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1. SFマガジン 1984年11月号

六百円 ふくやまけいこ、エンサイクロペディ ・のバックナイハー在庫一覧を掲載しま三月号 す。ここに掲載されていないものは全て品切れ眉村卓、栗本薫、神林長平、火浦功、殿谷みなア⑩ です。なお、☆印は残部少数につきお早めに御子、マーティン、モレッシイ / 〈一九八四年に 注文下さい。 考える〉中島梓 / めるヘんめーかー、エン九月号 六百円 サイクロペディア 3 〈グイン・サーガ外伝百枚一挙掲載〉栗本薫 / 一九八一年 眉村卓、川又千秋、亀和田武、草上仁、チャン ドラー、 ニ月号 ( 八百円 ) 、三月号 ( 六百円 ) 、☆十ニ月四月号 六百円 マレック / 特別企画「現 ン 号 ( 六百円 ) 眉村卓、栗本薫、神林長平、野田昌宏、ライバ代漫画考」藤田尚 / ふくやまけいこ、 ワトスン / 新連載「 (f) ・ハソコン入門講エンサイクロペディア⑨ 座」内藤淳一郎 / めるヘんめーかー、エン ニ月号 ( 九百五十円 ) 、三月号 ( 六百円 ) 、四月サイクロペディア 9 十月号 六百円 号 ( 六百円 ) 、五月号 ( 六百円 ) 、六月号 ( 六百 第十回ハヤカワ・コンテスト発表 / 〈高飛 円 ) 、七月号 ( 六百円 ) 、八月号 ( 六百円 ) 、十五月号 六百円びレイク百五十枚一挙掲載〉火浦功 / 眉村卓、 月号 ( 六百円 ) 、十一月号 ( 六百円 ) 、十ニ月号眉村卓、神林長平、森下一仁、岬兄悟、大原ま川又千秋、内藤淳一郎、ディック、オールディ ( 六百円 ) り子、久美沙織、ラインスター、御厨さと美、ス、エクランド、ウルフ / 特別企画「現代 エンサイクロペディア① 漫画考」藤田尚 / ふくやまけいこ、エンサ 一九八三年 イクロ・ヘディア① 、ノ一月号 ( 六百円 ) 、ニ月号 ( 九百六十円 ) 、三月六月号 六百円 マガジン・ ヾソクナンバ ナ号 ( 六百円 ) 、四月号 ( 六百円 ) 、五月号 ( 六百新連載「創星記」川又千秋 / 眉村卓、神林長 入手方法 円 ) 、六月号「創刊三〇〇号記念特大号」 ( 千百平、火浦功、水見稜、飛浩隆、ラフアティ、デ ク イクスン、御厨さと美、エンサイクロペデ 円 ) 、七月号 ( 六百円 ) 、七月臨時増刊号「キャ ・本欄に掲載していないバックナン・ハーは品 ツ・フテン・フ = ーチャ 1 ハンドブック」 ( 八百 ィア 3 切れですので御注意下さい。 円 ) 、八月号 ( 六百円 ) 、九月号 ( 六百円 ) 、十 ①最寄りの書店に月号指定のうえ注文する。 月号 ( 六百号 ) 、十一月号 ( 六百円 ) 、十ニ月号七月号 六百円②小社の通信販売係へ直接注文する。 ( 六百円 ) 眉村卓、川又千秋、神林長平、野田昌宏、大原 ①現金書留、②切手、③郵便振替を御利用 ヘイリー、レ まり子、草上仁、スタージョン、・ 下さい。郵便振替の振替番号は《東京 6 ー 一九八四年 ナルズ、御厨さと美 一月号 ( 六百円 ) 送料は次の通りです。 七月臨時増刊号 六百円〈普通号〉一冊Ⅱ七十円。一一冊 " 百十円。 ニ月号 千円〈ペ 1 丿ー・ローダン読本〉中篇一一作、新作短篇〈増刊号・特大号〉一冊日百円。 〈創刊二十四周年記念特大号〉眉村卓、光瀬三作、スペシャル対談中島梓鏡明、 0 ーダ☆ここに示した以上の冊数の場合の送料は小 龍、栗本薫、野田昌宏、梶尾真治、鏡明、神林ン百科、ローダン・グラフィティ 社までお問合せ下さい 長平、大原まり子、岬兄悟、水見稜、草上仁、 なお、送料の残金は切手でお返しします。 アシモフ、ティ。フトリー 八月号 六百円 また、図書券の代用は不可。 リ】、ラッカー、めるヘんめーかー 〈カート・ヴォネガットは語る〉 / 眉村卓、川 ・御注文の際は、住所、氏名を忘れずに必ず サイクロペディア 9 又千秋、梶尾真治、笠井潔、谷甲州、殿谷みな 御記入下さい。 子、・フロック、ディヴィッドスン、ラインスタ 田 4

2. SFマガジン 1984年11月号

