フェリペ 4 世と王妃イサベル・ド・プル ポンの問に生まれ , 夭 ( よう ) 折した王 子の肖像である。べラスケスの数ある肖 像画のうち , もっとも著名かっすぐれた 作品の一つである。深遠雄大な背景のな かに悍馬 ( かんは・ ) にまたがる端正な王 子のやや / 」、人じみた印象、またべラスケ スの描く人物特有の横目づかいの冷たい この画の写実性のうちに深 顔の表情が , い神秘性をたたよわせている。王子の姿 勢にみられる動中の静もまた同様で , と くに水平に保たれた右手は , このーの / ヾ ランスをささえる重要な役割を果たして いる。古くから幾多の異民族の侵入にさ らされ , とくにムーア人の長い圧政に耐 えぬいたスペイン人には , 抑制された激 情の下にときとして冷たいまでの観察の きびしさが見られるが , それが独特の強 い写実を生みたしたともかんがえられる。 スペイン絵画の写実主義がもっともよく 発揮されたものの一つに , 肖像画と並ん で静物画がある。宗教画家として知られ るスル / ヾーランのそれから , 肖像画家ゴ ヤ , あるいは超現実主義の画家ダリにい たるまで , 静物を描いてスペイン絵画の 最良のものの一つを残している。また , ー画面の部分として配された静物が , そ の画の感情表現の主要な役割をもっ例 ( べ ラスケスのくマルタとマリカの家のキリ スト > , ス丿レ / ヾーランのくボナ′くンツラ による法王選挙 > など ) もすくなくない く王子ノヾルタサール・カルロス > くラスケス 1635 スノレ / ヾー - フン く静物 1633 スペイン 1
会は新嘗祭の翌日 ( 11 月の中の辰与 の日 ) に新穀のみのりを祝う供宴で ある。そのはか , 射ネし ( 正月 17 日 の弓始め ) の翌日に賭弓節と称し て , 懸賞の弓術会を催すものなども あった 〔鈴木〕 せつ病毛嚢を中心とした皮膚 の限局性の炎症で , 俗にねぶどとも いう。病原菌はブドウ球菌で , とく に黄色および白色ブドウ球菌が多い。 毛嚢を中心として「はれ」と「しこ り」カ { 強く現われ , 2 ~ 3 日すると アズキ大からサクランポ大となり , その中央に膿疱ができ , やがて自 然に排のうするが , やや大きいもの になるとその周囲の組織も死滅し , 堅いうみのせんをしたようになる。 これもやがて軟化してうみとなり 1 ~ 2 週間後に自然に排出されてなお る。が隣あった多数の毛嚢から同 時にできたときは癰とよび , 症状も 激しい。も癰も顔にできたときは / 面疔うとよばれる。は痛みが 強く , 所属リンパ腺がはれて軽く発 熱することが多い。糖尿病のある人 や , 老人ではふつうの経過をとらず なおりにくいから注意を要する。壮 年から初老にかけて難治のものは逆 に糖尿病が疑われる。治療は , 湿布 , 軟こう塗布によって自然排のうを待 つ。小切開を加えて排のうしてもよ 。化学療法は主として全身感染を 予防する目的で使用される。〔石田〕 ぜっえん絶縁絶縁とは電気 ( または熱 ) 的の導体を不導体で支持 することで , この不導体を電気 ( また は熱 ) の絶縁材料という。電気絶縁 材料のことを , その誘電特性に着目 して誘電体ともよぶ。電気絶縁材料 の電気特性を表わす量として絶縁抵 抗 , 絶縁破壊の強さ , 誘電率 , 誘電 体力率があるが , 絶縁材料としては 前 2 者の値が高く , 後 2 者の値が低 いはど好ましい ただ蓄電器用とし てはチタン酸ノヾリウムのように誘電 率の大きいものが望ましい。そのは か機械強度 , 加工性 , 熱的特性が実 用に当たって重要とされる。昔は絶 縁材料としては紙 , 天然ゴムなどの 天然物カ { もっ ( よら用いられていたが 最近は合成化学の進歩とともに , 気 体ではフレオン , 六フッ化イオウ , 液体では塩素化絶縁油 , ケイ素油 , 固体では各種合成ゴム , 合成プラス チック材料が天然の絶縁材料に置き 替えられつつある。熱絶縁材料とし ては低温用にはコルク , ファイノヾー などが , 湯 , 蒸気などの保温には石 綿が , 高温用には粘 E , 耐火レンカ・ が用いられる。電気〔斎藤晃〕 せつかい石灰カルシウムの 意味で使われることもあるが , ふつ・ うには生石灰 ( 酸化カルシウム caO ) および消石灰 ( 水酸化カルシウム Ca ( O H ) 2 ) のことをさす。 1 ) 生石灰 工業的には石灰石 ( 炭酸カルシウム 4 6 2 C a C 03 ) を焼いて作る。 C aC ( ) 3 ー - ナ CaO + C02 白色無定形の固体で水 と発熱を伴って反応し , 消石灰とな る。そのままで石灰肥料や酸性上壌 の改良剤に , またセメント , カーバ イド ( CaC2 ) , 農薬 ( 石灰イオウ合剤 ) , 石灰窒素の製造に用いられる。 2 ) 消 石灰ふつうは白色粉末であるが水 溶液から結品化させることもできる。 水に溶けにくい ( 0 ℃で水 100g に 0.185g ) 。溶解度は温度が上昇すると 減少する。水溶液はアルカリ性を呈 する。空気中の炭酸がスを吸収して 炭酸カルシウムになる。 Ca ( ( ) 日 ) 2 十 C()2—>CaC03 十 H20 ハロゲンと反 応してオキシハロゲン化物を生する。 水中に消石灰粉末を懸濁させた乳状 液は石灰乳という。しつくい , 石灰 モルタル , サラシ粉の製造に用いら れる。 〔落合〕 せつかいかん石灰岩水成岩の 一種で , 炭酸カルシウム Ca C ( ) 3 を主 成分とするち密な岩石。顕徹鏡で観 察するとこまかい方解石の結品の集 まりであるが , / 大理石に比べると 粒度がひしようにこまかい。成因に は次の二つが考えられる。 1 ) 海水中 に溶けていた石灰分がなんらかの原 因 ( 海水中の炭 , 酸がスの減少 , バクテ リアの働きなど ) で沈殿堆積したも この場合はち密な石灰岩ができ る。 2 ) フてリナや貝殼 , サンゴなど の生物体を構成していた炭酸石灰質 がその死後堆積したもの。それらの 生物の遺体は化石として石灰岩の中 に多量に含まれ , フズリナ石灰岩 , サンゴ石灰岩などとよばれる。 石灰岩は水成岩の中で , 砂岩 , シ ェール , 枯板岩 , チャートなどに次 いでもっ . とも量の多いものの一つで , セメント , その他の化学工業原料あ るいは石材として大規模に採掘され ている。とくに , 日本の石灰岩は成 因年代が古生代のものが多く , 諸外 国のものに比べて不純物の含有量が 少なく , 原料としてすぐれている。 日本における石灰岩のおもな産地は , 北九州 , 中国 , 岐阜 , 関東などで , 産額約 5000 万トン ( 1960 ~ 63 年平均 ) , 用途別の使用量はセメント約 67 % , 化学工業約 16 % , その他約 17 % であ る。石灰岩はその主成分が炭酸カル シウムであるので , 炭酸カ・スを溶か した雨水や地下水によく溶解する。 その結果 , 石灰岩は露岩の割れ目や , 地下の割れ目にそってはなはだしく 溶かされ , 地表には石灰岩地帯に特 有な凹凸の激しい荒地 ( / カルスト 地形 ) を作り , 地下にはいわゆる / 鐘 く , 主成分のカルシウムシアナミド は有毒であるから注意を要する。 E 壌中ではコロイドの作用により尿素 に変わり , さらにアンモニアになっ て植物に吸収される。肥効は硫安 ( / 硫酸アンモニウム ) に匹敵し塩基 性肥料なので酸性にも適し , 堆 肥製造に用いる。また無硫酸根肥料 であるから老朽化水田にもよい。 と きには上の中で分解が十分進ます , 植物に有毒なジシアンジアミドを生 する。この肥料はまた雑草や上壌中 の有害生物 ( ザリがニ , ネマトーダ、 , ミで , ワイル病病原体など ) ュリ 〔伊東〕 の駆除に役だっ せつかんせいじ摂関政治平安 時代中期 , 藤原氏の摂政 , 関白を中 心、として行なわれた一種の閥族政治 の形態。