きみのために彼女を引き止めてやったのに」頭の底のほうでに楽しまんのですか ? その三人のいかす女どもは社長と付き合い 鈍い痛みが脈打っているというのに、なんとか笑顔をつくった。 たがったんでしようが、だったらどうしてそうしてやらんのです ? 「まったく、そのとおりですよ」チャールズに・またもや首を振っ クソッ、おれだったら四の五のごたくを並べていないで面倒をみて て、ロ笛を吹いた。「たいした女でしたよ ! 」 やるのに ! 」 「ほかの二人もそうだったそ」タールは考え込みながらいった。 「ぼくだってそうさ、チャールズ、その訳さえなっとくできたらな 「ほかの二人 ? なんですかそれは ? 」 ・ : どうして一度に美人がそんなに現れるのかってことを」 「そうか、それじゃ話してやろう、チャールズ」彼は溜息をつくと タールがちょっとのあいだ黙りこむ。チャールズが沈黙を破った。 くつろいだ。「実をいうと、きよう・ほくがぶつかったのは、あのミ 「社長、恋人はいたんですか ? 」 ス赤毛だけじゃないんだよ。あの女は豪華けんらんたる三人の美女「もちろんだ、一人いたよ。連中に興味をもたないから、むかしも

6. SFマガジン 1985年4月号

つのかは、ぬいぐるみによって個人差があるの で、何とも言えませんが : : : とにかく、溺愛に疲 れたぬいさんは、表情で判ります。肌が荒れて疲 れてきます ) そして、ルナ。先刻、積木崩ししてるって書き ましたけれど : : : 一番、問題が残るのが、ルナな んです。 ルナも、溺愛されました。でもーーその溺愛に 疲れる程は、溺愛の期間がなかったんです。ルナ がきて半年で、リナ以下十二女までの妹ができ : ・ : ルナは、溺愛はされた、その味は知っている、 でも、満足がゆくまで愛されないうちに妹ができ た、可哀想を存在になってしまったのです。 ( も し、あなたが溺愛しているぬいぐるみがあったと したら。ぬいさんの方から、もう、溺愛に疲れた って風情が感じられないうちは、次に溺愛するぬ いさん、いれるのやめた方がいいです。じゃない と、ルナみたいに拗ねる子がでてくる ) んでもって。それまで、どっちかっていうとダ ナより控え目だったルナ、妹達がきた日を境にし いえ、ティルが変わったんです。 嫉妬心の虜になってしまったんですね、早い話 ダナはとっても愛された。自分だってとっても 、刀 話に出てこなかった キャットティル達 愛されてた。なのにーー今日、急に妹っていうも のができ、本来なら自分達へむけられるべき愛情 が、突然の闖入者の妹達にむけられている。 よく、子供が。親の愛情に対する自分の永遠の ライ・ハルたゑ妹か弟が生まれた時、赤ちゃんが えりするって言いますでしよ。本当だったら自分 でできることまで、まるで赤ちゃんに返ったよう にできなくなる。それとおんなじことを、ルナ・ ティル、したんです。 ( 何ていうのかな、溺愛さ ミ世の中に放り出されたようなものだと思うんです よ、ルナ・ティルのこの時の気分は。ただ ま、当たり前っていえば当たり前なんだけど、子 供をうんだことのないあたし、この辺の人情の機 徴に、もつのすごく、うとかったのね。で、赤ち ゃんがえりして、あたしに急に甘えだし、妹ティ ルを苛めるルナを、怒っちゃったんですよ。随 分。ルナが妹を苛めるのは、つまりはあたしへの 求愛行動だなんて、その当時は思いもしなかった もんね。あの時、ルナ・ティルをいい子いい子し てれば、ルナ、こんなに拗ねなくて済んだのかも 知れない。深く反省してます ) ま、とにかく。ルナは、ひたすら、妹達を苛め だしたんです。それも、どこで知ったんだか、ブ 7

