海はいろいろなものをと すいようえき かしこんだ水溶液です。 やく いろいろな物質が約 3 . 5 % とけこんでいます。な かでも塩がもっともたく さんとけこんでいます。 揚げ浜塩田一 輪島 能登 はんとう 半島 仁江 珠洲 能登島 七尾 羽咋 らゆう はまえんでん 揚げ浜塩田 うみしお 、丿・ツ 1 トー 、冫はのふるさとです。海水一 やく しお 中には、約三十グラムの塩がとけています。 しお つまり、三パーセントの塩がとけています。 しお かいすい みすしようはっ 海水から塩をとるには、水を蒸発させれ しお ばいいわけです。でも、三パーセントの塩 をとるためには、のこりの九十七パーセン みず トの水をとりのぞかなければなりません。 ひと かいすいちゅう しおのうりつ そこで、人びとは海水中の塩を能率よく とるために、むかしからいろいろなくふ、つ をしてきました。その一つが、い まて 9 も叱目 とはんと、つ はまえんでん 登半島にのこっている揚げ浜塩田です。 しごと えんでん かいすい 塩田の仕事は、ます海水をくんできて、 えんでんすな 塩田の砂の上にまくことからはしまります。 うえ かいすい
まん第 / 、」ゑ . ・ 2 万年月リのウュニ湖 ひょうカ , みすえんふん 氷河のとけた水が塩分 な力、 をとかしながら流れ , ほ - んち それが盆地にたまって 湖になりました。 衫彳ィ , ノクク 3 近す 0 ち也 南アメリカ 0 ーエ ところか、この地方は、まわり アす図をれ ニアルゼンチン たカ と地りま を高い山脈にかこまれているので、 湖のわこ 塩ん近 あめ と ) て 9 つか ほとんど雨かふらない 医」こ、つ ウ塩の「山ルイ 尢平漸んそうした気候です。 みずうみ かわ また、このには、流れこむ川 ど冖結た かわ んのし と皿きす はあっても、れだす川がありま ほ , せま はがたな せん。壥ナをとかしこんだ水がた いっうすい気ん き季ひ冖厚原 か・卓・カか」 えすおぎなわれる一方、水分がど ②水習咒大 じようはっ んどん蒸発していきます。 イ。 - 。そのため、胡の分は、年月が たつにつれて、しだいに濃くなっ てきました。そして、在では、 みずうみそこ しおけっしよう 、 ~ - 乞とうとう湖の底に塩の結晶がたい せきするまでになりました。 みすうみ げんさい ・現在のウユニ湖 あめ ①雨季には , 雨や地下 みすうみなカー 水が湖に流れこんでた しおみす まり , 濃い塩水をたた みすうみ / / えた湖になります。 みなみ さんみやく ちほ、つ
はし えん ウュニ塩湖を走る塩つみ だし用のトラック。水面 下 30 am は , 土盍がたいせき いわ して , 岩のようにかたく なっています。 みすうみしお ←塩の湖で塩のかたまりを 切りだしています。すへ しせん て自然がつくりだした塩 えん めんせき です。ウュニ塩湖の面積 は四国の半分もあります。 すいめん はんふん おや、ここは南極かな ? 北極かな ? うみ とお え、ここは海から遠くはなれた南アメ えんこ ゆき リカのボリビアにあるウュニ塩湖です。雪や こおり しお 氷のようにみえるのは、みんな塩です。 ち・ほ、ついっこ ) うみ この地方一帯も、大むかし海だったところ へんどう えんぶん か、地かく変動でもりあがってできた、塩分 とち ・一をたくさんふくんだ土地です。 ち・きゅう 」こ、つ その後、地球に寒い気候がおとすれ、この ち・ほ、つ ひょうか 地方は氷河におおわれました。 ちきゅう まんねんまえ やがて、いまから約二万年前、地球はふた ひょうか たびあたたかくなって、氷河がとけはじめま した。雪どけ水は、地中の既分をとかしなが みずうみ ら流れ、ふもとには大きなができました。 しおみずうみ 塩の湖 なんきよく さむ おお おお ほっきよく みなみ
多、 = 2- を : い 』結、水力か のな張す 塩ん面ま のを るか表 しかん しおみすすいぶん すさのてす つぎに農い塩水の水分を、もっと寺間 う光し時 長の水いま い陽とす しようはっ 成よ発 , うみ 太りま くせで " 蒸きてすをかけて蒸発させてみましよう。それに きっさ中 , でれし しおみす おゅま発のに に , 〔蒸レ〕初嵓え底は、盆水をンヤーレにいれて、日あたり たてを一最』結さて まど なしん分 。にさカ ひ日い用れ水 のよい窓ぎわなどにおくといいでしよう。 シう晶面にや しお あさ つよ 日ざしの強い夏の日だと、朝おいた塩 しお すいめんちい みす 水は、昼ごろには、その水面に小さな塩 けっしよう の結晶があらわれはしめます。 しおけっ じかん やかて、時間がたつにつれて、塩の結 おも しようおお 晶は大きくなって重くなるので、つぎつ そこ ぎと底の方へしすんでいきます。しすん えんふん しおみす しおけっしよう だ塩の結晶は、まわりの塩水から塩分を せいちょう とって、さらに大きく成長していきます。 じかん すいぶんしようはっ このように、時間をかけて水分を蒸発 しおけっしよう おお させると、大きな塩の結品ができます。 せ、、ちょう ↓い、ヤ , 新こ = まをこご , は ひる なっ おお
