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検索対象: SFマガジン 1983年6月号
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1. SFマガジン 1983年6月号

レヒ三ウ いだろう。といって決してエ。ヒゴーネンなのはその力量でアメリカを生み出してしまっ レンニの過去、その人格を生みたしたもの、 た」「もう、海外を読まなくてもいい、 そして彼女の思い、それらをどこまで読者にではなく、ヴァーリイ自身のオリジナルな 汲みとらせることができたかが、この作品の〃世界″を創り出し、成功している。「かっと一瞬思わせた」と書いたのは、こうしたこ 成否を握る鍵だろう。ガルフ・トレイダーのてハインラインがその初期作品でやってのけとだ。海外の移入 ( 植民地政策といって たように、の分野における題材の処理をしまったら言いすぎだが ) から、日本独自の 物語はすべてそのためだけにある。 作家の成長、その両者を読んで生まれた そこまでいうと言いすぎか。 ( 『生存の図見事に一新させた」誌評 ) ヴァー リイの長篇第一作の『へびつかい座ホットラ次代の作家、そして全てを差異もなくトータ 式』 / 著者日ジェイムズ・ホワイト / 訳者Ⅱ ルに受けとめて誕生した作家。ナショナリテ 伊藤典夫 / 一一五五頁 / \ 一三〇〇 / 四六判上イン』。 イの枠を出ることは、他の時代を生きること 大原まり子の処女長篇「機械神アスラ』 製 / 早川書房 ) に、同じような言い方をすれば、ハインライができないのと同様に不可能なことたが、神 ンとヴァン・ヴォートの影をその奥に見るこ林長平はその構造において、大原まり子はそ 大原まり子著 とができる。こう指摘しても、これは作者にの意匠において、アメリカなのである。 とって不名誉なことではない。神林長平の作その大原まり子がデビュー作以来書き続け 品にもいえることだが、新しい世代の胎動をているモダン・スペース・オペラとしての宇宙 感じるのだ。それがなにかといえば、もう現史の断片を成す本書。主人公は、短篇「親殺 『機械神アスラ』 ・ウェーヴ運動をし」で″有名な歴史上の人物″″詩人、音楽 代 ( 六〇年代のニュ 1 ・ 経た時代まで ) を、歴史として受けとめてい家、形態論理学者、軍人、猫族、最高軍事司 高橋良平る世代、ということだ。半世紀に及ぶ世界令官。と篇中アイラが言及したイリヤ・セッ ・ヘスであり、作者の宇宙史では、もっとも の、とりわけアメリカの集積が環境とし て存在する状況から生まれてきた世代。日本初期のもの、と考えてよさそうだ。断定でき 読み出したとたん、ちょっとめまいがしの二十年間の歩みも、通時的でなく共時ないのには理由がある。これまで短篇、オム た。とまどい、といってもいいのかもしれな的に受けとめる世代。これは出版の隆ニ・ハスで書かれたものでは、一定の時間軸が これと同じ思いをした作品があった。ジ盛、ジャンル、カテゴリイが確立された結果あり、調停者とアディアプトロン人Ⅱ先史文 ョン・ヴァーリイの『へびつかい座ホットラに他ならない。わずか二十年で、まるで戦後明人と機械人間との銀河を二分する長期にわ イン』だ。別に、同じようにクローンが出ての日本経済の発展を見るような思いで、国内「・ ェイト・ワールド くるからでもなく、〈八世界シリーズ〉ともここまで来たと、大原まり子の作品を いう宇宙未来史を書いている、といった共通読んで感じずにはいられない。ジョン・ヴァ ーリイとの比較も、海外と国内とのそれでは 項があるからでもない。もちろん、ヒロイン が主人公だからでもない。 なく、同時代性として感じたことなのだ。過 " ・ア 七〇年代に生まれた作家、ジョン・ヴァー去のをパスティッシ、でも。 ( ロディでも神 リイの新しさとは、結局、使い古された言葉なく、のべースメント、素材として扱う だが " 古い皮袋に新しい酒。だ 0 たといえ作家たち。使われたアイディア、テーを云 " 機 る。ハインラインを中心とする作家、四〇年云するのではなく、から生み出された 代アメリカ黄金期の作品を、″今の感、ジャンル内。四月号の神林長平 性でリライトした、と評しても過言でな『あなたの魂に安らぎあれ』評で「神林長平 299