藤原氏は平安時代にはいっ て , 朝廷と外戚お関係を結ぶこと , 権謀術数による他有力氏の排斥 , 門での高位高官の独占という手段を もってその地位を強化していった そして 9 世紀後半 , 藤原良房 , 基経 が摂政 , 関白に任ぜられ , さらに安 和要んの変 ( 969 ) を契機として , 藤原 氏の競争者は除かれ , 摂関は常置と なり , 藤原氏の氏長者が天皇幼 少のときは摂政として天皇に代わっ て政治をとり , 成人すれば関白とし て天皇をたすけるのを例とした。 , うして朝廷の枢要機関を藤原氏一門 で独占するにいたり , 10 ~ 11 世紀の 道長 , 頼道父子のとき最盛期を迎え た。もともと摂関家の家政を取リ扱 う私的機関である政所ろがしだい に国政の中心となり , そこから出さ れる政所下文靉し , 御教書凸などが 効力をもつにいたった。政所政治の 発展の結果 , 朝廷の権力は縮小し , 重要政務は政所で決せられ , 儀式な どだけが朝廷で行なわれた。このよ うな摂関政治は , 律令制のゆるみと , 私的大土地所有 , すなわち荘園の発 達 , なかんずく寄進地系荘園の成長 に伴うもので , 藤原氏は最大の荘園 領主として栄華をきわめた。それは 律令制を根本的に否定する性質のも のではなかったが , 律令制袞退の顕 著な現われであった。摂関時代は表 面ははなやかであったが , その繁栄 の実体は中央官僚の奢侈ヒやであり , そのよってたっ基礎は薄弱な弱体政 治であって , 政治力は地方に及ぶこ となく , 地方政治を乱した。しかし , 藤原氏と外戚関係のない後三条天皇 が即位し , 次いで / 院政が開始され るにおよんで摂関の威勢は袞え , 院 政時代に移行した。 〔奧野〕 乳洞を作る。 〔岩生〕 せつかいちっそ石灰窒素窒素 肥料の一種。 / カーバイドを 180 ℃ に加熱し窒素を作用させて得た灰黒 色粉末。 1895 年ドイツの A. フランク と N. カローの発明による。市販品は 20 ~ 24 % の窒素を含む。吸湿性が強 せつき節気 / 二十四節気 せつき石器人間が銅 , 青銅 , 鉄などの金属を用いる方法を知らな かった時代には , 主要な武器や道具 は石を材料として作られた。これが 石器である。石器を作るには , 大別 して二つの方法がある。その一つは
真府 写阪 空大 ' ~ ィ 社再 大年 春日大社本殿 1863 年造替奈良県 賀茂別雷神社本殿田 63 年造替京都府 住吉神社は , 伊勢 , 出雲こどもにもつども古 い神社の一つである。同形同大の 4 棟 ( むね ) の本殿は , いすれも奥行の長い切妻造り , 妻 入の建築で住吉造りごよはれる。この形式が , 天皇即位ののち最初に行なう大嘗祭 ( だいし ようさい ) のごきに仮設される神殿ご一致し ており、朝廷の儀式用建築の正統的な形式を 伝えるものどいわれる。神社の本殿形式は , 切妻造りの母屋にひさしをつけるこごから発 展する。春日神社本殿は春日造りどよはれる が、切妻造り . 妻入の屋根の前面に片流れの 向拝の屋根をごりつけている。加茂別雷神社 の本殿は , 切妻造り、平入の母屋の前方にひ さしをつけ . 前面の浜床っきの向拝もごりこ んで一連にふきおろしており、流造りごよは 地 れる。後世もつどもひろく行なわれた神殿形 式で , 神社本殿の多くがこの形式によっている
る飲料で保存を目的とする容器に入 れたもの」となっている。すなわち , サイダーやラムネのように炭酸を含 んでいるか , あるいは果汁のように クエン酸や酒石酸などの有機酸を遊 離状態で含有し , 味覚上酸味を感し られるもので保存用のびんまたはか んに詰められたものをさしている。 清涼飲料は欧米では著しく普及して いるが , ・水のよい日本では , 消費量 は米国の - , 英国の % にすぎない。 近年は洋酒と併用してハイボール やカクテルとして飲まれることが多 く , 欧米には酒と混合するためにだ け製造されるものもある。なお最近 はインスタント食品の一つとして濃 縮冷凍ジュースや粉末ジュースなど 新しい型のものも出回っている。 〔種類と主原料〕現在市販されてい るものを大別すると次のようである。 1 ) 炭酸飲料炭酸水 ( プレーンソー ダ ) , / サイタ、・一一 , / ラムネ , / ジン ジャーエール , / コーラ飲料の類 , 2 ) 果汁飲料加工してある果汁 ( / ジ ュース ) , 果実みつ ( / シロップ ) , 果実水 , 3 ) 乳酸飲料 / カルヒ。スな ど , である。清涼飲料の甘味料とし ては , 全糖品にはふつうショ糖が用 いられ , とくにブドウ糖 , ハチみつ , コーンシロップを用いて風味をつけ るものもある。人工甘味料としては サッカリン , てルチン , シクロへキ シルスルファミン酸ナトリウムなど が多く使われる。香料は , 製品の品 質を左右するので吟味され , 工ッセ ンスや果汁エキスが多く用いられ , ンジジュースにはクエン酸 , 乳酸が使用される。サイダー 飲料の味に応じてクエン酸 , バニラなどである。酸味剤としては ーくノレガ、モット , ー、ノヾー ンノ、ン , ントロン , ライム , その種類はオレンジ , レモン , グレー オレ 酒石酸 , ン・・ン - ン・ - の南部は , 広い 1 室の昼御座齠しで は孫庇が付く。このうち母屋と東庇 で四方に庇があり , さらに東面に 中心部の 5 間に 2 間の母屋皐を囲ん 使用された。この建物は南北に長く , 平安時代に天皇の常住の御殿として が忠実に伝えられている。清涼殿は いるから , 清涼殿にも平安時代の姿 は考証によって復古的に造営されて あって東面している建物。京都御所 る / 京都御所のうち紫宸殿の北西に 内裏の宮殿の一つ。現在京都市にあ せいりようでん清涼殿平安京 〔川島〕 定量以下の使用が認められている。 安息香酸ソーータ、、とデヒドロ酢酸の一 は用いないが , 果汁を含むものには る。防腐剤は , ふつうがス入飲料に ている人工による食用色素が使われ メルのはか , 食品衛生法で許可され 正リン酸が用いられる。色素はカラ 乳酸飲料には乳酸 , コーラ飲料には プジュースには酒石酸とクエン酸 , 4 2 5 ある。しかし近世になり常御殿蜑 が天皇の日常の御座となり , 清涼殿 は儀式のみに用いられた。なお , の南東部に石灰壇と名づけるしつく い塗床の部分がある。こは天皇が 神宮などを遙拝するところで , し っくい塗りは地面を表わす。昼御座 の北には夜御殿 ? , 二間懿などが ある。また西庇には勝手回リの鬼 間鬚 , 台盤所 , 朝餉間 , 御湯殿 などがあり , 南庇は殿上間驕よとな っている。このように清涼殿ではヘ や割りが複雑となっているが , これ は寝殿造りの対屋と同し傾向とい える。 / 内裏 〔伊藤〕 セイロン 左右に呉竹がある 制をよく残している。 あるが , 平安時代の占 江戸時代末期の再建で 宸殿の北西につづき・ , 京都御所の清涼殿。紫 せいれ、、聖霊 H ( ) ly G ho s t の 訳。正教会では聖神という。キリス ト教でいう三位一体の神の第 3 のべ 耳ロ ルソナ ( 位格 ) で , 聖父 ( 創造主 ) , 王 子 ( イエス・キリスト ) と同一実体で あり , 聖父と聖子から永遠の愛とし て出る霊。 ノヾラクレトウス , 恵みの 与え主 , 慰め主 , 神の霊 , 真理の霊 , 聖なるハトともよばれる。キリスト は昇天前に救いの業を完成する聖霊 を使徒たちに約束され ( 使徒行伝 1 の 8 ) , 昇大後 1 ( ) 日めに聖霊をつかわ された。これを聖霊降臨という。