っこ 0 「たけど、結局はドシラーンの貴族にならなきゃならないんじゃな 「どうかしら。わたしをあなたのところの、実習待命司政官 いのか ? 」 にしない ? 」 「結局はね」 「同期のきみをか ? 担当司政官のこっちが引きずり廻されて、ヘ と、メルニア。「でも、結局は、とは本当にそうなるかどうか、 たばってしまうよ」 わからないからいうのよ。わたしはそのつもりだわ。どうしようも「そうかな」 なくなったときに用意されているものを拾うとき、結局は、という「そうさ」 せめて、そうしておかなければ」 それきり、ふたりはだいぶ長い間、沈黙していた。 「その結局が貴族なら、結構な話じゃないか」 「あんまりゆっくりはしていられないんじゃない ? 」 「あなたには、わからないのよ」 やがて、メルニアがいった。 メルニアは、ぼつんと答え、ゆっくりとつづけた。「貴族という「そうだね」 のは、貴族であることをごく当り前のこととして受け入れ、自然に 「行く ? 」 その様式で生きるからこそ、貴族なの。ところがわたしは、ドシラ 「ああ」 1 ンの貴族の生活以外に、連邦職員の生活を知ってしまった。それ「元気で・ : : ・無理をしないで、といってもあなたはするでしようけ も待命司政官という快適な生活をね。戻って違和感なしにあと一ど : : : しつかりやってね」 生、ドシラーンでやって行けるかどうか、怪しいものだわ。ま : 「そのつもりさ」 年月のうちには、今のこうした毎日もおいおいに忘れ、いっか思い 「ね」 出になってしまうんでしようけど」 メルニアは、視線を彼から外した。「わたし、別れるとなって、 「きみ、本当に担当司政官になりたくないのか ? 」 泣くと思った ? 「いったでしよう ? とても自信はないって。わたしは司政官にな 「きみが ? 」 るコースを何となく流れて来ただけで、司政官になるために今のコ「泣きやしないわ」 1 スを選んだんじゃないんだから。その : : : 猛烈な使命感とか、信「そうだろうね」 「泣くものか」 念にもとづく果断な実行力なんて、わたしの身体を純金の棒で叩い ても出て来やしないでしよう。それはまあわたしも、昔のようにど「わかってるさ」 こかの担当司政官の下で実習させてもらえるというのなら、そのう それからふたりは立ちあがり、サンル 1 ムの入口で別れた。 ちに自信がついて来るかも知れない」 キタは荷物を取りに、大股でオフィスのテスクへと、歩いて行っ そこまでいってから、メルニアは突然目を輝かせて、キタを見やた。 ( 以下次号 ) 3
がる障害を除き、人類に幸福をもたらすも のであることを教えてくれる。そして、こ れを読んだ人に、科学を学び、科学を愛 し、科学を用いようという意志をかきたて るのである″ 日本の女流作家夏樹静子の『風の 扉』は、一九八一年「上海科技報」に連載 された。訳者は蘇徳成、鶤雲表。蘇徳成は 上海の著名な数学教授蘇歩青の子息。母親 が日本人であるため、日本語には堪能であ る。この翻訳はのちに北京の雑誌「科学大 観園」に転載された。 日本の小説『ソ連軍日本上陸・第三 次世界大戦日本編』『ミンスク出撃す・第 三次世界大戦日本編』 ( 久名島竜夫と軍事 研究グループ ) は新華出版より一九七九年載 九月、一九八〇年三月の二回に分けて翻訳 出版されている 0 翻訳出版の早かったこと 「西湖」 1982 年 6 月号 は注目に値すると言えよう。『ミンスク出る逃亡』が、浙江省杭州の文学月刊誌「西 撃す』の如きは一九七九年七月に日本で出湖」に連載中。訳者は杭州の陳浩という たばかりだから、わずか九か月で中訳本が人。日本語を教えて三十年あまりという人 である。 出たことになる。 知る所では、北京、天津、遼寧の三つの 一九八一一年からは田中光一一氏の『大いな 出版社で、それぞれ『日本選』が出版 準備中。