☆「巽孝之全仕事」好評発売中 ! て ) 内容短篇「無ーゅめうつつ」他三篇、スト ーリイマンガ「傷心」他一篇、その他イラ連絡先〒仙台市片平一丁目三ー三、七〇一今夏、アメリカへ留学された英米文学者・ 大川かずみ評論家の巽孝之氏のすべてを浮き彫りにした スト・エッセイなど。 一冊。筒井康隆氏、矢野徹氏、荒巻義雄氏、石 体裁判・手書きオフ・三十一一頁 原藤夫氏など、作家の方々十五人からも祝辞を 頒価五百円 ( 送料共・無記名の定額小為替に「空想科学小説」定期購読者募集中 ! おなじみ東京理科大研の月刊総合誌「空いただきました。ワー・フロ・オフ、八十頁。頒 想科学小説」です。平均三十一一頁の量を保ちな価千円 ( 送料共 ) 。ご希望の方は定額小為替で 〈イヴェント・カレンダー〉 がらもこの九月から購読料を値下げ。ますます連絡先まで。 十月十三、十四日 ( 土、日 ) ☆連絡先〒川口市芝富士一一ー九ー十八鈴 好調躍進中 ! Ⅸ ( 新潟 ) 木商店内東京理科大学研究会 内容 ( 九月号 ) 十月一一十、二十一日 ( 土、日 ) ダイナコンⅢ イベントレポート " NO O OZ Ⅱ ( 星雲 ( 名古屋 ) 賞、ファンジン大賞の詳輳付き ) 、巽コン ( 巽ーシアターのお知らせ 十月二十一日 ( 日 ) 第三回北九州ファン 孝之を日本から追い出す会 ) / レヴ = ウ " 「高日時十月一一十一日午後一時三十分より の集い ( 北九州・十月号 ) い城の男」「ンウルイーターを追え」「こな場所福岡市西市民センター視聴覚室 十一月三、四日 ( 祝、日 ) 第一回イナホコン ぶん 20 ! 」など八本 / 翻訳評論 " 一一十世紀内容「ギャラクシーナ」 ( 日本未公開 ) 「ジ ( 東京 ) ャッカー電撃隊」他 の作家たち ( 第五回 ) 「・・ペイリ 十一月十、十一日 ( 土、日 ) 1 」 / 創作【永田弘太郎「裏面」 / 追悼・か連絡先 ( 521 ) 9726 松 0 Z Ⅲ ( 浜松・十月号 ) がみあきら / 他、コラムなど ( 尚、八月号尾まで。 十一月二十四、一一十五日 ( 土、日 ) 北海道 から連載中のノヴェ 「一当 ds 」 ( 神奈川県大和市中央林間六ー一〇ー一三土田裕之 ) フェスティバル . 北見 ( 北見・十月号 ) ラ、・ / ョン・ヴァーリ 十一月二十五日 ( 日 ) 京都フェスティバ ル ( 京都 ) 」は今号は休 十一月二十五日 ( 日 ) ( 大阪・ 載 ) 十月号 ) 体裁 ( 九月号 ) 5 判・ 一九八五年 手書きオフ・五十六頁 二月十、十一日 ( 日、月 ) 購読料半年千八百円 ( 東京 ) ( 送料共 ) 五月四、五日 ( 土、日 ) ( 盛 お申し込みは、無記名の 岡 ) 定額小為替で定期購読開 一七月十三、十四日 ( 土、日 ) ・ 始号を明記の上、連絡先 ( 福岡 ) まで ( 七月号以降在庫あ 八月三、四日 ( 土、日 ) 第ニ四回日本大 ります ) 。尚、九月号の 会「ガタコン・夏まつり」 ( 新潟・十 みご希望の方は、送料共 月号 ) 四百五十円を同じく無記 ・今月号にイヴェントの詳細が掲載されてい 名為替で。 ( 端数の五十 ないものにつきましては、末尾に記した月号 円は切手でも結構です ) の「てれ。ほーと」欄をご覧下さい。 第い曇ゞ。マこト , 毒以 円 9

3. SFマガジン 1984年11月号

たりは、いまのこの、理性と義務の板ばさみの状況で、正気な人間ンがはじめて檣頭の見張りに立ってから、まだこれほど晴れた日は よ、つこ 0 / ・カュ / ならどうするかを論じ合った。そんな議論の最中どこかで、ファロ 船のはるか上方、人間界から完全に抜け出て、海のうねりにつれ ンは日ごろの冷静を保つ能力をつい失うことがあった。 ファロンは檣頭当番を一種の逃避と考えるようになった。文字どてマストのてつべんで揺れ、海はまた彼のなめらかな呼吸に合わせ おりにも比喩的にも、自分がビ】クオド号の甲板から、いっときでてうごき、そんななかでファロンは恐怖を忘れた。自分自身をも忘 も抜きん出ることができると気づいたのは、その檣頭でだった。