7. SFマガジン 1985年4月号

SF 翡①① K 灘 読嗜 フ く び年悪よ う ス F 史すな な 験誌 し 、分 はに S よ疎 な り ン タ つ心、 む好 。フ。 の 史 ラれをめ し 、意て っ月 、む F 得う外 に 室でるを し り し、 ロ が レ取は ンる知すが味 のきも もかはる ま ナこ カ : ポ け と さ 祝 かと 々 で強 ナど ッ り 、や F ん 巴用 てあにま 。すれ スはるる と リ 保く ク方実雑 S ずこ つずろ 。若資をだ伊て て 自 し し ス き う しる し、 留 出 ス も冫 誌 F だと し 軏り藤連 。た者よただけ 、ん の由か人目 にて作が 、正 の 史 。は フ的 ん 、典載こ り愛 、そ 、文の カ : 々下 の し 品あ日解 変にあ S アなでそ夫 の私三れ 子 文 、にの し さ し、 0 ) の F 強 ン意きれ版れ本情 り本 。遷はま いと問 て る の 歴た十は史 子 の評 フを興 りを調に味た オよ て現書を 年 史ち 、のと っ題 で価 共 読すは 、に愛 ラ据味 し一 祝 り い 代 い生れて し の 吐 本 冫こ ス の の 、に感 えをじむる是カ s 意露 イ以 、者にキた の格解 え き っ な の て、 ン 0 ・そ スて抱み面よ非 持に ヤ野 F 図 ん歴ある つを て場好決 ナこ し でま 覚 ア人み は 統ナ け の白 う と あ りな史 ・ヘのは た 田 のをて の る し、 にもな 、的 ー氏歴 端い メ とたなな さ る S るに逃他 へ て ん な の史的 良だ中文あ避人 リ の F と んはる 、いを いお る し、 アし か第倍 祝かさ知 カ う オよ だとすきか は っ 所に メ によ 実著 加 F をもら識ど S と リ も 私る ス う 、てと 0 よ刀く ま ン に 物者ナ し部 いをを F 、し を もカ カ し つな本明も タ しのお れのて歴すれ的持熱実本て をの ン S 結 メ いけ に書日 、なせ コ ア 手 の J ン方 フェミニストなんか怖くないけど レ伝オ い フ 冫こ レ 「冬の狼」 ( FT 文庫 72 ) ェリザベス・ A ・リン著 / 野口幸夫訳 / 3 月刊行予定 とをれ イ シ ゴ いすど リ ヨ 野口幸夫 る ぅ ンいイ 、開 さ 拓舞 一言」ルし さ フェミニストなんかちっとも怖くないけれ つ者台 じ の 力、 ン ど、男性に理解のあるフェミニストとなると、 のは よ カ・ レ フ て これは恐しい。そして、合気道を通じて道教 少・ガ う ヒ・ ツ オ み年 - - オよ ュ カ 的アナーキズムを体得しているとなれば、何 れ カ : ウ リ ド ば の をかいわんや。そのうえ、その女人が、最も デと で し 人でをノ 正統的な心優しいアドヴェンチャー・ラヴ・ 。ア リ ストーリーを書き、実に人問的なその作品が 0 0 巨 ン ″レ つ 0 そ球て く世界幻想文学大賞〉を受けたとしたら・・ ト フ フ こイヒ 1 アの し、 ン 『冬の狼』を訳しながら、ずっと、そんなこ 年にのた とを考えていた。 70 年代に輩出したアメリカの S F やファンタジー の女流作家には、なにか小さく器用にまとまった書き手が多いよう 納しが糸た メ な気がするけれど、リンはまったく手色が異る。誰もが知っていな 、にら デ得ま の がら、なぜか忘れてしまっていたもの・一一シンプルでオーソドック のがう文 少に 氷いし中年 ~ 舌モ スな物語を、何の衒いもなく示してくれるのだ。それでいて、それ の 丿ノ 、に のか 的 下ぬな成成 リ はひとつの大きな実験ともなっている。こく普通の人間の世界から、 に長長 オょ へま ス ユダヤーキリスト教的なく神〉と、加速度的に突走る科学技術とを 、を謎み と よ ま 除去したら・・・ 描 、り成 のた くるわ こ物し え神も長 北辺の山国に、郭と呼ばれる山城が築かれ、酸嶮な山のあなたに う体な 去 の肝と 住む異民族との問で遠い昔から戦争が繰返されてきた。いまは暫し ャ 心書 と つみ の ソ そのカ、し の休戦中だが、いつ異民族が協定を破って侵寇してくるかもしれな て し 知 アれた跡カ い。時は冬の始め。郭は冬籠りに入ろうとしている。そこに、南方 レて野 をし、 ま る て から一一一無防備な背後から、思いもかけない戦争が仕掛けられてき 心 物 う 彳皮 フ 0 よ が鼻 。方 た。領主は戦死。嗣子は捕えられ、道化とされる。そして脱出して、 筆Ⅱ少白 なの 郭の奪回を図るが・・ の カガし んの タ 不ニ も で 丁や オ冗

