サイエンス - みる会図書館


検索対象: SFマガジン 1985年9月号
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1. SFマガジン 1985年9月号

なく、何を撮るかがカメラを持った人間にと 0 っての問題なのである。 房房 「コンビュータに何をさせるべきなのか ? 」 頁書書 / / 頁頁 こそ、電脳都市化する現在、本当に真剣に考 樹下 冬上 えなければならない。その諸問題を本書は具 円円 社 体的にとりあげている。未来に対するインフ 一訳間間加宏泰オ オーメーションではなく、インテリジェンス 旺 8 ー、 。ヒ 昌 ー胸昭各 / の在り方を問うているのである。コンビュー 部田野ャ 円 シ タ嫌いのファンの一人でも多くの人に読 野宇 型高 変は山 んでもらいたい。本書はポビュラー・サイエ ム 、び製六 < ン ラ 庫 ンスブックの見本である 9 イ 四 ' 喜上四 思えばは、かって常にポ。ヒュラー・サ コ 9 ヴ と頁』 六頁動 イエンスと手を組んで進んでいた。それは新イクスルーとして効果があるとは、思えな 頁却はア って 4 四囲出、 マ房房 : 0 - 自 LL しい技術の情報でもあったが、それ以上に新 。その面白さを保留しておけば、やはり世 市 / フ邯乃頁』火視」艪ン・ ーを台超 たな思考の普及でもあったはずだ。サイエン紀末的なものにみえてくる。科学者がパー 2 記和監丿月オ、丿王、冫を泉 都健モ " タイムで書いている co を除いて、アップ・ スに背をむけたサイエンス・フィクションが 尾本 脳村シ呵星千空ク早ィ一早星真界 創日時イサ占時 いかに多くなったことか。もちろん、テクノ 「マ円「シ円「梶「藤 トウ・デイトな科学への認識の欠如。科学が 「坂『ア下『 ロジー・サイエンスばかりを指しているので着実に切り拓いていく未来に、が後退し フはけっこういい気なもので書いているが、 はよい。むしろは、そうしたテク / ロジてゆくのではないかと思うのは、杞憂か ? ・サイエンスに対して、意義を申し立てる 彼の人の悪さも出てきてしまっている。仕事 ことに力を注いでいた。批判対象であるそう続いてノンフィクション。『アシモフ自伝好きも結構だが、タイプライターに向かって るのが最高の喜びというのでは、やはり現 したサイエンスについての知識を、はもⅡー喜びは今も胸にー』は、前巻に較べるとい 。オしが、実から逃避しているとも取れるし、家庭不和 ちあわせていたのである。ファンなら科アメリカ揺籃期を知る楽しみよよ、 学に詳しい風説は、・あながち誤解でもなかつやはりゴシッ。フをまじえ、あっという間に読になるのもあたりまえ、ですよね。 た。それがどうだろう。″アポロ″以後、進んでしまう。ノンフィクション・ライターと 歩する科学に、はただオロオロしているしての成功、大学内での抗争、離婚、再婚、 本誌に連載された川又千秋の『創星記』が ばかりだ。べつには啓蒙のためや、プロ 『神々自身』のヒューゴー賞受賞等、赤裸々早くも本にまとまった。『ソラリスの陽のも な告白は続き、興味深いェビソードは数限りとに』のようなミステリアスな状況でハ バガンダのために書かれるのではない。しか し、科学の現状についてのの、作家なくある。で作家活動をスタートさせた的にはじまる物語。火星の人面岩から本 つ人間が、を神聖視して、に対しある書の舞台である金星の密雲下の聖母像へ連な の、ファンの知的好奇心の欠如は、い たいなんなのだろう。ソフト・サイエンス、種のうしろめたさと郷愁を感じるのは、洋のる創星の謎をめぐり、主人公ルー・風は、金 ・サイエンスと呼ばれるものが、プレ東西を問わずあるようなのも面白い。アシモ星基地の不可思議な抗争にまきこまれてゆ