無れてしまうようだった。自分はだれなのだろう。商品仲買商社のア カ茫然の日々のあと、はじめて自分の意志を通したのもそこだっナリスト、パトリック・ファロン。いやいや、あれはなにかの幻影 とこか彼の内部で創造され、夢の た。彼はかりにも自分が、運よく白い鯨を発見しても、ぜったいに だったのだ。きっとあの世界は、。 しちどな なかで彼に押しつけられていたのだ。自分はピークオド号の水夫な 知らせてやるものかと思った。だが、ほかの小さな鯨は、、 らず大声で知らせた。鯨を見たときの胸の高鳴りは、偽りではなかのだ。なにかの本に出てくるような気もするが、しかしもう何年も っこ 0 本なんて読んだことがない。 もうひとつの世界の記憶は、いぜん消えなかった。はじめて女を 船は日本の東南、太平洋の穏やかな海上を進んでいた。最前レイ ー・トランス、彼女 チェル号に出会い、もたらされたニュ】スに興奮が乗組員のあいだ抱いたときの記憶ものこっている。相手はサリ ・テクに遭遇して仕止め損ね、ポート数艘の両親がミネソタにスキーに出かけて不在のとき、居間での出来事 を走った。モービイ。ィッ トが手のなかで割れ、掌を切ったこと と船長の息子を失ったという。ファロンの記憶が突きうごかされだった。野球をしていてパ。 た。小説の最後で、他の全員が死んだあと、イシメールを救いあも覚えている。掌のまんなかの傷跡は否定できない。 げるのがレイチェル号だった。 だれが否定できよう。アホウドリが一羽、頭上から舞いおりて、 ィートのところを滑空して トビウオをつかまえようと水上二、三フ デイライト号に出会ったのは、その甲板で水葬礼がおこなわれて ナたが、うまくいかなくて身をひるがえし、ゆっくりはばこい いる最中だった。メインマストの監視所からファロンは、ニイハ。フ とむこうの船長が大声で、また白い鯨をとらえ損なった話をするのて上昇して行った。その無意識のダンスには、リズムがあった。き をきいた。ハンモックに縫い込まれた死者が、海中に投じられるのようまでファロンは、それほど美しいものを見たことがなかった。 が見えた。 彼は腰をかこな丸枠の外に、両手をたらした。背中にじりじり焼け 雲のない、青い色濃い日だった。海は長いしずかなうねりを見せつく太陽と、自分をささえる鉄の輪を感じた。 これは現実の世界だ。彼はそれを信じた。それとは反する記億も ていた。ビークオド号は軟風をえて軽快に走り、デイライト号はや 信じた。おれ見る、おまえ見る、あいつ見る。自分の頭と心は、ふ がて後方に消え去った。大気は世界の果てまで爽やかに澄み渡り、 たつの相反するものを受け入れることができるのだろうか。する そのあたりでもっと濃い海に溶け込んでいるように見えた。ファロ 242

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研究会十周年記念企画の / ヴァコンと合同 てお願いします ) 開催となりました。 申込先〒圖神戸市東灘区深江北町二丁目七番ダイナコンⅢのお知らせ 日時十一月一一十五日 ( 日 ) 午前十時より 二〇の一〇三号 坪井貞一 第三回大名古屋コンペンションまで、いよい 場所京都教育文化センター第一会議室 よあと一カ月。申し込みの〆切は一応十月十 定員百三十名 新潟大学研正会誌「超光速 ( こしひか日。これが最後のお知らせです。もうあとがあ ゲスト大野万紀 / 水鏡子 / 安田均 / 他交渉中り ) 」第四号発行のお知らせ りません。この機会をお見逃しなく ! 参加費二千五百円 「こしひかり」新米の味をお楽しみください。 日時十月一一十、二十一日 ( 土、日 ) なお、前日には合宿も用意いたしております。内容創作四本、翻訳、エッセイ、コミック場所米川旅館 ☆参加御希望の方は、六十円切手を貼付した返他。巻末付録として第二号につづく一九八一一一定員百五十名 ( 全員合宿制 ) 小説リスト 参加費六千円 ( 朝食費込み、夕食費別 ) 信用封筒を同封して、左記まで御連絡下さい。 