2. SFマガジン 1983年6月号

八月号サスペンス特集 プラッドベリ「草原」 / ベスター「祈り」 九月号タイムトラベル特集 星新一「 0 BuiId or Not to Build 」で初登場 十月号ハインライン「お席へどうぞ諸君」「光りあれ」「強敵」 〈てれぼーと〉開始 十一月号ミュータント特集 矢野徹〈赤げつと〉柴野拓美〈日本史雑論〉 十二月号ハインライン「鎮魂曲」 / プラウン「クレイジーブラネット」 第一回空想科学コンテスト募集開始 一九六一年 一月号・フラッド・ヘリ特集 「万華鏡」「マリオネット株式会社」 一一月号創刊一周年記念特大号 キイス「アルジャーノンに花束を」 ハインライン「宇宙の戦士」連載開始 三月号クラーク「闇を行く」 / ファーマー「トーテムとタ・フウ」 四月号 ハミルトン「フェッセンデンの宇宙」 / ウエルズ「新加速剤」 五月号日本人作家三人集星新一「闇の眼」 / 高橋泰邦「宇宙塵」 福島正実「なべてどの世もことはなし」 六月号プラウン「すべて善きべム」「星ねずみ」 七月号〈人間衛星船リポート〉ー宇宙人第一号帰還報告インタビュウー 座談会「は消滅するか」ー人間衛星船の打上げをめぐってー 出席者安部公房、原田三夫、手塚治虫 星新一、日下実男、福島正実 八月号体裁、ロゴマークを変更 四月ソ連のユー ・ガガーリンが、人類史上初めて、人間 衛星「ヴォストーク—号」で地球を一周する。 ( 十一 日 ) ン ガ ュ 九月星新一原案「宇宙船シリカ」で放送開始。 星新一「人造美人」が第四十四回直木賞の候補作とな る。 ドが、軌道外飛行に成 五月アメリカのアラン・シェパ 功。 ( 五日 ) ケネディ大統領、アメリカは一九七〇年までに、月面 に人類を着陸させる予定であることを発表する。これ が「アポロ計画」の土台となる。 い一 福島正実 434

3. SFマガジン 1983年6月号

一九六〇年 創刊号一九五九年十一一月二十五日発売編集長に福島正実 体裁判・中綴じ・一四四頁、定価一二〇円 ( 地方一二三円 ) ( 詳しくは本号グラフ特集をご覧ください ) 三月号ハインライン「大の散歩も引き受けます」 〈事典〉連載開始 四月号・フラウン「狂った星座」 ハインライン「輪廻の蛇」 五月号安部公房、高橋泰邦、都筑道夫が日本人作家として初登場 六月号ソビエト作家特集 七月号ロポット小説特集 アシモフ「 % 号失踪す」 マガジン年表 一九五六年 五月「宇宙塵」創刊。編集柴野拓美。同人に、草下革一 明、斎藤守弘、水晶琇哉、瀬川昌男、星新一、矢野徹 一九五八年 十月アメリカ航空宇宙局 (Z<n<) 設立。 一九六 0 年 一九五七年十月四日。ソ連の「スプートニク—号」の 打上げ成功以来、米・ソ間の宇宙開発競争は激化の・ 途をたどる。 六月筒井康隆が中心となり「」設立。 初のロングサイズのたばこ「ハイライト」和田誠のデ ザインで発売開始。 ノ月ローマ・オリン。ヒック開催。 〔几例〕 一、上段には一九五九年ニ月号 ( 創刊 号 ) より一九八三年五月号までの マガジンに掲載された作品をリス トアップした。 一、下段には界の出来事、一般・ 関連事項を記載した。 一、上段は月号別に記し、下段は年号 ⅱ - こコレしこ。 原カ , , 三 = ロ / 一、螳篇、長篇、連載、コミックス、イラ ストは「」で囲み、エッセイ、座談 会、インタビュウは〈〉で囲んだ。 433