出版準備は早くから開始されてい たのだが、いつごろ出るかについては、ま だ確実な情報はない。私がかって日本 選を編むために人に頼んで訳してもらった - イ タ作品は次の通り。 回 松本清張『神と野獣の日』 第 琮載 筒井康隆『佇むひと』『おれに関する導』 連 星新一『作品集』 ( ? ) 亡 逃 眉村卓『信じていたい』 ( ? ) 、『あの銀 る 色の朝を : : : 』 ( ? ) な 田中光二『メトセトラの谷』 ( ? ) 大 山野浩一『電車で行こう』 河野典生『機関車、草原に』 豊田有恒『渡り廊下』 田 の 広瀬正『もの』 / 〔掲 平井和正『レオノーラ』 石原藤夫『ハイウェイ惑星』 湖 西 荒巻義雄『柔らかい時計』 小松左京『終りなき負債』 ( 一九八二年九月三日上海にて ) 0
かせることなく進めていくばかりか、見ので、妻のキャットとも相談し、その子 1 ルに目を留め、「おい、ねえちゃん、 事な仕掛けを二つ用意してある。それを養子にする。 ちょっと二階へ上って、二人で探しも 8 のをしよう」と連れていきかけたとき、 に、目立ちはしないが、ユーモアもあ獣はいつもその少年の中に秘んでい る。第一部は子供を中心にすえている た。抗えない本能にしたがって、あるい わけのわからぬ怒りに駆られて変身す が、その種のプリミテイプな点だけが売は興奮してアドレナリンが体内にあふれる。たちまち、相手を惨殺したばかり り物といった作品ではない。 、刀 たとき、少年はそいつに変身する。ゴリ ほかの連中にも重傷を負わせるのた こんなストーリーだー。ーーアメリカ。一 ラとも狼とも熊ともっかぬ異生物。しか が、一家の危機を完全に救ったわけでは 九三〇年代。中西部の片田舎。大不況のし、普段マ】ティンやキャット、あるい なかった。あわてた悪漢の散弾銃が至近 影響は深刻で、浮浪者 距離からマーティンに当たり、彼は死ん があちこちにうろつい でしまったのだ。 ている。いま、そいっ そのまま森へと逃げこんた獣は、しか は納屋の干し草のかげ し、家を捨てきれず、やがて少年に姿を で、天井に巣を作って 変えて戻ってくる ( 結局、新聞報道でも いる鳩を狙っていた。 獣の正体はわからす、そいつがロー ス 獣としての本能・食 少年をかっさらって逃げたということに 欲。そのとき、照明と なっている ) 。・しかし、ふとした不注意 声がする。「だれだ、 から、マーティンの妻キャットに正体を ロ そこにいるのは ? 出 見破られ、彼女は狂ったように、 この悪 てこないと射っそ」や 魔が夫を奪った張本人だと主張する。そ ばい、変わらなくてド冪【・。・ の場はキャットが精神的に錯乱している は。声の主、この一家の主であるマーテは娘の美しいべールや孫娘アンといっしためだろうということになるが、やがて インはこうして、干し草のかげにいた ょにいるとき、彼はおとなしい″みなし降霊術にこりはじめたキャットの呼んた 日し。こっこ 0 五、六歳の少年を発見する。身許をきく 霊媒に、うつかり催眠状態に陥らされて がその少年は、ロ : あるとき、事件が起こる。浮浪者の一爪を出し、動かぬ証拠を見せてしまうの ーという名を答えるだけで、他のすべて団が銃を手に押し入ってきて、金目のもだ。こうして、彼はその家を去った : を忘れているようだった。マーティンにのを出せと強要したのた。ジレンマに立どうもファンタジーの粗筋を書くのは は娘が何人かあり、孫娘にまで恵まれて たされながらも、家族への危険を察してむずかしい。これだけなら、ごく普通の いたものの、息子や男の孫がいなかった獣を押えていた少年は、首領が美しいべ変身譚だろうが、なかなかどうして、読