ゲスト大原まり子 / 大和真也 / 高井信 / 安田 〒京都市下京区富小路通五条下本塩鼈町五五体裁判・手書きオフ・百二十六頁 均 / 深見弾 / 夢枕獏 / 志水一夫 / 逆井鋭一一 七ー四〇一志村弘之方「京都フ = ステ頒価七百五十円 ( 含送料二百五十円 ) ご希望の方は、郵便為替にて左記まで料金を ( 敬称略・順不同・交渉中含む ) イくル事務局」 お送り下さい 主催ダイナコン実行委員会 〒新潟市五十嵐一一の町八三九〇ー一〇ー一☆詳細は、六十円切手を貼った返信用封筒同封 ガタコンナインのお知らせ 締め切りを延ばしました。まだはあります三ハウス・グリーンヒルズ O ー一金川英樹の上左記まで。折り返し案内書を送ります。 〒名古屋市千種区千種郵便局私書箱一七九 よー。今すぐ申込んで下さいね。 名古屋大学研究会正会誌「バーセプトロ号ダイナコン実行委員会 日時十月十三日 ( 土 ) 、十四日 ( 日 ) ン」第三号のお知らせ 会場新潟市「ホテル湖畔」 内容特集「進化」 / 「進化概論」六〇枚明治大学研究会和泉支部会誌『』第 0 定員二百五十名 を軸にクラーク、小松、山田など各作家を詳号発行のお知らせ 参加費九千円 ( 一泊二食付 ) 「 Under the Sky 」田村すぐ 説連載企画「ハードを考える」第二回内容創作ーー 締切九月末日 / たなみただし「ハード論」翻訳特集る / 「旅は心臓色」亜城修一郎、他 ゲスト ( 順不同・敬称略 ) 体裁判・オフセット・ 五十二頁 「危険なヴィジョンふたたび」 / ティ・フトリ 矢野徹 / 柴野拓美 / 夢枕獏 / 神林長平 / 森下 「わが懐しの・ハラダイス」ウルフ「時間庫頒価五百円 ( 送料共。定額小為替にておねが 一仁 / 鳥図明児 / 城の内あずま / 加藤直之 / いします ) からの三つの物語」プライアント「十時のニ たかくらゆき / 石川英輔 / 風見潤、他 ュ】スをお届けします : : : 」創作 / 電炎竜申込先〒東京都世田谷区代田六ー二三ー 四板垣方大野修一 一一郎「炎の剣」坂江智家「白鳥座の少女」 星群五五号発行 その他書評一一十一篇 内容特集〈新井素子の世界〉インタビュー 「きつねの嫁いり」会員募集及び創刊号発行の インタビュアー辻田孝子 & 市川智美、インデ体裁判・手書きオフ・百五十六頁 お知らせ ックス山根啓史作成、評論ェッセー佐藤明彦頒価八百円 ( 送料共 ) 読なだけでは飽きたらず、自分でも書いてみ ご希望の方は左記まで無記名定額小為替に ・山本弘・井手隆司・森岡 / / 創作「リヤ たいと思っているあなた ! 。せひ御一報下さ ーンの祭り」立川みどり / 「巣立ち : : : 」田て。 小説・詩 . ェッセイ・イラスト・マンガ 中俊一 / 「一日夕イムマシン」川峰弘子 / 連絡先〒愛知県春日井市藤山台七ー五ー 等、ジャンルは問いません。遠方の方も歓迎し 「縄」佐藤孝一 一五渡辺英拗 体裁判・タイ・フォフ・九十二頁 副会誌「ミルクンフト」 ~ 幻号も同時発売ます。年齢不問 七月に創刊号を発行しました。 頒価千円 ( 送料共。現金書留か定額小為替に中。号数明記のうえ送料共四百円を前記へ。 円 8

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組なのだが、最近読んだラテンアメリカ 皮聿尊月 のアンソロジイが実に面白く、・せひとも 9 04 0 ・す日 書きたくなってしまった。で、浅学を顧 ず、今回はこれをとりあげてみるしだい。】 いたらぬ点はご寛恕を。 中国、東欧、ラテンアメリカと、日本のファンシンで英語圏以外の ラテンアメリカ TJ といっても、日本人 が積極的にとりあげられるようになっている。今回はその中か には全くといっていいほどなじみがない が、陸続きのせいかアメリカ合州国では以 らラテンアメリカのスペイン語圏のについて紹介してみよう。 前からわずかながら作品紹介が続いてい る。しかしその舞台は、短命だった『インタ このところ、日本のファンジンで英語圏の連載のほか、訳者の中島康年氏による 以外のが積極的にとりあげられてい 「スペイン情報」を毎号掲載、中島氏誌くらいで、それもごくたまのことだから、 る。 はさらに主会誌『ルーナティック』最新号今となっては入手は極めて困難。