2. SFマガジン 1985年9月号

盟Ⅳ W 『断片と全体』 Fragmentation and Wholeness デヴィッド・ポーム著 / 佐野正博訳 / 2 ロ頁 / 四六判上製 / 工作舎 ニュー・サイエンスという言葉は、どうもには見慣れぬものがあるからだ。一つの時代か、吹き出すか、そのどちらかだろう。ま、 不気味だ。ニューという形容詞ほど、あっとの中では日常的であったものが、別の時代にそれだからこそ、東洋人が読むべきだという いう間に古くなってしまうものはな、し、入ってくると見慣れぬものになる。それは議論も成り立つけれども、「新らしさ」が、 「新らしさ」に非常に近い。よく言われるこ実は「古さ」だというだけでは、堂々めぐり 「新らしい」ということが素晴 けれども「古さ」と「新らしさ」が、同を起こすだけのことだ。 は、とっくの昔に終って ・ほくが「空像としての世界」に、まいって 持ってしまう。 「ニュー」が、今、一、こ ィック趣味ではないよ、言っておくしまったのは、「全体性」の復活ということ イカサマで、ウサン あれは、歴史、要するに時間を所につきる。いや、そこから東洋までは、ひと で、その場しのぎ 、うことであって、・ほくの古着趣またぎであるけれども、そういう非常口を見 うことではない に、ちがっている。 なってしまった つけるのではなくて、分割されたプロックか 当に新らしいも ) 1 ーー“ー」ら構成されているとされる現在 の世界観を根本的に造り直そう なかっ とする、考えてみれば途方もな れたと い意図にびつくりしてしまった れを「新 断片と全体 わけだ。 できるかどう テヴィッド・ポーム 「空像としての世界」の中で、 人類という種の 村上陽一郎解題 中心的な役割を果たしているデ 明らかになりつつあるという事実佐野正博駅 があるし、もう一方では「新らし 洋第 4 一、。一ヴィッド・ポームの「断片と全 さ」が、実は「古くなっていくこ 体」を、やっと読み終えた。断 と」でしかないことを、我々が、 片化、つまり、世界を細分化し ていくことが、現在、我々がぶ 日常生活の中で気がついてしまっ たからだ。 つかっている障害を形成してい ・サイエンスに話を戻すと、そのるわけで、そうした断片化を捨てるにはどう つまり「新らしさ」は、単なる差異の問題 でしかないのだし、それも実に微妙な、ほと「新らしさ」が何なのかということを、考えすべきか。世界の認識の形を変えねばならな んど表面的な差異でしかない。「新らしさ」なければならない。・カプラをはじめとす 。そのために、名詞ではなく動詞を中心にし が含んでいると思える時間的な感覚は、たぶるニュー・サイエンスのかなりの部分が、東た新らしい言語の提案をしている。これはも ん本質的なものではない筈だ。 洋をキー・ワードにしたがる。けれども、言うほとんど異次元ものだ・せ。荘子の「非言非 ここ何年か、古着というやつがうれしくってみれば、そいつは、・ほくの古着趣味みた黙」にまで行かずに、新らしい言語を考案しょ て、ロサンジ = ルスあたりに行くと、本屋よ いなもので、コンテクストが変ってしまえうとするところにポームの生きてきた世界の りもレコード屋よりも、古着屋に通ってしまば、切り札でも何でもなくなってしまうわけ反映がある。語源主義には閉ロするけれども、 うようになってしまった。別に、それは服装だ。つまり、あれはアメリカで読まれるべきこいつがやつばり建設的というものだ。日本 に興味が出てきたというのではなくて、そこもので、東洋人が読めば、自信過剰になる語との対比を考えると、面白くなってくる。 ・ <Y—C< Y<O<> ー・ビーグルに会いました。感銘を受けました、いい人です。一一十年も小説を書ガないのはよくないことだと思います。他人ごととは思えない。 鏡明 っ 々。 味 ホリスティックな世界観への実鴃的探究