4. SFマガジン 1983年6月号

七月号山野浩一「電車で行こう」で初登場 八月号ハインライン「大宇宙」 / ラインスター「最初の接触」 八月臨時大宇宙小説特集 増刊号 O ・・ムーア「生命の樹」 / ハインライン「生命線」 座談会未来を創るワールド・フェア 三人男ニューヨークへ行くー 手塚治虫、星新一、真鍋博、福島正実 九月号草下英明〈宇宙は生命に満ちている〉連載開始 十月号レム「ソラリスの陽のもとに」連載開始 小尾芙佐〈ミスターとの一時間〉ポストンにアシモフを訪ねる 十一月号プラウン「暗黒の方へ」 / クラーク「憑かれたもの」 第三回日本大会レポ 1 ト 十二月号筒井康隆「お紺昇天」 / シェクリイ「われらは孤独」 一九六五年 一月号星新一″ショート・ショート・シリーズ″連載 石川喬司〈日本史の試み〉 一一月号五周年記念特別増大号 オールディス「終りなき午後」 小松左京「果しなき流れの果に」連載開始 伊藤典夫〈スキャナー〉連載開始 三月号・フラウン・ショ】ト・ショート・カ】ニ・ハル ・・フラウンのショート・ショート九篇を一挙掲載 四月号ウエルズ「最後の審判」 / キャンベル「最終進化」 五月号筒井康隆〈作家の精神病院ルポ〉 大伴昌司〈トータルスコープ〉連載開始 六月号エフレーモフ「宇宙よ、宇宙よ」 一九六五年 一月東大宇宙研究所、大型ロケット「ラムダⅢ型・ 2 号」 の打ち上げに成功。日本初の大型宇宙ロケット。 七月第三回日本大会「」が大阪府立厚生 会館にて開催さる。 ( 二十五、二十六日 ) 十月東海道新幹線が開通。 第十八回オリン。ヒック東京大会開催。 三月ソ連の二人乗り宇宙船「ヴォスホート 2 号」初の宇宙 遊泳に成功。 438

5. SFマガジン 1983年6月号

六月号ストルガッキー兄弟「友情についての物語」 七月号ディック追悼特集「出口はどこかの入口」 / 〈インタビュー〉 山田ミネコ「舟型の石」ー読切連載コミック開始ー 八月号ヒューゴー / ネビュラ賞特集 ヴァーリイ「ビートニク・・ハイユー」 / シマック「踊る鹿の洞窟」 草上仁「割れた甲胄」で初登場 九月号マーティン「ナイトフライヤー」 新連載〈初級奇書学入門講座〉會津信吾 〈中継ステーション〉ー第一回は矢野徹ー 十月号第八回「ハヤカワ・ tn コンテスト」発表 選・評眉村卓、石原藤夫、伊藤典夫 十一月号「スペース・イラストレック」錦織正宣 + 森田繁連載開始 十二月号谷甲州「仮装巡洋艦バシリスク」で初登場 十二月臨時栗本薫ーグイン・サーガの世界ー 増刊号「氷雪の女王」「カローンの蜘蛛」「風の白馬」 一九八三年 一月号〈ハインライン来日レポート〉 ″ようこそミスター ハインライン″矢野徹 二月号創刊一一十三周年記念特大号 眉村卓「引き潮のとき」連載開始 「ビジュアルワールド」開始 三月号〈映画誌上公開スター・トレックク 2 〉井口建二 中原涼「トロイの木馬」で初登場 / 〈セミナ】〉連載開始 四月号シマック「シッター」 / 難波弘之「オフ」 五月号チャンドラ】「巨人退治」 / 光瀬龍「ガラスの島」 第八回ハヤカワ・コンテスト 入選該当作なし 努力賞川瀬義行「狂える神のしもべ」 十二月ス・ヒルバーグ監督「・」が大ヒット。 一九八三年 二月わが国最初の実用通信衛星「ー 2 」打上げ成 功。衛星通信時代開幕。 八月第一一十一回日本大会「」東京・都市 センターホールで開催される。 ( 十四、十五日 ) 第十三回星雲賞 日本長篇井上ひさし「吉里吉里人」 海外長篇ホーガン「創世紀機械」 日本短篇新井素子「ネプチューン」 海外短篇ディッシュ「いさましいちびのトースタ コミック大友克洋「気分はもう戦争」 アート長岡秀星 メディア該当作なし 特別賞「宇宙塵」 大会メディア「ダイコンスリー・ オー。フニングアニ TOKON VIII 456

