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検索対象: 谷崎潤一郎全集 第24巻
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1. 谷崎潤一郎全集 第24巻

昭和二十三年 候尤も留守番の女中を殘し置候何卒その旨錢君に御傳 ~ 置被下度候東京で暇があったら御訪ね中上度候 ウイスキ 1 難有、然し三ッ星も頂度候 505

2. 谷崎潤一郎全集 第24巻

見積書と設計圖拜見、大體これにて結構に存じ候但しヒキダシの金具は衣裳箪笥の金具と同じゃうな形の もの、 3 かびのやうなものにして、銀か銀色のものにして頂度、これは今一度よく相談致度候ニ付御 ついでの節御立寄被下候か又は電話 ( アタミ二七四一一 l) 御かけ被下度候兎に角金具の部分を除き他は仕事 に御力、り被下度候 用材は大體御申越之通にて結構に候へどもどれかヒキダシ一つだけ前面を除き他を全部楠材を御用ひ被下 度これは筆人れに用ひるためにて虫がっかぬゃうにするため是非楠を用ひ度候 以上宜しく御願致候 八月三十日 寶工藝株式會社殿 九月十八日熱海市仲田八〇五より東京都江東區深 四ニ一 川永代町一一ノ一一〇寶工藝株式會社安平輔宛端書 九月十四日附御書面拜見致候小生急に用事のため來ル廿日京都の宅へ歸り十月上旬頃又出て參り候間引出 金具はその時見せて頂き度、いづれその時分改めて御連絡申上ぐべく候 ( 或は京都宅の方へ金具見本一個 御送り被下ば一層好都合に候 ) 代筆九月一一十三日 ( 消印一一十四日 ) 京都市左京區下鴨泉川町五 四ニニ 番地より東京都江東區深川、水代一一寶工藝株式會社安平輔宛端書 谷崎内 546

3. 谷崎潤一郎全集 第24巻

昭和二十三年 臘月一日 奧村冨久子様 侍女 十二月一日熱海市山王ホテル内土屋別莊 ( 靜岡縣熱海局區内 ) より東 三五九 京都芝區新橋一丁目第一ホテル方土屋計左右宛端書 ( 二枚つづき ) 錢痩鐵氏畫會御案内本日拜受仕候右會にハ是非上京出席致度存居候處生憎此のところ非常に多忙且その時 分泊り客なども有之候て或ハ參上致難かるべく何卒その節ハ錢氏へ幾重にも御詑び御陳情願度候新田支 配人の盡力にて當別莊修理も相濟み ( っ ゞく ) 〔以下二枚目〕便利淸潔に相成候猶年内御疊がヘ ( 裏返し濟み の由ニ付表新調可仕 ) も致す豫定ニ付一度お正月にでも御瞼分に御來駕被下度候 先般の吉井勇氏への贈呈品ハあれ一品にてハ如何と存じ好物のウイスキー一罎添へて屆け置候ニ付此のウ イスキ 1 だけ御辨償被下度御ついでの節新田氏にでも御渡し被下度候 ( 仰せに從ひ女中一人當地へ轉入致 させ候御含み置被下度候 ) 十二月一日 十二月六日熱海市山王ホテルより東京都芝區 三六 0 新橋一丁目第一ホテル方土屋計左右宛端書 御書面拜見仕候、お言葉にえウイスキ 1 よりハ三つ星の方を頂戴致度候ニ付御ついでの節御屆被下度候 谷崎潤一郎 503

4. 谷崎潤一郎全集 第24巻

七月十日熱海市仲田八〇五より埼玉縣北足立郡 四一六 與野町下落合九〇〇笹沼樣方江藤哲哉宛端書 先達ハ折角御光來の處何の風情も無之失禮仕候その節御調べの人物のこと他ハ大體結構に候へ共唯一つ近 眼と云ふのが缺點にて気になり候右近眼ハ何度ぐらゐに候哉御手數ながら今一度御間合せの上京都宅宛御 年 返事頂度願上候皆さんに宜敷御傳被下度候 和 小生來ル廿七日午後早めに參上社長以下皆様に御目に懸り度、その節金子拾萬圓現金にて ( 千圓札 ) 頂戴 致度御用意御願申上げます 猶三十日に間に合ふやうにあと貳拾萬圓程駿河銀行に御振込相成度、今月ハその必要なからんと存じ居候 處矢張急に不足と相成突然ながら御願申上候猶よ來月上旬頃都合にて今少し人用出來るかとも存じ居候 昨日電気冷藏庫無事据付けを終り既に使用致居候御好意誠に有難く何卒皆様に宜敷御傳へ被下度候いづれ 拜顏の節萬よ 六月廿四日 宮本信太郎様 侍史 谷崎生 543