0 あとかき ー ) おもと しお 世界中の塩を求めて歩いているうちに、わたしには、いつのまにか「塩つば い男」というあだ名がついてしまいました。 しお であ がんえん わたしと塩の出会いは、アフリカのサハラ砂漠で、岩塩をみたときにはしま ります。それまで塩というと、海水からっくる恥しか知らなか「たわたしは、 だいりせき いわしお しん 白い大理石のような岩が塩だなんて、とても信しられませんでした。ところが、 しお ノり・ー ) てー ) 圭 6 い士ー ) た。 なめてみると、とても塩つからいので、びつ さばく それからというものは、砂漠で白い岩をみつけると、かならすなめてみます。 ぶっしつ でも、それは石コウやほかの物質だったりして、がっかりすることもあります。 しおさっえい いちばんくろう こおり しおうえある しおみずうみ 塩を撮影していて、一番苦労するのは、塩の湖です。氷のような塩の上を歩 くっぞこ しお いていると、いつのまにか靴底に塩がいつば いくつついて重くてたまりません。 しおけっしよう こころばそおも みずうみお せんしんしお 、い間い田 5 また塩の結晶がくすれ、に落ちて、全身塩づけになってしまい をしたこともあります。 しおけっしよう それでも、きらきらかがやく美しい塩の結晶をみつめていると、いつのまに くろう しおさっ か、そんな苦労もわすれて、楽しくなってきます。そして、また新しく塩の撮 影への意欲がわいてきます。 ほん おお この本を出すにあたって、多くの方がたにお世話になりました。みなさまに かたひら お礼を申し上げます。 片平孝 しろ おとこ せかいじゅう せつ たの うつく しろ かた せわ おも あたら たかし
・血液と塩 し一。 , ミ 0 にら 血液には 0 . 7 % くらいの塩がふくまれていて , 正常なからだでは , いつも同じ濃さにたもたれて います。 多量の出血をしたけが人や重病人には , 血液の せいリてきし : くえんす、一 補給として , 生理的食塩水やリンゲル液などの塩 水がつかわれます。 △正常な赤血主求。 し ; みす せつけ - 、き、 △濃い塩水の中の赤血球。 第いヨ簒にドまい、 しおせいめい * 塩ど生命 しう一にん ちきゅうしよう さいしよせいめい 地球上で最初に生命がたん生したのは海の中です。 おくねんまえ それはいまから約三十五億年前のことです。その後、 しろいろな生きものか、つまれ、毎水にはぐくまれな しんか がら進化してきました。 よこゅうつ 0 、 せんぞ 哺乳類の先祖が陸上にすむようになったのは、い おくねんまえ よこゅう→ 0 亠まか、ら一 5 二億年前のことです。いまの哺乳類の体 えき えき けっえき さいばうえき 液 ( 血液、 ー、ノ冫糸胞液など ) にとけこんで る成分が、海水ににていることも、生が海から生 ものかた まれてきたことを物語っています。 力いすし しお 、冫ノにたくさんとけている塩は、ヒトか生きてし くためのたいせつな働きをしています。 しお えき 食べ物といっしょに体内にはいった塩は、胃液の えんさん ものさっきんしようか やくめ 塩酸になって、食べ物の殺菌や消化の役目をします。 しおけっえき せんしん また、体内の塩は血液にましり、全身をめぐって さいばうない しんちん 細胞内の古いものを新しいものといれかえる、新陳 しんちんたいしゃ 一斤 ~ 果十 7 射 代謝をうなかします。栄養をはこんだり、 「立・不′ 4 ー一三ロ たいえきのう をしたり、体内でものが移動するときは、体液の濃 もの たいな、 ふる たいない やく り / 、しよう あたら たいなし えいよ、つ どう しよう 力いすい うみ