3. SFマガジン 1985年9月号

士のもう一つのライフワークである『の価格で二〇〇冊以上も売れるなんて、と 的科学解説』の三本柱の一つ ( そして実質うてい考えられない。かとい「て、一〇〇 的には最後のもの ) である『光世紀の世人の人にお金を返すというのは、返金料だ 界』の方は、明るいのか暗いのかさつばりけで五万円、現金書留を作るのに数日かか るだけではなく、精神的に、お互いがつく 分からない。 これを書いているのは七月の初めなのだ りとする話である。 る どうしたものか、迷いに迷っている。 が、書きながらも、非常に悩んでいる。 す というのは、今どきになって、一〇〇冊しかし、読者も浮気だなあ : ・ = 通ほど足りなくなってしまったのだリ 最初、石原博士がふうふう言っている時 昨年の秋、広告を出し始めた時は、一か は月に二〇人しか申し込んでくれないでい 点 図で月で申し込みがわずか二〇人という悲惨なて、もう終わりだという時にな 0 て突如と 状態だったので、そのご、必死のと安して百何十人も殺到するなんて、いくらポ 】ナス期だからといっても ( ポ 1 ナス期っ 売りにつとめ、やっと目処がついてきた。 残部が数十冊になった。 て前にもあったんですよ ) 気紛れが過ぎる やれやれと思って、これが最後ですよとなあ : ・ いう広告を先月出したところ、なんと、六 月末のわずか一週間の間に、突如として百今月はニュ 1 サイエンスについて一席ぶ 数十冊もの注文が来てしまったのだ。 とうと思っていたのだが、予想外の『光世 これまでの経緯からいって、大々的に最紀の世界』騒動でペ 1 ジが無くなってしま 後のをしても、たかだか二〇冊か三〇った。 で、ニュ 1 サイエンスはまた来月という = 軌冊の注文だろうと予測していたのたが、そ ことにして、ブラックホールの話に人るこ れが大外れになってしまったのだ。 す 結局、一〇〇冊ほど不足するという事態ととしよう。 になってしまったのだが、一〇〇冊という 点のは、何とも中途半端な数値なのである。 。フログラムを動かして見れば : 図で新たに印刷した場合、三〇〇冊以上は出な いと赤字なので、重版したらせつかくのこ れまでの苦心が水の泡で、またまた赤字を先月、 抱えることになってしまう。このあと正規 ( 、 7a3 。Ⅱー十 0 ト十、

4. SFマガジン 1985年9月号

( ハヤカワ・ノンフィクション ) 探偵マサコ、 アメリカを走る ピーター・タウンゼンド / 間庭恭人訳子定価一一〇〇円 郵配達中に原爆をうけ、生き残った . 朋途にたちはだかる不安 をおはえなからも、川歳の少年は生き抜くことを決意した。英国人 ジャーナリストが長崎原爆を軸に描く、感動の一日本人の半生記 おねがい、地球を 殺さないで ビル・アドラー編 / 黒柳徹子訳子定価八八〇円 「はくは小さいけど核戦争のことかすごく心配てす」「宇 ~ 由飛行士 、人のアメ さま。こんど月へいくとき核爆弭をすててきて下さし」 5 イラスト入リ リカの子供たちか送る、核戦争反対のメッセージ , デーヴィッド・アテンポロー 地球の生きものたち定価哭 8 円 。、ール・コリンウォー 猛獣はなせ数か少ないか定価一 , 8 円 スティーウン・¯) ・グールド ターウイン以来 ( 上・下 ) 各定価一 = 8 円 ジョン・マキノン わが内なる類人猿 チャールズ・マクドウーガル 滅びゆく森の王者定価一八 8 円 アラン・ムーアヘッド ダーウインとビークル号定価七 8 〇円 コン一フート・ローレンツ ソロモンの指環 プライアン・パートラム ライオン草原に生きる定価一三 8 円 ジョン % ヘイリング イヌとネコがやってきた定価一六 8 円 ャング・マサコ子定価六八〇円 浅草生まれの日舞の名取が、ひょんなことからアメリカに渡リ女私物 ~ ) 愛よあっカ定価一六〇〇円 立探偵に変身ー以来二十余年、数々の。ー 「を手がけ、いまやカ 丿フォルニアきっての腕っこきになるまでをつつった痛決な半生記 ハヤカワ・ポピュラー・サイエンス 定価一八〇〇円 定価九五〇円