るそ、だろう ? 」 道はなさそうだな。ポカテワに助けてもらわなきゃなるまい」 デニスも用心しいしい彼の横に来ていたが、「″計画どおり″か 「それこそまったく計画外だぜ。今だって奴はもう知りすぎてる。 と馬鹿にしたようこ 冫いった。「″計画どおり″ね。よくいうよ、あんばれたら、警察につかまっちゃうよ。きっとっかまっちゃう」 た。計画ってのは、あんたの叔母さんを殺してくれるやつを呼び出「まだ法律を破ったわけじゃない。それに、おれたちが何か企んで このー すことだったんだぜ。いったいどうやってやらせる気だい、 いることぐらい奴はもう知ってるんた。とにかくだ、ほかに助けに , ー化けものどもに こいつらに命令できると思うのか ? 」 なりそうな奴がいるか」ゴ ードンは電話に近づき、ダイヤルを回し 「おれはこいつらを操れるんだ、見ただろう」弁解がましくゴード た。ややあって、「出ない」 受話器を置いたとたん、呼び鈴が鳴った。ふたりはぎよっとして 「操れるだって ? こいつらを呼び起こして、また眠らせる、それ顔を見あわせた。「なんだ ? 」とゴードン。「だれだ だけじゃよ、 オしか。その中間は、あんたもレックスと同しで手も足も「ちえつ。もうだめだ ! 」とデニス。 出なかったのに」 「窓だ。出窓から玄関が見える。誰だかのそいて見ろ」 ゴードンはたじたじとなった。「まあ、そうだ。多分そのとおり デニスはカーテンの隙間から覗いてみて、ほっとした顔で振り向 だろうよ。何か考えなきゃなるまいな。だが、さしあたってどうす いた。「奴だ。インディアンだ、スミザースだよ」 る ? こいつらをここに置いてはおけまい」 「アメリカ原住民だ」ゴードンが機械的に訂正した。「それから奴 「隠さなくちゃだめだよ」とデニスはいった。 「こいつらは地下室の白人名は使うな、ポカテワといえ」 から上がってきた。どこか地下に埋まってたんだ。穴を見つけてそ「何とでも」とデ = スはいって部屋から出て行った。ドアが開き、 こに戻さなきや」 閉まる音がした。戻って来たときには連れがいた。ずんぐりした男 「いったいどうやってそうするつもりなんだ ? この大きさを見で、時に″フル・クリーヴランド″と呼ばれる装いをしていた ろ。おまけにこの堅さときたら材木なみだそ。一匹だけでも百ポン えび茶のポリエステルのズボンに同素材のグリーンのプレザー、黒 ドはある。地下室にしろどこにしろ、これを運ぶなんてできっこな いシャツにネクタイは締めず、靴とベルトは白のエナメル革。男は いね」 片手を手のひらを外にして肩の高さに挙げると、皮肉な様子は見せ 「それしや、 しいさ、ここに置いたらどうだい。装飾に使えば。市 ずに、「ハウ」といっこ。 りつけの仕上げにちょうどいいや。ホースで泥を洗い流せば色もび よく来 「スミザース ! 」ゴードンがいた。「いや、ポカテワ , ったりだしさ」なるほどその部屋のインテリアは、白に近い色の徴てくれた ! ちょうど電話しようとしてたんだ」 妙な濃淡で統一されていた。 「はて、はて、はて、何だね、この連中は」スミザースの目は怪物 「ちつ、黙らんか、デニス」とゴードンよ、つこ。 : しナ「どうやら逃げどもを見て一瞬大きく見ひらかれたが、 ほかには驚き慌てたそぶり 0 9
がすっかり姿を消していた時期に、中国の中国で翻訳されたはアメリカが最も多 ついでイギリス、ソ連、フランスとい 最も著名な出版社ーーー人民文学出版社が、 うことになろう。現在、中国ではすでにア 一九七五年六月、日本の著名な作家小 メリカ、イギリス、ソ連、フランスの 松左京の長篇『日本沈没』を出版した アンソロジーや長篇が出版されている。そ のである。訳者はべテラン翻訳家の李徳純 のうち海洋出版社が一九八〇年に出版した であった。これは今にいたるまで中国語で 出版された唯一の長篇日本である。訳欧米著名選『魔の三角海域と』 者が私に語ったところによれば「中国語訳は四十二万部を発行、この一年間のベスト セラーに入った。