の文章のさいご近く、「そして当然のこと女マンガのシンパだからではないのです。 ながら、少女マンガは、少女マンガである ( ましてや私は「少女マンガのオーソリテ 川又千秋様ーー から素晴しいのではなく、そのジャンル内イ」などではありませんし ) 少女マンガで 六月号のお手紙拝見致しました。 に良質な作品があるから素晴しいのです」なく、小説でも、アニメでも、すべてのも まずはじめに申し上げておきたいのは、 というくだりでした。ここを読んで私は思のは私にとって、「そのジャンル内に良質 それを拝見して、私の誤解であった部分とったのです。ああ、ここに、そもそもの、 な作品があるから」素晴しいわけではない いうのも了解したので、この文章は、再び 川又千秋と中島梓という、 一応現在ののです。少女マンガは少女マンガだから素 ・川又さんに論争を要求するものではなく、 界の中では各自評論集をも刊行しているい 晴しい。小説は小説だから、アニメはアニ いわば単なるお返事である、ということでわば理論家でもある作家の、根源的な思想メだから、はだから素晴しい す。 と感性の差異があるのだ、と。勿論それはのです。私は、自分の愛するすべてのジャ ンル、メディアを、それが中に良質の作 ただむしろ、氏の文章を読んで、きわめあって当然なので、ただ今回は、本来まっ て明確になってきたことがいくつかあり、 たく異る方法論と思想をもつわれわれが、 品、つまりは玉をもっているからではな それは大変興味深いものと思われたので、 偶然野阿梓という同じ対象に、その異る方 く、おそらくはそれが良質の作品だけでな こうして文章にまとめてみたく思った次第法論をむけた結果であるのだと思います。 く、悪質な、ありていにいってひどいレベ です。ただ、「野阿梓は少女マンガであそうーー・・・私は、「少女マンガはーー素晴ルのものをも存在させているがゆえにこ る」というのは私が他ならぬ「花狩人」のしいのです」という、川又氏のその「当然そ、こよなく愛してやまないのです。 ・解説に書いたことであり、次の作品集の解のことながら」と云われるそれを、まったむしろ私にとって少女マンガ ( また他の 説に、一読それを否定したととれる文章のく、どうしても、「当然」と思えないのでメディア ) は、そのもっとも良質な作品ゅ あったことは、解説者としての私の体面にす ! えでなく、もっとも数多い、ルーティンな とっては困ったことでしたので、少々誤解どうして、少女マンガは少女マンガであステレオタイゾの山、むなしく一読忘れら したとしてもやむをえぬことであったと、 れ、すてられてゆく膨大なパル・フの集積ゅ るから素晴しいのではないのでしようか ? ・ご了解願いたく思います。 そう私が云うのは、べつだん私が一時は少えに、すばらしく、また重大なものなので さて、興味深いと云ったのは、日 丿又さん女マンガ家たらんと志していた、熱烈な少す。また、私は傑出した個人による重要な , ぐ 0 ・投稿歓迎 宛先は本誌てればーと係 ( 奥付参照 ) 掲載分には OIL マガジン最新号進呈 円 8

0 で .. 作品ではなく、無数のいわば無名戦士の墓私が最大に敵視する理由があるのです。野語」を盲目的につむぎだし生みつづけてい というべきゴミの中にこそ、もっともよく阿梓を私が字でかかれた少女マンガであたい。私にとって物語とは戦略ないし思想 一ジャンルの特質、長所、限界、そのすべる、というのは、価値づけでなく彼の方法として選択されたものでなく、はじめに物 てが表出すると考えます。云うなれば良質論が小説のではなく、少女マンガの感覚に語があって、そののちにそれをもとにして ・の作品は「すべて同じ」なのです。個人の依っている、という意味です。私にとって私の思想が成立したものなのです。