聖 霊は世の終わりまで教会のうちにと どまって , これを守り , 導き , 超自 然の恵みをもって信者を聖化し , 彼 らを照らし , 強める。図像ではハト , 炎の舌で表わされる。 セイレン セイレン Seiren ギリシア神 話の顔と上半身が女 , 下半身が鳥の 怪物。彼女らは 2 人 , 3 人あるいは 4 人ともいわれ , イタリア近海の島 に住み , たえなる歌でそばを通る谷 乗りを魅了し , 島におびきよせて殺 した。 / アルゴ船遠征隊の通ったと きはオルフエウスが音楽をかなでて 女たちのさそいをしリぞけたが , 研 } 尾にいた 1 人だけが島に泳ぎわたっ た。 / オデュッセウスか、トロヤから の帰途通りかかったとき , 帆柱にか らだをしばりつけて彼女たちの歌を 聞いたという。セイレンはエジプト ないしオリエントに起原し , 不吉を もたらすもの , あるいは有翼の死者 の魂と同一視されていた。後世しば しば人魚と混同されて紋章などに用 いられ , またサイレンの語源となった 〔高津〕 せいろう蒸籠台所用具の一つ で , 食物を蒸すときに使う器。古く は「こしき ( 甑 ) 」といった。せいろ うには , 丸形と角形とがある。いす れも器の底に竹の簀すを敷き , 丸形 ではそのわくに丸い薄板をはめ , 角 形では厚板を組み込んでいる。せい ろうを使うときには , その中に食品 をいれ , かまやなべにかけ , せいろ うとかまとのすきまを作らぬように し , わき立つ湯げを通して , 中身の 食品を蒸す仕掛けとなっている。蒸 し物には , もちつき用 , 酒造り用 , みそ造り用などの穀類や , だんこ まんしゅう , 茶わん蒸しなどがある。 吉事などを祝うときに用いられる赤 飯にもせいろうが使われてきた。最 近 , 電気がまの普及によって , 一般 の家庭における蒸し物はせいろうに よらないことが多くなった は日本では , 米作の起こった弥生 ! よ 時代 ( 前 3 世紀ころから ) よりみられ , 古墳時代にはいって普及した はち 形やかめ形の器の底に湯げを通する こしきは 細い穴があけられている。 東南アジア , 中国南部にも分布して おり , それが米作とともに弥生時代 に日本にはいったものと考えられる。 〔作道〕 セイロン C e ⅵ。 n インド半島 の南東方 , インド洋上にある島国で , イギリス連邦内の自治領。面積 65610 krn2 , 人口 1 ( ) 624507 ( 1963 ) 。首者には コロン ~ ボ、。 〔自然と住民〕ほは、卵形の島で , 北 半部と海岸部は平野をなし , 中央部 南寄りに 2()00 m 級の山がある。最高 峰はピドルタラがラ山 ( 2524 m ) だか・ その南西にあるアダム峰 ( 22 43 m ) は 蒸寵中国後漢の青銅製こしき。直 径 31 cmo 右はかまの E にのせられた 状態。方は蒸気の通る眠部をしめす
、ンンテンス・ 1 9 1 多く , 占代建築史において , もっと も創造的な活動を示している。最古 の神殿は , シュメル , エジプトで北 造されたが , エジプト古王国時代の 神殿建築は , 巨大な石柱 , 長大な梁 をもっ楜ミぐ式建築 ( リンテル・シス テム ) で , その起原が , キ・リシア建 築と同しく木造梁構造であったこと を思わせる。それに対して , 日乾レ ンガを段層状に積み上げたシュメル のジッグラトには , むしろエジプト のヒ。ラミッドに近い塔状を示す拱 式 ( アーチ・シ・ステム ) がみられる。 ふつうこれらの神殿建築は , 古代農 耕民の信仰する各種の種族神を祭り , の単極誘導がカ日えられる。正常の心 彼らの政治的 , 経済的な中心点であ 屋根をもつ。内室部には石像または る都市の中核として発達している。 黄金 , ぞうげ像の神体が安置される。 電図は五つの主要な波を示し , それ ぞれ P , Q , R , S , T , と命名され エジプトではピラミッド建築の絶え また内室と後廊との間に神庫室を設 けるものもある。神殿の前方に , 少 る。またその間の平らなところを , た新王国時代に , 大規模な神殿建築 し離れて祭壇が設けられるのがふっ がつくられ , 基本的な形式も決定し P Q 部分 , S T 部分とし , 各波の間 うである。そのほか , 円形のプラン の距離を秒であらわす。 p 波は洞 ている。ルクソル , カルナクの多く をもつものに工ヒ。夕、、ウロス , デノレフ の諸神殿は , いすれも複雑な神域構 房結節の興奮の心、房内でのひろがり オイの神殿 , ローマのパンテオンな を物語リ , Q R S の接続した波群は 成を示しているが , 基本的プランは , どがある。またごくまれな形式では 心、室の興奮を物語り , T 波は心、室 スフィンクスの並ぶ大参道正面に あるが , 内陣部をもたないモノブテ の興奮消退過程を示す。これらの波 台形の傾斜塔状の前門があり , 柱廊 の異常は , あらゆる心臓病に診断的 ロスとよばれる円形の神殿がある。 で囲まれた中庭 , 前室に続いて , 巨 資料を与えうるもので , 心臓病のふ これは神殿建築それ自体としては , 大な柱列の並ぶ方形の室がある。 つうの臨床検査法である。とくに の奧に神座が置かれるのがふつうで さはど重要な意味をもたないが , キ 定の運動負荷を与えて採取する心電 ある。メソボタミアでは , ジッグラ リスト教の洗礼堂建築その他への影 図を負荷心電図という。また心筋の ト形式と王宮建築の様式が総合され 響の点で注目される。また これら 興奮による起電力を , 方向と大きさ つつ , ノヾビロニア , アッシリア時代 のギリシア , ローマの神殿建築は , に多くの神殿がつくられたが , 現在 前面の柱列の本数によって , 四柱式 , と正負の極性をもったべクトルとし その大部分は破損し復元は困難であ て考え , これを診断の資となすため , 六柱式 , 八柱式 , 十柱式の名称が与・ る。規模そのものにおいては , これ べクトル心、電図が考案されている。 えられている。なお , アメリカのマ らのエジプト , メソボタミアのもの ヤ , インカ文化などにもやはり巨大 〔高谷〕 に及ばないが , 神殿建築のもっとも な石造神殿の遺跡が残されている。 しんでんすくり寝殿造り日本 洗練された様式は , ギリシアにおい の建築で , 平安時代の貴族の住宅に 〔中山〕 しんてんず心電図心臓電気図 て創造された。キリシアならびにロ 用いられた様式をいう。挑山時代に ーマの神殿建築は , ふつう東面の長 の略。心臓の拍動に伴う活動電流を 造り出された / 書院造りとならんで , 方形のプランをもち , 前廊 , 内室 , 曲線として記録したもの。心臓の拍 日本住宅の二大様式の一つである。 後廊より成り立つ。しかし , 柱式と , 動に伴って , 測定可能な電気現象が 寝殿は元来正殿のことであり , 寝 全体の構成のしかたに応して , 各種 発生していることは古くから知られ 殿を中心として左右対称的に建物を の形式が成立し , ふつう次の 7 種類 ていたカヾ , 1887 年に C. F. Ⅳルート 配する法は , 唐制を輸入したものに に分類される。 ウイヒ ( 1816 ~ 95 ) と A. V. ウオラーー 違いない。しかし平安時代になって , 1 ) 壁端柱式もっとも素朴な形式で , 寝殿造りが完成したころは , まった ( 1816 ~ 7 のがはしめて人体の活動電 壁端柱の間に 2 本の柱をたてたもの。 流を記録し , 19 ( ) 3 年オランダの W. ア く日本的な住宅様式に変わっていた 前廊だけにつくものと , 前後廊とも イントホーーベン ( 188 ( ) ~ 1952 ) カ { 今日 標準的な寝殿造リは , 1 町四方の敷 にこの 2 本の柱をもつものとがある。 の心電図に相当する記録を行なった。 