僕がはじ 事 この七月のエゾコンⅡを前に、中国 ( 九号 ) でも、スペインの短篇『ス・ ( ンデめてラテンアメリカを読んだのも雑誌 研究会 ( 岩上治代表 ) は機関誌『科幻情ィモ』 ( イグナシオ・ロメロ ) を訳出してを通してではなく、・フラジル作家アンドレ 報』に加えて初の中国アンソロジイ いる。また月刊の英米情報誌として有・カルネイロの短篇『暗闇』 A Escuridäo 『海豚之神』を発行、『イスカーチェリ』名な『ばらんていあ』 ( 鷲尾誠編の昨年を、 ハリスン & オールディス編の『ベスト 二六号 ( 岡本篤尚編集 ) は、これまた初の 一二月号には北欧ニュースが載った。 』に見つけた時だった ( もちろん英 「ソ連特集」を組んだ。以上はもとも ファンジンが国際色豊かになっていくこ訳 ) 。実際、本に入ったラテンアメリカ と非英語圏指向のグルー・フだが、この夏はとは実にうれしい現象で、当方としてもたというのは、アメリカではこれが最初だ さらに、東大研が『すん』一三号 ( 山いへん勇気づけられるのだが、一方こうい ったかもしれない。この作品は今回紹介す 形浩生編集 ) で″ドイツ語〃を特集う状況になると、各国ごとに″スペシャリスるアンソロジイにも入っているので、スト し、山形氏の解説的序文、フランケのエッ ″が生まれ、″分業″が進むことになる。 ーを紹介しておこう。 セー、東西ドイツ各一篇に、レムのオリジ実は、今回紹介するラテンアメリカ あるとき、太陽から照明、さらにマッチ ナルのドイツ語作品を載せ、老舗「東海についても、スペイン語 C フラジルはポルの火にいたるまであらゆる光源が弱り始め の会」の ( 杉山裕二郎代表 ) の連絡紙『ペ トガル語 ) 圏であるだけに、これまでの我る。原因は全くわからない。しばらくする ームーン』は、スペインの長篇が国での紹介は主に、前記中島氏が″担と、地上は完全な闇に閉ざされてしまう。光 『ドウルーレの神』・ e ・ケサーダ ) 当〃してきた。この領域で僕はいわば後発だけでなく電気もすべて停電、火もっかな

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けて行った。そうしたパーティによくあるように、そのあつまりも 性的あてこすりの交換会に堕し、どれもうわべは本気でないのた が、底に疑惑があり、相手を傷つけたい気持ちがあった。ファロン ホステス はついワインを飲みすぎ、女主人に向かって、あるいはキャロルに かんして、いわずもがなのことをいっては即座に後悔した。帰りの 車のなかではふたりともおし黙っていたが、玄関ドアをしめたとた んに喧嘩だった。どちらも大きな声こそ出さないが、彼がきみなん てまるで尊敬できないといい、彼女があなたの節度のなさにはほと ほと厭気がさしたといい そのしすかないい合いでけっこう事は足 りた。三年間でたがいに、責め合いが上手になっていた。最後は仲 なおりして、睦み合った。 そのあとファロンは眠りのふちによこたわって、今夜の出来事は ばかげているが、笑えることではないそと・ほんやり考えた。どこか おかしいのだ。 ワインのなごりで頭が痛かった。またキャロルのにおいがのこっ ていた。ひどく空腹で、甲板の明るい日ざしのなかにふらふら出て 行くと、めまいを覚えた。間違いない。現実だ。もう目は覚めてい る。どちらを向いても、海は平坦で空漠たる広がりを見せていた。 船は軽風を受けてかすかに揺れながら進み、早朝なのにすでに暑か った。エンジンの音はきこえず、震動もなかった。ファロンはこま ぎれの印象をひとつの条理にまとめることができず、唖然と目をみ はるばかりだった。どれもみな、穏やかな海に浮かぶ往時の帆船の イメージにつながるものばかりで、頭がっげる今いるはすの場所に くらべると、どれも狂気のさただった。 男たちはのびをして朝の光のなかに出て行くとすぐに、仕事にか かっていた。みなくすんた色のシャツに、キャンヴァス地のズ・ホン 薹【 ~ ー 6 っム ジョン・ケッセル ト、 KesseL の定石の一つに、タイム・スリップという。