あどがき ライオンは、わたしたちが子どものころから親しんできた動物です。みなさ えほんどうわ 小さいときから絵本や童話で、たびたびライオンのお話をきいてきたこ とてー ) よ、つ お話の中で、ライオンは、きまって王様になります。それは、ライオンが、 ゅう医」 うえおうさま ひん もうしゅうの中で一ばんつよく、勇気があり、その上、王様としての品位をそ なえているからでしよ、つ。 どうふつえん みなさんが、ライオンを見ることかできるのは、動物園にかぎられてしまい しぜん いかなけれ ます。自然の中に生きるライオンを見るには、アフリカやインドに ばなりません。それも、今はごくわすかしか生きのこっていないのです。 りよ ~ 」、つ りよ、 ) 、つ さっえい わたしは、二度のアフリカ旅行と、三度のインド旅行で撮影したライオンの かんカ すがたを、ぜひ、みなさんに見てもらいたいと考えました。そして、どんなに かんきようてき どうぶつ しせん つよく、どんなに頭のよい動物でも、自然の環境が適さなくなると、だんだん はろんでいってしまうことを理解していただきたいのです。 はんち ほんつく この本を作るまでに、おおくの方がたのお力をいただきました。現地の方が へんしゅうふ いわごうとくみつ た、編集部の方がたに、心からお礼を申し上げます。 岩合徳光 カた あたま こころ かた お、つさま らから どうふつ かた
0 ・ 食肉目 しよう力し * ライオン紹介 ハイエナ科 イヌ科 クマ科 アシカ科 ネコ科 ウ ラ コ ネ タ チ ライオン げんざい 現在、世界しゅうには、五〇〇〇種ほどのほにゆう 業かいます。ほにゆう類とは、子どもが母親のちちを おお なかま のんでそだっ仲間をいいます。このはにゆう類は、大 よも / 、 きく十八の目に分けられ、ライオンは、肉をたべるの しよくに′、よっ / 、 士 ( 亠 9 。目は、さ、らにいノ で、食肉目という中にはいり ひと つかの科に分けられ、ライオンはその一つのネコ科に ります。 ネコ科の中でも、ライオンは、たくましさ、つよさ 気ぐらいの高さからいって、百しゅうの王の名にふさ きひん わしい気品をそなえています。 ツ。、にもひろ 野生のライオンは、むかしは、ヨーロ くすんでいましたが、現在では、アフリカの草原と、 しんりん インドの一部の森林にすんでいるだけです。 アフリカのライオンは草原に、インドのライオンは 森林にすんでいるというちかいはありますか、そのす がたかたちにはちかいはありません。 せ力い なか なか げんざい そうげん ひやく ははおや おう そうげん
* ライオンのからだ おすとめすのみかけか、こんなにちがうのは、 動物のなかでもめすらしいことです。なかには すりきれてしまったものもいますが、おすには 長いたてがみがあり、めすにはありません。 おすのからだの長さは、約二メートル 、尾の 長さは一メートルほどで、体重は、二百キロも あります。これは、人間のおとなの約三 5 四人 生麕 . ト ( 。ま分にあたります。 めすは、おすよりも全体にひとまわり小さく からだの長さが約一・八メート ル、体重は百四 からだ ラ子どもは、生まれたばかりのときは、 くひやく の長さが約三十センチ、体重が約四百グラムで、 すネコとあまりちかいかありません。子どもは、 せんしん ~ 林全身の毛がプチになっています。なかには、ほ とんど毛がはえていないものもいます。 どうぶつ やく せんたい たいしゅうや たいしゅう やく やく たいしゅう ひやく ひやく
すく しせん ライオンのたべものが少なくなっていくのです。今、自然をまもらなければ、 やせいどう来っえいきゅう どうよっ 野生動物は永久にほろびてしまいます。「動物たちをまもれ ! 」「ライオンをまも こえ れ ! 」この声がほんとうに実をむすふのはいつのことでしよう。 △じゃれあうライオンのふうふ。