地をかまえ , 中央に正面 5 間 , 側面 4 2 ) 前柱式璧柱の前にも柱を置き , 人体を一つの伝導体と考え , 心臓に 間の寝殿がある。寝殿は南面。し , 母 4 ~ 6 本の柱列を前面にもつもの。 基因する起電力を 2 点あるいは多く 屋とその回リ 1 間通リの庇からな ごくまれには 8 本の柱列をもつもの の点の電位差 , 電圧変化としてとら る。しかし母屋と庇に間仕切りは少 もある。 3 ) 両前柱式前面および背 えることが心電図の根本原理である。 なく , わすかに北庇との間が仕切ら 心、電図の採取に今日では増幅器とオ れた程度である。寝殿の東西北には 面に柱廊を備えたもの。 4 ) 周柱式 周囲全体に列柱をもつもので , キ、リ 対屋があり , 各建物は廊で結はれ シログラフを応用した心電計が用い シア神殿建築の典型的な作例である た。東西の対屋は寝殿と違って南北 られる。人体からの誘導には標準肢 く年中行絵巻〉に描 / ノヾルテノン神殿などがこれである。 誘導 ( 双誘導 ) と単極肢誘導および に長い平面をもち , その南面の庇の かれた寝殿造りの中央 5 ) 擬周柱式周囲の列柱が , 独立柱 胸部単極誘導とがふつう行なわれ , 外側に孫庇をつけた。東西の対屋か 部。後白河法阜の法住 ではなく , それぞれ内陣の周壁に半 さらに必要に応じて特殊な部位から らは中門廊がのびて先端は池に面し 寺殿と推定されるもの ばくい込み接合しているものをいう。 6 ) 二列周柱式周柱が 2 重になって 内陣周璧をとりまいているもの。 7 ) 擬二列周柱式周囲を囲む柱は 1 列 であるが , 内陣周璧と列柱との間隔 が二列周柱式と同しもの。これらの 柱列は , ふつう 2 帯の水平材で結合 され , 三角切妻形式のゆるい傾斜の 左は心電計による心電 図の測定。右は各踵心、 電図で , 上は正常 , 中 は心筋梗塞 ( こうそく ) , 下は心室性の期外収縮 4 4
セイショク 精祖細胞 3 8 5 場合は骨盤内まで下降して停止する 生する遊走子嚢 , 配偶「・を生する配 偶子嚢 , 精子を生する造精器があり , が , 男児ではさらに下降を続け , 胎 生期の終わりには , 腹皮の延長によっ 卵子を生するものは菌類と藻類では こう丸の 生卵器といい , コケ類 , シダ類では造 てできた陰嚢内に収まる。 ド降は , ふつう左側より始まり , 同 卵器という。一般に生卵器は一つの 時に停止するので , 左のはうが右よ 袋状の細胞で , なかに 1 個または数 こう丸の精 個の卵子があり , 造卵器は多数の細 りも少し下がっている。 細管では , 精子の発生が行なわれる。 胞でできていて , そのなかに 1 個の すなわち , 精細管壁の最外層には , 卵子をもつ。シタ、、類では胞子嚢が集 6 ⑨◎ 精祖細胞が並び , 分裂してその数を まって特別の穂 ( 胞子葉 ) をつくるも 精娘細胞 増していく。その内方には精祖細胞 のがあり , これがさらに進化したも が肥大した精母細胞がある。この精 のか種子植物の / 花である。 / 生殖 母細胞が成熟分裂を行なうと , 1 個 〔寺川〕 の精母細胞から 2 個の精娘芒細胞 せいしよくきすうはい生殖器崇 ができ , さらに進んで 4 個の精子細胞 拝豊かな生産力のしるしとして生 となる。この間に染色体の数は半減す 殖器をかたどる像をあがめる信仰。 成熟卵 る。精發細胞は精細管のもっとも内 男根崇拝が多く女陰崇拝がこれに比 側にあり , やがて変形して精子とな べて少ないのは , 女の性は全身で表 極体、 -0 る。すなわち , 精子細胞の核が濃縮 現されることが多いからである。き ヒトの卵子と精了・ して精子の頭部となり , 中心小体は わめて未開の社会よリ農耕民族に多 効験があるといい , 参拝者はお礼に ができるまでを示 頸部 , 糸粒体 ( ミトコンドリア ) は体部 , 木製の男根を奉納する。永正年間 ( 15 く , とくにインド , オリエント , キ、 す ( 双方の倍阜は 細胞体の大部分が尾となる。〔謝〕 リシアの古代文明国で発達した。 , 04 ~ 21 ) 創立と伝えられる岩手県岩 同一でない ) 〔動物の生殖器〕体制のもっとも簡 の場合 , 性の多産が土地の願望に結 手郡の巻堀神社や , 栃木県と群馬県 単な海綿動物では , 卵子や精子 ( 生 の境にある金精峠の金精権現が有名 びついていることが多く , しは、しは、 殖細胞 ) は体のいたるところでつく である。金精神も , もともとは / 道 性的な儀札を伴っている。 られて体外に出されるから , 特別な 日本では石や木で男女の性器を形 祖神と同しく , 路傍の境 : の神とし 生殖器はない。腔腸動物以上では卵 どったものが多く , とくに男根の形 て信仰されたもので , 全国の道祖神 子は卵巣で , 精子は精巣 ( ほ乳類で の自然石が石神 , 岩神として祭られ も陰陽石や男女抱擁の神体を祭るこ はこう丸ともいう ) でつくられる。 とが多い。なお日本では正月の予祝 ている。地名にも石神 , 岩神 , 陽神 カタッムリなどでは卵子も精子も同 行事や田植神事に男根の模型を祭っ などの名が残っている。「子さすかり ーの両性腺から生する。これらの生 て , その年の豊作と幸運とを祈るま 石」または「子うみ石」といわれる 殖細胞をつくる器官を生殖巣 ( また しないとする例もある。 ものも男根の形をした石で , 子ども 〔小池〕 は性腺 ) といい , 生殖器のうちもっ せいしよくしや聖職者学校教 に恵まれない女がこの神体を抱くと , ともたいせつな部分である。つくら 育の尊重から , 教職も一つの聖職と 子種をさすかると信しられている。 れた卵子や精子を体外に運び出す管 みられるが , 聖職者となるとむしろ 金精 ( 金勢 ) 様として各地で信仰さ コケ類 シダ類 が輸卵管および輸精管 ( 人体では卵 宗教方面に限られ , 人に教えを説き れている神体もこの種の陰陽石で , 造精器造卵器 ( 教導 ) , 祭式をあげ ( 司祭 ) , 信徒の 管および精管とよぶ ) で , 鳥類など 男女の縁結び , 出産 , 婦人病などに 藻類および菌類と , コ の輸卵管からは卵白や卵殻が分泌さ ケ類およびシダ類の生 れて卵が体外に出るまでの間に , そ 殖器官を比べてみる ( 生 人家付近のしめった場所にみかけるゼニゴケは雌雄異株で , 右上は雌株 , 右下は雄株 殖細胞のみに核を書き の周囲につく。は乳類の輸卵管では , である。右上で , 指状の突起のある , かさ状のものは雌器床で , この指状突起の下面 入れてある ) に造卵器 ( 左上 ) があって , 卵細胞をおさめている。雄株の葉状体の上に , 浅い 8 個の その一部がとくに発達して子宮とな 切りこみのある , かさ状のものがあるが , これが雄器床てある。この雄器床の上面に り , 卵子が体外に出る前に受精して 造精器 ( 左トの写真の黒っほ。いだ円形のもの ) かうすまっていて , 精子をつく てし、る 発育し , 胎児は子宮内で発育する。 一方 , 輸精管もしは、しは、複堆な構造 をもち , いろいろの腺が付属して , 精子はそれらの分泌物とともに体外 に排出される。輸卵管や輸精管が体 外に開く部分が生殖門で , 体内受精 をする動物 ( たとえば , こん虫や陸 生脊つい動物 ) では この部分に交 尾器が生し , 精子を雌の体内に送り こむのにつごうがよいようになって いる。下等動物の生殖器の形態はし は、しば種によって特異なので , 分類 学者が種の同を調べるのに利用す る。なお脊つい動物の生殖器の発育 は性ホルモンによって支配されて 〔江上〕 〔植物の生殖器〕生殖細胞を生する 体の部分が植物の生殖器で , 有性生 殖にあすかるものと無性生殖にあす かるものとがある。下等な真菌類で は体の全体が一つの袋状の生殖器と なるが , その他は体の一部に生殖器 を生する。袋状をなして , なかに多 数の胞「・を生する胞「・嚢 , 遊走子を 0 〇◎ 卵原細胞 卵母細胞 精母細胞 ハハ 卵母細胞 成熟精子 0 藻類邁類 造精器 生卵器 0
