しまねけん 一九四八年、島根県に生まれる。 たんけんぶ わた 大学時代、探検部の一員として渡った諏訪 、ふ . 木之瀬島で火山の噴火する現場を目撃、大きな 感動をうけ、すっかり火山のとりこになる 以後ひんばんに島へ足を運び、しかに火口 どくじ かんそく をのぞきこんで、独自の火山観測をはしめる。 ちきゅう それと同時に、そこでくりひろげられる地球 そうぞう さっえい 創造のドラマを撮影しつづける。この間、島 けんぞう に自らの手で小さな観測小屋を建造する。 ナ、けん 最近では、諏訪之瀬島での観測験を生か さくらじま して、桜島をはしめほかの活火山の観測にも とりくんでいる 日本で数少ない火山探検家のひとりである。 しまねけんひかわぐんたいしやまちえきどお叮 現住所島根県簸川郡大社町駅通一
かお 小たたびやさしい顔に ふんかかつどう よ、つかん 溶岩をふきだす、はなばなしい噴火活動 よわ も、三 5 四日つつくと弱まってきます。は トきざみではげしくくりかえして か「ロしめは、 がか火 れんぞく た形の いた噴火が、しだいに長く尾をひく、連続 の冖月 《火犖的な噴火にかわってきます。 よ 6 やがて、エネルギーをつかいはたしたか し差 カこ、つ ふんか のように噴火はおさまり、火口からとけた でカ火 ようかんすがた 覆の溶岩の姿がきえます。火口底のあなには、 カ火冖月 よ、つかん と」年冷えてかたまった溶岩がのこるだけです。 えリ 4 ふんかまえ こうねっ あなからは、高熱ガスが噴火前とおなし は右 おお おと ような大きな音をたててふきでています。 よわ 力」、つ しゅうか′ル のう これもやがて弱まり、火口は一週間ぶり お御ち かお またやさしい顔にもどります。 ふんか ふんか なか かこ、ってい 22
鹿児島 桜島 さくらしま あまみおおしま あまり 鹿児島と奄美大島のあいだに れっとう の島がつらなるトカラ列島。その一つが やく すわのせしま 諏訪之瀬島だ。鹿児島市から約 240 , ちい 人口 45 人の小さな島だ 硫黄島 くちのえらふしま ロ永良部島も ロ之島屋久島 い中之島 平島 % すわのせしま 諏訪之瀬島 小玉島 あくせきしま 。悪石島 と列誓 たねかしま 種子島 くちのしまやくしま たいらしま たからしま ねんかん おたけ ふんえん ・噴煙をあげる御岳。とくに こ 30 年問は げんざい かつばっ かつどう 活発に活動している。現在では , だいた カつどう い 20 ~ 30 日おきに活動をくりかえしてい ひかくてききそくたた ふんか る。比較的規則正しい噴火は , 地下から しはうかんせん ていきびん 噴火は一週問前後つづく。 の定期便だ あまみおおしま かざん △火山
・動物 ・虫 ・植物 全 100 巻 ( + 別巻乙巻 ) たねから ②モンシロチョウ ⑤ライオン ⑩アサガオ たねまで ⑦アリの世 界 ⑧ニホンサル ⑩食虫植物のひみつ ⑨カプトム 全 シ ⑩野生ウマの生活 ヒマワリのかんさつ ⑩アカトンボの一生 ⑩カエルのたんじよう のイネの一生 76 国 サ学 の 生 ⑩海のさかな ⑩高山植物の一年 ⑩セ ン校 ウ ⑩野生ゾウの世界 ①サクラの一年 ⑩アケハチョ ケ図 のミッパチのふしき カニのくらし ⑩へチマのかんさつ イ書 ⑩サポテンのふしぎ ⑩いそべの生物 ①トノサマパッタ 児館 ⑩リンゴくだもの ⑩ニホンカモシカ ⑩クモのひみつ のひみつ 童協 ⑨サンゴ礁の世界 ⑩ックシのかんさつ ⑩アシナガバチ 出議 貝 ①キノコの世界 ⑩海の ⑨カマキリのかんさつ ⑩ムササビの森 たねのゆくえ ⑩鳴く虫の世界 文推 まゆから ⑩コケの世界 ⑩カタッムリ ⑩カイコ まゆまで 化薦 @ジャガイモ ⑩モリアオガ工ル ①テントウムシ ⑩工ゾリスの森 ⑩クワガタムシ ①植物は動いている 大基 ①シカのくらし ⑩カミキリムシ 水草のひみ つ 賞本 ⑩ネコのくらし 紅葉のふしぎ ホタル光のひみつ 受図 ⑩ヘビとトカゲ ⑩ムギの ⑩オオムラサキ 生 ⑩高山チョウのくらし ⑩森のキタキツネ ⑩ュリのふし ぎ 、、色と形の ⑨サケのたんじよう ⑩昆虫のふしき ⑩ドング リ ひみつ ①ギフチョウ @花の色のふしぎ ①コウモリ ①水生昆虫のひみつ ⑩カメのくらし ・天文 ⑩メダカのくらし ・鳥 ①月をみよ ①ヤマネのくらし ④星の 生 ⑩ペンギンのくに ⑩ヤドカリ ⑩太陽のふし ぎ ⑩シラサギの森 ・地学 @星座をさがそう タンチョウの四季 惑星をみよ ③雲と天気 わたり鳥のひみつ つ ⑩星雲・星団をみよう ⑥きようりゆう ①ライチョウの四季 星ほうき星 ⑩彗 ⑩しようにゆうどう探検 ①ッパメのくらし のひみつ 生 ⑩惑星の探検 ⑩雪の ⑩たまごのひみつ ①流れ星・隕石 ⑩火山は生きている ⑨ウミネコのくらし 水めぐる水のひみつ @フクロウ ( ⑩塩海からきた宝石 ⑩カラスのくらし ・別巻 ⑩氷の世界 ⑩キツッキの森 夏休み昆虫のかんさつ 夏休み植物のかんさつ ⑩鉱物地底からのたより ⑩モズのくらし 四季のお天気力、んさつ ⑩ハヤプサの四季 少漠の世界 四季の野鳥かんさつ 科学のアルバム
すわのせしま 0 諏訪之瀬島の地図 あかばまおんせん 赤浜温泉 サンゴ礁 宗んかようがんり・ , う 文化溶岩流 イセキャニオッ 絽ロ年の ロ 0 ザを′御岳 テ ~ を村 もとうら 元浦 ・めいしようがんりう 。を明治溶岩流 さくちおんせん 作地温泉 北 湯治場、 ー、切石 しずまりかえった火口 るせ世 にんけんかおひょうしよう のがひとりの人間の顔の表情にもいろいろとあ てろ かざんかお しひ ざにるように、火山の顔にもいろいろあります め面 ちか 巒一一地下のエネルギーをはきだして、はげしい すがた かお ふんか 岩ばくはっ を溶爆発や噴火をしている姿は、おこっている顔、 すがた ′、まふんか さ噴火をおえてしすまりかえっている姿は、や のり おたけ かお やさしノ \ さしい顔です。御岳はおこったり、 ひょうしよう ひかくてききそくただ 會なったり、 比較的規則正しく表情をかえます ちか ひだり しやしん 。る左ページの写真は、地下にたまっていた大 あ ひといき ~ 岳量のエネルギーをはきだして、ほっと一息つ 囲御 おたけ かお 周の いている、やさしい顔の御岳です。 しす 8 霑しかし、静けさこそ新たな活動のはしまり くヒ〔在 ばざ ちひょう ていきびん ちかふか ん南蟻現 です。地下深くでは、マグマの定期便が地表 い島い央 にむかって、うごきだしつつあるのです らルう い ) ういやく おたけ なか りよう あら かつどう
不斗学のアノレ / ヾム 53 火山は生きている ・著者 あおきあきら 青木章 ー発行者 岡本雅晴 ・印刷 株式会社精興社 ・写植 株式会社田下フォト・タイプ ・製本 中央精版印刷株式会社 ・発行所 あかね書房 1 9 9 0 火山は生きている 青木章 N D C 453 1990 年 9 月発行 電話東京 ( 263 ) 0641 ( 代 ) 101 東京都千代田区西神田 3 ー 2 ー 1 株式会社あかね書房 54P 23X19 。 