8. SFマガジン 1985年4月号

昔、 r-a ・】か何かに、手をのばして指さ すことのできる 3 ディスプレーが出てい ーフミラーを使ってるだ いやあー『グイン・サーガ / 陰謀篇』の ・近くの郵便局が三ゲンとなりのきっさ店た。振動するハ にひっこしていて、まち時間にとなりのまけ。パソコンに使えるには少なくとも十年レコード が当たっちゃった幸せ者です。ど ・どロでこのハガキ買いました。 はかかると思うけど。 oe なんかにだと便も、ありがとうございます。僕の出した葉 へやをそうじして、ゴチャゴチャしたも利そう。 書を拾い上げてくれた見ず知らずのあな のを台所へまわしてしまったので、気分が ) 艤 ^ 目 ^ U 評価するのに必要た。まさか多忙で知られるの編集者 ・スッキリしています。 e も台所。これでな時間。とするとなんか大まじめの極じゃないでしようね。 ( そのクセ、礼状を いうこったろ では ? 編集部に出しているのはどー 深夜番組を見なくてすむ。 イライザがついてるって何なの ( 東京都世田谷区代沢一ー九ー一六 貰ったはいいが、部屋に。フレーヤーなん ・でしよう。 0 上では聞いたことがな〇三松岡肇 ) << 0 の 9 で書いたイライザ ? ・ ぞないマルビの私は、次の日、学校へ持っ 私の機械は御指摘どおり、系のて行き音楽室で針を落としてみました。当 もしかすると地域では、系より ( しかも Z 7 が出る少し前の ! ) で然のことながら、私は「グイン・サーガ」 ・系の方が多いかも。 す。ただ、いまはカードをのせてを欠かさず読んでます。 うわさといえば > 。もし出れば、まぼ / を動かし、その上で muLISP という聴いて思わず嬉しくなったアル・ハムだっ ろしの 0 9 0 01 がついに現実になるわマイクロ・ソフトで売っているをた。サーガの中の一シーンが鮮やかによみ か、リンダ けだけれど、 ZQO がとちがった方走らせています。前号の編集後記で御紹介がえった。グインが、イシュト・ ・向に進むわけで興味深い したのは、これのドクターという。フログラが僕の中で息吹いたといっても過言ではな 。田舎に、一七巻まで置いてきてるため デイメンジョンとかー 1 とか、二、 ムで、名前は違いますがイライザと同じも ・三年前の冗談が現実の製品になってしまうのです。それにしても時間は全然なく、 学陰謀篇を読み返すことができないけれど、 と、うれしいのやら悲しいのやら何とも理生の頃にこんなものがあれば、と思う次いったん僕の中に構築されたサーガの世界 解できない気持ちにおそわれる。 第。 ( 今 ) は既に揺るぎないものとなっていたことを を雀 , ぐ 0 ・投稿歓迎 宛先は本誌てればーと係 ( 奥付参照 ) 掲載分には U)IL マカジン最新号進呈

9. SFマガジン 1985年4月号

「そうじゃよ、、・ フレント」メンデルの嘲るような声は、耳を聾せが分解して無に帰すかのどちらかだ。わたしは、前者をとりたいと んばかりに大きかった。 思っているのさ」 「アミタル・ナトリウムではない。だが、特別に調合した薬で、中理性の力が麻薬で極端なまでに弱められてしまっていたので、タ にアミタル・ナトリウムを大量に含んでいるのだ」 ールはメンデルのいっていることが半分しか理解できなかった。精 タールは、そのとき麻酔薬のことを頭の中でぼんやりと考えたの神科医が、壁ぎわにある患者用の椅子に自分を縛りつけていること ではなくて、そうとは知らずに思っていることを声にだしてしゃべが、・ほんやりとわかった。集中力を動員して、メンデルに視力の焦 っているのだということがわかった。 点を合わせると、注射をうたれてからはじめて相手の顔の印象がは つきり脳に伝わってきた。シニカルに目をゆがめた、不可解な目的 「そのとおりだ、ブレント」メンデルの声がふたたび聞こえた。 に蝕まれている憎悪の仮面が目に映った。 「きみは声にだして考えている。それはいま注射した薬の作用だ。 さらにもうひとつ重要な作用がある : : : その影響下にあるあいだに彼はその像に焦点を保とうとした。じっと目をこらして見つめて 起こったことはなにひとっ記憶に残らない。だから、たとえば、き いると、メンデルの手がしだいにはっきりしてきて、細くて固いワ みを拷問にかけて、半殺しにすることもできるわけだ : : : 」 イヤの先端が顔に近づいてきた。 タールは頬をいきなり棒でなぐられたが、痛みがわからないくら「これはあまり痛くないはずだ」精神科医がいった。「電極が眼球 の横を通って脳半球にとどくときこ、、 ~ しくらかチクチクするかもし い感覚が鈍っていた。ただ、頭がぐらりと傾き、床へぶつ倒れた。 怒りと当惑の両方に襲われて、彼は、跳び起きろ、と体に命じた。れん : : : 目を開けたままにしていろ ! 」 ところが体は反応しなかった。それどころか、ドクターが肩をつか タールは本能的に目を閉じようとした。だが、命令されると、目 んで、強引に立たせてくれるまで、べったりと床にのびたままだつをしつかりと見開いた。頭を横によけようとしたけれど、首の筋肉 こ 0 が緊張していうことをきかなかった。 「いいか、ブレント」メンデルがつづけた。「きみは半殺しにされ ワイヤーが肉に刺さり骨をこすったとき、彼は悲鳴をあげたくな ても、ここから出ていくときに何ひとっ覚えておらんのだ : った。ところが、拷問をうけている体はもはや彼のものではなかっ」 が、証拠が残るような肉体的拷問はまずい。それにまずい時期に死た。 なせることにもなりかねんしな : 「いいか、この処置には電気ショックが欠かせんのだよ」メンデル ああ、もちろん、いずれきみには死んでもらうことになる。。 へつが皮肉のこもった重々しい声でいった。「こういう不愉快なことを に悔やむこともあるまい。どのみち死ぬんだ。いいか、二つに一つしなくてはならんことを、心から遺憾に思っている。だが目的を達 の選択しかない きみが死んで、あいつがわたしの一部になるするには、拷問がーー死の苦しみがどうしても必要なんだ。しかも か、あるいは、きみも含めてすべての人間が死に絶え、すべての物それは精神的なものでなくてはならん。そうすれば体に痕跡を残さ 258