しおみす かま屋の鉄がまで , 濃い塩水を荒 ひら だきします。平たいかまの底に まんべんなく火がいきわたるよう しつない にするにはこつがいります。室内 、、しよう きおん の気温は 50 ℃以上にもなります。 しおみす ←塩水の水面につぎつぎとあらわれ はうせき た宝石のような結晶。大きさは一 せん やく 辺が約 2 am 前後あります。はじめ せい すいめん 水面にういていますが , やがて成 らよう 長して重くなり , かまの底の方へ しすんでいきます。 てつ・ ほ、っせき あらわれた宝石 しおみす えんでん かま屋にあ 塩田からとれた濃い塩水は、 おお る大きな鉄まにいれます。そして夜にな じかん やく つよび ると、強火で約四時間につめます。これを あら・ しいます。 第荒だきと、 ぶん じようはっ すいぶん しおみす 荒だきした塩水は、水分が三分の一蒸発 えき ーししじよう して、海水の八倍以上も濃い液になります。 しおみず ここでいったん火をして、塩水をひや します。恥長の温度がさがるにつれて、水 しおけっしよう 面には塩の結晶がでてきます。 けっしよう でもよくみると、このときの妊日はサイ カオ コロ形ではありません。中がからつばの、 かたちおお ピラミッドをさかさまにしたよ、つな形の大 けっしよう きな結晶です。 すいめん めん あら かいすい なか よる
しおみす 濃い塩水づく かいすい すす えんでんすな 海水をまいた塩田の砂は、五 5 六時 かん つよたいようこうせんかぜ 間もすると、強い太陽光線と風をうけ がて , 雨亠て、からからにかわきます。砂の表面 、って しおけっしよう には、塩の結晶がひかっています。 ちさ けっしよう とか ても、この結品はとても小さなつぶ ま鬧です。一つぶ一つぶ人間の手でとるな っ・・晶 こっ士ロ んて、とてもできませんね。 ・ゞ箱の しお すな そこで、塩のついた砂を、夕方、一 えんでんちゅうおう ああ か所にあつめ、塩田の中央にあるに をの 砂み・水 つめます。そして、上から海水をし 労 すな つく苦 がの こみます。すると海水は、砂につい しおけっしよう 結ま塩の結品をとかしながら、さらこ農、 のれ に 0 皿そしおみす した 塩水になって、箱の下からでてきます。 けっしよう 力いすい うえ 力いすい ゅうがた
カーた きやく ・逆ピラミッド形の結晶ができる原理 すいめん しようはつ しおみす 塩水をかきませないで静かに蒸発させると , 水面 すいめん けっしまう はんたか ふきんのうど 付近の濃度が一番高くなって , 水面に結品ができ おお けっしよう ます。その結晶のふちにまた結晶ができて大きく そのとき券の量さで少しすっしすんでい なり , このようにして , 凵固のサイコロ形の結 きます。 晶をもとに , 逆ピラミッド形の結晶ができます。 しおけっしよう 會水面にうかんでいる塩の結晶は , ま上から みると , ただの四角形のようですが , とり カ , た だすと逆ピラミッド形をしています。 うえ すいめん しかくけい ぎやく きやく
* 恥のふるさど , ・・・ーー海水の起潦 ・海水と塩 すいようえき ■海水はいろいろな物質をとかした水溶液■ 海水にはいろいろな物が約 3.5 % とけていま うら しくえん す。その内の約 80 % が塩化ナトリウム ( 査塩 ) リ診うさん です。このほか塩化マグネシウム , 硫酸マグネ えんか シウム , 塩イヒカリウムなどがとけています。 力、いすいせん」 : しようはつ 力、いすいらう しよくえん ・海水中の食塩の量・もし海水が全部蒸発し てしまったら , 「一一一一・化カリウム 硫酸カルシウム あとにのこっ そのほか らいう硫酸マグネ た塩は , 地王求シウム ひょうめん の表面を 40 の厚さでおお うことができ ます。 力、いすい 力、いす、、 琺化 マグネシウム 地下にねむ「ている韆恥もふくめて、地球の恥は、 「たい海水中の恥 海水からうまれてきました。では、い せつ はどこからやってきたのでしようかいろいろな説が 0 ( ( 彳地ありますが、海ができたころには、すでにいまの海水に い恥分がとけこんでいたという説が有力です。 おくねんまえ よ、いまから約四十五億年前にたん生したといわ あっ ちきゅう 《カれています。そのころの地球はまだ熱く、どろどろの岩 さんか いわなか からガスがふきだしていました。岩の中には、酸化ナト すいさんか リウムや水酸化ナトリウムがふくまれていました。 一方、ガスのには水気や化水素がまし「ていて、 すいさんか さんか いわなか ふきだすときに岩の中の酸化ナトリウムや水酸化ナト ) ウムとぶつか「て、そのうちのあるものが既化ナトリウ ム、つまり食既にな「て空へとびだしていきました。 すいしようき やがて地がひえはしめるとともに、水蒸気は雨とな 「て地表にふりそそぎました。このときもい「しょに ちひょう とかしこんで地表にたまりました。こうしてできたのが おくねんまえ しまから約四十億年前のことです。 海です。それは、 ) しれし一 : え・ : 塩 ( 食塩 ) かいすい うみ やく 、つりよく しよう