5. SFマガジン 1985年9月号

場人物や世界を使って作品を書こうとする ( 多数の作家が参加した ) 試みの中でも、 かなり成功した部類に属し、最初は NW 誌 に掲載された。第二集の最高作は、スヒ。ン ラッドの最高傑作かもしれない「美しきも の」 "A Thing of Beauty" ( 1973 ) であ る。 こではアメリカの堕落ぶりが、フ・ル ックリン橋を日本人美術愛好家へ売却する という形で象徴され、橋は日本に運ばれて 立派に保存される。 外のをズ . 鉄の夢 0 『鉄の夢』 佳作 / ヴェラ "Riding the Torch" ( 1974 ) は 1975 年度ジュピター賞を獲得し たあと、一冊の本に短かめの長篇を二本収 録する、 \Binary Star" 叢書の第一巻に収め られて、フリツツ・ライバー とスビンラッ ドによる Destiny Times T ん尾 e / 記 g / ん T 。なん ( 集 1978 ) となった。この作品 は、幻覚によって形而上学的な銀河探索の 旅をする人類を描く。 スヒ。ンラッド最新の S F 長篇『鉄の夢』 The 〃 0 れの 4 ( 1972 ) は I F の世界も XII のであり、その世界では一介の作家にすぎ ないアドルフ・ヒットラーが書いた剣と魔 法小説、という構成になっている。剣と魔 法小説にありがちな好ましからざる傾向 を、効果的とはいえ容赦ないほどに笑いも のにし、同時に、、ホーマー・フィブル″に よる後書きで、悪しき学術評論を揶揄す る。スヒ。ンラッドは、しばしば荒削りな印 象を与え、筆の抑制を欠くこともあるが、 現代 S F の新鮮で偶像破壊的な一勢力であ り、現代アメリカ生活の終末的傾向を説得 カ豊かに分析してみせてくれる。〔 J C 〕 その他の既訳作品 『はざまの世界』 A Ⅳ or おれ ( 1979 ) 、『星々から の歌』 Songs / 加襯 the & 4 ( 1980 ) 。 ステイプルフォード、プライアン・ M STABLEFORD, BRIAN M(ICHAEL) ( 1948 ー イギリスの作家、批評家、学者。マンチ ェスター・グラマー・スクールおよびヨー ク大学に学び、生物学で最優等の成績をお さめ、生物学と社会学とで大学院課程を履 修した。現在はリーディング大学で社会学 講師。 S F を書き始めたのは十代の頃であり、 ー作は、同級生のクレイグ・ A ・ アヒュ マッキントッシュと合作した "Beyond Time's Aegis ” ( 1965 ) であり、これはフ・ ライアン・クレイグの筆名でサイエンス・ ファンタジイ誌に掲載された。 C だん / Sun ( 1969 ) は遠未来を舞台とする探 索ものであり、多彩なイメージが注目され る。 The お I イ Worm ( 1970 ) は同種の 拙速作品である。この両作でも、これ以後 の作品でも、ステイプルフォードは生物学 の知識を上手に使う。奇想天外だがもっと もらしい生態系 ( ェコロジー ) を構築さ せたら抜群である。《怒りの日》三部作一 ー T んどの 4J5 G ん ( 1971 ) 、 7 れ the 268