その私 すぐれた営為であり、表現であり、結果的は野阿梓の長所も短所もともに、少女マンの思う「物語」であるところのすべてのジ にその作家の宇宙に属している、という点ガのもっそれときわめて共通点のあるものヤンル、少女マンガ、、時代小説、映 で、またいわばジャンルをこえ得たものでと感じられるのです。「良質の」少女マン画、少年マンガ、その他のもののすべて ある、という点で。しかしジャンルをこえガでは決してなく、玉石混淆の、そしてそを、私は良質だから、ないし文学的だか 得ないたくさんの駄作こそ、その「ジャンのもっともすぐれた作品もいちばんの駄作ら、ないし文学と匹敵する ( あるいはある ルーそのものを我々に見せてくれると思いもそうであるようなジャンルとしての少女文学を連想させる、共通点がある ) から価 ます。パル・フ雑誌の洪水を例に出すまでもマンガそのもののそれと。そして、私は、値がある、という尺度から自由にしたいの なく、ひとつのジャンルはいくつか突出しまさしく自分自身のうちにもあるその感性です。 要するに私の考えているのはこのような た「良質の作品」の山と共に、その膨大なゆえに野阿梓の作品が好きなのです。 ことです。そして川又氏のお手紙はそれら 裾野を必ずもっているものです。 ( 拙著そしてまた、ここで云ってきたようなこ ・「道化師と神」をご一読下さい ) そして、 とこそが、二人ともに評論集をもち、あなをいっそう明確に私にわからせてくれまし どうして二十四年組のすぐれた少女マンガナを こよ「魔獣大陸」を、また「火星人先史」た。私の会誌で、これが「稀にみる不 家によるきわめて良質な作品の輩出後も、 をお書きになり ( しかも同じ永井豪氏を。ハ毛な論争で肝心の野阿梓についてちっとも 少女マンガの本流、もっとも多く売れるも ートナーとして ! ) 私は「魔界水滸伝」とふれていない」という説があって、私も自 のが十年一日のと恋のささやかな悩「グイン・サ 1 ガ」を書いている、とい分の分に関してはまことに尤もと思いまし み、ステレオタイ。フのルーティンな駄作でう、外見上はかなり同種の活動をしているたが、こうしたことをわからせてくれたと ありつづけるのか、ということも、これで かにみえる川又千秋と栗本薫の決定的な相いう意味では、必ずしも私には不毛ではな 明らかになります。我々は、それらを、む異であると私は思うのです。いわば川又さかったと思います。 ポリス・ヴィアンについてはとにかく私 ろん玉もですが、石をもまた確実に、必要んはきわめて理知的に「物語」を方法論と としているのです。なぜなら、それもまたして選択されたのであると思う。いつぼうは何も云うほど知識もなし、関心もないの 我々の内心の欲求や悩みのたしかな反映で栗本薫は物語における無名戦士の代表者でで、的外れのことを云ったかもしれませ あったり、我々自身の生の普遍化、物語化 ありたいのです。「私の」物語でなくてもん。この点はお詫びしておきます。 であるからなのです。 いっこうにかまわない。玉石混淆の一つの いずれ、少女マンガを論じた本を書こう円 つまり、そこに、「文学的価値づけ」をジャンル、それ自体と化し、膨大な「物と思っていますので、その折にはぜひご一

この激痛から逃がれられないとすれば、望むことといえば一つしか「そうだ」少女は刑事の声で言った。「しかしあれに殺されるのは よ、つこ 0 もうごめんだな」 「つけあがるなよ」ヴォズリーフは言った。「人間が創ったものな 〈生を、望む〉 黒衣の女は微笑した。「それでいいのか ? もう一度死ぬことにど、この世にはなに一つないのだ。コンビ = ータも制御体も、人間 でなくとも猿にでも、造ることができる。偶然できることだってあ なるのだ」 り得るのだ。たまたまエスクリトールがおまえたちに言葉を与えた 〈制御体に殺されないように気をつけるさ〉 から、それら機械を効率よく造る手段があったというだけのこと 「よかろう」 だ。