m ( 科学のアルバム 53 ) ■表紙写真 いすおおしまみはらやま 溶岩をふきだす伊豆大島三原山 ようがん ■裏表紙写真 ① ⑤ かえん ふんえん ② ③ ④ あそさ人なかたけ ⑥ ◎ 1977 Printed in Japan 著者との契約により検印なし 8340 ー 12153 ー 0027 ①火炎ましりの噴煙をあげる阿蘇山中岳 すわのせしまおたけ ②噴煙をあげる諏訪之瀬島御岳 さくらしまみなみたけ せきわっげんし : う ③赤熱現象をおこした桜島南岳 A 火口 に、、がたイ 4 やま すいし : うき ④はげしく水蒸気をあげる新潟焼山 ⑤カルデラに水をたたえた周 せいそうかさん めあかんだけ ⑥成層火山の雌阿寒岳 ( 左 ) と阿寒富士 ( 右 ) ー扉写真 噴煙をあける桜島南岳 ・目次写真 諏訪之瀬島御岳火口
みはらやまら塘うおうか 三原山中央火口丘と火口 ようがん げん 原。過去にしばしば溶岩 なが そと が火口の外まで流れでた。 くろ 黒っぽくかたまった部分 は , 円 50 ~ 円引年の噴火 よう力、ん でう充れでた冫容岩。 こうきう ~ 持こトュ、三・ : 亠ン ーノこ、 ねん も る 的 く お の は か 冫谷ぅ : 石 く イ尹。 みお お 火力 火 だ の マ 、の 石・ん 山え だ グ ほ 石 の 原は は き や 昱す だ 初し 湖を れ 大 英を や が に 山霊や ど な か や 島 噴か あ も 女か 噴え ね の か カゞ ば 山え り 人 噴ぇ す ら 火力あ 火かな の 火かで ま 間 岩貧 み り 火力 が り で ロ の 火か 山えす き と 玄 と お の てけ 流碆る き 湖底 お 武 , 、 山霊が き 強竃紋 お な り 面 の に ざ の 石プ 冫谷ぅ く よれ ま が は み て、 冫谷ぅ 冫谷ぅ : 石・ん 石・ん ら り 山 に す 岩流象な す あ で に : 石 ど く は れ ど は の 火ゕ が 性 山え ろ り そ っ し ) 質与 あ 玄 く い ろ の 比ひ て ど か ク ) り 武 , 、で 性火ゕ 較 2 、 く た ろ し ) 石す 格 2 山えろ め に し る 冫谷ぅ な 石あ を と ま と 比ひ性 き け す 噴 で と わ 女ん 較 ? 格 め の 山え ら す 火ゕ み 28
・しよう力、ざん う東えめ。ロ け甬 9 まと 島て手き県た 大。せ島き く福で蟻県 伊「道ナて阜 の海きし士 ? 岐 山←北で " 富ま 火 ( て = 小た。野 状 3 岳れ「妻が萇 てかケらあ吾水 ( 山 ・た駒めのに冖岳カ火 なのと山ロ判火オ か蹶山きか火力火のし らカ火せ層冖裂山を だ層で成爆カ火わ発 な晟カ火③ , 帙爆 が②ん噴。はねき気 体。の沼新湖がい蒸 全 , 蹶山大のりれ水 ま島』都カ火の上っに ①景は = 湖ハ右④読年 いすおおしま とお ・、一 0 一・あんざんがん 安山岩が、火口から遠くへ海れだ 4 かこうふきん 山・」一すことなく、火口付近に「く「た かざん カた がた : 当一・ ) まんしゅう形やつりがね形の火山 です。 ようがんとう 当を・溶岩塔さらにねばり気のある せきえいあんざんがんりゅうもんがん を・え = 「を「石英安山岩や流紋岩が、ほとんど ばあい 地下でかたまってでてくる場合で、 と、つしよう おお 愛〕一毓轟」大きな塔状になっています。 しようかざんようがんな ・うす状火山溶岩が流れでるこ なんど くはっ となく、爆発が何度かくりかえさ がんせき れ、そのときふきとばされた岩石 などが、火口のまわりにうすのよ うにつみかさなってできます。 ばくれつかこう ・爆裂火口一 5 二度の爆発で、 ちひょう 地表にまるしノ ) ば地ができたもの おお ようがん で、溶岩はでてきません。大きな かざん 火山になることはなく、火山の子 どものようなものです。 か」、つ 力、 ) 、つ ・は′、はっ かざん
