←この時期のカイコは , まゆをつ くる場所をもとめて , かってに ある 歩きまわります。ちりぢりにな らないうちにあつめて , まぶし にはなします。 ↓まぶしのわくをのばるカイコ。 まぶしにはなされたカイコは , なか てきとうなわくの中にもぐりこ んで , まゆをつくります。
カイコガは羽化した場所で とべないカイコガ じっとしています。おすは、 、つ「 ) +6 ・わるこレ J ↓も亠の C ・鞏 6 のびた羽がかわくと、ふつうのガならとべます。 すが、大きなからだのめす はねおお は、ほとんどう「 ) きません。でも、カイコガはとべません。羽の大きさのわりに、 きん おも はらが大きくて重すぎるからです。羽をうごかす筋 おお おお はね 、い
力、、、てん 回転まぶし。カイコはまゆ をつくる場所をもとめて , うえ 上の方へのばっていくくせ があります。そのためまゆ うえ おお はまぶしの上の方に多くで きます。まゆがあるていど かいてん できたら , まぶしを回転さ しようげ せて , 上下をいれかえます。 まゆづくりの準備 やく しゅうかん 五令になって約一週間。クワの葉 をじゅうぶんに食べたカイコは七セ ちか ンチメートル近くに成長しました。 もうクワの葉を、あまり食べなくな きいろ ) 士ー ) た。はかには、 からだが黄色 いアメ色になって、少しすきとおっ てきたものもいます。 さあ、いよいよまゆをつくるとき の、つか がきたのです。農家では、おじさん がみ かポール紙でつくったわくの中に、 しゅんび カイコをはなす準備をしていますよ。 カイコは、ここでまゆをつくります このわくを、まぶしと ) しいます。 せいちょう なか
まゆづくりの下ごしらえをす るカイコ。まゆをつくる場所 をさだめたカイコは , まわり あしばよう のかべをつかって , 足場用の 糸をかけます。 いと まゆづく まぶしの中におちついたカイコは、ます 「はしめに、まわりに糸をかけて、まゆっく りの下ごしらえをします。 あたま はち 下ごしらえがすむと、こんどは頭を 8 の ナを聿日くよ、つに、つごかしなから、からたの なんど なんど まわりに糸をはいていきます。何度も何度 あたまむ うちかわ も頭の向きをかえなから、内側から糸をか さねて、自のからだをつつみこむまゆを あっ 厚くしていきます。 かたち はんにち つくりはじめてから、半日でまゆの形が にち できてきます。一日たっと幼虫のすがなは、 ふつか まゆの外からみえなくなります。まる二日 かんせい くらいかかって、まゆは完成します。 した した なか よ、っちゅう 34
←クワコ 。羽の色やもようは カイコとちがいますが、祖 せん 先はおなじだと考えられて おお います。大むかし、カイコひつよう は人問にかわれだしました しん が、クワコは野生のまま進 レレーし一 ( 学 6 ーし」。 はね 肉も、それほど強くはありません。 カイコガは、 ) しまから四千五百年以上のむかしか かちく にんげん ら、家畜として人間にかわれてきました。そのため、 ひろい野外をとびまわりながら、なかまをみつける 必要もありません。 よ、っちゅう また、幼虫の食べ物となるクワの木をさがして、 ひつよう そこにとんでいってたまごをうみつける必要もあり にん。けんよ、つ あいて こ、つひ ません。人間が用意してくれた相手と交尾をし、用 意してくれた場所にたまごをうむだけでよいのです ひつよう だから、カイコガはとぶ必要がないのです。 にんげんがわ 人間の側からみれば、とんでにげてはこまります。 の、つりよく カイコは、長いあいだ改良されて、もうとぶ能力を ちゃいろ うしなったガです。でも、茶色い色をしたクワコと やせい いう野生のカイコガは、よくとびます。 やカい つよ もの 力しりよう せんひやくねんいじよう よ、つ