おまえたちが真に創造したものなど、この世には一つもない。 ヴォズリーフは刑事の望みをかなえた。 刑事の屍体から青い芽がふいた。うつぶせの背から出た芽はすぐそれらはもともとこの世にあったにすぎない。言葉が予言したもの に大きな幹となり、腹から出た根はビルの床を突きやぶり下へと伸が実現したにすぎないのだ。すべては = スクリトールがここに来た ときからあったものだ。おまえたちが造るものは、一つの物体が別 びた。 巨大な制御警察ビルは一本の樹の成長とともに崩壊した。灰になの形に変わ 0 ただけのものだ。それは創造ではない。制御しただけ のことだ。おまえたちはわたしには勝てぬ」 った都市に緑が広がり、都市は森となった。 「消えろ」 森の中に村ができ、平和な楽園が出現した。 黒衣の女は泉のほとりに立ち、水を汲みにやってきた少年にたず刑事は言った。それから、その刑事の声を出した少女は再び少年 となり、目をしばたたいて、あらためて黒衣の女を見た。 ねた。 「だれなの ? 」 「おまえはなにを生んだ ? 」 少年は幼い顔を上げて、黒衣の女を見て首を傾げた。 〈ヴォズリーフ。青の将魔〉 「なにをつて ? ・ほくは男だもの」 黒衣の女はすっと泉の水面へと移動し、そこで水の炎に姿を変え 「なるほど」ヴォズリーフは少年の頭の上に手をかざして少年を少た。泉が一瞬青く輝き、それから泉はなに事もなく静まりかえっ こ 0 女に変え、再びたずねた。「おまえはなにを生むか」 「もちろん、子供を」と少女はこたえた。 少年はいまのは幻だったのだと思った。だが森や村人やこの生命 「そうか ? 」 相のすべてを合わせた存在、一個の刑事は、ヴォズリーフは幻では 「他になにがあるっていうの ? 」 ないことを意識していた。 「都市は。武器は ? 制御体やコンビュータは ? 言葉があれば、 森は、ヴォズリーフには逆えないだろうと意識しつつ、それで それを造ることができる」 も、なにか手段があるにちがいないと感じていた。森の外には制御

→ ANIMATIO 宀 ( 今回は、話題のアニメ四本を紹介してみよう。 アニメばかりたてつづけに四作今風にしたようなのが 品観たのですが、いずれも何がい 『メガゾーン幻』。未 いたいのかイマイチわかりにく、 ーズのダ 完の > シリ ものばかりでありました。 イジェストといった趣 まず話題の角川アニメ『カムイきで、管理コンビュー の剣』。″長すぎるいおという評ターと軍部と敵の関係 判通りで、やれやれやっと終わっ が判然としないまま。 たかと思ってから、さらに二〇分色は悪い意味でアニメ あったのでグッタリ。色はキレイだし、動きも悪的すぎるし、演技はク くないし、ハデだし、色気もあるし、音楽も抜群サイし、ナウくしよう で、真田広之の声もビッタリ : : : 虫プロアニメのとカんでるのにダサイ 名作『佐武と市』をパワーアツ。フした感じで、ア ( 噴水の水かなんかパ メリカ大陸へ渡る前までは実に面白かったのですチャ。ハチャやって「い が。宝さがしとルーツさがしと幕末の政変と復讐い気持ち D 」といって とが、わかったようなわからないような収束と拡るヒロインに主人公が 散をしてしまい、何のカタルシスも得られず、疲「セックスより ? 」な んてジョーダンめかし 労が残るだけになってしまうのでした。 て聞くあたりもおちさ 併映の『ポビーに首ったけ』の方は短くてよい のですが、ラストの主人公の死で、せつかくのナん的で恥ずかしい。ま ウさも画面の美しさも帳消しになってしまう感た、そういわれてとま じ。現実ではよくある交通事故がたまたま映画でどい目をそらすなんて 起こってもかまわないではないか、とも思うのでフォローをする女も女 だ。さらに、二人が結 すが、これでは″夢オチ″とどこが違うのかと、 ばれる、赤いカケプト 首をかしげてしまったのでした。 手塚治虫の短篇傑作マンガ『人間牧場』をンの円形べッド付き 近ごろの OO> はウインタ乙・ヒルとワレプスキュール。明るいアメリカと暗いヨーロッパとを中間で楽しめる 日本の位置がしい。 藤田尚 < カムイの剣 メガゾーンマ くボビーに首ったけ V 幻夢戦記レダ MAGAZINE FORUM