ハターンがある。 現代人の主人公が、なにかの原因でいきなり過去の世界へ送りこま れ、慣れない環境にとまどいながら、さまざまな経験を重ねていく というもの。その代表的な一例に、・スプレイグ・ディ・キャン 。フの『闇よ落ちるなかれ』 ( 一九四一 ) がある。 このケッセルの作品も、一見そんな感じでスタートするが、実は そうでないことがしだいにわかってくる : これ以上の種明かし をするのは解説のエチケットに反するので、もどかしい書き方にな ク ってしまうが、お許しねがいたい。背景のリアルな描写といし とにかくひさしぶりに ライマックスの白熱した哲学的議論とい 興奮を感じさせてくれたカ作であゑ誌八一一年九月号に発 表された。 ジョン・ケッセルは、一九七八年にガリレオ誌にデビューした若 い作家で、もちろんこれがはじめての受賞。一九五一年ニューヨー ク州バッファローの生まれ。最初は天体物理学者志望だったが、 : テンソル解析で落ちこ・ほれ、同時に文学に誘惑された」とい う。物理学の修士号と、英文学の博士号を持ち、カンザス大学で作 文とを教えている。デビュー後、おもに & 誌に軽い作品 をいくつか発表していたが、この受賞を契機に大きく活躍の場がひ ろがったようである。最近はジェイムズ・パトリック・ケリー ( 本 誌の八一年八月号に「勇気という名の恐怖」という短篇が訳出され ている ) との共作が多い。ポストンの大会で ) 一レベーターの中 で出会ったのが、共作のきっかけだとか。 ( 浅倉久志 )

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当一三三 = 三一一一一三一一一ニ一一三ニ三三一一三一三一三一三一三一三一三一ミ一三 = 三一三一三三 = 三一三三 ■お待ちかね、ヒュ ーゴー / ネビュラ賞特集で 悟グ 回回治都子淳 ! ス す。今年はノヴェラが二本、それとショート・ 兄ン 7 庸望り藤載 7 編集後言 トーリイが一本というラインナツ。フです。かなり ャ第第山尾ま内満 2 福萩谷く物Ⅷ の読みごたえたといえるでしよう。お楽しみいた 淡座読 き記 講他 ■石原博士の労作、「光世紀の世界」がいよいよだけたでしようか。 と星 Ⅲ発売されることとなりました。ともかく、宇宙を ハ川隆氏の特集解説にもありましたが、たしか の倉 凹舞台にしたにとって、これほど貴重な本はなに今回の受賞作は地味ながら、しっとりとした味 き いといっても過言ではありません。内容を御存知わいのある作品といえるでしよう。作品の傾向と ロ Ⅲない方のためにちょっと解説をいたしますと、太いうこともあるのでしようが、それにしても、ア 号 陽を中心とした半径五十光年、直径百光年の空間 メリカ界の層の厚さを感じました。 Ⅷ告月 内に存在する既知の恒星の地図とカタログです。 ワールドコンが、九月の上旬にロサンジェルス ⑧ ロそして、それがどのように貴重かというと、これで開催されました。地理的条件もあって日本から予 C 工 年 bO まで専門家や天文マニアのための、それも断片的もかなりの参加者がいたとか 「海外事 ( 号 の いな資料はありましたが、実際のところ、太陽系を情」の小川隆氏も今大会に参加。むこうで仕入れ次 8 内昌隆 一歩出てしまったら、そこは地図のない世界だっ たネタをどう被露してくれるか楽しみですね。 案田ー 岫たのです。これだけ科学の進歩した時代にそんな ( 田 ) 職野 7 就 いはずはあるまい、と思われるかもしれません。し■某日深夜、学生時代の讎間と歌舞使町のディ 業室 企る究情「 回かし、科学技術によって得られる生の資料を、だスコへ迷いこむ。十五、六の若者に混じってはし ・海え研事 甲れにもわかり易くアレンジする作業がなければ、 やぎ回る。快感。ただ、翌日腹筋が少々痛い。某 レ星考 ズ 。フ「冫 肌それは大部分の人にとってはないも同然です。し日今月号掲載予定の淡谷まり子氏″一九八四年 外Ⅷ り之・卓秋ク一集の ーかもそうした作業は、おそらく学界などというとに考える″都合により来月にまわる由。