然るに日本について は日本の光文社から一九七三年に出た本に よっている。翻訳にあたっては地震に関すはいまたに選集も出ていないし、長篇も出 る知識とラブシーンの描写を削った」そう版されていない。むしろ日本の推理小説の だ。この時出版された『日本沈没』は〈大方が中国では流行していて、松本清張や森 批判資料〉とするためのもので、一万部印村誠一の中国語訳は初版で何十万部も印刷 刷された。装丁は白紙で何の装飾もなく、 され、甚たしくは同一作品がいくつもの出 〈日本沈没〉の四字が緑色で刷られている版社から異なった訳本で出版されるほどに なっている。 だけである。 、る。だが彼の作品があまり中国の国情に 小松左京は現代日本界の重鎮で、著 〈四人組〉粉砕ののち、中国の創作は 急速な発展を見たが、同時に大量の外国作にもあまたの長篇がある。ところ合わないためか、多くの翻訳家が小松左京 が翻訳出版された。私見によれば、近年が、おそらく作品が社会性に重点が置かれのをいくつも手がけているにもかかわ ているせいであろうが、中国語に訳されらす、なかなか出版できすにいる。 現在、中国で最も有名な日本の作家 一レたものは殆どない。ただ江蘇科技出版社 シ表が一九八〇年に出版した『科学文芸訳というと、おそらく星新一ということにな ろう。彼の ( 主としてショート・ショ ・の叢』の第二号には『物体 0 』が出てい ート ) は、中国の文学雑誌、科学普及雜誌 一刊る。訳者は小松左京の紹介には好意的 ョ未 で、彼を " 日本の著名な作家″、″多から少年児童向けの雑誌まで、いたる所で 産型作家″で″作品の題材はたいへん広見ることができる。「青春」「外国文学」 " 日本の政治や文化の現状「科幻海洋」「科学文芸」「科学時代」「児 ー新品ウきにわたり″ 星作ア 童時代」「好児童」「世界児童」等々何十 に対し常に批判を行っている″と評して 5 鉄腕アトム ( 連環画 ) 中国版表紙
ところが女の種族は、消減することが許されないまま、生かされけつがれ、全体としてまたひとつの大きな " 相″を造る。 ている。時の中に相対化されることなく、永遠に何かを待ち続ける まれに思念の死が、物的な死に遅れることがある。しかし、それ 苦役を荷なわされて。 はサステ ィーンやエコーであって、持続ではない。減衰してゆく過 " 減ぶ。ことは、生物に植えつけられた最高レベルのプログラムな程でなくてはならない。ところが、今、目の前にしているのは、迷 フェイズ のだ。 " 消減する″ことと言ってもよい。我々は、あらゆる時える思念た。 " 相。がルー。フを作って、出口がない。 この歌うたい 間に終わりが来ることを知っている。生物個々の生も、その創り出の種族は、精神だけが死ぬことができず、先に死んでいった神を乞 プエイズ すものも、すべての " 相″がーーー時間にともなう変化が、やがてレうているのだ。 ベル・プラスマイナス〇になることを知っている。これは論理では 一体、いっからここに閉じこめられているのか ? ない。美の規範なのだ。みな言葉では、永遠なるもの、悠久なるも女は、わからないと言った。表情を変えずにそう言った。 のを願っても、″消えてしまう″ことの美しさの前には、そんなも この砂の一粒一粒に、種族の記憶が封じ込められているーー足元 のはほとんど無に等し い。なぜなら、この美そのものが、生物のの砂をひとすくいして、片方の手の甲に落とした。かすれたチ = ロ あるいは生物を生み出した宇宙のーー究極のテーマだったからのような音がした。 「あなたがたは、どこから来たのか ? 」 神ですら、例外ではない。人は、自分たちのひとつの″相″を管 いつの間にか、涙が出ていた。 フェイズ 理する存在として、神を創り出した。そして、その″相″の終わり 女は、こちらの目を見て、それから少し上を見上げた。そして、 とともに、神もともに死ぬことを要求したのだ。