6. SFマガジン 1983年6月号

福島正実傑作選「過去への電話」「終りの日」 「ロマンチスト」〈直観的論ノート〉 石川喬司〈″ミスター″への道〉 八月号スタジオぬえ「グランドマーク」連載開始 九月号ヒューゴー賞特集 C.5 ・・・マーティン「ライアへの讃歌」 十月号ネビュラ賞特集 シルヴァー・、 / ーグ「我ら死者とともに産まれる」 十一月号アシモフ「女主人」 / シマック「鬼」 評論〈と神話〉中川裕朗 十二月号特集冬の夜のファンタジイ ・ヒーター・・ビーグル「ファレルとリラ」 〈クラーク来日レポート〉早川浩 一九七七年 一月号特集時間 二月号ロ 1 ・マー「都市への道」 / レイフェル「超高速道路艀故発生 ! 」ゼラズニイ「復讐の女神」 / シマック「カ 1 ポン・コ。ヒー」 三月号特集 " ようこそクラーク 特別対談クラークⅦ小松左京 クラーク「第二の夜明け」「破砕の限界」「無慈悲な空」 四月号レム特集「闇と黴」「タトランガ教授の奇妙な客」 野田昌宏〈私をに狂わせた画描きたち〉連載開始 五月号 ハインライン「失われた遺産」 六月号戦争 ;-v 特集セイ・ハーへーゲン「グッドライフ」 ホールドマン「終りなき戦い」第二部 一九七七年 四月宇宙塵一一十周年 を祝う会「 O O 行」東京九段会 館にて開催され る。 ( 二十一一日 ) 七月国産初の静止気 象衛星「ひまわ り一号」アメリ 力で打ち上げ。 赤道上空で静止 成功。 ( 十八日 ) 加納一郎「推理・映画史」が第二十九回日本推理 作家協会賞・評論部門候補作となる。 日本長篇筒井康隆「七瀬ふたたび」 海外長篇ゼラズニイ「わが名はコンラッド」 日本短篇小松左京「ヴォミーサ」 海外短篇チャンドラー「ぬれた洞窟壁画の謎」 映画・演劇「スタア」 COSM に ()N ' 行 450

7. SFマガジン 1983年6月号

コンテスト入選作発表 ' ハドリス「無頼の月」連載開始 九月臨時怪奇と恐怖特集号 増刊号プロック「影にあたえし唇は」 ゥールリッチ「モンテスマの日」 九月号キャンベル「影が行く」 草下英明〈スペース・ファンサイクロペディア〉連載開始 十月号エフレーモフ「宇宙翔けるもの」 十一月号ペイツ「来訪者」 / チャンドラー「漂流者」 十二月号座談会 相島敏夫、円谷英一一 映画 佐野洋、本田猪四郎 はこ何が期待できるか〉 安部公房、福島正実 一九六ニ年 一月号手塚治虫〈スー。ハーマンは花ざかり〉海外コミック紹介 二月号一一周年記念特集ー地球が蒸発するー ハインライン「大当りの年」 石森章太郎〈シーコン・コンニチワ〉 ー第十九回世界空想科学小説大会リポートー 三月号特集・第三次世界大戦誌上構成〈世界最終戦争〉 四月号アシモフ「サリイはわが恋人」 / スタージョン「めぐりあい」 小野耕世「ナポレオンの帽子」で初登場 五月号キャンベル「月は地獄だ」連載開始 光瀬龍「晴の海一九七九年」で初登場 石森章太郎「迷子」連載開始 ( 初のコミック連載 ) 六月号平井和正「レオノーラ」で初登場 七月号ラインスター「宇宙震」 / レム「泰平ョンの航星日記」 テレビの受信契約が一千を第等ミを【 万台を突破。 全家庭の四五・ ントの普及率となる。 五月「宇宙塵」創立五周年と 「マガジン同好会」 0 の発足を記念して東京・ 目黒公会堂にて第一回日 Z) が開催される。 ( 二十七日 ) 八月堀江謙一、ヨットで太平 洋単独横断に成功。サン フランシス「に入港。ヾ . 。 ( 十三日 ) 第一回空想科学小説コンテスト 入選該当作なし 佳作第一席山田好夫「地球エゴイズム」 二席眉村卓「下級アイデアマン」 三席豊田有恒「時間砲」 努力賞小松左京「地には平和」 眉村卓 435