」い力し かざん わるもの 。れ水て雰 災害の面だけからみれば、火山はとても悪者のよ 」所カ下し、部 おん 啾電ち地わの うにみえますが、しつはあたえてくれる因」けいの方 ; 発たま塔 」地らン冷かはるかに大きいのです。 のめビは よ′、しよう かざん ひろ 泉た「真 火山のもっ広いすそ野は、牧場や畑、林野として 」温たタ」写 かざんばい あで 多く利用されています。火山からふきだした火山灰 松にき気る さん てんねん 県マ 3 蒸す は、ちっ素、りん酸、カリウムなどをふくむ天然の 1 = 手グ , 水電 かざんばい : 岩マの発 肥料です。火山灰の土は、手をくわえてやりさえす れば、ゆたかな耕地になります。 冖月〔海 きんぎんどう こうぶっしげん 金、銀、銅などの鉱物資源も、もとはといえば、 かざんかつどう 3 第 火山活動によって地下でつくられたものです。 ねっ むこう力い また、マグマのもたらす熱は、無公害エネルギー ちゅうもく じねつだんぼう として注目されています。すでに地熱が暖房につか 」場葯茜われたり、発患につかわれたりしています。 かざん おお おん 蟻現南の日 るのり 火山のもたらすもっとも大きな因 5 けいは、この生 き」京な冖月 ちきゅっ めいはんえい ぶたい で東と 9 命繁栄の舞台、地球をつくってきたことです。大地 ち地「月カ火 の多くの部は津岩ででき、大気や海は火山がもた 3 大 6 ・喰 すいじようき い」生・かは し〉山」真らしたガスや水蒸気でできているといわれています。 冖新円か火」写 ちきゅう かざん そして、いまも火山は地球をつくりかえています。 わん おお ひりよう めん おお っち かざん りんや
どだい よ内ラにニりがの いてきたのではありません。その下には、三つもの山が土台になって、あの大 るのデがととわ根 きラル山もこは箱ハ名 でテカ ~ 輪にるや有きな山ができているのです。 たつよう いちど せいそうかざん ようがん のルに外重いそ蘇は ラカら」三で , 阿ラ成層火山などでは、一度に多量の溶岩やガスをだしてしまうと、地下のマグ デ。さきもん。デ とち ちけい から マだまりが空になり、土地がおちこむことがあります。こうしてできた地形を カう側がⅵ重かあカ かざん かこうげん うちがわ 内側にさらに新しい火山ができることかあります。 カルデラ ( 火口原 ) といし かざんあめかぜ このほかに、火山は雨風のはた かたち らきによって、しだいに山の形が かつどう 一火かえられていきます。長く活動を やすんだり、 死んだ火山の中には、 かたち 央あめかぜ 中雨風にけすられて、もとの形をう しなってしまったものがあります。 ( 山る てす のの 央ち をれ 中た 鷓彡らた のが なすっ ラき気 デ蒸 力も の風て 山雨っ し士 , わ 、富もか は「山が ウ蒄は 、礒わ根ら とカ鷹 も第り はくはつ ①おだやかな爆発 はこわやま ちけい 會カルテラ地形の箱根山。左 , カルデ 力、みやま ラの中央にそびえる神山。右 , カル デラの一部にせきとめられてできた 芦ノ湖。そのむこうは外輪山の一部。 ひたり ら塘うおう やま がいりんさん ばくはつ ②はげしい爆発 かさんたい ③火山体がおちこんで カ丿レデラができる した 阜 ) うおう ら・ , うおう みつ あたら やま かざんなか やま