第 性サヤミドロの雌雄。 雄株 ( 下方の 3 個の小 さな突起 ) は , ひしょ うに小さく雌株に寄生 しているようにみえる セイ 卵巣の発情ホルモンを 注射して , イモリの精 巣内に作らせた卵細抱 の写真。丸くて大きな 核をもっている ( 花岡 ) これらの生物では体細胞と生殖細胞 の区別がないといえる。藻類や菌類 では , 生殖細胞が作られても , 合体 するものどうしがまったく同形同大 であったり , あるいは大きさに違い があるだけであったリして , 精子と 卵子に厳密に区別できない場合があ る。しかし以上の例も有性生殖の原 始的な形態と考え , 雌雄 , + ー , そ の他適当な記号を与えて性型を区別 するのがふつうである。 〔植物の性と動物の性〕動物では , 生殖腺において , 減数分裂の結果 , ふつうの体細胞の半数朝 ) の染色体 , すなわち単相をもつ生殖細胞ができ , これが 2 個合体し , 体細胞分裂をへ て新個体を形成する。したがって生 した個体の体細胞は , ふたたびもと の個体と同し染色体数 ( 2 な ) , すな わち複相となる。動物では , 無性世 代と有性世代の / 世代交番がみられ る場合でも , 体細胞は一般に複相で ある。 これに反して植物では , その 体細胞の染色体数が〃本である単相 世代と , 2 れ本である複相世代が規 則的にくりかえされ , 生殖細胞は単 相世代の個体から形成される。種子 植物の , 精核を含む花粉 , 卵核を含 む胚嚢は , それぞれ雌雄の単相世代 を代表する個体であると考えられ , 花枌または胚嚢自身を , 精子または 卵子と比較することはできない。 〔雌雄の問題と性形質〕有性生殖で は , 卵子と精子が合体することがも っとも重要な要素であるが , 多くの 生物では , 卵子と精子がそれぞれの 機能を f ・分に発揮しうるために , ま た受精の結果生した胚を保護するた めに , 種々の器官や体の形質が分化 している。たとえば , 雌の輸卵管 , 子宮 , 雄の輸精管 , 前立腺 , また雄 が雌をひきつけるための外形的な色 彩 , 形 , 鳴・き声などがそれである。 卵子の形成と , その機能の遂行に役 だっ形質を雌形質 ( 雌の性徴 ) , 精子 の場合の同様な形質を雄形質 ( 雄の 性徴 ) という。性徴 ( 性形質 ) の中で , 生殖細胞の形成に直接関与する卵巣 や精巣を第一次性徴といい , 輸卵管 , 子宮 , 輸精管のような内部生殖器を 第二次性徴とよ、 ・ゝ、 0 うな外部的な形態 , 羽毛の色彩のよ 鳴き声などは第 3 4 4 二次性徴のなかに含める場合と , 第 三次性徴として区別する場合とが ある。 一般に一つの個体は , 雄形質と雌 形質とを合わせもっている。たとえ ば , は乳類の乳頭は , 子どもの保育 に関連した形質で雌形質であるが , 雄の個体にもみられる。しかし雄個 体では , その発達の程度は悪い。雄 形質がよリ多く含まれ , よりよく発 達している個体は雄とよばれ , 雌形 質の発達している個体は雌とよば れる。 ある動物で , 雌個体と雄個体が比 較的容易に区別できる場合 , その動 物は雌雄異体であるといい , 雌雄両 方の形質を 1 個体が同じ程度に含ん でおり , その両形質が 1 個体中で同 し程度の生理学的重要性をもってい ると考えられる場合 , その動物は雌 雄同体であるという。しかし雌雄と いい , また雌雄同体 , 異体と区別し ても , いすれも便宜的なものであり , 自然界にはそうした区別のつけにく い場合が多く発見される。なお注意 すべき点は , いわゆる雌雄同体現象 と間性 , あるいは性モサイクとの違 いである。同体現象は生物学的に正 常な状態として個体に現われる場合 をいうが , 間性 , モザイクは病的な ものである。難雄同体現象を示す動 物の例としては , 1 ) ミ こズ , マイー ~ イ , 2 ) カキ , フナクイムン , クロダ イなどがある。 1 ) の動物では , 雌雄 の両生殖細胞は同時に成熟し同時に 機能を営むが , 2 ) に属する動物では , 卵巣部と精巣部とが時間的にすれて 成熟する。 性徴の問題と密接な関係を有する ものとして , 性ホルモンがある。い ろいろな高等動物 , また一部の下等 動物で , 雌雄の性徴の発達を支配し ているのか、 / ホルモンであることか・ 知られているが このホルモンは・性 ホルモンとよばれ , 雄形質を支配し ていると思われるホルモンを雄・ホ ルモン , 雌形質を支配・していると考 えられるホルモンを雌・陸ホルモンと いう。ほ乳類では雄性ホルモンは精 巣から , また雌性ホルモンは卵巣か らおもに分泌されるとされている。 は乳類以外の動物では , こオしらのホ ルモンが生殖腺の細胞から分泌され ているのかどうか , まだ不明である 点が多いが , 甲殼類では明らかに生 殖腺とは異なった分泌細胞が存在し , それが性ホルモン , とくに雄性ホル モンの分泌にあすかっていることが 最近知られた。しかし・ホルモンの 存在の証明されていない動物も多く 下等動物の性ホルモンの問題には研 究の余地が多い 植物でも造精器を生する個体を雄 , 造卵器の場合を雌とよんでいるが 種「・植物では性の分化すべき有性世 代がきわめて単純な構造の胚嚢と花 粉になっていて , 無性世代の個体の 上に生する特別な器官である花の中 に寄生的に存在している。すなわち 胚嚢はめしべの中に , 花粉はおしべ の中に作られるが , ふつう花はおし べとめしべの両方をもつ両性花とな るのに , 植物によっては一つの花の 中におしべ , あるいはめしべの一な しか作らないものがあリ , 単性花と よばれる。カボチャ , トウモロコシ では一つの株に雌花 , 雄花の両ちの 単性花がつくが ( 雌雄同株 ) , スイバ , アサ , ヤナキ、などでは・つの株にい すれかの単性花だけがっき , 雌雄異 株である。したがって , 純「・植物の 性は無性世代の個体に現われるもの をよんでいるわけであって , 動物の 場合とやや趣を異にするといえる。 また植物でも間性ということばが使 われているか・ , 動物でいわれるはど 厳密なものでなく , 雌雄異株である べき植物に雌雄同株の個体が出現し た場合を一般にさしている。 〔性の決定〕生物の雌雄がどのよう にして決定されるかということには いろいろな問題が含まれ , 議論も多 いが , 多くの生物では染色体の組合 せで説明することができる。細胞中 の核には , それぞれの種類に特有な 本数の / 染色体が含まれているが , それらは原則として , 同形同大の対 をなした 2 組に分けることができる。 ところがいろいろの生物では , この 対をなした 2 組の染色体群のはかに 形も大きさも異なった対をなさない 2 個の染色体が雄または雌の一方に 見いだされる。前者の対の組に分け られる染色体を常染色体とよび , 後 者の 2 本の染色体を / 性染色体とよ んで , これカヨ生の決定にあすかって いると考えられている。いま , 常染 色体を 2 A , 性染色体をそれぞれ X , Y で表わし , 2 本の異なった性染色 体をもつ個体が雄であるとすると , 雌雄の個体の細胞の染色体構成は , それぞれ雌 = 2 A 十 X 十 X , 雄 = 2 A 十 X 十 Y で示される。 生殖細胞は , 減数分裂のさい染色 体数が半減するが , そのとき性染色 体は各 1 本すつが一つの生殖細胞に 含まれるように分離する。したがっ て上例の場合では , 雄は 2 種類 , す なわち A + X , A + Y の染色体構成 をもった精子を生し , 雌は A 十 X 1 種だけの卵子を生する。精子と卵子 が受精すれば , その結果生する細胞 の染色体は 2 A 十 X 十 Y , 2 A 十 X 十 X の 2 種類の構成をもち , 前者は 雄 , 後者は雌となる。ある種の生物 では上例の Y に当たるものがなく , X だけが見いだされるが , 同様にし て性の決定を説明することができる。 また上例では雄 = 2A 十 X 十 Y であ ったが , 雌 = 2 A 十 X 十 Y である生 物もある。このような場合 , とくに 区別して性染色体を Z , W で表わす。
