はる 春さき、なだれのあとでえさをたべるカモシ 力。しばしば、なだれにまきこまれて死ぬカ モシカがいる ←親子のわかれ、角つき。数日にわたっておこ なわれ、やがて子どもは親からはなれていく。 おやこ つの すうじっ おや よも′ おと なだれの音が、カモシカのすむ森 や谷間にひひくようになれば、もう 春もま近かです。 そんなころ、この十か月あまり、 こ、つどう いつも行動をともにしてきた、母親 カモシカと子どものカモシカのあい へんか だに、ひとつの変化がおこります。 ははおや 母親は、 ) しままであまえていた子 どもを、角でつつきます。子どもも 小さな角でうけかえします。そんな ことが数日つつき、子どもはだんだ ははおや こ、つど、つ ん母親からはなれて行動します。そ ,... 〔 > して最後は、ひとり立ちするのです。 はる 子わかれ すうじっ つの つの げつ ははおや
と、つ らゆうおう 中央アルプスがみどりにもえるころ、カモシカは森のなかで一頭 はや おお の赤ちゃんをうみます。六にいちばん多くうまれますが、早いも がっ のは五月、おそくても七月にはうまれます。カモシカは、ふつう一 A 一、つ あか 頭しか赤ちゃんをうみませんが、ごくまれにふたごもうみます。 カモシカの赤ちゃんは、うまれてまもなく立「て瞬くことができ ます。しかし、まだその歩きかたはよわよわしく、すぐ歩きっかれ ははおや てしまいます。こんなときに、がきたらたいへんです。母親カ ←うまれてニか月くらいのカモシカ。 ある あか あた . には、まだ角がはえていない。ちモシカは、赤ちゃんがしつかり歩けるよ、フになるまで、約一か月間 ちがほしいと、メエメ工と、ヤギのあんぜん こえ 安全な森のなかですごします。 よ、つな士尸でなく。 赤ちゃんカモシカは、ときにキツネやテン、イヌワシにおそわれ ることがあります。そのむかし、カモシカにはニホンオオカミとい てき うおそろしい敵がいましたが、今はもうほろんでいません。そのか てき さいきん わり、最近では野大がふえて、おそろしい敵になっています。 そうげん ・めん おやこ 森でひっそりすごした親子は、やがて岩のあるしゃ面や、草原へ でてきます。はじめのうちは、ちちだけでそだっていた赤ちゃんも、 しよくぶつ ははおや うまれて一か月もすると、母親カモシカのたべる植物でもたべるよ うになります。でも、まだちちをのむこともあり、秋になっても母 * カモシカ親子 がっ げつ あき は
あか ・赤ちゃんカモシカのしぐさ ※赤ちゃんカモシカのそーよには , かならずいっ も母親カモシカカ { ついてみまもっている。 ーまーまおや ときには走る。 めすらしいもの音など に興味をしめし , じっ とその方向をみている。 おと ははおや えささがしに , 母親と いっしょに歩いてつい ていく。 きうそく 反すうしながら休息 , ときにはいねむりをす ることもある。 おなかがすくと , のちちをねだる。 。と 4 はん ははおや 母親 たべものを反すう。 だいしようべん おきてすぐ大小便をす る。食後しばらくして だいべん 大便をすることもある。 しよく ははおや 母辛見といっしょに , や わらかい草などたべる。 くさ も 葉 の 節 は す っ か せ 49 活弯ん 乂 2 カ 母経み 右を 紅葉ば 季き節 行号ん 動カ 反な 頭与赤ゕ 長ん 夏 の カ モ ン カ は 母経 親 と ち や す ま た 芽っ す か に は れ た と 0 モ ン カ が や つ て く る と が あ り ま る そ ば ま と き ど き ほ か ク ) カ 親 子こ が し よ に さ を た て し よ フ 力、 の 季き に ま れ た 赤あ ′、か し て ま す を の ぞ い は つ も で 生 親 カ モ ン カ で す モ ン カ が み ら れ ま す れ が ろ で 疋 さ を た べ た り す フ す る . 乂ち 親 カ モ ン カ は ど っ し て る の で も い つ し よ に し ま す カゞ 親 と 赤 ち や モ は を る と が あ り ま 親 に ち ち を ね だ つ て る ち や ん あ ′、か
なわばりをまもる み力。 さんちょうゆき もりふか けとる夏です。山頂の雪もほとんどとけ、森は深 さ雪キも 。ラカくこいみどりに、ころもか、んをしました。 んキシ がっすえ き , モ カモシカも、四月の末から、このころまで ふてカ 新頂けむ ふゅげ ふゅげ 茁うすには、すっかり冬毛をぬぎすてます。冬毛は のをに たちぎ みち い森しん むざきカモシカのとおる道ばたの立木や、かれ木に すひ日ふ のい頂 ついています。 ~ カよ〉山 ーまいにち ははおや あか モのく母親カモシカと赤ちゃんカモシカは、毎日 を力い夏や のよ、つにえさ場へでかけ、せっせとえさをた とお のつげ毛 べます。母と子からそう遠くはなれることな ・しが冬う げ毛のま いつもなわばりをみはっているカモシカ 第冬力し はくシて ちちおや キよモち・ / 第おしをがいます。父親カモシカです。 ノ , カお しよくいし ちちおや ラかなけ タの康ぬ 父親は、食事をしたり、ねむるときは、た るるん健は かぞく あす 0 ( いてい家族とべつべつです。 のをる末 げめいが月 とくて 5 なっ