THE NG 0 義 0 りいたします。 あり、日本でも公開さ ☆お申し込みは、定額小為替または現金書留で左 れた『ゾンビ』のさき 記の住所まで がけとなった作品とし 〒川豊島区池袋二ー一〇一〇しいのき荘号室 可 ) て有名。モノク 0 の画 徳原八州 0 面が異様な雰囲気を醸 爪しだしている。古い作 Z Ⅳ > 短歌誌「フロンティア」第十号 ( 記念特別 品なのでメーキャツ。フ 号 ) 発行のお知らせ 等、今から見るといさ 内容作品»-« ( 短歌百二十八首 ) ーー岡田星 さか見劣りがするの 河「漂流宙域」、神月織「イルミネイション・ は、まあしようがない プルウ」、 ZQ 「紅色惑星」、麻生檀 「 Last ー One 」、松宮静雄「女人の嘆きの歌」 一部ファンから″ロ ほか / 作品Ⅱ ( 詩三篇 ) ーーー伊藤治彦「平 メロの最高傑作〃と 和を知らない子供達」ほか / 前号表紙画「湖畔 称されていた『マーテ の奏べ」に寄せる歌ーー五名十八首 / 短歌 イン』であるが、今回 についてひとこと ( 会員寸言葉 ) / ェッセイー 初めて見て、ややがっ ワセダミステリクラブより「アステロイド」十 ー松宮・井辻 / 前号作品評ーーー緒形光星 くりした、というのが 画 ( 表紙絵と挿絵 ) デッキー池守 正直な感想である。次六号発行のお知らせ ワセダミステリクラブの専門誌「アステロ体裁本号は特に 5 判・オフセ ット・二十九頁 次に殺人を犯す少年マ ーティン、彼は吸血鬼イド」十六号 ( イナホコン特集 ) が、ついに完成頒価送料共五百円 ( 小為替か現金書 ) しました ! 申し込み先〒跚東京都多摩市落合四ー五ー一ー なのか精神異常者なのか、というところがミソ。 完成度の高さを認めるのにやぶさかではないけれ内容講演「井戸端会議ーー日本にが根三〇二中村寿二方短歌会 づいた頃」伊藤典夫、鏡明、都筑道夫、矢野徹 ども、ロメロらしからぬ普通のホラーなのであっ / 〔イナホコン特集〕「翻訳のホは惚れたのホ」 「異性人」発行のお知らせ 「第 2 のカサンドラクロス / 細菌兵器に襲われた矢野徹翻訳講座・「小説のショは初心のショ」内容テーマ【と性 / マンガ、イラスト、小 街」というタイトルでテレビ公開のみなされた作栗本薫小説講座・「アフターレポート」三重博説、評論、エッセイ、その他 一・寄稿泡坂妻夫、竹本健治、田中文雄、水体裁判・オフセット・九十六頁 品が『ザ・クレイジーズ』。人々の脳を冒し発狂 へと追いこむ病原体。街から脱出せんとする主人見稜、森下一仁 / 翻訳「ジェイムズ・テイプト頒価八百円 ( 送料込 ) 無記名定額小為替にて。 リー・インタビュー」チャールズ・。フラット他申し込み先〒繝京都市東山区東大路五条下ル慈 公たちだが、逃避行の中で徐々におかしくなって 体裁 5 判・タイ。フォフ・八十四頁 法院庵町五ー五東光園二〇三号阿素湖素子 いくさまが不気味。 定価送料共千四百円 最後に一抹のやりきれなさを残すロメロ作品。 尚、イナホコンに参加された方には無料でお送会員急募ー ホラー映画ファンなら一度は見ておきたい。 「 MARTIN] ( VHP ・ 4 引 88 ) この欄は、読者 の皆さんの情報交◆、 換の場です。イウェ ント情報、ファンジン 発行のあ知らせ、会員募◆ 集等、あ便りをあ待ちして おります。なあ、詳細は末尾・ の「応募規定」を御覧下さい。