神とてそれは不服押える弦を変えると、固い調子の音を出した。 ではない。宇宙の暗黒の中に、たったひとりでとり残されるより 凍てついた大地、氷に閉ざされた海 : : : 低く飛ぶ、見たこともな は、はるかに心安らぐことだからだ。そして、究極命題の″美し い鳥。地表にはりつくようにして生きる植物。厚い皮膚に守られ さ″にそう行為だからた。 た、おとなしい動物たち。そして、その動物たちを追う人々がい すべての道徳、宗教的規範も、この究極命題に立脚している。 た。音は純粋で、生き物たちの姿をいきいきと描写した。説明でも フェイズ ″相″をまっとうしなくてはだめなのだ。与えられた″相″をまなく、詠嘆でもなく、自分たちの故郷に生き物が暮らす様を、過不 フ亠イズ っとうした死は祝福され、″相″に逆らった死は悪として認知され足なく表現し、それでいて一瞬後には何も残らなかった。 フェイズ る。宗教により、求める″相″は異なっても、倫理観というものは人々は愛し、悲しみ、怒り、楽しみ、それを歌う。女が弾く弦の すべからく生と死ーー出現と消減の捉え方から発生している。死を音に合わせて歌う。 フェイズ 惑星の白と青の清冽な輝き。そのまわりを回る二個の衛星。 無条件に忌むものとしている宗教はひとつもない。″相″を歪める フェイズ フニイズ 死を嫌うだけだ。″ 相″を完成させれば、それは次の″相みへと受母星の白く燃える様。それをとりまく七個の惑星、計三五個の衛星 フェイズ フニイズ フニイズ
の一一 1 私 た いは タ ーコ 彼 、神 も ふ う い再 でぼたた よ て ほ し そ る 田な う 光検なれ ら キ う す く ち ん と の科 の 冫う、 の つ す 博 、討 が 、が と は と だ の た で 男 だ 名 ぐ を 士 メ、 フ か 乗 、な は 見 夜叩 ヵ ; も んちも よ 緒 らな神 、や る 好 ん ら な し く オよ ょ う に な り そ 田 我 男 奇 い て れ 明 まれれ 。さ 1 専 し、 る っ 干 も 々 だ と度渉 か と ほ ま せ の り た と の る プ計 け 本 が め ど せ ら 実取 い ん か す 視は ん な と物 の 笑 の 験材 ね聴露 ロ つ 刻 は う グ すこ か て 率ほ の し、 だ な 問 ろ科出 U 来 ん 力、 来 と ど じ フ す す単 題 ま魔も で る 子 し つ ム た く 。純な す と をけ し法存 の 0 と き こ検を内に な か で在 た の と も ろ討す り さ の 内 が と ス ね し る し 関 藤 十 か あ て か ほ せ 係 つみね君私 す 日 は く 日 ん カ ; 再 て ま る が の すそ明理 び と 知 追 フー 。れ 日論 り ラ・ し、 レ 末 特 れ と た 理 は は た 装 て に も ど理 ん ビ界 か し 実 置 の を の て 題 再 : す る さ た 向 検 るれ は よ でだ 討 な な か う ま レ し が し か で 編集 = 石原藤夫 序文 = 福島正実 / 石川喬司 発行 = S - F 資料研究会 S-F 図書解説総目上 ) 1946 町 0 年 ・旧版正・続計の約 1.6 倍の内容 ! 収録 SF 書籍数 3200 冊、作品数 9500 嶽出版社数 5 社 ( ジュヴナイル別計 ) / B 5 判 / 634 ページ / 頒価 6500 円 ( 送料共 ) / 郵使振替か現金書留 - ご下記にお申し込みください。 〒 248 鎌倉市七里が浜東 1 ー 3 ー 1 SF 資料研究会郵便振替番号横浜 2 ー 16059 / 下記書店の 店頭て、も取り扱っています。