・日本のカモシカ地図 ※九州 , 四国には , ・くわすかしかいない どうぶつえん ※カモシカを飼育しているおもな動物園 ねん がつけんさい ( 昭和 49 年 3 月現在 ) ①峇帚人耒畄勗裼闔 ②東景ま廱勗裼鬮 , - 豈やまけんふどきがおか ③畠山県風土記ヶ丘カモシカ薗 ′勁、のけんおおまらさんがくはくふつかん ④長野県大町山岳博物館 しすおかけんにはん′、どうふつえ人 ⑤静岡県日本平動物園 みえけん さいしよだけにばん ⑥三重県御在所岳日本カモシカセンター ⑦素莨県あやめ池遊園地動物 いけゆうえんらどうぶつん ⑧景帚勗惕薗 ⑨芦帚岦菻植栃闔 につん ・し單島 * 日本のカモシカ 、平山地 あさひたけ 朝日岳 越 ' 山地 おざん ・患鬢暠 えら たか ほんしゅう きゅうしゅうやま ニホンカモシカは、本州、四国、九州の山にだけすんでいます。それも、高 あこうざんたい せんひやく せん やまおお い山に多く、ほとんどが海ばっ千から二千五百麕の亜高山帯です。しかも、 ニホンカモシカのすむところは、たいていけわしいがけや岩場があります。し ていち かし、ときにはかなり低地でもみられることがあります。 ニホンカモシカがい山にすむようになったのは、そのむかし、人間がカモ ナがわっの シカのや毛皮、角をもとめておいつづけた て、ち ためだと考えられます。ですから、低地でも、 ちか 人の近づけないような深い森とけわしいがけ ほうふ や岩場があり、えさが豊富なところだと、ニ ホンカモシカはすむことができるのです。 力と し矼足 てそ わひ 景府星・白畄・ 北アルプス多ま ら物、おう ⑧中央アルプス・② ⑦南アルプス 鈴鹿山地 ほんしゅう 本州 ′・さわさち ・沢山 うさん . 久山 さん 紀伊山 四国 うえ
ちちおや ちちおや はなはたけ 會夏のお花畑で食事をする父親カモシカ。父親はなわばりをみまわり ながら , いきついたえさ場でえさをたべる。 しよくし
カモシカのすむ森へもどってきて、 子どもをそだてるマミジロ。ひなは らゆう ) 」くたいりくたま′ルぶ すだ 夏には巣立つ。冬は、中国大陸南部 、えっと、つ なんーう など、南方にわたって越冬する。 なっ ふゅ 森のみどりもすっかりこくなり、山は初夏 ・・もり をむかえます。森のあちらこちらから、動物 げんき ごえ たちの元気なうぶ声が、きこえてくるのもこ のころです。 が、てきちか 、一そんなある日、カモシカは、外敵の近づけ 、もり・ ない森のなかで、一頭の赤ちゃんをうみます。 あか そうしよくどうぶつ カモシカの赤ちゃんは、ほかの草食動物とお しかん なしように、うまれて一 5 二時間もすると立 ある ちあがり、やがて歩けるようになります。 、もり あか ははおや 赤ちゃんカモシカは、母親といっしょに森 のなかで、約一か月ほどすごしたのち、みは らしのよいえさ場へでてきます。しかし、 ははおや つもそばに母親がついて、みまもっています。 赤ちゃんたんじよう げつ やま どうぶつ しよか
とくべってんねんきねんぶつ 特別天然記念物ニホンカモシカは、 ちか 人も近づけないような、 よもり けわしい岩場や深い森に すんでいます。 ひと ははおや そうしゅん 早春、母親とわかれてひとり立ちをし たニホンカモシカの子。 ふか
おや おや 會春さき , 親からはなれてひとり立 會親子 3 そろったカモシカの家族。 冬はしば ふうけい ちしたカモシカの子。 しばこのような . 風景がみられる。 れ ま で . 角 は さ も 子こ か 日 て て す ら 角 夏 ま て な や も ど の ひ で の っ 角 そ 冬の り も が 頭 よ い が つ ひ そ な き し つ た ば は っ て が に 乂ち の と し く 母経冬 親す は き 行 れ ま に に に つ は 数が り た 乂ち動の 親 も て た や し が か 立だ最ミ 日与 は 親け 親 お 行ろ 母 と た と が は ち 後ご ん 動が 親て わ の し し ) 日ん す は す り は ろ つ ま あ な に き い か、 み て し ) が あ き 角 ら に が ーっ、 つ た つ の 子こ か 近ネ き さ し ま い た せ ま た ま が か す の を て も で ど が ま り ま す つ は ク ) す も さ た し い よ わ ん 親 だ で い ひ は を ん す 子こ さ 子こ よ た っ あ つ そ め ら 兀ん た ど み 全旻 れ も し る ら か な べ ん つ る 子こ け も に 日ひれ は に 親 母警 よ ま ま ま ど の ぇ す す も 小し を・了、こ 親 で で に か す な ど さ さ は 母経 な も を 子こ は な く ら 毎ま り 親 お 角 を な る れ た ふゆ と石 ) はる
母と はは この春ひとり立ちした , 若カモシカもふくまれる。 はる わか 子をのぞいては , たいてい一頭きりで生活している。そのなかには , せいかっ 會なわばりを用心深くみまわる父親カモシカ。夏のカモシカは , ようしんぶか ちちおや