A ライオンの親子 * ライオンの一生 おやこ 、しよう みすば ライオンの子どもは、水場にち もり こだか 小高い岩かげや森のしげみ あな の中や土手の穴の中などの巣で生 とう まれます。一度に三 5 四頭、おお いときは六頭ぐらい生まれます。 生まれたばかりの子どもは、全 身がまだらの毛でおおわれていて、 さき 尾の先にはまだふさ毛はついてい ません。 すうしゅうかん 子どもは、数週間は巣の中で母 親のちちをのんでそだちます。 ははおや 母親は、ときどき子どもを巣に のこして、えものをとりにでかけ ます。こんなとき、ライオンの子どもはハイエナやヒョウのえしきになっ てしま、つことかよくあります しゅうかん 四、五週間たっと、もう母親のしつばにしゃれはしめます。 ははおや しん と、つ ぜん
いわ 穴の中 草のしげみ 岩の下 、物第第 / / 雇イ / 乙 △ライオンの巣 しゅうかん 十週間ぐらいたっと、ちちのはかに、母親がはきだした肉をたべるよう ある ははおや になります。このころになると、母親のあとについてョチョチ歩きまわり くさ ます。母親がえものをとるようすを草むらからしっと見ているのもこのこ ろです。 ははおや 十か月、子どもは、母親についてどこへでもいきます。少しすっ、えも のをとる手だすけをするようになり 小さな動物だったらし、ぶんでとれる よ、つになります ねんめ 一年目、早いものは、そろそろ 母親からはなれてひとりで歩きは しめます。このころになると、か らだっきもすっかりライオンらしあ くなり、おすにはたてがみかはえチ はしめ、めすはどんどん、えもの のとりかたかうまくなっていきます。ら ねんめ ははおや そして、二年目、もう、母親に ついて歩いているものはいません。 すっかりたくましくなり、 親から どくりつ 独立します。 ラ ははおや ははおや はや ははおや どうふつ
よる 夜でも見える目。 のキバで首すじをかまれただけでも、たいてい の動物は死んでしまいます。 はね つかまえたえものの骨をばりばりかみくだい てしまいます。 まえあし 足・前足でさえ、人間のおとなの太も もほどの太さがあります。どこにもむ きんにく だな肉がなく、筋肉のかたまりです。 えものを、一げきでなぐりころすこ ともあるのです。 つめ・するどくとかり、つりばりのようにまか っています。歩くときや走るときはかくしてお き、えものにとびかかるときにむきだします。 このつめでわしつかみにされると、しようぶ かわ 、、 ~ 。な皮もあっけなくひきさかれてしまいます。 くろ 尾・先に、牛の尾のように黒いふさかついてい さゆう ます。走りだすとき大きく左右にふって、から あんてい だを安定させるのに役だっています。 ある 人間が手をふって歩くのとにています。 するどくとがったキノヾ。 ふだんはかく しているツメ。 どうぶつ さき くび あし ふと おお ふと
おすライオンには、 長いたてがみがあり ます。しかし、なか には、す , つかりす , り きれて、みじかく なってしまったの もいます。 かぜ 風になびくたて がみ。じっと、一 てん 点を見すえるする ノブ
んたのらる は王弩は 田おたと ーじ、も くてん うまもな かし百をよ びいじう ますゆす せがうか 長いあいだ、おりに とじこめられてくらし ている、っちに、走るこ とも、、疋ものをとるこ ともわすれてしまって いるのでしよ、つ。 は
ライオン発見 マサイのは、ライオン み を見つけると、いつもこうさけん で、おしえてくれます。 ' シンバ〃とは、アフリカのこと ばスワヒリ語で、ライオンのこと み ゅび です。指さされたほうを見ても、 きいろ そ、つげん 草原にのんびりうすくまる黄色い かたまりがあるだけ : きいろ そ、つげん でも、この草原の黄色いかたま りこそが、百じゅうの王ライオン なのです。 ひやく おう