8. SFマガジン 1983年6月号

えるんじゃないでしようか。 なニュアンスもある特集なので、その点が意味で、八〇年代にはアシモフ、クラー 森下すき間というか、もう繁雑で追いっ強調されすぎたきらいはあるんたけれど、 ハインラインあたりの旧作が決定的に べテランから新人までの作品をバランスよ かない。こまかな事しか科学はやっていな 消える時期じゃないのかな。そうなると、 く翻訳する必要は痛感しますね。 くて、大きな基本的アイデアが出てこない 新しいを作らなきゃいけなくなるんで から、なんか先つぼのほうでゴソゴソやっ しかしその反面で、日本のがいちばすよ。 ている感じですね。 ん親しみを持っ作家たちーー・たとえば ( イ浅倉それで、別世界ファンタジーという ンライン、アシモフ、クラーク、ヴァン 今岡ちょっと話は変わりますが、アメリ のが出たんですね。 力の界は、ひとつの傾向で一色に塗りヴォートなんかだけれど、現代はもうこう 森下でも、逃げなんですよね。 つぶされるということはないようですね。 いう作家たちの時代ではないのかもしれな浅倉コン。ヒュータがなくてもいい世界た 伊藤そうですね。それがアメリカ界 い。この間『エンサイクロペディア』 から。 の健全なところかもしれない。しかしゾッ の「 ()o の黄金時代」の項目を訳していて伊藤別世界ファンタジーというのは、過 ク・レビ「一ウというのは、それを一色で塗気がついたんですが、そういった作家たち渡的な現象じゃないかな。コン。ヒュータが ) つぶそうとする姿勢で書かれているようのいわゆる名作は、ぼくら専門家が古いと もはや日常的な家具調度と化した一九九 0 な気がしてならないんです。新しい作家が感じているばかりでなく、ついに一般的に年代から二〇〇〇年代になると、そういう 出てくるとワーとほめて。 もそう思われてきたみたいですね。というのも飽きられて、また本格的なが復活 今岡たとえば、シマックはあい変わらすのも、たとえばコン。ヒュータが普及した現するかもしれない。 の調子で書いていて、読者もちゃんと買っ在、そういう状況が小説にはいってこない 今岡それと関連しますが、たとえば電卓 ていても、たたレビュアーの立場からする と明らかに古くなってしまうわけで。その にしても、ほんの十年ほど前には卓上の大 とそういった作ロⅢのレビュウはやりにく 型のものだった電卓が、いまではすごく小 ということがあるんじゃないでしよう さなものになっているし、生活が科学技術 によって激変している時代ですね。 森下それは言えます。 伊藤小学生に軌道計算のできる世の中に 伊藤日本だとその傾向がさらに増幅され 氏なると思いますよ、これから先は。そうし 志 るところもあるかもしれない。 本誌を見て たら、そこから話を始めなければいけない 久 もわかるように、実際に短篇が翻訳される わけで、とにかく昔のは決定的に古く 作家と、海外作品の紹介コラムに出てくる 曵なってしまう。 作家とのあいだに、 かなりメンパーのギャ 一森下いや、しかし、そういう議論はえら ツ。フがあるでしよう。今月号はまた回顧的 く古めかしい観のように思えますが