一九八四 のま弘の千ミ解博〉 ーころでは決して高く評価される仕事ではないのだ年最後の月でもあり、田中弁護団に加わり、話題 読原波・連村又コ図町原郎 ろうと思います。一方、一般の出版の世界から考をまいた淡谷氏が、どのような論説を展開するの く大難く眉川・・・・石一Ⅷ えれば、これはまたどのようにやろうとまず商業か、楽しみである。 ( 加 ) ⅶ的に成功するようなものではありません。そし■今年の夏は、五年連続で参加していた日本 て、このギャツ。フを一身にーー・経済的にも精神的大会に行きませんでした。そのかわりというわけーマガジン一九八四年十一月号 ( 第二 " にもーー負って石原博士はの発展のためにこではないのですが、小コンヴ = ンション ( といっ十五巻第十一一号 ) 昭和五十九年十一月一日 いの本を完成させました。を愛するがために、 ても、一「三百人が参加 ) へ行ってまいりまし 印刷発行発行所東京都千代田区神田多町 ⅶ莫大な私財と労力を投げ打ったこの石原博士の業た。それも二つ。闇のグイン大祭と =—XOOO 二の二郵皿早川書房東京 ( 二五 国績に、心からの敬意を表したいと思います。までして、それそれに個性豊かな、ファングル 一 l) 三一一一 ( 代 ) 発行人早川清編集 ーた、を愛するみなさん、ぜひともこの「光世 ー。フの意欲を感じさせてくれる大会でした。やは 人今岡清 印刷所誠友印刷株式会社 紀の世界」をお買い求めください。 ( 今 ) り今年の夏もばかりしていた : ・ ( 阿 )

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会っていらっしやる。わたしの存じているかぎり、あなたは少なく何度も見てきたよ。だが、じっくりと見れば、そこに論拠を見出す とも八人の女性と関係をもっておいでだし、その方々から見れば、 ことができた。しかし、わしの見るところ、八九六号は、あなたが 3 わたしなんかぼんくらの寮母みたいでしよう。わたしはここに来る代表しているという芸術家の利益を明確に、永続的に守ることにな 途中で死体を隠してきました。遅れたくなかったからです。わたしるのではないかね。あなたの組織は賢すぎて、目的を現実に合わせ に時間はなく、わたしの仕事は切迫しています。さあ、始めましょ ることができないようじゃね。だから、わしには不思議でならんの しゃ。あなたは何のために、なぜ働いておるのか ? ひとつの可能 彼女は息をつめ、心のなかで祈った。上院議員について学べるた性として考えられるのは、あなたには本当に望んでいるものがあっ け学んだが、それによれば、彼と交渉を始めるにはこの方法が一番て、それとこの著作権の問題を引き換えにしているのではないか。 であった。だが、本当だろうか ? わしの言うことがわかるかね ? 」 ミイラのような顔に、笑みが裂け目となってあらわれた。 「議員、わたしはすべての芸術家のために働いているのです・ーー・ひ 「では、始めよう、ミセス・マ 1 ティン。あなたが気にいった。こ れは本当じゃ。わしの時間もない。で、どんな用なんだね ? 」 老人は腹立たしげな顔をした。 「おわかりにならないのですか ? 」 ″全人類のため″ですかな、ミセス・マーティン。やれや 「推測ができんことはないが、わしは推測は嫌いなのしや」 「わたしは法令第四二一七八九六号の廃案に深い関心をもってお「あなたは数えきれないほど、この言葉をお聞きになったことでし り、そのことを公にもしています」 よう。たぶん、何度も口になさったでしよう」 「そうじゃ。ど・、、 ナカわしの知るかぎりでは、あなたは裏切りのため老人は不吉な笑みを見せた。 にここに来たのではないのかね」 「でも、これは本当のことなのです。めったにない例のひとつなの 「なんですって」ドロシイは驚きをおもてにしないように努めた。 です。もし八九六号法案が通過したら、われわれ人類は、心に大き 「そんなことが、どうしてできましよう」 な傷を受けることになります」 「きみたちの組識は大きく、資金も充分にあり、きわめて能率的に老人は骨ばった手をあげ、下唇を引っぱった。 はたらいておる。理解できんことじゃ」 「なるほど、あなたの立場はよくわかった。あなたのお金を節約で 「何が、です ? 」 きますそ。この会見を終わらせ、わしの三十分についてお払いくた 「あなた方の目的じゃよ。あなた方の論拠は薄弱で、受け入れがたさった金は、時間割にして返却しよう」 そう指摘しても、あなた方は意見を変えようとはせん。わし ドロシイはがつくりきたが、平静をよそおった声で、 は、あなた方がはっきりした論拠もないのに、ある立場に立つのを 「わたしたちの意見の背後に隠された論理をお聞きにならずに、で