ふるさと岩手でも祖母が喜んでいると聞 やだ / はすかしい ウェディングドレスを着てるのよ けば、涙すらちょちよぎれた。 しかし : 四月の新刊のオリコミで、わたしは見た この企画が持ち上がり、話がまとまり、 もう六年間売り出し中の、新人、久美沙 たっきよしひろ 立木義浩先生で撮影が行われ、だののよ。そのポスターになる写真の、小さい 実は、この四月、わが少女小説家クラ・フ スタジオ・ヴォイスだのの取材なんかも受の。 わたしは、わたしにはわたしたとは思え のキャンペ 1 ン用に、駅とかなんかに けちゃったりしてる間じゅう、わたしはと ないような顔をしておった。 ってもシアワセであった。 ポスターが出る 選択的視覚っーものがあることは、もち 一生着ることはないかもしれないと思っ ろんわたしは知っておる。 みなさまがこれをお読みになるころにていたウェディングドレスである。 写真に撮られた顔は、各自が日頃鏡の中 その、特大ポスターである。 は、すでに『出た』になっているね。 に見ている顔と違うのは当然で、誰でも多 マスコミの取材である。 倍判のポスターというのだから、タタ 少は ミ一畳ぐらいはある。永室冴子氏、田中雅ほとんど 美氏、正本ノン氏といっしよなので、ひと カリプ・愛のシンフォニーではな 「こんなはずはない」 りあたりにすれば四分の一畳。なんと全 員、 と思うものだそうだが、それにしても。 ポスターのわたしはひどい。 カットとり・み 0 顔じゅう笑いジワだし、ロはぐによりと はる 、題字Ⅱ吾妻ひでお 曲がっているし、あろうことか金歯まで見 えているのである。 るか 〇英社宣伝部のコ・ハヤシさんに、金歯が 写ってしまった写真だけは使わないでねー すが と頼んでおいたつもりだったが、頼みかた に迫力が足りなかったらしい。包丁でもっ 〉 Tu お きつけて説得するのであった。 しばらくの間、わたしは、タタミ四分の 題 一畳ぶんの 、、 0

早川書房の本 / 好評発売中 く英国推理作家協会賞受賞〉少女連続殺人に捲込まれた教師コンラッド / ( ハヤカワ・ノヴェルズ ) 偶然の犯罪 ジョン・ハットン / 秋津知子訳定価 1200 円 失踪事件と同時に自らの心の闇にも立ち向うスペンサー ロバート・ B ・バーカ / 菊池光訳定価 1300 円 殺戮も破壊もない 21 世紀最初の戦争がいま始まった / T ・フルトン & D ・ベネク / 三輪秀彦訳定価 1500 円 、、作られた脅威〃ーーソ連軍事力の実体を解明する / ソフトウォー ( ハヤカワ・ノンフィクション ) ( ハヤカワ・ノウェルス ) ( ハヤカワ・ノヴェルズ ) アンドルー・コックバーン / 赤羽龍夫訳定価 2000 円 ハリウッドの反逆児マックイーンの波瀾の生涯を描く本格的伝記 脅威 マッン最後のヒー。ー ソ連軍事機構の実体 ウィリアム・ F ・ノーラン / 高橋千尋訳定価 1700 円

工 0 で・ 実は私、筑波の万博会場まで車でン十分程 ーテイベアの高千穂さん。読んでいてアニだ。『ヴァレンタイン卿の城』が文庫で出 のところに住んでいます。地の利を活かし メを見ているような気分にさせてくれるほ うれしいーっ て、行こう行こうと思いながらもまだ行けずど " 動的。な感じがするんですよね。 ( 〒Ⅲ東京都品川区西五反田五ー三ー にいるわけなのですが、話のネタにでも是非 わあ、これが。ま、ダーテイベアもアニメ ー二一一斎藤聡 ) 一度は行くつもり。しかし、並ばずに観る良 になるらしいし ( 安彦さんがからんでいな い方法はないものかしらねー。アドヴァイ 毎度御愛読ありがとうございます。誉めら いのが残念だが ) 、高千穂さん、これから ( 田 ) ス、参考にさせていただきます。 れるとやはりうれしいもので、編集者やって も小説に・ハイクにがんばって下さい てよかったと思います。 