産卵 こ、つひ 交尾のおわっためすは、まもなく たまごをうみはしめます さき しりの先で、場所をさがしながら たまごを一個すっ、かさならないよ うにならべてうんでいきます たまごは、のりのようなものにつ つまれています。そのため、うみお 、わんかん めすの卵管をひきだしてみました。八本の卵 管の中にたまごがならんでいます。めすの大とさ、れると、、丁ム \ , ての場【耳にまり・つ きなはらの中の大部分は、つまっているたま はんふん ごです。写直 ( のめすは、もう半分ほどたまご き、うごいたりおちたりしません。 をうみおとしたあとの状態です。 やす さんらん めすは休みなく、五百個くらいの ←ぬけでたあとのまゆに産卵するめす。めすは てちか ひとばんじゅう あまりうごきまわらず、手近なものになんでたまごを、一晩中、つみつつけます , も・産卵ーしま、丁・。た +6 ごは、はば一 長さ、 あっ 三ミリ、厚さ〇・五ミリメートルくら たまごをうみおわっためすは、え 、えんけい きいろ のだ円形です。たま「 ) は、はじめは黄色です すうしつ % っさきいろ しようたい が、数日で紫色になり、自然の状態では、こさをとることもなく一生をお、疋ます ふゅ のまま夂、をこして、よく年の春にかえります。 い、ん しっしよう ひやっこ
いと れい のうか 3 令になると農家にくばられ 、カイコだなでかわれます。大 ひろ きくなるにつれて , 広い場所 ひつよう と大量のクワの葉が必要です。 愛、物第物第 いと いまは機械で糸をつむぎます。でも , いと まゆを湯につけて , ほどけた糸をつむ げんり ぐ原理は , いまもむかしもおなじです。 、 - ・みをよァみ△を 2 ク / たカ , わうたまろさく △ 多川歌麿作「女織蚕手業草」より ・たまごから糸まで 幼虫がうまれると , きざんだクワの 葉をふりかけます。幼虫がクワの葉 ひろ にうつると , クワの葉ごと広い容器 にうつしかえます。 のうか れい 農家では , 2 令 れい ( ときには 3 令 ) しいく まで共同で飼育 ようら・ , う は はる は 春 , クワの葉のそだっ ようすをみながら , 休 眠卵を冷蔵庫からとり だして , ふ化させます。 は せいらよう すっかり成長した幼虫 は , えだからはらいお としてあつめます。あ つめた幼虫は , まぶし 力「み にはなされ , ポール紙 でできたわくの中に まゆをつくらせます。 ようらゆう なか 糸をとると , 死んださな ぎがのこります。さなぎ さかな は , 養殖の魚や家畜のえ さにつかわれます。 とお できたまゆは , 熱気を通し て中のさなぎをころします。 よくかんそうさせて , 倉庫 はカ、ん の中に保管します。 うまく糸がとりだせないまゆ は , ほぐしひろげて責綿にし ます。この責綿をつむいで糸 をとる方法もあります。 696 住 6 固 66 いと いと しよし一くかいこてわざぐさ
0 きしだいさお しんしゆく 生 一九四三年、東京都新宿区にうまれる。 こんらゆう きようみ 先 少年時代より昆虫に興味をもち、学生時代 功 カ′、ぎよう よっと・つ 田は学業のかたわら、ガ類の研究に頭してき 岸 た。高校生のころから昆虫の写真を撮りはし かくしゆずかんざっし め、以後、各種図鑑、雑誌などにすぐれた昆 せいたい 虫生態写真を発表している。 きようし 生物の教師とよくまちがわれるが、本業は きよう A 東京都立高等学校のの教。実験、実習 じゅぎよう いよくてき を中心にした授業を意欲的におこなっている。 ち・よしょ 著書に、「カプトムシ」 ( あかわ書房 ) 、 「カマキリの生活」 ( 小峰書店 ) などがある。 現在日本昆虫学会会員 たなししむこうだい 現住所東京都田無市向台町一ー十三ー三 こんらゆう じつけん じっしゅう はんぎよう