東京三省堂書店神田本店 (tel. 03 ー 233 ー 3312 ) ・大盛堂書店 ( 03 ー 463-0511 ) 北海道三省堂書店札幌店 ( 011 ー 212 ー 2507 ) ・三省堂書店旭川店 ( 016 い 26 ー 2631 ) ・三省堂書店旭川 ams 店 ( 0166 ー 22 ー 6411 ) 名古屋三省堂書店名古屋店 ( 052 ー 562 ー 0077 ) 大阪ブックス 5 駸々堂書店・阪急ファイプ ( 06 ー 312 ー 332D 福岡り一 の、 0 天神 ( 092 ー 721 ー 5411 ) [ 亟」 S - F マガジン・インデックス 二二ロ ( 曰 0 の い 0 ト 200 ) 各 3700 円 ー 43
そこは古い屋敷だった。ある夜更け、地下室の壁のれんがが不意らーー飢えはつづいた。意識が戻ってきたとき、それはなによりも に裏側から大量に突き崩され、トンネルのロがあらわれた。トンネまず飢餓感だったのだ。 「エサ、サガス」と最初のがいった。二匹はあたりを見まわした。 ルからひょいと部屋にとびこんだ生きものが二匹。おおよそは人の 暗闇でも目はよく見える。部屋の反対側に開いたドア。二匹はそち かたちだが、腕も脚も先端はごっい鉤爪のついた手になっていて、 いちどきに通ろうとした。めいめいが戸口と同じくら 頭と顔には明らかにイヌ科を思わせるものがある。犬そっくりのロらへ向かい には、針のようにするどくとがった巨大な黄色い歯がびっしりと生し幅があったから、敷石のところでドタバタめいた不器用な取っ組 み合いをはじめ、猛烈に噛んだり引っ掻いたりの新けく、床に黄色 えている。毛はまったくなく、全身黄色い泥でおおわれている。 い色の斑点をまきちらした。 ずんぐりした体のところどころに、泥のつかない部分があり、そこ だがいったん通りぬけると、諍いなどたちまち吹っ飛んで、石の からのそく皮膚はチョークのように白い 床に鉤爪をカッカッとひびかせ、くんくん廊下を嗅ぎすすむ。とて そいつはロがきけた。一匹がいった。「エサ、スグ」 「エサ、ナイ。ナガラク」もう一匹がいった。鼻をふんふんさせたも大きな家で、地下室は広い。廊下をあちこち曲がりくねって、つ り、うなったりして話をする。 いに鉄の螺旋階段の下に出た。一列で進む必要上、どっちが先にな 「ドノクライ ? 」最初のがきいた。二匹はにぶい好奇心を浮かべてるかでしばしの紛糾と流血があったのち、登ってゆく。階段のてつ ペんにドアのついた踊り場があった。押したりひいたり、ドアにむ 顔を見あわせた。 かってうなってみる、苛だちまぎれに相棒にかみつく。とうとう一 「ナガラク」と二匹め。「ナガラク ! ナガラク ! 」言葉の持ち合 わせがたくさんはないのだ。言いたいことをわからせようと、問い 匹が懲らしめの一撃をドアにみまった。錠は砕けてドアは・ ( ンと開 手にむかって恐ろしげな歯をガチッと噛みあわせる。 着いたところはキッチンである。食べものがあった。山とあっ 最初のは鼻を鳴らして同意をしめした。お・ほろげに漠然とだが、 た。しかし二匹には知るよしもない。ひえきって匂いもなく冷蔵庫 たしかに長い長い時間たったことは感じることができたのだ。 のドアのむこうに眠る食べもの、罐に密封された食べもの、乾いて モジイ」とそいつはいっこ。 ひもじいのは無論いつものことた 0 た。ひもじいのはこの生きも箱に詰められ、かれらの目には今しがた叩きこわしたドアも同然、 のの自然の状態で、永続的なものだった。かれらは肉を欲した。自まるで食べものらしくないしろもの。クロムの光沢、 = ナメルのき 然腐敗の進んだ状態のものが好ましいが、血なまぐさいのや生きてらめき、理解をこえた無数の器物類を、ぼんやりした驚異の目で二 いるのも悪くはない。まじない師の呪文がかれらの意識 ( たいした匹はみまわした。 一匹がフンと大きく鼻を鳴らした。もう一匹もすぐに気がつぎ、 ものではないが ) を閉め出したときにも、ひもじかった。そして黄 いっしょに空気を嗅ぎだした。一匹めがいった、「エサ」匂いの出 紀間ーー、・知覚はされないなが 土に深くうもれて横たわっていた何世 7 8