というわけで、浪人の身分でこんなもの 読者の方からのお便りというのは、見るの を書いてしまいました。乱筆乱文お許し下 が恐いような楽しみなような、そう、通知表 唐突ですが、やつばり大原さんは読ませさい。うーん、来年はゼヒ大学に受かって みたいなものなんですね。 ( 阿 ) るなあ、と思ってしまった。最初のイラス ハヤカワ文庫全部を読破したいもの トを見たとき、「おおーっ、何だまた 0 コーナー ・両性具有かイ〇 & ク〇ム〇ー・シリー ラリイ・ニーヴンサイン入り色紙 他マガジンへの希望等お書きの上、左記 ・ズか ? 」などと思いましたが、読んでみるノ三名 までお送り下さい と、いつもの大原さんらしい暗い都市とか , ミスタ ー・ニーヴン来日の模様は、今月号締切は六月二十五日 ( 当日消印有効 ) 。 セ わいい少女が出てくる話。 巻頭でレポートされています。 発表は、発送をもって代えさせていただき この話が未来史シリーズに含まれるのかレ めったに手に入らない海外作家の色紙。 ます。 どうかは、小生には分かりませんが、個人フ 〒皿東京都千代田区神田多町一一ー二早川書 ・的には好きな話ですね。物語の全体にじめ 〈グイン・サーガ〉フェア用ポスター 房マガジン編集部「プレゼント・コ っとしたものが含まれているのに、最後の 天野喜孝サイン入り五名 ーナー」係 先月実施された小社の〈グイン・サーガ〉 数行でそのじめじめしたものが全て払われ フェアのためのポスター ( イラストレーショ てしまう 。、生はこんな小説が好きで、 ン天野喜孝氏 ) 。これに天野氏がサインをし 「少女」はそういう話でしたな。ただ、ち たもの。 よっと宗教色が強いのが気になりましたけ どね、久しぶりの大原さんの作品なので、 〈応募要綱〉 とにかく″でつかいマル″でした。 ( 今 ) はがきに、希望の品を一つ明記し ( 二つ以 さん、お願いです。大原さんの連載を企画 上書いた場合は無効 ) 、住所・氏名・年齢・ して下さい。 職業・今月号で一番よかったもの一つ・その それからまたいいなあと思ったのが、ダ tlllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll 第修イン ~ ) ア S T フェア用ポスター CCORNER 20 ー

RDADER'S S 当 ・読者のつくるべージ・選評日生敬 リーターズ・ストーリイ リーダーズ・ストーリイ、今月も先月同県の村尾信之さんの「ファン」から。この超能力を持っ四人の仲間。テレバス、予知 様八十篇の作品を読ませていただきまし作品、芸能人に群がる女性ファンの行動を能力を持っ彼らは平和な毎日を過ごしてい たのだが : : : 。予知能力を持つが故に知っ 扱ったもの。人気者のシンガーソングライ しかしながら、残念なことに先月と同様ターのファンクラ・フの女性が巻き起こす、てしまった最終戦争を前に悲しむ人間を描 いています。こういったテーマの作品の場 の問題点、の持っらしさ、マ驚くべきモ / ・マニアの性格を描いていま インドの欠落という大きな問題が出てします。題材は面白いのですが、作品としては合、オチはつけづらいでしようね。でもも いました。ここ一、二年の応募作品の全体今一つ盛り上がりに欠けているといえる作っと四人の青年たちの姿を書き込んでみて はどうでしようか。 的傾向と言ってしまえばそれだけなのです品でした。 北海道の常連、木宮敬さんの「メイド・ が、どうもストーリイ作りが平板にすぎる続いては、新潟県の高角秋津さんの「魚 ようなところがあります。の、特にシ天国」、人間に天国がある、と同様に魚に イン・ジャパン」、異星人の恒星間探査船 ョ 1 ー , 「・ンヨ 1 ー , 「 の場合、何度も言うことも天国があったとしたら : : : という不条理が初めて出会った異星文明、それはなぜか ですが、アイデアとオチの斬新さが全てと世界を扱った作品です。