5. 谷崎潤一郎全集 第24巻

拜復 御手紙並に小包たしかに落掌仕候此度 ( 愈 ~ 御別邸御落成之由小生も熱海の住人として一人にても仲間が ふえ候事ハ何程か心強き限りに御座候 扨扁額揮毫の儀折角の御申越に ( 候 ~ 共御承知の如き悪筆の上に昨年來右腕神經痛にて大字を書き候 ( 不可能に付何卒こればかりは御見逃し被下度尤も色紙短尺程度のもの ( 執筆可能ニ付歌ならば御希望に添 ひ可申先ハ取りあへず御返事のみ如斯御座候 今度 ( 又文化奉公會とやらんへ御轉出の由喜んで右激勵會發起人の中へ加へさせて頂き可申候但し今月 ( 少、、多忙ニ付富日出席之儀ハ御免蒙り度あしからず御諒恕被下度候 それより十月頃に永井先生に御目に懸り度その節御骨折を願ひ度今より御依頼申置候いづれ拜眉の節萬々 可申候 早よ 谷崎潤一郎 六日 佐藤觀次郎様 侍史 九月四日靜岡縣熱海市西山五九八より東京都 澁谷區代々木本町八〇八土屋計左右宛封書 407

6. 谷崎潤一郎全集 第24巻

拜啓 毎よ御芳書頂戴いたしながら御返事を怠り失禮の段御海容被下度候本年 ( 殘暑殊の外嚴敷候ところ御健勝 の御様子大慶に存上候小生事ハ高血壓にて醫者より警告を受け本年夏ハとんと意気地なく暮し申候しかし 最近ハや、養生のかひありて血壓少よづ、低下し始め候ニ付他事ながら御安堵被下べく候 錢君ハ共後如何御起居被成候哉實ハ小生同君に印を一顆刻して頂き度まことに恐入候へども大兄より御取 次被下候ハヾ幸甚に存じ候文句は の三字、朱文にて御願いたし度印材ハ小生所持のもの只今別便を以て御送申上候ニ付それを御用ひ下さる 色々御心配にあづかり有難う御座いました、代筆にて失禮いたします、 八月 ( 年月推定 ) 京都市左京區南禪寺下河原町五十一一番地より 兵庫縣武庫郡本山村北畑一一四九ノ一多田嘉七宛端書 ( 速達 ) 共後ハ御無沙汰御ゆるし被下度候小生來ル十九日の晩より二晩ばかり小幸旅館に投宿の豫定、その間に 度貴店を御訪ねいたし御願致度事有之、御店の所番地と電話番號を小幸方まで御知らせおき被下度候 九月一日京都市左京區南禪寺下河原町五十一一番地より東京都 芝區新橋一丁目第一ホテル方土屋計左右宛封書 ( 速達書留 ) 482

7. 谷崎潤一郎全集 第24巻

武者小路氏へ謝禮御屆け被下候山難有存候 さて承れば錢痩鐵氏來朝中の由これハ願うてもなき仕合せニ付左の揮毫を御依賴下され度切に御願申上候 コ〕膰圭日カ得 ノハ體篆意 長適ハ書ノ 潺一 - サ宜ナヲ書 ニル希體 湲尺願べ望ニ 一度クステ 、レョ 寸隷モシ 位書錢 「潺湲亭」と申し候は此の度購ひたる邸宅に與へたる名に御座候座敷のうしろに白川と申す小川が流れて ゐる故に斯く名づけ申候 これハ揮毫して頂いたものを板に彫らせ表門に掲げるつもり、但し一度冩眞に取りてその複製の方を彫ら せ、もとのものは額にいたすつもりに付此之事も御ふくみ被下度候 錢氏に直接彫って頂けれバ尚更結構と存候 ~ 共爲替關係などもあり謝禮があまり高額に相成て ( と躊躇い たし居候印も刻して頂き度候 ~ どもこれも同様の理由にて思案いたし居候大體謝禮の程度が分れば敎へ 印刻の場合等そっと聞いて頂 て頂度その上にて又御願いたすべく候 ( 一字いくら位の相場か、書の場合、 く譯にハ參らず候哉 ) 474