4 9 9 密な繊維を染めるために , いろいろ まる。中心に染色糸とよばれるらせ なくふうがなされている。ます , 分 んに巻いた糸状の構造があり , この 上に遺伝子が線状配列をするとされ 子の小さいナフトール類とアミン類 とを繊維に吸収させ , 繊維上でジア る。染色糸は染色体基質の中に埋ま ゾ化反応とカップリング反応を行な り , 基質の最外側に染色体鞘がある。 い染料を組み立てる。また , 高温で 基質は静止期にはゾル化していては 染めると染料は繊維の内部にまで入 っきりしないが , 染色糸は静止期と 分裂期を通して個体性と連続性を保 りこみやすくなる。密閉染色機を用 っている。染色糸は核分裂の間にも , 12 ( ) ~ 130 ℃加圧下で染色する加 との染色糸とまったく同し二つの嬢 圧染色法 , 200 ~ 220 ℃に数秒間通し て染色するサーモゾール法などの高 染色糸に縦裂するという自己増殖の 性質をもち , それぞれは染色体に発 温染色法がある。フェノール類やア 達して嬢核に分配される。染色体の ミン類 , 芳香族炭化水素などの有機 化学的構成は技術的な困難からまだ 化合物を繊維に吸収させ , 繊維を膨 かの組に分かれる場合を / 倍数性 , 十分に解析されていないが , デオキ 潤させてから染色するくふうもなさ 染色体に量的 , 質的な変化の起こっ シリポ核酸 ( D N A ) とヒストン型の た場合を / 突然変異という。 / 細胞 れている。オーロンなどのアクリロ タン . バク質の結びついた核タンノヾク トリル系繊維はある種の塩基性染 分裂 〔新関〕 質が主体となり , これに非ヒストン 料 ( アストラゾン染料 ) によって良好 せんす扇子 / 扇 型のタンノヾク質やリポ核酸 ( R N A ) な染色を行なうことができる。また せんすい潜水現代の潜水技術 が加わっていると考えられている。 ます第一銅イオンを繊維に吸収させ , は産業革命後の海上運輸や漁業の発 電子顕微鏡による観察では , 染色糸 次に酸性または直接染料をこの第一 展に伴って開発されてきたもので , 銅イオン上に吸着させて染色するこ は太さ 3() ~ 2()() オングストロームく 2 系列に大別される。その一つは裸 潜水 , マスク潜水 , ヘルメット潜水 らいの徹小な繊維が単位となってい ともできる。 そのはか , 顔料は繊維に対して染 るといわれ , その小さなものの大き およびアクアラング潜水で , もう一 着力がないが , 合成樹脂ののりを用 さは単一の核タンパク質分子の大き つは潜水艦 , . バチスフィアおよびノヾ チスカーフによる潜水である。前者 さに当たるという。染色体の数は種 いて顔料を繊維に固着させることが や系統によって一定していて , 生活 は , 人体に直接水圧を受け , したが できる。アリダイ , シャータ、、イが有 って水圧と同圧力の圧縮空気を呼吸 名である。顔料としては有機顔料が 史において減数分裂により半減して 半数または単相 ( れ ) の , 受精によっ するもので , 後者は , じようぶな外 用いられている。これを顔料樹脂捺 て全数または複相 ( 2 れ ) の染色体数 殼の容器で水圧をさえぎり , その中 染という。フタロシアニンを用いれ にはいって潜水するもので , 人体は は、きわめてしようぶな青や緑が得ら に戻る。またそれぞれの染色体には ふつうの大気圧しか受けない。 形態的な特徴があるので , ーっの核 れる。 1 ) 裸潜水古来から行なわれていた に含まれる染色体の数と形を記載し 〔染色堅ろう度〕染色した繊維が実 方法で , サンゴ , 真珠 , 海綿などを たもの , すなわち核型も生物のもつ 用となるためには繊維がしようぶで とるため熟練者が水中めがねだけっ あるだけでなく , 色調が変化しにく 重要な形態的特徴として分類や進化 けて潜水するもので , 40 m の海底に とがたいせつである。日光によ の研究に役だっている。核型を一歩 進めた概念が / ゲノムである。染色 2 分 30 秒くらいはもぐれるが / 潜水 る変色 , 退色 , 洗たくや摩擦による 病をひき起こすことが多い。 2 ) マス 染料の脱落 , 汗 , 漂白 , 酸 , アイロ 体の形態的なキ与徴の一つは , 両極か らの紡錘糸のつくくびれ ( 一次狭搾 ) ク潜水 19()0 年ごろから日本で研究 ンなどによる変色の程度を等級で表 の位置で , 染色体の中央にあるもの , されたもので , 日乎吸用のマスクで頭 わしたのが染色堅ろう度である。 1 ) 端部にあるもの , これらの中間など をおおうだけで , ヘルメット潜水よ 耐光堅ろう度日光に対してもっと り運動がしやすく , 熟練すれば 100 いろいろあり , くびれの部分に動原 も弱い 1 級から , もっとも強い 8 級 体とよばれる小体のあることが多い。 m くらいまでもぐれるが , 全身が直 までの標準の染料で染めた布ととも また , はかにくびれ ( 二次狭搾 ) のあ 接水にふれるので長時間の潜水には に , 試験布を日光または紫外線にあ るもの , 二次狭搾の先の染色体部分 適さない。 3 ) ヘルメット潜水 1798 てて , 一定時間ごとに色の変わり方 が小体となった付随体や , 糸状に突 年に発明され , 40 年ほどのちに英国 を観察する。そして , 試験布と同し 起したままの角をもつものなどがあ で完成されたもので , 前方にガラス 程度に変色 , 退色した標準染色布の る。半数の染色体組がさらにいくつ をはめた金属のかぶと ( ヘルメット ) 等級をもって耐光堅ろう度とする。 1 級は 2 ~ 3 時間ですでに変色 , 退 マク式潜水器 色するが , 8 級では 200 時間程度でも 変化しない。 2 ) 洗たく堅ろう度セ 0 ッケンや炭酸ソーダの液と試験布を 暖めて , 色の落ちぐあいで判定する。 もっとも落ちやすい 1 級から , もっ とも落ちにくい 5 級に分けてある。 3 ) その他すれて染料が落ちる程度 ( 摩擦堅ろう度 ) , 塩素で漂白して変 色する程度 ( 耐塩素堅ろう度 ) など , いすれももっとも程度の著しい 1 級 から , 変化のない 5 級に分けて判定 する。染色堅ろう度の測定と判定法 は日本工業規格 ( J I S ) に規定されて いる。 / 染料 / 染め物〔飛田〕 せんしよくたい染色体核分裂 のときに , 核内容が変化して現われ る棒状の小体。塩基性色素によく染 センスイ 染色体組織によリ染 色体の数や形の違うこ とがある。双し類のだ 腺細胞には , 著しく巨 大で体細胞のくせに対 合して半数となり , め だっしま模様をもつ染 色体が核の内にあり , だ腺染色体とよばれる。 これはショウジョウバ ェのだ腺染色体である 染色体の構造 ニ次狭搾基質 付随体→气 染色糸 紡錘糸付着点 / / 、、動原体 ビービの パチスフィア 軟式ヘルメット ・潜水器 硬ヘルメット潜水器