を指さし、キャパノーの頭を指さし、それからまたディスクを指さル・テープルにかがみ込み、絵具で描かれた背景のまえに、 した。そして、それをキャパノーに突きつけ、一方に首をかしげた。けな人形をたくさん並べていた。 : こいつはまあ、最近の事実にかなり忠実だ。キャ。ハノーの仕 キャパノーは怖々とディスクを手にとった。鳥肌がほっほっと両 腕をかけあがっていった。「おれがカメラを作ったのかどうか、そ事はマンガ家だった。といっても、仕事への熱意は、とうの昔にな れが知りたいってわけかい ? 」かれは考えこみながら言った。「そかった。やることは機械的だし、じゃんじゃん金ばかり入ってくる し、そのために描き手としては完全に破減していた。絵を描いても うなんだな ? 」 「すざあなんだな」フーリガンが言った。そしてまた、無器用にお引っかいても色を塗っても、いまではぜんぜん楽しくなかった。そ テープルトツ・フ・フォトグラフィ とくに卓上静物写真と じぎし、二度うなずき、大きく目を見ひらいた。 こで写真のほうへ転向しかけていた キャノーはじっくり考えた。それからおもむろにディスクを見呼ばれる分野に。 つめ、駆動ベルトや可動部品がうんとこさくっ付き、それがみんなす粘土や紙粘土、針金ビーズ玉木片その他ありとあらゆる材料で、 ごい勢いでぐるぐる動いている巨大機械を空想した。そうさ、こうかれは模型をつくった。そして、塗ったり染めたり色をつけ、場面 でなくちゃ、ちょっと。ヒンポケだが、まあまあ悪くない。かれは機械を構成し、ライトをあてーーーそれから ( ッセルブラッドとえらく高 の片側にホッ。ハ ーをとり付け、さらに男がひとりそこに近づいて、価な特注の浅焦点レンズを用いて、それを撮影した。こうして一年 ハケッ一杯のクズ鉄を流しこむところを思い描き、それから機械のがたち、・ほっ・ほっ目ざましい成果があらわれ始めていたのだ。 いまテープルに置かれた模型は、だまし絵風に素朴なものだっ 反対側から列をなしてカメラが流れ出していく情景をつけたした。 ディスクの反対面を熱心にのそき込んでいたフーリガンが、かが た。背景及び中背には、半インチから一フィートくらいに縮められ めていた背中をまっすぐに伸し、もう一度おじぎをしてディスクをたモミの木とハナガサシャクナゲの森があった。前景では、消えかけ とり返した。そして、片方で鼻のさきをつまみ、もう一方の手で荒々 たキャンプファイヤを三人の人物がかこんでいた。それは人類では しいしぐさをしながら、ぐるぐるとものすごい早さで三度旋回した。 なかった。まったく毛のない、大きな柔和な目をした、やせ細った天 キャ ' ハノーは一歩後退し、火かき棒をつかみ直した。 色の生きものが、異様な裁断の ( イキング服を着こんで坐っていた。 フーリガンが素早くかれの脇のしたをすり抜け、目まぐるしくち 二人は崩れて半ば地面に埋まった大きな石造物からころがり出 よこまかと足を動かしてモデル・テープルに駆けより、テーブルのた、石材に背をつけて坐り、顔を寄せあって金属の円筒から巻きだ された紙をのそき込んでいた。第三の人物はもっとカメラに近い石 端にちょこんと顎をのせて、じいっとまん中の模型を見つめた。 「おい ! 」キャパノーが荒々しく叫び、妖怪に駆けよった。フーリ材に腰をおろし、片手で骨つき肉をつかんでいた。食べかけのその 骨と肉は、ぎよっとするほど見慣れた形をしていた。もっとよくな ガンがくるっと振りかえって、またディスクを突きつけた。そこに は、さっきとは別の絵が浮かんでいた。こんどはキャ、、 ( ノーはモデがめれば、食べている人物の手にほとんど隠れているものは、人間