9. SFマガジン 1984年11月号

「なあ、おまえ」 「なぜ」 彼は演奏を中断して妻にたずねた。 「あなたを失う可能性があるからです」 ( い、なんでしようか」 なるほど、もっともな心配だ。 「おまえたちは、何のために生きてるんだ」 「かまわん。できるかできないかだけ、答えてくれ」 「人間に仕えるためです」 「可能です」 「わかった、ありがとう」 「いや、わしのいいたいのは、そういう意味じゃないんだ」 このままでは、地球は何もしないままにおわってしまう。自分に彼は、妻が心配そうな顔で見つめているのに気づいた。 「あの、あなた」 とってもロポットにとっても、本当にそれで良いのだろうか。 「ん、なんだ」 「何を考えてらっしゃいますの」 彼は天井に向かって叫んだ。 「はは、心配しなくてもいいさ。わしだってもうそれほど元気では 「はい、なんでしようか」 ないよ」 「中央の資料センターにつないでくれ」 「良かった」 「かしこまりました」 「それよりも、これからいうことをみんなに伝えてくれないか。そ 彼はトーストをかじりながら返事を待つ。 う、なるべく多くのロポットに」 「こちら資料センターです。なんのご用でしようか」 「はい、わかりました」 彼は手を休めてたずねた。 「線号について教えてほしい」 彼は自分の考えていたことをじっくりと妻に説明した。妻はその どんなことを ? 」 ことばの一つ一つにうなずいていたが、やがて立ち上がって部屋を 「現在、線号はどうなっているか」 出て行った。彼女を見送りながら、再びヴァイオリンをとりあげて 彼は思う。 「解体され、すでに存在しません」 これでいい。 「ならば、もう一台同じ物を作ることはできるか」 大きな命令としては、これが最後のものにな る。その結果を見られないのは、ちょっと残念だが。たぶんこれ で、妖精たちも大人になれるにちがいない。 「どうした」 「その前に、 一つ申し上げねばなりません」 彼は、弓をそっと弦に当てる。流れる曲はマイ・レディ・グリー 「なんだ」 している。 ン・スリーヴス。外にはまだ、雨が降り続、 「仮にそれが可能であっても、われわれは実行しないでしよう」

10. SFマガジン 1984年11月号

く特別企画〉 ⑩現代 SF 漫画考 ④ SF コンヴェンション・フォトレポート , , ①野田昌宏のセンス・オプ・ワンタランド①野田昌宏 ハソコンガひろげる SF の夢 の SF パソコン入門講座 内藤淳一郎 協力 : ハード SF 研究所 回「星虹号」からの用 ⑩工イリアンズ・アイ放火のユークロニ 大宮信光 ⑩くコミ、刀〉仲買人 福山庸治 世界の SF 界のホットな話題 海外 S F 事情 波専明 ラテン・アメリカ SF に目を向けてみると・ の SF 工ンサイクロペティア⑩ ⑩世界 SF 情報 山岸真 0 今月のプンクガイド星敬 朝書店通信 0 てれば一と O 第 11 回レ、ヤカワ・ SF コンテスト」応募規定 0 バックナンバーのお知らせ 朝題名募集中 ! ③岬兄↑吾 @SF 珍盤アワー@ 門倉純一 リーダーズ・ストーリイ〔選・評〕 朝〔 SF スキャナー〕クレゴリイ・ペンフォード大野万紀 0 〔 SF スキャナー〕アレクシス・ A ・ギリランド米村秀雄 O SFM 特派員報告 SF ショー・ URACON Ⅲ、他 ① lllustrated Bemlogy 錦織正宜 / 森田繁 SF プンク・スコープ高橋良平 0 SF レヒ五ウ伊沢昭 / 鏡明 / 水鏡子 / 中島梓 1 1 月号目次 藤田尚 ピーター・ニコルズ編 福本直美訳 諸