シンカ 1 4 1 した断層はみられない。資料の集積 てヒ。テカントロプスやネアンデルタ 中新世 始新世 漸新世 鮮新世第 ール人が現われることになる。キリ によって , 不連続性は埋められてゆ 四 スト紀元から現代までの 196 ( ) 余年は , きつつあるとみるのが妥当であろう。 わすか 1 分間はどの短時間となって しかし一つの種からより新しい種へ ウマ科 の飛躍と , ーっの大きなグループた 最初の生物が現われてから約 12 億 とえばは虫類と , それから発したと 年 , 最初のつい動物の出現以来 4 考えられる別のグループ , たとえば 億年 , 最初のは乳類以来 1 億数千万 は乳類との間の不連続性は , 埋める 年 , そして最初の人類以来 100 万年 べくもないようにみえる。このこと である。進化の速度が加速度的に大 は比較解剖学的な見地からもいえる。 きくなっているという印象が避けら 古生物学におけるもうーっの問題 れないものとなろう。進化はある目 は , いわゆる定向進化である。ウマ , のは第 3 指であるらしいことをみた。 標にむかって進むというものなので ゾウそのはか多くのグループの進化 あろうか。目標が近づくにつれて , 〔比較形態学的証拠〕現在生きてい は , いわゆる多系的であった。すな ますますその速度を速めるというも る動植物についての比較形態学も , わち , ーっの祖先形から , ( 地質学的 のなのであろうか。そのような生気 に ) きわめて短い時間内に , ときに 進化の有力な証拠にあげられてきた。 論めいた想像は , 進化を理解するう キリンであれ , プタであれ , は乳類の は爆発的進化といわれるはど多数の えで意味がない。進化の証拠とされ くびはすべて 7 個の頸ついからで 系統が発し , その系統かみなそれぞ る事実を検討してみよう。 れ固有の速度と様式で進化し , ある きている ( ナマケモノ類に限って頸 進化の証拠と ついの数の違うものがある ) 。それ いは滅びて今日にいたったのである。 その間題点 ぞれの頸ついの長さや形が適応によ しかし不思議なことに , その系統が 進化ということが確立された現在 , って変化しているだけである。 みないいあわせたように , あるいは 生物界のあらゆる事実は進化の証拠 比較形態学でもっとも重要なのは 肢の指が退化して数が減る ( ウマの となる価値をもっているか , / 相同と / 相似の概念である。イヌ 場合 , 別刷ウマ参照 ) , あるいは鼻が長 は進化思想の確立にあずかった四つ の前肢 , コウモリの翼 , クジラの胸 くなる ( / ゾウの場合 ) というように の種類の事実に限ってのべる。 びれが相同であり , 同一のプランに 共通の方向をもって進化していくの したがってつくられた構造を有して 〔古生物学的記録〕これは進化の直 がみられるのである。これが定向進 いることは , あえて説明するまでも 接の証拠を提供する。いわゆるふつ 化とよばれるゆえんである。そして これらの事実を前にして生す うの / 化石のほかに , 生物とくに動 ない いちど退化した指はもはやふたたび るもっとも単純な疑問は , もしこれ 物の歩いた跡や巣 , ふんなどの化石 機能的とはならす , 鼻もふたたび短 くはならない。ここに進化の不可逆 らが進化して生じたのでなく , 別々 も存在し , 生物の生活のいろいろな に創造されたものならば , なにゆえ 面が直接目にふれうる形で残されて 性がはっきりとみとめられる。オオ ジカのとはうもなく重い大きい角 , それぞれのくび , あるいは運動器官 いる。生物の遣体か化石になる可能 プタの一種バビルサのらせん状とな にもっとも適した構造プランがとら 性はきわめて小さく , とくに森林に れなかったのかということであろう。 生活する動物では , 死体が腐植中で ったきばをみてもわかるように , あ る発達した器官はその持主に有害あ クジラやイルカは水中生活をしてい 急速に分解してしまうため , 化石が るにもかかわらす , 肺をもち , 空気 るいは少なくとも無用となったのち のこるチャンスはきわめてまれであ る。それにもかかわらす , 今日では もなお , その方向への進化が環境と 呼吸をしている。そのため , かれら 予想外といえるはど多くの化石資料 の関係なしに続くものと考えられる。 はときどき水面上に体をつきださね が集まっている。そして古い過去の 環境とも生活とも一見無関係に進行 ばならない。なにゆえに魚と同しく するこのような定向的な変化は , な えらをもっていないのであろうか。 生物は今日のものとは違うものであ にを意味するのであろうか。自然選 かれらがは乳類であるという以外に ったこと , それらの消滅とともによ 択などという概念のかわりに , 生物 り新しい今日のものに近い生物が出 その理由はないだろう。かれらは進 に内在する方向性を仮定せねは、なら 現してきたことを示している。さら 化の歴史を背負っているのである。 ないのであろうか。これに対する明 〔比較発生学的証拠〕比較解剖学的 にわれわれは , これらの化石生物を 合理的に配列し , その変化の道筋を 確な答えはまだ得られていない。次 な証拠は比較発生学によって補われ 左は雷獣類 ( チタノテ のエチェンヌ・ウォルフの実験はな 系統だててたどってみることができ る。ヒトの心臓は , ほかのほ乳類と同 リウム ) の定向進化を んらかの示唆を含むように思われる。 る。この古生物学的資料における問 じく 2 心房 2 心室あわせて 4 室から 示し , 時代が新しくな 題の一つは , その不連続性である。 るにつれて , 体が大き できている。胚において心、臓が形成 ウマでは第 3 指をのこしてはかの指 くなり角も大きくなる。 たとえば中生代がおわると , それま される過程をみていくと , 最初はも が退化していくのであるが , ウォル 右は脊つい動物各群間 での動物相はがらりとかわって , は っとも原始的な脊つい動物である円 フはニワトリの胚の肢原基を X 線の にみられる適応集中で , 乳類と被子植物の支配的な新生代に ロ類の心臓のように , 単なる 1 本の いろいろな線量で照射した場合 , 第 遊泳生活に適応したた はいる。もっとこまかい動物群 , た 管である。やがてそれが前後の 2 部 ] 指と第 5 指がもっとも退化しやす め体形などがみな同ヒ 分すなわち心、室と心、房にわかれて魚 いこと , もっとも強い X 線に耐える とえばアンモナイト , フディシなど ようになってしまった についてもこのことカ { いえる。昔キ 早期慚新世の終期 ュビエがこの不連続性を天変地異に よって説明したことは有名である。 プロントテリウム ・プラチケラス 天変地異によってそれまでの生物の 大部分は滅亡し , やがてはかの地方 からの移住者が繁殖するのだ , と彼 はいった。さらに彼の弟子は , 滅亡 後にその場所で新たな創造がおこる ものと仮定した。 このような生物相 の不連続性によって , / 地質時代の 区分が可能となっているのはたしか であるが , 実際にはそれはど画然と バク科 サイ科 奇てい類の系統樹。爆 発的進化を示すよい例 アサラシ 末期始新世 ンテオケラス・ 、・マンテオケース プロントテリ、 ウム・レイシ、、 , 、 早期慚新世 の初期 イルカ