魚にとっての天国迷宮のような形をした人工物だった。木宮 いってもよい世界です。その上に、のは、いわずもがな地上界、天国を求めてやさん、ここまでは良いのですよ、でもこの こ先の設定に今一つ説得力がない。例の装置 持っらしさ、設定などが加わって出来って来た魚の行動を追って行くと・ : あがってくるはずの世界です。どこかで読の作品、もっともっと不条理に出来るはずを日本製にした意味が判らないでしよ。そ んだことがあるような、あるいは誰もが思です。発想の奇抜さで残った作品です。 れに何故に装置を置き去りにしたかも重要 いっきそうな題材のストーリイの場合は、 富山県の森マコトさんの「脱殻」、古え だと思うのですけどね。もう一捻りしてみ これに作者自信の持っ的発想法とオリ の昔、一隻の宇宙船が地球に不時着した。 て下さい ジナリティが必要となるのです。 乗員の一部は、救助を求めて旅立ち、残り今月、最後は福井県の野波寛さんの「灯 リーダーズ・ストーリイに応募するあなの者は、地球人に融け込み、暮らし始め籠流し」、四十年前のある日、一発の恐る べき兵器が : た方は、ファンであるはずです。そした。そして : : : 迎えの宇宙船が。ストーリ 。それから毎年訪れる灯籠 て選者もまたファンなのです。フィとしては、実にオーソドックスなもので流しの日、あの日生き残った唯一人の生き アンがファンに読ませる小説を書くとす。ただ、地球に残った異星人の姿にアイ残りの娘は母の想いを継いだのだった。野 デアが見られます。 波さんは高校生ですよね、この作品、どう いう意味をもう一度考えてみて下さい さて、短評に入りましよう。先ずは兵庫東京都の鷸沢タ士さんの「丘の上にて」、したら書けるのでしようか、謎です。 しぎ ー 06

うとウランだろうと、およそ言葉に表わすことのできるあらゆる可 うと試みたが、その高速動作もしかしヴォズリーフには通用しなか 能性が実現する」 「殺してやる」 ミサイルは 1014 制御体を直撃した。核爆発は起こらなかっ ヴォズリーフは背後から投げつけられたその言葉に振り返った。 た。ミサイルは M1014 に撃突する直前、巨大な硬いパンに変化 泉のほとりの太い広葉樹の幹に黒い豹がいた。 した。 M1014 は紙屑のように四散した。 ヴォズリーフは笑みを消し、・ハンを投げ捨てた。 森に制御体 M1014 の破片とパン屑が降り注いだ。 このぎがおさまると森の住民たちが地におちた。森の大木の枝〈ヴォズリーフさま〉宙魚ペズがヴォズリーフの腹の中で叫んだ。 、ノを集めはじめた。 にひっかかナ / 、 〈危い〉 黒衣の女は足元におちたパンを拾いあげて、森に言った。 黒豹が黒衣の女にとびかかった。女は黒豹に押し倒されて悲鳴を あげた。黒い豹はロを開いた。鋭い純白の牙が女の細いうなじをと 「食べるか ? これそ天の恵みだ」 らえると、鮮血が噴き出し、泉を赤く染め、草原にしたたった。 森日刑事はこたえた。 〈人は・ハンだけで生きるものではない〉 〈これは、なんだ ? 〉 ヴォズリーフは一瞬に青い気となって空中へと逃がれた。 「聖書か。それはそうだろうとも。人は言葉で生きるんだ。おまえ を生かしているのも、わたしの言葉だ。石に変えてやろうか ? そ〈ペズ ! 〉 してウランでも食って生きるか ? それでもおまえは『人はウラン宙魚ペズはヴォズリーフのカで大蛇となって黒豹に巻きついた。 のみにて生きるにあらず』と言うか ? なんでもいいんだ。石だろ黒豹はペズに巻きっかれると煙のように消えてしまった。 〈千年期大戦〉の勃発から二十一年後 一人の日本人少女がクジラ属から庫 受け取ったメッセージとは ? 文 ワ 米期待の新鋭が放っ カ 異色の近未来ー ャ 冬川亘訳 定価四〇〇円 スターシッフと俳句 3 5