6. SFマガジン 1985年9月号

特残メイク・アッフの世界 今月はもう 人誌即売会、表彰式、栗本氏のお話 一本。日本の 定員約三百人 特殊メイクア 参加費千八百円 ( 加藤直之氏のカラーイラス ップの世界に 、栗本薫氏の挨拶入り入学案内書付 ) トスポットをあ 主催王立学問所入学試験実行委員会 てた、『 The ☆グイン・サーガ世界に関する試験中心のイベン World of トで、優秀者には、クリスタル公紋章指輪などが SFX 』。『ア 贈呈されます。 ギ鬼神の怒 お問い合せは六十円切手を貼った返信用封筒を り』の早川光 同封の上、左記まで御連絡下さい 監督の手によ 〒横浜市港区錦が丘一一ー八小林方 るこのビデ 王立学問所入学試験実行委員会受付係 オ、特殊メイ ☆なお、先月号でお知らせした受験料・問い合せ O ク製作のウラ 先は以上のように変更しました。 糺側を見せてく れる。 & ファンタジーイラスト展のお知らせ ソロモン・グランディスタジオ Z ただ、見て 日時八月十六、十七、十八日 ( 金、土、日 ) 午 いて気になる日時八月十、十一日 ( 土、日 ) 前十時 ~ 午後五時 ( 十八日は午後三時まで ) のは、確かに 会場千本桜ホール ( 学芸大学駅一分 ) 会場新宿区立中央図書館中央公園分室 一階ギャラリー 技術的にはハリウッドにも肉薄しているのだろう料金当日千二百円、前売千円 が、いかんせん、どうも見せ方というものに問題内容白鷺、学者物語ーー。岸田教授の研究論文ー内容四十枚程度の & ファンタジーイラスト の展示。入場無料。 ー / 作・演出牧村純 があるような気がしてならない。どんなに隨巧な ドい合せ先〒川崎市宮前区有馬八ー四ー一二連絡先〒東京都国分寺市南町三ー八ー メイクにもアラがあるというのは訒めるが、たカ 三〇五赤司俊雄 らといってやたら陰影の強い映像ばかり見せられ影山方牧村純 0 4 4 ー 8 5 4 ー 4 0 9 0 ( 十二時 ~ 一一十時 ) るのも困る。これは、最近の日本の特撮映画全般 「第六回岡大祭」開催のお知らせ に言えることなのだが、見終わった後に″意余っ 日時十一月初め てカ足らず″という感にがっかりさせられることグイン・サーガ・ファンの集い が多いのだ。 虎の年王立学問所入学試験ゲスト山田正紀氏 ( 交渉中 ) ホラー 内容クイズ大会、ゲーム大会、 映画上映 ・・フームといわれている昨今の現状の中日時八月十九日 ( 月 ) で、メイクにしろ特撮にしろ世界をあっといわせ会場科学技術館サイエンスホール ( 東京都千代会、自主製作 8 ä映画上映会、上映会、 田区東西線竹橋下車 ) 座談会、その他自主企画多数 るような恐るべき才能が、日本から出現すること 内容王立学問所入学試験、アトラクション、同連絡先〒岡山市上道北方一五三〇ー六 を願ってやまない。 臼住住ロ 0 0 0 0 証 0 7 この欄は、読者 の皆さんの情報交◆、 換の場てす。イウェ ント情報、ファンジン 発行のあ知らせ、会員募◆ 集等、あ便りをお待ちして あります。なあ、詳細は末尾 の「応募規定」を御覧下さい。 MAGAZINE 卩間 M