10. SFマガジン 1985年4月号

てコントロールすることさえできれば : : : 想像してみたまえ、これル」 e ・は気に入らなさそうに首を振った。「それは最後の頼み まで宇宙に存在していたすべてのエネルギーをすべて自由にできるの綱です・ : : ・とにかく、当初の行動計画にまだ望みがあると信じて 9 2 んですぞ ! 」 いますよ、わたしは。・フレンドの疑いを抑える必要がある。彼の監 ドクターはゆっくり振り返ると、テー・フルにすわっている連中の視態勢を少しゆるめさせましよう。それにほかの計画もあることだ ほうに顔をむけた。ところが、目は部屋の中のどこにも焦点が合っし : : : 」 ていなかった。そして抑えた声でいった。 四人の男たちは、かたずをのんで彼を見守っていた。 「 : : : われわれはこれまで重要な要因を一つ見落としていた : : : 彼 「あの力を制御できるなんらかの方法さえ見つかり、監視下におか なくても自由に利用できるようになりさえすれば : : : もうなに一つの環境に愛情を導入する努力を怠ってきた。・フレントはまだ異性と しての女とっきあったことがない」 不可能なことはなくなるーーーそうとも、なに一つだ ! 」彼はびつく りするほど大きな声をだした。 「しかし、モ 1 ドが、いや、つまりー 1 がいるではないか : : : 」 ・が咳ばらいをした。 メンデルが難色を示した。 「そう考えただけでも身震いがでそうだ」彼は非難がましくいっ 「いや、なにもありませんよ」 e ・が首を振った。「二人の間に た。「人類の運命が、自然以外の方法で利用できるように、われわなにか進展しているにしても、それは偶発的なものであって、計画 れがその力を拘東することができるかどうかにかかっているとは的なもんじゃありません。彼の興味を惹くような個性と、気をそそ られるような肉体を備えた女性が見つかれば、彼の意識と潜在意識 はそのことに熱中するようになり、ふたたびあれをすっかりおとな 「しかし、・」ドクター ・メンデルが本部長のほうをむいた。 しくさせて昏睡状態にしてくれるはずです : : : 」 「その力はすでに解き放たれた。惑星が一個消滅してしまったし、 あの病気の原因である徴生物の世界がそっくり一掃されてしまった ・が回転椅子から立ち上がった。三人の部長たちはその動作 のですぞ。ほかの現象も起こっている。過去二百年の間、天文学者を会議が終了した合図ととり、部屋から立ちさった。 e ・»-•はメン たちがとんでもない間違いを犯してきたこともわかったのだーーー実デルに話しかけた。 は、地球から太陽までの距離はもっと近いし、太陽の熱はわれわれ「とにかく、二時間以内に充分検討して結論をだしましよう。その が考えていたほど強烈ではない : : これからもまだいろいろな現象間に、できるだけ多くの人間を動員してファイルを当たらせ、彼の が明らかになると確信している。おそらくは、われわれの現在の方好みの女を知る手掛りがあればなんでも掘り出させます」 針を放棄して、たぶん、あれの意識を目覚めさせ、意思疎通をはか るのが妥当でしような : : : 」 つるべ落としで迫ってきたタ闇にせきたてられて、人込みが歩道 「とんでもない、なんてことをいいだすんです、ドクター ・メンデを押し合いながら急いでいた。タールー よトツ。フコートを腕にかけ