このシーンは、最初のシナリオでは実写で石を花 ター・トレック」とい、んは、この人抜きには に「卞ルターカイスト」や「 u ・ k—」なども担当している 語れないのか、テレビシリーズ、映画第一作ルーカスフィルム傘下のー—J 社が、前回のダグラス・ に変えることになっていたカー—J 側でもっと別の 通してのプロデューサーのジーン・ロッデントランプルに代って担当した 人の呼べるようなシーンにしようということで変更 ペリーだが、今回の彼の立場は製作顧問という一歩 これも最初はトランフルに依頼する予定だったが、 されたしかし実際にはなかなかうまく行かすいアル ビー・レイ・スミス、ローレン・カーヘンター以下十名の 退いたものになっている理由はいろいろあるのだろ彼が「プレード・ランナー」と = B 「 a 一 n st 0 「 m ・の製作に うが、やはり前作で多少趣味に走り過ぎて = 「〇〇〇入ったためにキャンセル、というより実際は前回の製スタッフが五カ月を費して作り上けたものたそし ー—J のマットアーティスト、クリス・ 万ドルという「地獄の黙示録」と並ぶ史上第五位作費の大半が特撮に使われたことに対して異論がて実際の絵は、 エヴァンスが描いたが、彼 ( の製作費を使ってしまったあたりが問題になったの出たのかもしれない まライトヘンを使ってメルカ かもしれない とはいうものの、他人の手掛けた仕事を途中からトル図法に従った平面的な絵を数種類描いたのみ 代って今回の製作総指揮を担当したのはハープ・ 引き継ぐのは大変だづたようで、エンターフライズ % で、それをコンヒューターが惑星の球面に作り変え、 ベネット彼もテレビ出身の人だか、僕らにとって飛行シーンの撮影一つにしても、前回トランブル傘下さらに移動する映像に仕上げたものだ 映画へのコンヒューター・グラフィックスの登場は 彼の代表作といえば、「六〇〇 . 万ドルの男」「バイオ。のマジカム社の作ったミニチュアがー社の規格に ーズだろう ニック・ジェミー」のニ大サチホーグ・シリ 合わす、苦労させられたらしいそれでも物を大事七六年の「未来世界」以来、最近の「トロン」までいく にするー—J 社のやり方では、前作で軌道ドックのつかあるが、今回のものが最も完成され、コンヒュー これ以外にも「ジェミニマン」や ' Sa ~ age 「・などの LL 物を多く手掛けている彼は今回の原案ストー そばに浮かんでいた中継ステーションの模型を逆様ター・グラフィックスらしい使い方をされていると一言 リーも担当している にし、装飾を施して今回のレキュラーー研究所に仕えるだろう 立てたりもしている 監督は、ラジオの火星人襲来【ハニックを扱っ この他、転送シーンやフェーザー銃などのオフチカ たテレビムービー「全米を震憾させた夜」などの脚本 ター・トレック」は今後一年半おきに一本す 家としても知られ、一昨年公開の「タイム・アフター っ製作され、次回作は今年のクリスマスに ル効果は「コナン・ザ・グレート」で死霊との闘いの シーンなどを手掛けた > 0 か担当した アメリカ公開予定の : S ta r T re k 3 二 n Se ー - ータイム」で監督デビューしたニコラス・メイヤー。テレ ビ出身らしいスヒーディーな出は好感か持てる しかし何といっても今回の特殊撮影の最大の呼び a 「 c h 0 → S を k : ということである ものは、カークが〃ジェネシス計画。の内容をスホック そして特殊撮影は、「スター・ウォーズ」のために ジョージ・ルーカスか設立し、「スター・ウォーズ」「レイ等に紹介する。時に登場する六七秒間のジェネシスデ ダース失われたアーク」でアカデミー受賞、さらモと呼ばれるコンヒューター・グラフィックスだろ、フ M K 、 ~ G 0 F S TA R TR E K ーき第 4