8. 谷崎潤一郎全集 第24巻

拜復 六月廿八日附お手紙難有拜見いたしました 釜六のことに關しいろ / \ の事實をお知らせいたヾき何とも昔なっかしい氣がいたします、釣鐘鑄造の浮 世繪の寫眞をおとりになりました由、もしそのお寫眞を一枚分けて頂けれバ大變有難く存じますが如何で せうか 又香取家にあるガリ版といふものをも人手いたしたいのですが故香取氏には一二度お目にか、ったことが ありましたが今日では同家に手づるがありませんお手數恐入りますが未亡人あてに今一度小生が欲しが ってゐる旨をお傳へ下されば幸甚です 先ハ取りあへず御返事かたみ \ お願ひまで 六月廿九日 年三橋鐵太郎様 和 改めて考慮致度右おふくみ置被下度候廿二日 六月一一十九日熱海市伊豆山鳴澤電話熱海一一九七〇より 東京都文京區駒込林町一七四番地三橋鐡太郎宛封書 侍史 谷崎潤一郎 619

9. 谷崎潤一郎全集 第24巻

拜啓 先日は參上いつもながら種 ~ 御芳情を忝うし難有御禮申上候 吉田樣より五阡圓の副書たしかに到着それを持って靜岡銀行支店へ參り候處駿河銀行土屋氏嘗座へ振込は 當行にて ( 取扱はぬ故小生自身現金を持って拂ひ込みに行かれたしとの事、然るに昨ダもはや時間なかり しため別紙之如く一阡圓小切手を書いてもらひ申候ニ付何卒御受納被下度候いろノと面倒な手數のか、 るものに御座候 次に山王ホテル小泉氏に早速面會御別莊を見せて頂き申候一見して實に氣に人ってしまび申候是非 / \ お 貸し被下度、先日の條件 ( 勿論全部了承仕候當方ハ家内の二番目の妹とその舅の七十歳近き老人 ( 但し極 めて壯健にて病人にてハ無之候 ) の二人、良人は目下出征中に御座候家賃も何程か御取り被下度御願申上 候今一度上京拜顏詳細取きめ度存候へ共その前に小生一寸關西へ參り例の神戸の土地家屋の件を片づけて しまひ度存候につきいづれ歸宅の上本月中旬頃に參上可仕候何卒 / \ 約東濟として他へお貸し下さらぬや う乍勝手幾重にも御願中上候 九月一日 土屋計左右様 ニ五五 九月一日靜岡縣熱海市西山五九八より東京都澁谷區代 々木本町八〇八番地土屋計左右宛封書 ( 速達書留 ) 谷崎潤一郎 422

10. 谷崎潤一郎全集 第24巻

拜啓 其後長よ疎懶の罪偏に御寬恕可被下候先づ以て先生に ( 相變らず御健勝に渡らせられ大慶不過之候降て小 生ハ昨年來頓に病弱と相成今以て藥餌に親しみ居候始末御憫察被下度候 扨先般ハ嶋中氏を通じ御揮毫御依賴申上候處印座に御聽屆被候段まことに忝く存じ上候就てハ早速御禮に 拜趨可致筈之ところ何分にも前陳之次第にて失禮の段 ~ 幾重にも御諒恕願上候お目にか、れませぬ代りに ( 近ょに歸洛仕り頂戴の聯を竹に彫らせ書齋の門前に掲げて日夕樂しみ度と存じ居候猶よ祇園の松本さだ 女始めあの頃の人よ今も毎よ先生の御噂を申し昔話を致居候そのうち一度久振に御入洛被遊候て ( 如何に 候哉御待申上候 十月三日 送り願ひ度旨お願ひしておきましたが或は御聞きちがひではなかったでせうか、一寸おしらべの上熱海の 方へも御返事を頂度又京都へ不足分十萬圓御追送相成度存じます 谷崎潤一郎 十月二日 嶋中鵬二様 別莊の電話線がエ合が惡くて市外との話はよく通じません、なるべく電報にして下さるかお母様に御話し 下すって取次いで頂くことに願ひたいものです 十月三日熱海市上天神町山王ホテル別莊六一號 四八九 より千葉縣市川市菅野一一五八永井荷風宛封書 588