9. SFマガジン 1983年6月号

六月号堀晃「イカロスの翼」で初登場 トータルスコー。フ特別版〈作家万国博をゆく〉大伴昌司 七月号ゴドウイン「発明の母」 八月号〈国際をシンポジウム趣意書〉委員会事務局 大伴昌司〈ファンのための万国博ガイド〉 荒巻義雄「大いなる午後」で初登場 九月号シルヴァーバ ーク「時間線をのほろう」連載開始 十月号筒井康隆「脱走と追跡のサンバ」連載開始 十一月号ハインライン「ジョナサンホーグ氏の不愉快な職業」 ( 前篇 ) 〈速報・国際シンポジウム〉 / 参加五ヶ国共同宣言 十一月臨時秋の三大ジャンポ特集 増刊号 ー日本、海外の作品八篇に加えコミック四篇を掲載ー 十二月号国際シンポジウム祝歌プラッドベリ 「老ェイハプの友、そしてノアの友なるもの、その物語を唄う」 〈クラークとの十時間〉ー国際 rn シンポジウムエ。ヒソードー 一九セ一年 一月号国際シンポジウム特別企画 対談〈未来社会への展望〉クラーク、小松左京 小野耕世〈コミックの世界〉連載開始 二月号創刊十一周年記念これが日本のだ ! ー日本人作家十四のカ作を掲載ー 三月号手塚治史「鳥人大系」連載開始 初登場「友よ、明日を・ : ・ : 」横田順彌 「美亜へ送る真珠」梶尾真治 渡辺晋〈空想不死術入門〉連載開始 四月号伊藤典夫〈エンサイクロペディア・ファンタスティカ〉連載開始 赤軍派、日航機「よど号」をハイジャック。 - ・ ( 三十一 日 ) 八月国際シンポジウムが、五日間にわたって、東京・ 名古屋・大阪で開催される。 海外からの参加者 ( イギリス ) クラーク / オールディ ス ( アメリカ ) ポール ( カナダ ) メリル ( ソ連 ) ザハ ルチェンコ / ・ハルノフ / ペレジノイ / ガガリッキー 第九回日本大会「 eæoz> 」が東京・洋服会 館にて開催される。 ( 二十二、二十三日 ) この年から「星雲賞」が測定される。 第一回星雲賞 日本長篇部門筒井康隆「霊長類南へ」 海外長篇部門。ハラード「結品世界」 日本短篇部門筒井康隆「フル・ネルソン」 海外短篇部門ディッシュ「リスの檻」 映画・演劇部門「。フリズナー」「まごころを君 SF シンポジウム

10. SFマガジン 1983年6月号

七月 1 ノ怩尾真治「地球は。フレインヨーグルト」 八月号鏡明「地球の血」 ( 前篇 ) / マクドナルド「鏡の中の女」 日下実男〈サイエンス・クリティック〉連載開始 九月号川又千秋「反在士の鏡」で小説初登場 アシモフ「世界のあらゆる悩み」 十月号ヒューゴー・ネビュラ賞特集 ティ。フトリー「ヒューストン、ヒューストン、聞こえるか ? 」 スタジオぬえ「スターシップ・ライプラリイ」連載開始 十月臨時秋の小説フェステイバル 増刊号 日本人作家競作星新一、石川喬司、河野典生、堀晃他 海外宇宙傑作選アンダースン、セイバーへーゲン他 高千穂遙「宇宙の戦死」で初登場 「カラーピンナツ・フ」武部本一郎 / 宮武一貴 十一月号ヴァーリイ「残像」 / 高千穂遙「北海の獅子王」 ( 美獣シリーズ ) 井口健一一〈映画講座〉連載開始 十二月号栗本薫「ケンタウロスの子守唄」で初登場 一九七九年 一月号レム「ハンマー」 / スタージョン「皮膚騒動」 二月号 創刊十九周年記念特大号 高千穂遙「ダーテイベアの大冒険」 / 眉村卓「夢まかせ」 栗本薫「セイレーン」 / 光瀬龍「西キャナル市二七 O 三年」 三月号初登場森下一仁「プアプア」 岬兄悟「頭上の脅威」 四月号殿谷みな子「木犀と恋」で初登場 横田順彌〈題名未定新コラム〉連載開始 一九七九年第二回奇想天外新人賞 入選該当作なし 佳作甲州「一三七機動旅団」 竜山守「ヘル・ドリーム」 牧野ねこ「名のない家」 第五回ハヤカワ・コンテスト 入選第一席野阿梓「花狩人」 一一席神林長平「狐と踊れ」 参考作浅利知輝「超ゲーム」 八月第十七回日本大会「 <<TÆ—ZOOOZ 」箱根・ 芦ノ湖ホテルにて開催される。 ( 十八、十九、二十日 ) 2 5 第九回星雲賞 4 日本長篇山田正紀「地球・精神分析記録」 海外長篇ハインライン「悪徳なんかこわくない」 日本短篇小松左京「ゴルディアスの結び目」 海外短篇該当作なし 映画・演劇「惑星ソラリス」 コミック・アート竹宮恵子「地球へ : ・ : こ 石川喬司『の時代』で、第三十一回日本推理作家 協会賞・評論部門受賞。 神林長平