7. SFマガジン 1985年9月号

なり、魚人が芸術的神秘的なのに対して、 蜘蛛人は現世的現実的になった。この関係 の発展こそ、真の共同体という理想への、 ステープルドンの最も長く詳細な隠喩であ る。真の共同体は、一対の愛しあう人間同 士を小宇宙、、、精神を有する〃世界 ( 生 きている天体 ) の総体を大宇宙とする。語 り手は、、宇宙の至高の瞬間″にまで至り、 そこで、、スター・メイカと対峙してそ の冷酷な本性を知らされるのである。 逆説的ながら、いちばん人間味の溢れて いる作品は『シリウス』 & ( 1944 ) だ と言われることがある。これは知性と意識 と感性とを高めた犬の物語である。おのず から限界のある大は、我々自身の限りある 能力の典型でありながら、同時に大の嗅覚 という優越した才能はまた、人間の弱点を も想い起こさせる。 以上の S F 四作品が、ステーゾルドンの 創作の生ける核心をなしている。加立の 耘立れと & “ Ma おとの両方を、 これまでで最高の SF だとする唱道者がお り、多数の批評家が、『オッド・ジョン』 こそ超人についての最高の長篇で、『シリ ウス』こそ人間でないものを主人公に据え た最高傑作だとしている。四作とも、真実 の追求に対するステープルドンの揺るぎな い関心と、我々人類がそれを見出すことの 不可能性を映し出している。どの作品に も、ホモ・サビエンスの限界を乗りこえる 思弁的装置が設定されている。その装置と は、工 4 立 4 れイ耘立 Men と『オッド・ジ ョン』では、、ホモ・スペリオル〃の超常的 知性、 & M と『シリウス』では異 生物の別種の知性である。真実の追求と並 んで、それに必要な付加物としてあるの は、、、魂の道″に至るゲートの探求であ こうしたものが常にステープルドンの る。 念頭にあるため、作品はすべて、驚くべぎ 一貫性を保ち、作者の全業績をひとつの独 XVI 創的な形而上学の体系に位置づけることも 、、スター・メイカー〃が 不可能ではない。 冷淡に眺める単一の宇宙史の中で、すべ てがそれなりの位置を占めるのである。 砒た Da, 記襯 s の冒頭で、、スター メイカー″はヤーヴェなる化身として呼び かけられ、作者の死後刊行された The 0 れ g 訪に ( 1954 ) の結末では 、、心の星 / / および、、幻の神″として現われ る。 ステーフ。ルドンのその他の作品では、 The 襯 ( 1947 ) が注目に値いしよう。 題名にある、、火炎〃たちは異星人種で、本 来は太陽に住みつき、火成岩が熱せられた 時に解放される。他の作品の他世界に現わ れる、、超常人″と類似点があり、最近発見 された入をろ″ la M ( 1976 、ただし 1930 年代中頃の著作と思われる ) とも似た所が ある。こちらの作品は、ステープルドンが Star M に含めないでおいた草稿であ り、星雲群の歴史を語り、その努力が無情 な神によって無に帰せられるさまを描く。 0 4 〃の記入をて 0 Ⅳ or ( 1944 ) では 宗教が人間の阿片だとして斥けられる。 の 4 4 〃 d the んなん ( 1942 ) では超人 が再び現われ、仇ん / 厩。ん ( 1946 ) は再び宇宙史を要約する。相対立する意 見を厳密に吟味しようとするステープル ドンの熱意と懐疑的な知性とは、 刃〃 C04 れ” ( 1976 、ただし書かれたのは 1940 年代後半と思われる ) の空想の会話を 素晴らしい媒体とした。 ノンフィクションでは、最高の小説を 書いたあとの ~ ん〃の。 2 ん〃イ石 ( 1939 ) がいちばん包括的なものであ る。一般的な読者にとつつきやすいのは お 00 〃 d 。ム 5 " ( 1942 ) であり、、、結 論″という、いかにもステーフ。ルドンらし い標題の最終章は、彼の哲学の素晴らしい 要約と、、、魂の道〃の意味の明快な説明に 264