であるが , 現在では足踏脱穀機や動 カ脱穀機がおもに利用されている。 こきおとした穀粒は穂柄やわらなど と分離して , 次に / 唐えうで , しい なやごみを取りさる。分離された穂 柄はもういちどからさおで打ち , と り残された穀粒を落として再選別を する。 このような一連の作業を脱穀 調製という。人力脱穀機は架台の上 に鋼鉄製のこき歯を配列したこき胴 を装置したもので , 架台の下部の足 踏板を踏むとこき胴が回転する。 こき歯の打 れに穂を押しあてると , 撃力で , 穀粒は打ち落とされる。動 カ脱穀機は脱穀機と唐籖を組み合わ せたもので , 動力として発動機や電 動機を用いる。この装置では脱穀と 脱穀物の風選とが同時に行なわれる 6 7 3 では多孑凵生陰イオン交換樹脂などが 用いられ , また石油 , 油脂類には酸 性白上などが賞用される。脱色剤は 種類ないし製法により , 吸着の適性 , 能力などを異にする。活性炭では薬 品賦活のものの方ががス賦活のもの より脱色に適する。また酸・白は 塩基性色素をとくによく吸着する。 吸着によらす , 着色物質も酸化また は遠元などの化学的方法で無色ない し淡色物質に変化させて脱色の目的 を達する場合もある。しかしこれは は区別される。 ふつう / 漂白として , 一般の脱色と 〔御園生〕 くエルサレム > のほかにも数多くの かならすしも事実に基づいていない。 ーテによっても戯曲化されているが , の妹エレオノラ姫との恋愛などはゲ ーともある。フェララ公の迫害 , 公 端者として宗教裁判所に喚問された 間を転々として生きた。ときには異 マで死ぬまで , 放浪と精神病院との 同年狂気の徴候が現われ , 以後ロー を完成して不朽の名をとどめたが , 編叙事詩く解放されたエルサレム > 用され , 1575 年 , 十字軍にからむ長 ジ・デステの宮廷で文学者として重 た。若くしてフェララの枢機卿ルイ 93 ~ 1569 ) も詩人として知られてい まれ , 父のベルナルド・タッソ ( 14 95 イタリアの詩人。ソレントに生 タッソ Torquato Tasso 1544 ~ 武十の狩りの服であったが , 室町時 代の末ごろから一般的になった。江 戸時代の中ごろには武士は旅行に用 いるだけとなり , もつばら庶民の仕 事着となったが , 末期には都市では 魚屋など特定の職業の者しか用いな くなった。地質は麻 , もめんなどの じようぶな布でつくる。上着は腰た けまでのものを用いるが , 長着なら は、はしよって着る。現在でも伝統的 にこれをはいているものには , 角兵 衛獅子どや , 相撲の呼出しなどが ある。 〔柳井〕 しくみになっている。 〔武田〕 タッサー tu s s a h 本来はサクサ ンおよび柞蚕糸をいうが , これで 織った織物や類似の外観をもつ織物 をもこの名でよんでいる。タッサー 絹糸 ( 柞蚕糸 ) は太めの節があって , これが織物の表面に現われ , 一種の 味わいがある。綿や化繊でこれに類 似した織物もつくられ , いすれもお もに婦人服地に使われる。〔小川〕 だっしふんにゆう脱脂粉乳牛 乳からクリームを除いた脱脂乳を真 空濃縮後 , 噴霧乾燥したもの。タン パク質 , 乳糖 , カルシウム , ビタミ ン BI などは全脂粉乳よりむしろ豊富 である。料理用 , 製菓 , 製パン , ア イスクリム用などに用い , 保存に は吸湿に注意する。全脂粉乳より保 存性がよいので , 脂肪と脱脂粉乳と を別々に保存し , 使用前に混合 , 溶 解 , 均質化を行なって還元牛乳をつ くる。見かけの溶解度を早くした ( 水 でも湯でもすぐ溶ける ) 脱脂粉乳と してインスタント ミルクがある。 詩作がある。 〔杉浦〕 / 粉乳 〔藤巻〕 たっしめん脱脂綿原綿に付着 する異物を去り , 脱脂し , 漂白した もの。精製綿ともいう。日本薬局方 の規定する各種の純度試験 , 吸水力 試験 , 熱しやく残留物試験に合格す ることを必要とする。吸水力が強く , その重量の 1 ( ) 倍以上の血清を吸収す るといわれ , 外科治療などにひろく 衛生材料として使用され , また薬液 をひたして包帯 , 湿布 , タンポンな どに用いる。貯蔵は密閉容器が望ま 〔瀬川〕 だっしよくざい脱色剤着色し た液体を無色ないし淡色にするのに 用いられる物質の総称。一般に多孔 質の徹粉で , 微小構造的にきわめて 広い表面積を有する。ふつうこれを 着色液に加え , かきまぜながら加熱 して , ろ過すると , 着色物質が吸着 除去され , 脱色液が得られる。工業 的に重要な脱色剤として , 砂糖 , プ ドウ糖 , 水あめなど糖類の水溶液に は活性炭 ( 脱色炭 ) , 骨炭および最近 だったん韃靼 / タタールの音 訳。唐末から中国の文献に現われ , 達靼 , 達旦 , 韃韃 , 達達 , 達打など とも書かれる。初めはモンゴル高原 のタタール部をさしたが , のちには 漠北の遊牧民族をよぶ総称となった たとえば中国に近い者を白韃靼 , 熟 韃靼 , 遠い者を黒韃靼 , 生韃靼とよ び , あるいはアムール川下流域の原 住民を水達達とよんだ。 〔本田〕 ダ、ツチ′、一 . ′ヾー Dutch Harbor 米国 , / アレウト諸島のウナラスカ 島のウナラスカ湾内にある小島アマ クナク島の寒村。かってオットセイ 漁業で栄えたこともあったが , 今は , シアトルとアラスカのノームとを結 定期航路の中途補給港としてのや くめを有するにすぎない。第二次大 載中は米国海空軍の基地として重要 であった 1942 年 6 月に日本海軍航 空隊が攻撃した 〔石光〕 たつの竜野〔市〕兵庫県南西部 , 揖保川にのぞむ市。 1951 年市制。 人口 3534 ( ) ( 1965 ) 。日本のしよう汕 の四大産地の一つで , 淡ロしよう 油を産する。また「揖保の糸」とよ ばれる手のべそうめんを多産し , 皮 革工業も盛んである。脇坂藩の旧城 下町で , 夏は揖保川のアユの手づか みでにぎわう。国鉄姫新こん線が通 〔末尾〕 たつの辰野〔町〕長野県中部 , 上伊那郡の天童川流域の町。人口 22263 ( 1965 ) 。 / 伊那谷の北門にあた り , 国鉄中央線と飯田線の交点で , 農産物を集散するほか , 木材工業 , 光学器械製作なども発達している。 マッタケ , 寒天などを特産し , 天竜 河畔松尾峡はホタルの名所 , 横川に はジャ紋石 ( 天然記念物 ) がある。 〔千葉〕 たつのおとしご〔竜の落し子〕 ョウジウォ科の小魚。全体の形が想 像上の竜に似ているので , その子ど もとみたててこの名がある。また顔 つきがウマに似ているので英語でシ ホース s e a- h 。 r s e ( 海馬 ) という が , 日本でも三崎でリュウノコマ , 高知でウマノコという。体は骨板で おおわれ , 吻は管状で長く口は小さ い。腹びれがなく , 雄には腹部に皮膚 がのびてできた育児嚢がある。尾は屈 伸自由で海草などにまきついて直立 している。背びれ 12 ~ 14 軟条 , 胸び れ 1 ( ) ~ 12 軟条。驅幹に 1 ( ) 個 , 尾に 34 ~ 39 個の体輪がある。雌は雄の育 児嚢に卵を産みつけ , こで受精が 行なわれ , 卵はふ化するまで保護さ れる。ふ化すると , あたかも胎児が 産み出されるように 2() ~ 30 尾の子魚 が出てくる。体色には変異が多く 黄 , 緑 , 赤などのものがあるが , い すれも小形で 6 ~ 7 cm くらい。日本 には数種を産するが , 食用にはなら ない。台湾や中国南部では乾燥した ものを薬用に , 日本ではそれを安産 のお守りにしている。 〔安田〕 たっぴざき竜飛崎青森県津軽 半島の北西端にある岬。対岸の北海 道白神岬とは津怪海峡をはさんで約 18km の距離にあり , この間に海底ト ンネルが試掘されつつある。岬角は 標高 1 ( ) ( ) m 余の海食台で灯亠 ロ , レ ダカ、ある。付近は奇岩に富み , 潮流 タッピサキ たつつけ タッノオトンゴ ー、みい ノー たっちょう脱腸 / ヘルニア たつつけ裁着 , 立付山ばかま の一種。 / もんべや / かるさんなど と同しく仕事着として農村や山村で 用いられている。「まったは・かま」「ゆ きばかま」などその呼び方はさまざ まであるが同形のものは各地にみら れる。ももひきにきやはんを作りつ けたのだという説があり , ひざ下と すそ口についたひもで結ぶため , す ねの部分がびったりして洋服の乗馬 ズボンに似ている。はしめは地方の